オリックス(☆4対0★)阪神 =交流戦1回戦(2024.06.11)・京セラドーム大阪=
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阪神
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ORIX
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勝利投手:曽谷 龍平(4勝2敗0S)
敗戦投手:村上 頌樹(2勝5敗0S)
  DAZN
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◆オリックスが6連勝。オリックスは5回裏、頓宮の適時打で先制する。その後は、6回に西川が適時打を放つと、8回には太田と西川の連続適時打が飛び出し、リードを広げた。投げては、先発・曽谷が6回無失点の好投で今季4勝目。敗れた阪神は、15三振を喫するなど打線が精彩を欠いた。

◆阪神渡辺諒内野手(29)が試合前練習からグラウンドに姿を現した。9日の西武戦(甲子園)では一塁守備でファウルフライを追い、カメラマン席に転落。そのまま途中交代を余儀なくされ、試合後に「頭部打撲」の診断を受けていた。この日はウオーミングアップからナインに交じって汗を流した。練習前にはオリックスの選手らとあいさつを交わすなど、元気な姿を見せていた。

◆阪神のスタメンが発表され、渡辺諒内野手(29)が「5番一塁」で先発出場する。9日西武戦(甲子園)では一塁ファウルフライを追ってカメラマン席に頭から転落。「頭部打撲」の診断を受けていたが、この日は試合前から普段通りに練習をこなした。左腕曽谷との対戦に向け、5月30日の日本ハム戦(甲子園)以来、10試合ぶりに5番で先発出場する。先発は村上頌樹投手(25)。関西ダービー初戦を制し、4月30日広島戦(マツダスタジアム)以来、5試合ぶりとなる白星を狙う。

◆阪神渡辺諒内野手(29)が元気に「5番一塁」でスタメン出場した。9日の西武戦(甲子園)で飛球を追ってカメラマン席に落下。頭を強く打ち、途中交代した。その日のうちに、チームも本人も無事を強調。中1日の休養をはさんで、この日は練習からチームと行動をともにした。2回の第1打席でバットを折りながら中前打。さらにヨハン・ミエセス外野手(28)の中前打で一気に三塁まで全力疾走。随所に、影響を感じさせない動きを見せた。

◆阪神が先制点を奪われた。5回2死三塁から、村上頌樹投手(25)が頓宮裕真捕手(27)に右中間を割られた。得点とは関係がなかったが、軽率なプレーが出た。頓宮の打球を追った右翼手の森下翔太(23)が追いつき、逆シングルで捕りにいったが、グラブの下を通過。ボールをスルーするような形になった。一緒に追っていた中堅の近本光司外野手(29)はクッションボールの処理をもたついて、頓宮に三塁まで進まれた。記録は二塁打と近本の失策となった。

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◆阪神佐藤輝明内野手(25)が通算500三振に達した。2回に見逃し、4回に空振りとオリックス曽谷龍平投手(23)に連続三振を食らって節目に到達した。1年目の21年にプロ野球新人記録となる173三振。昨年までの3年間で通算449三振だった。

◆阪神雑技団? 阪神の守備陣がアクロバティックなプレーで沸かせた。7回1死、頓宮裕真捕手(27)の飛球は二塁後方へ。中野拓夢内野手(27)が背走し、後ろを向いたままジャンプ一番、グラブの先でつかんだ。ほぼ同時に中堅から近本光司外野手(29)が全速力でボールに向かっており、最後はスライディングで落下地点へ。2人が重なるようになったが、激突はぎりぎりで避けられた。テレビ中継の実況も近本が捕球したと1度は間違うほど、一見では何が起きたか分からなかった。俊足を誇る2人の守備範囲の広さが起こした"妙技"だった。

◆阪神が接戦を落とし、オリックスとの「関西ダービー」の初戦に敗れた。連勝は3でストップ。チームの交流戦通算200勝到達はお預けとなった。交流戦での「関西ダービー」は通算32勝34敗3分けとなった。これで火曜日にチームは5連敗。今季の火曜日の成績は2勝6敗2分けで、勝率2割5分は曜日別最悪の数字だ。火曜日の先発を託されている先発村上頌樹投手(25)は、これで4月30日の広島戦で2勝目をあげて以来、勝てていない。昨季10勝6敗の男が、早くも今季5敗目となった。立ち上がりからゼロを並べた。4回までは1安打に封じ込めた。ただ、5回2死三塁で8番頓宮に適時打を浴びた。6回にも警戒していた4番西川に右前適時打を浴び、2点目を献上した。大崩れこそしなかったが、またも勝利をつかむことができなかった。打線はオリックス先発の曽谷に快投を許した。5回まで15個のアウトのうち、11個が三振だった。結局、6回無失点で降板した曽谷には12個の三振を奪われた。7回に登板した2番手山田には3者連続三振に倒れた。この時点で1試合15三振は、4月14日の中日戦以来の今季最多三振となった。

◆オリックスが阪神との「関西ダービー」に先勝し、連勝は今季最長を更新する「6」に伸ばした。先発の曽谷龍平投手は初回から走者を出しながら要所を締めた。4回1死から5者連続三振など、初めての2桁となる自己最多12奪三振。6回無失点の好投でリリーフに後を託した。打線は阪神村上の前に4回まで1安打だったが、5回に先制。先頭紅林の安打から2死三塁として、頓宮が右中間への適時二塁打を放った。6回には5試合連続タイムリーを放って2点目を奪った。8回も太田、西川のタイムリーが出て4-0とリードを広げた。曽谷の後を受けたリリーフ陣は7回に山田が3者三振。8回はドラフト6位ルーキー古田島が3者凡退で、初登板からの20試合連続無失点とした。これで交流戦は8勝5敗となった。

◆現在4連敗中の阪神村上村上頌樹投手(25)は、8回102球無四球で完投したが、自己ワースト11安打4失点と猛牛打線にめった打ちにされた。両軍無得点の5回、先頭の5番紅林が中前打で出塁。6番宗が捕犠打に成功した。5回1死二塁7番杉本が一ゴロに倒れた間に、二塁走者の紅林が三塁に進塁すると、続く5回2死三塁で、頓宮に143キロのカットボールを中前に運ばれ、先制された。同時に中堅・近本の守備のミスも重なり頓宮は三塁に進んだ。0-1の6回1死には、2番来田から5番紅林まで追加点を含む5連打を浴び、0-2の8回にも1死二塁で3番太田、4番西川に連続適時打で4点ビハインドになった。開幕以後の先発全10試合は火曜日の「火曜日の男」。今季2勝はしているが、5試合連続勝利投手の権利がないまま、マウンドを降りたことになった。

◆阪神森下翔太外野手が記録に残らないミスを犯した。5回2死三塁で頓宮の打球が右中間へ。右翼の森下が何とか追いついたが、グラブの下を通過。スルーされた打球のクッションを近本がうまく処理できず、三塁に進まれた。記録は二塁打と近本の失策。森下は打っては4の0。ただ強い三塁線寄りのゴロ、左翼への大飛球があった。「打撃内容は悪くなかった」と振り返った。

◆阪神ヨハン・ミエセス外野手(28)は2日ロッテ戦(ZOZOマリン)以来のスタメン出場で痛恨の三振を喫した。2回1死一塁で中前打を放ったが、1点を追う6回2死満塁で見逃し三振。曽谷の131キロスライダーに手が出なかった。「いい球だったと思いますけど、1打席目のヒットより、そこでヒットを打てるようになりたい」と悔しさを隠しきれなかった。

◆阪神渡辺がハッスルプレー連発で見る者を安心させた。9日西武戦(甲子園)の一塁守備で飛球を追ってカメラマン席に頭から落下。しばらく動けず、試合中に向かった病院で頭部打撲と診断されていた。大事には至らない診断だったが、中1日の休みをへて元気な姿を披露した。「5番一塁」で先発すると2回、4回と鮮やかな中前打で打線をけん引。ミエセスの中前打で、一塁から三塁に全力疾走した。「問題なくできたので良かった」とホッとした表情。岡田監督は「そら大丈夫やろ。こんだけ打って。あれがいてなかったら、何もないわ」と話すほど、打線の中で存在感があった。6回1死一、二塁で強いライナーを三塁の宗に好捕されたのが悔やまれた。「打つべき球を打てている。そこは良かった。今日みたいな投手は右打者がしっかり打たないといけない」と頼もしかった。

◆阪神が接戦を落とし、オリックスとの「関西ダービー」の初戦に敗れた。連勝は3でストップ。チームの交流戦通算200勝到達はお預けとなった。交流戦での「関西ダービー」は通算32勝34敗3分けとなった。打線はオリックス先発の曽谷に快投を許した。5回まで15個のアウトのうち、11個が三振だった。結局、6回無失点で降板した曽谷には12個の三振を奪われた。7回に登板した2番手山田には3者連続三振に倒れた。1試合15三振は、4月14日の中日戦以来の今季最多三振となった。岡田彰布監督(66)の一問一答は以下の通り。(自ら)「やるで、何もないけど」-あれだけ三振するということは相手がよかった「......知らん、俺はわからん」-ボールを振らされているのか「見送りの方が多いやろ。ボールはそらおまえ、自分で振るんやから。バッターが。見送りっていうてもおまえ、ストライクらしいなあ、見送ってんの。そらあかんわなあ。ボール球を振って、ストライクを見送ったら。あれだけ見逃しておまえ、ストライクなわけやからなあ」-村上は最後まで「いやもう、球数少なかったしな。2点じゃなあ、まだワンチャンスやから、そんなもん、分からへんわ。DHやから。そのためのDHやからの。最後代わるか言うたけど、最後までいきます言いよったから」-援護点が少ない中で「援護点少ないて、あれへんやん。ゼロやん」-中継ぎ使わなかっただけ「そんな問題じゃないよ。おーん。なあ」-火曜日がしんどい「そらしんどいよ、そんなの。極端やな、打てるもんと打てんもんと。しゃあないわな、一緒やもんな。こんだけボールをな。立ってたらみんなフォアボールやのにな、この間から」-渡辺は大丈夫そう「そら大丈夫やろ、こんだけ打って。あれいてなかったら、何もないわ」(去り際に)「(きょうは)何にもないわ、終わりや、終わり」

◆阪神が接戦を落とし、オリックスとの「関西ダービー」の初戦に敗れた。連勝は3でストップ。チームの交流戦通算200勝到達はお預けとなった。交流戦での「関西ダービー」は通算32勝34敗3分けとなった。岡田彰布監督(66)は試合終了後、間髪入れずに取材エリアへ姿を現した。まだ記者陣も集まりきっていなかった。「(取材を)やるで、何もないけど」。打線は4月14日の中日戦以来となる今季ワーストタイの15三振。今季7度目のゼロ封負けで「関西ダービー」初戦を落とし、指揮官もあきれ気味だった。三振の山をハイペースで築いてしまった。オリックス曽谷に対し、5回まで15アウトのうち11個が三振だった。要因を問われ「いやあ、知らん。俺は分からん」。結局、曽谷には6回で12三振を喫し、その半分が見逃し三振。昨年の交流戦では4回途中6失点で降板させた左腕を前に意気消沈した。「見送りっていうても、ストライクらしいなあ、見送ってんの。そらあかんわなあ。ボール球を振って、ストライクを見送ったら。あれだけ見逃して、ストライクなわけやからなあ」7回には左腕山田に3者連続三振を奪われた。終盤3イニングは1人の走者も出せなかった。8回を投げきった村上に報いることができず「援護点少ないって、あれへんやん。ゼロやん」と嘆き、ブルペン陣を消費しなかった点も「そんな問題じゃないわ」と一蹴した。今季の火曜日ゲームは2勝6敗2分けで曜日別最悪の勝率2割5分。週頭はこれで5連敗となり「そら、しんどいわ」と本音も漏れた。「極端やな、打てるもんと打てんもんと。しゃあないわな、一緒やもんな。こんだけボールをな。立ってたらみんなフォアボールやのにな、この間から」。ナインに好球必打の姿勢を求め続けるしかなかった。連勝は3で止まり、首位広島とのゲーム差は2に広がった。チームの交流戦通算200勝はお預けとなり、交流戦での「関西ダービー」は通算32勝34敗3分け。岡田監督は「何もないわ、終わりや、終わり」と言い残し、球場を後にした。【中野椋】

◆白星が遠い...。阪神村上頌樹投手(25)が志願の完投も、勝利を呼び込むことはできなかった。「勝たなかったら意味がない。点を取られていなかったら、負けていなかったので。自分が打たれて負けただけなので」2点ビハインドの8回。球数は84球に抑えられていた中、岡田監督に自ら志願したマウンドだった。しかし太田、西川に連続適時打を浴びるなど4連打でダメ押しの2失点。今季ワーストの11安打を浴び、8回4失点で5敗目を喫した。開幕から火曜日の登板を任される中、曜日別ではワーストの勝率2割5分。エース級投手との対戦が続く週頭だが、チームは5連敗中と苦しい戦いが続く。それでも「火曜日の男」として、中継ぎ陣に負担をかけない8回完投。昨季6月6日楽天戦に続く2年連続の完投負けとなったが、ビハインドでもマウンドを任される信頼感は変わらない。指揮官は「球数も少なかったしな。2点じゃまだワンチャンスやから。最後、代わるか? って聞いたけど『最後までいきます』って言いよったから」とやりとりを明かした。村上は「最後まで投げさせてもらえて良かった」と感謝し、懸命に前を向いた。昨季のセ界MVP右腕が4月30日広島戦(マツダスタジアム)を最後に、5試合も白星から遠ざかっている。4連打献上も今季ワーストとなった。「また、いろいろ考えてやりたいと思います」。心を整え、対策を練り直す。【波部俊之介】

◆阪神佐藤輝明内野手(25)が4年目で通算500三振に達した。左腕曽谷に対して2回に見逃し、4回に空振りと連続三振を喫して到達。1年目にプロ野球新人記録の173三振。昨年までの3年間で通算449三振だった。一方、6回には好機を広げる内野安打で3試合ぶり安打。「なんとかつなぎたい気持ちがあった。形が何であれ、つなげたことは良かった」と淡々と話した。

◆阪神前川右京外野手が3戦連続のマルチ安打を決めた。相手先発は左腕の曽谷だったが、6試合連続で「2番左翼」出場。初回1死ではカウント2-2から134キロスライダーを中前にはじき返した。1点を先制された直後の6回にも先頭で左前打。逆方向への安打に「まずはちゃんと捉えにいくという感じ。これから(左投手と)対戦した時に生きるような打席だったかなと思います」と手応えをつかんだ。今季の対左投手は13打数4安打で打率3割8厘。打線が15三振を喫した中、2安打が光った。

◆オリックス西川龍馬外野手がまた打った。5試合連続タイムリー。87年西武秋山に並ぶ2リーグ制後最長の5試合連続勝利打点は逃したが、6連勝に大きく貢献する2安打2打点をマークした。「ランナー出てる選手が毎回僕にチャンスで回してくれるので。感謝しながら」。2打席目までは阪神村上に凡退も、1点リードの6回1死一、三塁から右前適時打。初球を振り抜いた。「割り切って初球から振って、空振りOKくらいの結果、ツーシームかシュートが浮いてきた」。8回も村上を相手に、今度はフルカウントから中前適時打。二塁から太田を生還させ、リードを4点に広げた。交流戦前から、打席でのアプローチを広島時代に戻した。「ちょっと遅かったかなと思うけど。まだ残り試合もあるので、何か変えないと、と思って」。原点回帰が奏功。4番に入ってからチームは6連勝。頼れる存在となってきた。

◆オリックス宗佑磨内野手がゴールデングラブ受賞者らしい華麗な三塁守備を、再三披露した。3回は森下の三塁線のゴロに逆シングルで飛びつき好捕。6回は渡辺の痛烈なライナーをさばいた。8回には再び森下の痛烈なゴロを、難しいバウンドで捕球した。「普通に捕って、普通に投げたということです」とクールな顔。横浜隼人の後輩である佐藤が9日の巨人戦で初登板初勝利。これには「刺激になった」と笑顔だった。

◆オリックスのドラフト6位ルーキー古田島成龍投手(24)が、初登板から20試合連続無失点とした。2点リードの8回、2番前川からの上位を3人で抑えた。良い当たりもあり「野手に助けられました」と反省したが、広島栗林、楽天宮森の22試合まであと2試合に迫った。先輩リリーバーの阿部がかつて19試合連続無失点したといい「『俺は20試合目で打たれた』と言われて。嫌なことを聞いたけど、抑えられて良かった」と苦笑いだった。ルーキー古田島が初登板の4月6日ロッテ戦から20試合連続無失点。デビュー戦から20試合以上無失点を続けたのは、21年栗林(広島)22試合、22年宮森(楽天)22試合に次ぎ史上3人目。

◆【日刊スポーツ西日本写真映像チームのとっておき映像プレイバック】オリックスが関西ダービーを制し6連勝!昨年日本シリーズの再現となった阪神との初戦で先発曽谷龍平が12奪三振の熱投。打線も頓宮裕真、西川龍馬のタイムリーで得点を重ねリベンジ成功!パ・リーグ3連覇中の王者が乗ってきました!

◆オリックスが昨秋日本シリーズの再戦となった「日本生命セ・パ交流戦」の阪神3連戦初戦に完勝し、今季最長を更新する6連勝を飾った。先発の曽谷龍平投手(23)が6回12奪三振無失点の熱投を披露し、1年前の交流戦で6失点した虎打線にリベンジ。打線も難敵の阪神村上から4点を奪い、「関西ダービー」第1ラウンドを制した。チームはケガ人続出も影響して低迷していたが、交流戦は8勝5敗で3位に浮上。パ・リーグ3連覇中の王者がジワジワ浮上を続けている。曽谷が珍しく感情をむき出しにした。6回2死満塁でミエセスに投じたこの日100球目。内寄りのスライダーは甘かったが、気迫で勝った。見逃し三振。試合のヤマ場を乗り切り、冷静な左腕が何度もほえた。「日本シリーズでやられてしまって、同じ思いはしたくなかった。もう全力で倒すつもりでいきました」昨季敗れた日本シリーズに再現カードで初戦に快勝。入団2年目の"ドラ1"が「Kラッシュ」でチームを乗せた。自己初の2桁となる12奪三振。4回1死から5者連続もマークした。7安打もすべて単打でリズムを渡さず。個人としても昨年交流戦は4回途中6失点で黒星。「一緒のことを絶対しない」と強い気持ちで関西ダービーに臨んでいた。「今季は変化球がしっかり操れている。(打ち取れる)パターンが増えてる気がする」。最速151キロの直球に鋭いフォーク、スライダーのコンビネーションで虎打線を手玉に取った。エスピノーザと並ぶ4勝はチーム勝ち頭だ。コツコツとした努力が今に生きている。出身の奈良で小1で野球を始め、チームにはコーチだった父博一さんがいた。4年生からは自宅近くの一般国道「いかるがパークウェイ」で片道400メートルの3往復ランニングを日課にした。最初は父と2歳上の兄と始め、そのうち同級生も自然と集まった。学校終わりの夕方から午後6時まで。雨でも休まなかった。基礎体力を養い、投手の土台を築いた。投打がかみ合い、チームの連勝は今季最長を更新する「6」に伸びた。まだ5位だが最大9あった借金は3に減った。過去の優勝球団の最大借金は07年日本ハムの8。リーグ4連覇に向けた"デッドライン"を既に越えたが、交流戦で息を吹き返してきた。「(曽谷は)ゾーンでしっかり攻めてくれた。本当にナイスゲーム」と中嶋監督。宮城、山下、森、山崎、宇田川、平野佳、福田ら離脱者は多いが、王者の底力を発揮し始めた。【大池和幸】

◆オリックスの新外国人、アンダーソン・エスピノーザ投手(26)=前パドレス3A=が12日の阪神戦に先発する。キャッチボールなどで調整し、登板に備えた。チームは5連勝中と好調で「しっかりチームが勝てていることは非常にうれしいし、自分もそれに続いていいピッチングができれば」と意気込んだ。5月24日に巨人・戸郷が阪神戦(甲子園)で、6月7日には広島・大瀬良がロッテ戦(マツダ)でノーヒットノーランを達成。2月の入団会見で「ノーヒットノーランのような成績が残せるように」と語っていたエスピノーザは、偉業達成が続く最近の状況に「(戸郷と大瀬良のことは)ちょっと知らなかったけど、続かないとなって思う。僕も同じことやれるように。もしかしたらそれが明日になるかもしれないし、誰にもわからないことだから」とノーヒットノーランに意欲を燃やした。今季はここまで9試合の登板で4勝3敗、防御率2・21と安定した投球を続ける右腕が一球入魂でスコアボードにゼロを刻む。

◆3連勝の阪神は、5連勝中と勢いに乗るオリックスとの関西ダービーに臨む。ビジター6連戦、初戦の先発を任されたのは村上頌樹投手(25)。4月30日のヤクルト戦以来の勝利がなく2勝4敗の右腕が、昨年の日本シリーズでも好投したマウンドで3勝目を狙う。パ・リーグ本拠地のため「7番・DH」にはヨハン・ミエセス外野手(28)が入った。

◆3連勝中の阪神と5連勝中のオリックスが激突した関西ダービー第1戦は、両軍の先発投手が順調な立ち上がりをみせ0-0のまま四回を終えた。阪神は二回、先頭の渡辺がバットを折られながら中前へ運んだ。1死から、ミエセスの中前打で一走・渡辺は判断よく三進。1死一、三塁という好機を作ったが、続く木浪が一ゴロ、梅野が三ゴロに倒れて無得点に終わる。自身3連敗中の阪神先発・村上は、今季ここまでの先発9試合のうち4試合で一回に失点し、7試合で先制を許す苦しい内容が続いていたが、この日は順調な立ち上がりを見せる。二回2死から宗に中前打を許したが、四回まで1安打のみで無失点投球を続けた。阪神は5月以降、先制を許した試合で1勝11敗と苦しんでおり、5月以降の逆転勝ちは5月19日のヤクルト戦(甲子園、○7-2)の1試合しかない。今季2度目の4連勝を目指し、なんとしても先制したい。

◆阪神・佐藤輝明内野手(25)が、四回1死一塁で迎えた第2打席でオリックス・曽谷龍平投手(23)に空振り三振を喫し、2打席連続三振で通算500三振となった。佐藤輝はプロ1年目の2021年に、新人選手のプロ野球記録となるシーズン173三振を記録していた。2年目は137三振、3年目は139三振、今季は試合前時点で38試合に出場し49三振だったが、この日は曽谷の前に1、2打席ともに三振に倒れ、一気に大台に乗った。チーム全体でも曽谷の切れのあるボールに手こずり、3安打を放ちながらも五回までに11三振を奪われた。四回1死の佐藤輝から五回2死の中野まで5者連続三振となっており、2安打をマークした5番の渡辺以外の全先発選手が三振を喫している。五回裏には先発の村上が頓宮に適時打を浴び、先制を許してしまった。

◆阪神の先発・村上頌樹投手(25)が五回に先制を許した。オリックス・曽谷との息詰まる投手戦が続いていたが、五回先頭の紅林に中前打を浴びると、宗の捕前犠打と杉本の一ゴロで2死三塁とされる。そして、続く頓宮に、外角高めへ投じた初球のカットボールを仕留められた。右中間を破られ、さらに中堅・近本がはじく間に頓宮は三塁へ。頓宮の二塁打と近本の失策が記録され、先制を許してしまった。なおも2死三塁で若月は三直に抑えたが、5月以降、先制を許した試合は1勝11敗と苦しんでいる阪神にとって、重たい1点を先に与えてしまった。

◆オリックス・頓宮裕真捕手(27)が先制打を放った。「打ったのはカットボールです。曽谷が頑張っていましたし、とにかく先制点を取りたかったので、なんとか先制点を取ることが出来てよかったです!」五回に先頭の紅林が中前打で出場し、犠打と進塁打で2死三塁。ここで頓宮が先発・村上の初球のカットボールを捉え、右中間へはじき返した。2試合ぶりの適時打で好投する先発の曽谷を援護した。

◆阪神は0-1の六回に2死満塁と絶好機を作ったが、得点を挙げることはできなかった。先制を許した直後の六回、先頭の前川がこの日2安打となる左前打を放つと、2打席連続三振と抑えられていた近本が1死から左前打を放ってチャンスを拡大する。2死後には、こちらも2打席連続三振と抑えられていた佐藤輝がフォークに食らいつき、高くはずむ一塁への内野安打で2死満塁と、この日最大のチャンスを演出した。そして、DHで起用され第1打席で安打を放っていたミエセスが打席に入ったが、2-2から6球目の変化球にに手が出ず、見逃し三振に倒れた。阪神は二回以来となる得点圏のチャンスを生かせず。踏ん張っていた村上が六回にも失点し、六回を終え0-2と苦しい展開となった。

◆オリックス・西川龍馬外野手(29)が5試合連続タイムリーと絶好調だ。1―0の六回に1死から来田、太田の連打で一、二塁とすると、西川が打席へ。阪神先発・村上の初球の外角直球を捉え、右前へ運んで2点目を挙げた。その後、紅林も右前打で続き、満塁に好機を広げたが、宗が併殺に倒れて1得点で攻撃が終了した。適時打を放った西川はこれで9試合連続安打&5試合連続打点。試合前時点の6月の打率は・387と調子を上げている。

◆阪神の七回の守備で中堅の近本光司外野手(29)と二塁の中野拓夢内野手(27)が交錯しかけ、ヒヤリとするシーンがあった。1死から頓宮が放った飛球が二塁手、中堅手、右翼手のちょうど真ん中あたりにフラフラと上がった。二塁・中野は懸命に背走し、中堅・近本も猛然と前進。近本がスライディングキャッチを試み、中野もグラブを伸ばして捕球しようとした。あわや激突というシーンだったが、滑り込んで仰向けになった近本の上で中野が見事にキャッチ。激突を回避しつつ、アウトとしてみせた。長く1、2番コンビを形成し、ともに中堅、二塁を守り続けてきた2人だからこそ可能だったともいえる美技で、力投を続ける先発の村上を盛り立てた。

◆阪神はオリックスに完敗し、4連勝を逃し昨季の日本シリーズの再現となった関西ダービーの1戦目を落とした。先発の村上頌樹投手(25)は8回11安打4失点で完投負けとなり、自身4連敗で5敗目。打線は7安打を放ちながら、オリックス先発の曽谷龍平投手(23)の前に五回までに12三振。「5番・一塁」で2安打を放った渡辺諒内野手(29)を除く先発8選手が三振を喫するなど、今季ワーストタイの15三振を積み上げた。佐藤輝明内野手(25)は2三振を喫し、プロ5年目で通算500三振。火曜のゲームは4月30日の広島戦(マツダ)を最後に勝利がなく、5連敗となってしまった。

◆オリックスは曽谷の好投と4番・西川の活躍で昨年9月17―25日(7連勝)以来の6連勝を飾った。2年目左腕の曽谷は5者連続を記録するなど毎回の奪三振。六回に2死満塁のピンチを背負ったが、ミエセスを見逃し三振に仕留めて雄たけびをあげた。6回7安打無失点で4勝目。自己最多の12奪三振を記録した。打線は五回に頓宮が先制打。六、八回にはそれぞれ西川がタイムリーを放ってリードを広げた。西川は5試合連続適時打&9試合連続安打と、4番打者としてチームをけんいんしている。

◆阪神が7度目の零敗で、連勝は「3」で止まった。打線は曽谷龍平投手(23)に四回1死からの5連続など、12三振を奪われ沈黙。村上頌樹投手(25)は五回に頓宮裕真捕手(27)、六回には西川龍馬外野手(29)に適時打を浴びた。八回にも失点し、4月30日広島戦(マツダ)での2勝目後、5戦4敗。佐藤輝明内野手(25)は五回の一塁内野安打で12打席ぶりのヒットを記録したが、四回の空振り三振が、プロ4年目で500三振となった。チームの15三振は今季ワーストタイ。オリックスとの交流戦は32勝34敗3分。岡田彰布監督(66)の主な一問一答は以下の通り(成績=29勝27敗4分、観衆=3万6134人)。(自ら)「やるで、何もないけど」ーー三振が多いのは、相手投手がよかった「いやあ、知らん、俺はわからん」ーーボール球を振らされているのか「見送りの方が多いやろ。ボールは、そらお前、自分で振るんやから。バッターが。見送りっていうても、お前、ストライクらしいなあ、見送ってんの。そらアカンわなあ。ボール球を振って、ストライクを見送ったら。あれだけ見逃して、お前、ストライクなわけやからなあ」ーー村上は最後まで「球数も少なかったしな。2点じゃ、まだワンチャンスやから。そんなん。わからへんやん、DHは。そのためのDHやからのう。最後、代わるか? って聞いたけど、最後まで行きますって言いよったから」ーー援護点が少ない中で「援護点少ないってあれへんやん。ゼロやん」ーーブルペンを使わずに済んだ「そんな問題じゃないわ、おーん」ーー火曜は勝てない(5連敗で2勝6敗2分)「そら、しんどいわ。もう極端やな、打てるもんと打てんもんとな。しゃあないわな、一緒やもんな。こんだけボールをな。立ってたら、みんなフォアボールやのにな、この間から」ーー渡辺は大丈夫「そら大丈夫やろ、こんだけ打って(2安打)。アレいてなかったら、何もないわ」(去り際に)「(今日は)何にもないわ、終わりや、終わり」

◆六回、オリックス・西川龍馬に適時打を許した阪神・村上頌樹=京セラドーム大阪(撮影・渡辺大樹)

◆中日、西武、阪神で通算1560安打を放ち、楽天初代監督を務めたサンケイスポーツ専属評論家の田尾安志氏(70)が阪神・岡田彰布監督(66)とオリックス・中嶋聡監督(55)の違いに言及した。度々の言及となるが、岡田監督の「動きのなさ」が気になる。今の阪神打線は打てない。はっきりしている。それをサポートして点を取りに行くのがベンチの仕事だ。ポイントは二回1死一、三塁の好機で打席に木浪。どんな手を打つかと思っていたら、単に打ってくださいーのさい配だった。去年の木浪なら、その作戦でも構わない。ただ今季は2割をやっと超えた打率の打者。大きな期待はできない。ならば、セーフティースクイズを試みるなど、ベンチが責任を取る作戦を選ぶべき。結果は一ゴロで三走が三本間で挟殺された。両先発を考えると投手戦は必至。ならば先制点の持つ意味は普段以上に大きい。打者任せではなく、1点をもぎとる采配を見たかった。対照的なのがオリックス。五回に先頭・紅林が出ると、次打者にすぐに送りバント。先制点に結びつけた。六回も一死から来田が出塁すると、すかさずエンドラン。制球のいい村上だから仕掛けやすい環境ではあったが、動く中嶋監督と動かない岡田監督の違いを感じた。いつも打てるわけではない。打てない、苦しい時こそ、ベンチの腕の見せ所だ。

◆阪神はオリックスに完敗し、昨季の日本シリーズの再現となった関西ダービーの1戦目を落とした。先発の村上頌樹投手(25)は8回11安打4失点で完投負けとなり、自身4連敗で5敗目。打線は7安打を放ちながら、オリックス先発の曽谷龍平投手(23)の前に五回までに12三振。打線が今季ワーストタイの15三振を積み上げた一方で、2番に定着している前川右京外野手(21)は課題とする左腕から2安打をマークした。9日の西武戦(甲子園)でファウルフライを追ってカメラマン席に転落していた渡辺諒内野手(29)は「5番・一塁」で先発出場。頭部打撲を負っていたが、復帰即1、2打席目に安打をマークするなどハッスルした。主な選手のコメントは以下の通り(成績=29勝27敗4分、観衆=3万6134人)頭部打撲から復帰しマルチ安打をマークした渡辺 「しっかり打つべきボールを打てているので、そこは良かった。(9日の頭部打撲から復帰し)問題なくできたので、良かったです」チームが苦しんだ左腕の曽谷から2安打を放った前川 「まだそんな(数多く)左ピッチャーとも対戦してないのでなんとも言えないですけど、これから対戦したときに生きるような打席だったかなと思います」「7番・DH」で先発出場し安打を放つも、六回2死満塁では見逃し三振に倒れたミエセス 「自分の結果よりも、チームが負けたので、そこに貢献できなかったのは悔しいです。(満塁機での三振は)いい球だったとは思いますけど、やっぱり、1打席目のヒットよりそこでヒット打てるようになりたいです」15三振を奪われたオリックス投手陣の印象について森下 「積極的にストライク、ポンと取ってくる。やっぱりピッチャーの能力っていうのもすごく高いかな、と。なかなかチャンスをものにしないと何回もチャンスは生まれないから」完投負けで5敗目。打線の援護にも見放されている村上 「いや、でも勝たなかったら意味がないので。点を取られていなかったら負けていなかったわけなので。自分が打たれて負けただけなので。それだけです」

◆左腕が相手でも「2番・左翼」で先発した阪神・前川右京外野手(21)が、中堅から逆方向への打撃で結果を残した。「詰まったりしたけどいいところに飛んでくれた。これから(左投手と)対戦したときに生きるような打席だった」。曽谷から一回に変化球を中前にはじき返すと、六回には直球を左前打として3試合連続で複数安打をマーク。2番に入って6試合で打率・391(23打数9安打)と好調を維持している。

◆阪神・森下翔太外野手(23)は4打数無安打に終わり、連続試合安打は7でストップした。それでも六回の第3打席はもう少しで本塁打という大きな左飛。第2、4打席も鋭いヒット性の打球をオリックス・宗にことごとくさばかれて三ゴロなど不運も続いたが、打撃の状態は好調。「内容的には悪くはなかったので、あした右(投手)になりますけど、変えずにやりたい」とリベンジを誓った。

◆八回に登板したドラフト6位・古田島(日本通運)は味方の好守に助けられながら三者凡退に抑えた。「野手に助けられた」。これで開幕から20試合連続無失点とし、2021年の栗林(広島)、22年の宮森(楽天)が持つNPB記録まであと2とした。「20試合投げられたのは収穫。まずはチームの勝利に貢献できるように」と語った。

◆昨季日本シリーズでも争った〝関西ダービー〟初戦に敗れ、阪神は火曜日5連敗。村上頌樹投手(25)は打線の援護に恵まれず4失点で完投負けを喫した。最後まで一人で投げ抜くこと104球。猛牛打線に立ち向かって粘りも見せた村上だったが、結果は無念の、そして無援の完投負けだった。「リズムを崩したとかそういうのはない。ただ打たれただけ。それだけです」梅野とバッテリーを組んでボールの高低を効果的に使い、四回までは二塁を踏ませず1安打投球。オリックス・曽谷と投手戦を演じた。しかし、紅林の安打で初めて先頭に出塁された五回は2死三塁とピンチを背負い、頓宮に初球の浮いたカットボールを右中間に運ばれて先制点を献上。六回1死一、三塁では警戒していた4番・西川に右前タイムリーを打たれて2イニング連続の失点を喫し、八回には太田、西川に連続タイムリーを浴びて、さらに2失点。勝利の二文字は遠のいた。4連打を2度食らうなどして11被安打は自己ワースト。昨年6月6日の楽天戦(楽天モバイルパーク)以来の完投負けだった。

◆好投した投手陣をバックも好守で援護した。三回2死で森下の三塁線への打球を宗が横っ飛びで好捕し、三ゴロに。八回1死でも森下の難しいバウンドのゴロをすくい上げるようにして捕球して三ゴロとすると、直後の近本の一塁線の打球には頓宮が飛びついて一直に。3年連続で三塁手部門でゴールデン・グラブ賞に輝いた宗は「普通に捕って普通に投げただけです」と淡々と振り返った。

◆阪神はオリックスとの〝関西ダービー〟初戦に0-4で完敗。打線は相手先発の曽谷に抑えこまれるなど、今季ワーストタイの15三振を喫した。貧打線の惨状に、岡田彰布監督(66)も「俺はわからん」とあきれ顔だ。昨季の日本シリーズでしのぎを削ったオリックスに、日本一チームの意地を見せてくれ~。バットがクルクルと回り、ストライクゾーンにバシっと決まった球はただ見送ることしかできなかった。投手陣の奮闘に応えたかった打線がK、K、K...。岡田監督もあきれ顔の15三振を喫し、昨季の日本シリーズの再現となった関西ダービーの初戦を落とした。「やるで。何もないけど」試合終了直後、報道陣が集まるよりも早くベンチ裏に表れた指揮官は会見のスタートを呼びかけ、相手投手の出来を聞かれて「いやあ、知らん、俺はわからん」。怒りを通り越したかのような淡々とした口調で貧打ぶりを振り返った。「見送りっていうても、ストライクらしいなあ、見送ってんの。そらあかんわなあ。ボール球を振って、ストライクを見送ったら。あれだけ見逃して(判定は)ストライクなわけやからなあ」3連勝中の勢いで熱戦を期待したファンもうんざりするような光景が展開された。オリックス先発・曽谷の前に三振の山を築き、四回1死一塁では佐藤輝のバットも低めのフォークに空を切った。これで通算500三振となった左の大砲は「タイミングというより投げている球がすごい良かった」と脱帽。ここから、五回の最後の打者となった中野まで5者連続三振を奪われ、0-1の六回2死満塁の逆転機はミエセスがスライダーに見逃し三振に倒れ、虎党のため息が充満した。

◆9日の西武戦(甲子園)でカメラマン席に転落し頭部打撲のため途中交代していた阪神・渡辺諒(29)は「5番・一塁」でスタメン出場。二、四回にいずれもファーストストライクを中前へはじき返し、曽谷から2安打を放った。直近5戦の打率は・400と好調だが「今日みたいな投手は右打者がしっかり打たなきゃいけなかった。(六回)1死一、二塁で打てれば雰囲気も変わったと思う」とチャンスでの凡退を悔やんだ。

◆バットを空を切らせるたび、オリ党のボルテージが上がっていく。最大のピンチも三振で乗り切ると、雄たけびを上げた。オリックス・曽谷が自己最多の12奪三振の快投でチームを今季初の6連勝に導いた。「去年、交流戦でやられている。一緒のことを絶対しないという思いで投げました」昨年6月14日(甲子園)に対戦し、自己ワーストタイの四回途中6失点で黒星を喫した悔しさを晴らした。山場は1―0の六回。3本の安打で2死満塁とされたが、ミエセスを大きく曲がるスライダーで見逃し三振に仕留め、感情を爆発させた。四回1死一塁からは5者連続三振を記録するなど圧倒。最速151キロの直球に切れのあるスライダー、フォークを織り交ぜて12奪三振。6回無失点で今季4勝目を挙げた。中嶋監督は「(七回も)行くと思ってたけどね。ピッチングコーチに『出し切りました』って言ったみたいで。結構さされましたけどね」と冗談交じりにたたえた。

◆関西ダービーと呼ばれ始めたのは、交流戦が始まった頃だっただろうか。本拠地を同じ地域とするなどの〝共通項〟を持つチーム同士の対戦を「ダービー」と称して大騒ぎするのは英国が起源。海外サッカーの話題が日常的に報じられるようになって、ダービーは一気に日本中に認知された。「昔はプロ野球で『ダービー』なんて言葉、使ったことないですよ。巨人担当時代に、毎年20数試合、ヤクルト戦を取材しましたが、東京ダービーと呼んでいた記者は皆無でしょう。めったに対戦しないからダービーというのは盛り上がるでしょうね」当番デスク・牧慈が解説してくれた。確かにその通りだ。昔々、パ・リーグは6球団中、関西を本拠地にしていたのが阪急(西宮球場)、近鉄(藤井寺球場)、南海(大阪球場)の3球団。2分の1だから、かなりの高確率で、ほぼ毎日が「関西ダービー」。珍しさなど全くない。当たり前のように在阪3球場のどこかで関西同士の試合が行われる。虎ソナも「関西ダービー」と書いたことなど一度もなかった。ただ、ことしの関西ダービーは、違った意味で感慨深い。なんといっても、あの日以来の真剣勝負だから。「2023・11・5」の試合前の異様な空気は、今も忘れられない。3勝3敗。勝てば日本一。ビンビンと伝わってきた両チームナインの緊迫感。京セラドームを二分していたファンの息遣いも尋常ではなかった。そして、歓喜の胴上げへ...。あれから7カ月余。

◆な~んにもない敗戦でした...。阪神先発・村上は昨年新人王&MVPで〝村神様〟とあがめられた、あの勢いのあるマウンドはいずこへ? いや、打線の援護が期待できないのは分かっているとはいえ、実質2年目なのにまるで若年寄りのようなテクニックで抑えようと、ほとんど空振りの取れない若年寄り投球が悲しいぜ!!ただ、これはオリックス2年目の曽谷が6回12奪三振と力のピッチングを見せたのと比較してしまうからなんだろう、というのもあるんだよねェ...。でも、あえて厳しいことを言えば、最初に活躍した年がキャリアハイという選手を山ほど見ているので、テクニック以上に力強さを追い求めるべきだと俺は思うのだ!!さて、打撃陣は6-9番の佐藤輝、ミエセス、木浪、梅野は単にバットを持って打席に立ってるだけだもんなぁ...。ベンチ考えたれよー!! 例えば二回無死一塁、佐藤輝に送りバントでええやん。そしたら俺たち虎党は「サトテルにバントはないやろー!!」で騒ぐわ!! そんな切磋琢磨(せっさたくま)が選手(人間)を強くしていくんやないのかー!!

<交流戦順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
楽天
1030 0.769
(↑0.019)
-
(-)
551
(+7)
35
(+6)
8
(+1)
6
(-)
0.252
(↑0.006)
2.370
(↓0.05)
2
(-)
ソフトバンク
940 0.692
(↑0.025)
1
(-)
548
(+4)
31
(+2)
6
(-)
8
(-)
0.260
(-)
2.220
(↑0.02)
3
(1↑)
ORIX
850 0.615
(↑0.032)
2
(-)
534
(+4)
29
(-)
2
(-)
6
(-)
0.227
(↑0.009
2.080
(↑0.17)
4
(1↓)
ヤクルト
652 0.545
(↓0.055)
3
(↓1)
545
(+2)
42
(+4)
10
(-)
7
(-)
0.223
(↓0.002)
2.970
(↓0.12)
5
(-)
広島
760 0.538
(↑0.038)
3
(-)
542
(+2)
29
(+1)
6
(+1)
9
(+3)
0.232
(↓0.001)
1.710
(↑0.06)
6
(3↑)
DeNA
670 0.462
(↑0.045)
4
(-)
542
(+4)
52
(-)
11
(-)
4
(+1)
0.243
(↓0.005)
3.610
(↑0.31)
6
(1↓)
巨人
670 0.462
(↓0.038)
4
(↓1)
556
(+6)
41
(+7)
7
(+3)
8
(+1)
0.244
(↓0.002)
3.020
(↓0.25)
6
(3↑)
中日
670 0.462
(↑0.045)
4
(-)
523
(+4)
26
(-)
6
(+2)
7
(-)
0.222
(↑0.001)
1.430
(↑0.12)
9
(2↓)
ロッテ
562 0.455
(↓0.045)
4
(↓1)
533
(-)
57
(+4)
4
(-)
6
(-)
0.222
(↓0.007)
4.190
(↑0.02)
10
(2↓)
日本ハム
570 0.417
(↓0.038)
4.5
(↓1)
643
(-)
36
(+4)
9
(-)
3
(-)
0.281
(↓0.01)
2.780
(↓0.12)
11
(-)
阪神
480 0.333
(↓0.031)
5.5
(↓1)
625
(-)
38
(+4)
2
(-)
2
(-)
0.224
(↓0.002)
2.530
(↓0.16)
12
(-)
西武
3100 0.231
(↓0.019)
7
(↓1)
519
(+1)
45
(+2)
5
(+1)
4
(+1)
0.172
(-)
3.160
(↑0.1)

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
広島
29234 0.558
(↑0.009)
-
(-)
87172
(+2)
135
(+1)
26
(+1)
33
(+3)
0.240
(-)
2.180
(↑0.02)
2
(-)
阪神
29274 0.518
(↓0.009)
2
(↓1)
83174
(-)
166
(+4)
25
(-)
17
(-)
0.223
(-)
2.240
(↓0.03)
3
(-)
巨人
29284 0.509
(↓0.009)
2.5
(↓1)
82169
(+6)
159
(+7)
28
(+3)
33
(+1)
0.232
(-)
2.460
(↓0.06)
4
(-)
中日
26295 0.473
(↑0.01)
4.5
(-)
83149
(+4)
174
(-)
26
(+2)
20
(-)
0.236
(↓0.001)
2.530
(↑0.04)
5
(-)
DeNA
27311 0.466
(↑0.01)
5
(-)
84190
(+4)
222
(-)
32
(-)
34
(+1)
0.244
(↓0.001)
3.380
(↑0.06)
6
(-)
ヤクルト
24314 0.436
(↓0.008)
6.5
(↓1)
84206
(+2)
199
(+4)
42
(-)
27
(-)
0.234
(↓0.001)
3.190
(↓0.02)

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
38172 0.691
(↑0.006)
-
(-)
86245
(+4)
133
(+2)
37
(-)
42
(-)
0.261
(-)
2.100
(-)
2
(-)
ロッテ
29245 0.547
(↓0.011)
8
(↓1)
85172
(-)
194
(+4)
25
(-)
22
(-)
0.238
(↓0.002)
3.090
(↓0.02)
3
(-)
日本ハム
30252 0.545
(↓0.011)
8
(↓1)
86195
(-)
176
(+4)
30
(-)
47
(-)
0.249
(↓0.002)
2.770
(↓0.03)
4
(-)
楽天
28291 0.491
(↑0.009)
11
(-)
85192
(+7)
232
(+6)
22
(+1)
37
(-)
0.240
(↑0.002)
3.700
(↑0.02)
5
(-)
ORIX
27302 0.474
(↑0.01)
12
(-)
84178
(+4)
177
(-)
19
(-)
25
(-)
0.240
(↑0.001
2.670
(↑0.04)
6
(-)
西武
18400 0.310
(↓0.006)
21.5
(↓1)
85137
(+1)
212
(+2)
28
(+1)
27
(+1)
0.205
(↓0.001)
3.260
(↑0.02)