中日(★0対2☆)巨人 =リーグ戦8回戦(2024.05.07)・バンテリンドーム=
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巨人
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中日
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勝利投手:山﨑 伊織(3勝0敗0S)
敗戦投手:涌井 秀章(2勝2敗0S)
  DAZN
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◆巨人は0-0で迎えた7回表、門脇の適時打で1点を先制する。なおも続く好機では、丸が押し出し四球を選び、貴重な追加点を挙げた。投げては、先発・山崎伊が9回4安打無失点の快投。今季初完封で3勝目をマークした。敗れた中日は、打線が中盤の好機を生かせなかった。

◆巨人山崎伊織が中日戦に先発。同投手は通算48試合で17勝10敗だが、中日戦は22年1勝0敗、23年2勝0敗、24年1勝0敗で、このカードはデビューから無傷の4連勝中。巨人の投手が同一カードで初対戦から5連勝を飾れば、15~17年マイコラス(ヤクルト戦=9連勝)以来。中日戦に限れば77~80年西本(7連勝)以来、球団44年ぶりの記録になる。山崎伊は中日戦の白星を続けられるか。

◆巨人秋広優人内野手(21)が1軍に合流した。試合前の練習では中日中田翔のもとにあいさつに向かった。昨季までチームメートで自主トレも一緒に過ごした師匠になる。中田の大阪桐蔭の後輩で、同じく1軍に合流したドラフト4位ルーキー泉口とともに、約20分の談笑を交わした。この日から1軍に今季初登録される。イースタン・リーグでは34試合出場の打率2割1分6厘、0本塁打、9打点の成績だった。

◆中日涌井秀章投手(37)が、中5日のマウンドで驚異の修正力を見せた。6回までわずか1安打。7回1死満塁から門脇に先制打を許し、丸に押し出し四球で降板となり、完全なる汚名返上とはならなかったが、ベテランらしさは存分に発揮した。1日のDeNA戦(バンテリンドーム)で屈辱にまみれた。自己最短2/3回、8安打9失点でKOされた。プロ20年目で初めて1回を投げ切れず「次回しっかり調整します」と雪辱を期したマウンドだった。坂本対策が課題に残った。2回に初安打を許すと、5回はストレートの四球。7回無死一塁では右前打でつながれ、決勝点への流れとなった。結果、自身2連敗となった。連勝が止まり、借金1となった立浪監督は「前回のことがあった中で、きょうはしっかり投げてくれたと思います」とベテラン右腕の投球を評価。「あす早く点が取れるように全体でやっていきたい」と前を見据えた。

◆巨人阿部監督が好機を見逃さなかった。7回先頭の岡本和が四球、続く坂本が右前打で無死一、二塁とすると、萩尾に犠打のサインを送った。初球を三塁線に転がし「ああやって一発で決めると点になりやすいのが野球」とチャンスを拡大。門脇の先制打へと流れをつくり20回ぶりの得点を呼び込み「やっと1点取れたのでもう1点欲しかった。結果的に丸がいい四球を選んでくれて、貴重なラッキーな1点が取れた」とロースコアゲームをモノにした。▽巨人萩尾(7回無死一、二塁で初球犠打を決め)「まだまだ練習が必要。もっと打てるように頑張ります」

◆巨人は山崎伊織投手(25)がチーム初完封で3勝目を挙げ、単独2位に再浮上した。初回からテンポよく投げ込み、4度の先頭出塁を許しながらも無失点に封じ、119球で自身2度目の完封劇を演じた。中日戦に限れば球団44年ぶりとなるデビューから無傷の5連勝。打線は7回に門脇が先制打を放ち、20イニングぶりの得点で援護射撃し、チームの連敗は2でストップした。にじみ出る汗が心地よかった。山崎伊は27個目のアウトを1人で取り終え、グラブを何度もたたいた。「ピッチャーの一番の仕事。すごくうれしい。いつも守ってくれる野手がいる。リズムよくアウトを重ねていこうと思って投げました」。6回まで両軍無得点の我慢比べを制し、最後までマウンドに立ち続けた。7番以降の下位打線を完全に制圧した。7番木下の犠打1つだけで、計8打数0安打。「これまで下位打線が出て上位を迎えることが多かった。別に力を入れたりしたわけではないが、丁寧に投げた」と下位を抑え打線を寸断。指揮官との"裸の付き合い"が、ここにきて生かされた。昨年9月5日ヤクルト戦後、神宮球場の風呂場でのことだった。6回3失点の降板に、悔しさをかみしめながら湯船につかっていた。当時ヘッド兼バッテリーコーチだった阿部監督が入ってきて、ふと言われた言葉を今も覚えている。「メリハリを付けすぎて抜き過ぎるところがあるから。そこの力加減をしっかり覚えたら、もっと抑えられるのにな」。その試合。投手のサイスニードに2ランを含め7番以降に計5安打を集中されていただけに、胸に突き刺さる言葉だった。投げ切るために力配分を考えると同時に、力を抜き過ぎず。この試合先頭打者を4度許しながら三塁を踏ませなかったのは、抑えるべき打者を確実に封じたからだった。阿部監督からも「それ(山崎伊の投球)に尽きます」と最大級にたたえられた。ゴールデンウイーク明け初日の一戦で最高の仕事を完遂。守護神大勢が戦線離脱する救援陣に、最高の休みをプレゼントした。【上田悠太】▽巨人杉内投手チーフコーチ(山崎伊の完封劇に)「もう完全にゾーンに入ってた。後半に入れば入るほど。球速も上がってきてるしやっぱり先発として燃えるもんがあるんでしょうね」

◆巨人門脇誠内野手(23)がチームに20イニングぶりの得点をもたらした。0-0で迎えた7回1死満塁の場面、2球続けてファウルで追い込まれると、高めのつり球に食らい付いた。コースを外れたボール球をとらえ中前へ運び、5日阪神戦以来の得点がスコアボードに刻まれた。この先制適時打が決勝打となり「本来見極めたいボールだけど、それだけ負けないぞという気持ちで打席に立っているんで」と気持ちで打った一打だった。

◆巨人坂本勇人内野手が2安打をマークし、打撃の神様の記録に残り1本と迫った。2回1死から右前打、7回無死一塁からも右前打を放った。これで通算2350安打とし、川上哲治氏が持つ歴代13位の通算2351安打に王手をかけた。四球で出塁した5回は今季初盗塁となる二盗を成功させ、入団1年目から18年連続の盗塁を決めた。

◆巨人・秋広優人内野手(21)が今季初昇格し、ドラフト4位・泉口友汰内野手(24)、平内龍太投手(25)とともに1軍に合流した。秋広は練習前に〝師匠〟と慕う中日・中田翔内野手(35)のもとへあいさつに出向き、腰を下ろして話すなど旧交を温めた。秋広は試合前練習では阿部監督に見守られながら打撃練習を行い、時折言葉をかけられ、笑顔を浮かべていた。2軍ではイースタン・リーグ33試合に出場し、打率・214、9打点、0本塁打だった。3選手に代わってこの日、梶谷、中山、横川が出場選手登録を抹消された。

◆巨人・堀田賢慎投手(22)が2勝目を懸け、8日の中日戦で今季2度目の先発マウンドに上がる。4月13日の広島戦(東京ドーム)での先発以降は、救援で4試合に登板していた右腕。「前回(先発時)は四回で終わってしまったのでそれ以上は行く気持ちで。チャンスをもらっているので、絶対に抑えて簡単にローテを外れないように」と力を込めた。

◆巨人・山崎伊織投手(25)が無傷の自身3勝目へ、敵地のマウンドで腕を振った。中日打線との対戦は今季全6登板のうち、早くも3度目となった。立ち上がりの一回。先頭の大島にいきなり四球を与えたが、後続を打ち取って無失点で切り抜けた。続く二回、4番・中田に左前打を浴びて無死一塁。2イニング連続で先頭打者の出塁を許したが、コーナーに投げ分ける丁寧な投球で二ゴロ、空振り三振、右飛で進塁を許さなかった。投球だけでなく、打撃でも貢献する姿勢を見せた。味方打線は今季ここまで、試合前時点でチーム打率・229、同得点圏打率・216はともにリーグ最下位。6日も5安打無得点に終わり、今季5度目の零封負けを喫していた。この日三回1死で打席に立つと、中日・涌井に食らいついた。カウント1―2から146キロの直球をファウルにし、最後は低めのスライダーにバットを合わせたが二ゴロに倒れた。五回の第2打席は2死一、二塁で先制のチャンス。148キロの速球を強振する場面もあったが、最後は見逃し三振に倒れた。前回登板は4月30日のヤクルト戦(ひたちなか)で、6回途中2失点で勝ち負けはつかず。この1週間の調整は「キャッチボールとかで投げている感覚はすごくいい」と手応えを口にしていた。(原田優介)

◆巨人・山崎伊織投手が今季初完投を自身2度目の完封で飾り、開幕3連勝。制球面が光り、4安打に抑えた。打っては七回に門脇の適時打、丸の押し出し四球で2点を挙げた。中日打線は三塁を踏めず、力投した涌井を援護できなかった。

◆巨人は完封勝ちで連敗を2で止めた。阿部慎之助監督(45)は、119球4安打1四球6奪三振で今季初完封を飾った山崎伊織投手(25)を絶賛した。「もうそれ(山崎伊の投球)に尽きます。最後(九回)も149キロ出ていた。もっと早めに出せよと思いましたけど(笑)。最後の力を振り絞ってよく投げてくれました。素晴らしい完封だった」指揮官はうれしそうな表情で右腕をたたえた。「バロメーターのフォークがきょうは良かったので、まだ行けるなと判断して、最後まで行かせました」と分析。1点を勝ち越した七回1死満塁では代打を送らず打席に立たせ(結果は空振り三振)、「もう1点欲しかったけど、伊織にいかせて(次打者の)丸に託そうかなと考えていた。結果的に丸がいい四球を選んでくれた」と振り返った。山崎伊は「投手の1番の仕事だと思うので、すごい嬉しい。また次も頑張ろうと思います」と胸を張った。

◆中日は、コースを広く使う山崎伊を打ち崩せず、今季5度目の零敗。六回1死一、二塁は細川が落ちる球に空振り三振、中田は変化球でタイミングを外されて遊飛に。単打4本に封じられ、三塁を踏めなかった。山崎伊には今季3度の対戦でいずれも好投を許していて、立浪監督は「なかなか攻略できていない。内角の球を意識させられすぎた」と悔しがった。

◆つなぎに徹した。プロ18年目の巨人・坂本勇人内野手(35)が2打数2安打、2四球。通算2350安打とし、歴代13位(球団歴代3位)の川上哲治にあと1本と迫った。6日は休養を与えられたベテランは、涌井から右前へ2本のクリーンヒット。0-0の七回は好機を拡大する安打となり、2点目のホームを踏んだ。「もっと状態を上げていかないといけない」と語っていた中、打率は・254に上昇。五回には二盗を決め、18年連続盗塁も記録した。「今のプロ野球の人気は昔の先輩たちが築いてきてくれたもの」と先人への敬意を抱く背番号6。次の安打で〝打撃の神様〟に肩を並べる。(谷川直之)

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<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
阪神
16124 0.571
(↓0.022)
-
(-)
111102
(-)
86
(+2)
19
(-)
9
(-)
0.232
(-)
2.060
(↑0.07)
2
(-)
巨人
16153 0.516
(↑0.016)
1.5
(↑1)
10984
(+2)
85
(-)
12
(-)
18
(+1)
0.227
(↓0.002)
2.360
(↑0.07)
3
(1↓)
DeNA
15151 0.500
(-)
2
(↑0.5)
112100
(-)
116
(-)
12
(-)
19
(-)
0.243
(-)
3.270
(-)
4
(-)
中日
14154 0.483
(↓0.017)
2.5
(-)
11091
(-)
111
(+2)
16
(-)
3
(-)
0.244
(↓0.003)
3.030
(↑0.03)
5
(-)
広島
12134 0.480
(↑0.022)
2.5
(↑1)
11478
(+2)
73
(-)
11
(-)
12
(-)
0.227
(↓0.003)
2.430
(↑0.09)
6
(-)
ヤクルト
13162 0.448
(-)
3.5
(↑0.5)
112130
(-)
114
(-)
23
(-)
13
(-)
0.248
(-)
3.570
(-)