広島(☆4対0★)ロッテ =交流戦1回戦(2024.06.07)・MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島=
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ロッテ
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広島
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勝利投手:大瀬良 大地(3勝0敗0S)
敗戦投手:美馬 学(0勝2敗0S)
  DAZN
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◆広島は4回裏、野間が適時三塁打を放ち、2点を先制する。そのまま迎えた6回には、小園の適時三塁打で2点を追加し、リードを広げた。投げては、先発・大瀬良が相手打線に安打を許さず。ノーヒットノーランを達成し、今季3勝目を挙げた。敗れたロッテは、打線が振るわなかった。

◆広島は7日、23年育成ドラフト2位の佐藤啓介内野手(23)と支配下契約を結んだと発表した。背番号は94。契約金1000万円、年俸は600万円。(金額は推定)佐藤は球団を通じて「目標にしていた支配下選手になれて素直にうれしい気持ちでいっぱいですがようやくスタートラインに立っただけです。さらに日々精進して1軍の舞台で活躍できるように頑張っていきますので、応援のほどよろしくお願いします」とコメントした。国立の静岡大出身で、主に二塁を守る左打ちの内野手。23年育成ドラフト2位で広島に入団した。ルーキーイヤーの今季はウエスタン・リーグに47試合に出場し、打率3割5分7厘で首位打者に立っている。3、4月には17試合連続安打を記録するなどして「スカパー!ファーム月間MVP賞」を受賞した。新規選手契約が可能な期間が終了するまでは1カ月以上ある中での支配下契約。支配下枠は残り1となるが、鈴木球団本部長は「よく頑張ってきたから。キャンプからいいものを見せていたので、いずれ上げようというのは開幕当初からあった」と経緯を説明。空いている残りの支配下1枠については未定というが、「ほかの(育成選手の)可能性はある」と話した。

◆ロッテが広島先発大瀬良大地投手(32)にノーヒットノーランの快挙を許し、完封負けを喫した。ロッテが出塁できたのは四球によるもののみだった。ロッテ先発の美馬学投手(37)は3回まで再三のピンチを無失点で切り抜ける力投を見せたが、4回に2失点し降板。6回にも追加点を許し突き放された。

◆広島の大瀬良大地投手(32)がロッテを相手に自身初のノーヒットノーランを達成した。5四球を与えたものの、最後まで安打と得点は許さなかった。巨人が敗れたため、1日以来の首位に浮上した。今季のノーヒットノーランは巨人の戸郷翔征投手(24)が5月24日阪神戦(甲子園)で達成しており、2人目。交流戦でもDeNA今永昇太が22年6月7日の日本ハム戦(横浜)で達成したのに次いで2人目だ。大瀬良は、ヒーローインタビューで「こういうことには縁がないと思っていた。(9回は)ここまで来たら、みなさんの前で達成できたらと思っていました」と笑顔で振り返り、観客から大歓声でたたえられた。広島の投手がノーヒットノーランを達成したのは、前田健太が12年4月6日DeNA戦(横浜)で達成して以来、12年ぶり。本拠地となると広島市民球場時代の99年5月8日中日戦に佐々岡真司が達成して以来、25年ぶりとなった。なお、09年に開場したマツダスタジアムでノーヒットノーランが出たのは初めてとなった。大瀬良の投球内容=▽投球数129、三振2、内野ゴロ10、内野フライ3、外野フライ11、四球5大瀬良大地(おおせら・だいち)1991年(平3)6月17日生まれ、長崎県出身。長崎日大では3年夏に甲子園出場。九州共立大から13年ドラフト1位で広島入団。14年に10勝を挙げ新人王。18年は15勝で最多勝、勝率1位のタイトルを獲得し、リーグ優勝に貢献した。188センチ、94キロ。右投げ右打ち。

◆広島野間峻祥外野手が均衡を破る適時打で先制点をもたらした。2、3回と満塁機で無得点。4回も無死一、三塁から得点が入らず、2死一、三塁となり打席が回った。「ちょっといやな流れだったので、死んでも打とうと思った」。フルカウントからロッテ美馬を捉え、右中間を破る先制の2点適時三塁打。嫌な雰囲気を打破した一打に新井監督も「あれは本当に大きかった」と手放しでたたえた。

◆熱投129球で大記録だ。広島大瀬良大地投手(32)が、史上90人目となるノーヒットノーランを達成した。打者31人に5四球2三振。球団では12年の前田(現タイガース)以来12年ぶり5人目。本拠地マツダスタジアムでは初の快挙だった。自身にとって交流戦5年ぶり白星を大記録で飾り、チームを3連勝に導いた。完全復活を印象付けた大黒柱とともに、チームも6日ぶりに首位浮上だ。大瀬良が今年の5月24日戸郷(巨人)以来、プロ野球90人目、102度目のノーヒットノーランを達成した。広島の投手では65、68、72年外木場、71年藤本、99年佐々岡、12年前田健に次いで5人目、7度目となり、マツダスタジアムでは初めて。交流戦で達成は06年ガトームソン(ヤクルト)12年杉内(巨人)22年今永(DeNA)に次いで4人目。外野飛球が11本と多く、三振が2個で四球は5個あった。外野飛球を10本以上打たせて達成は75年神部(近鉄=11本)以来、49年ぶり。2三振以下は98年川尻(阪神=1三振)以来で、5四死球以上は00年バンチ(中日=5四球)以来だが、与四死球が奪三振より3個以上多いのは75年神部(4四球、1三振)以来6度目で、セ・リーグでは初めてのケースだった。

◆ロッテは広島の先発・大瀬良大地投手(32)にノーヒットノーランを許した。4失策と守備でもリズムを作れなかった。ZOZOマリンと違い、マツダスタジアムは内野の走路が土。そのため、守備陣が気を使う球場ともいえる。ロッテの内野手陣も3回までに4失策と苦戦を強いられた。吉井理人監督(59)は「エラーは出るのは出るので、そこは別に。なにができなかったか、しっかり本人たちが確認して、次は起こらないようにしてほしい」と促した。4回5奪三振2失点の先発美馬学投手(37)には「なかなか自分のペースで投げられなかったと思うんですけど、あそこまでよく頑張ってくれた」と評価した。

◆広島の大瀬良大地投手(32)がロッテを相手に自身初のノーヒットノーランを達成した。新井貴浩監督(47)も快挙を祝福した。大瀬良の大記録に「何も言うことがないですね。私も7回くらいからちょっとドキドキしてたんですけど、彼には何も言わずに。なかなかお目にかかることができないものを見せてくれて素晴らしかったと思います」とたたえた。この日はベンチで大瀬良とのやりとりはゼロ。「ベンチでは今日は彼とはひと言もしゃべってないです。これちょっとしゃべらない方がいいかなと」と舞台裏を明かした。カード初戦を最高の形でものにして、首位に再浮上。「最高のピッチングで勢いをつけてくれたと思いますね。素晴らしいとしか言いようがありません」と主役に称賛の言葉を並べた。

◆ロッテは広島の先発・大瀬良大地投手(32)にノーヒットノーランを許した。各選手のコメントは以下の通り。▽ロッテ・ポランコ ストライク先行で、カットボールがすごく良くて打ちづらかった。最後はヒットを打ちたいと思って打席に入りましたけど、それが結果につながらなかったです。▽ロッテ安田 コントロールが良くて、内外しっかり投げ分けられました。▽ロッテ小川 甘い球に絞っていく感じだったが、コントロールよくコースに投げ切られてしまった。なんとか1本出したかった。▽ロッテ佐藤 特に嫌な感じはなかったんですけど、うまく打たされたということなのかなと思います。▽ロッテ友杉 いいピッチャーでしたけど、なんとか1本出したかったです。(レフト線に良いあたりは)唯一の甘い球でした。(最後は)盛り上がっているのはわかりましたけど、気にはしてませんでした。▽ロッテ高部 パ・リーグにはいないピッチャーというか、変化球中心で散らしてくる感じがすごくあって的が絞れなかった。▽ロッテ福浦1軍ヘッド兼打撃コーチ 変化球ばっかりだった。あそこの変化球を狙いにいけなかったのか、迷った選手が多かったのか。

◆熱投129球で大記録だ。広島大瀬良大地投手(32)が、史上90人目となるノーヒットノーランを達成した。ロッテの打者31人に対し5四球2奪三振。球団では12年の前田(現タイガース)以来12年ぶり5人目。本拠地マツダスタジアムでは初の快挙だった。自身にとって交流戦5年ぶり白星を大記録で飾り、チームを3連勝に導いた。完全復活を印象付けた大黒柱とともに、チームも6日ぶりに首位浮上だ。強い心を持つ大瀬良でも、一部ファンの心ない言葉にすべてを投げ出したくなることがあった。好投しても打線とかみ合わない登板が目立ち、思うような結果を残せない日々が続いた昨季、自分へ不満を募らせるファンの思いは理解できた。誰よりも、怒りを感じていたのは自分自身だったからだ。だが、鋭さのある言葉は大瀬良の胸を刺した。冷静さを保てないほど、こたえた。「見ないようにと思っても目に入るし、聞かないようにと思っても聞こえてくる。味方はいないんじゃないかと...」。そんな言葉をこぼした時、叱ってくれた真由夫人にハッとさせられた。「たぶん僕よりもつらい思いをしているはずなのに、僕が励まされてしまった。本当に強い人です」。支えるだけでなく、ともに戦っている家族がいたからこそ、乗り越えられた。手をつないで散歩する時間が何よりいとおしい愛息の成長も大きな支えだ。この日手にしたウイニングボールについて聞かれた大瀬良は「息子の遊び道具になるかもしれないですけど、息子に渡してみます」と、この日一番の笑顔を見せた。【広島担当 前原淳】

◆熱投129球で大記録だ。広島大瀬良大地投手(32)が、史上90人目となるノーヒットノーランを達成した。ロッテの打者31人に対し5四球2奪三振。球団では12年の前田(現タイガース)以来12年ぶり5人目。本拠地マツダスタジアムでは初の快挙だった。自身にとって交流戦5年ぶり白星を大記録で飾り、チームを3連勝に導いた。完全復活を印象付けた大黒柱とともに、チームも6日ぶりに首位浮上だ。31人目の打者ポランコの飛球が右翼野間のグラブに収まると、大瀬良は両手を突き上げた。バッテリーを組んだ会沢に担ぎあげられ、集まってきたチームメートから手荒い祝福を受けた。三振はわずか2個も、ゴロアウト11個(併殺打1含む)にフライアウト14個。最速148キロながら、キャリアとともに磨いてきた変化球を根気強く丁寧に投げ続けた。熟練の投球で、大記録までたどりついた。「昨年、一昨年と苦しかったので、"頑張れ~"という9回のマウンドに上がるときの歓声がすごくうれしくて。ここまで来たら頑張りたいなと思った」この日も自分のためだけでなく、誰かのために投げた。右肘痛を抱えていた昨季は、限界に達した時点でメスを入れる覚悟で臨んだ。結果シーズンを投げ抜き、CSファイナルステージでは日本一の阪神に7回1失点自責ゼロの熱投を演じた。オフに人生3度目の右肘手術を受けるための検査では、一部の骨が折れていたことが分かった。早ければ夏場にも折れていた可能性もあるが、それでも限界点だと感じずに投げていた。それが大瀬良だ。入団時は体が強く、150キロ超の直球を中心に力で押して、新人王にもなった。宝刀カットボールを操り、毎年のように新球種習得に励みながら、フォームの微修正を繰り返すなど技術を磨いてきた。目指していた"エース"と呼ばれ、3連覇にも貢献した。だが、若くして中継ぎへの配置転換を経験し、度重なるケガにも見舞われた。ここ数年は、万全の状態で過ごしたシーズンなどない。ただチームに求められ、ただチームを勝利に導くために腕を振る。それしか見ていない。「だいぶ前から、自分のために投げている感覚はない」。"エース"という肩書にも関心がなくなった。体と技を支えていたのは、心だった。「苦しいこともいっぱいありましたけど、その都度糧にして、学びながらやっていきたいなと思っていた。ここまでは結果に結びついていますし、最後まで継続できるようにやりたい。(達成感に)浸れるのはちゃんと1年終わってから。次の登板が大事だと思うので、頑張りたい」。チームは首位に再浮上。一定の充実感はあっても、ただ前だけを見て、ゴールテープを切るまで走り続ける。【前原淳】大瀬良大地(おおせら・だいち)1991年(平3)6月17日生まれ、長崎県出身。長崎日大では3年夏に甲子園出場。九州共立大から13年ドラフト1位で広島入団。14年に10勝を挙げ新人王。18年は15勝で最多勝、勝率1位のタイトルを獲得し、リーグ優勝に貢献した。188センチ、94キロ。右投げ右打ち。○...小園がバースデータイムリーを放った。この日が24歳の誕生日で、1打席目にスタンドからバースデーソングで祝福を受けた。2-0の6回2死一、三塁で左翼へ2点適時三塁打を放ち「前の2打席は得点圏で凡退だったので絶対打ってやろうと思った。いいところに落ちてくれた」。大瀬良がノーノーを達成し「最高の誕生日プレゼントをもらいました」とちゃめっ気たっぷりだった。▽広島会沢(バッテリーを組んでノーヒットノーラン達成した大瀬良に)「おめでとう。ナイスピッチ!」▽広島新井監督(ノーヒットノーラン達成の大瀬良に対して)「何も言うことがない。私も7回くらいからドキドキしていた。ベンチでは今日は彼とはひと言もしゃべってないです。しゃべらない方がいいかなと。なかなかお目にかかることができないものを見せてくれて素晴らしかった」

◆上半身の疲労の回復遅れで抹消されていたロッテ・佐々木朗希投手(22)が8日の広島戦で復帰登板する。キャッチボールやダッシュをして調整し、練習後にはサイン会も行った。中14日での先発に「広島で投げるのは初めてなので、とにかくいつも通りの投球を心がけて、長いイニングを投げられるよう頑張ります!」と意気込んだ。佐々木は5月24日のソフトバンク戦で7回1失点で4勝目を手にしたが、疲労などを考慮され大事をとって4日後の28日に登録を抹消。その後は1軍帯同しながら、練習ではキャッチボールもこなしていた。

◆今季初勝利を懸けて8日のロッテ戦に先発する玉村昇悟投手(23)が試合前練習に参加し、キャッチボールなどで調整した。同年代の〝令和の怪物〟佐々木朗希投手(22)と投げ合うことになるが「対戦するのはバッター。そこは忘れないようにしたい。バッターとの勝負、投球に集中したい」と冷静に語った。ここまで2試合に先発し0勝1敗、防御率5・00。前回登板の1日のソフトバンク戦(みずほペイペイ)は6回6安打2失点(自責0)で敗戦投手となったが、先発の役割を果たした。

◆顔が似ている!? 広島・大瀬良がロッテ・美馬と熱く投げ合った。「個人的には暑くなってきてからが勝負だと思っている。(今季11連勝を記録したロッテは)すごくノッてる打線。一人一人、粘り強く、根気強く投げることが大事」そう語る右腕はここまで試合前の時点で8試合に先発し2勝0敗、防御率1・27を誇る。前回登板だった5月31日のソフトバンク戦(みずほペイペイ)は勝敗は付かなかったが、7回4安打1失点(自責0)。交流戦は2019年6月5日の西武戦(メットライフ)の白星を最後に10戦7連敗中で5年ぶりの交流戦星を狙った。一回は友杉、角中、高部をわずか11球で三者凡退に仕留めると勢いに乗った。二回は2死から中村奨に四球で走者を背負ったが、安田を遊ゴロに料理。三、四回は2イニング連続で三者凡退と抜群の立ち上がり。チームは6日の日本ハム戦(マツダ)に3─1で勝利し、新井監督は監督通算100勝に到達した。交流戦を4勝5敗で折り返した将は「いい戦いができていると、手応えを感じている」と満足そう。ロッテに対しては対戦成績は試合前の時点で26勝39敗3分け。18年から5季連続で3連戦カード負け越しと分が悪いが、この日はトンネル脱出に燃える大瀬良が奮投した。(柏村翔)

◆味方の失策を、百戦錬磨の投球術でカバーしたが、踏ん張り切れなかった。ロッテ・美馬が4回88球で4安打2失点。今季3度目の登板だったが、初勝利はお預けとなった。「自分の役割を果たしてチームの勝利に貢献できるように頑張りたいと思います。全力を尽くします」二回は先頭の末包を遊撃手・友杉のファンブルによる失策で出塁させると、今度は1死から菊地に三塁手・中村奨の失策で一、三塁のピンチを招いたが、後続を抑えて無失点に。三回も1死から中村奨の後逸と一塁手・安田のファンブルと2失策が絡んで2死満塁としたが菊地を空振り三振に仕留めた。37歳の右腕がカットボール、スライダー、フォークボールなど、多彩な変化球を駆使してピンチになっても動じずに落ち着いて投球。三回までに計4失策と慣れない球場に戸惑う内野の守備陣を救う投球だった。ただ、四回は2死一、三塁から野間に右中間へ2点三塁打を浴びて先制点を献上。毎回得点圏に走者を許しながらも粘っていたが、ついに捉えられた。ミスを帳消しにするためにも、援護したい打線だったが五回まで広島・大瀬良の前に無安打。今季初勝利を目指す右腕を助けることはできなかった。(森祥太郎)

◆ロッテは広島・大瀬良大地投手(32)の前に無安打無得点。2023年9月9日にオリックス・山本由伸(現ドジャース)に許して以来のノーヒットノーランを喫した。凡打の山だった。高低のコースに集める丁寧な投球の前に七回は角中、高部が遊ゴロ、ポランコが二ゴロに抑えられるなど打ち崩せず。九回は代打・ソトが遊ゴロ、友杉が空振り三振、角中と高部は四球としたが、ポランコは右飛に仕留められた。流れも悪かった。三回までに内野の守備陣が4失策。先発の美馬が粘りをみせたが、二回は先頭の末包を遊撃手・友杉のファンブルによる失策で出塁させると、今度は1死から菊地に三塁手・中村奨の失策で一、三塁のピンチを招いた。後続はなんとか抑えて無失点に切り抜けたが、三回も1死から中村奨の後逸と一塁手・安田のファンブルと2失策が絡んで2死満塁となった。そこも無失点に抑えたが、美馬は四回に野間の2点三塁打で先制を許していた。

◆広島・大瀬良大地投手(32)が史上90人目、通算102度目の無安打無得点を達成した。球団では2012年4月6日のDeNA戦(横浜)の前田健太以来。2009年4月に開場したマツダスタジアムでは初の快挙となった。5与四球で4度走者を背負ったが、打たせて取る投球が光った。九回2死では角中、高部を連続四球で一、二塁を招いたが、ポランコに右飛に打ち取り、129球で投げ切った。大瀬良は九州共立大を経て、2014年にドラフト1位で入団。1年目に新人王に輝き、18年には最多勝、勝率第1位のタイトルを獲得している。

◆広島・大瀬良大地投手(32)が史上90人目、通算102度目の無安打無得点を達成した。球団では2012年4月6日のDeNA戦(横浜)の前田健太(現米大リーグ、タイガース)以来。2009年4月に開場したマツダスタジアムでは初の快挙となった。5つの与四球で4度走者を背負ったが、打たせて取る投球が光った。九回2死では角中、高部を連続四球で一、二塁を招いたが、ポランコに右飛に打ち取り、129球で投げ切った。試合後、お立ち台に上がった大瀬良の一問一答は以下のとおり。--球場もこの盛り上がり「いや、ちょっとまだ信じられないというか。自分のことじゃないような気持ちです」--ノーヒットノーランは2012年の前田健太以来の大記録「そういったものには無縁だと思ってたんで。今日も粘り強く投げたいなと思って投げてました」--九回はどんな思いでマウンドへ?「でも、『いつ打たれるかな~』と思いながら対戦してたんですけど、九回マウンド上がる時に、大歓声を受けてマウンドに立った時には、もうせっかくここまで来たなら皆さんの前で達成できたらいいなと思って、最後の気力を振り絞って頑張りました」--最後のあのシーンはどんな思い「いや、(右翼の)野間...ちゃんと捕ってくれるかなとかって思いながら...。すごい大事そうにいってたんで。でも捕ってくれて。最高の瞬間を皆さんと分かち合うことができて本当に幸せです。ありがとうございます」--ファンへメッセージ「今日も熱いご声援ありがとうございました。僕、自身は次の登板が大事だと思ってるんで、また次に向けて頑張ります。明日も試合があるので、熱い熱いご声援よろしくお願いします。ありがとうございました」

◆ロッテは広島・大瀬良の前に無安打無得点試合を食らった。打たせて取る投球の前に、凡打の山。変化球を制球よくコースに決められて打ち崩すことができなかった。吉井理人監督(59)の主な一問一答は以下の通り。――広島・大瀬良にノーヒットノーランされた「やられましたね」――コースにコントロール良く変化球を投げられて最後まで打ち崩せなかった「横から見ていただけなのでコースはわからないですけど、初めからカット多投で、カットが来るのはわかっていた。それを打ち返すうちのバッターたちの技術が足りなかった」――試合後に打撃コーチ陣と、何が原因か話し合った「ミーティングでもああいうピッチングをするのは分かってたみたいなんですけど、対応の仕方というか、打ち方がわからなかったというか、できない子がたくさんいたということですね」――経験の少ないマツダスタジアムで内野陣は4失策もした「エラーは出るのは出るのでそこは別に。何ができなかったかをしっかり本人たちは確認して、次は起こらないようにしてほしいです」――先発の美馬は失策も絡んで毎回得点圏に走者を許したが4回4安打2失点と粘投「なかなか自分のペースで投げられなかったと思いますが、あそこまでよく頑張ってくれたと思う」――明日は上半身の疲労の回復遅れで抹消されていた佐々木が先発する。リベンジに向けて「(佐々木)朗希のピッチングで機嫌良く投げてくれたらなと。あとはどうなるか相手のあるスポーツなので明日のお楽しみです」

◆広島・大瀬良大地投手(32)が無安打無得点を達成した。今季は5月24日の阪神戦(甲子園)での巨人・戸郷翔征投手(24)に続いて2人目で、史上90人目(通算102度目)の達成となった。右拳を突き上げた。ようやく満面の笑みを浮かべ、ガッツポーズを作った。女房役の会沢から抱えられる。2009年開場のマツダスタジアムで初めてのノーヒットノーラン達成。大瀬良は顔を紅潮させて喜んだ。「そういったものとは無縁だと思っていた。まだ信じられない。自分のことじゃないような気持ち。最高の瞬間を皆さんと分かち合うことができた」お立ち台で感謝を語った。5四球を許したが、いつものように多彩な変化球を織り交ぜて打たせて取った。4─0の九回2死では角中、高部に連続四球を与えて初めて得点圏に走者を背負ったが、ポランコを144キロの直球で右飛。「九回のマウンドに上がる時に大歓声を受けて、達成できたらいいなと思って最後の気力を振り絞った」。今季最多129球でHランプを灯させなかった。18年に15勝を挙げ、最多勝と勝率第1位に輝いてセ・リーグ3連覇に貢献したが、近年は苦しんだ。22年は8勝、昨季は6勝。昨年10月には右肘の手術を受けた。5年連続務めていた開幕投手は同期入団の九里に譲る形に-。新井監督は「クソッ、絶対見とけ!と思ってスタートしていると思う。これが本来の(大瀬良)大地」と右腕の胸中をおもんぱかった。22年5月には第1子となる長男が誕生した。自宅のドアを開けると、2歳になった最高の応援団が飛んでくる。♪カープ、カープ、カープ広島。スマートフォンを使えばいつでもどこでも音楽を流せる時代。「お風呂に入れている時も、寝る前にも流してくる。誰よりも聞いていると思う」。九州共立大から入団して11年目。どれだけ落ち込んでも、前を向くことができる。21年11月には国内フリーエージェント権を行使せず、3年契約を結んだ。広島、家族を愛する男だからこそ完全復活できた。「(記念球は)妻(真由さん)と息子にあげようと思っています。たぶん、おもちゃになるでしょうけど」球団では2012年4月6日のDeNA戦(横浜)の前田健太以来。チームは3連勝で首位に浮上。防御率1・07でリーグトップに躍り出た大瀬良が、18年以来の優勝へ、最高の流れを作った。(柏村翔)

◆広島・大瀬良大地投手(32)が7日、「日本生命セ・パ交流戦」のロッテ1回戦(マツダ)で無安打無得点試合を果たした。今季は5月24日の戸郷翔征(巨人)に続いて2人目で、史上90人目(通算102度目)の達成。広島では2012年の前田健太(現タイガース)以来5人目。大瀬良は129球を投げ、5四球による走者を許しただけだった。試合は広島が4―0で勝ち、セ・リーグ首位に立った。?無安打無得点試合は5月24日の巨人・戸郷翔征(対阪神)に次いで今季2人目、史上90人目(102度目)。同一シーズンにセの投手が2人達成したのは、2012年の広島・前田健太と巨人・杉内俊哉以来12年ぶり。?広島投手の達成は12年4月6日の前田(対DeNA、横浜)以来12年ぶり5人目(7度目)。本拠地では1999年5月8日の佐々岡真司が広島市民(対中日)で記録して以来25年ぶり4人目(5度目)で、マツダスタジアムでは初。?32歳11カ月での達成は06年の中日・山本昌の41歳1カ月、95年のオリックス・佐藤義則の40歳11カ月、13年の中日・山井大介の35歳1カ月に次ぐ年長4番目。?交流戦で記録したのは22年6月7日のDeNA・今永昇太(対日本ハム)以来2年ぶり4人目で、いずれもセ・リーグの投手。?2奪三振以下での達成は98年5月26日の阪神・川尻哲郎(対中日、1個)以来26年ぶり12人目。広島では72年4月29日の外木場義郎(対巨人)と並ぶ最少。?四死球5以上を出したのは、00年4月7日の中日・バンチ(対横浜、5個)以来24年ぶり13人目(15度目)。

◆7日のロッテ戦でマツダスタジアムでは初のノーヒットノーランを達成した広島・大瀬良大地投手(32)。サンケイスポーツ広島担当の柏村翔が見たダイチとは...大瀬良は気遣いの人である。試合後には勝っても負けても必ず取材エリアで立ち止まり、報道陣の囲み取材に応じる。その理由を聞くと「(記者も)仕事で聞いてくださっている」と笑う。報道陣だけではなくチームメートにも気を遣う。沖縄キャンプ中の2月16日に新井監督は九里を初の開幕投手に指名。2019年から5年連続だった大瀬良の記録は止まったが、心は折れなかった。16日の練習後、宿舎で顔を合わせた九里に言ったのが「開幕投手は譲ったけど、シーズンでは負けないよ」-。17年8月16日の阪神戦(京セラ)の打席で藤浪から肩付近に死球をぶつけられたが、笑顔で「大丈夫」と神対応して話題になった。「真っ先に彼のことを気遣ってしまった。ああ、大丈夫かなって」。この日の笑顔を見れば大瀬良の性格が分かるはず。優しさだけじゃない、運も力もハートの強さも兼ね備えている。

<交流戦順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
楽天
820 0.800
(↑0.022)
-
(-)
836
(+2)
24
(-)
5
(-)
5
(-)
0.249
(↓0.006)
2.250
(↑0.27)
2
(-)
ソフトバンク
730 0.700
(↑0.033)
1
(-)
834
(+10)
18
(+1)
4
(+1)
8
(+2)
0.247
(↑0.016)
1.680
(↑0.07)
3
(1↓)
巨人
640 0.600
(↓0.067)
2
(↓1)
849
(-)
25
(+2)
4
(-)
7
(-)
0.265
(↓0.018)
2.430
(↑0.04)
4
(2↑)
日本ハム
540 0.556
(↑0.056)
2.5
(-)
940
(+5)
25
(+4)
8
(+2)
2
(+1)
0.298
(↑0.003)
2.520
(↓0.11)
5
(2↑)
ORIX
550 0.500
(↑0.056)
3
(-)
821
(+2)
28
(-)
2
(+1)
5
(-)
0.209
(↓0.005)
2.600
(↑0.29)
5
(2↑)
広島
550 0.500
(↑0.056)
3
(-)
835
(+4)
24
(-)
5
(-)
5
(+2)
0.233
(↓0.005)
1.930
(↑0.22)
7
(3↓)
ロッテ
442 0.500
(↓0.071)
3
(↓1)
829
(-)
48
(+4)
4
(-)
3
(-)
0.238
(↓0.019)
4.600
(↑0.01)
7
(3↓)
ヤクルト
442 0.500
(↓0.071)
3
(↓1)
836
(+4)
35
(+5)
8
(+1)
6
(+1)
0.235
(↑0.002)
3.320
(↓0.1)
9
(2↓)
DeNA
460 0.400
(↓0.044)
4
(↓1)
827
(+1)
42
(+10)
8
(+1)
2
(-)
0.248
(↓0.005)
3.900
(↓0.7)
9
(2↓)
中日
460 0.400
(↓0.044)
4
(↓1)
814
(-)
18
(+2)
3
(-)
6
(+1)
0.204
(↑0.004)
1.170
(↓0.09)
11
(-)
西武
370 0.300
(↓0.033)
5
(↓1)
817
(+1)
36
(+5)
4
(-)
3
(+1)
0.184
(↑0.005)
3.140
(↑0.09)
12
(-)
阪神
270 0.222
(↑0.097)
5.5
(-)
918
(+5)
33
(+1)
2
(-)
2
(-)
0.204
(↑0.007)
2.770
(↑0.22)

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(1↑)
広島
27224 0.551
(↑0.009)
-
(↓0.5)
90165
(+4)
130
(-)
25
(-)
29
(+2)
0.240
(↓0.001)
2.250
(↑0.04)
2
(1↓)
巨人
29254 0.537
(↓0.01)
0.5
(↑0.5)
85162
(-)
143
(+2)
25
(-)
32
(-)
0.236
(↓0.002)
2.320
(↑0.01)
3
(-)
阪神
27264 0.509
(↑0.009)
2
(↑0.5)
86167
(+5)
161
(+1)
25
(-)
17
(-)
0.220
(↑0.001)
2.260
(↑0.03)
4
(-)
中日
24285 0.462
(↓0.009)
4.5
(↓0.5)
86140
(-)
166
(+2)
23
(-)
19
(+1)
0.234
(-)
2.540
(↑0.01)
5
(-)
DeNA
25301 0.455
(↓0.008)
5
(↓0.5)
87175
(+1)
212
(+10)
29
(+1)
32
(-)
0.245
(↓0.001)
3.420
(↓0.12)
6
(-)
ヤクルト
22304 0.423
(↓0.008)
6.5
(↓0.5)
87197
(+4)
192
(+5)
40
(+1)
26
(+1)
0.237
(-)
3.270
(↓0.02)

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
36162 0.692
(↑0.006)
-
(-)
89231
(+10)
120
(+1)
35
(+1)
42
(+2)
0.259
(↑0.003)
1.990
(↑0.02)
2
(1↑)
日本ハム
30222 0.577
(↑0.008)
6
(-)
89192
(+5)
165
(+4)
29
(+2)
46
(+1)
0.250
(↑0.001)
2.720
(↓0.01)
3
(1↓)
ロッテ
28225 0.560
(↓0.011)
7
(↓1)
88168
(-)
185
(+4)
25
(-)
19
(-)
0.242
(↓0.003)
3.100
(↓0.02)
4
(-)
楽天
26281 0.481
(↑0.009)
11
(-)
88177
(+2)
221
(-)
19
(-)
36
(-)
0.239
(-)
3.750
(↑0.08)
5
(-)
ORIX
24302 0.444
(↑0.01)
13
(-)
87165
(+2)
176
(-)
19
(+1)
24
(-)
0.238
(↓0.001)
2.790
(↑0.05)
6
(-)
西武
18370 0.327
(↓0.006)
19.5
(↓1)
88135
(+1)
203
(+5)
27
(-)
26
(+1)
0.209
(↑0.001)
3.260
(↑0.02)