ヤクルト(★3対4☆)巨人 =リーグ戦7回戦(2024.05.11)・明治神宮野球場=
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巨人
0103000004822
ヤクルト
1001000013801
勝利投手:菅野 智之(4勝0敗0S)
(セーブ:バルドナード(1勝0敗2S))
敗戦投手:小川 泰弘(1勝1敗0S)

本塁打
【巨人】岡本 和真(6号・2回表ソロ),岡本 和真(7号・4回表2ラン)
【ヤクルト】長岡 秀樹(2号・4回裏ソロ)

  DAZN
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◆巨人が4連勝。巨人は1点を追う2回表、岡本和のソロで同点とする。そのまま迎えた4回には、岡本和の2ランが飛び出し、勝ち越しに成功した。投げては、先発・菅野が7回途中2失点の好投で今季4勝目。敗れたヤクルトは、打線が終盤の好機を生かせなかった。

◆ヤクルト-巨人戦は、ともに13年入団の小川泰弘と菅野智之が先発。2人の先発対決は23年8月23日以来7度目だが、過去6度の結果は小川2勝、菅野3勝、2人とも勝敗なし1度。小川は13年4月27日、15年8月26日と初対決から2連勝したが、その後は菅野が3連勝。小川が菅野に投げ勝てば9年ぶりとなる。

◆ヤクルト塩見泰隆外野手(30)が、初回にアクシデントに襲われた。「1番中堅」でスタメン出場。巨人先発・菅野の3球目を打ち、ショートへの内野安打。だが一塁めがけて全力疾走した際に、左膝を痛めたのか倒れ込み、すぐさま担架で運ばれて代走を余儀なくされた。

◆/アーチスト 連発\今度は滞空時間の長い一発岡本和真が2打席連続アーチ?プロ野球(2024/5/11)??ヤクルト×巨人??Live on DAZN#DAZNプロ野球#giants pic.twitter.com/kBdjZYhoAV

◆巨人岡本和真内野手(27)が今季初のマルチ本塁打を放った。1点を追う2回先頭の第1打席。2ボールかのバッティングカウントから、カットボールを左中間席へ運んだ。6号同点ソロで、3日阪神戦(東京ドーム)以来7試合ぶりにアーチを描くと、4回1死一塁の場面で、今度は直球を再び左中間へ運び7号勝ち越し2ラン。1試合複数本塁打は、3発打った昨季8月6日広島戦(マツダ)以来9カ月ぶり16度目となり、岡本和は「最高の結果になってよかったです」と喜んだ。

◆巨人菅野智之投手(34)がプロ野球史上60人目の通算1500奪三振を達成した。 残り4三振で迎え、先発マウンドに立った。6回2死走者なし、ヤクルト村上を空振り三振に仕留めた。プロ初三振は13年3月30日広島戦の菊池からだった「昔は三振こそが正義だと思っていた」とこだわりを持って狙った。16年と18年には最多奪三振のタイトルも2度獲得した。 経験を重ねる中で、少しずつ三振への意識も変化してきた。ピンチの場面など状況に応じて狙うものになった。「特にセ・リーグは追い込まれてから当ててくるバッター、コンタクトしてくるバッターが多い。リーグ全体の三振率も毎年低下していると思う。そこに固執していくのではなくて、順応していく能力も必要。今は取れる時に取れたらいい。取る力がなきゃいけない能力であり、こだわりすぎてもいけないのかなという感覚」。通算258試合目で節目の数字にたどり着いた。通算1500奪三振=菅野(巨人) 11日のヤクルト7回戦(神宮)の6回、村上を空振り三振に仕留めて達成。プロ野球60人目。初奪三振は13年3月30日の広島2回戦(東京ドーム)で菊池から。巨人では6人目で、通算1739回2/3で到達は94年槙原の1750回1/3を抜く球団最速。

◆巨人が今季初めて単独首位に立った。開幕2連勝した3月30日以来41日ぶりに首位浮上。単独での首位は22年5月20日阪神戦(甲子園)以来722日ぶりとなった。1点を追う2回に4番岡本和真内野手(27)が6号同点ソロ、4回には2打席連発となる7号勝ち越し2ランを放った。投げては先発菅野智之投手(34)が7回途中5安打2失点で、史上60人目となる通算1500奪三振をマークするメモリアルゲーム。阪神がDeNAに敗れたため、入れ替わってチームをセ界単独首位へと押し上げた。

◆阪神がまさかの7点差から大逆転負けを喫した。3回に打者一巡の攻撃で6点を奪い序盤に大量リードするも、先発伊藤将が5回途中8安打7失点と踏ん張れず。9-7の8回には守護神・岩崎が筒香に決勝アーチを許すなど2被弾で今季初黒星を喫した。阪神が7点差を守れず逆転負けを喫したのは、22年開幕戦3月25日ヤクルト戦(京セラドーム大阪)以来。このときの阪神は、4回までに、糸井の2ランなどで8-1と大量リードを奪った。ところが先発藤浪以下投手陣が崩れ、9回に山田のソロで同点、サンタナの2打席連続となる2ラン本塁打で勝ち越された。ここから阪神は、球団最長の開幕9連敗を喫した。満塁本塁打の出た試合で阪神が負けたのは、22年4月21日DeNA戦(横浜)以来2年ぶり。小野寺が4回に代打満塁本塁打を放ったが、5回に3点を失い逆転を許す。6回裏攻撃中に降雨のためコールドゲームとなり、敗れた。なお満塁本塁打の出た試合での敗戦は、2リーグ分立後球団20度目の屈辱となった。

◆巨人菅野智之投手(34)がプロ野球史上60人目の通算1500奪三振を達成した。 残り4三振で迎え、先発マウンドに立った。6回2死走者なし、ヤクルト村上を空振り三振に仕留めた。7回途中5安打2失点に抑え自身5度目の開幕4連勝を飾った。菅野が開幕から無傷の4連勝。菅野の開幕4連勝は、14年(6連勝)16年(4連勝)17年(4連勝)20年(13連勝)に次いで4年ぶり5度目。開幕4連勝以上を5度も記録したのは、工藤公康以来2人目の最多タイ。工藤は西武時代の87年(6連勝)91年(5連勝)、ダイエー時代の95年(6連勝)97年(4連勝)、巨人時代の04年(5連勝)に記録しており、セ・リーグで5度は菅野が初めてだ。

◆ヤクルトの塩見泰隆外野手(30)が11日、巨人7回戦(神宮)の1回に負傷交代した。巨人先発・菅野の3球目を捉え内野安打を記録するも、一塁へ全力疾走した際に左膝を痛めたように倒れ込んだ。自力歩行ができず担架で運ばれ、球場内は騒然。その後病院で検査を受けたが、詳しい状況は分かっていない。高津監督は「やったときは相当痛かったでしょう。軽傷であってほしいと祈るばかり」と話した。

◆ヤクルト小川泰弘投手(33)が、巨人4番岡本和真内野手との勝負を悔やんだ。初回は緩急をつけた投球で巨人打線を3者凡退に打ち取ったが、2回に先頭の岡本和にソロを許した。甘く入ったカットボールを捉えられ「厳しく攻めきれなかった」と痛感。4回1死一塁で再び岡本に打席が回ると、外角低めの直球を左中間スタンドに運ばれた。2打席連続となる7号2ランを浴び「ちょっと風に乗ったとこもあったと思いますけど」と悔しさが募った。その後秋広、小林と連打を許し、4回だけで3点を与えた。警戒していた1発攻勢。ストライク先行で打たせて取る投球を心掛けたが、貫けなかった。5回4失点で今季初黒星を喫し「悪くはなかったんですけど、やっぱり1発で点が入った。流れを持ってこれなかったんで反省ですね」と振り返った。高津監督は「体も重そうだったし球にもキレはなかった」と話すも、ベテランへの信頼は変わらず。「(次も中6日での登板について)一応予定通りにはしています」と話した。

◆ヤクルトは終盤に追い上げたが、巨人に競り負け2連敗となった。2点ビハインドの9回無死一、三塁では、中村の併殺打で1点を返すのがやっと。史上最年少200号が期待された村上も4打数無安打に終わった。停滞気味の打線に、高津監督は「得点圏にいくと、なかなか外野まで打球が飛ばないというか、うまくダブルプレーとかで打ち取られていた」と嘆いた。試合前に同率5位の中日が勝ったため単独最下位となった。

◆巨人の4番岡本和真内野手が首位浮上へ号砲を鳴らした。1点を追う2回先頭の第1打席。2ボールからカットボールを左中間席へ運んだ。6号同点ソロで27打席ぶりにアーチを描くと、4回1死一塁で今度は直球を再び左中間へ。7号勝ち越し2ランとなった。「風に助けられて、ホームランになってくれてよかったです」と左翼方向へ吹く強風を理由に挙げるも、3打席目以降は2打席連続申告敬遠で勝負を避けられるほど、相手ベンチの脅威となった。1試合複数本塁打は、3発打った昨季8月6日広島戦(マツダ)以来9カ月ぶり16度目。2打席連発アーチは通算10度目になった。5月は前日まで打率1割1分1厘と低空飛行を続けたが一気に急浮上した。「迷惑をかけないように早く打ちたいと思っていたので、ここから打てるように頑張りたいと思います」。4番の復調は単独首位を走るチームにとって、これ以上ない追い風となる。

◆巨人阿部監督が就任後、初めて単独首位に浮上した。菅野が抑え、岡本和が打って接戦を制し「その後に投げた投手もみんな頑張ったので勝てたんじゃないかなと思います」と投打の主役だけでなく、チーム全体での勝利に手応えを実感。単独首位に立ち「まだまだ、これから。チームはやるべきことをやるだけです」と、順位には目もくれず目の前の試合を戦っていく。

◆巨人小林誠司捕手(34)が2試合連続、バットで援護した。2点リードした4回、なおも2死一塁で左翼線に適時二塁打を放ち、3点リードに突き放した。前夜の971日ぶりアーチに続く打点。守備でも菅野との「スガコバ」バッテリーで4連勝に導いた。相棒として通算1500奪三振にも貢献し「そこで携われたのはすごくうれしい。素直におめでとうと思います」と、感謝と同時に祝福した。

◆投打の大黒柱が躍動し、巨人が722日ぶりにセ界単独首位に躍り出た。先発の菅野智之投手(34)がヤクルトを7回途中5安打2失点に抑え自身5度目の開幕4連勝。史上60人目となる通算1500奪三振を球団最速で達成した。打線は4番岡本和真内野手(27)が2打席連発となる6号同点ソロと7号勝ち越し2ランで突き放した。単独首位は22年5月20日阪神戦以来で、阿部慎之助監督(45)体制では初。勝負強さを身に付けたチームは4連勝で今季最多タイの貯金4とし、勢いは増すばかりだ。。節目の数字に、これ以上ない相手だった。菅野が眼光鋭くキャッチャーミットを見つめた。6回2死、ヤクルト村上と対峙(たいじ)。カウント2-2からの8球目。134キロスライダーをストライクからボールゾーンに決めた。空振り三振。この試合4つ目を奪い、節目の通算1500奪三振に到達した。「あと1個は意識していた。いいバッターから取りたいと思っていた。思い出に残る三振になった」とかみしめた。強風に苦しみながら、バランスを修正し、尻上がりに調子を上げた。開幕から無傷の4連勝。「僕1人の力では達成できない」と感謝した。5度目の開幕4連勝は工藤公康氏に並ぶプロ野球最多タイとなった。常勝の看板を背負いマウンドで立ち続ける一方で、周囲への気配りは忘れない。練習でのキャッチボールでは、あえて音を立てて捕球する。まるでブルペン捕手のようにグラブの芯で「パン」と捕球音を響かせるように心がけて。「趣味かな。好きなんだよ」と笑うが、キャッチボール相手の投手に気持ちよく投げて、自信をつけてもらうためでもある。細かな背番号18の心遣い。そうやって投手陣を引っ張ってきた。強いときも、そうでないときも知る菅野は、今のチームの強さをこう見ている。「やっぱり接戦をものにしているのが一番の強み。去年と違う部分はそこ。それは僕も含めて」。12年ドラフトで入団から2年連続を含む4度のリーグ優勝を経験。「強い巨人を知っているのは長野さん、(坂本)勇人さん、僕ぐらいしか現役ではいないと思う。野球自体も変わってきている」。かつての圧倒的な戦力差でねじ伏せる勝利は少ない。ただ接戦をものにする力はついてきた。今季1点差ゲームは7勝5敗と最も勝利数が多く、競り勝って単独首位まで上り詰めた。「今の強さを引き続き最後まで。長く首位の座を守れるように先頭を切って頑張ります」と菅野。ベテランの背中に引っ張られながら、巨人は勝負強さを増していく。【上田悠太】▽巨人杉内投手チーフコーチ(通算125勝&1500奪三振の菅野に)「僕(2156奪三振)を抜いてもらいましょう。まずは勝利数(142勝)を抜けっていっているんですけれど。トモに勝ちがついてよかった」

◆巨人が722日ぶりにセ界単独首位に躍り出た。先発の菅野智之投手(34)がヤクルトを7回途中5安打2失点に抑え自身5度目の開幕4連勝。史上60人目となる通算1500奪三振を球団最速で達成した。菅野は経験とともに三振への意識も変わってきた。昔は「三振こそが正義だと思っていた」と言う。16年と18年と最多奪三振のタイトルも2度獲得。前に飛ばされなければ、不運な当たりの安打も生まれない。最もリスク少なく奪えるアウトと捉え、数多く狙った。今は少し違う。ピンチの時、追い込んだ時など状況に応じて狙うものとなった。「セ・リーグは追い込まれてから当ててくる、コンタクトしてくる打者が多い。リーグ全体の三振率も毎年低下していると思う。固執していくのではなく、順応していく能力も必要。今は取れる時に取れたら。最初から三振を狙いにいくのは得点圏や、三塁にランナーがいる場面しかない」。すべては勝つために。こだわり方も変化しながら、節目に到達した。【巨人担当=上田悠太】

◆ヤクルト・塩見泰隆外野手(30)が一回に負傷交代した。「1番・中堅」で先発出場。一回の第1打席に遊撃への内野安打を放ち、一塁ベースを駆け抜けた際に体勢を崩して倒れ込んだ。左膝を抑えて立ち上がれず、球場が騒然とする中、担架に乗せられて退場した。代走として西川遥輝外野手(32)が送られた。

◆巨人・岡本和真内野手(27)が6号ソロを放った。1点を追う二回先頭。ヤクルト先発・小川の投じたカットボールを一閃。弾丸ライナーで左中間席に突き刺した。3日の阪神戦(東京ドーム)以来、7試合ぶりの一発。頼れる主砲の一発で試合を振り出しに戻した。

◆巨人・岡本和真内野手(27)が2打席連発となる7号2ランを放った。1ー1の四回1死一塁。カウント1ー2からヤクルト・小川が投じた直球を完璧にとらえ、左中間席に突き刺した。今季初の2打席連続アーチ。貫禄たっぷりに主砲をベンチで出迎えた阿部監督も帽子をとって最敬礼。4番が一振りで試合をひっくり返した。

◆巨人・菅野智之投手(34)がNPB史上60人目となる通算1500奪三振を達成した。残り4個としてこの日の試合に先発した12年目の右腕は、4-2の六回2死でヤクルトの4番、村上を追い込んでから得意球のスライダーを低めに投じ、空振り三振を奪った。節目の記録を前に菅野は「昔は三振こそが正義だと思っていたんですけど、今は取れる時に取れたらいいかなと思っていて。なきゃいけない能力だし、こだわりすぎてもいけないのかなという感覚」と語っていた。

◆当たり出したら止まらない。3試合安打のなかった主砲が目を覚ました。巨人・岡本和真内野手(27)が2打席連続のアーチを描き、緑色に染まった右翼席の燕党をあぜんとさせた。「先頭だったので、何とか塁に出ることを心掛けて打席に入った。最高の結果になって良かった」まずは1点を追う二回だ。先頭で打席に入った主砲は、ヤクルト・小川のカットボールを一閃。左翼席に弾丸ライナーで7試合ぶりの6号ソロをたたきこんだ。試合を振り出しに戻す価値ある一打だったが、この日の岡本和はここで終わらなかった。同点のまま迎えた四回1死一塁。今度は小川が投じた直球を完璧に捉え、大きな放物線を描いた打球を左中間席に突き刺した。2打席連発は3本塁打を記録した昨年8月6日の広島戦(マツダ)以来。直近6試合で20打数1安打とバットが湿っていた大砲の快音に、阿部監督もベンチで帽子を取って最敬礼した。2点リードの九回は無死一、三塁のピンチを迎えて冷や汗をかいたが、併殺の間の1失点でしのいだ。岡本和は昨季は自己最多の41本塁打を放ち、自身3度目の本塁打王に輝いた。神宮で復調の兆しを見せた4番打者は、チームを4連勝、首位浮上に導いた。

◆意地のアーチを神宮の夜空に描いた。1-4の四回走者なしで、ヤクルト・長岡秀樹内野手(22)がライトポール際へ今季2号となるソロをマーク。燕党の大歓声を浴びながら、表情を変えることなく、颯爽とダイヤモンドを一周した。「1点は返せましたが、追いつけるようにみんなで頑張るだけ」と試合途中のコメント。カウント1-0からの2球目、菅野が投じた真ん中よりのカットボールに反応。体をくるりとまわして豪快に引っ張り、4月5日の阪神戦(神宮)以来となる一発を放った。二回先頭では追い込まれてから中前打。複数安打を記録し、背番号7が存在感を放った。昨季は打率・227と低迷。悔しさを胸にこのオフは、球界野手最年長42歳の青木宣親外野手が率いる「チーム青木」に入門した。青木や村上とともに汗を流し、体の使い方を勉強。「ケアにかける時間が増え、いかに体を正常な位置に戻せるかっていうのは、常に気を配ってやっている。いつもと同じ通常な体の位置にないとやっぱり感覚は狂う」。日々の体の変化を意識し、対応することが、打撃の安定にもつながっている。開幕から全34試合で遊撃のスタメンとして起用される22歳は「もう出させてもらって3年目。そろそろ皆が納得するような結果を出さないといけない」。強い覚悟で勝負のグラウンドに立っている。先発の小川泰弘投手(33)が巨人・岡本和に2打席連発を浴びるなど5回4失点。打線は2点を追う九回無死一、三塁の好機を作ったが、反撃は併殺の間の1点にとどまった。このカードの負け越しが決まり、単独最下位に沈んだ。

◆巨人は逆転勝ちで4連勝。阪神を抜き、2022年5月20日以来の単独首位に浮上した。阿部慎之助監督(45)は二回の同点6号ソロ、四回の勝ち越し7号ランと2打席連続本塁打の岡本和に「大きいね。崩されてもああやって飛ぶんだから。いいきっかけになってくれたらいいよね」と大きくうなずいた。七回途中2失点で4勝目を挙げた菅野を含む4投手のリレーについて「投手もみんな頑張ったので、勝てたんじゃないかな」とねぎらい、三塁で再三の好守備を見せた坂本には「さすが」とうなった。昨季は一度もなかった首位浮上。就任1年目の指揮官は「まだまだ、これから。チームはやるべきことをやるだけです」と表情を引き締めた。

◆巨人・菅野智之投手(34)が七回途中5安打2失点で、工藤公康に並んでプロ野球記録となる自身5度目の開幕4連勝を飾った。史上60人目となる通算1500奪三振はヤクルト・村上から奪った。「『あと一個』と意識していたし、いい打者から取りたいと思っていた。村上から取れたのは本当にうれしい」4―2の六回2死。追い込んでから得意球のスライダーを低めに投じ、空振りを誘った。1739回2/3での到達は、槙原寛己の1750回1/3を抜いて球団最速となった。「試合が始まる前に、(デーゲームで)阪神が負けたのは知っていた」と強く意識した首位浮上にチームを導いた背番号18。「接戦をものにしているところが去年と違う一番の強み。僕も含めて」と、4年ぶりのリーグ優勝を目指すチームとともに復活への手応えをにじませた。(谷川直之)

◆巨人・菅野智之投手(34)が6回0/3を5安打2失点で自身5度目の開幕4連勝を飾った。?菅野が開幕4連勝以上したのは2014年(6連勝)、16年(4連勝)、17年(4連勝)、20年(13連勝)に次いで4年ぶり5度目。開幕4連勝以上を5度記録したのはプロ野球最多タイ記録で工藤公康(西武在籍時の1987年、91年、ダイエー在籍時の95、97年、巨人在籍時の2004年)に次いで20年ぶり2人目。同一球団で5度は初。?史上60人目となる通算1500奪三振。初奪三振は13年3月30日の広島戦で菊池涼介から。巨人で1739回2/3での到達は槙原寛己の1750回1/3を抜いて最速。

◆「6番・遊撃」で先発出場したヤクルト・長岡秀樹内野手(22)が本塁打を含む3安打1打点と気を吐き、今季4度目の猛打賞を記録した。四回は菅野から右翼ポール際に2号ソロを放ち「強く振ろうと決めていた。(バットの)いいところに当たって良かった」と振り返った。高津監督は長岡について「最近状態がいいのは間違いない。広角に打てるようになった。大きい当たりはそんなに期待していないけど、引っ張ったら大きい一発も打てる。何よりも体が丈夫で、ずっと出し続けてもケロッとしているような感じ」と評価。今季の打順は6~8番を担うことが多いが、打率・275はリーグ9位で「もうちょっといいところで出してもいいのかな」と昇格させることを示唆した。

◆ヤクルトは巨人に2連敗して単独最下位となった。エースの小川を立てて敗れた高津臣吾監督(55)は、勝負どころで、2度併殺打に倒れた打線のつながりの悪さを嘆いた。「(走者が)得点圏に行くと、なかなか外野まで打球が飛ばない。うまくダブルプレーに打ち取られている」2点を追う七回1死一、三塁で代打・青木が二ゴロ併殺打。2-4の九回は無死一、三塁で中村が三ゴロ併殺打に終わり、1点を返すのがやっとだった。一回に塩見が負傷交代した打線は決定力を欠いた。戸郷、菅野と相手のエース格が先発する中、史上最年少での通算200本塁打に王手をかける村上が2試合で計6打数無安打など、リーグトップのチーム打率を誇る打線が沈黙。指揮官は「この2戦に関しては中軸がしっかり抑えられている。そこが点を取れそうで取れない要因の一つ」と課題を口にし、奮起を求めた。(武田千怜)

◆巨人・坂本勇人内野手(35)が六回の第3打席で右前打を放ち、通算2351安打としてNPB歴代13位、球団歴代3位の川上哲治に並んだ。18年目のベテランは「5番・三塁」で先発し、ヤクルトのサイスニードからの外角球を逆らわずライナーで打ち返した。自身16打席ぶりの安打となった。川上哲治は第2次世界大戦前後で活躍し、求道者のように打撃を究めた姿勢から〝打撃の神様〟と称された。現役引退後は巨人の監督としてV9を達成した。通算安打のNPB歴代12位は落合博満の「2371」。球団歴代2位は長嶋茂雄の「2471」、同1位は王貞治の「2786」。坂本はレジェンドたちの記録の間を走り続けている。

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(1↑)
巨人
19153 0.559
(↑0.014)
-
(↓0.5)
10694
(+4)
90
(+3)
16
(+2)
19
(-)
0.229
(-)
2.280
(↓0.02)
2
(1↓)
阪神
17144 0.548
(↓0.019)
0.5
(↑0.5)
108116
(+9)
103
(+11)
21
(+1)
10
(-)
0.233
(↑0.004)
2.320
(↓0.2)
3
(-)
広島
14144 0.500
(↓0.019)
2
(↓0.5)
11187
(-)
81
(+4)
12
(-)
13
(-)
0.229
(↓0.004)
2.450
(↓0.05)
4
(-)
DeNA
16171 0.485
(↑0.016)
2.5
(↑0.5)
109116
(+11)
135
(+9)
15
(+3)
19
(-)
0.245
(↑0.004)
3.550
(↓0.17)
5
(-)
中日
15174 0.469
(↑0.017)
3
(↑0.5)
10799
(+4)
121
(-)
18
(-)
3
(-)
0.245
(↑0.002)
3.060
(↑0.09)
6
(1↓)
ヤクルト
14182 0.438
(↓0.014)
4
(↓0.5)
109140
(+3)
122
(+4)
25
(+1)
14
(+1)
0.246
(↑0.001
3.460
(↓0.02)