DeNA(☆3対1★)オリックス =交流戦1回戦(2024.06.04)・横浜スタジアム=
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ORIX
0010000001610
DeNA
00001011X3820
勝利投手:ウィック(1勝0敗1S)
(セーブ:森原 康平(1勝1敗14S))
敗戦投手:井口 和朋(1勝2敗0S)
  DAZN
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◆DeNAは1点を追う5回裏、オースティンの適時打で同点とする。そのまま迎えた7回には、オースティンの内野ゴロの間に1点を挙げ、勝ち越しに成功した。投げては、2番手・ウィックが来日初勝利。敗れたオリックスは、打線が再三の好機を生かしきれなかった。

◆オリックス西川龍馬は広島に所属した昨季、DeNA相手に58打数24安打の打率4割1分4厘。前年22年も70打数28安打の同4割で、通算打率は対戦カード別で最も高い3割4分2厘を誇る。特に横浜スタジアムは相性が良く、敵地ながら通算打率3割7分3厘のハイアベレージ。今年の対戦でも、得意の球場でキラーぶりを発揮するか。

◆DeNAとオリックスのレジェンドOBによる1打席対決が行われた。DeNAは6年連続2ケタ勝利&2ケタ完投を記録し、大洋時代のエースとして君臨した遠藤一彦氏(69)が登場。オリックスはスイッチヒッターとして203本塁打を放った松永浩美氏(63)が登場した。1球目は遠藤氏の指示で松永氏を左打席から右打席に移動させて空振り。2球目からは本来の左打席に移動し、見逃しストライク。最後は3球目を松永氏が捉えるも、三ゴロに倒れた。松永氏は「先輩に言われたら『立て』と言われたら立たなきゃいけない」と苦笑いで打席を移動。遠藤氏は「左より右の方が打てないと思ったので、無理な要求をしました。ストライクゾーンにいったので打ち取ることができました」と笑顔で対戦を楽しんだ。

◆オリックスが逆転負けを喫し、今季5度目の3連敗となった。借金は今季ワーストの9に膨らんだ。先発エスピノーザは4回まで4四死球も無安打投球。だが1-0の5回、2死から投手ケイへの四球をきっかけに連打で同点とされた。7回には2番手井口が1死三塁から内野ゴロの間に勝ち越しの2点目を奪われた。打線は3回に太田の内野ゴロの間に1点を先制。だがその後はなかなか追加点が奪えなかった。1点を追う8回には無死一、二塁のチャンスを迎えたが頓宮、紅林が倒れ、西川も代わった左腕坂本の前に空振り三振に倒れた。8回には4番手でマウンド上がった才木が内野ゴロの間に失点し、点差は2点に広がった。9回は反撃を試みるも追いつけず、競り合いを落とす格好となった。

◆DeNAローワン・ウィック投手(31)が来日初勝利に浸った。同点の7回に2番手で登板。最速155キロの直球で押し、1回1安打無失点。直後に打線が勝ち越し、登板4試合目で初白星が転がってきた。捕手でメジャーに入団し、投手に転向した異色の経歴を持つ右腕は初のお立ち台にも上がり「すてきな夜でした。2軍での生活が結果に結びついて、うれしく思います」とかみしめた。▽DeNA坂本(1点リードの8回2死一、二塁、オリックス西川の場面で登板し、空振り三振で無失点)「任せてもらったところで勝つために全力で投げることを継続していきたい」

◆DeNAの"強力打線・改"が渋い野球で勝ちをもぎ取った。同点の7回、先頭の代打梶原が左翼越えの二塁打で出塁すると、蝦名が初球で今季初犠打を決め、オースティンの三ゴロで1点を勝ち越した。8回には無死一塁から山本が初球で犠打を決め、森敬が右前打でつないで梶原の内野ゴロで追加点。12球団最少の21犠打ながら、その2つを確実に点につなげ、三浦監督は「リズム的に一発で決めて流れも良かった。大きな追加点になったと思います」と称賛した。「長打力」と「手堅さ」の二面性を持ち合わせる。この日は22年から不動の4番を務めた牧が、右太もも裏の肉離れから復帰直後ということも考慮してルーキーイヤー以来、3シーズンぶりに3番に入った。4番には5年ぶりに古巣復帰した筒香。5、6番には首位打者経験のある宮崎、佐野が名を連ねた。今季打率3割を超える蝦名と山本、スピードスターの森敬と個性豊かな中堅、若手が周りを固める。前カードの日本ハム戦では3戦4発で3カードぶりのカード勝ち越しに成功。横浜に帰還し、手堅い野球で確実に追加点を重ねた。変幻自在のDeNA打線が、交流戦連覇への鍵になる。【小早川宗一郎】

◆オリックスがDeNAに逆転負けを喫し、借金は今季ワースト「9」に膨らんだ。過去のNPB優勝球団のシーズン中最大借金は07年日本ハムの「8」。データで言えばリーグ4連覇に向けた逆転V率が「0%」になってしまった。5度目3連敗だが、その3戦すべて1得点と打線が深刻。中嶋聡監督(55)も嘆いた。「何も言うことがないんですけど...。(選手に)どんな言葉をかけたらいいのか難しくなっていますよね。みんな打ちたいし、結果残したいし。それがどうしても線にならない」3回、太田の内野ゴロの間に1点を先制。以降はホームが遠い。1-2と逆転された8回は無死一、二塁から頓宮、紅林と倒れ、代わった左腕坂本から西川も空振り三振。観戦した宮内前オーナーにも勝利を届けられなかった。試合前のレジェンド対決で来場した名スイッチヒッターのOB松永浩美氏(63)は指揮官らを励ました。「ぜひ4連覇してもらいたい。まだまだですよ」とエールを送ったが、首位ソフトバンクと14ゲーム差、3位ロッテとも8差と厳しい状況となった。試合後はナインを先に宿舎に帰らせ、約1時間のコーチ会議。「何とかしないといけない。またケツたたいていきます」と中嶋監督。打開策を練っていくしかない。【大池和幸】▽オリックス・エスピノーザ(ワースト5四死球も6回1失点)「良い部分も悪い部分もありましたが、修正しながらゲームを作って、戦うことができたところはよかった」

◆DeNAの企画「交流戦SERIES2024」の一環で伝説のOBによる1打席対決が行われ、ベイスターズOBで通算134勝の遠藤一彦氏(69)が、オリックスでプレーした通算1904安打の松永浩美氏(63)と対戦した。右投げの遠藤氏に対し、両打ちの松永氏は左打席に入ったが、遠藤氏の要望に応える形で1球目は右打席へ。2球目から左打席に戻ったが、3球勝負で三ゴロに倒れた。松永氏は「やっぱり野球界の先輩に(右打席に)立てといわれたら立たないと」と苦笑し、遠藤氏は「左より右の方が打てないと思い、無理な要求をした」と振り返った。

◆2番手で登板したオリックス・井口和朋投手(30)が七回に勝ち越し点を献上した。先頭の代打・梶原に左翼フェンス直撃の二塁打で得点圏に走者を背負うと、蝦名の犠打で1死三塁。オースティンの三遊間への打球を、途中出場の三塁手・宗が飛びついて打球を止めたが、その間に三走が生還し、勝ち越し点を奪われた(蝦名は三ゴロ)。その後も四球と二塁打で2死二、三塁とされ、交代が告げられた。3番手で登板した吉田は宮崎を1球で投ゴロで仕留めて攻撃を終わらせた。チームは3試合連続で先制しているが、追加点を奪えずにすべて逆転を許しており、苦しい戦いが続いている。横浜市出身の井口は地元での凱旋(がいせん)登板でピシャリと抑えることができなかった。

◆オリックスは3試合連続の逆転負けで今季5度目の3連敗。借金も今季最多の9に増えた。過去に借金9から優勝した球団はなく、優勝確率は0パーセント。またしてもデットラインを越えてしまった。打線は三回に太田の内野ゴロで先制するも、四回以降は無得点。先発のエスピノーザは五回にオースティンに同点打を浴びはしたが、6回1失点と好投した。しかし、2番手で登板した井口が勝ち越し点を献上すると、八回には大卒2年目の才木は2本の安打でピンチを招き、梶原の内野ゴロで失点し、リードを広げられて力尽きた。

◆DeNAのクリーンアップが、新たな並びとなった。3年ぶりに3番に名を連ねた牧、筒香、宮崎の順で中軸を形成。三浦監督はかねて「組み替えは常に頭に入れながらやっている」と話しており、得点力の向上を目指して新オーダーを組んだ。試合前時点でチーム打率・245はリーグトップ、169得点はリーグ2位。蝦名がトップバッターとして打線を導き、2番のオースティンは持ち前の長打力で役割を果たしてきた。この日は1点を追う五回2死からケイが四球を選ぶと、蝦名がチーム初安打となる左前打で一、二塁と好機を演出し、オースティンが甘く入ったスライダーを捉えて同点の左前適時打。一気にたたみかけたいところだったが、続く牧は遊ゴロに倒れた。打線の中心に座ってきた牧が右太もも裏の肉離れで離脱した期間に筒香が4番に入り、試合を決める本塁打を放つなど勝負強い打撃で打線をけん引してきた。牧はこの試合が先発復帰後3戦目。3番として走者をかえし、筒香や宮崎につなぐ期待を懸けられた。新オーダーは打線全体に刺激を与え、終盤にしぶとさを見せた。七回には代打の梶原の二塁打などで1死三塁にすると、オースティンの三塁ゴロで勝ち越し。さらに八回には梶原の二ゴロの間に大きな3点目が入った。交流戦は3カード連続で初戦をものにした。

◆DeNAが競り勝った。1―1の七回1死三塁からオースティンの三ゴロで勝ち越し、八回には梶原の二ゴロの間に1点を加えた。2番手のウィックが来日初勝利。オリックスは前半の得点機で畳みかけられず、3連敗となった。

◆DeNAは4日、3-1でオリックスに逆転勝ちした。お立ち台でポーズをとる(左から)オースティン、坂本裕哉、ウィック=横浜スタジアム(撮影・荒木孝雄)

◆梶原が胸に刻む言葉がある。「一日一善」。走攻守の三拍子を兼ね備えており、この日のような代打でなく代走や守備固めでも出番が巡ってくる。「試合を通して一つでも持ち味を出せたらと常々考えている。簡単にゲッツーにならないところもセールスポイント」。大卒3年目。いかにしてチームに貢献するかを考える心の余裕が、昨季終盤から生まれているという。もちろん、先発出場を虎視眈々と狙っている。1番打者として存在感を放っている2歳上の蝦名に感化されており「ケツをたたかれているような感じ」と発奮材料とする。(DeNA担当・鈴木智紘)

◆思考はシンプルだ。「三振かヒットでいい」。DeNA・梶原昂希外野手(24)は割り切って打席に立ち、勝ち越し劇の起点となった。1-1の七回先頭で代打で登場し、左翼フェンス直撃の二塁打。「最高の形をつくれてよかった」と安堵(あんど)した。5球ファウルで粘った末の8球目だった。外角のスライダーに泳がされながら右手一本で飛ばし、そこから決勝のホームを踏んだ。2-1の八回1死一、三塁では追い込まれてから泥臭く二ゴロを転がし、貴重な3点目を挙げた。今季は開幕の先発メンバーに名を連ねたが、3打席連続の空振り三振。いずれも低めのチェンジアップにバットが空を切った。4月下旬から約1カ月にわたり2軍で汗にまみれ「三振を怖がると持ち味が消える」と自身を見つめ直した。ソフトバンクの柳田をほうふつさせる力強いスイングが長所で「ハマのギータ」の異名を持つ。ローボールヒッターと自負しており、2軍では最も後ろ寄りだった打席の立ち位置を約2足分、前寄りに変え、低めのコンタクト率の改善を図った。三浦監督は「タイミングを外されても、あそこまで持っていく力がある」と代打での打席を評価。リーグ4位浮上に貢献した梶原は「ファームで課題と向き合い、いい感覚が染みついている」と手応えをにじませた。(鈴木智紘)

<交流戦順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(1↑)
ソフトバンク
520 0.714
(↑0.047)
-
(-)
1119
(+3)
13
(+2)
3
(-)
6
(+1)
0.232
(↑0.017)
1.650
(↓0.05)
1
(1↑)
巨人
520 0.714
(↑0.047)
0
(-)
1139
(+18)
15
(+2)
3
(+1)
5
(-)
0.293
(↑0.048)
2.060
(-)
1
(1↑)
楽天
520 0.714
(↑0.047)
0
(-)
1127
(+3)
21
(+1)
4
(-)
5
(-)
0.260
(↑0.014)
3.000
(↑0.45)
4
(1↑)
日本ハム
420 0.667
(↑0.067)
0.5
(-)
1234
(+5)
12
(-)
6
(-)
1
(-)
0.323
(↑0.008)
1.960
(↑0.39)
5
(4↓)
ロッテ
322 0.600
(↓0.15)
1
(↓1)
1121
(+2)
34
(+18)
3
(-)
2
(-)
0.264
(↓0.014)
4.570
(↓2.13)
6
(-)
DeNA
430 0.571
(↑0.071)
1
(-)
1124
(+3)
27
(+1)
6
(-)
1
(-)
0.255
(↑0.004
3.560
(↑0.62)
7
(1↓)
中日
340 0.429
(↓0.071)
2
(↓1)
1110
(+2)
11
(+3)
2
(-)
4
(+1)
0.195
(↑0.005)
1.230
(↓0.12)
7
(1↓)
西武
340 0.429
(↓0.071)
2
(↓1)
1113
(+3)
21
(+4)
4
(+2)
1
(-)
0.185
(-)
2.610
(↓0.06)
9
(2↑)
ヤクルト
232 0.400
(↑0.15)
2
(-)
1122
(+4)
27
(+3)
4
(-)
4
(+1)
0.227
(↓0.009)
3.730
(↑0.2)
10
(1↓)
ORIX
250 0.286
(↓0.047)
3
(↓1)
1114
(+1)
26
(+3)
0
(-)
5
(-)
0.224
(↓0.006)
3.430
(↑0.01)
10
(1↓)
広島
250 0.286
(↓0.047)
3
(↓1)
1122
(-)
23
(+5)
3
(-)
3
(-)
0.236
(↓0.008)
2.630
(↓0.24)
12
(-)
阪神
150 0.167
(↓0.033)
3.5
(↓1)
1210
(+1)
25
(+3)
2
(-)
2
(-)
0.200
(↓0.005)
3.140
(↑0.09)

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
28234 0.549
(↑0.009)
-
(-)
88152
(+18)
133
(+2)
24
(+1)
30
(-)
0.238
(↑0.007)
2.270
(-)
2
(-)
広島
24224 0.522
(↓0.011)
1.5
(↓1)
93152
(-)
129
(+5)
23
(-)
27
(-)
0.241
(↓0.001)
2.360
(↓0.03)
3
(-)
阪神
26244 0.520
(↓0.011)
1.5
(↓1)
89159
(+1)
153
(+3)
25
(-)
17
(-)
0.220
(↓0.001)
2.280
(↓0.01)
4
(1↑)
DeNA
25271 0.481
(↑0.01)
3.5
(-)
90172
(+3)
197
(+1)
27
(-)
31
(-)
0.246
(↑0.001
3.350
(↑0.07)
5
(1↓)
中日
23265 0.469
(↓0.01)
4
(↓1)
89136
(+2)
159
(+3)
22
(-)
17
(+1)
0.235
(-)
2.620
(↑0.01)
6
(-)
ヤクルト
20294 0.408
(↑0.012)
7
(-)
90183
(+4)
184
(+3)
36
(-)
24
(+1)
0.236
(↓0.001)
3.320
(↑0.01)

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
34152 0.694
(↑0.006)
-
(-)
92216
(+3)
115
(+2)
34
(-)
40
(+1)
0.257
(↑0.001)
2.000
(-)
2
(1↑)
日本ハム
29202 0.592
(↑0.009)
5
(-)
92186
(+5)
152
(-)
27
(-)
45
(-)
0.251
(↑0.003)
2.670
(↑0.05)
3
(1↓)
ロッテ
27205 0.574
(↓0.013)
6
(↓1)
91160
(+2)
171
(+18)
24
(-)
18
(-)
0.246
(↓0.001)
3.020
(↓0.3)
4
(-)
楽天
23281 0.451
(↑0.011)
12
(-)
91168
(+3)
218
(+1)
18
(-)
36
(-)
0.239
(↑0.002)
3.940
(↑0.06)
5
(-)
ORIX
21302 0.412
(↓0.008)
14
(↓1)
90158
(+1)
174
(+3)
17
(-)
24
(-)
0.241
(↓0.001)
2.910
(-)
6
(-)
西武
18340 0.346
(↓0.007)
17.5
(↓1)
91131
(+3)
188
(+4)
27
(+2)
24
(-)
0.210
(↓0.001)
3.200
(-)