ヤクルト(☆3対1★)巨人 =リーグ戦8回戦(2024.05.12)・明治神宮野球場=
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巨人
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ヤクルト
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勝利投手:山本 大貴(1勝0敗0S)
(セーブ:石山 泰稚(1勝0敗3S))
敗戦投手:井上 温大(0勝3敗0S)

本塁打
【巨人】岡本 和真(8号・6回表ソロ)
【ヤクルト】サンタナ(5号・6回裏ソロ)

  DAZN
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◆ヤクルトは1点を先制された直後の6回裏、サンタナのソロで試合を振り出しに戻す。続く7回には、サンタナが適時打を放ち、勝ち越しに成功した。投げては、先発・サイスニードが6回1失点の好投。3番手・山本は今季初勝利を挙げた。敗れた巨人は、打線が振るわなかった。

◆ヤクルトは12日、巨人7回戦(神宮)で負傷交代した塩見泰隆外野手(30)について「5月12日都内の病院を受診し左膝、前十字靱帯(じんたい)損傷、半月板損傷、全治未定と診断を受けました」と発表した。診断結果に伴い、この日から出場選手登録から抹消した。塩見は前日11日に「1番中堅」でスタメン出場。1回に巨人先発、菅野の3球目を捉え内野安打としたが、一塁へ全力疾走した際に左膝を痛めたのか倒れ込んだ。自力歩行ができず担架で運ばれた。

◆巨人坂本勇人内野手(35)が通算安打数で「打撃の神様」こと川上哲治氏に並んだ。6回表2死から、右前打を放ち、通算2351安打となった。プロ野球史上歴代13位で、球団史上では3位の同氏の記録に並んだ。7日中日戦で2安打マークし王手をかけていた。3試合足踏みしての到達。前日11日ヤクルト戦では前打者の岡本和が2打席連続で申告敬遠され、勝負を挑まれたが、1本を出せなかった。坂本は常々、かつてプロ野球で活躍した名選手の記録を塗り替えるたびに「今の日本のプロ野球の人気は、昔の先輩たちが築いてきてくれたもの。毎日、何万人というお客さんの前でプレーできるのも、そういう人たちのおかげだと思う」と口にしてきた。また1つプロ野球の歴史に、その名を刻んだ。

◆巨人岡本和真内野手(27)が2試合連続となる8号先制本塁打を放った。0-0の6回2死。フルカウントからサイスニードの高め直球を左翼席へ運んだ。前夜の2発に続き2戦連発で量産態勢に入り、中日細川、ヤクルト村上とともにリーグ最多に並んだ。12日は「母の日」とあって、バット、スパイクはピンク仕様。2発打った前日の試合後には「プレゼントは渡したりしてます」と感謝の気持ちをバットでも表現した。

◆巨人坂本勇人内野手(35)が、ピンクのバットでコンパクトに合わせた。岡本和が先制ソロを放った直後の6回2死。ヤクルト・サイスニードの外角低めカットボールに腕を伸ばした。うまくバットの先で拾い、打球は右前に落ちた。この右前打で通算2351安打。プロ野球歴代13位の川上哲治氏に並んだ。母の日だった。プロ1年目の07年。大好きな母はがんで旅立った。幼少期から多大な影響を受け続けた偉大な存在だった。その坂本もバット、スパイク、打撃用手袋などピンクの用具を着用した一戦だった。7日中日戦で2安打マークし王手をかけていた。そこから3試合の足踏み。前日11日ヤクルト戦では前打者の岡本和が2打席連続で申告敬遠され、勝負を挑まれるという屈辱も味わった。なかなか1本が生み出せない中、もがきながら16打席ぶりの安打を出した。川上哲治氏は「赤バット」を使用し、鮮烈な印象を与えた。記録を塗り替えるたびに「今の日本のプロ野球の人気は、昔の先輩たちが築いてきてくれたもの。毎日、何万人というお客さんの前でプレーできるのも、そういう人たちのおかげだと思う」と先人への感謝を口にする坂本。ピンクバットで「打撃の神様」の記録に並んだ。【上田悠太】

◆ヤクルトのサイスニード投手(31)が、巨人打線を相手に丁寧に投げ分けアウトを重ねた。今季初勝利をかけて7試合目の先発。「積極的に打ってくる打線だと思うので、自分の長所を生かせるような投球をしたい」と臨み、緩急をつけた投球で的を絞らせなかった。6回2死から岡本和に先制ソロを浴びるも踏ん張った。秋広を左飛に仕留めて、6回まで1失点と粘りを見せた。入団4年目の31歳。今季は開幕投手を任されるなど指揮官の信頼が厚かったが、なかなか結果が出なかった。試合前の時点で防御率は5・12。序盤に失点を許す悪い流れが多かったが「勝っても負けても、翌日また新しい日が来る。常に切り替えて、自分のピッチングをしていれば、必ず結果は後からついてくる」。次の登板に向けて気持ちが切れることはなかった。この日は、これまでの鬱憤(うっぷん)を晴らすかのようにスコアボードにゼロを並べた。打線は巨人先発、高橋礼攻略の糸口を探っていた中で、1点ビハインドの6回に、先頭のサンタナがレフトスタンドへ特大の5号ソロを放ち、試合を振り出しに戻した。【平山連】

◆巨人坂本勇人内野手(35)が通算安打数で「打撃の神様」こと川上哲治氏に並んだ。6回表2死から、右前打を放ち、通算2351安打となった。プロ野球史上歴代13位で、球団史上では3位の同氏の記録に並んだ。坂本が歴代13位の川上(巨人)に並ぶ通算2351安打を記録した。川上は実働18年でマークしたが、坂本も今年がプロ18年目で36歳になる(川上は途中に兵役があり、引退時は38歳)。18年終了時の安打数は張本(ロッテ)の2617本が最多で、2位は17年で引退した長嶋(巨人)の2471本。36歳シーズン終了時の安打数も張本の2617本が最も多く、こちらは坂本がすでに2位。張本は23年、41歳シーズンまでプレーして3085安打したが、坂本がどこまで迫れるか。

◆ヤクルト長岡秀樹内野手(22)が2試合連続の3安打猛打賞だ。塩見の離脱や青木のスタメン起用などで2番に入るも「いつもと変わらず自分のバッティングをする」ことに集中。第4打席で貴重な3点目となる右前適時打を放つなど、前日から7打数連続安打を記録。昨年に続いて2年連続で母の日にお立ち台に上がり「小さい頃からなに不自由なく育てていただいた。いつもありがとうと伝えたい」と孝行息子ぶりを見せた。

◆これぞ、月間MVPの実力だ。ヤクルトのドミンゴ・サンタナ外野手(31)が、7回に決勝打を放った。1-1で迎えた第4打席。2死一、三塁のチャンスで巨人3番手の平内と対戦。カウント2-2からの外角低めの直球をとらえ、右前に痛烈な適時打。「同じアプローチで大振りせず、甘い球を待って、結果的に決勝タイムリーになったので最高でした」。悪い流れを断ち、チームを連敗脱出に導いた。1点ビハインドの6回にも巨人先発、高橋礼のチェンジアップを見逃さず、同点の5号ソロを左翼席にたたきこんでいた。「すぐに取り返すことが出来て良かった。完璧でした」と自画自賛だった。来日4年目の今季は開幕から打ちまくり、3、4月の月間MVPを受賞。今月も好調を維持し、5番を主戦場として3番オスナ、4番村上とともに打線をけん引する。高津監督は「配球を読んでスイングしている非常に頼れるバッター」とほめたたえた。

◆巨人は1日にして首位陥落も、阿部監督に悲壮感はまったくなかった。1点のリードを守り切れず逆転負けも3カード連続勝ち越し。直近9試合は6勝3敗と貯金3を積み上げた。14日から富山、福井と地方行脚が続くDeNA2連戦に向け、阿部監督は「いい1週間だったし、来週また切り替えて。1戦1戦大事にやっていきます」と首位阪神を0・5差で追う。

◆/追い込まれてから右へ\現在セ・リーグ首位打者サンタナが勝ち越しタイムリー?プロ野球(2024/5/12)??ヤクルト×巨人??Live on DAZN#DAZNプロ野球#swallows pic.twitter.com/fHvPdsbxwK

◆/この滞空時間の長さ\綺麗な弧を描きレフトへ着弾サンタナが第5号ソロアーチ?プロ野球(2024/5/12)??ヤクルト×巨人??Live on DAZN#DAZNプロ野球#swallows pic.twitter.com/utU7ceS4Q1

◆巨人岡本和真内野手(27)が今季初の2試合連続アーチを放った。6回2死からサイスニードの高め直球を引っ張り込んで左翼への8号先制ソロとした。空砲に終わるも、不調を脱して2戦3発と量産モード。「出たにこしたことはない。(感覚の修正を)1個ずつやっていきたい。次の試合で勝てるように頑張りたい」。今季1発を放った試合は6戦6勝と続いていた不敗神話は途切れるも、次を見据えた。

◆ピンクバットで赤バットの「打撃の神様」に並んだ。巨人坂本勇人内野手(35)が6回2死の場面、ヤクルト・サイスニードから右前打を放ち、通算2351安打とした。プロ野球史上歴代13位で球団3位の川上哲治と肩を並べた。4番岡本和真内野手(27)は2試合連続アーチでリーグトップに並ぶ先制の8号ソロ。打った試合は今季6戦6勝だった必勝弾にはならず、試合は逆転負けを喫し、1日で首位陥落した。母なるバットが快音を呼び戻し、坂本が「打撃の神様」に並び立った。6回2死、2球目の外角への直球を右前へ運んだ。16打席ぶりの安打は、通算2351安打で66年前の58年川上哲治の記録に並んだ。王手をかけてから3試合足踏み。15打席遠ざかる中、川上の赤バットならぬ「母の日」仕様のピンクバットで臨んだ試合で、1つ積み上げた。試合に敗れ、更新のもう一打は出ず「もうちょい打てるように頑張ります」とひと言目は控えめに言った。「打撃の神様」と坂本。異なる時代を生きた2人が、リンクした時間があった。プロ入り直後の10代から20代前半にかけて、川上流の練習法が坂本の成長を後押しした。場所は東京ドームのベンチ裏にある室内。当時、原監督が打撃投手を買って出て、内角ギリギリへ投げ込んだ球を打ち返した。苦手にしていた内角を、体を開かないようにするため繰り返し矯正。原監督が現役時代、直接教わった練習法だった。時代を超えて同じようにバットを振った時間が、2人にはあった。プロ18年目。記録を塗り替えるたびに「今の日本のプロ野球の人気は、昔の先輩たちが築いてきてくれたもの」と繰り返す。プロ野球歴代13位で球団歴代3位に並んだ記録は試合には敗れても、この先色あせることはない。母の日はいつだって特別だった。07年6月19日、母輝美さんが病気で他界。バットだけでなく、スパイクも打撃用手袋もピンクに染めた。野球を始めたとき、左利きだが右投げ用の兄のグラブを母から与えられ右投げになったから今がある。試合後、グラウンドで足を止めて思いを語った。「感謝の気持ちはいろいろありますけど、もう少し打っていれば楽な展開になっている試合が何試合かありましたし。通算何本とかは何も考えていないので、もっと状態を上げて貢献できるようにしたいです」。次なる一打は、次なる1勝のため。記録はその先についてくる。【栗田成芳】「打撃の神様」川上哲治 38年に巨人に入団し、翌39年に19歳で打率3割3分8厘で首位打者に。10代の首位打者は川上しかいない。戦後の47年から「赤バット」を使用してプロ野球人気をけん引。打率3割は8年連続を含む12度で、通算3割1分3厘。主なタイトルは首位打者5度、本塁打王2度、打点王3度。50年には打撃練習中に球が止まって見える感覚に襲われ「ボールが止まって見えた」とのエピソードも有名で、翌51年にはシーズン6三振の最少タイ記録も。56年に史上初の通算2000安打を達成。1646試合で到達はいまだに破られていない。

◆ヤクルトの長岡秀樹内野手(22)が2試合連続の猛打賞を記録した。「2番遊撃」としてスタメン出場。普段とは異なる打線の並びでも意に介せず、前日から7打数連続となる安打を放った。1点リードした8回の第5打席ではこの日4安打目となる右前適時打を放ち、貴重な追加点をもたらした。勝利をぐっと引き寄せ「たまたまの部分も多いですけど、ピッチャーの特徴を見て、球種を見て、場面によっていろいろ考えられてるなと思います」と手応えをにじませた。好守も光った。4回1死一、二塁ではレフト前に抜けそうな当たりを捕球し、素早く三塁に送球してフォースアウト。好プレーでピンチの芽を摘み、先発・サイスニードを援護。母の日に2年連続でお立ち台に上がり「小さい頃から何不自由なくここまで育てていただいて。まだちょっと『ありがとう』と言えていないので。このあと帰ったら、ちゃんとありがとうと言いたい」と孝行息子ぶりを見せた。

◆お母さん、勝ちました~! 阪神才木浩人投手(25)が「母の日」に今季チーム初の9回完封勝利を挙げた。128球を投げ抜き、4安打無失点。横浜スタジアムでは球団史上初の「1-0」完封を飾った。岡田彰布監督(66)も「才木さまさまや」とべた褒めした熱投でリーグ最多タイの4勝目だ。日曜日の試合は今季6勝1敗で5連勝。前日11日に最大7点差を大逆転された悪夢を吹き飛ばし、「日曜日の男」が虎を生き返らせた。ナイターで巨人が敗れ、チームはわずか1日で首位に返り咲いた。自宅で観戦した、才木の母・久子さんも喜びを語った。-おめでとうございます「おめでとうございます! 心臓がはち切れそうになっていました。完投で良かったです。今はもう、ソファでぐったりしています。5キロぐらいは痩せたかと...そんなことはないです(笑い)」-自宅で観戦された「そうです。テレビに向かってキャーキャー言いながら。(浩人も)いい顔してたから、大丈夫かなと思っていましたけど」-ヒーローインタビューでは「勝ちました~!」と報告もあったが「見ました見ました。いきなりお母さんにコメントするのも難しいかなと思いましたけどね(笑い)。お年頃のボーイズが。目線がカメラ目線でこっちに向いていたので。(報告を)しっかり受け取りました」-登板前に話は?「野球に関してはあまり話さないんです。前日夜からは、あまり連絡もつかないので、携帯(電話)とかも見ないようにしているかもしれないです」-母の日の道具をプレゼント。これまでは「野球絡みの物は全部うちにあるので。ちょうだいと私が言って。勝ち投手のボールも送ってもらって、家に並べてあるんですけど、全然まだ4つ来ていないですね(笑い)」-お母さんのことを「メンタルがバケモンなので」と尊敬していた「バケモンの子ですね(笑い)」

◆ヤクルトは12日、塩見泰隆外野手(30)が、左前十字靭帯損傷、半月板損傷で全治未定と診断されたと発表した。塩見は前日11日の巨人7回戦(神宮)に「1番・中堅」で先発。一回に遊撃内野安打を放ち、一塁ベースを駆け抜けた際に、送球を避けようとしたところ左膝を負傷した。リーグ最下位からの浮上を目指すチームにとって、リードオフマンの長期離脱は大きな痛手となる。

◆ヤクルトは「きらぼしDAY」として実施し、試合前には東京きらぼしフィナンシャルグループ代表取締役社長グループCEOで、きらぼし銀行の渡邊壽信頭取(61)が始球式を行った。ヤクルト・高津臣吾監督(55)と同じ背番号22のユニホームを身にまとい、セットポジションから剛速球を披露。球場はどよめきに包まれた。中大2年まで野球をしており、2018年5月に頭取に就任する直前まで少年野球チームの監督を務めていたという渡邊氏。大観衆を前にした一投に「気持ちいいですね」と笑みを浮かべ、出来については「何とかキャッチャーに届いたので、よかったです。100点ですね」とうなずいた。東京きらぼしフィナンシャルグループは、今季からヤクルト球団にビジネスパートナーとして協賛。ヤクルト球団が提供を開始した公式アプリの新デジタルウォレット「スワローズ Pay」の運営をきらぼしテックがサポートする。渡邊頭取は「改めて野球人気ってすごいなと思いましたし、われわれもビジネスパートナーというご縁をいただきましたので、何とか盛り上げていけたらいいなと思います。ファンの皆さんも公式のアプリを使われていると思いますけど、そこで、さまざまな球団の情報を取っていただくとともに、いろいろな特典、情報を発信していくお手伝いをしていきたいと思っていますので、是非皆さんに使っていただけたらと思います。われわれ、神宮は同じ青山で地元ですので、ヤクルト球団を応援してくれるお店を私どもも増やしていきたいなと思っています」とPRした。

◆巨人・岡本和真内野手(27)が2夜連続の8号ソロを放った。0-0の六回、カウント3-2からヤクルト・サイスニードが投じた高めの直球を一閃。打球は左翼席中段に突き刺さった。11日には2本塁打を放っており、これで2試合連続本塁打。今季8号で中日・細川、ヤクルト・村上に並んでリーグトップタイとした。

◆巨人・高橋礼投手(28)は母の日にちなみ、ピンク色のスパイクを履いて先発のマウンドへ。打席にはピンク色のバットを持って入った。昨季までソフトバンクに所属していた下手投げ右腕にとって、神宮の舞台は東都大学野球に属する専大時代のリーグ戦以来。「ホームランも出やすくて(ボールが)跳ねてもヒットになる。大学の頃は結構それで苦労した」と球場のイメージを思い出しながら、今季初のヤクルトとの対戦に臨んだ。一回1死から長岡に左翼線へ二塁打を浴び、四球も絡んで一、二塁に。しかし4番・村上、5番・サンタナの強打者を抑えて立ち上がりを無失点。三回には連打と四球で満塁のピンチを招いたが、サンタナを併殺打に打ち取って無失点で切り抜けた。母に感謝の気持ちを伝える日。高橋礼はプロに入ってからは「毎年花を贈ったりしている」といい、母への電話も欠かさないという。好きな手料理は唐揚げで「中学生時代は野球の時の昼ごはんも全部母親が作ってくれていましたし、高校でも昼のお弁当と夜遅く帰ってきて夜ご飯を作ってくれていた。それが今元気に野球ができている理由かなと思う」と感謝した。0―0の六回、前日11日に2発の岡本和が、8号ソロで均衡を破った。しかし高橋礼は、その裏にサンタナに同点ソロを被弾した。七回1死三塁の好機で代打・長野を送られ、得点が入れば勝利投手の権利を得られたが、この回に勝ち越すことはできなかった。毎回走者を背負いながらも6回を8安打1失点と好投。ただ、今季3勝目はならなかった。

◆「打撃の神様」に並んだ。巨人・坂本勇人内野手(35)が六回、岡本和の先制8号ソロの直後に右前打をマーク。NPB歴代13位、球団歴代3位の川上哲治に並ぶ通算2351安打に到達した。「5番・三塁」で先発した18年目のベテランは、サイスニードの外角球を逆らわず逆方向へライナーで打ち返した。「もっと状態を上げていかないといけない」と4試合、16打席ぶりのHランプに一塁に向かう表情には笑みが浮かんだ。川上氏は第2次世界大戦前後で活躍し、求道者のように技術を究めた姿から「打撃の神様」と称され、現役引退後は巨人の監督としてV9を達成した。1934年に設立された巨人は今年90周年。「今のプロ野球の人気は昔の先輩たちが築いてきてくれたもの」と先人への敬意を抱く背番号6が、プロ野球の初期を支えたレジェンドの記録にたどり着いた。この日は母の日。他の選手たちと同様にピンク色の特製道具でプレーした坂本は、2007年に小腸がんで母・輝美さん(享年47)を亡くしている。米国へ単身赴任していた父の分まで、三兄弟を育ててくれた最愛の人を思う日に、久しぶりの快音を響かせた。通算安打のNPB歴代12位は落合博満の2371。球団歴代2位は長嶋茂雄の2471、同1位は王貞治の2786。そうそうたるメンバーの中を、巨人の背番号6が走り抜ける。(谷川直之)

◆勝利に強い思いを抱く助っ人が好投した。来日4年目のヤクルト・サイスニード投手(31)が、7度目の登板で今季初勝利を目指し、本拠地のマウンドに上がった。今季は自身初めて開幕投手を務めたが、なかなか勝ち星に恵まれず。「チームの誰よりも自分の勝ちを願っているけど、抑えても勝ちがつかないときがあるし、たくさん点を与えても勝ちがつくことがあるので、勝ちっていうのはすごく難しい」とかねて熱い思いを明かしていた。序盤から力強い直球と、切れのある変化球を両コーナーに制球。五回は無死一、二塁のピンチを背負ったが、後続を抑えて切り抜けた。一回以外は毎回の7奪三振。引き締まった投手戦を演じた。だからこそ、巨人の主砲に投じた1球が悔やまれる。六回2死で4番・岡本和に先制ソロを被弾。決して甘くはない内角直球だったが、きれいに左翼席へ運ばれた。結果は6回100球を投げ4安打1失点。すぐ裏にサンタナの5号ソロで負けは消えたが、またも勝利はつかなかった。5月12日は「母の日」。各選手が使用するメーカーのピンク色の用具を身に着け、審判員もピンク色の衣服を着用。神宮球場に彩りが添えられる中、1―1の七回にサンタナが右翼へ勝ち越しタイムリー、八回には「2番・遊撃」に入った長岡がこの日4安打目となる右前適時打を放った。ヤクルトが連敗を2で止めた。

◆巨人・坂本勇人内野手(35)が六回の第3打席で右前打を放ち、通算2351安打としてNPB歴代13位、球団歴代3位の川上哲治に並んだ。〝打撃の神様〟と称されるレジェンドに肩を並べたが、チームは敗れて首位陥落。「通算の何本とかは何も考えていない。もう少し打っていれば楽になっている試合が何試合かあった。もっと状態を上げて、打てるように頑張ります」と口にしてグラウンドをあとにした。

◆ヤクルトが逆転勝ちした。0―1の六回にサンタナのソロで追い付き、七回はサンタナの右前打で勝ち越し。八回は長岡がこの日4安打目となる適時打を放って加点した。巨人は岡本和のソロによる1点に終わり、首位から転落。長岡のヒーローインタビューは以下のとおり。--今日は2番で起用された「いつもと変わらず、自分のバッティングをして、後ろにつなぐという意識で入ってました」--昨日3打数3安打、今日4打数4安打「そうですね。1打席1打席大切に入ってるんで、結果がついてきてよかったなと思います」--守備でもいいプレー「一瞬も気が抜けないですし、きついですけど、頑張ります」--自身にとっても特別な日。母へのメッセージは「小さい頃から何不自由なくここまで育てていただいて、まだありがとうって言えてないんで、この後、帰ったらちゃんとありがとうって言いたいと思います」--ファンに向けて「優勝目指して頑張ります。応援よろしくお願いします」

◆ヤクルトが逆転勝ちした。0―1の六回にサンタナのソロで追い付き、七回はサンタナの右前打で勝ち越し。八回は長岡がこの日4安打目となる適時打を放って加点した。巨人は岡本和のソロによる1点に終わり、首位から転落。サンタナのヒーローインタビューは以下のとおり。--同点ホームラン打った感触、ダイヤモンド1周はどんな気分「最高な気持ちでした。甘い球を待って、自分のスイングができて、スタンドに運べてよかったです」--七回にはライトへの決勝タイムリー、あのバッティングは「同じアプローチで大振りせず、甘い球を待って、結果的に決勝タイムリーになったので最高でした」--チームとしてどんな印象「毎回勝つたび最高な気分なんで、これからもいっぱい勝てるように頑張ります」--今日は母の日、お母様や家族はどういう存在「母親や家族の存在は自分にとって全てです。家族をすごく大事に愛してます。お母さんも今日はとても嬉しく思ってると思います」--最後に意気込みを「スワローズファンのファミリーの一員なんで、この3連戦応援、非常にありがとうございました。これからもよろしくお願いします」

◆ヤクルトは12日、巨人に3-1で快勝した。連敗を2でストップし、タッチを交わすナイン=神宮球場(撮影・長尾みなみ)

◆矢のような送球でピンチを救った。1点リードの八回から中堅の守備に就いた入団3年目の岩田が、2死一、二塁で中前打を捕球すると、本塁に好返球して補殺。塩見が負傷離脱する中でのビッグプレーに「エラーしないことだけを考えていた。自分の与えられた場所で活躍できたらと思う」とうなずいた。高津監督も「非常に大きな相手の勢いを止めるワンプレーだった」と目を細めた。

◆サンタナが2安打2打点で勝利に導いた。1点を先制された直後の六回先頭で左翼席へ5号ソロを放ち「最高の気持ちだった」。1―1の七回2死一、三塁では決勝の右前適時打。リーグトップの打率・341を誇る助っ人は米フロリダ州に住む母・アイダさんに「愛しているよ。いつもありがとう」とメッセージを送り「自分の誇りは母に『二度と働かなくていい』と伝えたこと。これからもサポートできれば」と誓った。

◆お母さん、いつもありがとう―。ヤクルトは12日、巨人8回戦(神宮)に3―1で逆転勝利した。「母の日」仕様で各選手がピンク色の用具を着用する中、「2番・遊撃」で先発した長岡秀樹内野手(22)が、1点リードの八回に右前適時打を放つなど4安打1打点と大活躍。千葉・八千代松陰高2年時の2018年に、白血病を患った母・綾子さん(56)のドナーとなった背番号7は、また一回り成長した姿を見せた。大歓声を受けた背番号7は、優しい笑顔で応えた。今季2度目となる2番で起用された長岡が、八回2死一、二塁で右前適時打。終盤でリードを広げる貴重な一打を放ち、神宮のお立ち台に上がった。「うれしいですね。一打席一打席、大切にいっているので、いい結果がついてきてよかった」打ち出の小づちのように、快音が止まらない。前日11日にも3安打で猛打賞(1試合3安打以上)をマークしており、この日は2シーズンぶりの1試合4安打を放ち、2戦で7打数7安打。打率はリーグ3位の・298に上昇した。一回には左翼線への二塁打、三、五回もともに左前へ運び、好機で回ってきた八回の第5打席は初球の内角高め直球を見事に打ち返した。特別な日に輝いた。12日は「母の日」。「NPBマザーズデー2024」として、選手たちはピンク色の用具を着用して出場した。長岡もブランドアンバサダーを務めるミズノ社製の特別仕様のスパイクを履き、躍動した。

◆プロ18年目の巨人・坂本勇人内野手(35)が12日、ヤクルト8回戦(神宮)の六回に右前打を放って通算2351安打とし、プロ野球歴代13位、球団歴代3位の「打撃の神様」川上哲治に並んだ。通算2351本の安打を積み重ねた男は、達成感に浸ることはなかった。坂本は4試合、16打席ぶりにHランプを灯したが、4打数1安打。悔しそうな表情で神宮球場を引き揚げた。「もう少し打っていれば、楽になっている試合が何試合かありましたし。通算の何本とかは何も考えていないので、もっと状態を上げていきたい」六回、岡本和の先制ソロの直後。サイスニードの外角球を右前へライナーで運び、通算安打で球団OBの川上哲治に並んだ。川上氏は求道者のように技術を究めた姿勢から「打撃の神様」と称され、監督としても巨人をV9に導いたレジェンド。赤バットを使ったことでも知られる同氏に追いつく一打を、坂本は母の日仕様のピンクバットで放った。

◆坂本は巨人ファンからSNS上でよく「神」と呼ばれる。『#坂本勇人はなぜ神なのか』のネット用語は数年前から定着し、公式グッズのタオルまで販売された。現代巨人の〝神〟が〝打撃の神様〟に並んだ。川上氏について調べると「玉音放送の直後に素振りをした」「毎晩宿舎で素振りを欠かさなかった」など、バットスイングにまつわる逸話が多い。素振りは打撃の基本。坂本も「打者として一番、大事なのはバットを振ること」と語っていた。シーズンオフに沖縄県内で行う自主トレーニングでは「気になることがあったときにすぐに振れるように」と、昨年から滞在先のリビングにバットを置き、就寝前に手に取ることも。ウエートトレーニングの合間にも、感覚が狂わないようバットを振る。川上氏といえば、好調時に「ボールが止まって見えた」と語ったエピソードが有名だ。止まって、まではなくても、ゆっくりと見えるような感覚なら...? 坂本は「全然、なったことない」と笑って否定するが、〝神業〟なくして到達できない数字だ。(巨人担当キャップ・谷川直之)

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(1↑)
阪神
18144 0.563
(↑0.015)
-
(↓0.5)
107117
(+1)
103
(-)
21
(-)
10
(-)
0.229
(↓0.004)
2.250
(↑0.07)
2
(1↓)
巨人
19163 0.543
(↓0.016)
0.5
(↑0.5)
10595
(+1)
93
(+3)
17
(+1)
20
(+1)
0.228
(↓0.001)
2.300
(↓0.02)
3
(-)
広島
14144 0.500
(-)
2
(-)
11187
(-)
81
(-)
12
(-)
13
(-)
0.229
(-)
2.450
(-)
4
(-)
DeNA
16181 0.471
(↓0.014)
3
(↓0.5)
108116
(-)
136
(+1)
15
(-)
20
(+1)
0.242
(↓0.003)
3.470
(↑0.08)
5
(-)
中日
15174 0.469
(-)
3
(-)
10799
(-)
121
(-)
18
(-)
3
(-)
0.245
(-)
3.060
(-)
6
(-)
ヤクルト
15182 0.455
(↑0.017)
3.5
(↑0.5)
108143
(+3)
123
(+1)
26
(+1)
15
(+1)
0.248
(↑0.002
3.390
(↑0.07)