オリックス(★0対3☆)日本ハム =リーグ戦7回戦(2024.05.03)・京セラドーム大阪=
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日本ハム
3000000003510
ORIX
0000000000410
勝利投手:鈴木 健矢(1勝1敗0S)
(セーブ:田中 正義(1勝0敗6S))
敗戦投手:東 晃平(1勝2敗0S)
  DAZN
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◆日本ハムは初回、万波と郡司の適時打で3点を先制する。投げては、先発・鈴木が6回途中1安打無失点の好投。その後は5人の継投で完封リレーを展開し、鈴木は今季初勝利を挙げた。敗れたオリックスは先発・東が力投を見せるも、打線が好機を生かせなかった。

◆日本ハム水野達稀内野手(23)が盗塁死となりながら走者として生き残る珍しいシーンが発生した。2回2死一塁の場面。一塁走者の水野はオリックス東のけん制に誘い出されて一、二塁間で挟まれた。オリックスは一塁頓宮から遊撃紅林、さらに紅林から頓宮へと送球して一塁ベース付近で水野をタッチアウトにしたはずだった。しかし、頓宮のファーストミットからボールがこぼれ落ち、水野は一塁に帰還。この一連のプレーで、最後にボールを落とした頓宮には失策が記録された。失策がなければアウトになっていた水野には盗塁死が記録されるという珍しいケースとなった。

◆日本ハムが鮮やかな先行逃げ切り勝利を決め、開幕3カード目から9カード連続初戦白星となった。新庄剛志監督(52)が組んだ打線がハマった。今季初めて3番田宮裕涼捕手(23)、4番アリエル・マルティネス捕手(27)、5番万波中正外野手(24)の並びでクリーンアップを形成して臨んだ1回の攻撃で試合を決めた。2死無走者から今季初3番の田宮が四球、マルティネスが右前打で2死一、二塁とし、今季初5番の万波が左中間を破る2点適時二塁打。「ゆあまるまん」が見事なつながりを見せて先制すると6番郡司裕也捕手(26)も左前適時打で続いて3点を先行した。投手陣も初回の3点をきっちり守った。先発した鈴木健矢投手(26)は6回途中1安打無失点と好投し、今季初勝利。中継ぎ陣も粘り強く要所を締め、リードを守りきった。これでチームは5月初白星で、今季初の6連戦初戦を快勝。貯金は今季最多タイの5となった。

◆オリックスが今季初の4連敗を喫し、借金は今季ワーストタイの3となった。先発の東晃平投手(24)は前回登板で右手中指のマメがつぶれた影響で中12日のマウンド。1回に万波と郡司の適時打でいきなり3点を先制された。その後は立ち直って追加点を与えず、8回途中まで投げて先発の役割を果たした。「2回以降はしっかりと修正してゲームをつくっていくことができたと思いますが、(1回)2死からの四球や、そこから3点を許してしまったところというのは反省しないといけない」とコメントした。打線は下手投げの鈴木にてこずり、円陣で珍しく中嶋監督がゲキを飛ばすなど反撃を試みたが5回まで1安打で三塁を踏めなかった。日本ハムが継投に入って以降の6、7、8回のチャンスも得点につながらなかった。完封負けは今季7度目。ここ6試合で4度と得点力不足が目立つ。打線に元気を取り戻したい。

◆日本ハム鈴木健矢投手(26)がプレッシャーに打ち勝ち、昨年6月9日阪神戦以来329日ぶりの勝ち星を挙げた。今季2度目の先発となったオリックス戦で、5回1/3を投げ1安打無失点。これまで伊藤、山崎というローテの柱が担ってきたカード初戦で快投を見せ、チームの9カード連続初戦白星に貢献した。無事に大役を務めあげた鈴木はホッとした表情で振り返った。「(伊藤)大海にもずっと(今カードは)『健矢が勝って3連勝やな』と言われていたんで(笑い)。プレッシャーかけられていたんで、よかったです」。5日に先発予定の同学年右腕からの期待に応えると同時に、もうひとつの重圧とも戦っていた。「カード頭はずっと勝っているイメージだったんで、プレッシャーはあった」。レベルアップした投球術で数々のプレッシャーに打ち勝った。オリックス打線は、昨季まで鈴木が苦手とした左打者が6人並んだが、苦にしなかった。去年との違いは「真っすぐとスライダーだけ、みたいな感じだったのが、今はカーブもカウントが取れる球になったし、インコースも突けている」。100キロを切るカーブも随所に交え、左打者の内角を突くスライダー、通称「インスラ」も効果的で凡打の山を築いた。打線の援護も快投のスパイスとなった。1回に3点の援護を受けたのは「すごく大きかったです」。立ち上がり、いきなり福田に安打を許しても「まあ3点あるしという気持ちで。先制点は取ってくれていたので、余裕はあるなという気持ちで」と心も乱れなかった。結果的に許した安打も、その1本のみ。6回途中までスイスイと投げ続けた。1つだけ悔しかったのは、6回に1死を奪ったところで交代となったこと。「カード頭ですし、できるだけ長いイニングを投げたかった。そこまでの信頼がなかったということなので...」と話したが、勝利自体が329日ぶり。「全体的に力が抜けてうまく(打者のタイミングを)ずらせた。今日の投球が自分の本来の持ち味」と9カード連続初戦白星に導いた投球内容を続けていけば、自然と長いイニングも任されていくはずだ。【木下大輔】

◆2連敗となったオリックス先発の東晃平投手(24)が、1回の3失点を悔やんだ。2死から四球と安打で一、三塁から日本ハム万波と郡司に連続適時打。「初回だけかなと。修正してゲームを作っていくことができた」。前回登板でできた右手中指のマメも完治。2回以降は球数を意識し打たせて取る投球を続け、プロ最長の7回2/3、最多の113球を投げた。

◆日本ハム万波中正外野手(24)が慣れ親しむ5番で、いきなり本領発揮した。「久しぶりに5番だなって感じでした」と、昨季もっとも多く出場した打順で1回に先制適時二塁打。「東投手は本当に点を取るチャンスが少ない投手。何とかモノにしたいなと思って打席に入りました」とワンチャンスを生かした。この一打が決勝打となり、早くも今季6度目の勝利打点となった。

◆日本ハム新庄剛志監督(52)の十八番"勘ピューター"がさく裂した。「ランナーがたまって万波君のところに回ってきそうな気がした」。開幕から全試合3番だった万波中正外野手をポイントゲッターの期待を込めて5番で起用。これがハマった。1回2死無走者から代役3番の田宮が四球、不動の4番マルティネスが右前打で好機を広げ、5番万波が左中間を破る2点適時二塁打。さらに勝負強い6番郡司が3点目をたたき出し、先制パンチが決まった。ここまでの26試合で1回の得点は8試合で計18得点。イニング別では最も多い。打順通りに必ず攻撃できるのが初回。今季は狙いを込めた打順が機能するケースが多い新庄監督は「当たる時も外す時もあるけど、いろいろ研究して今のところは当たってくれていますね」と笑顔。それでも「選手が成長して、自分たちでつかんでモノにしているのが大きい」と話したように、今季初5番だった万波も「たまったランナーをしっかりかえす役目の意味合いが強い打順かなとは思った」。就任3年目の新庄監督の狙いが以心伝心で伝わるのも今季の強みだ。1回に得点を挙げた試合は4連勝で通算6勝2敗だ。新庄監督は4番マルティネスも含めて「5番万波君、6番郡司君、いいんじゃないですかね」とチーム内の打点トップ3を4~6番に並べた打線を今後も継続予定。9カード連続初戦白星で貯金は今季最多タイの5。手応えたっぷりの5月初白星となった。【木下大輔】

◆「おいうち郡司」で日本ハムの速攻劇は完結した。6番三塁でフル出場した郡司裕也捕手が、2点を先制した直後の1回2死二塁で左前適時打。「(鈴木)健矢に楽な気持ちで投げてほしいなと思っていたので、いい援護ができて良かったです」。同学年のサブマリン右腕を勇気づけた一打で、試合の主導権を完全に奪い取る大きな3点目をもたらした。

◆オリックスが歴史的な敗北を喫した。日本ハム投手陣に4安打に抑えられ、今季7度目の完封負け。球団として開幕から30試合以内で7度目の完封負けは、阪急時代の60年以来64年ぶりの屈辱となった。ここ6試合で4度の無得点。中嶋監督は深刻な得点力不足を嘆いた。「自分たちの打撃ができないことがすべての問題だし、こんなこといつまで続けてるんだって話。各それぞれ、もう1回考えていかなきゃいけない」。今季初の4連敗、4位転落、ワーストタイの借金3と良くない数字が並ぶ。22試合連続4番のセデーニョをスタメンから外すなど、30試合で30通り目のオーダーも不発。下手投げの鈴木に手を焼いた。4回の円陣では珍しく指揮官がゲキを飛ばしたが、5回まで1安打で三塁を踏めない。先発の東が1回に失った3点が重くのしかかった。6、7回の好機を逃し、8回は1死一、二塁で頓宮の二直に二塁走者の福田が戻れず併殺。指揮官は「あれでダブルプレーなんて点差を考えたら絶対にありえない。いくつになったんや、っちゅう話ですよね。何年目やと」と語気を強めた。ただその福田は1番として懸命な働きを見せているのも事実。ミスを全体で取り返すだけの底力が求められる。【大池和幸】○...打撃好調の福田が、上半身のコンディション不良から4試合ぶりに1番中堅でスタメン復帰した。1回に左前打。8回も先頭で四球を選び、右手で小さくガッツポーズを作った。「試合に出るからには全力でプレーできるし、少なからずみんな痛いところがある」。その後の頓宮の二直での二塁飛び出しによる併殺は「良くないですよね」と反省した。

◆オリックスの新外国人、アンダーソン・エスピノーザ投手(26)=前パドレス3A=が4日の日本ハム戦に先発する。ショートダッシュやキャッチボールなどで調整し、登板に備えた。「(日本ハムには)マルティネス選手、レイエス選手といったパワーヒッターもいるけど、特に自分のプランを変える予定もなく、いつも通りに(投げたい)」来日1年の今季は開幕ここまで4試合に登板し、3勝負けなし、防御率0・33と絶好調。現在14イニング連続無失点中で、さらに本拠地・京セラでは2試合で13イニングを投げて失点、自責ともにゼロ。波に乗る右腕は「(自分の力が)全部出し切れている証拠かな。5月もいい月にできれば。とにかく自分の中ではチームが勝てるために、手助けできればいい」と意気込んだ。

◆オリックスは打線が沈黙し、今季7度目の完封負けを喫した。右手中指のマメがつぶれた影響で中12日で先発した東は一回に3連打を浴びて3失点したが、二回以降は立て直してゼロを並べた。自己最多の113球を投げ、八回途中3失点で降板した。打線は六回2死から連打でチャンスを作るも、4番・頓宮が捕邪飛に倒れて無得点。七回も一、二塁の得点圏で代打・セデーニョが空振り三振、若月も遊ゴロに凡退した。これで今季最長を更新する4連敗となった。

◆日本ハムは一回に万波の2点二塁打と郡司の適時打で先取した3点を、小刻みな継投で守り切った。先発の日本ハム・鈴木健矢は5回1/3を1安打無失点で今季初勝利を挙げた。オリックスは4安打で無得点。今季初の4連敗で4位に転落した。

◆右手中指のマメがつぶれた影響で中12日で先発したオリックス・東晃平投手(24)は7回?を3失点と力投したが、2敗目を喫した。一回2死で四球を与えた後に3連打を浴びて3失点。自己最速の157キロを計測したが「出し過ぎて荒れていたので」と球速を落とし、制球重視に変えて立て直した。自己最多の113球を投げて試合を作り「(反省すべきは)初回だけかな。いい感じできている」と手応えを語った。

◆観客席から幾度となくため息が漏れた。今季7度目の零封負けで今季最多の4連敗を喫したオリックス・中嶋聡監督(55)は低空飛行が続く打線を嘆いた。「自分たちのバッティングができないというのが全ての問題。こんなことをいつまで続けているんだという話ですので、それぞれがもう一回考えていかなきゃいけない」3点を追う八回に連続四球で無死一、二塁の好機を迎えたが、森が左飛、続く頓宮の二直で二走・福田が帰塁できずに併殺で攻撃が終了した。直近6試合で4度の零敗。チームは4位に転落し、借金は今季最多タイの3に増えた。本拠地での主催試合で今季2番目となる3万6146人が訪れた一戦を落とした中嶋監督は「(この3連戦で)いいゲームができないんでしたら、上がり目がなくなってくる」と覚悟をにじませた。苦境に耐えながら、一丸で一つずつ白星をもぎ取っていくしかない。(織原祥平)上半身のコンディション不良で4試合ぶりの出場。八回の走塁についてオリックス・福田「良くなかった。反省です」

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
1882 0.692
(↓0.028)
-
(-)
115117
(-)
66
(+1)
17
(-)
23
(-)
0.254
(↓0.004)
2.160
(↑0.03)
2
(-)
日本ハム
15101 0.600
(↑0.017)
2.5
(↑1)
11776
(+3)
74
(-)
12
(-)
18
(-)
0.228
(↓0.003)
2.420
(↑0.1)
3
(1↑)
楽天
13141 0.481
(↑0.019)
5.5
(↑1)
11595
(+12)
110
(+1)
10
(+1)
20
(+2)
0.238
(↑0.006)
3.700
(↑0.1)
4
(1↓)
ORIX
13161 0.448
(↓0.016)
6.5
(-)
11383
(-)
86
(+3)
12
(-)
10
(-)
0.232
(↓0.003)
2.460
(↓0.02)
5
(1↓)
ロッテ
12151 0.444
(↓0.018)
6.5
(-)
11576
(+1)
103
(+12)
10
(-)
10
(-)
0.236
(↓0.002)
3.330
(↓0.33)
6
(-)
西武
10180 0.357
(↑0.024)
9
(↑1)
11571
(+1)
79
(-)
16
(-)
15
(-)
0.201
(↓0.002)
2.420
(↑0.09)