阪神(★1対4☆)楽天 =交流戦3回戦(2024.06.06)・阪神甲子園球場=
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楽天
2002000004400
阪神
0010000001420
勝利投手:藤井 聖(4勝1敗0S)
(セーブ:鈴木 翔天(2勝0敗1S))
敗戦投手:西 勇輝(2勝3敗0S)
  DAZN
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◆楽天が3連勝。楽天は初回、1死二三塁から鈴木大の適時打で2点を先制する。その後1点差に迫られるも、4回表に藤井のプロ初安打となる適時打などで2点を挙げ、リードを広げた。投げては、先発・藤井が8回途中1失点の力投で今季4勝目。敗れた阪神は、打線が4安打1得点と沈黙した。

◆阪神は今季初の3タテ阻止へ、前日5日からスタメンを入れ替えた。原口文仁内野手(32)が「5番一塁」で2日ロッテ戦(ZOZOマリン)以来、今季3度目の先発出場。また、前日5日にプロ初の2番で先発出場した前川右京外野手(21)は2戦連続「2番左翼」で出場する。4番には5試合連続で近本光司外野手(29)が座った。先発の西勇輝投手(33)は楽天戦で2年連続白星を挙げ、オリックス在籍時から3連勝中と好相性。勝利を呼ぶ投球ができるか。

◆芸人・陣内智則(50)が始球式に登場した。甲子園での始球式は16年6月のソフトバンク戦以来、8年ぶりだ。この試合はAKRacing協賛の「AKRacingナイター」で陣内は、同社の公式ユーチューブチャンネル「AKバラエティ」のメインMCを務める。背中には「AKRacing」、背番号は2024番のユニホームを着用。高く足を上げて投げ込むと、投球は右側にそれたが、なんとか捕手がつかんでノーバン投球にしてみせた。ワンバウンド投球だった8年前を回想し、「いや、ちょっと全然ストライク入らんかったから...。一生懸命投げたんでよかったです」と振り返った。今の阪神を、いち虎党として「若手の前川選手とかね、今きてるんで。レギュラーつかんでもらいたい」とし、各主力が不在の中「もう1回アレンパしたら、こんなかっこいい優勝はないんちゃうか」と期待を口にした。前回始球式のカードは、1勝2敗を記録。今カードは2敗中。前もって、阪神の原口文仁内野手(32)、糸原健斗内野手(31)や坂本誠志郎捕手(30)らに「陣内さんの始球式でちょっと流れ変えてくださいね」と声をかけられたことを明かし、「『そのつもりで投げます』って。ここから連勝を続けるようになってくれたら」と声援を送った。

◆先発の西勇輝投手(33)がまさかの2失策で追加点を許した。1-2で迎えた4回2死二塁、小深田の打球は投ゴロの当たり。西勇は捕球するもファンブルし、すぐさま一塁へ送球するもこれが悪送球。ボールが一塁ファウルゾーンへ転がる間に、二塁走者の生還を許した。安定感あるフィールディングも武器の右腕が、捕球と送球のダブルエラー。さらに太田を申告敬遠で歩かせた後、2死一、二塁から投手の藤井に右前適時打を浴び、この回2点目を失った。阪神はこの試合前まで直近5カードは、13試合中11試合で2得点以下。打線の苦しい状況が続いている。

◆阪神が今季初の同一カード3連敗を喫し、4月18日以来の貯金0となった。交流戦での同一カード3連敗は19年6月18~20日楽天戦以来。交流戦は開幕から8試合で1勝7敗と苦戦が続く。先発の西勇輝投手(33)は自身の2失策がからみ6回4安打4失点と、本来の調子ではなかった。初回先頭の小郷に四球を与えると、2死二、三塁から鈴木大に右前適時打を浴び2失点。3回の攻撃では自らの中前適時打で1点を返したが、その直後の4回だった。1-2で迎えた4回2死二塁、小深田の打球は投ゴロの当たり。西勇は捕球するもファンブルし、すぐさま一塁へ送球するもこれが悪送球。安定感あるフィールディングも武器の右腕が、ダブルエラーで3点目を失うと、さらに2死一、二塁から投手の藤井に右前適時打を浴び、4点目を失った。この日は原口文仁内野手(32)が「5番一塁」で2日ロッテ戦(ZOZOマリン)以来、今季3度目の先発出場し、前日5日にプロ初の2番で先発出場した前川右京外野手(21)が2戦連続「2番左翼」で先発。しかし、この日も苦しんだ。楽天先発の藤井を前に、5回までに放った安打は3本。3回先頭の梅野が放った左翼への二塁打、西勇の適時打、渡辺の左前打のみ。序盤の相手のリードをはね返すことはできなかった。阪神はこれで直近5カードは、14試合中12試合で2得点以下。なんとかこの苦境を脱出したい。

◆阪神が今季初の同一カード3連敗を喫し、4月18日以来の貯金0となった。交流戦での同一カード3連敗は19年6月18~20日楽天戦以来。交流戦は開幕から8試合で1勝7敗と苦戦が続く。試合後、岡田彰布監督(66)は「もうええやん。(貯金)ゼロになったから。明日から開幕するんやから」とコメント。「みんな毎日切り替えてやろうとしてるんやから」と言葉少なだった。

◆阪神4番近本光司外野手(29)は3試合連続無安打に終わった。4打席すべてフライアウト。7日の相手先発の西武与座対策は「まだわかんないです」としたが、貯金が0になった苦境に前を向いた。「いつでも踏ん張りどころだと思いますよ。いつでも勝たないといけないし、負けていい試合なんてない」と力を込めた。

◆阪神渡辺諒内野手(29)が3試合連続安打で気を吐いた。「6番三塁」で出場。5回先頭で楽天先発藤井の内角低めの変化球を左前にはじき返した。楽天3連戦ですべて快音を奏でたが「打ち損じている部分もあるので、もっともっと良くしていかないといけない」と反省を忘れなかった。

◆阪神梅野隆太郎捕手(32)が攻守で意地を見せた。2点を追う3回、先頭で楽天先発藤井の低めの直球を左翼へ二塁打。4月28日のヤクルト戦(甲子園)以来約1カ月ぶりの長打を決めた。受けては1-4の6回2死一塁から、昨季の盗塁王、小深田の二盗をストライク送球で阻止。苦しい戦いが続くが、チームの野手最年長は「自分たちで打破していくしかない。個人としても頑張りますし、チームとしても何とか早く1勝を」と引き締めた。

◆「壁」を乗り越え、二刀流で躍動した。楽天藤井聖投手(27)が、甲子園を舞台に今季初めて6回のマウンドに上がった。先頭の阪神中野を外角低めスライダーで空振り三振、続く前川も低めスライダーで空を切らせた。最後は森下を左飛で3者凡退。「6回以降が初めてだったので、すごい変な緊張感みたいなのは正直ありました。でも、あんまり気にせず、バッターに向かって行こうと」。自己最長の7回1/3を3安打1失点7奪三振でまとめた。自らを援護もした。3-1の4回2死一、二塁。フルカウントから西勇の144キロ直球に反応し、右前適時打を放った。茂木の打撃フォームを参考にした上で「石原がバッティングってものを教えてくれたので、僕はそれに従って打っただけです」と、プロ初安打&初打点をマークした。球数が少なくても5回までの登板、好投後に2軍調整する、という悔しさも味わった。「ファームが長かったですけど、そこでくじけず、めげずにやりこんできた成果の表れだと思う」とチームトップの4勝目。今江監督も「あいつの長所はつかみどころがないというか...。最終的に何がいいのかというのは僕もまだ分からない。不思議な選手ですよね」と笑った。楽天にとって節目の一戦となった。甲子園で阪神に3連勝するのは球団史上初、同一カード3連勝も今季初めてだった。さらに交流戦単独首位浮上というおまけ付き。藤井が夜の聖地で大仕事をやってのけた。【山田愛斗】藤井聖(ふじい・まさる) 1996年(平8)10月3日、神奈川県生まれ。富士市立では3年夏の藤枝東戦で無安打無得点。東洋大-ENEOSを経て20年ドラフト3位で楽天入団。22年4月28日ロッテ戦で初登板初勝利。今季推定年俸1300万円。176センチ、80キロ。左投げ左打ち。

◆無安打に終わった阪神中野拓夢内野手(27)は7日の西武戦に気持ちを切り替えた。西武先発は下手投げ右腕の与座。「(巨人の)高橋投手や(DeNA)中川投手とか、下からくるボールはセリーグでも見ている。ボールの軌道はイメージしやすいし、狙い球を絞って、どう打つかを考えながら打つことが一番いい」。今季はその両投手から安打を記録。昨季の最多安打男が打開に導く。

◆2戦連続で2番を任された阪神前川右京外野手(21)は無安打に倒れた。左腕先発相手のスタメンは今季初めてで、23年6月29日の中日戦(甲子園)以来2度目。初回に楽天藤井の外角低めの変化球を痛烈な当たりで右翼に運んだが、正面だった。4打数無安打2三振と振るわず、「全て結果で出たことなので」とくちびるをかんだ。

◆打てず、守れなかった。この日も1点止まりで敗れて同一カード3連敗を喫し、4月18日以来の貯金0。阪神岡田彰布監督(66)は試合後、開口一番で言った。「もうええやん。(貯金)0になったから。明日から開幕するんやから」。交流戦は開幕から8試合で1勝7敗と苦戦が続くが、リーグではまだ首位と2ゲーム差の3位。前を向いて切り替えるしかない。前夜からの負の連鎖が続いているかのようだった。初回、先発の西勇が先頭に四球を与えると、1死二、三塁から鈴木大に右前適時打を許し2点を献上。苦しむ阪神の"2点打線"には、重い数字となった。3回に自らのバットで1点をかえすも、直後の4回2死二塁。小深田の一塁方向へのゴロに、西勇がイレギュラーした打球をファンブル。体勢を崩したまま慌てて一塁へ送球したが大きくそれ、二塁走者の生還を許した。「あのミスを防げたらよかった。自分が焦ったというか、打球が変わったのを反応できなかった」。安定感あるフィールディングも武器の右腕がまさかの「ダブルエラー」。重い流れにのみ込まれるように、6回4安打4失点(自責2)で3敗目を喫した。流れを変える一打はこの日も出なかった。楽天先発の藤井を前に、放った安打は西勇の適時打を含む4本。序盤の相手のリードをはね返す快音は出なかった。これで直近5カードは、14試合中12試合で2得点以下。どうしても複数得点が奪えない。岡田監督は苦しい流れを断ち切るように言った。「明日から開幕や言うてるやん。みんな毎日切り替えてやろうとしてるんやから」。この日も観衆は今季12球団最多の4万2625人を集めた。たくさんの応援に応えるために、今をチーム一丸で乗り切れば、必ず光りは見えるはずだ。【磯綾乃】

◆2日のロッテ戦(ZOZOマリン)以来3試合ぶりに「5番一塁」で先発出場した阪神原口文仁内野手(32)が、4打数無安打でゲームメークには至らなかった。第1打席から二飛、二ゴロ、空振り三振、三飛で快音は響かなかった。3連敗に終わった今カードの切り替えを意識し、「対戦相手も変わるので、明日に向けてやっていくべきだと思います」と意気込んだ。

◆阪神富田蓮投手(22)が2回無安打、無失点と好リリーフをみせた。7回に2番手で登板。打者6人のうち、4つのフライアウトを奪うなど、力でねじ伏せた。「真っすぐを使って押していけた。テンポよく抑えられた」と納得。これで無失点記録を7回1/3に伸ばした。今季は5月4日に1軍初昇格して以降、6試合の登板で防御率0・84と抜群の安定感を誇っている。

◆阪神のジェレミー・ビーズリー投手(28)が試合前練習でアメリカンフットボールの球を使って汗を流した。「ハロー♪」機嫌よくクラブハウスを飛び出すと、キャッチボールをする前に右翼フェンス沿いでスタッフを相手にスローイングを開始。アメフトのボールは肘がきれいに上がった状態で投げないと変な回転がかかるため、野球のトレーニングにも広く使われており、米大リーグ、マリナーズなどで日米通算170勝を挙げた岩隈久志氏も練習メニューに取り入れていた。ビーズリーは来日2年目の今季は3試合に登板し、2勝0敗、防御率0・53。1日のロッテ戦(ZOZOマリン)で2軍戦からの連続無失点は43で途切れたが、抜群の球の切れと制球力で貴重な戦力となっている。次回登板は8日の西武戦(甲子園)の予定だ。

◆阪神・岡田彰布監督(66)は試合前、リラックスした姿が目立った。打撃ケージ近くには1985年の日本一戦士、木戸克彦氏(63)=阪神タイガースWomen監督、球団プロスカウト=らが駆けつけ、談笑していた。5日の楽天戦(甲子園)は九回、あと1人で勝利の状況から岩崎が小郷に逆転2ランを献上するなど、後味の悪さが残った。今季、甲子園では11勝12敗1分けと負けが先行。この日も超満員が予想され、ファンのためにも五分に戻したい。

◆阪神は逆転負けを喫した5日に続き、楽天よりも1人少ない状態で勝利を目指す。通常は26人は可能が可能だが、25人で臨む。交流戦は試合前まで1勝6敗で貯金は1に激減。球団関係者も驚きを隠せない状況で、岡田マジックさく裂となるか。

◆阪神・伊藤将司投手(28)が試合前練習に参加し、7日の西武戦(甲子園)での先発登板に向けてキャッチボールなどで調整した。「すぐに状態を戻せるようにやってきましたし、チャンスがいま来ているので、しっかりと結果を出したいなと思います」。5月11日のDeNA戦(横浜)で4回2/3を投げて8安打7失点(自責5)と崩れ、12日に2軍降格。ここまでの期間は直球の精度を高めることなどに取り組み、「ファウルが取れたりとかはファーム(の試合)でもあった。崩さずにできたら」と手応えもつかんだ。西武とは2021、23年に対戦して通算2戦2敗。「つないでくるチームだと感じている。一人一人、アウトを取れたら」と27日ぶりの1軍マウンドでの好投に向けて気合を入れた。

◆阪神・西勇輝投手(33)が一回に2失点。先頭の小郷を四球で歩かせると1死後、辰己に二塁打を献上。1死二、三塁から鈴木大に右前2点打を許した。5日は九回2死で岩崎が小郷に逆転2ランを浴びた。チームは貧打が目立ち、5月31日のロッテ戦(ZOZOマリン)で4得点したが、翌6月1日から4試合連続2得点以下となっている。

◆AKRacing協賛の「AKRacingナイター」として行われる一戦で、お笑いタレントの陣内智則(50)が試合前の始球式を務めた。陣内はAKRacingの公式YouTubeチャンネル『AKバラエティ』のメインMCを務めており、大の阪神ファン。ユニホーム姿でマウンドに上がり、ボールはノーバウンドながら大きく右にそれ、思わず右手で捕手に謝罪。大きな歓声が上がった。自身の投球を「夢の中にいる感じで終わってもうたっていう感じです。3球ぐらい投げたいですね。それでええとこ使ってほしい」と悔しがった。親交のある選手からは試合前に「陣内さん、流れ変えてください」と応援を受けていたことを明かし、「ここから連勝を続けるようになってくれたらいいなとは思いますね」と苦戦が続くチームにエールを送った。

◆阪神・西勇輝投手(33)が0-2の三回に適時打を放った。先頭の梅野が左翼線二塁打。続く木浪が二ゴロで1死三塁となり、西勇が藤井に追い込まれながらも中前に弾き返した。今季は5月16日の中日戦(バンテリンドーム)に続く2本目の適時打。一回に2失点していた右腕は一塁上で手をたたき、喜びをあらわにした。

◆阪神・西勇輝投手(33)が〝天国から地獄〟を味わった。三回に自らの適時打で1点差に迫ったが、四回に追加点を献上。2死二塁で小深田のゴロを処理しようとしたが、お手玉し、さらに一塁へ悪送球。二走の生還を許し、西勇には2失策が記録された。さらに申告敬遠を挟んで投手の藤井に右前適時打。5月30日の日本ハム戦(甲子園)でも4回4失点(自責2)していた。

◆阪神が今季初の同一カード3連敗を喫した。先発した西勇輝投手(33)は一回に2失点。三回に自らの適時打で1点差としたが、四回に自らの2失策もからんでさらに2失点。6回4失点で今季3敗目を喫した。打線は左腕・藤井聖投手(27)に八回途中3安打無失点の好投を許し、最大7あった貯金をすべて吐き出した。(成績=26勝26敗4分、観衆=4万2625人)

◆四回2死二塁、楽天・小深田大翔のゴロをファンブル後、一塁悪送球のダブルエラーで3点目を失った阪神・西勇輝=甲子園球場(撮影・林俊志)

◆楽天は今季初の同一カード3連戦3連勝。一回に鈴木大の2点打で先制。四回に藤井の適時打などで2点を加えた。藤井は自己最長の7回?を投げて3安打1失点で4勝目を挙げた。鈴木翔が今季初セーブ。阪神は3連敗で勝率5割。

◆楽天は今季初の同一カード3連戦3連勝を飾った。前夜の九回2死からの逆転劇の勢いそのままに一回に先制。1死二、三塁から鈴木大地内野手(34)が右前に2点打。「打ったのは(142キロの)真っすぐ系ですね。まだ始まったばかりですから、この後も追加点が取れるように頑張っていきます」と引き締まった表情で話した。プロ13年目のベテランは不振の浅村に代わって1日のヤクルト戦から4番に入って5試合目。「アサ(浅村)が帰ってくるまでのつなぎなんで」と冷静に話す中、4日の阪神戦ではプロ野球137人目の通算1500安打を達成した。「個人記録の目標は掲げてきていない野球人生」という中でも、次の指針となるのは今江監督の通算1682安打。今江監督からも発破をかけられており、「僕が(ロッテに)入団したときのスーパースターで、背中を追っかけてきたので、今江さんと一回そういう話はしました」と明かした。四回にも先頭で追加点の足場となる右前打を放ち、通算1504安打とした。チームトップの4勝目を目指す先発・藤井も四回2死一、二塁で自ら右前適時打。「甲子園のマウンドは人生初めてなので、めちゃくちゃ楽しみ。東洋大の後輩の(阪神・)村上と投げ合うことはできなかったけど、先輩の意地を見せたいですね」との言葉通り、本職でも自己最長の7回?を投げて3安打1失点の好投で4勝目を挙げた。

◆阪神が今季最多観衆で初のカード3連敗。18試合(8勝8敗2分)消化時点の4月18日以来の「貯金0」となった。西勇輝投手(33)が自身の適時打で1点差とした直後の四回2死二塁で小深田大飛内野手(28)のゴロをファンブル後に一塁悪送球。ダブルエラーで3点目を献上し、前回登板(5月30日・日本ハム戦)に続く投手に適時打を浴びた。4安打の打線は西勇の適時打での1点で、14戦連続4得点以下。チームは甲子園6連敗で、金本知憲監督最終年で最下位に沈んだ2018年9月13日・中日戦ー10月5日・中日戦での1分挟む8連敗以来。4番で5試合目の近本光司外野手(29)は14打席無安打。2位広島とは2差。主な選手のコメントは以下の通り(成績=26勝26敗4分、観衆=4万2625人)。四回のダブルエラーに西勇輝 「練習でイレギュラーのボールってなかなかないので、焦ったというか、打球が変わったのに反応できなかったという感じ」一回の楽天・辰己涼介の左中間への二塁打について前川右京 「捕らないといけないと思います」チームの現状に梅野隆太郎 「いつか我慢してたら、いい時が来るかなと思うので、頑張ります」カード3連敗に森下翔太 「なかなか点取れないですけど、取らなきゃ勝てないんで、チームとして工夫してやって行きたい」七回からの2回を無失点の富田蓮 「負けてる場面だったんで、テンポ良く投げるのを意識してやりました」九回を三者凡退の浜地真澄 「任されたところをゼロでっていうのは思ってるので、3人で終われたのは良かった」

◆阪神が今季最多観衆で初のカード3連敗。18試合(8勝8敗2分)消化時点の4月18日以来の「貯金0」となった。西勇輝投手(33)が自身の適時打で1点差とした直後の四回2死二塁で小深田大飛内野手(28)のゴロをファンブル後に一塁悪送球。ダブルエラーで3点目を献上し、前回登板(5月30日・日本ハム戦)に続く投手に適時打を浴びた。4安打の打線は西勇の適時打での1点で、14戦連続4得点以下。チームは甲子園6連敗で、金本知憲監督最終年で最下位に沈んだ2018年9月13日・中日戦ー10月5日・中日戦での1分挟む8連敗以来。4番で5試合目の近本光司外野手(29)は14打席無安打。5月25日時点の「最多貯金7」を使い果たし、2位広島と2差に開いた岡田彰布監督(66)の主な一問一答は以下の通り(成績=26勝26敗4分、観衆=4万2625人)。ーー選手が自分から苦しんでいる「もうええやん。(貯金)ゼロになったから。明日(7日)から開幕するんやから」ーー2軍からの昇格選手は「終わったばかりなんやから、そんなん分からんやん」ーー切り替えて「明日から開幕や言うてるやん。みんな毎日切り替えてやろうとしてるんやから」

◆近鉄、西武で主砲として465本塁打&2452安打をマークし、西武コーチ時代には清原和博らを育てたサンケイスポーツ専属評論家・土井正博氏(80)は阪神打線の基本の欠如を指摘した。阪神の打者を見ていると、自信を失っているように映る。チーム成績も自分の成績も良くないから、弱気になってしまっているのだろう。技術的には打撃の基本ができていない打者が目に付く。「投球に対して打ちに行く。タイミングが合えば振る。ボール球なら見送る」が基本。ところが、すべての球に対してヤマを張っているようなスイングになっている。これでは一時は打てても、成績は絶対に上がってこない。チームとしては打順を変えすぎ。打者は前の打者、後ろの打者が常に一定だと落ち着くもの。今は毎日、コロコロ変えているが、長いスパンを考えれば、コンスタントに成績は残せない。日替わりの打順が、自信喪失の遠因とも考えられる。近本はどう考えても1番タイプ。近本、中野の1、2番に始まる、開幕オーダーに戻すべきだ。すぐに1軍に戻れない選手がいるので、それに近い打線を構えるべき。慌てる時期ではない。落ち着いて戦う! 今の阪神に一番大事なことだ。

◆阪神・近本光司外野手(29)は4打数無安打に終わり、楽天との3連戦で安打なし。1日のロッテ戦(ZOZOマリン)から4番に座り、2試合で3安打を放つも、甲子園に戻って3試合は出塁もできず、これで14打席無安打。3連敗を喫し、貯金がなくなったことを問われると「いつでも踏ん張りどころ。いつでも勝たないといけないし、負けていい試合なんてない」と語った。

◆阪神・渡辺諒内野手(29)は五回の先頭で左前打を放って3試合連続安打。それでも得点にはつながらず「打ち損じている部分もある。悪くはないですけど、もっともっと良くしていかないといけない」とさらなる活躍を見据えた。この日は三塁の守備に就き、四回に阿部のライナーを好捕。前日までの2試合は大山に代わって一塁を守っており「両方しっかり練習していこうかなと思います」と力を込めた。

◆楽天を交流戦単独首位に押し上げた立役者は藤井聖投手(27)だった。「2軍が長かったですけど、くじけず、めげずにやりこんできた成果の表れ」。自己最長の7回?を3安打1失点に抑え、チームトップ、さらにキャリアハイともなる4勝目を挙げた4年目左腕はそう自己分析した。日陰の野球人生だった。静岡・富士市立高時代は甲子園に縁がなく、東洋大進学後も上茶谷(DeNA)、甲斐野(西武)、梅津(中日)らと同期で、登板機会に恵まれず、東都大学リーグ1部で0勝。それでも今、開花の時期を迎えた。甲子園は中学時代の2011年夏に選手権大会を観戦。同大会で優勝した日大三高(西東京代表)の横尾俊建(現楽天2軍打撃コーチ)のファンで、その強打に心躍らせた。憧れのマウンドでの1勝にとどまらず、四回にプロ初安打となる右前適時打。「(同僚の)茂木さんのフォームを参考にして。(三回に阪神・西勇に適時打を)打たれていたので、絶対に打ち返してやろう」と振り返った。今江監督は「球速があるわけでもないし、何がいいのか、僕もまだ分からない。つかみどころがないのが長所というか、のらりくらりといくタイプ。不思議な選手です」と笑顔。昨年の日本一チームを相手に敵地で3連勝し、今年で19度目を迎える交流戦で初優勝が視界に入ってきた。(東山貴実)

◆2試合続けて2番で起用された阪神・前川右京外野手(21)は4打数無安打に倒れた。今季初めて左投手が先発の試合でスタメン起用されたが、楽天の藤井の前に2度も空振り三振を喫するなど、結果を残すことができなかった。チームも3連敗となり「すべて結果で出たことなので」と悔しさをにじませた。

◆5月30日の日本ハム戦(甲子園)以来の登板となった阪神・浜地真澄投手(26)が好投した。1―4の九回に3番手としてマウンドに上がり、フランコを中飛、代打・浅村を投ゴロ、小深田を二飛で三者凡退に抑えた。「本当に任されたところをゼロで、とずっと思っている。かつ3人で終われたのはよかった」。12試合で防御率1・29と、安定した投球でブルペンを支えている。

◆また、打てなかった。7もあった貯金は底をつき、今季初の同一カード3連敗。どん底のチーム状況。それでも、阪神・岡田彰布監督(66)は心機一転、今季最多4万2625人の観衆に新たな〝開幕〟を誓った。「もうええやん。(貯金)ゼロになったから。あした(7日)から開幕するんやから」先発の西勇が一回に2失点。試合開始からわずか10分の出来事が貧打線に重くのしかかった。三回に西勇の適時打で1点をかえすのがやっと。わずか4安打と凡打の山を築き、スコアボードには連日のゼロが並んでいった。昨年6月23日からのDeNA3連戦(横浜)以来となる同一カード3連敗。甲子園では6年ぶりの6連敗と負の連鎖を断ち切ることができない。セ上位2チームはいずれも勝利し、首位巨人とは2・5ゲーム差、2位広島とは2ゲーム差に広がった。セ・パ交流戦開幕前に虎将は「パ・リーグのピッチャーなんかこれから、強いストレートくるよ。もっと点入らんわ、交流戦なったらな。今の状態じゃな」と不安視していたが、そのとおりになった。14試合連続で4得点以下と特に打線の不振は顕著。打てず、勝てず、負のデータばかりが積み重なる。最大7あった貯金はゼロとなり、4月18日以来の勝率5割。そんな状況だからこそ、岡田監督はすべての膿を出し切ったと捉え、また一から戦っていくと決めた。

◆連敗トンネルから脱出するために戦ったが、6回4安打4失点(自責2)。負けが一つ先行する3敗目を喫した阪神・西勇輝投手(33)には悔しい結果だった。「こういう失敗もあるということは分かっているけど、タイミングがタイミング。もったいないことをしたな、というのは頭にある」地獄を味わったのは1―2の四回だ。2死二塁で小深田にゴロを打たせるも、イレギュラーバウンドの打球をファンブル。慌てて拾い直したものの一塁への送球は大きくそれ、ボールがファウルゾーンを転がる間に二走の生還を許した。直前の三回に自ら放った、1点差に詰め寄るタイムリーもフイに...。「あそこがアウトだったら1―2で、まだ分からなかった」と痛恨のダブルエラーだった。さらに8番・太田を申告敬遠で歩かせて投手の藤井との勝負を選んだが、ここで一、二塁間を破られ、1―4。一回と四回以外は3人で斬っただけに、歯がゆい。「自責は2ですけど、4点取られた時点で最後まで投げたかった」と、6回100球での降板の悔しさも胸には残った。「やっぱり勝ちたいし、チームが勝たないと面白くない」素直な気持ちを口にした最年長右腕。この痛い失敗もしっかりと反省し、次へと向かう。(須藤佳裕)

◆今日も今日とて貧打の阪神打線...。終わってみればわずか4安打、得点もピッチャー西勇のタイムリーの1点だけって、打撃陣、情けねーよ!!かつてプロ野球には別当、藤村、土井垣ら強打者を並べた阪神の『ダイナマイト打線』や、田宮、榎本、山内ら大毎の『ミサイル打線』が存在したのだ。そこで俺は今季の全く打てない阪神打線をこう命名したいと思います。それは『ガンジー打線』!! そう、無抵抗主義です。でも、ガンジーはインド独立の父と呼ばれ多くの人々を幸せに導いているので、虎のガンジー打線も最後には虎党に喜びを与えてくれる...と信じている!!虎投の最年長、33歳の西勇が一回、四球から2点を奪われたり、四回には前回登板の時と同じように自らのエラーが絡み2点を献上したり、バットではタイムリーを打ったり、『西勇輝、一人ドタバタ劇場』って悲し過ぎるじゃねーか!! ドタバタは大いに結構!! だけど、どーせ、やるなら野手も一丸となり、吉本新喜劇のようにお客さんを沸かせろ!! 良くも悪くも猛虎ナインはもっと目立ったれー!!

◆令和6年6月6日。「6」が3つ並んでしまい、新約聖書で古来言い伝えられた不吉な日になってしまった。悪魔の子ダミアンは6月6日午前6時に生まれたらしい。そんな日に、タイガースが敗れるから、虎党もマイナス思考になる。トラ番記者はもっと辛いんですよ。そもそも、阪神の6番は金本知憲であり、和田豊であり、藤田平という強打者、好打者が現役時代に背負った栄光の番号。永久欠番になっても不思議ではない。だから、今は、誰も付けていない。ふさわしい力を持つ選手がいないから。それぐらい大事な数字が「6」。それが、今回の「666」は最悪だ。負けが混むと、すぐに「暗黒時代は...」と聞いてくるトラ番がいる。大丈夫や! と励ます。暗黒時代は、この時期、すでに自力優勝の可能性がなくなっている。夢も希望もなく、株主総会をどうやって乗り切るか、思案している球団首脳もいたっけ。それに比べたら、日本一に輝いて、その翌年ではないか。まだAクラスだ。落ち込むのはやめましょう。試合前の練習を眺めていたら、かつてヘッドコーチも務めた木戸克彦プロスカウト部長がグラウンドに姿を見せていた。打撃ケージ付近で、岡田監督、平田ヘッドコーチと三者会談? 三役揃い踏み? 三人寄れば文殊の知恵? 1985年の日本一メンバーが、勝利の秘策を考えていたらいいな、なんて思っていた。が、直後の悲惨な試合を見せられてると、名案は浮かばなかった?楽天に今季初のカード3連敗を喫した。日本ハムから始まったパ・リーグとの決戦だが、ホント、交流戦は、次から次へと難敵が出現する。7日からは次なる相手・西武がやってくるが、これまた厄介。

<交流戦順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
楽天
720 0.778
(↑0.028)
-
(-)
934
(+4)
24
(+1)
5
(-)
5
(-)
0.255
(↓0.016)
2.520
(↑0.21)
2
(1↓)
ソフトバンク
630 0.667
(↓0.083)
1
(↓1)
924
(-)
17
(+3)
3
(-)
6
(-)
0.231
(↓0.001)
1.750
(↓0.18)
2
(2↑)
巨人
630 0.667
(↑0.042)
1
(-)
949
(+7)
23
(+4)
4
(+1)
7
(+1)
0.283
(↓0.002)
2.470
(↓0.18)
4
(1↓)
ロッテ
432 0.571
(↓0.096)
2
(↓1)
929
(+4)
44
(+7)
4
(-)
3
(-)
0.257
(↑0.001)
4.610
(↓0.23)
4
(3↑)
ヤクルト
432 0.571
(↑0.071)
2
(-)
932
(+3)
30
(+1)
7
(+1)
5
(-)
0.233
(-)
3.220
(↑0.28)
6
(1↓)
日本ハム
440 0.500
(↓0.071)
2.5
(↓1)
1035
(+1)
21
(+3)
6
(-)
1
(-)
0.295
(↓0.012)
2.410
(↓0.12)
7
(1↓)
DeNA
450 0.444
(↓0.056)
3
(↓1)
926
(+1)
32
(+3)
7
(-)
2
(-)
0.253
(↓0.003)
3.200
(↑0.16)
7
(1↑)
ORIX
450 0.444
(↑0.069)
3
(-)
919
(+3)
28
(+1)
1
(-)
5
(-)
0.214
(↓0.004)
2.890
(↑0.24)
7
(1↑)
広島
450 0.444
(↑0.069)
3
(-)
931
(+3)
24
(+1)
5
(+1)
3
(-)
0.238
(-)
2.150
(↑0.14)
7
(1↑)
中日
450 0.444
(↑0.069)
3
(-)
914
(+3)
16
(-)
3
(+1)
5
(+1)
0.200
(↑0.006)
1.080
(↑0.13)
11
(3↓)
西武
360 0.333
(↓0.042)
4
(↓1)
916
(+1)
31
(+3)
4
(-)
2
(-)
0.179
(↓0.009)
3.230
(↓0.02)
12
(-)
阪神
170 0.125
(↓0.018)
5.5
(↓1)
1013
(+1)
32
(+4)
2
(-)
2
(-)
0.197
(↓0.009)
2.990
(↑0.13)

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
29244 0.547
(↑0.009)
-
(-)
86162
(+7)
141
(+4)
25
(+1)
32
(+1)
0.238
(-)
2.330
(↓0.03)
2
(-)
広島
26224 0.542
(↑0.01)
0.5
(-)
91161
(+3)
130
(+1)
25
(+1)
27
(-)
0.241
(-)
2.290
(↑0.03)
3
(-)
阪神
26264 0.500
(↓0.01)
2.5
(↓1)
87162
(+1)
160
(+4)
25
(-)
17
(-)
0.219
(↓0.002)
2.290
(-)
4
(1↑)
中日
24275 0.471
(↑0.011)
4
(-)
87140
(+3)
164
(-)
23
(+1)
18
(+1)
0.234
(-)
2.550
(↑0.04)
5
(1↓)
DeNA
25291 0.463
(↓0.009)
4.5
(↓1)
88174
(+1)
202
(+3)
28
(-)
32
(-)
0.246
(-)
3.300
(↑0.03)
6
(-)
ヤクルト
22294 0.431
(↑0.011)
6
(-)
88193
(+3)
187
(+1)
39
(+1)
25
(-)
0.237
(-)
3.250
(↑0.04)

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
35162 0.686
(↓0.014)
-
(-)
90221
(-)
119
(+3)
34
(-)
40
(-)
0.256
(↓0.001)
2.010
(↓0.03)
2
(-)
ロッテ
28215 0.571
(↓0.012)
6
(-)
89168
(+4)
181
(+7)
25
(-)
19
(-)
0.245
(-)
3.080
(↓0.06)
3
(-)
日本ハム
29222 0.569
(↓0.011)
6
(-)
90187
(+1)
161
(+3)
27
(-)
45
(-)
0.249
(↓0.001)
2.710
(↓0.01)
4
(-)
楽天
25281 0.472
(↑0.01)
11
(↑1)
89175
(+4)
221
(+1)
19
(-)
36
(-)
0.239
(↓0.002)
3.830
(↑0.05)
5
(-)
ORIX
23302 0.434
(↑0.011)
13
(↑1)
88163
(+3)
176
(+1)
18
(-)
24
(-)
0.239
(↓0.001)
2.840
(↑0.04)
6
(-)
西武
18360 0.333
(↓0.007)
18.5
(-)
89134
(+1)
198
(+3)
27
(-)
25
(-)
0.208
(↓0.002)
3.280
(-)