阪神(-降雨のため試合中止-)日本ハム =交流戦1回戦(2024.05.28)・阪神甲子園球場=
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◆午後4時40分に中止が決定した。この日の西宮市は朝から強い雨が降り続けており、大雨警報が出ている時間帯もあった。内野の土部分には全面シートがかけられていたが、外野の芝部分は水が浮いている状態の場所もあった。阪神はこの日から交流戦がスタートする予定だった。

◆雨天中止が決まり、日本ハム新庄剛志監督(52)の甲子園初勝利は、29日以降にお預けとなった。前回甲子園で戦った22年の阪神3連戦は3連敗。投手の3番起用を示唆するなど奇策、珍起用で「ぐっちゃぐちゃにしてやろうかな」とセ・リーグ首位阪神からの白星を狙っていたが、天気には勝てなかった。新庄監督は先発予定だった山崎福也投手(31)を7番に据えようとしていたことを明かした。22日の打撃練習を見て「打球の質がめちゃくちゃいい。右中間にね、いい打球がね。ヘッドの使い方がむちゃくちゃうまいんで。おもしろいっすねえ」と絶賛。その上で「(山崎)サチヤくんが打って、(伏見)トライくんでバント、水野君でかえす」とイメージをつくっていた。さらに上位打線は1番五十幡、2番中島の快足コンビを想定していた。理由は「おれ(内野を覆う)全面シートがあるの知らなかったんですよ。全面シートが無かったら、ちょっと打順変えようかなと。全面シートがあったからグラウンドが走りやすいんで。グラウンド状況で選手は変わってきます」。足でかき回して走者をため、中軸でかえし、さらに打撃センスのある7番山崎で再びチャンスをつくって伏見が送り、打撃好調な「脅威の9番」水野で、追加点を生み出すようなプランを、ほのめかした。交流戦いきなりの斬新オーダーは日の目を見なかったが、山崎は30日にスライド登板する。指揮官は山崎へのバントのサインは「ない。ないとは言っときます。バスターエンドランぐらいはできそうな気はしますけど。打たせた方がいいかなあと。ピッチングも乗ってくると思うんで。普通ピッチャーは初球打たせないんですけど。よし(初球から)ガンガンいけと」。本当にバントはないのか? はたまた...真実は2日後、解き明かされる。

◆日本ハム新庄剛志監督(52)が、首位浮上への青写真を口にした。凱旋(がいせん)試合となるこの日の阪神との初戦は悪天候のため中止となり「きょう雨で(やるのは)ちょっと嫌でしたね。明日晴れ? 良かった良かった。まじで。本当に勝ちたい」と、好天が見込まれる29日からのスタートを歓迎した。パ・リーグ2位と好調で、首位ソフトバンクとは4・5ゲーム差。指揮官は交流戦に向け「今の(ソフトバンクとの)ゲーム差を少しでも縮めてね。理想は(ゲーム差)2でしょう。2で直接対決で抜かすのが一番ドラマチック」。交流戦後は、6月21日からの楽天3連戦、同25、26日西武戦を挟んで、28日からソフトバンクとの直接対決が控える。じわじわ差を詰めて、本拠エスコンフィールドで首位に立つというシナリオだ。細かい星計算も頭に入れている。交流戦では「5試合でも勝ち越せれば、もう勢いがあるのでね」。まずは古巣阪神戦でスタートダッシュを図り、6月下旬の"天王山"へ向け、ギアを上げていく。

◆この日先発予定だった日本ハム山崎福也投手(31)は、30日同戦(同)にまわる。山崎には"恵みの雨"となった。次回登板は30日予定。移籍1年目の今季は、初登板の4月2日楽天戦から前回登板の5月21日オリックス戦まで、8試合連続で中6日で投げてきた。「逆に2日間延びるということで、休めるとプラスに考えて過ごします」と前向きだった。この日は「7番投手」で打席に立つはずだった。「いや、驚きましたよ。マジか!? という感じで。いい意味で。さすが新庄監督だなと思いました」。指揮官は30日の相手投手次第で、さらに打順を上げる可能性も「考えてる」とした。山崎は「もう監督に任せて。僕自身も楽しみです」と歓迎した。打撃が得意で、交流戦は3年連続で安打を放ち、通算打率は2割7分3厘。「さっき冗談で(新庄監督から)『3番いっちゃう?』みたいな感じで言われたんですけど。その場は笑って、という感じで終わった。明後日どうなるか。いろんなことを想定して準備します」と楽しそうだった。

◆日本ハム伊藤大海投手(26)が、29日阪神戦で10年ぶりの聖地1勝を目指す。甲子園での先発マウンドは、駒大苫小牧2年時の14年センバツ初戦で完封勝利を挙げて以来。28日の同戦が雨天中止となり、リーグ戦に続いて交流戦でも開幕投手を務める道産子右腕が、投打での活躍を誓った。この日先発予定だった山崎福也投手(31)は、30日同戦(同)にまわる。土砂降りだった甲子園。グラウンドに足を入れることはなく、隣接する室内練習場で調整した伊藤は「いや、全然覚えてなかったんで」と苦笑い。高校時代を思い出すような雰囲気での練習とはならなかったが、やはり甲子園での登板は「すごい楽しみですね」と話した。14年センバツでは、鮮烈な聖地デビューを果たした。当時、駒大苫小牧で背番号15の2年生右腕は、創成館(長崎)との初戦に先発。9回をわずか3安打に抑え、完封勝利を収めた。あれから10年。地元の日本ハムにドラフト1位で入団し、4年目の今季は開幕投手を務めるまでに成長。「いつもと変わらず先頭(打者)、1球目、1イニング目をこだわりながら、しっかりイニングを投げることは大前提。交流戦をしっかり勝ちきるイメージを持って、チームとしてもやって、1勝をしっかり目指してやっていけたら」。当時の感慨に浸るよりも、まずはチームのエースとしての決意がみなぎった。相手は昨季の日本一チームだ。警戒する打者も多い。「近本さん、中野さん、大山さん、森下...挙げたらキリないですけど、つながると本当にドカってきそうな...甲子園っていうのもちろんありますし」と、高校時代は体験していない虎党の大声援も脅威の1つだ。その中で打席にも立つのが交流戦。高校時代には三塁打も放っているが「チームバッティングというかランナーを着実に進める"投手打者"としての役割を果たせたら」。10年ぶりの甲子園。あの頃のように投打でチームの勝利のためにフル回転する。【木下大輔】

◆日本ハム新庄監督が雨天中止となった古巣阪神との交流戦初戦の幻のスタメンを明かした。打撃もいい先発山崎は「6番でもいいかなと思ったけど、7番」だったと明言。「(山崎)福也君が打って(8番伏見)寅威君でバント(9番)水野君でかえす」という下位打線だった。その山崎は30日に先発予定を変更。「別に6番でもいい(笑い)。彼は(高校時代の夢の1つが)『日本ハムの3番』を打ちたいって知っていたんで、めっちゃ迷った」というだけに、30日の打順にも注目が集まる。もうひとつ、不敵な笑みを浮かべて予告した。「まあ、見といてください」。大先輩の岡田監督に恐れながらも実現を目指す"ハイタッチ・メンバー表交換チャレンジ"も順延。ただ、自信ありげで「なんかあるんでしょうね」とニヤリ。「失礼のないようにはします。ここ(甲子園)で育ててもらって...記念に」と思い描く青写真はありそう。29日の試合前も要注目だ。

◆阪神の島田海吏外野手(28)、小野寺暖外野手(26)、島本浩也投手(31)が1軍に合流した。島田は開幕1軍を勝ち取るも、4月3日に出場選手登録を抹消。ウエスタン・リーグでは40試合の出場で、打率・239、0本塁打、3打点だった。同じく開幕1軍メンバーだった小野寺も9日に登録抹消されてから、再昇格となる見込み。島本は、背中の痛みを訴えて18日に登録抹消。25日のウエスタン・オリックス戦(鳴尾浜)で実戦復帰を果たしていた。1軍では今季15試合の登板で防御率0・73。磐石の投手陣にまた頼もしい男が帰ってきた。

◆阪神の島田海吏外野手(28)、小野寺暖外野手(26)、島本浩也投手(31)が28日、 出場選手登録された。島田は「1軍で打てるための、走れるための準備はずっと心掛けてやってきた。やるだけです」と意気込む。背中の痛みで2軍調整していた島本も「体自体はもう大丈夫です。なんとか(最短の)10日間で(1軍に)上げてもらえたので、そこはしっかりと貢献したい」と力を込めた。

◆天候不良のため、試合中止が午後4時40分に発表された。阪神は村上頌樹投手(25)、日本ハムは山崎福也投手(31)が予告先発として発表されていた。阪神の試合中止は今季3度目。29、30日にも同戦が予定されている。

◆先発予定だった日本ハム・山崎福也投手(31)の打順は7番の予定だった。「いや、驚きました。マジか?って感じで。さすが新庄監督だな、と思いました」と笑顔。東京・日大三高3年時に出場した甲子園選抜大会では大会最多タイとなる13安打を記録し、プロ入り後も通算22打数6安打、打率・273。登板が30日にずれ込む中、オリックス時代の2021年には甲子園でプロ初の二塁打を放っており、「イメージはいいですよね。バッターボックスに入るのが楽しみ」と心躍らせていた。

◆かつて阪神のスター選手として活躍した日本ハムの新庄監督。2年ぶりの甲子園での試合が中止となり「雨の中でやるのはちょっと嫌でしたね。(29日からは)日本一のチームに胸を借りるというよりも、倒しにいきたい。本当に勝ちたい」と力強く語った。今季は試合前のメンバー表交換の際、相手監督や審判団とハイタッチを交わしている。阪神の大先輩でもある岡田監督に対しては「失礼のないようにはしますけど、まあ見といてください。ファンあってのプロ野球なので」と自信にあふれた様子だった。

◆交流戦初戦の阪神戦が雨天中止となった日本ハム・新庄剛志監督(52)は甲子園室内練習場で報道陣に対応した。一問一答は以下の通り。ーー先発予定だった山崎福也の打順は「7番でいこうとした。福也君が打って、(8番の伏見)寅威君でバント、(9番)水野君で返す(笑)」ーー投手で7番(甲子園選抜大会最多タイ13安打の記録を持つ山﨑)。打撃への期待は大きい「別に6番でもいいぐらい。エスコンでの打撃練習見ても、一番飛ばしてましたもん。ウチの〝野手〟の左バッターで。打球の質がめちゃくちゃいい。右中間にね、いい打球がね。ヘッドの使い方がむちゃくちゃうまいんで」ーーオリックス時代には交流戦で代打出場も「見ました。何より打席に楽しんで、『俺は結果を残すんだ』っていう姿勢が一番伝わってくるし、何かやってくれそうな期待感はありますよね。ウチの野手も、それぐらいの気持ちでいった方が結果出ると思いますよね。2年間、そういってきたんだけどな...」ーーファン注目の阪神・岡田監督とのメンバー交換後のハイタッチは「まあまあまあ...。見といてください。失礼のないようにはしますけど、プレーボールがかかる前なのでね。まあファンあってのプロ野球だし、ここで育ててもらって。記念に」ーー改めて甲子園に来て思い出すことは「やっぱ、初ホームランの感触。忘れることはない。あの打席に入るまでの楽しさとか興奮度とか、今もすぐ思い出せる。タイガース時代いろんなことをやってきましたけど、やっぱあの(1992年)5月26日(大洋戦=甲子園)のね。もう初球からガンガン、どんな球でも見えたら振ってやろうって、振ったらホームラン。もうあそこからですね。だから、チャンスは一瞬。このチャンスを逃したら、もう俺はないって。福岡に帰って造園業をするぞってぐらい。ほんとほんと、そういう気持ちじゃないと。活躍できない。もうガンガン振ること。今の若い子たち、(1軍に)上がってきて3ボールとか振らないでしょ。もったいないなって、すごく思うんですよね」ーー敬遠球を打ってのサヨナラ(1999年6月12日巨人戦=甲子園)は「あれ、誰でも打てるんでね(笑)。だってピッチャーの横にゴロ転がせば。気持ちの問題なんで。あれ打ってなかったら(阪神ファンに)追いかけられてましたよ、家まで(笑)」ーーペナントレースの鍵を握る交流戦「理想は交流戦終わったときにソフトバンクに2ゲーム差でしょ。2で直接対決で抜かすのが一番ドラマチックではありますよね。小久保監督は同級生だしね。その意識はしていますね。俺の中で一番美しいホームラン打つのが小久保君。同級生ながらジェラってましたからね」

◆「日本生命セ・パ交流戦」が28日に開幕したが、阪神は日本ハム戦が降雨中止となった。オリックス戦(マツダ)で勝利した広島が勝率・575とし、同・568の阪神はゲーム差なしながら2位に転落。阪神が首位の座を譲るのは、15日以来。

◆1軍再昇格した阪神・島田海吏外野手(28)は「与えられたところでしっかりと役割を果たせるように、ということだけを考えてやるだけ」と意気込んだ。4月3日の2軍降格後、ファームでは40試合に出場して打率・239、3打点、15盗塁とアピールを続けてきた。「1軍で打てるため、走れるための準備はずっと心掛けてやってきた」と継続して結果にこだわっていく。

◆阪神・前川右京外野手(21)は仕切り直しの交流戦開幕に向け、室内練習場で打撃練習などを行った。「(日本ハム戦には)いい印象も悪い印象もない。普通に入れれば」。昨年の交流戦で1軍デビューし、同戦では3試合スタメンで4安打。6月10日(エスコン)には初打点をマークし、その相手が29日先発の伊藤だった。ただ、おごることはなく「めちゃくちゃいい投手なので、ちゃんと準備して試合に入れれば」と冷静に打席に向かう。

◆阪神・近本光司外野手(29)が自慢の快足でパ・リーグをかき乱す。昨年の交流戦では18試合で7盗塁と躍動。その強肩が「ユアビーム」と称される日本ハム・田宮については「(去年の)フェニックス(リーグ)で刺されているとコーチから言われている。だからって走るわけでもないし、走らないわけでもない。その状況がきたら走るだけ」と話した。先頭での出塁&盗塁で低調な打線に勢いを与えていく。

◆新庄剛志監督(52)率いる日本ハムとの注目の一戦は午後4時40分に中止が発表された。3度目の雨天中止となった岡田彰布監督(66)の主な一問一答は以下の通り。ナイターで2位広島がオリックスに勝利したため、勝率で下回り、5月15日以来の2位となった(成績=25勝19敗4分)。ーー村上は「村上は一回飛ばす。予定通り行くよ。ちょうど、1週間ちょっと、休養言うといた」ーーずっと中6日「ちょうどええ機会かもわからへんけどな。前回(21日広島戦で5回5失点)、あんな形やったからな」ーー予備日が火曜日になれば村上の投げる回数は変わらない「火曜日になるかわからんへんやん、まだそんなん。月曜日になるかもわからんし。投げる回数は、そんなに」ーー1週間あればプラスになるか「ずっと悪かったからな。大竹にしてもずっと抑えてるし、また悪いコンディションで投げてっていうのもあるしな」ーー野手は自分をみつめ直す時間になるか「それは分からん。明日の結果が出てからやろ。いい雨やったと思うのは、それは分かれへんがな、今日やってたら爆発してるかも分かれへん。結果やんか、これは、シーズン入ったら」ーー試合で結果を残す「そうやんか。休んで打てんのやったら苦労せえへんわ、休ますよ」ーーそろそろ点を取ってほしい「ずっと、〝そろそろ〟言うてるやんか、開幕から。ゲーム始まってみんとな。全然兆しがないのに爆発することはあるしな。ゲームの中で、キッカケつかんで、自分の感じをつかむかもわからん」ーー4番にも結果がほしい「得点取らなアカンからの。そういうことやから。一番チャンスがあるのは4番やから。打順いうのは、そういう流れで、回りになってるわけやからさ」ーー持ち直したが、まだ...「結果であってさ、そういうことやで。でも(22、23日の広島戦で)2試合連続で打点を挙げても、ええって書けへんやんか。それやったら見た目なわけやんか結局、ホームラン打てないとかな、いい当たりというかな、すっきりした当たりみたいな長打とか、いろんな意味でな。2試合連続打点挙げてんのに、調子悪いかもってなるかも分からへんやん。本人からしたら」ーー今はきれいなヒットよりも得点につながる一打「それはもう全員やで...誰でも得点圏で回って来る流れで、そういう場面になるわけやから。7番でも8番でもそういう場面来るわけやからな」ーー練習で打つポイントなど変化は見られたか「そんなん練習なんかで出来ひんよ。105キロのボールで出来へん」ーー29日の日本ハムの投手は分からないが「いや、伊藤よ。こっちも大竹やん」ーー新庄監督が打撃に定評がある山崎福也を3番や6番に「明日3番に入れるんちゃう? だから。そういうことちゃうの?」ーー打者として評価してるのなら「ちゃうの?」ーーそんな情報は「入るか。明日3番に入れたら、大したもんやけどな、フフフ。今日でもホンマに3番入ってたか分からへんけどな。そんな決まってもないことを」(自ら)「あーあ、どっと疲れたな」ーー気持ちを高めたのに...「なあ。雨止む止む言うから。...いや、無理やろ!」

◆もう貧打の虎と呼ばれるわけにはいかない。阪神・森下翔太外野手(23)が中軸としての責任と自覚をにじませた。「クリーンアップで打っているので、いいところで打たないといけない立場だと思う。100%以上のことはできないので、できることをしっかりやっていきたい」ここまで打率・239、20打点、5本塁打。勝負強い打撃でチームを勝利に導いてきた若虎だが、5月はわずか4打点と物足りない。打線の奮起を期してやまない岡田監督も「ずっと『そろそろ』言うてるやんか、開幕から」と改めて野手陣にハッパをかけた。雨天中止でズレた虎の〝交流戦開幕〟、その相手は日本ハム・伊藤。森下は力を込めた。「打つべきボールを打つのが一番勝ちにつながる。投手が頑張ってくれているので、打線がしっかり機能したい」虎の背番号1が一番に輝く。負の連鎖を断ち切り、流れを変える。(原田遼太郎)

◆プロ野球の「日本生命セ・パ交流戦」が28日に開幕。阪神は2位広島が勝ったためゲーム差なしで首位陥落となった。岡田彰布監督(66)は、この日先発予定だった村上頌樹投手(25)をスライド登板させず、6月4日の楽天戦(甲子園)に回すことを明言。3連敗中の右腕に休養を与え、リフレッシュさせる。前日から降り続いた雨は嵐のような〝どう猛さ〟で甲子園の室内練習場の壁をたたき続け、午後4時40分に天候不良で試合の中止が発表された。岡田監督も「あーあ、どっと疲れたな。雨止む止む言うから。...いや、無理やろ!」と苦笑いを浮かべる結末になったが、この日先発予定だった村上にとっては〝恵みの雨〟になりそうだ。「村上は一回飛ばす。(先発ローテ順は)予定通りいくよ。ちょうど、1週間ちょっと、休養言うといた(笑)」虎将は29日の日本ハム戦(甲子園)へのスライド登板ではなく、〝積極的休養〟を選択した。防御率0点台を誇っていた右腕は、5月7日の広島戦(甲子園)で7回5安打2失点(自責0)、14日の中日戦(豊橋)では7回?を8安打4失点(自責3)、21日の広島戦(マツダ)は5回9安打5失点と失点数が増加し、自身初の3連敗を喫していた。「ちょうどええ機会かもわからへんけどな。前回、あんな形やったからなあ」開幕から相手チームのエース格との投げ合いになる〝火曜日の男〟として、全8試合に登板。先発陣の柱としてチームの中心に立ち続けてきた。だが、虎将が「前回」と指摘した21日の試合後に、「結局、攻め方よりもカウントの入り方やん初球の」と修正を求めていた。リベンジに燃える村上も交流戦の開幕戦に向けて、「去年も交流戦初戦(の登板)だった。そこは気持ちは何も変わらず臨める」と意気込んでいた。パの強打者を封じ込め、さらに成長した姿を見せる機会はお預けになったが、岡田監督の巧みなチームマネジメントは長丁場のペナントレースを制する原動力になる。村上の次回登板は6月4日の楽天戦(甲子園)が濃厚だ。「ずっと悪かったからな。大竹にしてもずっと抑えてるし、また悪いコンディションで投げてっていうのもあるしな」岡田監督がリフレッシュの機会を村上に与えた。悪天候を利用し、エースの〝復肩〟を支える。(新里公章)

◆交流戦初戦が雨天中止となった日本ハム・新庄剛志監督(52)は、仕切り直しとなる阪神戦に向けて「胸を借りるというよりも、倒したい。日本一のチームですもん。マジで本当に勝ちたい。選手も自信になる」と力を込めた。現役時代の1990―2000年まで在籍した古巣・阪神。プロ3年目の1軍初出場試合の1打席目でプロ初本塁打を放ったことが一番の思い出と語り、「あれがなかったら本当に福岡に帰って、(父親を継いで)造園業をやっていたかもしれない」。さらに、〝阪神愛〟から敵に塩も送った。不振で2軍調整中の佐藤輝について「もっと軽く振って、(打球を)左中間方向に、浜風を利用して。俺なら直せる」と再生法にも言及した。ペナントレースの鍵を握る交流戦。ソフトバンクの独走に待ったをかけるべく、指揮官は「交流戦を終えて、理想は2(ゲーム差)でしょ。2で直接対決で抜かすのが一番ドラマチック」と青写真を描き、「小久保監督は同級生だしね。意識はしています。俺の中で一番美しいホームランを打つのが小久保君。(現役時代から)ジェラってました」と告白した。(東山貴実)

◆阪神・中野拓夢内野手(27)は交流戦に向け、攻めの姿勢を説いた。「普段対戦しないチームで相手投手もあまり分からない状況ではありますけど、引かないように、いつも以上に攻めていければいいと思います」。過去3度の交流戦は通算打率・268(213打数57安打)、11打点。「打席で自分がどういう対応をしていくか。感じたことを考えながらできればいいかなと思います」と力を込めた。

◆阪神・大竹耕太郎投手(28)は先発する29日の日本ハム戦(甲子園)に向けてキャッチボールなどで調整した。「『僕(大竹)ってこういう投手』と分からない分、やみくもに振ってくる打者とかも多いと思う。出合い頭の一発みたいなものは気を付けたい」。昨年に一度対戦しているものの顔触れも変わっており、参考にはしづらい。ただ「こっちは甲子園に慣れている。自信を持って自分らしい投球ができるように頑張りたい」と地の利と経験を生かして攻める。

◆オリックス、阪神で通算176勝を挙げ、引退後も両チームでコーチを務めたサンケイスポーツ専属評論家の星野伸之氏(58)が阪神・村上頌樹投手(25)の登板間隔をあける岡田彰布監督(66)の方針について分析した。村上を5月21日の広島戦(マツダ)から、中13日で登板させるというが、私自身、現役、コーチ時代も経験したことがないケースだ。今季の村上は、昨年と比較すると、低めへの伸びがない感じはする。制球力と低めの伸びで、打者を圧倒していたから、その点では本人も納得いかないだろう。高めへのホップする球も「たまたま」のように見える。意識して投げてこそ、低めの球も生きてくる。とはいえ、腕の振りやキレなど、厳しく指摘するほど悪いというわけでもない。打線の援護との兼ね合いもあり、責められない部分もある。2週間空けることによって、疲れが取れることは間違いない。いい休養にできれば、一気に昨年の好調モードが取り戻せるかもしれない。一番の理由は岡田監督の「火曜日の村上」へのこだわりではないか。今季はロースコアの接戦、延長戦が多い。その結果、救援陣に相当な負担がのしかかっている。1週間の初戦を、長いイニングを託せる村上でシーズンを乗り切る。このプランを、何が何でも実行するための措置だとすれば、頷けるローテの組み替えだ。

◆スーパースターのお帰りだ。日本ハム担当が甲子園のスタンド下通路で〝あの男〟を待ち構えていた。その数、明らかに他のどの球団の監督の取材陣よりも多い。ひょっとしたら、虎将を待つトラ番の数よりも。注目度は相変わらずだ。そこへ、満を持して、新庄監督がやってきた。別に顔を合わすつもりはなかったが、向こうから近づいてきた。「監督になっちゃいましたよ。知ってました? すごくないですか?」監督就任3シーズン目。日本の野球ファンで、新庄剛志が日本ハムの監督になったことを知らない人はいない。言いたいことはすぐに察した。若き日。虎ソナが「絶対に監督になれない」と断言したら、「絶対になってみせる」と大見えを切ってきた。鼻で笑ったら、時は流れて、本当になってしまった。今ではパ・リーグで独走ソフトバンクを追いかける対抗馬だ。ただただ、恐れ入るしかない。「きょう、絶対に試合をやりたいんですよ」大雨の空を見上げながら、つぶやく。「(山崎)福也を3番に入れますから」FAで移籍してきた、打撃がやたら素晴らしいサウスポー。ただ、いくら打撃のいいサチヤでも、3番はないやろ! 昔から、この男のウソはすぐに見破れる。「はい、ウソです。7番です」変わらぬキャラに安心して質問をぶちこんだ。

DAZN

<交流戦順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
DeNA
100 1.000- 176100 0.3751.350
1
ソフトバンク
100 1.0000 172010 0.2350.000
1
広島
100 1.0000 172101 0.1541.000
1
ロッテ
100 1.0000 175320 0.4585.400
1
中日
100 1.0000 173010 0.1850.000
6
巨人
010 0.0001 170201 0.1152.000
6
ORIX
010 0.0001 171200 0.2582.250
6
楽天
010 0.0001 171600 0.1439.000
6
ヤクルト
010 0.0001 173520 0.3339.000
6
西武
010 0.0001 170300 0.1331.130

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(1↑)
広島
23174 0.575
(↑0.011)
-
(↓0.5)
99132
(+2)
107
(+1)
20
(-)
25
(+1)
0.240
(↓0.002)
2.290
(↑0.03)
2
(1↓)
阪神
25194 0.568
(-)
0
(-)
95149
(-)
128
(-)
23
(-)
15
(-)
0.223
(-)
2.170
(-)
3
(-)
巨人
23224 0.511
(↓0.012)
2.5
(↓0.5)
94113
(-)
120
(+2)
21
(-)
26
(+1)
0.227
(↓0.002)
2.300
(-)
4
(-)
中日
21225 0.488
(↑0.012)
3.5
(↑0.5)
95129
(+3)
148
(-)
21
(+1)
13
(-)
0.239
(↓0.001)
2.780
(↑0.05)
5
(-)
DeNA
22241 0.478
(↑0.011)
4
(↑0.5)
96154
(+6)
171
(+1)
21
(-)
30
(-)
0.246
(↑0.002)
3.290
(↑0.03)
6
(-)
ヤクルト
18272 0.400
(↓0.009)
7.5
(↓0.5)
96164
(+3)
162
(+5)
34
(+2)
20
(-)
0.239
(↑0.002)
3.320
(↓0.07)

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
30132 0.698
(↑0.008)
-
(-)
98199
(+2)
102
(-)
32
(+1)
34
(-)
0.261
(-)
2.010
(↑0.05)
2
(1↑)
ロッテ
25183 0.581
(↑0.01)
5
(-)
97144
(+5)
140
(+3)
23
(+2)
16
(-)
0.246
(↑0.004)
2.800
(↓0.04)
2
(-)
日本ハム
25182 0.581
(-)
5
(↓0.5)
98152
(-)
140
(-)
21
(-)
44
(-)
0.240
(-)
2.760
(-)
4
(-)
ORIX
19262 0.422
(↓0.01)
12
(↓1)
96145
(+1)
150
(+2)
17
(-)
19
(-)
0.244
(-)
2.820
(↑0.02)
5
(-)
楽天
18271 0.400
(↓0.009)
13
(↓1)
97142
(+1)
203
(+6)
14
(-)
31
(-)
0.235
(↓0.001)
4.140
(↓0.07)
6
(-)
西武
15310 0.326
(↓0.007)
16.5
(↓1)
97118
(-)
170
(+3)
23
(-)
23
(-)
0.212
(↓0.002)
3.250
(↑0.04)