ヤクルト(★1対2☆)広島 =リーグ戦5回戦(2024.05.14)・坊っちゃんスタジアム=
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広島
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ヤクルト
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勝利投手:床田 寛樹(4勝2敗0S)
(セーブ:栗林 良吏(0勝1敗10S))
敗戦投手:小澤 怜史(0勝4敗0S)

本塁打
【ヤクルト】武岡 龍世(2号・7回裏ソロ)

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◆広島は0-0で迎えた4回表、小園の適時三塁打で1点を先制する。そのまま迎えた6回には、無死一三塁から小園の適時打が飛び出し、貴重な追加点を挙げた。投げては、先発・床田が7回5安打1失点の好投で今季4勝目。敗れたヤクルトは、打線が5安打1得点と沈黙した。

◆ヤクルト村上宗隆内野手(24)が、今季初めて「3番」でスタメンに名を連ねた。今季はここまで2番、4番を経験。最近は4番が主戦場だった。村上の「3番」は、19年6月16日の交流戦・西武戦(当時はメットライフドーム)以来、約5年ぶりとなる。史上最年少200号にあと1本としている「村神様」が、定位置から打順を変えて偉業に挑戦する。

◆ヤクルトが"天敵"にまたも屈した。広島先発の床田寛樹投手(29)の前に5安打。得点は、2点を追う7回1死走者なしから武岡龍世内野手(22)の2号ソロの1点にとどまった。5回まで二塁に走者を進めなかった。2点を追う6回は単打と2つの四球で2死満塁とするも、西川遥輝外野手(32)の当たりは中飛に終わった。今季3度目のマッチアップも、三度目の正直とはならなかった。高津臣吾監督(55)は「3つやられましたからね。5回までセカンドいけなかったのかな? 前回と同じような展開になってしまったので。いろいろ対策は練ってはいるんですけどね。これだけ1人のピッチャーにやられてしまうとね...。うーん。困ったもんですね」と渋い表情だった。今季初対戦は4月2日で、7回4安打無失点に抑え込まれた。2度目は同23日で、8回を4安打無失点に封じられた。22イニング目で初得点が生まれたが、勝利とはならなかった。▽ヤクルト村上(約5年ぶりの3番も3打数無安打。残り1本とする史上最年少の通算200号はお預け)「負けたので勝ち試合を見せたかったなという感じです。明日しっかり対策を練って勝てるように頑張りたい」▽ヤクルト小沢(6回途中9安打2失点で4敗目。6度目の登板も初勝利ならず)「粘れたところもあったんですけど、いつもと同じ感じかなって」

◆広島床田寛樹投手(29)が7回1失点の好投でリーグトップタイの4勝目を挙げ、1・28とした防御率でもリーグトップに立った。投球回を含め、リーグ3冠だ。2年ぶりの坊っちゃんスタジアムのマウンド。慣れない球場だからこそ、立ち上がりを重視した。「風がレフト方向に吹いていたので、(左打者の)インコースに行くときは厳しく、(右打者の)外は向こうに打たれてもホームランはないという感じで入れた」。初球から積極的に振ってくるヤクルト打線にも、ストライク先行で押した。味方の好守も重なり、リズムに乗った。5回まで1イニングの球数1桁が3度、52球で散発3安打に抑えた。2点リードの6回からやや制球が乱れた。「ちょっと投げ急いだ」と完投ペースから一転、球数を要した。6回は2四球が絡んで2死満塁。7回も1四球を与えた。それでも7回に武岡に浴びたソロによる1点に抑えた。前回125球を投じたこともあり、7回96球でお役御免となった。チームに貯金をもたらした左腕は「こうやって試合をつくっていければ、勝てる試合も増えると思う」と胸を張った。新井監督も「投げながらマウンドで修正できる。修正能力の高さは素晴らしい」とたたえた。

◆広島が床田の好投でヤクルトに競り勝った。床田は5回まで散発3安打無失点に抑え、7回に浴びた武内のソロによる1点に抑えた。リーグトップタイ4勝目を挙げ、防御率でもリーグトップに立った。打線は4回に先制三塁打を放った小園が、6回にも右前適時打で追加点を奪った。試合後の新井貴浩監督(47)の談話は以下の通り。-慣れない地方球場でも床田投手が好投新井監督 さすがのナイスピッチングだったと思うし、サクもいいリードだったと思います。-中盤以降はやや制球を乱したが、最少失点でしのいだ新井監督 トコ(床田)は投げながらマウンドで修正できる。修正能力の高さは素晴らしいと思う。今日は96球だったけど、前回120球以上投げていたし、今日はなるべく球数を少なくしたいなと思っていたので、あそこで代えました。-前回無得点の小沢投手をKO新井監督 そうだね。各自それぞれがいい役割をしてくれたと思う。-ただ、6回無死満塁からは追加点奪えず新井監督 若い選手にとっては、そこで打ったら打ったで自信にしてもらいたいし、たとえ打たなくても経験にして次につなげて欲しい。-そういう意味でも小園選手の勝負強さが光る新井監督 数字にも出ているし、たぶん本人が得点圏で回ってきたら「よしっ」と思っていると思う。自分も経験あるけど、「得点圏で回ってこい!」と今、彼は思っていると思う。今日もいい仕事、いいバッティングをしてくれたと思う。-地方球場で守り勝ち新井監督 今日はやっぱり守り勝った試合だと思う。慣れない球場で内野手もよく守ったし、あのアキ(秋山・6回2死満塁からダイビングキャッチ)のプレーも素晴らしかった。今日も投手を中心に守り勝った野球だったと思います。

◆広島4番小園海斗内野手が2安打2打点と気を吐いた。4回は左翼線に落ちる幸運な適時三塁打で先制。さらに6回無死一、三塁から2打席連続適時打となる右前打で貴重な追加点を奪った。松山は1月にヤクルト山田らと合同自主トレを行う地だけに「いつもやっている場所。活躍できればなと思って来ました」。今年1月は体調不良が重なり不参加だった分、地元ファンに成長した姿を見せた。

◆スタメンが発表され、ヤクルト・村上宗隆内野手(24)が「3番・三塁」に名を連ねた。今季はここまで4番起用が32試合、2番起用が3試合で、今季初の3番となる。村上は史上最年少24歳3カ月での200号に王手をかけている。

◆広島の床田はストライク先行で打たせて取り7回5安打1失点で4勝目。打線は小園が全2打点を挙げた。四回は左翼線へ、六回は右前へと適時打を放った。ヤクルトの小沢は運もなく六回途中2失点。打線の援護もなかった。

◆雄大な山々を眺める坊っちゃんスタジアムで、淡々と右腕を振った。今季6度目の先発で初勝利を狙ったヤクルト・小沢は、90球を投げ、六回途中9安打2失点。2点ビハインドの状態でマウンドを降りたため〝六度目の正直〟で1勝目をつかむことはできなかった。登板前日に「ストライク先行で無駄なボールを出さずにいけるようにやっていければ」と話していた26歳は粘り強く投げ抜いた。四回1死で3番・菊池の右前打を右翼手の丸山和が後逸。打者は三塁まで到達した。続く小園が打ち上げた飛球は、猛チャージした左翼手のサンタナの前にポトリと落ちる左前適時三塁打に。味方のミスと不運な当たりで広島に先制を許したが、後続を断って最少失点で切り抜けた。ヤクルトは2004年から松山坊っちゃんスタジアムで秋季キャンプを行っている。球団ゆかりの場所であり、球場には地元のヤクルトファンも集まった。静岡県出身の小沢にとって、幼い頃の野球観戦は何度もいけるものではなかった。「(地方の方は)公式戦を見る機会があまりないと思う。しっかり勝ちゲームを見せられたらいい」。ファンを思い、強い気持ちでマウンドに立って粘投したが、打線の援護はなかった。

◆ヤクルト・武岡龍世内野手(22)が今季2号となるソロをマークした。「8番・二塁」で先発出場。0ー2の七回1死で、床田が投じた内角の変化球を引っ張り、右翼席に運んだ。主将の山田がコンディション不良で離脱する中、二塁を守る22歳は「山田さんが今いない中でアピールしたい思いがあった」とうなずいた。五回には左前打を放っており、2試合連続で複数安打を記録。苦しんできた打撃も上向きで「少しずつ変えている。その中でいい方向にいっている」と話した。オフの自主トレーニングを行う松山で結果を残し、「お世話になっている松山の地で良いところを見せられてよかった。(出身地の)徳島から友達も結構きていたので、打ててうれしい」と振り返った。

◆広島の栗林が新人から4年連続となる2桁セーブ。2―1の九回に登場してきっちりと3人で封じた。「10セーブというより、九回の場所を守れているのがうれしい」と抑えの仕事への充実感を口にした。昨季は不調やけがで2軍落ちも経験したが、今季はフォークボールの精度が戻ってきている。この日はその決め球で中村から三振を奪い、「うまく空振りを取れた。昨年よりはいいかな」と手応えを語った。

◆難敵をまた打ち崩せなかった。リーグ最下位のヤクルトは1点差負けで借金4。高津臣吾監督(55)は広島先発・床田の前に1得点に終わり、言葉を詰まらせた。「いろいろ対策は練ってはいるんですけどね。これだけ一人のピッチャーにやられてしまうとね...。困ったもんですね」攻略の糸口が見えない。好機を作れたのは六回のみで、1死一、二塁ではサンタナが右飛、2死満塁では西川が中飛に倒れた。七回に武岡がソロを放ち、床田と今季3度目の対戦、22イニング目で初得点を挙げるのがやっとだった。村上を2019年6月16日の西武戦以来、約5年ぶりに3番に据えたが快音は響かず。17打席無安打が続く主砲に高津監督は「見送るシーンも増えてきたので、少し心配かなと。手が出なくなっていたり、(打撃が)小さくなっているのなら、修正しなきゃいけない」と求めた。史上最年少での通算200本塁打が出れば、勢いもつく。「勝ち試合を見せたかった。次は打てるように頑張りたい」と村上。松山のファンに、勝利と節目のアーチを見せるべく、前を向いた。(赤尾裕希)

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(1↑)
巨人
20163 0.556
(↑0.013)
-
(↓0.5)
10497
(+2)
94
(+1)
18
(+1)
20
(-)
0.228
(-)
2.270
(↑0.03)
2
(1↓)
阪神
18154 0.545
(↓0.018)
0.5
(↑0.5)
106119
(+2)
107
(+4)
21
(-)
10
(-)
0.228
(↓0.001)
2.280
(↓0.03)
3
(-)
広島
15144 0.517
(↑0.017)
1.5
(↑0.5)
11089
(+2)
82
(+1)
12
(-)
13
(-)
0.231
(↑0.002
2.410
(↑0.04)
4
(1↑)
中日
16174 0.485
(↑0.016)
2.5
(↑0.5)
106103
(+4)
123
(+2)
18
(-)
3
(-)
0.245
(-)
3.040
(↑0.02)
5
(1↓)
DeNA
16191 0.457
(↓0.014)
3.5
(↓0.5)
107117
(+1)
138
(+2)
15
(-)
20
(-)
0.241
(↓0.001)
3.440
(↑0.03)
6
(-)
ヤクルト
15192 0.441
(↓0.014)
4
(↓0.5)
107144
(+1)
125
(+2)
27
(+1)
15
(-)
0.246
(↓0.002)
3.350
(↑0.04)