阪神(☆3対0★)西武 =交流戦3回戦(2024.06.09)・阪神甲子園球場=
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西武
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阪神
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勝利投手:才木 浩人(7勝1敗0S)
(セーブ:岩崎 優(2勝3敗9S))
敗戦投手:渡邉 勇太朗(0勝1敗0S)
  DAZN
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◆阪神は0-0で迎えた7回裏、2死二三塁から中野が適時三塁打を放ち、試合の均衡を破る。続く前川にも適時打が飛び出し、この回3点を先制した。投げては、先発・才木が8回1安打無失点の快投。最終回は2番手・岩崎が締め、才木は今季7勝目を挙げた。敗れた西武は、打線が沈黙した。

◆朝から雨が降り続いた甲子園では、正午過ぎにはグラウンドに敷かれていたシートが完全に撤去された。阪神園芸のスタッフらが総出で速やかに回収。この時点で雨はやんでおり、きれいな黒土が姿を見せた。試合後は午後2時開始予定となっている。

◆育成から支配下選手登録された西武奥村光一外野手(24)が、阪神戦に「1番中堅」で即スタメン出場する。試合前に行われた会見では、1軍で対戦したい選手を問われ「今日(先発)の阪神の才木投手はすごく戦ってみたい」と心を躍らせていた。室内練習場で行った試合前練習では打撃練習を中心に体を動かし、試合に備えた。「足の速さと、体の強さをいかしたアグレッシブなプレーが僕のセールスポイントだと思います」と甲子園でプロ初先発の試合に臨む。

◆この日、阪神は西武戦ということもあり「ファン参加型鉄道対決!」をテーマに「駅員キャップ」が入場者全員にプレゼントされた。スタメン紹介では選手が制服と制帽を着用した駅員風紹介映像が放映された。阪神のスタメン紹介時に流されたのが、ブルーハーツの「TRAIN-TRAIN」。さらにその後、試合開始までにはケツメイシの「トレイン」も甲子園内に流れ、鉄道対決へのこだわりを感じさせた。

◆この日は「Family with Tigers Day」として行われ、阪神の選手が限定の青色のユニホームを着用した。どんな時も広い心で受け止めてくれる家族を、空や海など開放感があるイメージカラーの水色で表現。胸文字は手作り感のあるステンシル風のデザインで、温かい家族のイメージを表現している。また、西武戦ということもあり、「ファン参加型鉄道対決!」をテーマに「駅員キャップ」が入場者全員にプレゼントされた。スタメン紹介では選手が制服と制帽を着用した駅員風紹介映像が放映された。駅名標を模したデザインのものがビジョンに映し出され、アナウンスとともに紹介され、行き先は甲子園、現在地は選手名、さらに、それぞれの出身校、企業名も1つ前の駅として表示されていていた。

◆まさかの青対決!? この日は「Family with Tigers Day」として行われ、阪神の選手が、限定の水色のユニホームを着用した。どんな時も広い心で受け止めてくれる家族を、空や海など開放感があるイメージカラーの水色で表現。胸文字は手作り感のあるステンシル風のデザインで、温かい家族のイメージを表現している。試合前には岡田彰布監督(66)と西武の渡辺久信GM兼監督代行(58)が、メンバー表交換の際にがっちりと握手。西武のビジター用ユニホームは濃いめの青で構成されており、甲子園のグラウンドが青色のユニホームを着た選手たちで埋まった。

◆阪神渡辺諒内野手(29)が、アクシデントに見舞われた。3回2死一塁で西武奥村のファウルフライにダッシュ。捕球したかのように見え、そのまま一塁側カメラマン席に倒れ込んだ。完全捕球はならず、判定はファウル。すぐさまトレーナーが駆けつけ、担架が用意された。渡辺はしばらく動けなかったが、起き上がると自力で歩行。ベンチへ退いた。岡田彰布監督(66)も心配そうに見つめていた。糸原健斗内野手(31)が一塁につき、渡辺は交代となった。渡辺はその後、歩いてロッカールームへ向かい、病院に向かった。大山悠輔内野手(29)が2軍調整中とあり、一塁を任されることが多かった好調な右打者。状態が心配される。

◆阪神才木浩人投手(25)が被安打なしで5回を投げ終えた。3回1死から四球を与えたが連続三振で切り抜けた。5回も先頭に四球を与え、犠打と内野ゴロで2死三塁とされたが、ここも三振。安打も得点も許さず前半を終えた。才木は今季すでに6勝(1敗)。2度の1-0完封を含む3完封と圧倒的な投球を続けている。

◆7回まで無安打投球を続けている阪神才木浩人投手(25)が、先制機で豪快な空振り三振を喫した。0-0の7回1死二、三塁。西武渡辺の変化球を3連続で空振りし、三振に倒れた。自身を援護できず、打席では苦笑いを見せるシーンもあった。ただ、その後は中野拓夢内野手(27)、前川右京外野手(21)に連続適時打が飛び出し、リードを奪った。ベンチ前ではグラブをたたいて喜ぶ才木の姿があった。

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◆阪神才木浩人投手(25)がアクシデントに見舞われたが、続投した。7回まで無安打無失点投球。8回先頭の西武源田に2ボール1ストライクとした場面で、足を気にするしぐさを見せ、トレーナー、安藤投手コーチがグラウンドへ。才木はそのままベンチへ下がった。岡田彰布監督(66)が苦笑いを浮かべる場面も見られた。ブルペンでは石井大智投手(26)、桐敷拓馬投手(24)が準備するシーンもあった。その後、才木はマウンドへ。トレーナーと安藤投手コーチも付き添った。2度の投球練習を終え、準備完了。西武ベンチに帽子をとり一礼し、勝負再開。源田を中飛に仕留めた。ただ、代打山野辺には右翼への三塁打を許し、この日の被安打となった。

◆阪神中野拓夢内野手(27)が先制の2点適時三塁打で先発才木浩人投手(25)を援護した。才木が7回まで被安打なしで投げ終えたその裏。先頭の糸原健斗内野手(31)が右中間へ安打。7番梅野隆太郎内野手(32)も右前打で続き無死一、二塁の好機。8番木浪聖也内野手(29)がきっちり送り、1死二、三塁。才木が三振を喫し、なお2死二、三塁。1番中野は西武先発渡辺勇太朗投手(23)の4球目を振り抜き、中堅手の頭を越えるフェンス直撃の三塁打。2点をたたき出し、塁上でガッツポーズを決めた。さらに、前川右京外野手(21)の右前適時打で3点目を挙げた。

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◆阪神才木浩人投手(25)の人間性がかいま見えた。無安打無得点投球を続け、快挙達成が期待が高まっていた8回の先頭。3球目を投げ終えたところで何らかの異変があり、ベンチ裏で治療を受けた。マウンドに戻って続投が決定。試合再開の前に、西武側ベンチに向かって帽子に手をやりながら申し訳なさそうに頭を下げた。待たせていた打者源田にもおじぎして謝った。その後、源田は打ち取ったが山野辺に三塁打を打たれ、大記録達成はならなかった。

◆阪神才木浩人投手(25)が8回1死から初安打を打たれた。初の無安打無得点試合はならなかった。3回1死から四球を与えたが連続三振で切り抜けた。5回も先頭に四球を与え、犠打と内野ゴロで2死三塁とされたが、ここも三振。安打も得点も許さず前半を終えた。7回に先制の3点が入り、大記録の期待が高まった8回の先頭。源田を迎えた場面。3球目を投げ終え、何らかのアクシデントでいったんベンチ裏へ。続投が危ぶまれたが、治療後に投球を再開。源田を打ち取った。ただ直後、山野辺翔に右翼ポール下への三塁打を打たれた。才木は試合前の時点ですでに6勝(1敗)。2度の「1-0完封」を含む3完封と、圧倒的な投球を続けていた。

◆阪神才木浩人投手(25)が、プロ野球53年ぶり2度目の珍しい記録「中1日ノーヒットノーラン」を逃した。西武打線を相手に8回1死まで無安打無失点の好投を見せていたが、代打の山野辺翔(30)に右翼線へ三塁打され、快挙はならなかった。2日前の6月7日には、広島の大瀬良大地投手(32)がロッテ戦でノーヒットノーランを記録。この日の才木が続いていれば、中1日での達成となっていた。プロ野球では、71年8月19日に広島の藤本和宏投手が中日戦でノーヒットノーラン。そのわずか2日後に、東映(現日本ハム)の高橋善正投手が西鉄(現西武)戦で完全試合を成し遂げた。もし才木がノーヒットノーランを達成していれば、このときに並び最短間隔での快挙となるところだった。

◆阪神岩崎優投手(32)が、今季9セーブ目を挙げた。これで通算75セーブ。中西清起氏(62=日刊スポーツ評論家)の持つ球団歴代5位の記録に並んだ。3点差の9回に登板し、試合を締めた。岩崎は今試合前まで、直近5試合のうち3試合で失点していた。5日の楽天戦では1点リードの9回に小郷に逆転2ランを被弾。この日は7回まで無安打投球の才木の後にマウンドに上がり、5月22日以来のセーブを挙げた。

◆阪神才木浩人投手(25)が8回1安打無失点で降板した。無安打無得点試合の大記録と、今季4度目の完封勝ちを惜しくも逃した。7回に先制の3点が入り「ノーノー」の期待が一気に高まった。ただ8回の先頭源田を迎えた場面。3球目を投げ終え、何らかのアクシデントでいったんベンチ裏へ。続投が危ぶまれたが、治療後に投球を再開。源田を打ち取った。ただその直後、山野辺に右翼ポール下への三塁打を打たれた。この回のピンチは無失点で切り抜け、完封への望みはつないだ。アクシデントの影響もあったか、その裏の攻撃で代打が出され、降板が決まった。8回1安打無失点、9奪三振、3四球、球数112の内容だった。才木が両リーグ単独トップの7勝目を挙げた。このペースを維持すれば、年間16勝に達する。阪神の投手がシーズン16勝以上なら、03年井川慶20勝以来21年ぶり。右投手なら、81年小林繁の16勝以来43年ぶり。生え抜き右腕となると、73年の上田二朗22勝以来51年ぶりとなる。

◆阪神才木浩人投手(25)がノーヒットノーラン目前の快投を見せ、12球団トップの7勝目を挙げた。8回1死から初安打を許したが勝利した。一皮むけたのでは? という問いに岡田彰布監督(66)は「それはずーっとよ、そんなん、おーん。それはもう、そんな、むける皮もないやろ、お前。去年も勝ってるピッチャーやのに、新しい新人のピッチャーちゃうんやから、お前」とほめたたえた。

◆阪神才木浩人投手(25)がノーヒットノーラン目前の快投を見せ、12球団トップの7勝目を挙げた。チームはこれで交流戦初の3連勝。同一カード3連勝は4月19~21日の中日戦に次いで今季2度目。才木にとってもチームにとってもうれしい白星だ。試合後の岡田監督の一問一答は以下の通り。-3連勝おめでとうございます「ありがとうございます」-才木の投球は「もう、申し分ないですね。ずっとですけどね」-8回に心配されるシーンもあったが、投げきった「まあ、3点ですけどね。点差が。1点とられたら、代えようかなと思ってたんですけどね。あの時点でね」-才木は任されたところを、勝ち負けは別にして日曜日に好投している「もうね、ほんと、7勝目ですかね? これでね。ほんといい仕事してますよね」-西武の渡辺は左右に散らしてきた「何かね、ボールが微妙に動いているというかね。初めてだったんですけど、ちょっとずつ芯を外されているというかね。まあ、そろそろという感じでしたね。あの回くらいから。100球近くいってたんで」-中野が昨日に続き打点をあげた「だからね、なんか上位にチャンスに回ってくるような、打線の流れが良くなったと思いますね。いいところで、いいところというか、どっちかと言うと、調子のいい選手のところにうまくチャンスが回ってきている感じがしますね」-連日の2桁安打「でもあの回だけでしょ? 本当はもっと追加点が取れる状況だったけど、まあこれで徐々につながりというか、打つ方はいい形になってきたと思いますね」-チームコンディションはどうであれ、1カード3連勝は大変なこと「ええ、大変ですよ。昨日のビーズリー、今日の才木と、本当、先発がすごくがんばっているのでね」-この3連戦でこういう試合をしたかったという気配が戻ってきた「それは、その前が悪すぎたからでしょ。今日はノーヒットノーランいくかなって、3回にフォアボールが出た時に、あ、これでノーヒットノーランになったなって言うたですけどね。安藤コーチに絶対いけると。足をつったのがなかったら、ちょっとわからんかったかもわからんですけどね」-気配あった「ありました。ありました。3回からそんな感じでしたけどね」-先発がしっかりやってくれるとこんな試合になるという典型「そうですね。今日はちょっと援護は遅かったですけど、やっぱり辛抱してたら、これからは打線が今までの分を返していかないといけないですね」-来週はオリックス、ソフトバンク戦。ファンの期待も高まる「やっといい形でいけるんで、今度はDHがあるんで、そのへんもね、考えながらやっていきたいと思います」

◆阪神渡辺諒内野手(29)が、アクシデントに見舞われた。3回2死一塁で西武奥村のファウルフライにダッシュ。捕球したかのように見え、そのまま一塁側カメラマン席に倒れ込んだ。完全捕球はならず、判定はファウル。すぐさまトレーナーが駆けつけ、担架が用意された。渡辺はしばらく動けなかったが、起き上がると自力で歩行。ベンチへ退いた。岡田彰布監督(66)も心配そうに見つめていた。糸原健斗内野手(31)が一塁につき、渡辺は交代となった。渡辺はその後、歩いてロッカールームへ向かい、病院に向かった。試合終了までにはベンチ裏に戻り、取材にも対応した。頭は軽く打ったというが、問題ない様子だった。「大丈夫だと思う。そこまで影響もなかったので」と回想した。

◆阪神才木浩人投手(25)がノーヒットノーランも目前の快投を見せ、12球団トップの7勝目を挙げた。8回1死から初安打を打たれたが勝利した。ヒーローインタビューでの才木の一問一答は以下の通り。-いろいろな期待が膨らむ投球内容。振り返って「悔しいっす」-甲子園のタイガースファンのわくわく感は伝わっていたか「すごい盛り上がっているなと思っていたんですけど、そら盛り上がるかと思いながら」-9回のマウンドもいきたかったか「もちろんいきたいなと思っていましたけど、コーチに『やめとこかー』と言われて」-改めて8回1安打「そうっすね。昨日、一昨日といい流れで試合展開が流れたので、自分も続けるようにと思って投げていました」-8回も見事に投げきった。足は「ちょっとつっただけなんで全然大丈夫です」-7回には中野選手、前川の適時打「その前に僕が派手に三振した後だったので、頼むと思いながら見ていたら打っていたのでさすがだなと思います」-改めて両リーグトップの7勝目「やっぱり野手の方が打ってくださっているし、梅野さんんがうまくリードしてくださっているおかげ。いいリズムできているので次もしっかり投げられるように準備していきたいと思います」-ファンは日曜日が楽しみだ。歓声を聞いて「ちょっと足りないです」(大歓声)-この歓声は「サイコーでーす!」

◆阪神岡田彰布監督(66)は、アクシデントで途中交代した渡辺諒内野手(29)について「大丈夫やろ」と説明した。3回2死一塁で西武奥村のファウルフライにダッシュ。捕球したかのように見え、そのまま一塁側カメラマン席に倒れ込んだ。完全捕球はならず、判定はファウル。すぐさまトレーナーが駆けつけ、担架が用意された。渡辺はしばらく動けなかったが、起き上がると自力で歩行。ベンチへ退いた。糸原健斗内野手(31)が一塁につき、交代となった。渡辺はその後、歩いてロッカールームへ向かい、病院に向かった。試合終了までにはベンチ裏に戻り、取材にも対応した。指揮官は「おーん。大丈夫みたいやったから良かった。明日、もっかいなんか朝検査するみたいやけどな、なんか頭やからな、頭ちょっとぶつけたから」と付け加えた。

◆阪神才木浩人投手(25)がノーヒットノーランも目前の快投を見せ、12球団トップの7勝目を挙げた。チームはこれで交流戦初の3連勝。同一カード3連勝は、4月19~21日中日戦に次ぎ今季2度目。才木にとってもチームにとってもうれしい白星だ。試合後の岡田監督の一問一答は以下の通り。-3回の四球でノーノーいけると思ったのはなぜ「いやいや、それまではひょっとしたら、俺の中では完全(試合)いくかな思たけど、1ボールからストライクやのにボールとか審判が、ど真ん中やろ、あんなん、2ボールからか。フォアボールなったからな、これはノーヒットノーランやな言うて、安藤には言うたけどな」-初回から感じていたか「いやいや、初回はまだや、1回2回な、相手のバッターのスイングとか見てたらそらあな、おーん、これは行くんちゃうかなとは思ったよな」-8回はヒット打たれて、足をつったこともあって、あの回で「おーん、1点でもとられてたらあの回でおーん、もう石井と桐敷も用意しとったし、もう代えてたけどな。まあ0点じゃなやっぱり、あいつも防御率とかいろいろそらあ、個人的にもあるからな、やっぱりな」-前日に才木にハッパをかけて、期待を上回るピッチング。一皮むけたのでは「いやいやもう、それはずーっとよ、そんなん、おーん。それはもう、そんなむける皮もないやろ、お前。去年も勝ってるピッチャーやのに、新しい新人のピッチャーちゃうんやから、お前」-7回の木浪のバントも的中、あそこは2死から中野で勝負「おう、それは当然、当然。才木も立っとけな、言うときゃ良かったけど、もうなあ。もうまあしゃあない。才木も代えれんかったけどな。まあなあ、二塁三塁に行ってたらなあ、才木もバットに当たったらなんか起きるかなと思ったからな」-2番に入った前川もずっといい仕事「いやいやほんとになあ、おーん。最後もなぁ、完璧抜けたと思ったけどなあ。よう捕ったなぁ、あれなあ」-渡辺の状態「大丈夫やろ。さっきあれや、ベンチの裏、来とった、おーん。大丈夫みたいやったから良かった。明日もう1回なんか朝検査するみたいやけどな。なんか頭やからな、頭ちょっとぶつけたから」-糸原がいいカバー「いやいや、もうね、だから右左とかじゃ(なくて)、ナベが調子良かったら一番いいからなあ、ずっとねえ。糸原も前川使うと代打を残しておきたいのがあるしな、ベンチで。今度は、来週はDHになるから、その辺なあ、まだどうなるか分からんけどなあ、おーん。誰もファーストいてないと思うとったんよ。ほんで植田いくの遅れたら、原口おったんやな(笑い)。原口がおったと思てな」-大山が戻ってきたら前川の打順は「いや、まだまだ戻ってけーへんから大丈夫よ」-前川は2番継続「使うよ、そら」-才木は今後もノーノー、完全試合のチャンスはある?「いやいや、そんなうまくいけへん。そんなうまくいけへんよ。そら相手も考えてくるよ」

◆あわやノーヒットノーランをされてしまいそうな展開だった。西武が今季3度目の7連敗を喫し、借金は「21」となった。先発右腕渡辺勇太朗投手(23)と阪神才木の投げ合いで、6回まで両チーム無得点で試合は進んだ。渡辺は走者を出しながらも踏ん張り、6回まで3安打無失点だった。だが7回につかまった。先頭の6番糸原、続く梅野に連打を許した。2死二、三塁となり、1番中野に中堅手奥村の頭を越える2点適時三塁打を打たれると、続く前川にも右前適時打を許し一気に3点を失った。「今日は絶対に先制点は与えないと強く思いを持って、マウンドに上がりました。1回から6回までは粘り強く投げることができましたが、7回2アウトを取った後の中野選手に対して、低めにコントロールできず、甘く入った球を打たれてしまいました。7回がすべてです。悔しい」と振り返った。打線は才木に対して、3回と5回に四球で走者を出すも7回まで無安打。それでも8回1死から代打山野辺翔内野手(30)が「積極的にいきました」と、ライトフェンスを直撃する三塁打を放ち、辛うじてノーヒットノーランを免れた。チームは2日の巨人戦(ベルーナドーム)から7連敗。このカードも阪神に3連敗といやなムードが続いている。渡辺久信GM兼監督代行(58)は「最悪の遠征だったのでね。やっぱりあさってからホームに帰って、どう戦っていくかというのがすごく大事になってくる。本当にこのままだとシーズン終わってしまうくらいな、そういうところに来ていると思うから、やっぱりしっかりやっていきたい」と前を向いた。

◆阪神梅野隆太郎捕手(32)が、先発才木をまたも好投に導いた。8回1死まで無安打投球を続けた右腕。受けた梅野は「そんな甘いものじゃないのは分かっているけど」とした上で「そこに関してはもちろん狙っていたのはある」と本音を吐露。ただ、「結果としてヒットを打たれて、そこからしのいだのが大きい」と手応えを明かした。成長を感じ取ったのは、7回。先頭栗山をカーブで空振り三振に仕留めたシーンだ。直球、スライダー、フォークでカウントを整え、2ストライクから3度のファウルで粘られたが、最後は109キロのカーブで栗山の体勢を大きく崩して仕留めた。梅野は「意図をくみとって、才木もああいうコースに投げたと思う」と回想。「(配球の)根拠に、しっかり投げてくれることが、技術の昨年と違うところ」とたたえた。

◆阪神 佐藤輝明(25)が同学年の才木浩人(26)の援護不足を反省した。6回1死一、二塁で遊撃への併殺打。3点を入れた7回2死満塁では右飛に倒れた。「まあなんとか点とってあげたかったですけど、僕が打てなかったので」と悔しがったが、才木は8回1死まで無安打投球。初安打は山野辺に浴びた右翼ポール際への三塁打で「風が押しましたね、しょうがないですね」と仲間をかばうように言った。

◆育成から支配下選手登録され、「1番中堅」で即スタメン出場した西武奥村光一外野手(24)は4打数無安打に終わった。1回先頭のプロ初打席。相手右腕才木の直球を積極的に振りにいくも遊ゴロに倒れた。3回2死一塁の第2打席では低めのフォークを振らされ空振り三振。6回1死の第3打席ではバットをへし折られ、投ゴロで凡退した。8回には2死一、三塁のチャンスで4打席目が回ったが、149キロ直球に振り負け二飛。才木との4打席に「コントロールもキレもファームと違いました。また対戦することがあったら負けないように。対策を立てて、課題も見つかったので、次に絶対つなげられるようにしたい」。23年育成ドラフト6位で入団し、憧れてきた1軍の舞台。4万2589人の観衆の前で、プロ野球選手として新たなスタートを切った。「ありがたいことに甲子園で出させていただいてファンも満員で。すごい歓声(の中)で1試合目ができたのはありがたい経験。ホームでは西武ファンが多く待っているので、初ヒットをファンの皆さんに見せたい」と本拠地デビュー戦を心待ちにした。

◆阪神岩崎優投手(32)が今季9セーブ目を挙げた。これで通算75セーブ。中西清起氏(62=日刊スポーツ評論家)の持つ球団歴代5位の記録に並んだ。3点差の9回に登板。2死一塁で最後は佐藤龍を右飛に仕留め試合を締めた。5日の楽天戦では1点リードの9回に小郷に逆転2ランを被弾。今試合前まで直近5試合のうち3試合で失点していた。才木の後にゼロで続き「よかったです」と仕事を完了。元同僚の西武陽川には安打を浴びたが「ヒットで許してもらえました」と笑った。5月22日以来のセーブとなった。

◆頼れる男が仲間のピンチを救った。阪神糸原健斗内野手(31)が、緊急出場から先制の口火を切った。7回先頭で、西武渡辺から中前打。自身13打席ぶりの安打で、この回一気の3得点を呼び込み「先頭バッターだったけど、しっかりチャンスメークできてよかったです」と冷静に言った。出番は突然やってきた。3回2死一塁の守備。一塁でスタメンの渡辺がカメラマン席へ飛び込んだ。ファウルフライを追い、そのまま転落。なかなか起き上がれないほど強打した仲間を思いながら、すぐさまファーストミットを持ってキャッチボールを始めた。そのまま一塁で急きょ出場。先発才木が8回1死まで無安打投球を続けたことで「守備はドキドキしながらやってましたけど」と振り返るも「本当に頑張っていたので」と、仲間思いの兄貴分が一振りで流れを変えた。病院で検査を受けベンチ裏に戻ってきた渡辺にも「イトさんも急に代わってくれて、あそこまで活躍してくれたので、僕としてもうれしい」と刺激を与えた。8回には二塁打で出塁し、マルチ安打だ。22年7月、プロ6年目の時に初めて一塁でスタメン起用された。当時の井上ヘッドコーチに「健斗はファーストやったことがない。楽しんで守りなさい」と送り出された一戦だ。2年がたち、今はいつでも一塁で出られる準備ができている。タテジマ8年目。どんな状況にも動じない男が、虎にはいる。【中野椋】

◆阪神前川右京外野手(21)が今季2度目の猛打賞で存在感を見せた。初回の第1打席で西武渡辺から中前打を放つと、6回に先頭で右前打をマーク。7回は2点先制した直後の2死三塁で、右前適時打を放ち、価値ある3点目。「2打席目も得点圏で打ててなかったので、4打席目は打ててよかったです」と仕事を果たした。5試合連続で2番を任されてから、19打数7安打。この日は5月31日ロッテ戦(ZOZOマリン)以来の3安打と上り調子だ。それでも「それはよかったと思うので、また週明けちゃんと切り替えて。もう1回0からスタートしたい」と切り替えた。8回の最終打席でも、攻守に阻まれ右飛となったが完璧に捉えた当たり。岡田監督も若武者の仕事ぶりに「いやいや本当になあ、おーん。最後もなあ、完璧抜けたと思ったけどなあ」と目を細め、2番での継続起用に「使うよ、そら」ときっぱり話した。

◆打球が中堅手の頭上を越えると、超満員の甲子園が虎党の大歓声に包まれた。阪神中野拓夢内野手(27)が決勝の2点適時三塁打を放ち、7回まで無安打投球を続けていた先発才木を援護した。0-0の7回。1死二、三塁から才木が空振り三振を喫して迎えた2死二、三塁。「才木がなんとか打ってくれないかなという気持ちは正直あったんですけど、追い込まれてもうこれは自分が決めなきゃいけないと思った」。覚悟を持ち、短く持ったバットで西武渡辺の4球目を振り抜いた。中越えの2点適時三塁打を決め、塁上でガッツポーズ。待望の先制点をたたき出した。「才木がいつもいいピッチングしてくれているので、なんとかしてあげようという気持ちが出た結果かなと思います」昨季ゴールデングラブ賞を獲得した名手は緊張も味方に付けた。8回1死まで無安打投球が続き、甲子園に緊迫した空気が流れていた。それでも「ストライク先行で守りやすかった。ちょっと緊張感がありながら、でもああいう緊張感の中で守れたことはよかったと思います」と集中力を切らさなかった。6戦連続の1番で役割を果たした。3回にも2死から左前打を放ち、2試合連続のマルチ安打&打点を記録。「1番でチームに勢いを与えるのも自分の仕事だと思いますし、チームが苦しい時に自分が助けられるような存在になれれば」。チームも2試合連続2ケタ安打と波に乗ってきた。週末が多いデーゲームの勝率は12球団トップの7割1分4厘。2日続けてのお立ち台に上がったヒーローが子どもたちに笑顔を届けた。岡田監督も「上位にチャンスに回ってくるような、打線の流れが良くなったと思いますね。調子のいい選手のところにうまくチャンスが回ってきている感じがしますね」と評価。中野も「もっともっと後ろのバッターにつなぐ意識をチーム全員が持ちながらやっていければ」と力を込めた。1番として選手会長として打線をけん引する。【村松万里子】

◆阪神森下翔太外野手(23)が8回守備を悔しがった。先発才木が8回1死まで無安打投球を続ける中、代打山辺の打球は右翼ポール際へ。しかし、追いつくことができず、安打を許した。「捕りたかったですけど、しょうがないです」。バットでは7回に左前打を放つなど7戦連続安打と好調をキープ。「一番は勝つこと。また継続してやっていきたい」と次戦を見据えた。

◆阪神才木浩人投手(25)がノーヒットノーランも目前の快投を見せ、12球団トップの7勝目を挙げた。チームはこれで交流戦初の3連勝。同一カード3連勝は、4月19~21日中日戦に次ぎ今季2度目。才木にとってもチームにとってもうれしい白星だ。序盤はパラパラと雨も降る中、才木の投球がさえ渡った。初回から2イニング連続で3者凡退。3回1死から四球を与えたが連続三振で切り抜けた。5回も先頭に四球を与え、犠打と内野ゴロで2死三塁とされたが、ここも三振。再びアウトの山を築いていった。ノーヒットノーランも目前の8回1死で、代打山野辺にこの日初となる右翼への三塁打を浴びたが集中力は切らさず、無失点で切り抜けた。打線は西武渡辺を前にチャンスをつくりながらも6回まで無得点。0-0のまま迎えた7回、先頭糸原、梅野の連打から木浪が犠打を決めて1死二、三塁。ここで打席に入った才木は空振り三振も、続く中野が西武の前進守備を超える中越え適時三塁打を放ち、2点を先制。続く前川もこの日3安打目となる右前適時打で続き、1点を追加した。チームは前カード楽天戦で今季初の同一カード3連敗を喫すも、今カードで3連勝。弾みのつく1勝となりそうだ。

◆阪神才木浩人投手(25)がノーヒットノーランも目前の快投を見せ、12球団トップの7勝目を挙げた。8回1死から初安打を打たれたが勝利した。才木が両リーグ単独トップの7勝目を挙げた。このペースを維持すれば、年間16勝に達する。阪神の投手がシーズン16勝以上なら、03年井川慶20勝以来21年ぶり。右投手なら、81年小林繁の16勝以来43年ぶり。生え抜き右腕となると、73年の上田二朗22勝以来51年ぶりとなる。

◆惜しかった! でもすごかった! 阪神才木浩人投手(25)が「日本生命セ・パ交流戦」の西武戦で8回1死まで無安打無得点の快投を演じた。右足をつりながら続投。治療の直後、山野辺に悔しい三塁打を打たれた。それでもピンチを無失点でしのいで、ド根性の1安打ピッチング。両リーグ単独トップ7勝目(1敗)、奪三振1位タイだ。チームは今季3度目の3連勝でリーグ2位に浮上した。才木ファミリーも"孝行息子"の熱投を見届けた。惜しくもノーヒットノーランの快挙を逃した才木に、父・昭義さんは「プロ野球ファンとして見に来てますから、またの機会にということで」ともらして苦笑した。異様な雰囲気に包まれた8回1死、この試合25人目に浴びた代打山野辺の右三塁打に、母・久子さんは「一瞬ファウルと思ったんですけど」と残念がった。兄・智史さん、叔母・美恵子さんと4人で観戦。ハラハラ、ドキドキの快投に、久子さんは「心臓に悪いですね」と胸をなで下ろしていた。

◆西武が今季3度目の7連敗で、借金は「21」に膨れた。阪神才木に対して7回まで無安打。もう少しでノーヒットノーランをされる展開だったが、8回1死から代打山野辺が「積極的にいきました」と右翼フェンス直撃の三塁打。9回2死では4番陽川が右前打を放ち、古巣相手にバットで存在感を示した。渡辺GM兼監督代行は「最悪の遠征だったのでね。ホームに帰ってどう戦っていくかというのがすごく大事になってくる」と次戦に目を向けた。▽西武奥村(支配下登録後即1番中堅で先発も4打数無安打)「試合前は緊張よりワクワクする方が強くて楽しみの方が多かった。(次の本拠地で)初安打をファンの皆さんに見せたい」▽西武渡辺(7回途中8安打3失点で今季初黒星)「(先制2点適時三塁打を打たれた)中野選手に対して低めにコントロールできず甘く入った球を打たれてしまいました。7回がすべてです。悔しい」

◆惜しかった! でもすごかった! 阪神才木浩人投手(25)が「日本生命セ・パ交流戦」の西武戦で8回1死まで無安打無得点の快投を演じた。右足をつりながら続投。治療の直後、山野辺に悔しい三塁打を打たれた。それでもピンチを無失点でしのいで、ド根性の1安打ピッチング。両リーグ単独トップ7勝目(1敗)、奪三振1位タイだ。チームは今季3度目の3連勝でリーグ2位に浮上した。才木が両リーグ単独トップの7勝目を挙げた。このペースを維持すれば、年間16勝に達する。阪神の投手がシーズン16勝以上なら、03年井川慶20勝以来21年ぶり。右投手なら、81年小林繁の16勝以来43年ぶり。生え抜き右腕となると、73年の上田二朗22勝以来51年ぶりとなる。

◆惜しかった! でもすごかった! 阪神才木浩人投手(25)が「日本生命セ・パ交流戦」の西武戦で8回1死まで無安打無得点の快投を演じた。右足をつりながら続投。治療の直後、山野辺に悔しい三塁打を打たれた。それでもピンチを無失点でしのいで、ド根性の1安打ピッチング。両リーグ単独トップ7勝目(1敗)、奪三振1位タイだ。チームは今季3度目の3連勝でリーグ2位に浮上した。4万観衆が見守るお立ち台。真っ黄色のスタンドの大歓声に対し「足りないです」とロックスターばりにファンをあおった。割れんばかりの大歓声。「サイコーです!」と、あらためて熱狂を巻き起こした。日曜の甲子園を支配した。初回からアクセル全開。岡田監督は完全試合の雰囲気すら感じていたという。3回に四球を出すと「ノーヒットノーランやな」と安藤投手コーチにささやいた。その通り、躍動は加速していく。場内の熱が上がっていくのを才木本人も感じていた。「すごい盛り上がっているな~。そら盛り上がるか、と」。今日は俺が主役だ。雨上がりの高温多湿。初回から多量の汗をかいていた。8回、先頭源田に3球投げるとベンチにサイン。右足がつった。続投は難しいと思われたが、ファンの願いに応えるように治療後、マウンドに戻った。続く代打山野辺への3球目。ふわっと上がった飛球が、浜風とは逆の追い風に乗って右翼ポール下へ。森下が飛びついたが届かず、不運な三塁打になった。「悔しいです。こういうチャンスはなかなかない」。そう苦笑いした。足に違和感を抱えながらも根性を見せて後続を断ち、無失点。ベンチに戻ると安藤コーチに降板を告げられた。「いけないですかね?」と食い下がったが「来週とかに影響したらどうする」と諭され、悔しそうに首をタテに振った。「全試合、完全試合とか。僕が先発したら相手が『最悪や...』と絶望、ダメージを与えられる投手になりたい」。投球同様にスケールは壮大。ドジャース大谷に部分的に似てきたと指摘されても自覚はない。「ボールは物質。地球には重力がある。どう投げたら球が速くなるかの正解は絶対ある。そこに共通のものがあるのではないか」と分析した。出どころの見にくさも考えたことがなく、ただただ究極の直球を求めている。今季は2度の1-0完封を含む3完封。7勝は12球団単独トップ。この日の9奪三振で巨人戸郷とトップで並んだ。連敗を何度も止め、今度は3連勝に導いた。才木は一皮むけたか? その問いに岡田監督は「もうむける皮もないやろ。新人ちゃうんやから」と返答。監督、僕はまだまだ進化しますよ-。ここをピークにするつもりは毛頭ない。【柏原誠】

◆阪神はリーグトップタイの6勝を記録している才木浩人投手(25)が先発する。前回2日のロッテ戦(ZOZOマリン)は今季2度目の1-0完封でチームの連敗を5で止めた右腕は「完封の後の試合がすごい大事だと思う。初回の立ち上がりとか、先頭(打者)の入り方をしっかりやっていければ」と意気込んだ。打線は連勝を飾った8日と同じ並びで3連勝を目指す。

◆スタメン発表で、西武・陽川尚将外野手(32)の「4番・一塁」がアナウンスされ、阪神ファンからも拍手が起こった。陽川は2022年まで阪神に在籍し、同年の現役ドラフトで西武へ加入。8日は代打で出場し、四球を選んでいた。

◆阪神・才木浩人投手(25)が二回のマウンドへ。先頭で元阪神の陽川尚将内野手(32)と対戦した。初球はスライダーで見逃し。続いて151キロ直球でファウルを奪って追い込むと、カウント1-2から4球目、137キロフォークで空振り三振を奪った。陽川は2022年まで阪神に在籍し、同年の現役ドラフトで西武へ移籍。才木は続く佐藤、源田も抑え、一回、二回と完璧な立ち上がりをみせた。

◆阪神・渡辺諒内野手(28)がフライを追って一塁側カメラマン席に飛び込み、途中交代となった。三回2死一塁で西武・奥村の打球は一塁側のファウルゾーンへ。渡辺はボールを追い、勢いよく一塁側のカメラ席へ。捕球を逃し、そのまま仰向けの形で落ちる形となった。一時動けず担架が用意されたが、約3分後に立ち上がり、自分の足で歩いてベンチへ。直後に糸原と交代となった。渡辺はトレーナーに付き添われ、クラブハウスへ。そのまま病院に向かった。

◆阪神・才木浩人投手(25)が五回のピンチをしのいだ。先頭の佐藤に四球を与えると、源田は犠打で1死二塁と得点圏に走者を背負う。古賀を遊ゴロで2死三塁。最後は滝沢を139キロフォークで空振り三振に仕留めた。才木は安定した投球で五回まで無安打、2四球6奪三振と好投している。

◆阪神は六回に先制の絶好機を迎えるも無得点。先頭の前川が右前打を放ち、続く森下は四球を選んでガッツポーズ。西武の先発・渡辺からチャンスを作るも、4番・近本が中飛、5番・佐藤輝が遊ゴロ併殺に倒れた。六回まで無安打投球を続ける先発の才木を援護したかったがかなわず。試合は0―0のまま七回に突入した。

◆阪神・才木浩人投手(25)が圧巻の投球を続けている。七回まで無安打、9奪三振。2四球で走者こそ許しているが、偉業達成まであとアウト6個に迫った。球数は七回終了時点で90球とまだまだ余力あり。打線は援護なく3安打無得点。好投を続ける右腕に先制点をプレゼントし、偉業達成を後押ししたい。

◆阪神は七回、中野拓夢内野手(27)の2点三塁打で先制に成功した。先頭の糸原が中前打、続く梅野が右前打を放って無死一、二塁。木浪が犠打を決め、才木は空振り三振に倒れ、中野が打席を迎えた。西武の先発・渡辺の4球目を捉え、打球は前に守っていた中堅手の頭上を越えた。中野は快足を飛ばして三塁に到達し、滑り込むと同時にガッツポーズ。七回まで無安打投球の才木を援護した。続く前川も右前適時打を放って3点目を追加した。

◆阪神・才木浩人投手(25)が八回途中で一度ベンチへ戻った。七回まで無安打投球。味方が3点を奪った直後の八回。先頭の源田に3球目を投じたところで、違和感を訴えて一度ベンチへ引き揚げた。それでも、マウンドへと戻ってベンチへOKサイン。源田を中飛に打ち取った。しかし、代打・山野辺に投じた3球目。148キロ直球を捉えられると、右翼線へと高々と舞い上がった打球は右翼フェンス直撃の三塁打。ノーヒットノーランまであとアウト5個のところで、無念の一打を浴びた。

◆阪神は才木浩人投手(25)が8回1安打無失点の好投で西武に3連勝を飾った。2日のロッテ戦(ZOZOマリン)で完封勝利をつかんだ才木が、八回1死まで無安打投球で甲子園を沸かせた。序盤から150キロを超える直球とフォークなどを駆使して的を絞らせず。八回は治療で一時ベンチに退き、およそ5分後にマウンドに戻ったが、1死から代打・山野辺に右翼へ三塁打を許して快挙達成はならず。それでも失点は防ぎ、リーグトップの7勝目を挙げた。打線は七回、下位で2死二、三塁のチャンスを作って1番・中野拓夢内野手(27)が中越えの2点適時三塁打を放って先制。前川も右前適時打で続き、この回一気に3点を加えて才木を援護した。チームはこのカード前まで3連敗と苦しんでいたが、3連勝で一気に上昇気流に乗った。

◆三回2死一塁、西武・奥村光一の打球を捕球するも、そのままカメラマン席に落ちる阪神・渡辺諒=甲子園球場(撮影・斉藤友也)

◆八回1死まで無安打投球を続けた阪神・才木浩人投手(25)が8回112球を投げ、1安打9三振3四球無失点で12球団トップの7勝目を挙げた。攻撃は七回2死二、三塁、中野拓夢内野手(27)の三塁打で均衡を破り、前川右京外野手(21)の右前打で3点目を追加した。九回は岩崎優投手(32)が締め、5月22日広島戦(マツダ)以来のセーブを挙げた。三回の守備で奥村光一外野手(24)の邪飛を追った渡辺諒内野手(29)がカメラマン席に落下するアクシデントで途中交代した。チームは12度目の完封勝利。2度目のカード3連勝で2位に浮上した岡田彰布監督(66)の主な一問一答は以下の通り(成績=29勝26敗4分、観衆=4万2589人)★テレビインタビュー編(抜粋)ーー3連戦でこういう試合をしたかったという気配が戻ってきた「その前が悪すぎたからでしょ。今日はノーヒットノーラン行くかなって、三回(1死後)にフォアボールが出た時にあ、これでノーヒットノーランになったなって言うたですけどね。安藤コーチに絶対行けると。(八回途中に)足をつったのがなかったら...」ーー気配はあった「ありました。ありました。三回からそんな感じでしたけどね」★ペン囲み編ーー四球で行けると思ったのか「俺の中では完全(試合)行くかな思たけど、1ボールからストライクやのにボールとか審判が、ど真ん中やろ、あんなん、2ボールからか。フォアボールなったからな、これはノーヒットノーランやな言うて、安藤には言うたけどな」ーー一回から感じていたか「初回はまだや、一、二回な、バッターのスイングとか見てたら、これは行くんちゃうかなとは思ったよな」ーー八回はヒットを打たれて、足をつったこともあって「1点でも取られたら、石井と桐敷も用意しとったし、もう代えてたけどな。0点じゃな。アイツも防御率とか、個人的にもあるからな」ーーひと皮、剥けたのでは「そんな剥ける皮もないやろ、お前。去年も勝ってるピッチャーやのに、新人のピッチャーちゃうんやから」ーー七回無死一、二塁で木浪のバント。あそこは2死から中野で勝負「それは当然。才木も立っとけ言うときゃ良かったけど、まあしゃあない。才木も代えれんかったけどな。二塁三塁に行ってたら、才木もバットに当たったら、何か起きるかなと思ったからな」ーー2番・前川もいい仕事「ホントにな、最後も完璧抜けたと思ったけどな(八回2死満塁で右翼への大飛球を長谷川が背走キャッチ)。よう捕ったな、アレ」ーー渡辺の状態「大丈夫やろ。さっきアレや、ベンチの裏、来とった。大丈夫みたいやったから良かった。明日もう一回、朝検査するみたいやけどな。頭やからな、頭ちょっとぶつけたから」ーー途中出場の糸原がカバー「だから右左とかじゃ(なくて)、ナベが調子良かったら一番いいからな。糸原も前川使うと代打を残しておきたいのがあるしな。来週はDHになるから、どうなるか分からんけどな。誰もファーストいてないと思うとったんよ。ほんで植田行くの遅れたら原口おったんやな。原口がおったと思てな」ーー大山が戻れば前川の打順は「まだまだ戻ってけーへんから、大丈夫よ」ーー前川は2番継続「使うよ、そら」ーー才木は今後もノーノー、完全試合のチャンスはある「そんなうまく行けへん。そら相手も考えて来るよ」

◆三回の守備で西武・奥村光一外野手(24)の邪飛を追った渡辺諒内野手(29)がカメラマン席に落下するアクシデントで途中交代した。試合中に病院で検査を受けて、球場に戻った渡辺の主な一問一答は以下の通り。ーー状態は「問題なく、大丈夫でした」ーー頭を強打「軽く打ちましたけど、影響もなかったので」ーー体や頭の痛みは「全然大丈夫です」ーーファウルだったが、必死さをみせた「まあでも本当にね、捕れた打球でもありましたし、そこは才木にも申し訳なかったなと思いますし、しっかり練習して次はしっかり捕れるようにやって行きたいと思います」ーーチームに勢いを与えるプレーだった「今は本当に野手として必死にプレーすることが一番ですし、糸さん(糸原)も急に代わってくれて、あそこで活躍してくれたので、僕としてもうれしいですし、僕もしっかり負けないように練習して、いい結果が出るように頑張りたいなと思います」

◆現役時代は阪神、南海で活躍し、引退後は阪神で投手コーチやフロントでも尽力したサンケイスポーツ専属評論家の上田二朗氏(76)は阪神・才木浩人投手(25)を絶賛した。才木の投球は文句の付けようがない。立ち上がりから、無安打無得点を達成しても不思議ではない、完ぺきな投球を披露した。真っすぐ、変化球が素晴らしいが、投球のコツを覚えたことが大きい。ピンチで力が入り過ぎることが多かったが、今季は窮地でも「力まなくていい」と思って投げているはず。象徴的だったのが七回、栗山と対戦した場面。ファウルで粘られたが、最後はスローカーブで空振り三振。抜く球を身に付けたことが投球の幅を広げている。マウンドさばきにも成長を感じる。たとえばロジンバッグの触り方。今季のはゆっくり触わる。気持ちに余裕がある証拠。触り方は江夏に似てきている。足に異変があった後は、球が明らかにばらついていたが、本人は投げたかっただろう。首脳陣の配慮。次回以降に、再び快投を見せてもらいたい。

◆西武は阪神・才木の無安打無得点を阻止するのがやっとだった。初安打は八回1死から。代打の山野辺が右翼手のグラブをかすめる三塁打を放ったが、ホームは遠かった。渡辺監督代行は「(才木は)緩急を付け、フォーム的にもタイミングが取りづらい」と話した。2日からいずれも3得点以下で7連敗。支配下選手登録したばかりの奥村を「1番・中堅」で起用するなど打開を図るが、トンネルを抜け出せない。監督代行は「真っすぐに振り負けているから打球が遅い。楽に投げさせている」と打線の非力さを嘆いた。

◆八回1死まで無安打投球を続けた阪神・才木浩人投手(25)が8回112球を投げ、1安打9三振3四球無失点で12球団トップの7勝目を挙げた。攻撃は七回2死二、三塁、中野拓夢内野手(27)の三塁打で均衡を破り、前川右京外野手(21)の右前打で3点目を追加した。九回は岩崎優投手(32)が締め、5月22日広島戦(マツダ)以来のセーブを挙げた。2度目のカード3連勝で2位に浮上した。主な選手とコーチのコメントは以下の通り(成績=29勝26敗4分、観衆=4万2589人)八回交代に才木浩人 「安藤さんに無理言って、まじすか、行けないすか、みたいに言ったんですけど。つったまま行って来週に響く方がアカンやろみたいな話をもらったので。そうっすねって言って」才木に交代を命じた八回の会話について安藤優也投手コーチ 「次もいっぱいあるのでね。大事を取ってというか、我慢しろと。行かせてくださいと。まあでもそこは...」九回、元阪神の陽川に中前打を浴びた岩崎優 「ヒットで許してもらえましたね」渡辺の負傷交代を受けて、途中出場した糸原健斗 「守備はドキドキしながらやっていましたけど、何とか先頭でチャンスメーク出来てよかったです(2打席とも先頭打者で2安打)」七回2死二、三塁で決勝三塁打の中野拓夢 「内心を言えば、才木が打ってくれないかなという思いは正直あったんですけど、ネクストの時に...」〝サンデー才木〟に梅野隆太郎 「チームを勝たせて、日曜日にね。いい休みを迎えられるのが、いいことなので、良かったなと思います」才木の投球に前川右京 「結構緊張したというか...ノーノ―かかっていたので、緊張しました」六回1死一、二塁で遊ゴロ併殺に倒れるなど無安打の佐藤輝明 「何とか点取ってあげたかったですけど、僕が打てなかったので」

◆西武は今季3度目の7連敗で借金は21。阪神・才木の無安打無得点を阻止するのがやっとだった。初安打は八回1死から。代打の山野辺が右翼手のグラブをかすめる三塁打を放ったが、ホームは遠かった。ここ3試合でわずか2得点の打線に渡辺監督代行は「全体的にバッティングが上がってこない。相手に楽に投げさせている」と厳しい表情だった。

◆阪神・森下翔太外野手(23)は懸命の守備を見せるも及ばなかった。3-0の八回1死で代打・山野辺の右翼ポール際への打球にグラブを伸ばしたが惜しくも届かず。才木のノーヒットノーランは途切れた(記録は三塁打)。「ちょっとでした。捕りたかったですけど仕方ないです」と残念がった。バットでは3打数1安打で7試合連続安打。「チームが勝ったことが次につながる。(月曜の)オフを挟みますが、継続してやっていきたい」と力を込めた。

◆阪神・岩崎優投手(32)が3-0の九回に登板し、1回1安打無失点で試合を締めて「よかったです」。5月22日の広島戦(マツダ)以来の9セーブ目をで通算75Sとし、中西清起と並んで球団歴代5位となった。2死から2022年まで阪神に在籍し、同期入団&同学年の陽川と対戦。結果は右前打と陽川に軍配が上がったが「ヒットで許してもらえましたね」と笑顔だった。

◆阪神・糸原健斗内野手(31)がチームの緊急事態を救い、今季3度目の複数安打と存在感を発揮した。0-0の三回2死一塁で一塁側カメラマン席へ飛び込み、退いた渡辺に代わって、出場。七回先頭の中前打は先制の起点、八回先頭でも右翼線二塁打を放った。「守備はドキドキしながらやっていましたけど、(才木が)頑張っていたので何とか先頭でチャンスメークできてよかった」と声を弾ませた。

◆阪神・佐藤輝明内野手(25)は同い年の才木浩人投手(25)の好投を「(八回に許した安打は)風が押しましたね。しようがないですね」とねぎらった。三回に最初の四球を出した際は真っ先に声をかけに行くなど、グラウンド上でもり立てた。打撃では2度の好機を生かせず、3打数無安打。「なんとか点を取ってあげたかったですけど、僕が打てなかったので」と悔しがった。

◆先制劇の興奮が収まらない甲子園を、前川がさらに盛り上げた。一、二塁間を破る打球を見届け、左手を力強く握ってガッツポーズ。2番に入って初の猛打賞で、打線を活性化させた。「2打席目(三回2死二塁)は得点圏で打てていなかったので、4打席目は打ててよかった」見せ場は七回に中野の2点三塁打が飛び出した直後。先発・渡辺のスプリットを捉え、中野が3点目のホームを踏んだ。この日の才木にとっては十分過ぎるリードを作る一打となった。一回に中前打、六回には右前打を放ち、この適時打が3安打目。続く八回2死満塁でも右翼へ大きなフライを放ったが...。背走して追った長谷川がフェンスに激突しながら捕球し、プロ入り後初の1試合4安打は惜しくも逃した。岡田監督も「完璧抜けたと思ったけどなあ、よう捕ったな、あれな」と驚く〝実質4安打〟で状態の良さを存分に示した。〝2番稼業〟が板についてきた。5日の楽天戦(甲子園)から5試合続けて2番で起用され、打率・368(19打数7安打)、3打点。「ケースバイケースだと思っている。頭を整理しながら」と、進塁打など状況に応じた打撃を心掛ける。指揮官も「使うよ、そら」と2番で継続起用する意向を示した。無安打無失点投球を続けていた才木が八回に治療でマウンドを離れた際は、外野で入念にストレッチ。「緊張しました。ストレッチして、リラックスしようとしていました」と初々しく振り返った。偉業に立ち会うことはできなかったが、白星にはしっかり貢献。力強く前を見つめた。「また週明けちゃんと切り替えて、もう一回、ゼロからスタートしたいと思います」連勝中の勢いをさらに加速させるべく、上位で打線をつなぐ。(邨田直人)

◆好投する右腕のために、選手会長が力を込めた。才木は俺が勝たせる-。思いの詰まった打球が中堅手の頭上を越えていく。2試合連続の決勝打に中野はいたずらっぽく笑みを浮かべた。「ネクスト(バッターズサークル)のとき、内心を言えば『才木がなんとか打ってくれないかな』という思いは正直あったんですけど。これは自分が勝負、なんとか自分で決めようと思って打席に入りました」無安打投球を続ける才木を援護できず、0-0で迎えた七回だった。1死二、三塁で才木が豪快に三振した。バトンを受けて立った第4打席。渡辺の変化球を捉えた。均衡を破る先制の2点三塁打。塁上でベンチに向かって右手を突き上げた。「(才木へのガッツポーズかと問われ)違います! いや、才木のためにガッツポーズしました!!」8日の同戦から2試合連続となる今季4度目の決勝打。そのうち3試合が才木の登板日と「才木がいつもいいピッチングしてくれているので、なんとかしてあげようという気持ちが出ている結果かな」と目を細める。「ファンの皆さんも自分が外野の頭を越える打球を打つとは思ってなかったと思うんですけど、風にも助けられたと思いますし、何といっても才木の気持ちが乗り移ってくれたんじゃないかな」

◆惜しい、悔しい、でも素晴らしい!! 阪神は西武に3-0で勝利。才木浩人投手(25)が8回1安打無失点の圧巻の投球で両リーグ単独トップの7勝目を挙げた。八回1死まで無安打投球を続け、右足がつるアクシデントもあって大記録達成は逃したが、自身7連勝。虎は今季2度目の同一カード3連勝で2位浮上だ。才木の最高ピッチのおかげで、月曜はいつも気分爽快や!どこまでも並べた「0」と、ついにもらった援護。脚本はできあがっていた。毎週最高のドラマを用意する「虎の日曜劇場」の主演・才木が、ノーヒットノーランに挑んだ。八回1死で右翼フェンス直撃打を浴び夢と散ったが、堂々の両リーグトップ7勝目。お立ち台でもらしたホンネまで、見る者すべてを魅了し続けた。「悔しいッス。チャンスはなかなかないと思いますし。まぁしようがないですね。また次、『ノーノー』できるようなピッチングを頑張りたい」最速155キロの真っすぐはうなり、100キロ台のカーブで緩急も効かせた。2日のロッテ戦(ZOZOマリン)で今季3度目の完封勝利を1-0でつかんだ勢いのまま、パ・リーグ最下位に沈む西武を圧倒。誰より、ベンチに座る岡田監督こそが「俺の中では完全(試合)いくかな思うたけど」と序盤から才木に魅せられていた。七回に中野、前川の適時打で3点が入り待望の援護点をもらった。大記録がさらに近づいたかに思えたが、試練が訪れる。八回先頭の源田に3球目を投げた直後、右足をつった。「思ったよりすごく体が動いて、出力も出ていたので。後半バテたというか。湿度もけっこう高かったので。そのへんが対策できていなかった」強く、良い球が行っていた代償だった。そして源田は中飛に封じたが、続く代打・山野辺につかまる。カウント2-0から148キロ直球をはじき返されて、右翼フェンス直撃打-。それでも顔色は変えない。ここからゼロを刻めることこそが今季の才木の強さだった。2死一、三塁から育成D6位・奥村(BCリーグ・群馬)を二飛に斬り、本塁は踏ませなかった。足がつった影響も考慮され九回のマウンドは岩崎に託したが、これで4月14日の中日戦(バンテリンドーム)での今季初勝利から7連勝。両リーグ単独トップの7勝だ。奪三振62も戸郷(巨人)と並びリーグトップ。連続イニング無失点も29回?に伸び、岡田監督ももう言うことがない。ひと皮むけたのではと問われ「もう、そんなむける皮もないやろ、お前」と表現したほどだった。

◆戸郷(巨人)のノーヒットノーランを目撃したのが5月24日。わずか2週間余の間に2度もノーノーを見られるなんて、野球記者冥利に尽きるなぁ...と幸福感いっぱいで記者席から眺めていた。戸郷の時は、阪神が巨人に甲子園でやられるのは88年ぶり。やられた相手が伝説の剛腕・沢村栄治。強烈なインパクトだった。今度はタテジマの才木の番。もし阪神の投手が甲子園で達成したら、これまた32年の年月を経ての〝お久しぶり〟だった。1992年6月14日。達成したのは湯舟敏郎。懐かしく思って、感動のフィナーレを心待ちしていた。あの日も、新聞休刊日の前日だった。翌朝の、一般紙が発行されない休刊日の駅売りのサンスポが、湯舟の偉業で飛ぶように売れたらしく、当時の部長がうれしそうだったことを思い出した。32年後の本日10日も新聞休刊日。条件が重なり過ぎてるやないか!と勝手に興奮していたが、八回1死に〝落とし穴〟。まあ、仕方ない。「才木浩人、25歳。チャンスはすぐにやってくる!」このフレーズ、阪神の某投手が九回無死から初安打を浴びてノーノーを逃したときに書いた原稿の締めくくり。確信しながら書いたが、残念ながら某投手は実現することなく球界を去った。でも、今の才木になら、今シーズン中に、ひょっとしたら次の登板であるかも? それぐらいすごい投手になっている。

◆If...。もしも、八回に才木の足がつっていなかったら...。惜しい~、惜しい~、惜しい~!!八回先頭の源田に3球目を投じた際、才木の足がつって治療へ。マウンドに戻ると源田を中飛に打ち取ったものの、それまで9つの三振を奪っていた力のある球ではなくなっていた...と俺の目には見えたのだ。ボールが2つ先行した後、外角高めに浮いた球を、決して打率の高くない山野辺がライトオーバーの三塁打。初ヒットを許し、ノーノーの夢はその瞬間に消えたのだった。足さえつらなきゃ絶対に大記録を達成できたのにー!! クソー、俺は一生、悔しがってやるからなー!!湿りっぱなしだった打線の方は、関西地方はまだ梅雨入り前なのに本日も2桁安打! 〝梅雨明け宣言〟と受け取ってええよねー。中野の先制2点三塁打も大きかったけど、打点ありの3安打を放ち、気付いたらすっかりレギュラーに定着している若虎・前川が頼もしい!! さあ、後は大将・大山はん、待っとるでー!! と立ち上がったらギャ~いでぇ~足つった...。そう、オヤジになるとしょっちゅう足つるんです...。情けなや~。

<交流戦順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
楽天
930 0.750
(↓0.068)
-
(-)
644
(+1)
29
(+3)
7
(+1)
6
(+1)
0.246
(↓0.004)
2.320
(↓0.09)
2
(-)
ソフトバンク
840 0.667
(↓0.06)
1
(-)
644
(+5)
29
(+8)
6
(+1)
8
(-)
0.260
(↑0.005)
2.240
(↓0.54)
3
(-)
ヤクルト
642 0.600
(↑0.044)
2
(↑1)
643
(+1)
38
(-)
10
(-)
7
(+1)
0.225
(↓0.003)
2.850
(↑0.26)
4
(1↑)
ORIX
750 0.583
(↑0.038)
2
(↑1)
630
(+4)
29
(+1)
2
(-)
6
(-)
0.218
(↓0.001)
2.250
(↑0.11)
5
(-)
巨人
660 0.500
(↓0.045)
3
(-)
650
(+1)
34
(+4)
4
(-)
7
(-)
0.246
(↓0.008)
2.770
(↓0.11)
5
(3↑)
広島
660 0.500
(↑0.045)
3
(↑1)
640
(+4)
28
(+1)
5
(-)
6
(-)
0.233
(↑0.011)
1.770
(↑0.07)
7
(4↓)
ロッテ
552 0.500
(↓0.056)
3
(-)
633
(+1)
53
(+4)
4
(-)
6
(+2)
0.229
(↓0.01)
4.210
(↓0.02)
8
(1↓)
日本ハム
560 0.455
(↓0.045)
3.5
(-)
743
(-)
32
(+1)
9
(-)
3
(+1)
0.291
(↓0.005)
2.660
(↑0.24)
9
(-)
DeNA
570 0.417
(↑0.053)
4
(↑1)
638
(+8)
52
(+5)
11
(+2)
3
(-)
0.248
(↑0.006)
3.920
(↑0.08)
9
(-)
中日
570 0.417
(↑0.053)
4
(↑1)
619
(+3)
26
(+1)
4
(-)
7
(+1)
0.221
(↑0.006)
1.550
(↑0.04)
11
(-)
阪神
470 0.364
(↑0.064)
4.5
(↑1)
725
(+3)
34
(-)
2
(-)
2
(-)
0.226
(↑0.01
2.370
(↑0.23)
12
(-)
西武
390 0.250
(↓0.023)
6
(-)
618
(-)
43
(+3)
4
(-)
3
(-)
0.172
(↓0.009)
3.260
(-)

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
広島
28234 0.549
(↑0.009)
-
(-)
88170
(+4)
134
(+1)
25
(-)
30
(-)
0.240
(↑0.002)
2.200
(↑0.03)
2
(1↑)
阪神
29264 0.527
(↑0.008)
1
(-)
84174
(+3)
162
(-)
25
(-)
17
(-)
0.223
(↑0.001
2.210
(↑0.03)
3
(1↓)
巨人
29274 0.518
(↓0.009)
1.5
(↓1)
83163
(+1)
152
(+4)
25
(-)
32
(-)
0.232
(↓0.002)
2.400
(↓0.03)
4
(-)
中日
25295 0.463
(↑0.01)
4.5
(-)
84145
(+3)
174
(+1)
24
(-)
20
(+1)
0.237
(↑0.001)
2.570
(↑0.03)
5
(-)
DeNA
26311 0.456
(↑0.01)
5
(-)
85186
(+8)
222
(+5)
32
(+2)
33
(-)
0.245
(↑0.001)
3.440
(↑0.01)
6
(-)
ヤクルト
24304 0.444
(↑0.01)
5.5
(-)
85204
(+1)
195
(-)
42
(-)
27
(+1)
0.235
(-)
3.170
(↑0.06)

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
37172 0.685
(↓0.013)
-
(-)
87241
(+5)
131
(+8)
37
(+1)
42
(-)
0.261
(↑0.001)
2.100
(↓0.11)
2
(-)
ロッテ
29235 0.558
(↓0.011)
7
(-)
86172
(+1)
190
(+4)
25
(-)
22
(+2)
0.240
(↓0.002)
3.070
(↓0.02)
3
(-)
日本ハム
30242 0.556
(↓0.01)
7
(-)
87195
(-)
172
(+1)
30
(-)
47
(+1)
0.251
(-)
2.740
(↑0.05)
4
(-)
楽天
27291 0.482
(↓0.009)
11
(-)
86185
(+1)
226
(+3)
21
(+1)
37
(+1)
0.238
(↓0.001)
3.720
(-)
5
(-)
ORIX
26302 0.464
(↑0.009)
12
(↑1)
85174
(+4)
177
(+1)
19
(-)
25
(-)
0.239
(-)
2.710
(↑0.03)
6
(-)
西武
18390 0.316
(↓0.005)
20.5
(-)
86136
(-)
210
(+3)
27
(-)
26
(-)
0.206
(↓0.002)
3.280
(-)