日本ハム(☆3対0★)ロッテ =リーグ戦8回戦(2024.05.11)・エスコンフィールド北海道=
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ロッテ
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日本ハム
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勝利投手:加藤 貴之(2勝4敗0S)
(セーブ:田中 正義(1勝0敗9S))
敗戦投手:メルセデス(0勝1敗0S)
  DAZN
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◆日本ハムは3回裏、万波の適時二塁打で先制する。その後6回に田宮の犠飛で加点すると、7回には万波の適時打でリードを広げた。投げては、先発・加藤貴が7回3安打無失点の好投で今季2勝目。敗れたロッテは先発・メルセデスが好投を見せるも、打線が沈黙した。

◆日本ハムの新庄剛志監督(52)が、先発する加藤貴之投手(31)に"パワー"を注入した!?試合前練習中、外野で調整している加藤貴に歩み寄ると、頭をなでるように、髪形を整えてあげた。昨日はロッテ佐々木朗希投手(22)を初めて攻略した指揮官の"魔法の手"。加藤貴は今季6試合に登板し1勝4敗と苦戦しているが、さえ渡る"新庄ハンドパワー"が注ぎ込まれたことで、今季2勝目が、生まれるかも、知れない。

◆試合前練習中に、日本ハムの新庄剛志監督(52)が、選手会長の松本剛外野手(30)と、ネックレス交換した。外野で練習している松本剛に歩み寄り数秒会話した後、にこやかに首にしていたネックレスを外し、松本剛のものと交換した。10日の柳川大晟投手(21)の支配下登録会見で「187万円とお安くなっております」とテレビショッピング風に紹介した高価なネックレスに似た、しましまのデザイン。10日ロッテ戦の6回に佐々木朗希投手(22)から同点に追い付く貴重な2点適時打を放った松本剛も、指揮官との"サプライズ交換会"を終え、うれしそうな顔で、その後もボールを追いかけていた。

◆日本ハムの公式チア「ファイターズガール」と、ロッテの「M☆Splash!!」が、コラボ「きつねダンス」を披露した。2回表終了後、おなじみのイントロが流れると、ファイターズガールに加え、北海道に"出張"してきた「M☆Splash!!」も、きつね耳、しっぽをつけて登場。ネット上では「素敵すぎて疲労が回復しました」、「黒きつねダンスかわいい」と盛り上がった。ファイターズガールは6日のみずほペイペイドームでも、ソフトバンクのチア「ハニーズ」と、コラボきつねダンスを見せ話題となっていた。またこの日の始球式は、歌手の上木彩矢が行った。

◆ロッテは今季5度目の零封負けを喫し、エスコンフィールドでは5連敗となった。ここまで日本ハムには1勝7敗と大きく負け越している。吉井理人監督(59)は「こっちがやられすぎている。ここの球場はみんな苦手みたいで、何とか慣れてもらうしかない。絶対ここでやらないといけないので、なんとかしたい」と語った。先発のC・C・メルセデス投手(30)は毎回奪三振で6回4安打8奪三振2失点と力投したが、打線が日本ハム先発加藤貴之投手(31)を前に3安打に抑えられた。指揮官は「CCは頑張ったと思います。前回だけでなくここずっと加藤にやられているので、なんとかしたい」と、止まらない負の連鎖に悩ましげだ。今季初めて、グレゴリー・ポランコ外野手(32)、ネフタリ・ソト内野手(35)の主軸外国人コンビを同時に先発から外した。指揮官は「ポランコは加藤にあまり相性がよくない。ソトは足の状態が悪くはないが、休ませた方がいいかなと。ナイターデー(ナイター翌日のデーゲーム)で回復の時間が短かったので。明日は出ます」と意図を説明した。8回には岡大海外野手(32)の左足首付近に自打球が直撃。一時は苦悶(くもん)の表情を浮かべながらいったんベンチに戻り、再び打席に姿を現したが、裏の守備から交代となった。吉井監督は「明日になってみないと、まだわからないです。多分痛いのは痛いと思います」と話した。

◆日本ハムの田宮裕涼捕手(23)が右犠飛で2点目を挙げリードする加藤貴を援護した。6回1死一、三塁、2ボール1ストライクからスクイズを試みるもファウルに。「失敗してしまったんで引きずることなく切り替えて」10球目を右翼に運び、三塁走者松本剛を生還させた。「ベンチに戻って監督に『スクイズでしょう』と言われました」と苦笑い。新庄監督は「結果オッケーではなく、きっちり点を取りに行かないと。レギュラーを取られますよ」と辛口だった。

◆"目覚まし1バンバン起用"がまたまたハマった。日本ハム新庄剛志監督(52)が、ロッテ戦で今季初めて1番でスタメン起用した万波中正外野手(24)が決勝打となる先制タイムリーを含む2安打2打点。前日まで出場10試合で37打数4安打、打率1割8厘と不調も、一気に復調させ「昨日の(万波の)3打席目のときに『1番で行こう』と決めました。新庄剛志、大当たり~」とご機嫌だ。2連勝で2カードぶり勝ち越しを決め、貯金を4に増やした。なぜか初めて1番に抜てきした選手が、活躍する。4月5日西武戦の加藤豪は初の4安打、同9日ソフトバンク戦の郡司は初回4得点の口火となり、同30日西武戦の細川が今季初猛打賞。魔法のようなオーダーに思えるが、指揮官はこの日の試合前、万波へ「フォームと勝負していて投手と勝負できていない。構えが小さく見える。普通に構えて。ガンガン振っていこう」と助言。しっかり"目覚めのツボ"は押していた。万波は「(無安打だった)昨日の試合後、もしかしたら1番があるんじゃないかと思った。実際にそうなって気持ちも入ったし試合前の監督の言葉に背中を押された」。指揮官の不思議な覚醒術も絡めながら、5差で追う"1番"ソフトバンクの座を狙う。【永野高輔】

◆日本ハムの松本剛外野手(30)が絶妙な連続盗塁で追加点をお膳立てした。1点リードの6回先頭で右前打を放ち出塁。1死からマルティネスの打席の3球目に二盗、5球目に三盗を決め、田宮の右犠飛で2点目の生還を果たした。新庄監督はサインを出したか問われると「ちょっとその辺はね(笑い)。良いスタートでしたね」とだけ話した。チーム最多6盗塁に伸ばした松本剛は「(三盗は)100%セーフじゃないといかないので。行った瞬間セーフだと思いました」と振り返った。

◆日本ハムが完封リレーで2カードぶりの勝ち越しを決めた。加藤貴之投手(31)が7回をわずか79球、3安打無失点でバトンをつなぐと、8回をいまだ防御率0・00の河野竜生投手(25)、9回を守護神・田中正義投手(29)が締めた。田中はリーグ2位の9セーブ目。チームは今季7度目の0封勝ちとなった。ベンチで勝利を見届けた加藤貴は、全球ストレートの空振り三振で試合を締めた"アンカー"田中正へ歩み寄った。自身は4月21日以来、3登板ぶりの白星。「点を取ってもらって打たれることが多かった。チームが勝てたので本当によかった」。3投手の継投で、スコアボードに0を並べた。加藤貴は試合前、"暗示"にかけられた。登板間でヘアスタイルを一新。新庄監督からは、アッシュに変わった髪色に触れられ「(気分一新で)いけるやろ」と言葉をもらった。「(普段は)会話はないっすね。僕は」という加藤貴にとっては、何げない日常会話も、気持ちを高める要素のひとつになった。「感覚は(今季)一番よかった」という快投だった。ストライク先行でカウントを有利に進め、6回1死まで無安打投球。3回の茶谷、5回の山口から三振を奪った右打者の内角を突くクロスファイアが効果的だった。「そこは左投手は大事な部分なので」。今季序盤は苦しんだが、「(投球)フォームがしっくり来た」と、ようやく手応えをつかんだ。7回、わずか79球。余力を残してマウンドを降りた。中5日の間隔で登板した前回からの疲労も考慮された形だが、新庄監督は「河野くんがめちゃくちゃ良いから。7回までいってくれたら河野くん、田中くんにつなげるので」。鉄壁の救援陣の存在も大きい。8回の河野は、先頭の大下を3球で三振に仕留めると、友杉、岡を簡単に打ち取り3者凡退。9回は田中正が10球で締めた。首位ソフトバンクに敵地で3連敗を喫したが、本拠地に戻り3位ロッテに2連勝。2カードぶり勝ち越しを決めた。加藤貴はお立ち台で繰り返した。「またまだシーズンは長いので」。助け合い、支え合いながら、投手陣のバトンは歓喜の秋までつながっていく。【本間翼】

◆新庄剛志監督が12日ロッテ戦で、今川優馬外野手(27)を今季初めて1番でスタメン起用することを明言した。この日は不調だった万波を初めて1番で起用し決勝打含む2安打2打点と活躍。指揮官は「万波君は吹っ切れたから、もうどの打順でも大丈夫。明日は今川君1番で行こうかな」。今川は今季2試合に出場し7打数1安打と調子に乗れておらず、指揮官得意の"目覚まし1バンバン起用"で、復調へのきっかけをつかませる。

◆日本ハムが4月19日ロッテ戦(エスコンフィールド)以来、今季3度目のサヨナラ勝ちで、2度目の同一カード3連勝を果たした。2点を追う9回無死一塁、マルティネスのフェンス直撃となる中越え三塁打で1点差に迫ると、1死満塁とチャンスを広げ、この日が誕生日の伏見が代打で登場。ロッテ4番手鈴木から左前適時打を放ち、同点に追いついた。さらに、この日の3打席目まで7打席連続無安打だった9番水野が、サヨナラの右前適時打。貯金を5に増やし、試合のなかった首位ソフトバンクとのゲーム差を4・5に詰めた。水野達稀(みずの・たつき)2000年(平12)7月30日生まれ、香川県丸亀市出身。丸亀城西で3年夏に甲子園出場。JR四国では1年目から正遊撃手。20年は四国銀行の補強選手で都市対抗に出場し、創部初の8強進出に貢献。21年ドラフト3位で日本ハム入団。22年開幕戦で9番遊撃でスタメンデビュー。今季推定年俸950万円。171センチ、75キロ。右投げ左打ち。

◆日本ハムが無失点リレー。加藤貴が制球良く7回3安打無失点で2勝目を挙げ、河野、田中正とつないだ。打線は三回に万波の適時二塁打で先制し、六回に田宮の犠飛、七回に万波の適時打で加点。ロッテは打線が沈黙した。

◆采配がピタリ的中した日本ハム・新庄剛志監督(52)は開口一番、「しんじょうつよし、大当たり~」とおどけた。指揮官は、5月に入って試合前まで出場7試合で26打数3安打と絶不調だった万波中正外野手(24)のカンフル剤として今季初の1番で起用。同時に打席内で相手投手ではなく、自身の打撃フォームと〝勝負〟している姿に、「どんどんホームランを狙え。ヒットを打っても仕方ない」と叱咤(しった)激励した。その悩める主砲は先制打を含む2本の適時打で2打点。「やっぱ、いいなあ。打つって」と、しみじみと話した。6日のソフトバンク戦ではスタメン落ち。今季の最大目標として全試合出場を掲げていた万波は「めちゃめちゃ悔しかったし、かなり落ち込みました。でも、改めてボスから背中を押されて、気持ちが入った」と振り返った。これで今季のロッテ戦は7勝1敗。〝お得意様〟の理由を問われた新庄監督は「うーん、どうでしょう?」と長嶋茂雄氏の声まねでけむに巻くと、「万波君はもう吹っ切れたから、どの打順でも大丈夫。明日は今川君を1番で」と予告した。(東山貴実)

DAZN

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
2392 0.719
(↑0.009)
-
(-)
109143
(+4)
78
(+1)
22
(-)
28
(-)
0.261
(↑0.002)
1.990
(↑0.03)
2
(-)
日本ハム
18141 0.563
(↑0.015)
5
(-)
11098
(+3)
97
(-)
13
(-)
27
(+2)
0.229
(-)
2.580
(↑0.08)
3
(-)
ロッテ
16171 0.485
(↓0.015)
7.5
(↓1)
10999
(-)
115
(+3)
14
(-)
13
(-)
0.239
(↓0.003)
3.120
(↓0.01)
4
(-)
楽天
15181 0.455
(↓0.014)
8.5
(↓1)
109116
(+1)
125
(+2)
12
(-)
25
(-)
0.241
(↓0.001)
3.390
(↑0.06)
5
(-)
ORIX
15191 0.441
(↓0.014)
9
(↓1)
10895
(+1)
103
(+4)
14
(-)
13
(-)
0.231
(↓0.002)
2.470
(↓0.06)
6
(-)
西武
12220 0.353
(↑0.02)
12
(-)
10982
(+2)
115
(+1)
18
(-)
20
(-)
0.209
(↑0.004)
2.900
(↑0.06)