1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | 安 | 失 | 本 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ヤクルト | 3 | 0 | 0 | 1 | 0 | 4 | 7 | 1 | 1 | ||||
楽天 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 4 | 0 | 0 | ||||
勝利投手:石川 雅規(1勝1敗0S) 敗戦投手:岸 孝之(2勝5敗0S) 本塁打 |

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◆ヤクルトが降雨コールド勝ち。ヤクルトは初回、長岡の適時打と村上の2ランが飛び出し、3点を先制する。そのまま迎えた4回表には、中村が適時打を放ち、リードを広げた。投げては、先発・石川が5回無失点の好投で今季初勝利。敗れた楽天は、投打ともに振るわなかった。
◆楽天-ヤクルト戦は、楽天が通算160勝で39歳の岸孝之、ヤクルトは通算185勝で44歳の石川雅規が先発。2人合わせて83歳、通算345勝になる。両軍先発投手の年齢合計が83歳以上は、14年9月5日に49歳の山本昌(中日)と35歳の能見(阪神)以来、10年ぶり。14年は山本昌が5回を投げ無失点、能見が5回0/3を投げ4失点で、山本昌が自身プロ最後の白星となる通算219勝目を挙げた。今回も年長の石川が白星を挙げ、プロ入り23年連続勝利を達成できるか。
◆ボートレーサーの佐藤ほのかが始球式を行った。背番号6のユニホームを着てマウンドに上がり、楽天の捕手太田に向かってノーバウンド投球。球速は80キロをマークした。花咲徳栄(埼玉)、日大では女子硬式野球部に所属。大学では日本代表として世界大会優勝も経験しているが「マジで緊張しました」。始球式の点数を問われると「250(点)ぐらい。野球人生これで終わりで。悔いなし」と笑った。佐藤は5月に渡米し、ドジャース-パドレス戦を観戦したという。「ドジャースのグラスノーをイメージして投げました」。その試合ではダルビッシュ有投手が199勝目をマーク。「めっちゃ感動しました」と話した。
◆球界最年長44歳のヤクルト石川雅規投手が、工藤公康(横浜)、山本昌(中日)、三浦大輔(DeNA)のプロ野球記録に並ぶ23年連続勝利を達成した。新人からの23年連続勝利は、石川がプロ野球史上初めてとなった。これで歴代最多を誇る交流戦の通算勝利数では29勝。通算200勝までは残り14となった。5回4安打無失点とゼロを並べた。5回終了時で降雨コールドとなり、44歳4カ月での完封も添えた。山本昌が10年9月4日の巨人戦で9回を投げて達成した45歳0カ月でのプロ野球史上最年長完封記録に次ぐ、2番目の記録となった。憧れの人に肩を並べた。かねて50歳まで現役を続けた山本昌氏を尊敬のまなざしで見つめる。「本当にすごいですよね。僕は来年どうなっているか...。その年齢まで、想像出来ないです」と通算219勝のレジェンド左腕の存在感に恐縮する。今春の沖縄・浦添キャンプでは、石川のブルペンを山本氏が視察。いつも以上に緊張感を味わいながら「うれしかったですね」と笑った。「長く現役をされた方の生の声を聞くことはなかなかないですから。トレーニング、考え方など、昌さんの教え通りできていると確認できた。あとは結果を出すかどうか。しっかり生かしていきたい」と金言を心に刻んでいた。「昌さんは『抜ける記録は全部抜いてくれ』って言ってくださってるので、記録のためにやるわけじゃないですけども、毎年毎年、1勝1勝の積み重ねで今があると思うので、達成できるものは達成していきたい」と話していた中、まずは1つ目の記録にたどり着いた。
◆楽天は今季初の5連勝&カード3連勝を逃した。5回終了時に悪天候により30分中断。試合は再開されず、雨天コールド負けとなった。初回、先発岸が1番西川、2番長岡に連続二塁打を浴び、わずか3球で先制点を献上した。なおも無死二塁で3番村上に2ランを被弾するなど5回7安打4失点。打線は2回に2死一、三塁のチャンスをつくるも、無得点に終わった。今江敏晃監督(40)は岸について「立ち上がりのところで3失点と。1つのアウトを取るのも厳しい状態でなかなか苦しんだ投球になりましたね」と話した。また、打線は23年連続勝利を挙げた44歳のヤクルト石川に抑え込まれた。指揮官は「相手投手の石川さんにうまく打ち取られたっていう感じですね。天候ももちろんありますけど、大ベテランの投球術、うまく打たされてしまいましたね」と振り返った。
◆球界最年長44歳のヤクルト石川雅規投手が、工藤公康(横浜)、山本昌(中日)、三浦大輔(DeNA)のプロ野球記録に並ぶ23年連続勝利を達成した。新人からの23年連続勝利は、石川がプロ野球史上初めてとなった。これで歴代最多を誇る交流戦の通算勝利数では29勝。通算200勝までは残り14となった。5回4安打無失点とゼロを並べた。5回終了時で降雨コールドとなり、44歳4カ月での完封も添えた。山本昌が10年9月4日の巨人戦で9回を投げて達成した45歳0カ月でのプロ野球史上最年長完封記録に次ぐ、2番目の記録となった。高津臣吾監督(55)は、ベテランの投球に「すごく条件というか、難しいなかで、もっとバラバラするかなと思ったんだけど、これも経験と言ってしまえばそれまでかもしれないけど、非常に落ち着いて自分のピッチングすることができたんじゃないかなと思いますね。芯を外して打たせるという投球がよくできたなと思いますね」と評価した。結果的に石川がチームの連敗を5でストップ。高津監督は「完封ですから。完封で決めてくれましたからね。本人もプレッシャーもかかっているだろうし、自覚もしているだろうし、いろんな気分で投げたとは思うけど、しっかりと答えを出してくれたので、もう100点だと思います」と脱帽だった。現役時代、監督として、ずっと側で石川の投球を見てきた1人。高津監督は「心が強いですね。体も強いし、心も強いしね。体は小さいですけど、人が持っていない、いろんな強さを持っていると思いますね」とべた褒めだった。
◆球界最年長44歳のヤクルト石川雅規投手が、工藤公康(横浜)、山本昌(中日)、三浦大輔(DeNA)のプロ野球記録に並ぶ23年連続勝利を達成した。新人からの23年連続勝利は、石川がプロ野球史上初めてとなった。これで歴代最多を誇る交流戦の通算勝利数では29勝。通算200勝までは残り14となった。5回4安打無失点とゼロを並べた。5回終了時で降雨コールドとなり、44歳4カ月での完封も添えた。山本昌が10年9月4日の巨人戦で9回を投げて達成した45歳0カ月でのプロ野球史上最年長完封記録に次ぐ、2番目の記録となった。主な一問一答は以下の通り。-振り返って石川 やはりシーズンの最初の勝利というのはすごくやっぱり特別だなというのはあらためて感じました。相手が岸投手だったんで、年代も近いということで、すごく楽しみに、そしてマウンドではなかなか楽しむっていうことできなかったですけども、すごくうれしかったですね。-今日の勝利でプロ野球初となるルーキーから23年連続勝利石川 1人できることではないですし、本当に支えてくれた家族だったり、使い続けてくれた監督さん、コーチ、裏方さん、本当に全ての人がいないとこういうゲームに上がることができなかったんで、本当に皆さんに感謝したいですね。-近年は150キロ、160キロを投げるピッチャーが多くいる中で、石川投手が球速だけじゃないんだよっていうところのピッチングだった石川 速い球で抑えたことがないのでなんとも言えないですけども、やっぱり野球というのはいかにアウトをとるかだと信じてやってきてますし、もちろん160キロ投げられるもんなら投げたいですけども、そういうところじゃないところで勝負できるっていうのは歴代の先輩方を見習いながら監督さん、コーチに指導を受けながらですね、目の前のアウトをなんとかとろうというふうなことをですね、意識してやってきた結果だと思うので、なかなかスタイル変更できないですけども、なんとか今のスタイルでもっと磨きをかけて、またしっかりとした準備をはいしていきたいなと思っています。-先輩方を見習いながらとおっしゃっていましたけど、特にどなたのどんなところを石川 やっぱり山本昌さんのような投手に1歩でも近づきたいって気持ちがあるので。自主トレもさせていただきましたし、同じ左っていうのもありますし昌さんだったり、チームの先輩方、高津監督もそうですけど、本当たくさんの先輩方に教えをいただきながら今があるので。そういう教えをですね、また引き出しをまた引っ張り出しながらですね、やっていきたいなと思っていますけど。
◆楽天岸孝之投手(39)が、大ベテラン対決で投げ負けた。相手先発は44歳のヤクルト石川。2人合わせて83歳、通算345勝(岸=160勝、石川=185勝)の対戦だった。「本当に楽しみで。石川さんのピッチングもずっと見てましたし、もうちょっと自分の出来が良くて、結果も良くて、もっといい試合になれば良かったなっていうのが、すごく悔しいところですね」。降雨コールドとなり、5回7安打4失点で5敗目(2勝)を喫した。立ち上がりにつまずいた。初回、1番西川、2番長岡に連続二塁打を浴び、わずか3球で先制される。なおも無死二塁では3番村上に2ランを被弾。「ホームランは若干失投気味かなっていうのはあります」。8球で3点を失った。4回には中村に4点目となる適時打を許した。試合開始から雨が降り続き「天候だって分かってる中で、序盤のああいうのは一番良くない」と悔やんだ。チームは試合序盤の失点が響き、今季初の5連勝&カード3連勝を逃した。今江監督は「先に初回に複数失点というのはね、なかなか難しいゲーム運びになってしまいますよね」と話した。
◆球界最年長44歳のヤクルト石川雅規投手が、工藤公康(横浜)、山本昌(中日)、三浦大輔(DeNA)のプロ野球記録に並ぶ23年連続勝利を達成した。新人からの23年連続勝利は、石川がプロ野球史上初めてとなった。これで歴代最多を誇る交流戦の通算勝利数では29勝。通算200勝までは残り14となった。44歳4カ月の石川が完封で今季初勝利を挙げ、プロ1年目の02年から23年連続勝利。23年連続勝利は85~07年工藤(横浜)88~10年山本昌(中日)93~15年三浦(DeNA)に次いで4人目のプロ野球タイ記録。過去の3人はプロ1年目が未勝利で、プロ入り23年連続勝利は56~77年米田(近鉄)の22年を抜くプロ野球新記録。44歳以上で白星は14年9月5日山本昌(49歳0カ月)以来5人目。石川の完封勝ちは15年4月25日巨人戦以来、9年ぶり。40代の完封勝ちは18年5月22日山井(中日)以来10人目で、44歳4カ月は10年9月4日山本昌の45歳0カ月に次いで史上2位の年長完封。この日は5回降雨コールドで、40代のコールド完封勝ちは90年10月13日村田(ロッテ=5回)以来2度目。石川は40代で2度目の「完投」だが、前回の21年6月4日西武戦も5回降雨コールドだった。
◆球界最年長44歳のヤクルト石川雅規投手が「日本生命セ・パ交流戦」の楽天戦で、史上初の新人から23年連続勝利を挙げた。5回4安打無失点で、今季初勝利。23年連続勝利は工藤公康(横浜)、山本昌(中日)、三浦大輔(DeNA)に並ぶプロ野球記録で、歴代最多を誇る交流戦の通算勝利数を29に伸ばした。通算200勝まで、残り14勝。頼れるベテランがチームに今季交流戦初勝利をもたらした。「最近さ、目悪くなったんだよ。たまにキャッチャーのサイン見えないもん」。冗談っぽく笑う石川の視界は一層、悪くなった。試合開始から降り出した霧雨は、いつしか土砂降りに。ただ、見えているものだけが全てではないと知っていた。直球はシュートと同じ最速130キロ。高速シンカーでも120キロ台。「160キロ投げられるもんなら投げたいよ」と言うが、110キロ台の遅いシンカー、99キロのカーブ、スピードガンでは測れないボールも妖艶に操り、5回4安打無失点。「必死ですよ」。試合は降雨で一時中断し、30分待ってコールドゲームに。いろんな物事に目を向ける眼力で、視界が遮られた悪天候も、今季初勝利も球界最長の23年連続勝利もクリアした。見えない世界にアンテナを張る。時折、言う。「死後の世界ってどうなんだろう? 誰も証明出来ないよね。俺は地獄行くのかな? 天国かな? どんな場所なんだろう」。休日には裁判所を訪れ、裁判を傍聴することも。「野球しかしてこなかったからさ。知らない世界ばかりだなって。例えば、何でこういう事件になったんだろうとか考えさせられる」。数字では測れない、心情に触れる。ある日は、23年のWBC日本代表で侍ジャパンのヘッドコーチを務めた白井一幸氏(62)の講演を聞きに行った。「『目標と目的は意味が違う』って言葉が忘れられない」と心を整理。「人がやったことないことをやりたい。『50代で現役は無理』とか言うけど、分からないじゃん。何年かかるか分からないけど、200勝もしたいし、するよ」と目標を見据え「大好きな野球を一生かけて、愛される選手になりたい」と目的を明確にした。中学1年時は身長137センチで、整列の「前へならえ」は、いつも先頭だった。今も公称167センチ。「大きいやつに負けたくないね」。目に見える数字が全てじゃない。分かっているから、ここまで来た。【栗田尚樹】ヤクルト高津監督(石川について)「しっかりと答えを出してくれたので、100点だと思います。体は小さいですけど、人が持っていない、いろんな強さを持っていると思いますね」
◆球界最年長44歳のヤクルト石川雅規投手が「日本生命セ・パ交流戦」の楽天戦で、史上初の新人から23年連続勝利を挙げた。5回4安打無失点で、今季初勝利。23年連続勝利は工藤公康(横浜)、山本昌(中日)、三浦大輔(DeNA)に並ぶプロ野球記録で、歴代最多を誇る交流戦の通算勝利数を29に伸ばした。通算200勝まで、残り14勝。頼れるベテランがチームに今季交流戦初勝利をもたらした。石川には、会いたい人がいる。「キングカズさんでしょ。三浦知良さん。今、何歳だっけ? 57歳になったの? いや、すごすぎるよ。あの年で、今も現役でやられているとか想像がつかない」と目を丸くし、少年のように笑う。サッカー元日本代表FWカズは、今季ポルトガル2部オリベイレンセで2シーズン目を終えた。プロ40年目の来季も現役続行に意欲を示している。石川は「俺なんて、まだまだ23年目だからね...。体力もすごいんだけど、どういうメンタリティーでいるのか話を聞いてみたいね」と言う。ただ、石川は石川だった。対談したいかとの問いに「いやいや、悪いよ。俺は会ってみたいけどさ、カズさんに申し訳ないでしょ。俺なんかのために時間取ってもらうのは悪いよ」。おごらず、謙虚で、遠慮がち-。球界最年長は、皆から慕われる男だ。【栗田尚樹】
◆ヤクルト村上がリーグ単独トップの13号2ランを放った。先制直後の1回無死二塁。楽天岸のスライダーを右中間へぶち込んだ。「雨が降る展開もわかっていましたし、早く点数を取りたいと思っていたのでよかったです」。5月24日中日戦以来の1発で連敗ストップに貢献した。
◆セ・リーグ最下位のヤクルトは、2分けを挟んで今季2度目の5連敗。交流戦5試合で勝ち星はなく、借金は今季最多の11となった。先発のミゲル・ヤフーレ投手(26)が6回?を投げ7安打6失点で5敗目(4勝)。打線も三回無死二塁の先制機を生かせず、2得点に終わった。高津臣吾監督(55)のコメントは以下の通り。――先発のヤフーレは三回に浴びた先制3ランが痛かった「半速球がインローに行ってしまったので、一番手が伸びて飛ぶゾーンに行ってしまったかなと思いますね。その他は、そんなに特別悪いとは思わなかったんですけど、現状、いろいろなことを考えると、三回の3点は非常に大きな一発だったと思います」――打線も三回無死二塁の先制機を生かせなかった「あの回に1点取りたかったね。あれが結びついてるわけではないだろうけど、やっぱり先に1点取って、やっぱり主導権を握って、先に点取って、こちらがゲームを動かしてっていう風にしていきたかったなと思いますね」――交流戦は5試合で未勝利「それはもう交流戦の1勝だけじゃなく、いつも勝ちたいと思ってやってます。でも、下向いててもしようがないんでね。前も言いましたけど、上向くときは必ず来ると思う。僕は信じているので。強がりじゃないですけど、そう信じてないと神様もこっち振り向いてもらえないと思って、もう毎日毎日全力で一生懸命何ができるかっていうことを考えながら戦うのみだと思いますね」――負けが込んだときの気持ちの持ちよう。選手に求めたいところは「やっぱり下を向きがちなので、人が見ても、あまりいいものではないのでね。見せかけてもいいですから、しっかり胸張って、できなくてもいいですから、思い切ってスイングするとか、できなくてもいいですから、思い切って腕振って相手を抑えに行くとか、すごいピンチでもね。言葉古いですけど、闘争心とか、忍耐力とか、我慢強さとか、そういうのは非常にこういう時は大事ななんじゃないかなと思いますね」
◆「BOAT RACEデー」として開催され、ボートレーサーの佐藤ほのか(28)が始球式を行った。セットポジションからノーバウンド投球を披露。「レースよりも緊張しました」と笑みを浮かべた。10歳頃から野球を始め、花咲徳栄高、日大では女子硬式野球部に所属。大学時代は内野手として日本代表にも選出され、世界大会で優勝を飾った経歴を持ち、現在でも月に1度ほど草野球をやっているという。出来については「250点ぐらい。もう野球人生これで終わりで。悔いなし。銀次さんとのキャッチボールのおかげで、ちゃんと投げられました。よかったです」と明かした。本業であるボートレーサーとしては今後の活躍にも期待がかかり「賞金王を目指します」と決意を明かした。
◆ヤクルト・村上宗隆内野手(24)が「3番・三塁」で先発し、1点を先制した直後の一回無死二塁で右中間席への13号2ランを放った。楽天先発・岸が投じたスライダーを捉え、5月24日の中日戦(バンテリンドーム)以来、8試合ぶりの一発。「良い形で先制して、自分も続く気持ちで積極的に仕掛けにいきました」とうなずいた。
◆球界最年長のヤクルト・石川雅規投手(44)が5回4安打無失点と好投し、今季初勝利をマーク。米田哲也(1956―77年)を抜いて史上最長を更新する1年目から23年連続勝利を達成した。試合途中から激しい雨が降る中、持ち前の打たせて取る投球で楽天打線を翻弄。二回2死二、三塁のピンチではライナーをグラブで止め、投ゴロに仕留めた。味方も一回に長岡の適時二塁打、村上の13号2ランで3点を先制。援護を受け、テンポよく投じた。通算186勝目で、交流戦では通算29勝目。秋田県出身のベテラン左腕が東北の地でメモリアルな1勝を挙げた。
◆ポーズを決める石川とつば九郎=楽天モバイルパーク(撮影・土谷創造)
◆球界最年長のヤクルト・石川雅規投手(44)が5回4安打無失点と好投し、今季初勝利をマーク。米田哲也(1956―77年)を抜いて史上最長を更新する1年目から23年連続勝利を達成した。通算186勝目で、交流戦では単独1位の通算29勝目。秋田県出身のベテラン左腕が東北の地でメモリアルな1勝を挙げた。2002年の入団時から選手、コーチ、監督として見守ってきた高津臣吾監督(55)は「完封で決めてくれましたからね。本人もプレッシャーがかかっているだろうし、自覚もしているだろうし、いろんな気分で投げたとは思うけど、しっかりと答えを出してくれたので、もう100点だと思います」と絶賛した。身長167センチと小柄ながら長年チームを支えてきた左腕のすごさについて「体も強いし、心も強いしね。体は小さいですけど、人が持っていない、いろんな強さを持っていると思いますね」と証言。チームに大きな影響を与えるベテランを「大きな戦力に、力になってくれていると思います」とたたえた。
◆球界最年長のヤクルト・石川雅規投手(44)が5回4安打無失点と好投し、今季初勝利をマーク。米田哲也(1956―77年)を抜いて史上最長を更新する1年目から23年連続勝利を達成した。通算186勝目で、交流戦では単独1位の通算29勝目。秋田県出身のベテラン左腕が東北の地でメモリアルな1勝を挙げた。女房役が大記録達成に貢献した。「8番・捕手」で先発した中村悠平捕手(33)は雨中の登板となった石川を好リード。「ゾーンの中でうまく緩急をつけて打ち取ることができた」と振り返り「コンディションが悪い中、足場も悪い中で、やっぱり自分のボールを操るわけですから。そこはやっぱりすごいなと思いましたね」と敬意を表した。さらに、バットでは四回1死満塁で貴重な4点目を刻む中前適時打。「追加点が欲しかったところだったので。犠牲フライ、ゲッツー崩れでも1点。どうやったら1点取れるかなと思ったんですけど、一番いい形でつなげたのでよかったです」とうなずいた。
◆東北の地で新たな歴史をつくった。球界最年長のヤクルト・石川雅規投手(44)が2日、「日本生命セ・パ交流戦」の楽天3回戦(楽天モバイルパーク)で今季初勝利を挙げ、プロ野球史上初めて新人年から23年連続勝利を達成した。1956-77年の米田哲也(阪急など)の22年連続を更新した。4-0の五回降雨コールドとなり、5回4安打無失点で9年ぶりの完封勝利。交流戦1位の通算29勝目で、チームの2分けを挟んだ連敗を5で止めた。降りしきる雨の中、44歳の笑顔が映えた。球界最年長の石川が今季4度目の登板で5回4安打無失点と好投し、23年連続勝利を達成。記念すべき1勝をかみしめ、相好を崩した。「シーズン最初の勝利はすごく特別だなと、改めて感じる。東北の地でそういう勝利を挙げられたのは、すごくうれしい。一人でできることではないし、本当に皆さんに感謝したい」ぬかるむマウンドに熟練の投球術で対応した。軸足部分が滑りやすくなっており、重心のバランスを調整。踏み出す右足に体重を乗せた。投球フォームの間を変えるなど最速130キロの直球と、100キロ台の変化球を使った緩急で翻弄。同世代で「刺激になる」と口にする39歳の楽天・岸との投げ合いを制し、試合後の取材中に握手を求められると強く握り返した。五回裏終了降雨コールドとなり、2015年4月25日の巨人戦(神宮)以来9年ぶりの完封勝利。交流戦では歴代単独1位の通算勝利数を29に伸ばした。通算成績は186勝186敗。目標に掲げる通算200勝にまた一歩近づいた。
◆秋田の星よ、おめでとう―。ヤクルト・石川雅規投手(44)が、史上最長となる1年目から23年連続勝利を達成。同じ秋田県出身で同学年の大相撲・押尾川親方(44)=元関脇豪風(たけかぜ)=が祝福メッセージを寄せ、色紙に「日々精進 日々感謝」と激励の言葉を記した。自身も身長172センチと小柄ながら39歳まで土俵に立ち続けた不屈の男が、勝負の世界で戦い続ける「友」のさらなる活躍を願った。石川君、23年連続勝利おめでとう。同じ秋田県出身で同い年ですが、称賛以上の言葉が見つかりません。1つ、2つ上のステージの人なので本当にすごいです。自分が金足農業、彼が秋田商業で、存在は高校時代から知っていました。初めて会ったのは自分も現役時代の頃。目配り、気配りができて、話し方は優しいですが、目の奥にはブレない心ととてつもない向上心、負けず嫌いの魂が宿っていると感じました。
◆3番に入ったヤクルト・村上宗隆内野手(24)が石川の大記録を援護した。長岡の適時二塁打で先制した直後の一回無死二塁で5月24日以来、8試合ぶりの13号2ランを放った。「(長岡)秀樹が1球で打っていい流れで回ってきたので、その勢いに乗って打った。雨が降る展開も分かっていたし、早く点を取りたかった」岸の投じた低めのスライダーをすくい上げ、右中間席に運んだ。通算204本塁打とし、入団7年目では松井秀喜に並び歴代7位とした。同氏とは2022年のポストシーズンに解説で訪れた際に対面。日米通算507本塁打を放った大先輩と接し「とにかく大きかった」とスケールの大きさに驚かされた。チームの2分けを挟んだ連敗を5で止め「勝てたことが一番大きかった」と村上。今季本塁打を放った13試合は10勝2敗1分け。今後も勝利に導くアーチを架ける。(赤尾裕希)

<交流戦順位表推移>
順位 | チーム名 | 勝数 | 負数 | 引分 | 勝率 | 首位差 | 残試合 | 得点 | 失点 | 本塁打 | 盗塁 | 打率 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 (-) |
ロッテ |
3 | 1 | 2 | 0.750 (↓0.25) | - (-) |
12 | 19 (-) | 16 (+1) | 3 (-) | 2 (-) |
0.278 (↓0.015) | 2.440 (↑0.26) |
2 (1↑) |
ソフトバンク |
4 | 2 | 0 | 0.667 (↑0.067) | 0 (↓1) |
12 | 16 (+5) | 11 (+3) | 3 (+2) | 5 (+1) |
0.215 (↑0.007) | 1.600 (↓0.24) |
2 (1↑) |
巨人 |
4 | 2 | 0 | 0.667 (↑0.067) | 0 (↓1) |
12 | 21 (+7) | 13 (+1) | 2 (-) | 5 (+1) |
0.245 (↑0.028) | 2.060 (↑0.21) |
2 (-) |
楽天 |
4 | 2 | 0 | 0.667 (↓0.133) | 0 (-) |
12 | 24 (-) | 20 (+4) | 4 (-) | 5 (-) |
0.246 (↓0.004) | 3.450 (↓0.45) |
5 (2↑) |
日本ハム |
3 | 2 | 0 | 0.600 (↑0.1) | 0.5 (↓1) |
13 | 29 (+9) | 12 (+2) | 6 (+2) | 1 (-) |
0.315 (↑0.018) | 2.350 (↑0.08) |
6 (3↓) |
DeNA |
3 | 3 | 0 | 0.500 (↓0.1) | 1 (-) |
12 | 21 (+2) | 26 (+9) | 6 (-) | 1 (-) |
0.251 (↓0.007) | 4.180 (↓0.88) |
6 (2↑) |
中日 |
3 | 3 | 0 | 0.500 (↑0.1) | 1 (↑1) |
12 | 8 (+2) | 8 (+1) | 2 (+1) | 3 (-) |
0.190 (↑0.002) | 1.110 (↑0.1) |
6 (3↓) |
西武 |
3 | 3 | 0 | 0.500 (↓0.1) | 1 (-) |
12 | 10 (+1) | 17 (+7) | 2 (-) | 1 (-) |
0.185 (↓0.006) | 2.550 (↓0.91) |
9 (1↓) |
ORIX |
2 | 4 | 0 | 0.333 (↓0.067) | 2 (-) |
12 | 13 (+1) | 23 (+2) | 0 (-) | 5 (+4) |
0.230 (↑0.001) | 3.440 (↑0.54) |
9 (1↓) |
広島 |
2 | 4 | 0 | 0.333 (↓0.067) | 2 (-) |
12 | 22 (+3) | 18 (+5) | 3 (+1) | 3 (-) |
0.244 (↓0.004) | 2.390 (↓0.51) |
11 (-) |
ヤクルト |
1 | 3 | 2 | 0.250 (↑0.25) | 2 (↑1) |
12 | 18 (+4) | 24 (-) | 4 (+1) | 3 (-) |
0.236 (↑0.012) | 3.930 (↑0.44) |
12 (1↓) |
阪神 |
1 | 4 | 0 | 0.200 (↑0.2) | 2.5 (↑1) |
13 | 9 (+1) | 22 (-) | 2 (+1) | 2 (-) |
0.205 (↓0.016) | 3.230 (↑0.76) |
<セ・リーグ順位表推移>
順位 | チーム名 | 勝数 | 負数 | 引分 | 勝率 | 首位差 | 残試合 | 得点 | 失点 | 本塁打 | 盗塁 | 打率 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 (1↑) |
巨人 |
27 | 23 | 4 | 0.540 (↑0.009) | - (↓0.5) |
89 | 134 (+7) | 131 (+1) | 23 (-) | 30 (+1) |
0.231 (↑0.003) | 2.270 (↑0.03) |
2 (1↓) |
広島 |
24 | 21 | 4 | 0.533 (↓0.012) | 0.5 (↑0.5) |
94 | 152 (+3) | 124 (+5) | 23 (+1) | 27 (-) |
0.242 (↓0.001) | 2.330 (↓0.05) |
3 (-) |
阪神 |
26 | 23 | 4 | 0.531 (↑0.01) | 0.5 (↓0.5) |
90 | 158 (+1) | 150 (-) | 25 (+1) | 17 (-) |
0.221 (↓0.002) | 2.270 (↑0.04) |
4 (1↑) |
中日 |
23 | 25 | 5 | 0.479 (↑0.011) | 3 (↑0.5) |
90 | 134 (+2) | 156 (+1) | 22 (+1) | 16 (-) |
0.235 (↓0.001) | 2.630 (↑0.05) |
5 (1↓) |
DeNA |
24 | 27 | 1 | 0.471 (↓0.009) | 3.5 (↓0.5) |
91 | 169 (+2) | 196 (+9) | 27 (-) | 31 (-) |
0.245 (↓0.001) | 3.420 (↓0.1) |
6 (-) |
ヤクルト |
19 | 29 | 4 | 0.396 (↑0.013) | 7 (↑0.5) |
91 | 179 (+4) | 181 (-) | 36 (+1) | 23 (-) |
0.237 (↑0.001) | 3.330 (↑0.04) |
<パ・リーグ順位表推移>
順位 | チーム名 | 勝数 | 負数 | 引分 | 勝率 | 首位差 | 残試合 | 得点 | 失点 | 本塁打 | 盗塁 | 打率 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 (-) |
ソフトバンク |
33 | 15 | 2 | 0.688 (↑0.007) | - (-) |
93 | 213 (+5) | 113 (+3) | 34 (+2) | 39 (+1) |
0.256 (-) | 2.000 (↓0.01) |
2 (-) |
ロッテ |
27 | 19 | 5 | 0.587 (↓0.013) | 5 (↓1) |
92 | 158 (-) | 153 (+1) | 24 (-) | 18 (-) |
0.247 (↓0.001) | 2.720 (↑0.04) |
3 (-) |
日本ハム |
28 | 20 | 2 | 0.583 (↑0.009) | 5 (-) |
93 | 181 (+9) | 152 (+2) | 27 (+2) | 45 (-) |
0.248 (↑0.003) | 2.720 (↑0.02) |
4 (-) |
楽天 |
22 | 28 | 1 | 0.440 (↓0.009) | 12 (↓1) |
92 | 165 (-) | 217 (+4) | 18 (-) | 36 (-) |
0.237 (↓0.001) | 4.000 (↓0.03) |
5 (-) |
ORIX |
21 | 29 | 2 | 0.420 (↓0.009) | 13 (↓1) |
91 | 157 (+1) | 171 (+2) | 17 (-) | 24 (+4) |
0.242 (↓0.001) | 2.910 (↑0.03) |
6 (-) |
西武 |
18 | 33 | 0 | 0.353 (↓0.007) | 16.5 (↓1) |
92 | 128 (+1) | 184 (+7) | 25 (-) | 24 (-) |
0.211 (↓0.001) | 3.200 (↓0.07) |
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