阪神(☆5対1★)西武 =交流戦1回戦(2024.06.07)・阪神甲子園球場=
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西武
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阪神
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勝利投手:伊藤 将司(3勝1敗0S)
敗戦投手:與座 海人(1勝1敗0S)
  DAZN
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◆阪神は1点リードの4回裏、前川の適時打が飛び出し、1点を追加する。2-1となって迎えた6回には、近本の適時三塁打などで3点を挙げ、相手を突き放した。投げては、先発・伊藤将が7回1失点の好投で今季3勝目。敗れた西武は、打線が1得点と振るわなかった。

◆今季の阪神はカード初戦でなかなか勝てない。ここまでのカード初戦成績を出すと、20試合で5勝12敗3分けで、勝率2割9分4厘はリーグ内でワースト。開幕から4月までは4勝3敗3分けと勝ち越したが、5月以降は1勝9敗。白星は5月10日のDeNA戦だけで、同14日の中日戦から7カード続けて初戦を落としている。阪神が8カード連続で初戦黒星となれば18年6~7月以来となるが、今日は勝利できるか。

◆阪神佐藤輝明内野手(25)と豊田寛外野手(27)、この日先発の伊藤将司投手(28)が7日、出場選手登録された。一方で小野寺暖外野手(26)が出場選手登録を抹消された。佐藤輝は5月15日の抹消から、23日間の2軍生活をへての1軍復帰。2軍戦は17試合に出場し打率3割1分8厘、2本塁打、15打点。練習前には「やる気満々です。監督に(豊田)寛さんとともに『起爆剤となってくれ』と言われたので頑張ります」とコメントした。試合前練習のフリー打撃では32スイングで3本の柵越え。バックスクリーンへ2本放り込むなど、好調ぶりを見せた。守備でも打球捕の間に三塁でノックを受け、三塁線への打球を逆シングルでつかみ、一塁に送球するなど、入念に確認した。2軍合流後には約50分の特守を受けるなど、課題に取り組んできた。「守備をもう1回というところで練習をしたので、出せるように頑張ります」と意気込んだ。豊田の1軍昇格は岡田政権下で初めてとなった。「緊張しています」と硬い笑顔で球場入り。それでもウエスタン・リーグでは打率3割3分1厘、直近2試合で7安打と結果を残して1軍切符をつかんだ。「来たことによってチームが勝てればいいかなと思うので全力で頑張りたい」と力を込めた。

◆阪神佐藤輝明内野手(25)が7日、出場選手登録された。5月15日の抹消から23日間の2軍生活を経ての1軍復帰。練習前には「やる気満々です。監督に(豊田)寛さんとともに『起爆剤となってくれ』と言われたので頑張ります」とコメントした。試合前練習のフリー打撃では32スイングで3本の柵越え。バックスクリーンへ2本放り込むなど、好調ぶりを見せた。守備でも打球補の間に三塁のノックを受け、三塁線への打球を逆シングルでつかみ、一塁に送球するなど、入念に確認した。2軍合流後には約50分の特守を受け、課題に取り組んできた。「守備をもう1回というところで練習をしたので、出せるように頑張ります」と守備でも貢献する覚悟だ。チームは直近5カード14試合中、12試合で2得点以下と貧打が深刻。背番号8のバットで流れを変えられるか、注目だ。

◆阪神が試合前練習の前にミーティングを行った。午後1時ごろ、首脳陣と野手が室内練習場に集まり、解散したのは同1時50分過ぎだった。選手会長の中野拓夢内野手(27)は「詳しい内容は言えないですけど」と前置きした上で「苦しい中でも貯金0、元に戻ったっていう形。監督も『ここからスタート』ということはおっしゃっていた」と回想。「なんとか今日をきっかけに上がるようにやっていければ」と前を向いた。森下翔太外野手(23)は「また新たに仕切り直して、ここから頑張っていこうということをミーティングでしました」と説明。「投手は頑張ってくれてるから、野手がどうにかできる、もっと点を取らなあかんやろってところで」と内容を思い返し、力を込めた。

◆大人気の台湾チアが甲子園にやってきた! 「台湾デー」として開催され、台湾プロ野球の6球団からチアガールがゲスト出演した。試合前には、甲子園の外周ステージで阪神オフィシャルファンサービスメンバー「TigersGirls」とコラボパフォーマンスを実施して、台湾チアの6人は日本語でキュートな自己紹介を行った。台鋼ホークスの「リンシー」は「こんにちはー! わたしはリンシーです! よろしくお願いしまーす!」と元気にあいさつ。統一ライオンズの「Mina(ミナ)」は「台湾デーに参加できてうれしいです! 阪神タイガースを応援しましょう!」と流ちょうな日本語で盛り上げた。けん玉対決で盛り上げたあと、コラボダンスも実施。それぞれの球団のユニホーム姿で、六甲おろしに合わせた「TORACOダンス」を披露するなど、試合前から甲子園を盛り上げた。

◆阪神佐藤輝明内野手(25)が1軍昇格即、「5番三塁」で先発出場する。2軍では17試合に出場して打率3割1分8厘。8試合連続で安打を放つなど好調をキープしてきた。この日の試合前から1軍に合流し、練習前には「やる気満々です。監督に(豊田)寛さんとともに『起爆剤となってくれ』と言われたので頑張ります」とコメント。チームは前カードの楽天3連戦で今季初の同一カード3連敗。打線の窮地を救うべく、背番号8のバットに期待がかかる。先発は伊藤将司投手(28)。5回途中7失点を喫した5月11日DeNA戦(横浜)以来の1軍戦先発に臨む。

◆「台湾デー」として開催され、元阪神の林威助氏(45)が試合前のファーストピッチセレモニーに登場した。03年から13年まで阪神でプレー。右翼スタンドのファンから応援歌が演奏される中、マウンドから力強く投じた。「久々に曲(応援歌)を聞いて現役の時の思い出が沸いてきました」と感激。投球前には岡田彰布監督(66)にもあいさつし、言葉を交わしたという。また、近大の後輩で、この日出場選手登録された佐藤輝明内野手(25)へ「持っているものは素晴らしい。力もある。打撃も柔らかい。これからの活躍が楽しみです」とエールを送った。この日はファーストピッチセレモニーのほかに、4月3日に発生した「2024年台湾東部沖地震」の募金活動も行い、「力になれたら」と思いを込めた。

◆女優内田理央(32)が、「台湾デー」の始球式に登場した。当イベントのスポンサーの航空会社「タイガーエア台湾」のアンバサダーを務めており、同社の10周年を意味する背番号10と「UCHIDA」と刺しゅうされたタテジマのユニホームを着て登場。ワインドアップをしてバランスを崩しながらも、ボールはツーバウンドで捕手坂本のミットに収まった。高校時代に高校野球の観戦で甲子園に訪れて以来の聖地で、人生初の始球式を終えた内田は「まさか自分がマウンドに立つとは思ってなかったです。ドキドキしました。(点数は)100点満点で70点です」と笑顔で自己採点した。台湾の魅力については「最近はお仕事でよく行かせていただいていて、めちゃくちゃ温かくって、日本のことを愛してくださる方もたくさんいるので、今回は台湾デーに出演できてうれしいです」と喜んだ。

◆阪神佐藤輝明内野手(25)が1軍昇格即、第1打席で安打を放った。2回先頭、西武与座から中前打で出塁。これが5月14日中日戦以来、24日ぶりとなる1軍での安打となった。その後、安打と犠打で三塁まで進んだ。1死二、三塁から8番木浪聖也内野手(29)の一ゴロで迷わずダッシュ。西武の一塁手中村がファンブルする間に、本塁にヘッドスライディングを決め、先制の1点をもぎ取った。ユニホームを泥だらけにし、貴重な得点をあげた。佐藤輝は5月15日に出場選手登録を抹消され、この日、1軍に再昇格。「5番三塁」でスタメンに名を連ねた。試合前には「やる気満々です。監督に、寛さん(豊田)とともに起爆剤となってくれと言われたので頑張ります」と意気込んでいた。

◆1軍復帰した阪神佐藤輝明内野手(25)が軽快な守備を次々と披露してファンを喜ばせた。4回先頭の滝沢のライン際の打球に前進して、素早く持ち替えて1ステップでランニングスロー。同じ4回の2死では中村の高いバウンドの打球に前進してハーフバウンドで捕球すると、またもランニングスローでアウトにした。守備で集中力を欠くシーンが目立ったことも2軍行きの原因になっていた。続けざまの軽快なプレーに、甲子園のファンから大きな拍手が起きた。

◆阪神伊藤将司投手(27)がアクシデントに見舞われた。5-1で迎えた7回。先頭の山野辺翔内野手(30)の痛烈な投手返しの打球を、足に受けた。捕手側に転がった打球を追いかけたが一塁は間に合わず。その後、苦悶(くもん)の表情で座り込んだ。1度、ベンチに下がったが、ほどなくしてマウンドへ。大きな拍手とともに投球を再開した。

◆阪神近本光司外野手(29)が、ダメ押しとなる2点適時三塁打を放ち、4番初打点を記録した。2点リードの6回2死二、三塁から西武田村の内角147キロ直球を強振。打球は猛スピードで一塁手の頭上を突破し、右翼線に抜けていった。4番6試合目で初の打点をマーク。自身4試合18打席ぶりのヒットで、タイムリーヒットは5月19日ヤクルト戦(甲子園)以来15試合ぶりとなった。チームとしても15試合ぶりの5得点目をたたき出した。

◆阪神伊藤将司投手(28)が27日ぶりの1軍戦で本来の安定感を見せた。序盤から無失点投球を続け、2回からは3イニング連続で3者凡退。5回2死一、三塁で代打長谷川からの左前適時打を浴びたが、最少失点で切り抜けた。7回には先頭山野辺の打球が足に直撃。一時はベンチに下がり治療を受けたが続投し、この回も無失点と踏ん張りを見せた。4点リードのまま7回5安打1失点で降板。今季3勝目の権利を手に、ブルペン陣へマウンドを託した。伊藤将は5月11日DeNA戦(横浜)で5回途中7失点(自責5)を喫し、12日に出場選手登録を抹消。2軍調整を経た1軍戦で、復活した姿を見せた。

◆阪神が連敗を3で止め、1日で貯金生活に戻した。6日の楽天戦(甲子園)に敗れ勝率5割となっていたが、西武に勝利し、再び貯金1。岡田彰布監督(66)が「明日から開幕するんやから」と話していた仕切り直しの一戦で、きっちりと白星をつかんだ。5得点以上あげたのは5月19日ヤクルト戦以来、15試合ぶりのことだ。この日、佐藤輝明内野手(25)、豊田寛外野手(27)が1軍昇格。佐藤輝は5月15日に出場選手登録を抹消され、23日間の2軍生活をへての1軍復帰だった。「5番三塁」でスタメン起用されると、第1打席でいきなり中前打。その後、三塁まで進むと一ゴロの間に、本塁に生還した。ヘッドスライディングでユニホームを泥だらけにしながら、貴重な1点をつかんだ。3回1死満塁では遊飛に倒れたが、守備では再三、軽快をプレーを披露。5月14日の中日戦では自らの失策をきっかけにチームが敗戦。2軍で基礎から徹底して練習を積んできた成果を発揮してみせた。5回に右前打を放ち、打撃も復活を証明した。4回2死一、二塁では2番で起用されている前川右京外野手(21)が左前適時打で追加点をあげた。さらに6回には近本光司外野手(29)が4番で初打点となる2点適時三塁打。久々に打線が機能し、1軍復帰先発となった伊藤将司投手(28)が3勝目をあげた。試合前にはミーティングで引き締めていた。午後1時から室内練習場に野手と首脳陣が集結。中野拓夢内野手(27)は「監督も『ここからスタート』ということはおっしゃっていた」と回想していた。簡単に借金生活にはさせなかった。佐藤輝が戻り、伊藤将が復活したゲームで、虎がリスタートを切った。

◆阪神が連敗を3で止め、1日で貯金生活に戻した。6日の楽天戦(甲子園)に敗れ勝率5割となっていたが、西武に勝利し、再び貯金1。5得点以上あげたのは5月19日ヤクルト戦以来、15試合ぶりとなった。阪神岡田彰布監督(66)は「ちょうど(貯金)0なったんやから、そんなん再出発いう意味では一番区切り的にもいい日やったんちゃう」とコメント。昇格即マルチ安打を放ち、守備でも躍動した佐藤輝明内野手(25)については「だからそれだけ集中してるということやろ、1打席目からヒット出るいうことは。(守備は)足動かさなあかん打球ばっか飛んでたからやろ。だからちょうど良かったよ、躍動感に見えて、それは」と評価した。阪神岡田監督の一問一答は以下の通り-前夜に、この日から開幕とちょうど(貯金)0なったんやから、そんなん再出発いう意味では一番区切り的にもいい日やったんちゃう。-選手には何か声をかけたいやいや、そんなことない。そら、みんなもう分かってるよ。今までもなあ、負けてる時でも何とかそら点取ろうと思ってみんなやってんねんから。みんなそないしてやってんねんけど、なかなか結果が出ない時もあるんよ、1年間長いシーズン、そういうことやん、はっきり言うて。別に何か変わったいうことはないよ別に。おんなじメンバーでやってるんやから。-近本もタイムリー出てよかったその前にな、4、5出とったらもっと楽な展開になっとったかも分からんけど、それはまだチームがそこまで、まだ勢いというかな、普段の姿にまだなってないということや。そらまだまだや、そんなん積み重ねがな、徐々にな、いいときの流れになるわけやからさ。でもこういうのを繰り返しとけば、流れ的にはやっぱりこっちに来るんじゃないか、うーん。-前川の2番はうまくつながりを生んでいる2番打たすのおれへん。本当に。でもまあ、昨日さっきも言ったけど、左でも使こうたけど、なんとかするいう姿がな、やっぱりな、追い込まれても、おーん。そらくさいボールでも、バット折りながらでもファウルにするとかな、そういうのが必要やんかやっぱり、おーん。そらみんながそういうのを見てるわけやからさ、そういうのがやっぱりいい結果につながる。-佐藤輝は第1打席から安打。本人も乗っていけるまあ、おーん。ずーっと、もうこれで5試合連続くらいちゃうか、1打席目ヒット、ファームから。だからそれだけ集中してるということやろ、1打席目からヒット出るいうことは。-守備も足が動いていたおお。足動かさなあかん打球ばっか飛んでたからやろ。だからちょうど良かったよ、躍動感に見えて、それは。-初戦勝利も明るい材料明るい材料って、久しぶりやろ。何カードぶりや。-8カードぶりおお、ええやんか。

◆テルが流れを変えた! 阪神佐藤輝明内野手(25)が24日ぶりの1軍復帰戦で躍動し、4連敗&50日ぶりの借金生活突入を阻止した。この日1軍昇格し、「日本生命セ・パ交流戦」の西武戦(甲子園)に「5番三塁」で先発。2回の1打席目に安打を放ち、ヘッドスライディングで先制のホームに滑り込んだ。マルチ安打で打線を15試合ぶりの5得点以上をけん引し、好守も連発。チームを8カードぶりのカード初戦勝利に導き、岡田彰布監督(66)も納得顔だ。阪神が連敗を3で止め、今季の甲子園での交流戦6試合目にして初勝利を挙げた。また、5月14日中日戦から続いたリーグ戦も含めたカード初戦での連敗も、7で止めた。阪神が1試合5得点以上は5月19日ヤクルト戦7点以来、15試合ぶり。6回に挙げた3点は、5月31日ロッテ戦6回の2点以来、58イニングぶりの複数得点。1イニング3得点以上となると、5月19日ヤクルト戦8回の3点以来、実に136イニングぶりとなった。

◆西武が10カード連続の初戦黒星で、今季3度目の5連敗、借金は「19」となった。今季初先発した与座海人投手(28)は2回1死二、三塁から木浪の内野ゴロの間に先制点を許した。さらに4回には2死一、二塁から前川に左前適時打を打たれた。立ち上がりからボール先行が目立ち、この日4四球。制球を乱しピンチを広げ苦しんだ。4回72球5安打2失点で降板し「味方に流れを持ってくるようなピッチングができませんでした。悔しいです」。打線は5回2死一、三塁から、代打長谷川信哉外野手(22)の左前適時打で1点差に詰め寄った。しかし6回に3点を失った。1死二塁で、1番中野の二ゴロを山野辺翔内野手(30)がエラー。1死満塁とピンチは広がり、3番森下の一ゴロの間に1点を失うと、2死二、三塁から4番近本の右翼線を破る適時三塁打で2点を与えた。終盤7回から毎回得点圏に走者を置き、反撃のチャンスこそつくったが、あと1本が出ず無得点。渡辺久信GM兼監督代行(58)は「主導権を握りたかった。カードの頭でもあるし、余分な点を序盤に与えてるところはどうしても後手、後手に回る」と振り返り「早くこのいやな雰囲気を変えたい。序盤にチャンスをつくって得点していい流れを」と前を向いた。

◆阪神が連敗を3で止め、1日で貯金生活に戻した。6日の楽天戦(甲子園)に敗れ勝率5割となっていたが、西武に勝利し、再び貯金1。5得点以上あげたのは5月19日ヤクルト戦以来、15試合ぶりとなった。4試合ぶりの白星に阪神岡田彰布監督(66)は「久しぶりに、いい勝ち方ができた」とほっとした様子。7回に左足に打球を受けながらも3勝目を挙げた、先発の伊藤将司投手(27)についても「一番大事なとこ、骨ね、ちょっと外れてて、ほんと紙一重で良かったですよ」と胸をなで下ろしていた。阪神岡田監督の一問一答は以下の通り-仕切り直しの一戦をとった(貯金)0になったんで、みんなね、きょうから再出発というか、再スタートというか、そういう気持ちで、やってたと思うんですけど。久しぶりに、いい勝ち方ができたかなと思いますけど。-伊藤将は久しぶりの1軍登板ファームでも、前回もいいピッチングしたんですけど、ちょうど間隔もね、ちょうどいい間隔で。序盤ちょっと助けられた部分ね、あんまりちょっとコントロールもよくないし、あんまり、ブルペンもよくなかったみたいだけど。3回くらいまでスッといけたんでね、それからはね、徐々に、5回以外はね、本来のピッチングになったんじゃないですかね。-打球が体に当たったがああ、ちょっともうすぐ石井用意したんだけどね。ちょっと、無理かなと思ったんですけどね。一番大事なとこ、骨ね、ちょっと外れてて、ほんと紙一重で良かったですよ。-打線は久しぶりに5得点取った序盤も、ちょっとチャンスがあったけど、久しぶりに2点のあと3点ね、近本のダメ押しみたいなタイムリーが久しぶりに出たので、こういうのを続けていければと思いますけどね。-前川は追い込まれてからタイムリーを打ったしぶとく、本当にね。昨日も、左(投手)でも初めて(先発で)使ったんだけど、明日も明後日も右みたいですけど、本当にいい仕事をしていると思いますね。-佐藤輝はゴロをさばいて2安打ええ、良かったと思いますよ。-8日の先発はビーズリーまあ1つ負けが止まったので、みんな気分的にも楽になると思うし、ビーズリーはずっといいピッチングをしているので、早く打線が援護をしてやる気持ちでいってほしいですね。

◆阪神が連敗を3で止め、1日で貯金生活に戻した。岡田彰布監督(66)が「明日から開幕するんやから」と話していた仕切り直しの一戦で、きっちりと白星をつかんだ。5得点以上あげたのは5月19日ヤクルト戦以来15試合ぶり。お立ち台には7回1失点の伊藤将司投手(27)、2点三塁打の近本光司外野手(29)、左前適時打の前川右京外野手(21)の3人が上がった。-まずは伊藤将投手、今季3勝目、今の気持ち「最高です!」-およそ1カ月ぶりの1軍マウンド「1軍に上がれたので、そこで成績をしっかり出そうと思っていました」-振り返って「なんとか1点で抑えられたので良かったです」-5回2死満塁は4球ストレートを「あそこで打たれたら同点か逆転の場面だったので。あそこは思い切って、自分のストレートを信じて投げることができました」-7回に足に打球を受けるも、マウンドに戻った時には大歓声「そうですね、あのおかげで痛みが飛びました」-どんな1勝に「初めて調子崩してファームに行っちゃったので。なんとかここからチームに貢献できるように頑張りたいと思います」-次に前川選手。今季初ヒーローインタビュー「最高です!」-4回に貴重なタイムリー、どんな意識で「なんとしても打ちたかったので、結果的に打てて良かったです」-ファウルで粘っての5球目。レフトに飛んだ時は「よっしゃあ! って思いました」-2番としてどんな意識で試合に「本当に、どの打順でも準備だけは大事にして試合に挑んでます」-先輩からもいろんなアドバイスを「なんでも聞いたら答えてくれる先輩がいるので。とても頼もしいです」-残りのゲームはどんな姿を「本当に選手は毎日必死に頑張っているので、これからも応援よろしくお願いします!」-そして近本選手、6回の好機を振り返って「いやあ、森下がなんとか1点取ってくれたので。2点差になったので、僕はあーよかったなと思って打席に入りました」-少し気持ちが楽に臨めた「まあ楽ですけど、内心はしんどいですよ(笑い)」-4番で初打点「4番になってから得点圏が本当に多くなっているので、1番から3番がすごく打ってくれるので、僕が打ててないから負けたんだなという責任を感じながら、楽しく打っています」-今日のファンの声援は「阪神ファンも皆さんはうれしいと思いますけど、僕らの方が絶対うれしいと思うので、はい。勝ってよかったです!」-勢いに乗れる「はい、また今日から全員で戦っているので、また明日も頑張ります!」-最後に前川選手、ファンに一言「明日からも頑張るので応援よろしくお願いします!」

◆阪神佐藤輝明内野手(25)とともに豊田寛外野手(27)が7日、1軍に昇格した。岡田政権下では初、自身2年ぶりの1軍の舞台。名前がコールされると大歓声に包まれ「すごく緊張していたんですけど、すごい声援を聞いて、うれしかったです」。4点リードの8回先頭で代打で出場。西武上田を相手に初球打ちでセンター後方まで飛ばした。惜しくも中飛に倒れたが「次につながると思う」。代わって小野寺暖外野手(26)が2軍に降格した。

◆阪神の「急造4番」近本光司外野手(29)が、追加点をほしい場面でポイントゲッターになった。6回、森下の内野ゴロで1点を追加し、なおも2死二、三塁のチャンス。1球見逃しからの2球目の直球をジャストミート。一塁中村のミットをかすめてライナーを右翼線にはずませた。2者が生還。近本は軽快に三塁まで到達した。「(最近)ヒットが出ていないし、得点圏で回ってきて打てていなかった。でもそんなことを考えても変わらないので、思い切っていくしかないな、と」本来の打撃を心がけての1本。スコアボードに「3」がともる。久しぶりの"波状攻撃"だ。1イニング複数得点は5月31日ロッテ戦の6回以来、58イニングぶり。同3得点となれば5月19日ヤクルト戦の8回に3得点して以来、実に136イニングぶりだった。チーム事情で4番に座って6試合目。これが初打点だった。打順への特別意識はないつもりでも、不思議と好機に巡ってくる「4番」の重みがあった。「今までは自分が1番で、7、8、9番でチャンス作って回ってくるのと、1、2、3番で今の打順に回ってくるのはまた違うんだと。そういう打順なんだなというのは感じている。いい経験をさせてもらっています」本調子とは言えない中、人知れずもがいていた「4番近本」の2打点は、チームにも本人にも大きな意味を持つはずだ。【柏原誠】

◆テルが流れを変えた! 阪神佐藤輝明内野手(25)が24日ぶりの1軍戦で躍動し、4連敗&51日ぶりの借金生活突入を阻止した。この日1軍昇格し、「日本生命セ・パ交流戦」の西武戦(甲子園)に「5番三塁」で先発。2回の1打席目に安打を放ち、ヘッドスライディングで先制のホームに滑り込んだ。マルチ安打で打線を15試合ぶりの5得点以上をけん引し、好守も連発した。勝率5割で迎え、岡田彰布監督(66)が「開幕戦」と位置づけた一戦。異例の練習前室内ミーティングから8カードぶりのカード初戦勝利をもぎ取り、指揮官も納得顔だ。無我夢中だった。2回、三塁から果敢なヘッドスライディングで先制点をもぎ取った。佐藤輝のユニホームは一瞬で泥だらけになった。「スタートがちょっと遅れたので。なんとかセーフに、というところで、ああいう感じになりました」。1軍復帰戦。執念で甲子園をわかせた。午前中に鳴尾浜で荷物を回収し、甲子園に向かった。岡田監督に「起爆剤となってくれ」と言われ、身が引き締まった。「やる気満々です」。23日間の2軍生活をへて、心身ともに準備はOKだった。2回の第1打席でチーム初安打となる中前打。木浪の一ゴロで、仲間に勇気を与える本塁生還を見せ期待通りの起爆剤となった。2軍戦から6試合連続で第1打席に安打を出し、岡田監督からも「それだけ集中してるということやろ、1打席目からヒット出るいうことは」とたたえられた。4度の守備機会も無難にこなした。5月14日の中日戦(豊橋)は自らの失策がきっかけで敗戦。翌15日に2軍降格となると、鳴尾浜で地道なノックを受けるところから再スタートした。「足動かさなあかん打球ばっか飛んでたからやろ。だからちょうど良かったよ、躍動感(があるよう)に見えて、それは」と指揮官。背番号8も「良いプレーが出たのでよかった」とうなずいた。佐藤輝にとって甲子園の大歓声は「特別」だという。練習中、守備中、そしてベンチでは、あまりあるほどの声援が聞こえてくる。ただ、その音を打席ではあえてシャットアウトする。「打席の中では聞きすぎてもダメ。集中することが一番なので」。この日も歓喜の声は、快音の後に耳に入ってきた。5回には右前打でマルチ安打だ。試合前には野手が集められ、室内練習場で異例のミーティングが行われた。岡田監督が前夜、「明日から開幕するんやから」と話していた仕切り直しの一戦で連敗を3で止め、再び貯金1とした。8カードぶりに初戦を制し「再出発いう意味では一番、区切り的にもいい日やったんちゃう」と指揮官。佐藤輝が戻り、15試合ぶりの5得点。虎がようやく落ち着きを取り戻しそうだ。【中野椋】○...練習前に岡田監督が野手ミーティングを開いた。50分間におよぶ異例の長さ。選手会長の中野は「苦しい中でも貯金0、元に戻った形なので。監督もここからスタートとはおっしゃっていた。もう1回上がるために監督がいろいろ話してくれた」と説明。試合後、岡田監督は「そら、みんなもう分かってるよ。なかなか結果が出ない時もあるんよ、1年間、長いシーズン」と中身について細かい言及はしなかった。▽阪神馬場1軍内野守備走塁コーチ(佐藤輝の守備について)「無難にこなしていたよ。きっちりアウトをとってくれればそれでいい」

◆【日刊スポーツ西日本写真映像チームのとっておき映像プレイバック】甲子園球場で行われた台湾デー。台湾プロ球団からのチアガールが来日。あの林威助氏や、タイガーエア台湾アンバサダーの内田理央も登場。台湾グルメのキッチンカーも登場し、球場内外でたっぷり魅力をPRしました。

◆本来の安定感を取り戻し、阪神伊藤将司投手(28)が甲子園に帰ってきた。2軍調整を経て、27日ぶりの1軍登板。5回だ。長谷川の適時打で1点差に迫られ、なおも2死満塁。同点のピンチで最後に選んだのは、調整期間で状態を高めた真っすぐだ。2番滝沢に2-2から4球直球を続け、最後は140キロ直球で二ゴロに打ち取った。「あそこは信じて、自分のストレートを投げることができました」7回には山野辺の打球が自身の左膝に直撃した。直後にうずくまり、一時はベンチに戻って治療。それでもマウンドに戻って続投し無失点と踏ん張った。今季初めて坂本とバッテリーを組み、7回5安打1失点。4月17日巨人戦以来、約2カ月ぶりの今季3勝目を手にした。「自分にとってはすごく大事な試合だった。7回1失点はよかったです」。岡田監督も「徐々に、五回以外はね、本来のピッチングになったんじゃないですかね」と評価した。5月11日DeNA戦では5回途中8安打7失点(自責5)。同12日に出場選手登録を抹消された。再調整という形の2軍降格は入団後初。それでも、翌日の練習ではすでに気持ちを切り替えて臨んでいた。「自分の思う通りにいかない時期が絶対来ると思っていた。先輩たちも、そういう時期を乗り越えて1軍で活躍しているわけで。この経験は生かすも殺すも自分次第だと思っています」入団から3年間で積み上げた29勝。順風満帆にも見えるが、いつか壁にぶつかる時が来ると予感していた。直球の質を見直し、身体のケアやフォームの確認にも充てた約1カ月。心の準備ができていたからこそ、ぶつかった不調も冷静に乗り越えられた。同期入団の佐藤輝も、この日が1軍復帰戦。軽快な動きに何度も助けられた。伊藤は「キレのある動きをしてくれていた。反省しているなと思いました」と笑って回想。頼もしい同期コンビが流れを呼び込んだ。【波部俊之介】▽安藤1軍投手コーチ(伊藤将について)「(2軍に)落ちる前よりは戻ってきてるかな。でもまだまだ上がると思う」

◆テルが流れを変えた! 阪神佐藤輝明内野手(25)が24日ぶりの1軍戦で躍動し、4連敗&甲子園7連敗&51日ぶりの借金生活突入を阻止した。この日1軍昇格し、「日本生命セ・パ交流戦」の西武戦(甲子園)に「5番三塁」で先発。2回の1打席目に安打を放ち、ヘッドスライディングで先制のホームに滑り込んだ。マルチ安打で打線を15試合ぶりの5得点以上をけん引し、好守も連発した。勝率5割で迎え、岡田彰布監督(66)が「開幕戦」と位置づけた一戦。異例の練習前室内ミーティングから8カードぶりのカード初戦勝利をもぎ取り、指揮官も納得顔だ。1軍昇格の前夜のことだ。6日の2軍戦を終え、佐藤輝は同学年の栄枝にLINEを入れた。「世話になったで」。感謝のメッセージを送り、眠りについた。23日間の2軍生活では仲間に支えられた。5月24日の2軍オリックス戦(鳴尾浜)後のこと。球場から引き揚げた後、栄枝に「ウエートいくぞ~!」と呼ばれ、トレーニングルームに向かった。板のようなモノの上に立ち、足場が不安定な状態で行う片足スクワット。徹底的に下半身を追い込んだ。「これでケツ(尻)意識したら打てるわ」とジョークを飛ばすと、翌日の試合で2安打打った。その試合から43打数16安打、打率3割7分2厘。一気に状態を上げた。2軍の遠征先ではホテルを出て食事をともにした。店内のテレビに映る阪神戦を見ては「ここ(2軍)にいたらあかんな」と1軍への思いを強くした。鳴尾浜で汗を流す日々の中、1軍で暴れ回ることしかイメージしていなかった。前夜、栄枝からの返信は「かましてこいよ!」。エールに応え、甲子園でかましてみせた。【阪神担当=中野椋】

◆木浪が今季3度目の勝利打点を挙げた。両軍無得点の2回、1死二、三塁から一塁への内野ゴロを放ち、先制点をゲット。2点リードの6回先頭では田村から左前打を放ち、この回で一気に3点を奪う口火を切った。「先頭で出るのが自分の役割なので、あそこは何でも良かったので、出られてよかった」。連敗ストップに貢献し「勝ったことが一番なので、この勝ちを続けられるように頑張ります」と力を込めた。

◆3試合連続で2番を任された前川が、貴重なタイムリーを放った。4回2死一、二塁。西武与座にカウント1-2と追い込まれてから5球目、128キロの直球を左前に運んだ。前日6日の2三振の悔しさを晴らし、「もう1回スタメンでチャンスもらったので、なんとか打ててよかった」と喜んだ。岡田監督も「本当にいい仕事している」と評価。この日は2四球を選ぶなど、つなぎの役割も果たした。

◆桐敷、漆原の「新潟医療福祉大出身リレー」で最後を締めくくった。4点リードの8回には3学年後輩の桐敷が登板。1死一、二塁のピンチを招くも中村剛を空振り三振、蛭間を投ゴロに料理。「今日は粘り強くできたと思う」。9回に登板した漆原は連打でピンチを背負うも、後続を退けた。右腕は「泥臭くてもゼロで帰ってくることができたのでよかった」と胸を張った。

◆阪神佐藤輝明内野手(25)とともに豊田寛外野手(27)が7日、1軍に昇格した。岡田政権下では初、自身2年ぶりの1軍の舞台。名前がコールされると大歓声に包まれ「すごく緊張していたんですけど、すごい声援を聞いて、うれしかったです」。4点リードの8回先頭で代打で出場。西武上田を相手に初球打ちでセンター後方まで飛ばした。惜しくも中飛に倒れたが「次につながると思う」。代わって小野寺暖外野手(26)が2軍に降格した。

◆西武が今季3度目の6連敗となり、借金は「20」に膨れた。打線は相手先発右腕ビーズリーの前に8回までわずか3安打に抑えられた。9回1死二、三塁から4番に座った元山飛優内野手(25)の一ゴロの間に1点こそかえしたが、反撃はこれだけに終わった。投げては高橋光成投手(27)が苦しんだ。2回までパーフェクト投球だったが3回につかまった。1死一、二塁から中野に右翼線への適時二塁打を打たれ先制点を許すと、2死二、三塁から森下に左前へ適時打を打たれ、さらに2点を追加された。5回1死一、三塁でも森下に中前適時打を浴び4点目を許した。5回7安打4失点で今季6敗目。「今日の調子的には良かったと思います。ボール自体も良かったですし、ストライク先行で攻めることができていました。ただ、3回と5回、連打からの失点というところは反省です」と振り返った。渡辺久信GM兼監督代行(58)は「(高橋)光成の立ち上がりは悪くはなかったと思うし、いい感じでスタートはしたんだけど。(攻撃は)走者を出すんですけど、なかなかその後がうまくつながらなかった。頑張ります」と気持ちを切り替えた。

◆阪神の佐藤輝明内野手(25)と豊田寛外野手の(26)が、1軍試合前練習に合流した。佐藤輝は5月14日の中日戦(豊橋)で逆転負けにつながる失策を喫し、翌15日に抹消。ファームでは17試合で打率・318、2本塁打、15打点と成績を残し、再昇格となった。「やる気満々です。(岡田)監督に(豊田)寛さんとともに起爆剤となってくれと言われたので頑張ります」と意気込み、試合前練習へ向かった。社会人卒でプロ3年目の豊田はルーキーイヤー以来の1軍となり、今季初昇格。ファームでは直近3試合で9安打など打率・331と好調な打撃を買われての合流となった。「緊張しています。来たことによってチームが勝てればいいと思うので全力で頑張りたい」と力を込めた。チームは6日の楽天戦(甲子園)に敗れて貯金も0に。2人の新たな虎戦士が流れを変える。

◆阪神のジェレミー・ビーズリー投手(28)が試合前練習に参加し、8日の西武戦(甲子園)での先発登板に向けてキャッチボールなどで調整した。「自分らしくいつも通りの投球ができるようにはしたいと思うし、走者をためてホームランを打てる打者に回したくはない。走者をためずに、イニングをしっかりと消化していけたら、と思っているよ」今季ここまでは3試合に先発して2勝0敗、防御率0・53と好投を続けている。西武はパ・リーグ最下位でチーム打率も・208と苦しんでいるが「ジャイアンツとかほかのチームと同じぐらい、しっかりと注意を払えたら」と集中力を高めて勝負する。

◆前日まで3連敗で貯金がなくなった阪神は、この日昇格した佐藤輝明内野手(25)が「5番・三塁」で出場する。ファームで打率・318、2本、15打点を記録した持ち前のバットで、14試合連続で4得点以下と苦しむ虎の救世主になる。先発の伊藤将司投手(28)は5月11日のDeNA戦(横浜)以来となる1軍のマウンドで、今季3勝目を狙う。

◆侍ジャパン・井端弘和監督(49)が甲子園球場を訪れ、吉見一起投手コーチ(39)とともに両軍を視察した。野球日本代表は今年11月の「第3回WBSCプレミア12」に参加する。井端監督は試合前練習の際に阪神・岡田彰布監督(66)、西武・渡辺久信監督代行(58)らと言葉を交わし、両軍の選手からもあいさつを受けていた。練習を視察したあとには取材対応。阪神ではこの日に1軍昇格し、昨年11月の「アジアプロ野球チャンピオンシップ」でともに戦った佐藤輝明内野手(25)について、「大きいのを打てますし、期待の一人であるのは間違いないかなとは思います」。今季両リーグ最多タイの6勝を挙げている才木浩人投手(25)に関しても「ボールは強いですし、角度がある。(国際試合で)十分に戦力になる投手かな」と期待をかけた。

◆阪神が二回、先制に成功した。昇格即スタメンとなった佐藤輝明内野手(25)が中前打で出塁。渡辺も中前打でつなぎ、坂本が送りバントで1死二、三塁の好機を作る。続く木浪が放った強いゴロは一塁手の正面を突くも、一塁・中村がファンブル。この間に三塁走者の佐藤輝が本塁へヘッドスライディング。試合前には「監督に起爆剤になってくれと言われたので頑張ります」と意気込んだ通りに、ユニホームを真っ黒に汚して先制点をもぎ取った。

◆昇格即「5番・三塁」でスタメンとなった阪神・佐藤輝明内野手(25)は、第1打席から安打を放った。二回の先頭で名前がコールされると、1軍復帰を待ちに待っていた虎党の大歓声に迎えられて打席に入る。西武の先発・與座に2球で追い込まれたが1球見極めてカウント1-2からの4球目。外角の直球を鋭いゴロで中前にはじき返した。14試合連続4得点以下と苦しむ打線の起爆剤となるために昇格となった大砲が、いきなり持ち味を見せた。

◆「台湾デー」として開催され、ファーストピッチセレモニーに登場した阪神OBの林威助氏(45)の主な一問一答は以下の通り。ーー始球式を終えて「さっき滑りそうになったんですけど、一応今日の仕事はこれで終わりです。ホッとしてます」ーーライトスタンドからヒッティングマーチが「いや、やっぱり久々。そういう曲をもう一回聞いて、現役の時の思い出が結構湧いてきてますね」ーー岡田監督とは「挨拶行った時、(スタッフから)入っていいですよ、みたいな感じで言われて。で、入ったら、やっぱり、しっかりデータ見てたんで、ちょっと邪魔したなと思って。でも『お、リンちゃんや』って言われて、『始球式しに来たん』って。で、『「頑張ります』」とーー甲子園のマウンドは「マウンドだけじゃなく、この球場は凄い小さい頃からの憧れの球場だったので。もう一回、今年も100周年ということでゲストとして呼んでいただいて、本当に光栄です」ーー阪神は苦しい状況。メッセージは「長いシーズンですんで。絶対そういう時があるんで。主力がね、どんどん帰って来てくれたら。もうちょっと伸びて行くんで。今は我慢の時期ですね」ーー近大の後輩・佐藤輝が昇格「今日帰って来たんですね。さっき会ったんですけど。もうね、やっぱりしっかり調整して帰って来れてると思うんですけど。今日は勝率5割ですけど、今日から頑張ってほしい」ーー佐藤輝にはどんなふうに「持ってるモノは素晴らしいモノなんで。力もあるし、打撃も柔らかいんで。これから活躍が楽しみですね」ーー募金活動にも参加「3・11の時もそうですけど、今回もそうです。 台湾からしたら、やっぱり親日なんで、日本人が大好きなんで。そういうちょっとした力になれたら嬉しく思います」

◆阪神は前川右京外野手(21)の適時打で追加点を奪った。1-0の四回、先頭の坂本が左前打で出塁する。1死から伊藤将が送りバントを決め、中野は四球を選んで2死一、二塁となって打席には前川。追い込まれながらも外角の変化球に食らいつき、ライナーで左前へ。二塁走者の坂本が一気に生還したのを確認すると、前川は一塁で大きくガッツポーズを見せた。これで今月6打点。連敗脱出へ、若虎のバットが貴重な2点目を挙げた。

◆阪神の先発・伊藤将司投手(28)が五回に1点を失った。二、三、四回とパーフェクトに抑えて迎えた2点リードの五回。簡単に2死まで奪うも、西川をこの日初めての四球で歩かせる。さらに続く古賀の打ち取った当たりもふらふらと上がって右前にポトリ。2死一、三塁とされ、代打・長谷川に左前適時打を浴びた。2死走者なしから四球を皮切りに下位打線から奪われたもったいない1点だった。この後源田の内野安打で2死満塁と一打逆転のピンチに。それでも滝沢を二ゴロで抑え、最少失点で切り抜けた。

◆阪神は前川右京外野手(21)の適時打で追加点を奪った。1-0の四回、先頭の坂本が左前打で出塁する。1死から伊藤将が送りバントを決め、中野は四球を選んで2死一、二塁となって打席には前川。追い込まれながらも外角の直球に食らいつき、ライナーで左前へ。二塁走者の坂本が一気に生還したのを確認すると、前川は一塁で大きくガッツポーズを見せた。これで今月6打点。連敗脱出へ、若虎のバットが貴重な2点目を挙げた。「打ったのはストレート。追い込まれていたので、コンパクトにスイングすることを意識していました。先輩方がつないで作ってくれたチャンスだったので、自分も後ろへつなぐ気持ちでしたし、ランナーを還すことができてよかったです」とコメントした。

◆西武・与座は4回2失点で降板。阪神打線相手に立ち上がりから走者を背負う苦しいピッチングとなった。「僕に機会が回ってきたというのを意気に感じて投げられたら」そう語って臨んだ今季初先発のマウンド。当初はドラフト1位・武内(国学院大)が先発予定だったが、発熱により「NPB感染症特例」で登録を抹消されたことを受け、ここまで中継ぎを務めていたサブマリン右腕に白羽の矢が立った。一回は先頭を四球で歩かせたが後続を断って無失点で切り抜けた。だが二回に捕まった。先頭から2連打と犠飛で1死二、三塁のピンチを招くと、木浪の一ゴロの間に三走が生還し先制を許した。その後も走者を背負う苦しい展開が続き四回に2点目を失うと、その回限り、72球でマウンドを降りた。2022年に先発として自身初の2桁勝利となる10勝をマークしたが、背番号15に変更して臨んだ今季は開幕1軍入りできず中継ぎとして5月18日に初昇格。ここまで3試合で1勝、防御率2・25だった。昨年9月13日以来となる久々の先発機会だったが、この日は本来の力を発揮できなかった。(石井孝尚)

◆阪神が近本光司外野手(29)の4番初適時打となる二塁打などで3点を追加した。2-1の六回、木浪が左前で出塁すると、伊藤将がスリーバントで犠打を決める。この後中野が敵失、前川が四球を選んで1死満塁。続く森下は外角の直球に逆らわずに一塁線にはじき返し、一塁・中村は本塁に送球できずに1点を追加した。なおも2死二、三塁で打席には近本。思いきり引っ張った打球は右翼線を破り、今季4本目の三塁打となる適時打でさらに2点を追加した。近本は18打席ぶりの安打で、4番に入って6試合目で初めてのタイムリーとなった。チームとしても5月19日のヤクルト戦(甲子園)以来となる5得点目。連敗脱出へ、虎戦士が一丸となって躍動している。

◆阪神・伊藤将司投手(28)がアクシデントに見舞われた。六回まで1失点と粘投していたが、5―1の七回に先頭・山野辺と対戦した場面だった。痛烈なライナーが左膝付近に直撃。すぐさま打球処理を行ったが、一塁送球は間に合わないと判断して送球をあきらめると、苦悶の表情を浮かべてその場にうずくまった。捕手の坂本、安藤投手コーチ、トレーナーがすぐさま駆け寄ったのち、そのまま治療のため、一度ベンチへ退いた。しかし、数分経ってベンチから姿を見せ、そのままマウンドへ。スタンドからの拍手を受けて投球を再開した。その後は盗塁と外野フライで2死三塁とピンチを迎えたが、代打・炭谷を二飛に抑え、スコアボードにゼロを刻んだ。

◆阪神・豊田寛外野手(27)が代打出場するも中飛に倒れた。プロ3年目の今季は2軍で打率・331の好成績を残し、この日今季初の1軍昇格となった豊田。八回先頭で代打で登場した。西武の5番手・上田の初球を果敢にスイング。快音を響かせて中堅後方へと飛んだが、最後はグラブに収まった。それでもファンからは大きな拍手が送られた。

◆西武に快勝した阪神は8カードぶりにカード初戦を制し、貯金1とした。この日から佐藤輝明内野手(25)が昇格し、「5番・三塁」で即スタメン。二回の先頭でいきなり中前打を放つと、三塁まで進んで木浪の一ゴロの間にヘッドスライディングで生還し、先制点をもたらした。四回には前川右京外野手(21)の適時打で1点を加えると、六回には森下翔太外野手(23)の内野ゴロと、近本光司外野手(29)の4番初適時打となる三塁打で3点を追加。5月19日のヤクルト戦(甲子園)以来となる5点目を刻んだ。投げては5月11日のDeNA戦(横浜)以来の1軍マウンドとなった伊藤将司投手(28)が7回100球を投げて5安打1失点と好投。テンポの良い投球で西武打線を封じ、4月以来となる3勝目を挙げた。八回は桐敷拓馬投手(24)、九回は漆原大晟投手(27)が無失点リレー。阪神は交流戦2勝目を挙げ、本拠地甲子園での連敗を6で止めた。

◆二回1死二、三塁、阪神・木浪聖也の一ゴロの間にヘッドスライディングで生還した阪神・佐藤輝明=甲子園球場(撮影・沢野貴信)

◆阪神が快勝。連敗を「3」で止め、8カードぶりの初戦白星を飾った。2軍調整を終えた佐藤輝明内野手(25)が5月14日・中日戦(豊橋)以来の「5番・三塁」でスタメン出場。二回先頭で中前打で出塁すると、安打と犠打で1死二、三塁から木浪聖也内野手(29)の一ゴロの間にヘッドスライディングで生還した。四回には前川右京外野手(21)の適時打。六回には森下翔太外野手(23)の内野ゴロと、近本光司外野手(29)の18打席ぶり安打が2点三塁打となり、3点を追加した。近本は4番で初打点。伊藤将司投手(28)は5月11日・DeNA戦(横浜)以来の登板で7回1失点で3勝目(1敗)。チームの4得点以下は14試合で止まった。2年ぶり1軍の豊田寛外野手(27)は八回、代打で中飛。岡田彰布監督(66)の主な一問一答は以下の通り(成績=27勝26敗4分、観衆=4万2616人)。★テレビインタビュー編=抜粋ーー打球が当たった伊藤将は(七回、山野辺のライナーが左膝付近を直撃)「すぐ石井用意したんだけどね。無理かなと思ったんですけどね。一番大事なとこ、骨ね、ちょっと外れてて、ほんと紙一重で良かったですよ」ーー佐藤輝はゴロをさばいて2安打「ええ、良かったと思いますよ」★囲み編ーー6日試合後に『明日から開幕』と「ちょうど(貯金)ゼロなったんやから、そんなん再出発いう意味では一番区切り的にもいい日やったんちゃう?」ーー試合前、選手に声をかけた「いやいや、そんなことない。そら、みんなもう分かってるよ。今までもなあ、負けてる時でも何とか、点取ろうと思ってみんなやってんねんから、みんなそないしてやってんねんけど、なかなか結果が出ない時もあるんよ、1年間長いシーズン。そういうことやん、はっきり言うて。別に何か変わったいうことはないよ別に。おんなじメンバーでやってるんやから」ーー近本にタイムリーが出た「その前にな、4、5点取ったら、もっと楽な展開になっとったかも分からんけど、それはまだチームがそこまで、まだ勢いというかな、普段の姿になってないということや。そらまだまだや、そんなん積み重ねがな、徐々にな、いい時の流れになるわけやからさ。でも、こういうのを繰り返しとけば、流れ的にはやっぱり、こっちに来るんじゃないか、うーん」ーー前川の2番はつながりを生んでいる「2番打たすのおれへん。本当に。左でも使こうたけど、なんとかするいう姿がな。追い込まれても、おーん。くさいボールでも、バット折りながらでもファウルにするとかな、そういうのが必要やんかやっぱり、おーん。みんながそういうのを見てるわけやからさ、そういうのが、いい結果につながる」ーー佐藤輝は第1打席から安打。本人も乗っていける「まあ、おーん。ずーっとお前、もうこれで5試合連続くらいちゃうか、1打席目ヒット、ファームから(実際はこれで6試合目)。だからそれだけ集中してるということやろ、1打席目からヒット出るいうことは」ーー良かったと言ったのは、そういう意味か「そうそうそう、うん」ーー守備も足が動いていた「おお。足動かさなアカン打球ばっか飛んでたからやろ。だからちょうど良かったよ、躍動感に見えて、それは」ーーカード初戦勝利も明るい材料「明るい材料って、久しぶりやろ。何カードぶりや」ーー8カードぶり「おお、ええやんか」

◆今季3度目の5連敗で借金は今季ワーストの19となった。今季初先発した与座海人(28)は4回2失点で降板。打線は阪神・伊藤を攻略できず、1点に終わった。試合後の渡辺久信ゼネラルマネジャー兼監督代行(58)の主な一問一答は、以下の通り。--終盤粘ったが「できれば序盤に主導権を握りたいというところ。連敗同士のちーむだったので、やっぱり主導権を握りたかった。カードの頭でもあるし、余分な点を序盤に与えてるっていうところはどうしても後手、後手に回っちゃっている」--中村剛&栗山の両ベテランを先発起用「大ベテランに頼っててはいけないところはあると思うが、現状を考えた時に2人が打線にいないというのはちょっと考えられれないというところ。2人に頼ってるチームじゃ強くなっていかないというのもひとつある。早くこの嫌な雰囲気を変えたいのでなんか救世主が出てこないかなと思っているんですけど」--明日は高橋が今季初勝利をかけて先発「もう一人で投げ切るつもりで行ってほしいなと思います」

◆中日、西武、阪神で通算1560安打を放ち、楽天初代監督を務めたサンケイスポーツ専属評論家の田尾安志氏(70)が伊藤将司投手(28)と佐藤輝明内野手(25)の〝新加入組〟に言及した。2軍から昇格した伊藤将と佐藤輝が活躍しての勝利。〝新加入〟の選手が勢いをつけて、チームとしては最高の形になった。佐藤輝をホメたい。いろんな思いで2軍戦に出場していただろう。そこから戻って、プレー全体の動きがシャープになっていた。特に守備での動きは「ハツラツ」という表現がピッタリ。表情も明るかった。日々、こういう姿を見せてくれれば、2軍行きはないはず。打つ方も2安打で結果が出せた。勝利に直結する安打ではなかったが、打ったことで乗っていってほしい。もちろん、物足りない部分はある。三回1死満塁から初球を打っての遊飛。タイミングが合っていないのに、打ちにいくのは、結果を求め過ぎているから。あそこで待つ余裕が欲しい。とはいえ、この日はプラスだけを評価してあげたい。2番に入っている前川も「引っ張れる」という特徴があるので、今季はこの打順が面白い。将来的には中軸を打てる素質の持ち主。スイングの軌道がアウトサイドインになるので、長い目で見れば直す必要もある。ただ、今は2番でいろんな経験を積めばいい。

◆阪神が快勝。連敗を「3」で止め、8カードぶりの初戦白星を飾った。2軍調整を終えた佐藤輝明内野手(25)が5月14日・中日戦(豊橋)以来の「5番・三塁」でスタメン出場。二回先頭で中前打で出塁すると、安打と犠打で1死二、三塁から木浪聖也内野手(29)の一ゴロの間にヘッドスライディングで生還した。四回には前川右京外野手(21)の適時打。六回には森下翔太外野手(23)の内野ゴロと、近本光司外野手(29)の18打席ぶり安打が2点三塁打となり、3点を追加した。近本は4番で初打点。伊藤将司投手(28)は5月11日・DeNA戦(横浜)以来の登板で7回1失点で3勝目(1敗)。チームの4得点以下は14試合で止まった。2年ぶり1軍の豊田寛外野手(27)は八回、代打で中飛。主な選手のコメントは以下の通り(成績=27勝26敗4分、観衆=4万2616人)。3勝目を挙げた伊藤将司は佐藤輝明の守備に 「すごくキレのある守備してくれてたので、反省してるなと思いました。テルから二回くらい声かけをしてくれてたので、さすが〝同級生〟(21年同期入団だが、伊藤将の方が年上)だなと」九回に登板し無死一、二塁の窮地をしのいだ漆原大晟 「連打だったので、逃げてもしょうがない。勝負した結果がゼロになったので、どんどん勝負していけたらいい」二回のヘッスラ生還に佐藤輝明 「スタートが遅れたんで。なんとかセーフにというところで、ああいう感じになりました」八回、代打で中飛の豊田寛 「ちょっと上がり過ぎたかなと思いますけど、初球から甘い球を手を出しに行けてよかったです」四回に適時打の前川右京 「もう一回スタメンのチャンスもらったんで、打ててよかったかなと思います」六回に4番初適時打の近本光司 「気持ち的には森下が(内野ゴロで)1点を取ってくれていたので、少しは楽に入れた」七回の左翼への飛球に坂本誠志郎 「アレはホームランにならないとダメでしょ。ご飯を食べて、ウエートトレーニングをして、頑張ります」

◆5-1の八回に2番手で登板した阪神・桐敷拓馬投手(24)は得点圏に走者を背負ったが、無失点で切り抜けた。「先頭を出して、四球も出しましたけど、粘り強くいけた」。先頭の源田に安打を許し、1死一塁で栗山に四球を与えたが、中村剛を全球フォークで空振り三振。蛭間を投ゴロに抑えた。前回5日の楽天戦(甲子園)では1失点。仕切り直しのマウンドでゼロを刻み「打撃陣を支えられるように頑張っていきたい」と力を込めた。

◆阪神・前川右京外野手(21)が貴重な追加点となるタイムリーだ。1-0の四回2死一、二塁で追い込まれながら高めの真っすぐをファウルし、5球目の外角高め直球を左前へ。「ツーストライクに追い込まれたんで、全部の球種を打てるように準備して。きっちり返せてよかった」と胸を張った。1安打1打点2四球。3試合連続で2番を任せている若者の執念を岡田監督も「くさいボールでも、バット折りながらでもファウルにするとかな。そういうのが必要。みんながそういうのを見てる。そういうのがやっぱりいい結果につながる」と評価した。

◆連投となった阪神・漆原大晟投手(27)が九回を締めた。3番手としてマウンドに上がり、連打で無死一、二塁を背負う。それでも代打・鈴木を見逃し三振、炭谷を左飛、源田を遊ゴロに抑え、連敗に終止符を打った。18試合に登板して防御率1・45と安定した投球を続ける。「得点圏からの粘りが中継ぎはすごく大事。泥臭くてもゼロで締められてよかった」と息をついた。

◆3年目の阪神・豊田寛外野手(27)が2年ぶりの1軍舞台だったが。プロ初安打はお預け。5-1の八回先頭で代打で中飛に倒れた。「すごく緊張していたんですけど、声援はすごくうれしい」。練習開始前には1軍に昇格した佐藤輝とともに岡田監督にあいさつに赴き、起爆剤と期待をかけられた。「緊張して忘れていました」と頭をかいたが、次回のチャンスでは必ず快音を響かせる。

◆阪神・坂本誠志郎捕手(30)は今季初めて、伊藤将司投手(28)とバッテリーを組んだ。「風も吹いているし、長打のある打者もいる中でゴロアウトが増えるのは大事なことだと思うし、そういう投球ができたのは良かったと思います」。右打者に有利な風が吹く中で自身の七回の左飛はフェンス前で捕球され「あれはホームランにならないとダメでしょ。ご飯を食べて、ウエートトレーニングをして、頑張ります」。アウトの瞬間、ベンチの岡田監督からも笑みが漏れていた。

◆打球が左膝を直撃するアクシデントもド根性で乗り越えた。27日ぶりの1軍の舞台で、阪神・伊藤将司投手(28)が7回5安打1失点の粘投。4月17日の巨人戦(甲子園)以来となる今季3勝目を挙げた。「何とか1点に抑えられた。(七回は)あの(歓声の)おかげで痛みが飛びました」試合後のお立ち台ではジョーク交じりのお礼で沸かせた。甲子園がどよめいたのは5-1で迎えた七回だ。先頭の山野辺の打球が左膝を直撃。伊藤将はマウンド上で崩れ落ちた。慌てて安藤投手コーチらが駆け寄る。足を引きずりながら一塁ベンチ内へ。それから約2分。「大丈夫だったので『行きます』と言いました」。無死一塁から西川を二邪飛、古賀を中飛、最後は代打・炭谷をカットボールで二飛に。スタンドは大歓声に包まれた。岡田監督は「すぐ(リリーフで)石井、用意したんだけどね。ちょっと無理かなと思ったんですけど。一番大事なとこ、骨ね、ちょっと外れてて。ほんと紙一重でよかったですよ」と胸をなでおろしつつ、奮闘した左腕をたたえた。背水のマウンドだった。5月11日のDeNA戦(横浜)で五回途中7失点でKO。2軍降格を宣告された。ルーキー時から10勝、9勝、10勝と勝ち星を積み重ねてきた左腕は「初めて調子を崩してファームにいった」。今年は春季キャンプから直球の切れが出ない。入団4年目で初めて味わう焦りだった。「今年と去年のいいときの映像を合体してチェックしていたら、今年は前に体重が乗っかかり過ぎていて。ちょっと後ろにためて投げるようにしたら、直球の切れがめちゃくちゃ良くなった」約1カ月の2軍生活で修正を図り、1軍復帰マウンドで本来の力を示した。「次が大事? いや全部大事です」順調なら次回登板は14日のソフトバンク戦(みずほペイペイ)が有力。強力打線を手玉に取れれば、完全復活だ。(三木建次)

◆西武に引導を渡す打球が右翼線の内側で弾む。阪神・近本光司外野手(29)が18打席ぶりに残した快音が、勝利への道を切り開いた。甲子園で刻まれた、「4番・近本」の初打点。無安打トンネルから抜け出した瞬間だった。「森下が何とか1点を取ってくれたので、2点差になったところで『ああ、良かったな』と思って打席に入りました」六回、1死満塁から森下の一ゴロで3―1とし、なおも2死二、三塁とチャンスが続いた第4打席だ。大事な次の1点を先に取れたことで少し気楽にバットを構え、3番手・田村が投じた内角直球を強振。引っ張り込んだ鋭いライナーは右翼線へ飛んだ。白球がラインの内側を駆け抜けると、スタンドは大盛り上がり。走者2人をホームに迎え入れると近本も快足を飛ばし、すべり込むことなく三塁に到達した。月が変わった1日のロッテ戦(ZOZOマリン)で初めて任されて以降、4番としては25打席目での初打点だった。さらに打線は6日の楽天戦(甲子園)まで5試合連続2得点以下と深刻な得点力不足に苦しんでいたが、近本のバットが5月19日のヤクルト戦(甲子園、7得点)以来15試合ぶりの5点目を刻み、爽快な勝利をもたらした。初4番から2試合連続で安打は放ったが、甲子園に帰ってきた4日からの楽天3連戦では12打席無安打。頼みの綱としての期待が大きい分、チャンスを逸したときのため息も大きかった。状態が上がらず精神的にも苦しく、得点圏で打順が巡る機会が多いからこそ「僕が打っていないから負けたんだな」と責任を感じときも...。そんな苦境から脱するきっかけにもなり得る価値ある一打。甲子園での連敗も「6」で止め、お立ち台では素直な思いの丈を叫んだ。「阪神ファンのみなさんもうれしいと思いますけど、僕らの方が絶対にうれしいと思うので、きょう勝って良かったです!!」貯金ゼロからのリスタートで白星を手にし、再び貯金生活に突入。ここからまたみんなと喜ぶ1勝を積み上げるために、猛虎打線をその打棒でけん引していく。(須藤佳裕)?...阪神の5得点以上は、5月19日のヤクルト戦(甲子園、○7―2)以来、15試合ぶり。前日6日の楽天戦までは5戦連続で2得点以下だった

◆待ってたで!! 阪神は西武に5―1で勝ち、連敗を3で止めて再び貯金1とした。24日ぶりに1軍に戻ってきた佐藤輝明内野手(25)が「5番・三塁」で先発し、先制点の口火を切る中前打にヘッドスライディング生還と貧打に苦しむ虎を活気づけた。チームは甲子園での連敗を6でストップし、8カードぶりの初戦勝利。輝も、虎もここから上がっていくだけだ。いきなりその手で、勝利をもたらした。「5番、サード、佐藤輝明」。虎党の大歓声に迎えられて走攻守で躍動した姿に、精彩を欠いた頃の面影はない。気迫のヘッドスライディングが貴重な先制点を生んだ。「スタートがちょっと遅れたので、何とかセーフにというところでああいう感じになった。それ(勝利につながったこと)が一番。やっぱり甲子園の歓声はすごいので、それを力に変えてプレーできました」24日ぶりに1軍に再昇格し、試合前に岡田監督から「起爆剤となってくれ」と声を掛けられた。奮い立つには十分だった。二回先頭の第1打席。追い込まれながらも与座の直球を中堅にはじき返した。その後三塁まで進み、木浪の一塁ゴロで生還。三回1死満塁では遊飛に倒れたが、五回に右前打を放った。課題の守備では4度の機会で無失策。うち2度は難しいバウンドの打球をさばき、華麗なランニングスローで出塁を許さない。泥だらけのユニホームで戻ってきた定位置を守り抜いた。

◆よっしゃぁ!! わが阪神タイガース、勝率5割からの〝第2開幕戦〟を見事に勝利で飾りましたァ!! 〝開幕投手〟を務めた伊藤将が7回1失点(う~ん、70点の投球かなぁ?)。開幕戦には白星スタートが何より大切なのでサイコー!!ホッとしましたァ~、佐藤輝の復帰!! 2安打もそーだけど、2軍落ちの原因になった三塁守備を本日は軽快に4つこなしたァ!! これからも守備に精進したってやー!!2対1と1点リードでこのまま行くと後半、またまた悪夢の逆転劇に沈むのでは...。その不安を一振りで打ち消す4番・近本の2点タイムリー3ベース!! そのとき、俺はハタと思ったのだ。今まで、近本は俊足もあるし、1番打者が最適だと...。でも、第2開幕戦で価値のある一打を放った近本を、新しい「令和型新4番」にしません? 大山は戻ってきたら5番でのびのびとバットを振れるんじゃないの?2点打線は遠い昔の話!! 猛虎打線、打ちまくるでェ!!

◆誰が呼んだか「ドロ沼のホコタテ決戦」-。セ・パ両リーグで今、一番勢いを感じないチーム同士に対決だったが、獅子のホコを、虎の楯がはね返した、という感じか。勝てれば何でもいい。選手の、虎党の、トラ番の笑顔が甲子園に咲き乱れた。岡田監督の表現を借りれば「祝 開幕星!」。おめでとうございます。サトテル様も生還-。頼もしきヒーローの復活ドラマに、上昇ムードをを感じたのは、虎ソナだけではなかったはず。試合前から雰囲気を漂わせていた。ロッカーから現れると、ビックリするぐらいのトラ番記者に囲まれて、ベンチに向かう。グラウンドに飛び出すと、これまたビックリするぐらいのテレビ&新聞のカメラがフォーカスオン。大スターはこうでなくては。視察に訪れた侍ジャパン・井端監督も、1軍昇格したばかりの男に言及したほど。日の丸を背負う可能性を秘めた男が、2軍にいてはいけない、ということだ。ただ、驚くのは、グラウンドに登場したのは、選手の中ではほぼ最後。真打ち登場だった。小心者の虎ソナだったら、もし2軍に落ちて、久々の1軍復帰なら、早めにグラウンドに出て、後からやってくる先輩たちにあいさつ...という気持ちになるのだが、目の前の光景は想定の〝正反対〟だ。

<交流戦順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
楽天
820 0.800
(↑0.022)
-
(-)
836
(+2)
24
(-)
5
(-)
5
(-)
0.249
(↓0.006)
2.250
(↑0.27)
2
(-)
ソフトバンク
730 0.700
(↑0.033)
1
(-)
834
(+10)
18
(+1)
4
(+1)
8
(+2)
0.247
(↑0.016)
1.680
(↑0.07)
3
(1↓)
巨人
640 0.600
(↓0.067)
2
(↓1)
849
(-)
25
(+2)
4
(-)
7
(-)
0.265
(↓0.018)
2.430
(↑0.04)
4
(2↑)
日本ハム
540 0.556
(↑0.056)
2.5
(-)
940
(+5)
25
(+4)
8
(+2)
2
(+1)
0.298
(↑0.003)
2.520
(↓0.11)
5
(2↑)
ORIX
550 0.500
(↑0.056)
3
(-)
821
(+2)
28
(-)
2
(+1)
5
(-)
0.209
(↓0.005)
2.600
(↑0.29)
5
(2↑)
広島
550 0.500
(↑0.056)
3
(-)
835
(+4)
24
(-)
5
(-)
5
(+2)
0.233
(↓0.005)
1.930
(↑0.22)
7
(3↓)
ロッテ
442 0.500
(↓0.071)
3
(↓1)
829
(-)
48
(+4)
4
(-)
3
(-)
0.238
(↓0.019)
4.600
(↑0.01)
7
(3↓)
ヤクルト
442 0.500
(↓0.071)
3
(↓1)
836
(+4)
35
(+5)
8
(+1)
6
(+1)
0.235
(↑0.002)
3.320
(↓0.1)
9
(2↓)
DeNA
460 0.400
(↓0.044)
4
(↓1)
827
(+1)
42
(+10)
8
(+1)
2
(-)
0.248
(↓0.005)
3.900
(↓0.7)
9
(2↓)
中日
460 0.400
(↓0.044)
4
(↓1)
814
(-)
18
(+2)
3
(-)
6
(+1)
0.204
(↑0.004)
1.170
(↓0.09)
11
(-)
西武
370 0.300
(↓0.033)
5
(↓1)
817
(+1)
36
(+5)
4
(-)
3
(+1)
0.184
(↑0.005
3.140
(↑0.09)
12
(-)
阪神
270 0.222
(↑0.097)
5.5
(-)
918
(+5)
33
(+1)
2
(-)
2
(-)
0.204
(↑0.007
2.770
(↑0.22)

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(1↑)
広島
27224 0.551
(↑0.009)
-
(↓0.5)
90165
(+4)
130
(-)
25
(-)
29
(+2)
0.240
(↓0.001)
2.250
(↑0.04)
2
(1↓)
巨人
29254 0.537
(↓0.01)
0.5
(↑0.5)
85162
(-)
143
(+2)
25
(-)
32
(-)
0.236
(↓0.002)
2.320
(↑0.01)
3
(-)
阪神
27264 0.509
(↑0.009)
2
(↑0.5)
86167
(+5)
161
(+1)
25
(-)
17
(-)
0.220
(↑0.001
2.260
(↑0.03)
4
(-)
中日
24285 0.462
(↓0.009)
4.5
(↓0.5)
86140
(-)
166
(+2)
23
(-)
19
(+1)
0.234
(-)
2.540
(↑0.01)
5
(-)
DeNA
25301 0.455
(↓0.008)
5
(↓0.5)
87175
(+1)
212
(+10)
29
(+1)
32
(-)
0.245
(↓0.001)
3.420
(↓0.12)
6
(-)
ヤクルト
22304 0.423
(↓0.008)
6.5
(↓0.5)
87197
(+4)
192
(+5)
40
(+1)
26
(+1)
0.237
(-)
3.270
(↓0.02)

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
36162 0.692
(↑0.006)
-
(-)
89231
(+10)
120
(+1)
35
(+1)
42
(+2)
0.259
(↑0.003)
1.990
(↑0.02)
2
(1↑)
日本ハム
30222 0.577
(↑0.008)
6
(-)
89192
(+5)
165
(+4)
29
(+2)
46
(+1)
0.250
(↑0.001)
2.720
(↓0.01)
3
(1↓)
ロッテ
28225 0.560
(↓0.011)
7
(↓1)
88168
(-)
185
(+4)
25
(-)
19
(-)
0.242
(↓0.003)
3.100
(↓0.02)
4
(-)
楽天
26281 0.481
(↑0.009)
11
(-)
88177
(+2)
221
(-)
19
(-)
36
(-)
0.239
(-)
3.750
(↑0.08)
5
(-)
ORIX
24302 0.444
(↑0.01)
13
(-)
87165
(+2)
176
(-)
19
(+1)
24
(-)
0.238
(↓0.001)
2.790
(↑0.05)
6
(-)
西武
18370 0.327
(↓0.006)
19.5
(↓1)
88135
(+1)
203
(+5)
27
(-)
26
(+1)
0.209
(↑0.001
3.260
(↑0.02)