オリックス(★1対2☆)中日 =交流戦2回戦(2024.06.01)・京セラドーム大阪=
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中日
00000000221000
ORIX
0100000001610
勝利投手:藤嶋 健人(1勝0敗0S)
(セーブ:マルティネス(0勝1敗16S))
敗戦投手:才木 海翔(0勝1敗0S)
  DAZN
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◆中日が投手戦を制した。中日は1点を追う9回表、大島の適時打で同点とする。なおも1死満塁の好機で石橋が犠飛を放ち、勝ち越しに成功した。投げては、先発・メヒアが7回1失点の好投。2番手・藤嶋が今季初勝利を挙げた。敗れたオリックスは、5番手・才木が振るわなかった。

◆オリックス東晃平投手(24)が、危険球退場となった。4回、1死から中日福永に初安打を浴び、1死一塁で4番細川を迎えた。その2球目が細川の頭部付近を襲った。ヘルメットが飛び、細川は顔をしかめた。トレーナーとともにいったんベンチに下がった。球審から危険球退場が宣告されると、中嶋監督はリクエストを要求。しかし、判定通り危険球退場となった。オリックス投手の危険球退場は、22年5月17日日本ハム戦での山岡以来。東は1回に3者連続三振で立ち上がり、3回まで無安打投球だった。代わって鈴木博志投手(27)が緊急登板。ディカーソンを二ゴロ併殺に打ち取り、ピンチを脱した。

◆オリックス中嶋監督が、中日マルティネスの投球を「あれはボーク」と指摘した。1点リードの9回に、プロ3戦目となる才木を抑えに起用したが、2失点して逆転負けを喫した。9回裏の攻撃にはマルティネスが登板。先頭の太田が右前打で出塁し、無死一塁と反撃機を作った。だが、次打者の中川が二直。飛び出していた代走の小田も一塁で刺され併殺で好機が一瞬でしぼんだ。指揮官は「(才木を)出したのはこっちなので。アイツは糧にしてやってくれれば」とこの失敗に萎縮しないように願ったが、マルティネスには辛辣(しんらつ)だった。「ボークでしょ? あれはちょっとないですね。まったく(セットポジションで)止まらない。ピタッと止まれとは言わないですが、まったくひとつも止まらないっていうのは...。あれが許されるならなんでもありになる。もういいかげんそこだけはちゃんとやるべきじゃないですか? (ボークを)取る人は取るし、取らない人は全く取らない、この差はなんなのかとも思うし。野球やってる人ならみんなそう思うんじゃないですか。これはちょっとかみつきたい」と厳しい口調で指摘した。

◆中日は土壇場の4連打などで逆転に成功し、連敗を3で止めた。1点を追う9回無死一、三塁。代打大島洋平外野手(38)がチーム46イニングぶりとなる適時打での得点で同点とすると、なおも1死満塁から石橋の犠飛で勝ち越した。無得点症候群の重圧を、ベテランのバットが振り払った。オリックス才木の初球カーブを中前へ運んだ。8回まで空回りを続けた攻撃のリズムをひと振りで修正した打撃の職人は「たまたまです」とサラリと話した。前夜までの3連敗で得点合計はわずか1点。8回1死二塁では左膝自打球の影響でベンチスタートの中田を代打起用するも、二塁後方へのハーフライナー。この打球で二塁走者の岡林が飛び出して併殺となるなど、厳しい展開が続いていた。立浪和義監督(54)も、試合直後は思わず笑みを浮かべた。「嫌なムードが続いていたのでね。洋平(大島)もタンケ(ビシエド)もよくつないでくれた。苦しい展開ではあったが、粘って勝つことで流れも変わってくると思う」。この逆転勝利を好転へのきっかけとしたいところだ。

◆オリックス才木海翔投手(23)のプロ初の抑えのマウンドは、ほろ苦いものになった。プロ3戦目の登板で、1点リードの9回に送り出された。マチャドらが連投していた事情もあり、抑えの大役を任されたが、先頭から4連打されるなどで2点を奪われ、逆転を許し、プロ初黒星を喫した。才木は「任された場面で結果が出ないのは力不足」とベンチで目を赤くした。5月下旬に支配下登録されたばかりの右腕は「この悔しい気持ちは絶対に忘れない」と雪辱を誓った。

◆オリックス・曽谷龍平投手(23)が先発予定の2日の3回戦に向けてショートダッシュなどで調整した。「(中日は)作戦系が多いと思うので、バント処理とか、投げた後もしっかり野手としての役割ができるように。守備もしっかりやりたい。いいイメージをしっかり持って投げたい」と意気込んだ。前回登板の5月25日の西武戦(ベルーナ)では七回に打線につかまり、自己ワーストタイの六回途中6失点で敗戦投手となっただけに「回を投げるに連れて、球威が落ちると思いますけど。そこはギアチェンジというか。もう一段階、自分の投球ができるようにしたい」と気を引き締めた。今季はここまで6試合で3勝2敗、防御率3・55。4勝目を目指してマウンドに上がる。

◆中日は村松開人内野手(23)、田中幹也内野手(23)、福永裕基内野手(27)の「2年目トリオ」が1番から3番までを担う。中田翔内野手(34)は2戦続けてスタメンから外れた。

◆両軍のオーダーが発表された。オリックスは右大腿二頭筋の筋損傷で登録抹消された森友哉捕手(28)に代わって、中川圭太内野手(28)が「4番・DH」で出場する。5月31日の同戦の八回の守備で途中交代した紅林弘太郎内野手(22)は体調不良で欠場。宜保翔内野手(23)が「2番・二塁」で今季3度目の先発出場となった。また体調不良で同31日の中日戦を欠場していた福田周平外野手(31)が先発で復帰した。

◆オリックス・東晃平投手(24)が四回に危険球退場となった。1死で打席に細川を迎え、2球目の直球が抜け気味となり、ヘルメットのつば付近に直撃。ヘルメットは落ち、細川は一度、倒れたが、すぐに立ち上がった。トレーナーとともにベンチに下がり治療を受けた。球場は一時騒然となり、中日ファンからはブーイングが起こった。白井球審から危険球退場のアナウンスがされた後、オリックス・中嶋監督が危険球の判定を巡ってリプレー検証を要求。しかし、判定は覆らず、東は四回途中、45球で退場となった。細川はグラウンドに戻り、一塁走者としてプレーを再開した。2番手で急きょ登板した鈴木が1死一、二塁でディカーソンを二ゴロ併殺に仕留めた。

◆中日が1点ビハインドで迎えた九回に4連打などで逆転した。この回から登板したオリックス・才木に対し、先頭の福永裕基内野手(27)が右翼フェンス直撃の二塁打を放って出塁。細川成也外野手(25)が右前打で続いて一、三塁とチャンスを広げた。代打・大島洋平外野手(38)が中前に弾き返して同点。交流戦5試合目で初のタイムリーが出て、振り出しに戻した。さらにダヤン・ビシエド内野手(35)が中前打を放って満塁。1死となった後、石橋康太捕手(23)がライトに犠飛をあげて2ー1と勝ち越した。

◆オリックスは九回に逆転を許して、3連勝を逃した。0―1の四回に先発の東が細川への頭部死球で危険球退場。オリックスベンチはリプレー検証を要求するも、判定は変わらなかった。緊急登板した鈴木は1死一、二塁のピンチを併殺で切り抜け、五回以降も回をまたいで登板し、2回2/3を無失点。その後もリードを守って九回を迎えたが、大卒2年目の才木が4連打と犠飛で逆転された。抑えのマチャドは前日までに連投していたため、3連投を避けて起用せず。5月に支配下登録されたばかりの右腕に九回のマウンドを託したが、逃げ切ることはできなかった。

◆災難に次ぐ災難に、目前だった白星までもが手からスルリとこぼれ落ちた。主力の離脱に危険球退場、逼迫(ひっぱく)するブルペン事情...。オリックス・中嶋聡監督は逆転負けした原因に、1得点どまりだった打線を挙げた。「どんな形でも点を取らなきゃいけないところで取れなかったのが敗因かなと思う」予期せぬ出来事が連続した。5月31日に右足を痛めて途中交代していた森が右大腿二頭筋の筋損傷と診断されて登録抹消に。紅林も体調不良で欠場した。主力不在の中で臨んだが、さらにアクシデントが起こった。先発の東が四回に細川への頭部死球で危険球退場となり、鈴木が緊急登板する事態に。そこからブルペン陣が必死につないで1点のリードを守ったが、九回に大きな落とし穴が待っていた。抑えの平野佳は右肘の張りで2軍調整中。代役守護神のマチャドは3連投を避けたかった。九回のマウンドに送り出したのは、5月に支配下登録されたばかりの才木。だが、4連打と犠飛で逆転を許してしまい、その後のベンチで涙を流す結果に。指揮官は「チャンスで点を取れなかったのが、最後の最後に若いピッチャーに対してプレッシャーをかけたってこと」と打線を責めた。さらに九回裏に登板した中日の守護神・マルティネスの投球に対しても中嶋監督は怒り心頭。走者を背負った状態で、投球動作に入る前に静止していないように見えたと主張し「完全ボークでしょ」と強調した。「あれはちょっとない。あれを許すんやったらなんでもありになる。そこだけはかみつきたい」とぼやきは止まらなかった。度重なる不運も影響してチームの連勝はストップ。離脱者続出の危機的状況を、全員で耐えながら乗り切るしかない。(織原祥平)

<交流戦順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ロッテ
302 1.000
(-)
-
(-)
1319
(+3)
15
(+2)
3
(-)
2
(+1)
0.293
(↓0.025)
2.700
(↑0.3)
2
(-)
楽天
410 0.800
(↑0.05)
0
(-)
1324
(+8)
16
(+2)
4
(+1)
5
(+2)
0.250
(↑0.002)
3.000
(↑0.27)
3
(2↑)
DeNA
320 0.600
(↑0.1)
1
(-)
1319
(+4)
17
(+3)
6
(+2)
1
(+1)
0.258
(-)
3.300
(↑0.08)
3
(2↑)
ソフトバンク
320 0.600
(↑0.1)
1
(-)
1311
(+2)
8
(-)
1
(-)
4
(+2)
0.208
(↓0.004)
1.360
(↑0.33)
3
(1↓)
巨人
320 0.600
(↓0.15)
1
(↓1)
1314
(+3)
12
(+4)
2
(-)
4
(-)
0.217
(↓0.001)
2.270
(↓0.42)
3
(2↑)
西武
320 0.600
(↑0.1)
1
(-)
139
(+4)
10
(+3)
2
(+1)
1
(+1)
0.191
(↑0.015)
1.640
(↓0.35)
7
(3↓)
日本ハム
220 0.500
(↓0.167)
1.5
(↓1)
1420
(+3)
10
(+4)
4
(+1)
1
(-)
0.297
(↓0.016)
2.430
(↓0.5)
8
(3↓)
ORIX
230 0.400
(↓0.1)
2
(↓1)
1312
(+1)
21
(+2)
0
(-)
1
(-)
0.229
(↓0.003)
3.980
(↑0.52)
8
(3↓)
広島
230 0.400
(↓0.1)
2
(↓1)
1319
(-)
13
(+2)
2
(-)
3
(-)
0.248
(↓0.021)
1.880
(↑0.43)
8
(2↑)
中日
230 0.400
(↑0.15)
2
(-)
136
(+2)
7
(+1)
1
(-)
3
(-)
0.188
(↑0.035
1.210
(↑0.05)
11
(-)
ヤクルト
032 0.000
(-)
3
(↓1)
1314
(+2)
24
(+8)
3
(-)
3
(-)
0.224
(↓0.012)
4.370
(↓0.51)
11
(-)
阪神
040 0.000
(-)
3.5
(↓1)
148
(+2)
22
(+3)
1
(-)
2
(+2)
0.221
(↓0.022)
3.990
(↑0.56)

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
広島
24204 0.545
(↓0.013)
-
(-)
95149
(-)
119
(+2)
22
(-)
27
(-)
0.243
(↓0.001)
2.280
(↑0.04)
2
(-)
巨人
26234 0.531
(↓0.011)
0.5
(-)
90127
(+3)
130
(+4)
23
(-)
29
(-)
0.228
(-)
2.300
(↓0.04)
3
(-)
阪神
25234 0.521
(↓0.011)
1
(-)
91157
(+2)
150
(+3)
24
(-)
17
(+2)
0.223
(↓0.001)
2.310
(-)
4
(-)
DeNA
24261 0.480
(↑0.011)
3
(↑1)
92167
(+4)
187
(+3)
27
(+2)
31
(+1)
0.246
(↑0.001)
3.320
(-)
5
(-)
中日
22255 0.468
(↑0.011)
3.5
(↑1)
91132
(+2)
155
(+1)
21
(-)
16
(-)
0.236
(↑0.002
2.680
(↑0.03)
6
(-)
ヤクルト
18294 0.383
(↓0.008)
7.5
(-)
92175
(+2)
181
(+8)
35
(-)
23
(-)
0.236
(↓0.001)
3.370
(↓0.07)

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
32152 0.681
(↑0.007)
-
(-)
94208
(+2)
110
(-)
32
(-)
38
(+2)
0.256
(↓0.001)
1.990
(↑0.04)
2
(-)
ロッテ
27185 0.600
(↑0.009)
4
(-)
93158
(+3)
152
(+2)
24
(-)
18
(+1)
0.248
(↓0.001)
2.760
(↑0.03)
3
(-)
日本ハム
27202 0.574
(↓0.013)
5
(↓1)
94172
(+3)
150
(+4)
25
(+1)
45
(-)
0.245
(-)
2.740
(↓0.03)
4
(-)
楽天
22271 0.449
(↑0.011)
11
(-)
93165
(+8)
213
(+2)
18
(+1)
36
(+2)
0.238
(↑0.001)
3.970
(↑0.04)
5
(1↓)
ORIX
21282 0.429
(↓0.009)
12
(↓1)
92156
(+1)
169
(+2)
17
(-)
20
(-)
0.243
(-)
2.940
(↑0.02)
6
(-)
西武
18320 0.360
(↑0.013)
15.5
(-)
93127
(+4)
177
(+3)
25
(+1)
24
(+1)
0.212
(↑0.001)
3.130
(-)