阪神(☆5対4★)ヤクルト =リーグ戦5回戦(2024.04.27)・阪神甲子園球場=
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ヤクルト
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阪神
01003010X51101
勝利投手:大竹 耕太郎(3勝2敗0S)
(セーブ:ゲラ(0勝1敗5S))
敗戦投手:サイスニード(0勝2敗0S)

本塁打
【ヤクルト】塩見 泰隆(2号・1回表ソロ),武岡 龍世(1号・9回表ソロ)
【阪神】近本 光司(3号・5回裏2ラン)

  DAZN
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◆阪神は2点を追う2回裏、小幡の適時打で1点を返す。そのまま迎えた5回には、近本の2ランと大山の適時打で3点を奪い、試合をひっくり返した。投げては、先発・大竹が7回途中3失点の好投で今季3勝目。敗れたヤクルトは、最終回に一打同点の好機をつくるも、あと1本が出なかった。

◆昨年12月に新日本プロレスの新社長に就任した棚橋弘至(47)が、始球式を行った。背番号「100」のユニホームに、ド派手なパンツ姿で登場。「100年に1人の逸材」のアナウンスとともにマウンドに立つと、外角に見事なノーバウンド投球。大きな拍手に包まれた。この日は株式会社ブシロード協賛の「プロ野球カードゲーム ドリームオーダーデー」とし開催。甲子園は今年8月1日に開場100周年を迎える。

◆ヤクルト塩見泰隆外野手(30)が、"1球"で途中交代した。「1番・中堅」でスタメン出場。0-0の初回先頭で打席に入り、阪神先発・大竹の初球、高めの137キロ直球を強振し、左翼スタンドへ先制の2号ソロを放った。ただ、その裏の守備は姿を見せず、赤羽が中堅の守備に代わりに入った。打席の中、あるいはダイヤモンド1周の際に、何かしらアクシデントが起きたとみられる。あまりに早い交代に、球場からはどよめきが起きた。

◆阪神ファンがまさかの「塩見交代」にざわついた。初回に先頭打者初球本塁打を放った相手1番打者は、直後の裏の守りで赤羽と交代した。アナウンスが響くと、甲子園の阪神ファンからもざわめきが収まらなかった。

◆阪神大竹耕太郎投手(28)が開始から2イニング連続で「初球」を痛打された。プレーボール直後には塩見泰隆外野手(30)に先頭打者アーチを許した。2回の先頭ドミンゴ・サンタナ外野手(31)にも、初球の甘い直球を右翼フェンス直撃の二塁打にされた。さらには、カウント2-2から足を上げて投球すると、二塁走者サンタナにあっさりと三盗を許した。山田哲人内野手(31)の浅い中犠飛でサンタナに突っ込まれ、痛い2点目を与えた。

◆阪神中野拓夢内野手(27)への死球に、甲子園がざわついた。1点ビハインドの3回無死一塁。サイスニードの初球135キロカットボールが背中付近に直撃した。痛がる様子を見せた背番号51の姿に、甲子園の虎党は心配するかのようにどよめいた。その後は問題ない様子で一塁へと向かった。

◆阪神大山悠輔内野手(29)が、適時打で貴重な追加点を挙げた。近本の2ランで逆転した直後の5回2死二塁。エスパーダから中前打適時打を放ち、リードを2点に広げた。4番はこれで4試合連続安打。前日26日は失点に結びつく失策を犯していたが、取り返す一撃だ。主砲が徐々に状態を上げてきている。

◆阪神投手陣が続けてきたノーアーチの球団記録が1球で途切れた。大竹耕太郎投手(28)が初回、塩見泰隆外野手(30)に初球を先頭打者本塁打された。前日のヤクルト戦(甲子園)で連続試合チーム無被本塁打は15にのびた。これまでの球団記録だった1955年の14試合を69年ぶりに更新していた。7日のヤクルト戦(神宮)で才木浩人投手(25)がオスナに2ランを打たれて以来、本塁打を許していなかった。

◆動画は下記X(エックス)のロゴをクリックすると見られます/一振りで仕留めた\近本光司が逆転2ランホームラン打球速度:162キロ打球角度:30度飛距離:118メートル?プロ野球 (2024/4/27)??阪神×ヤクルト??Live on DAZN#DAZNプロ野球#hanshin pic.twitter.com/VlzyQaQcL3

◆阪神大竹耕太郎投手(28)が79キロの遅球で甲子園を沸かせた。前回登板から織り交ぜてきたスローボール。この試合でも85キロ、92キロがあったが、7回1死からサンタナに対して投げた75キロはこの試合で最も大きな弧を描いた。思い切り打ちにいったサンタナは、なんとかこすってのファウル。球場内から大きな歓声と拍手が起こった。

◆動画は下記X(エックス)のロゴをクリックすると見られます/左中間へ描く放物線\"よーいどん"の一撃塩見泰隆が先頭打者ホームラン?プロ野球 (2024/4/27)??阪神×ヤクルト??Live on DAZN#DAZNプロ野球 #swallows pic.twitter.com/avFq6ccbYu

◆ヤクルト先発のサイスニード投手(31)の今季初勝利は、またもお預けとなった。1点のリードをもらった初回を3者凡退に片付けたが、2点リードの2回2死一、二塁から中前適時打を許した。3、4回を粘ったが、1点リードの5回1死二塁から近本に逆転の2ランを浴びた。5回途中5安打4失点。開幕投手を務めた右腕は今季5度目の登板も、白星には届かなかった。球団を通じて「何もありません」とだけコメントした。

◆阪神が逆転勝ちし、単独首位をキープした。貯金5で、3試合を残して4月の勝ち越しを決めた。土曜日デーゲームの「ゴールデンウイークこどもまつり」で甲子園に集まった子どもたちに勝利を届けた。ハイライトは1-2の5回だった。近本光司外野手(29)が右越えに3号の逆転2ランを放った。なおも2死二塁と攻め、大山悠輔内野手(29)が左前に運んで4-2とした。滑り出しは最悪だった。先発の大竹耕太郎投手(28)が初回先頭の初球に本塁打を浴びた。チーム16試合ぶりの被本塁打で、前日に更新した球団記録が途切れた。2回は不用意な三盗から犠飛を許した。ただ大竹は3回以降、別人のように立ち直った。6回まで1人も走者を許さず、逆転を呼び込んだ。7回に3連打で1死満塁とされた場面で降板。代わった桐敷拓馬投手(24)は押し出し四球で1点返されたが、リードを保った。7回、森下翔太外野手(23)の左前打で再び2点差とし、ダブルストッパーへの必勝継投から1点を返されるも逃げ切った。

◆阪神が薄氷の逆転勝ちを飾った。5回に近本光司外野手(29)が逆転の3号2ラン。7回、9回と1点ずつ返されたが最後は1点差で逃げ切った。先発大竹耕太郎(28)は先頭被弾など2回まで2失点だったが3回以降持ち直し、7回途中3失点で3勝目。お立ち台には近本と大竹が上がった。毎年恒例「ゴールデンウイークこどもまつり」の2日目。インタビューの最後にはファンの子どもからの特別インタビューもあった。小6の女の子から近本へ-私は阪神タイガースがきっかけで中学生になったら野球をやろうと思います。近本選手が野球を始めたきっかけは何ですか「そうですね、物心がついたときからお父さんと兄2人がいるんですけど、みんな野球をしていたので、気付いたら野球をしていました」小6の男の子から大竹へ-僕は少年野球のチームでピッチャーをしています。大事な試合で緊張したときはどうしていますか「これは僕もうまくいかない時もあるんですけど、やっぱり前後を考えないというのをすごく大事にしていて。前はこうやって打たれたとか、ホームラン打たれたらイヤだな、とか、そういう前後を考えずに、目の前の1球をどうしようということに集中して、投げられるといいかなと思います。ちょっと難しいかもしれないけど」

◆阪神が逆転勝ちし、単独首位をキープした。貯金5で、3試合を残して4月の勝ち越しを決めた。ハイライトは1-2の5回だった。近本光司外野手(29)が右越えに3号の逆転2ランを放った。なおも2死二塁と攻め、大山悠輔内野手(29)が左前に運んで4-2とした。岡田彰布監督(66)は「明日までに切り替えて、ちょっと考えろ言うて」と敗れた前日26日の試合後に、野手を集めてミーティングを行ったことを明かし「今日はなあ、おーん」とこの日の選手たちの切り替えに納得の様子だった。また前日26日に先発し、この日出場選手登録を抹消された青柳晃洋投手(30)については「抹消したよ、今日は。1回飛ばすから」と話した。阪神岡田監督の一問一答は以下の通り--昨日野手を集めて話をしたいや、昨日打ち取られ方が悪いからさ、今日もおんなじようなピッチャーでなあ、だからお前、それで言うたんよ。明日までに切り替えて、ちょっと考えろ言うて。--しっかり1人1人考えてやってくれたおーん。今日はなあ、おーん。だから、まあね、そら内容は言われへんけどね、今日のピッチャーね、昨日もね、打ち取られ方とかな、そんなんはもう試合見とったら分かるやんか。それをやらんようにっていう、一番典型的なんは近本のホームランやったな、やっぱりな、おーん。--近本は変化球、変化球から、直球が来たところをとらえた。大きなホームランいやいや、大きなって、そらまあ言われへんからこっちは、そんなもん。配球なんかは言われへんから。--小幡の2安打もおーん。昨日もヒットなあ、最後曲がりなりにも打っとったし、最初のなあ、1点目が大きかったわなあ、やっぱりなあ、おーん。なかなか、序盤4回5回ぐらいまで点が入らんことがね、ピッチャーがいい時は入らんことが多いけど、2点とられて、その裏ですぐ1点返せたいうんは大きかったんやな。まあどっちか言うたら後半勝負のそういうゲーム展開が多いからな、やっぱり競っていってる方がやっぱりな、攻めやすいし。--最終回の中野の守備も落ち着いていたいや、もう、8回9回2人(岩崎とゲラ)もう出したら任さないとしょうがないよ。どうこう言うても。まあ最後は、ねえ、1点でも勝ちきると、それが後ろのピッチャーの仕事やから。ねえ、1点やったらええ仕事するけど、3点やったらとられるピッチャーっていっぱいおるよ。でも、勝ち切るいうのが一番大事やからな。後ろの2人に関しては。--最後はゲッツー体勢おう、ゲッツー体勢。あんなんなったらセンター抜けてるやんか。そんなん普通や。常識や。川端の足とお前、二遊間を考えたらゲッツー取れるよ。そんなの。--桐敷は同点もOKだといや、そんなことないよ。同点はあかんよ。同点はあかんよ。--相手の代打陣を考えればあそこは桐敷いやいや。向こうは青木とか川端を出したくてしょうがないんやから。西川もまだおったからな。そんなもん全然、だからその前に止められたけどな。加治屋で止められたんやけどな。右2人をな。--大竹の緩急。いや、そういうことやで。それはどんな形であれ抑えることが一番なんやから。それはバッタバッタ三振取るようなピッチャーちゃうやんか。ストレートでどんどん空振りとれへんわけやから。じゃあどうして相手を抑えていくかやから。--青柳が抹消。このまま帯同するいや帯同というか。抹消よ、抹消よ。抹消したよ、今日は。1回飛ばすから。

◆阪神が薄氷の逆転勝ちを飾った。5回に近本光司外野手(29)が逆転の3号2ラン。7回、9回と1点ずつ返されたが最後は1点差で逃げ切った。先発大竹耕太郎(28)は先頭被弾など2回まで2失点だったが3回以降持ち直し、7回途中3失点で3勝目。お立ち台には近本と大竹が上がった。お立ち台でのインタビューは以下の通り。近本-本塁打はどんな意識で「高めのストレート、今日1日1球来るかどうか、そこをしっかり仕留められるように。粘り強く打てました」-手応えは「今日は風が少なかったので、頼む、いってくれ、と思って。よかったです」-1球で仕留められた「もう違う球だったら三振でいいやと思っていたので。そこ来たら絶対に仕留めるという気持ちで打席の中で待っていました」-逆転勝ち。チームの状態は「本当に全員がみんな信じてつないでつないで勝ててきているので、明日からもつないでつないで頑張っていきます」-大型連休でたくさんの子どもたち、どんなプレーを「今日みたいなピリピリした試合を、僕らはしたくないんですけど、でもそういうのが野球の面白いところでもあるので、いろいろな展開も想像しながら楽しんでもらえたらと思います」-明日以降も続く「明日からもチーム全員で戦っていきますので、応援のほどよろしくお願いします。ありがとうございます」大竹-3勝目。初球ホームランから始まった「まあ、あまり経験はないですけど、そこである意味、初球だったので切り替えられました」-3回以降どこがよくなった「やっぱり前回同様に序盤で点を取られてしまったんですけど、そこからしっかり切り替えて。ちょっと私事ですけど、明日が結婚記念日なので負けられなかったです」-いい投球でよかった「はい、意地でもそこで抑えるというか。そうしていれば、やはり心強い野手陣の皆さんいらっしゃるので、チャンスは絶対来るかなと思っていました」-70キロ台のボールも「前回の試合で岡田監督から緩急をもっと使えと言われて、そこから反省して、今日はそういう遊び心をより持って投げることができました」-桐敷をどう見ていた「本当、あんな苦しい場面で代わってしまって、キリには申し訳なかったんですけど、明日、僕から何か贈呈したいと思います。ありがとうございます」-ベンチでも声をかけた「はい、自分も中継ぎの経験もありますし、ああいう場面でいく難しさもすごく分かるので。キリもそうですし、岩崎さん、ゲラ、皆さんの頑張りで今ここに立てているので、本当に感謝の気持ちです」-今年もローテの一員で支える「先発陣みんないいですけど、自分が引っ張っていくというような気持ちで、なかなか結果は伴っていないんですけど、その中でも自分のできることを精いっぱい頑張ろうと思ってやっています」-この先のシーズンに向けて「うまくいく試合も、なかなかうまくいかない試合もあると思いますが、皆さんのいつも変わらない大きなご声援が力になっています。明日もよろしくお願いします」

◆ヤクルト塩見泰隆外野手(30)が27日、腰痛のため1球で途中交代した。阪神5回戦(甲子園)に「1番中堅」で先発出場。1回先頭で阪神大竹の初球高め137キロ直球を捉え左翼スタンドへ先制の2号ソロ。ただ、その裏の守備は姿を見せず、赤羽が中堅守備に代わりに入った。試合後、高津臣吾監督(55)は「そろそろかなと思ってましたけど...。腰がかたまったような感じ。けがが多いのがね...」と表情を曇らせた。試合前練習の時から違和感があったという。病院に行っておらず、今後は様子を見る。本人は「そんなに大したことではないと思うので、大丈夫だと思います」と軽症を強調した。

◆ヤクルトは乱打戦に敗れた。2回までに2点を先制も、2回2死から7回1死まで阪神大竹の前に15人連続アウト。2点を追う9回先頭から途中出場の武岡が1号ソロを放ち、後続が1死一、三塁の好機を演出したが、代打川端は二直、丸山和は空振り三振で反撃及ばず。高津監督は「やっぱり打たされる場面が多かった。やられる時はいつもそんな感じなんでしょうけど」と渋い表情だった。▽武岡(9回にゲラからプロ2本目の1号ソロも空砲。キャリア初本塁打は23年に元DeNAバウアーから)「たまたまです。僕が抜きどころなので(笑い)。それをしっかり打てているのはうれしいことです。継続して頑張ります」

◆阪神が逆転勝ちし、単独首位をキープした。貯金5で、3試合を残して4月の勝ち越しを決めた。ハイライトは1-2の5回だった。近本光司外野手(29)が右越えに3号の逆転2ランを放った。なおも2死二塁と攻め、大山悠輔内野手(29)が左前に運んで4-2とした。阪神岡田彰布監督(66)は前日26日の試合後に野手を集めたことを明かし「今日の対策をね、言ってたんで、それに応えてくれましたね」と話した。阪神岡田監督の一問一答は以下の通り-追いつき、追い越し、逃げ切った。この試合をとれた要因は要因...、これはいっぱいあると思うんですけどね。なにか、ちょっとわからないけど(笑)要因っていうか、まあね。打つほうね、ヤクルトのすごく調子よくなってきたと思ったんで、まあね、2点...、まあ、もう1点ほしかったけどね。でも最後ね、1点とられたけど、ゲラも頑張ってくれましたね。-追いかける展開だったが、最初の1点は小幡だったもうそろそろね、木浪もあんまり調子よくないんでね。打つほうもね。だから、ちょうどいい機会だなあという感じで、きょう使いましたけどね。-5回も下位打線から上位打線へとつながったそうですね。あそこの打順で塁出るとね、それでピッチャーもしっかり送ってるんで。いい流れで、点入ってますよね。あそこではね。-先発の大竹が3回からよくなった。授けた言葉はいやいや、前回も3回からちょっと。この2回(の登板)は立ち上がりに力んでボールが......。先頭のホームランも、あんなに高くいくピッチャーじゃないんだけど、ちょっと力んでいる感じがあったんですけど、3回から持ち味の緩急を付けて投げていたので、まあでもあのイニングはいってほしかったですけどね、最後までね。-桐敷はストレート多めの投球で力で抑えきったいやいや、昨日から長岡によく打たれているのでね、あそこで先に変えても良かったけど、準備もあるし、右も準備していたんでね。あそこ、長岡を1人でも抑えてほしかったですね。-1死から送って森下が期待に応えた。1、2番が左が並んでいるので、当然、最後も左が来ましたけど。まあ、ピッチャーが変わると思っていましたけど、ほかのピッチャーはある程度分かっているので、だからまあ右(対)右なんで、ピッチャー、なんとかセカンド送っとけばね、どっち2人かえしてくれるかなという気はありましたけど(笑い)。-ヤクルトはいい流れがある中で逃げ切れたそうですね。けっこうバットね、前回の神宮の時よりもだいぶね、バットも振れてるんで、まあでも、今日も最後1点差になりましたけど、今日の勝ちは大きいですね、やっぱりね。-昨日敗れて時間がない中で、何か監督から授けた言葉はあったのかいやいや、授けたというか、昨日はだから終わってすぐ、裏にみんな野手集めて、今日の対策をね、言ってたんで、それに応えてくれましたね、今日はね。-明日に向けていやいやもう、明日才木なんで、いま一番ね、安定してるかも分からないですけど、今日勝ったんで、才木もゆっくりね、連敗してるとなかなかね、また力んだりするかも分からないけど、今日の勝ちでね、初回から楽に投げられると思います。

◆悪夢の幕開けでも、阪神大竹耕太郎投手(28)は努めて冷静だった。初回の初球、塩見に先頭打者アーチを浴びた。9日から15試合続いていたチームの連続無被弾も途切れた。「もうその記憶を忘れて、プレーボールって感じです」。2回にはスキを突かれてサンタナに三盗を許し、犠飛で2点目を失った。2勝目を挙げた前回20日の中日戦(甲子園)で岡田監督に助言された「もっと遊べ」。3回の先頭赤羽に85キロのスローボールを見せ、ヤクルト打線に迷いを生じさせた。「そういう遊び心をより持って投げられました」。3回から6回まで走者を出さない快投。5回の逆転劇を呼び込んだ。7回、サンタナを79キロの超遅球で惑わせたが、直後、不運な右前打から3連打。1死満塁とされ、桐敷の救援を仰いだ。必死に応援に回った。お立ち台で「キリ、岩崎さん、ゲラ、皆さんの頑張りでここに立てている。本当に感謝の気持ちです。キリには僕から何か贈呈したい」と公然とプレゼントの約束をした。どうしても勝ちたかった。両親や夫人が甲子園で観戦していた。おとこ気左腕はお立ち台で突然、切り出した。「私ごとですけど、明日(28日)が結婚記念日。負けられなかったです」。チームで勝ち取ったリーグトップタイの3勝目が、夫人への最高のプレゼントにもなった。甲子園でのデーゲームは通算8試合で無傷の6勝目だ。開幕に合わせていた昨年と違い、今年はまだ調子のピークが先にある。大竹は「もっともっと(状態を)上げられると思う。こんなもんじゃない」と頼もしかった。【柏原誠】

◆子どもたち、野球って最高だろ! 阪神近本光司外野手(29)が、大型連休初日に逆転2ランをかっ飛ばした。1点ビハインドの5回1死二塁、ヤクルト・サイスニードから値千金の3号アーチ。毎年恒例「ゴールデンウイークこどもまつり」で大型ビジョンがひらがな表示となる3連戦。虎党キッズも笑顔になる勝利で4月の勝ち越しを決めた。12球団トップとなる8度目の逆転勝ちで、2位巨人に1ゲーム差の首位をキープした。フォロースルーが美しい。近本がバットを振り切ると、ライトスタンドのファンが届け! とばかりに総立ちになった。「頼む、いってくれ!」。本人も願った右翼への逆転2ラン。大歓声を背にダイヤモンドを1周した。「違う球だったら三振でいいやと思っていたので。そこに来たら絶対に仕留めるという気持ちで打席の中で待っていました」"そこ"とは、高めの直球だった。1点ビハインドの5回1死二塁。変化球を3球見逃し、追い込まれながらも、まだ待った。「今日1日、1球来るかどうか」と振り返るサイスニードの高め150キロ直球。一振りで仕留め、ちょうど昨年4月27日巨人戦以来、1年ぶりの甲子園弾だ。「そんな打ってないんですか?」と苦笑いしつつ「1年に1本打てたらいいかなと。この時期はあまり浜風も強くない」と分析。チーム15本塁打は12球団トップタイと24年は重量級の虎になりつつある。8度の逆転勝ちも12球団トップと粘り強い。前夜、引き分けを挟んでの連勝が7で止まると、野手陣は岡田監督に集められた。指揮官は「今日も同じようなピッチャーでなあ、それで言うたんよ。明日までに切り替えて、ちょっと考えろ言うて」と説明。同じような打ち取られ方をされる状況を指摘された。近本は変化球を捨て、真っすぐ一点張り。「(変化球を)気にしたらあのボールは打てない」と割り切った。岡田監督は「一番典型的なんは近本のホームランやったな、やっぱりな、おーん」と体現してみせたリードオフマンをたたえた。緊急ミーティングの効果は、確かにあった。ゴールデンウイーク初日、「こどもまつり」のイベントで多くの子どもたちが見守る中、今季自身初の決勝弾を決めてみせた。自宅に帰れば愛娘のパパになる29歳は「今日見に来てくれた子どもの記憶に残れば。楽しい試合やったなって思ってくれたらうれしい」と願う。4月は3試合を残し早くも勝ち越しを決め、2位巨人に1ゲーム差の首位をキープ。楽しいに決まっている。「今日みたいなピリピリした試合を僕らはしたくない。でも、そういうのが野球の面白いところでもある。展開も想像して楽しんでもらえたら」。貯金4。野球の魅力を全身で伝える黄金週間にする。【中野椋】

◆阪神大山悠輔内野手の一打が結果的に大きく効いた。5回、近本の逆転2ランのあと、森下四球と暴投で2死二塁のチャンス。代わったばかりの右腕エスパーダの150キロを力強くたたき、左前に適時打。リードを2点とした。この追加点がなければ、全く違う展開になっていた可能性があるだけに、大山は「1点でも多く、だと思うので。勝ててよかったです」と、うなずいた。これで4試合連続安打。コンディション不良で開幕から苦しんできたが、4番らしく、ここぞでの快打も増えてきた。

◆阪神2番手桐敷拓馬投手(24)がピンチをしのいだ。7回、3連打を浴びた先発大竹に代わり1死満塁でマウンドへ。中村を空振り三振に仕留めた後、青木に押し出し四球を与えたが、最後は赤羽を真ん中の148キロ直球で空振り三振に仕留めた。「(点数を)超されるのが、一番されてはいけないところ。腹をくくった結果で、その後ちゃんと三振を取れたので良かった」。これで7日ヤクルト戦(神宮)から7戦連続無失点。「投げる時は本当に0を意識してやっていくだけです」と力強く話した。

◆阪神の3番森下翔太外野手(23)が貴重な適時打で10試合連続安打をマークした。1点差に詰め寄られた直後の7回2死二塁、ヤクルト丸山翔のフォークを左翼へはじき返した。終盤に大きな5点目に「ああいう追加点が大事になってくると思う。当たりは良くなかったですけど、結果的にあれが結局勝利につながったのでよかった」。打点も3戦連続と好調が続いているように見えるが「悪い時も1回1回反省してやってるんで、自分としてはめちゃくちゃ状態がいいとは思ってないです」と頼もしい。ここからまだまだ安打量産の気配だ。

◆阪神中野拓夢内野手が守備でチームを救った。冷や汗の9回。1点差とされ、なおも1死一、三塁。同点でもまだ、裏の攻撃がある。内野陣は二塁での併殺狙いで中間守備をとっていた。代打川端の中前に抜けたかと思われたライナーを、二塁中野が走りながらダイレクトで難なく捕球した。中野は「どこに来て反応できるように。反応がよかったかなと。ゴロが来るかなとイメージはしていました」と納得の表情だった。

◆阪神ハビー・ゲラ&岩崎優は負けない! 阪神のダブル守護神が粘投を見せ、リードを守り抜いた。2点差の8回に登板したのは岩崎。1死からオスナに左前打を浴びるも、続く村上を空振り三振。最後はサンタナを135キロ直球で二ゴロに仕留め5ホールド目を挙げた。最終回にマウンドに上がったゲラは、先頭の武岡に右翼ポール際に本塁打を被弾。1点差に迫られ、さらに2安打と犠打で1死一、三塁のピンチを招くも、味方の好守備もあり後続を打ち取り無失点。5セーブ目を挙げ「感じとしては悪くなかった。勝てたことがよかったです」と喜んだ。ここまで2人がそろって登板した11試合は8勝3分けと負けなし。岡田監督も「8回、9回、もう2人出したら任さないとしょうがないよ。勝ち切るいうのが一番大事やからな」と絶大な信頼を寄せる。頼れるGIリレーでこれからも白星を守り抜く。

◆阪神糸原健斗内野手(31)が27日、初めて国内フリーエージェント(FA)権の取得条件を満たした。開星(島根)、明大、JX-ENEOSから16年ドラフト5位で入団して8年目。ヤクルト戦前に「家族、裏方さん、起用してくださった金本監督、矢野監督、岡田監督にはすごく感謝しています」と心境を語った。行使については「シーズン中ですし、連覇に向けてチームに貢献するだけ」と話すにとどめた。この日は8回に代打で中前打を放ち、2試合連続安打とした。坂本、大山もFA権の取得条件を満たしており、今月中には原口も取得条件を満たす予定。球団側は全力で引き留めに努める方針で杉山オーナーは前日26日に「現場の意見を最大限尊重しようと思っている」と全面的な支援を約束していた。

◆小幡竜平内野手(23)は常に準備を怠らない。今季11試合の出場で、途中出場は9試合。中でも代走での出番は4試合だった。12日の中日戦(バンテリンドーム)では2点を追う8回1死一、二塁。左飛で走者が二、三塁に進んでから二塁走者の木浪と交代した。内野安打の送球が乱れる間に、一気に同点の本塁へ生還。神走塁を披露した。緊迫する場面での出番も心の準備はできていた。代走で特別意識することはないと語るが、それでも「熊谷さんとか植田さんと話し合いながら、準備してます。『ここら辺であるんじゃない?』と」。スペシャリストとしてチームに欠かせない2人の先輩と話し、出番に備えている。準備は睡眠からだ。遠征先でも「ナイターだとゆっくり眠れるので、9時間ぐらいは寝れてるんじゃないかな」と話す。十分な睡眠でリフレッシュすることもここぞの活躍につながっているのかもしれない。【阪神担当=村松万里子】

◆阪神小幡竜平内野手(23)が今季2度目のスタメン起用に2安打1打点の活躍で応えた。前日26日のヤクルト戦(甲子園)で3失策した木浪に代わり、6日ヤクルト戦(神宮)以来、今季2度目の「8番遊撃」で先発出場。小幡は胸の高鳴りをぐっと抑えていた。「頑張りすぎないように、頑張りすぎて空回りしないようにというのだけは。緊張してましたけど」。2点を追う2回。1死から5番ノイジーが右前打で出塁し、1死後、7番坂本の投手強襲安打で2死一、二塁の好機を迎えた。カウント1-2から先発サイスニードの低めの変化球をすくい上げ、中前適時打。反撃の口火を切った。「(坂本)誠志郎さんがつないでくれましたし、自分も決めるというよりは、後ろへつなぐ意識で打席に立ちました。食らいついてしぶとく打つことができました」と納得。さらに5回にも先頭で中前打を放ち、1番近本の逆転2ランをお膳立てした。チームは前日26日、今季ワーストの4失策で10試合ぶり黒星。試合後には野手を集めて岡田監督の"作戦会議"が行われてゲキが飛んだ。さらにこの日抜てきした小幡がつながる打線の一員となってチームは11安打5得点。してやったりの岡田監督も「最初のなあ、1点目が大きかったわなあ、おーん。2点取られて、その裏ですぐ1点返せたというのは大きかった」とたたえた。木浪とは6歳差も同期入団で同じ遊撃手として、切磋琢磨(せっさたくま)してきた。背番号38のアピールはまだまだ続く。「結果出すだけだと思ってるので、しっかり取れるように頑張ります」。今季から流れる自身の個人応援歌に乗せ、23歳の若虎がバットで貢献する。【村松万里子】

◆前夜に今季ワーストの8失点を喫して連勝が7でストップした阪神。巨人と中日が1ゲーム差に迫る大事な一戦に、阪神・大竹耕太郎投手(28)が先発する。前回登板の中日戦(20日、甲子園)では岡田監督から「もっと遊んで投げろ」と助言を受けて7回2失点と好投。「改めて自分ってどういうピッチャーなのかとかを考える機会になった。ヒットを打たれた後から切り替えて、試合を作れたのはいい自信になったので、それを生かしたい」と意気込んだ。『ゴールデンウィークこどもまつり』に訪れた少年少女に勝利を届ける。小幡竜平内野手(23)が「8番・遊撃」で6日以来のスタメン出場する。

◆阪神の先発・大竹耕太郎投手(28)が先制本塁打を浴びた。プレーボールの1球目。ヤクルトの1番・塩見に137キロの直球を痛打され、高々と左翼頭上に上がった打球はそのままスタンドへ。1点の先制を許し、9日の広島戦から前日まで続いていた阪神の投手陣の被本塁打ゼロは、15試合でストップした。その後は立ち直り、丸山和を遊ゴロ、オスナ、村上を空振り三振に抑え、一回を終えた。先頭打者ホームランは今季セ・リーグ初で、パも含めると3本目。阪神が浴びるのは昨年の巨人・ブリンソン以来だった。

◆阪神・小幡竜平内野手(23)が適時打を放って1点をかえした。0-2の二回2死一、二塁で打席へ。カウント1-2からサイスニードの132キロスプリットにうまくバットを合わせた。打球は中前に弾み、二走・ノイジーがホームへ。序盤に1点をかえし、反撃の機運を高めた。「打ったのはフォークかな。(坂本)誠志郎さんがつないでくれましたし、自分も決めるというよりは、後ろへつなぐ意識で打席に立ちました。追い込まれていましたが、食らいついてしぶとく打つことができました」と振り返った小幡は「8番・遊撃」で6日のヤクルト戦(神宮)以来のスタメン出場。26日の同戦ではここまで遊撃のレギュラーについていた木浪が3失策など精彩を欠いていた。岡田監督の起用に、バットで応え、若虎が聖地を盛り上げた。

◆阪神が近本光司外野手(29)の2点本塁打で逆転に成功した。1-2の五回。スタメンに抜擢(ばってき)された先頭の小幡がこの日2本目の安打となる中前打を放って出塁すると、大竹が1球でバントを決めて1死二塁とチャンスを作る。3度目の打席に立った近本。ヤクルトの先発・サイスニードの投じた4球目の150キロの直球を完全に仕留めると、打球は美しい放物線を描いて右翼スタンドに着弾した。「打ったのはストレート。追い込まれていましたが、自分のスイングをすることを心がけていました。大竹も頑張ってくれていますし、逆転することができてよかったです」と振り返った。6日のヤクルト戦以来となる今季3号は、昨年4月27日の巨人戦以来となる聖地での一発だった。なおも2死から四球で出塁した森下を二塁に置いて、大山が2試合ぶり適時打となる左前打で1点追加。「打ったのはストレート。逆転した直後でしたが、1点でも多くという気持ちでした。この後も最後まで集中を切らさず、勝ち切れるように頑張ります」と気を引き締めた。この回、一挙3点をあげて4-2とし、2点のリードを奪った。

◆阪神の先発・大竹耕太郎投手(28)は七回途中6安打3失点で降板した。一回先頭の塩見に初球を左翼スタンドへ運ばれて先制点を献上した。二回は先頭のサンタナに二塁打を浴びると、モーションを完全に盗まれて三盗を許す。山田に中犠飛を浴びて2点目。序盤は苦しい投球が続いた。それでも三回からは持ち味を取り戻す。三回、四回、五回と三者凡退。70キロ台のスローボールを織り交ぜながら、緩急を駆使してヤクルト打線を翻弄した。味方も逆転して迎えた七回。1死から3連打で満塁のピンチを背負うと、岡田監督は桐敷へ交代を決断。大竹は6回1/3を投げて6安打、3失点。ベンチへと戻る左腕にはスタンドから大きな拍手が送られた。ピンチの場面で大竹からバトンを受け取った桐敷は、中村を148キロ直球で空振り三振に斬って2死。代打・青木を迎えたが際どいコースに審判の手が上がらず押し出し四球で1点差に迫られた。続いて途中出場の赤羽。カウント1-2から148キロ直球で空振り三振に斬り、リードを守り切った。

◆阪神が森下翔太外野手(23)の適時打で1点を追加した。4-3と1点差に詰め寄られた直後の七回。1死から近本が中前打で出塁すると、2アウト目を献上してまで中野がバントで送って得点圏の場面で森下が打席に立った。ヤクルトもここで投手を山本から丸山翔に交代。両者がこだわった1点の攻防に勝ったのは阪神だった。森下は1ボールから外角への変化球を振りぬき三遊間を破る安打を放つと、近本が悠々生還して5-3に。自身最長をまたも更新する10試合連続安打でチームトップを走る16打点目をたたき出した。

◆阪神が逆転勝ち。1-2で迎えた五回1死二塁で近本光司外野手(29)が、3号2ランを放って試合をひっくり返した。2点を先行されるものの、二回に6日のヤクルト戦(神宮)以来のスタメンとなった小幡が適時打を放って反撃開始。近本の逆転弾の直後に大山もタイムリーを放ってリードを広げた。1点差に詰め寄られた七回は森下が適時打で再びリードを広げた。先発の大竹は七回途中を6安打1失点で今季3勝目。序盤に失点も、緩急を駆使した投球でヤクルト打線を翻弄し、これで甲子園の登板は昨季から6勝負けなしとなった。七回1死満塁のピンチでマウンドを託された桐敷は押し出し四球で1点を返されるも、2つのアウトを空振り三振で奪い、リードを守る。八回は岩崎が無失点。九回はゲラが先頭の武岡に来日初被弾となるソロを浴びるも、後続を抑えて逃げ切った。阪神は貯金を再び4とし、首位をキープした。

◆ヤクルトは27日、阪神に4-5で競り負けた。一回には塩見泰隆が先頭打者本塁打を放ったが...=甲子園球場(撮影・水島啓輔)

◆ヤクルト・塩見泰隆外野手(30)が一回、先頭で初球を左翼席への2号ソロとしたが、直後の守備から交代。高津臣吾監督(55)は試合後、「そろそろかなと思っていましたけど、腰が固まったような感じになったらしいです」と明かした。練習中から違和感はあったといい「『行けます』とは言ったんだけど、辞めさせました。相手も嫌がる1番バッターとは思うんだけど、けがが多いのがね。大事にならないことを祈っていますよ」と説明。28日の出場については練習での様子を見て判断する。

◆阪神が接戦を制して、首位堅持。大竹耕太郎投手(28)が一回、塩見泰隆外野手(30)に先頭打者本塁打を浴びるなど、二回までに2点を失ったが、1点差の五回、近本光司外野手(29)の3号2ランで逆転。九回にはハビー・ゲラ投手(28)が来日初本塁打を許したものの、逃げ切った。チームの連続被本塁打ゼロは15試合で止まった。1試合3失策の木浪聖也内野手(29)に代わって、「8番・遊撃」に入った小幡竜平内野手(23)が2安打1打点の活躍。3勝目(2敗)の大竹は甲子園デーゲームでは8戦6勝無敗となった。3、4月の月間勝ち越しを決めた岡田彰布監督(66)の主な一問一答は以下の通り(成績=13勝9敗3分、4万2588人)。★テレビインタビュー編(抜粋)ーー26日の試合後、監督から授けた言葉はあったのか「授けたというか、昨日はだから終わってすぐ、裏にみんな野手集めて、今日の対策をね、言ってたんで、それに応えてくれたですね、今日はね」ーー28日に向けて「明日才木なんで、今一番、安定してるかも分からないですけど、今日勝ったんで、才木もゆっくりね、連敗してると、力んだりするかも分からないけど、今日の勝ちでね、初回から楽に投げられると思います」★囲み編ーー野手を集めての話というのは「打ち取られ方が悪いからさ、今日もおんなじようなピッチャーでな、だからお前、それで言うたんよ。明日までに切り替えて、ちょっと考えろ言うて」ーー1人1人考えた「そら内容は言われへんけどね、今日のピッチャーね、昨日もね、打ち取られ方とかな、そんなんは、試合見とったら分かるやんか。それをやらんようにっていう、一番典型的なんは近本のホームランやったな、やっぱりな、おーん」ーー近本は変化球、変化球から、直球をとらえた。大きなホームラン「大きなって、そらまあ、言われへんからこっちは、そんなもん。配球なんかは言われへんから」ーー小幡の2安打も「おーん。昨日もヒット、最後曲がりなりにも打っとったし、(二回の)最初の1点目が大きかったわなあ、やっぱりなあ、おーん。序盤四、五回ぐらいまで点が入らんことがね。ピッチャーがいい時は入らんことが多いけど、2点とられて、その裏で、すぐ1点返せたいうんは大きかったんやな。どっちか言うたら後半勝負のゲーム展開が多いからな、競って行ってる方がやっぱり、攻めやすいし」ーー九回は「八回、九回は2人(岩崎とゲラ)出したら任さないとしょうがないよ。どうこう言うても。まあ最後は、ねえ、1点でも勝ち切ると、それが後ろのピッチャーの仕事やから。1点やったらエエ仕事するけど、3点やったら取られるピッチャーっていっぱいおるよ。でも、勝ち切るのが一番大事やからな。後ろの2人に関しては」ーー大竹の緩急「そういうことやで。どんな形であれ、抑えることが一番なんやから。バッタバッタ三振取るようなピッチャーちゃうやんか。ストレートでどんどん空振り取れへんわけやから。じゃあどうして相手を抑えて行くか、やから」ーー抹消の青柳は、このまま帯同「いや帯同というか。抹消よ、抹消よ。抹消したよ、今日は。1回飛ばすから」

◆28日のヤクルト戦(甲子園)に先発する阪神・才木浩人投手(25)はキャッチボールなどで調整した。前回登板の中日戦での7回無失点など、ここまで4試合に登板して2勝1敗、防御率1・04と安定した投球を続ける右腕。7日に今季唯一となる黒星を喫したヤクルト打線に対し「今は3、4、5番打者の調子がいい。そこをしっかり抑えるのと、その前にランナーをためないように進められたら」とリベンジを誓い、自身3連勝を目指す。

◆ヤクルトは22歳の武岡龍世内野手が、最終盤の追い上げを演出した。七回に山田の代走で途中出場し、九回先頭の打席で1点差に詰め寄る1号ソロを右翼ポール際へ放った。プロ初本塁打は昨年8月15日にDeNA・バウアーから放ち、この日は阪神の守護神・ゲラの直球を捉えた。「見逃すよりは振っていこうと思っていて、たまたまいい結果につながった。しっかり打てているのはうれしいこと。継続して頑張ります」と汗を拭った。

◆阪神・ハビー・ゲラ投手(28)は7試合ぶりの失点を喫したが逆転は許さず、5セーブ目をマークした。5―3の九回に登板すると、先頭の武岡に右翼ポール際に運ばれ来日初被弾で1点差に。さらに2安打などで1死一、三塁とピンチを背負ったが、代打・川端を二直、最後は丸山和を156キロの直球で空振り三振に斬って大きくガッツポーズ。守護神の役割を全うし「切り替えることが大事。粘られていい攻撃をされたけど、勝てたことがよかった」とうなずいた。

◆阪神・桐敷拓馬投手(24)は4―2の七回1死満塁のピンチで登板。2死から代打・青木に押し出し四球を与えたが、続く赤羽を空振り三振に切って落ち着いて最少失点で切り抜け「勝ち越されてはいけないところ。腹をくくって三振を取れたのでよかった」と胸を張った。これで7試合連続無失点。「投げるときは本当にゼロを意識してやっていく」とスペードのエースが接戦を勝利に導く。

◆阪神・森下翔太外野手(23)が貴重なタイムリーを放ち、こどもまつりに駆け付けたチビっ子ファンを盛り上げた。自身も10試合連続安打&3試合連続打点と上り調子で、頼もしさがグングン増してきた。「追加点が大事になってくる。当たりは良くなかったですけど、結果的に勝利につながってよかった」4-3の七回2死二塁で、代わったばかりの丸山翔のフォークを捉えた左前適時打で追加点をあげた。九回にゲラが1点を失っただけに、大きな大きな得点となった。16打点はオスナ(ヤクルト)の17打点に次いでセ・リーグ2位。リーグトップタイの5本塁打と合わせて2冠も見えてきたが、森下に隙はない。「悪いときも一回一回、反省してやっている。自分としてはめちゃくちゃ状態がいいとは思ってない」と気を引き締め直した。

◆阪神・大山悠輔内野手(29)が3-2の五回2死二塁で左前適時打を放ち、貴重な4点目もたらした。打点を挙げれば今季は負けなしの6連勝となり「それは1点でも多くだと思うので、勝ててよかったです」と冷静に振り返った。1安打1打点でここまでの25試合で打率・222、1本塁打、8打点。4番がさらに状態を上げ、投手陣を助ける。

◆阪神・中野拓夢内野手(27)が好守でチームを救った。5-4と1点差に迫られた九回1死一、三塁のピンチで代打・川端が放ったライナー性の打球は二遊間ど真ん中へ...。それでも中野が素早い反応でグラブにおさめ二直とした。「どこに打球が飛んできてもすぐに反応できるようにしていた。ああいう打球をアウトにできるというのはチームとしても大きかった」。2試合連続無安打で、三回には背中に死球を受けたが「大丈夫です」と笑顔でクラブハウスへと引き揚げた。

◆阪神は今季25試合目で12球団最多となる8度目の逆転勝ち。日本一となった昨季も、逆転勝ち32度は12球団最多だった。(2位は楽天の31度)近本の甲子園での本塁打は、昨年4月27日の巨人戦(甲子園)で山崎伊から右越えソロを放って以来1年ぶり。通算13本目。近本が4月末までに3本塁打を放つのは、4月25日(チーム24試合目)までに4本塁打を放った2019年以来。(シーズン9本塁打)

◆前夜からの流れで巡ってきた出番-。それでも阪神・小幡竜平内野手(23)は、球場へ到着する前から心と体を落ち着かせていたから、17試合ぶりのスタメン出場でいきなりの快音を響かせられた。貴重な反撃の一打から今季初マルチ安打だ。「頑張り過ぎて空回りしないようにというのだけは(意識した)。緊張していましたけど。(坂本)誠志郎さんも粘ってつないでくれたし、つなぐ意識で入って結果的に点に絡んでよかった」0-2の二回2死一、二塁で追い込まれながらもサイスニードの変化球に食らいつき、中前へと適時打を運んだ。逆転への流れを生み出す、3月31日の巨人戦(東京ドーム)でのソロ本塁打以来となる打点に、小幡を6日のヤクルト戦(神宮)以来となる今季2度目のスタメンに送り出した岡田監督も「最初のなあ、1点目が大きかったわなぁ」と目を細めた。小幡にとっては、どうしても力が入り「頑張り過ぎ」てしまいそうな日だった。ここまで遊撃レギュラーを張ってきた木浪が、26日のヤクルト戦(甲子園)で今季初失策からまさかの3エラー。岡田監督は「木浪もあんまり調子よくないんで。打つ方もね。だから、ちょうどいい機会だなあという感じで」とすぐさま動き、前日も途中出場で安打を放っていた23歳に遊撃を託した。努めて冷静に、小幡は五回先頭でも中前打。近本の逆転2ランを呼び込み、今季初のマルチ安打で応えた。〝一人の時間〟が、冷静になる手助けをしてくれている。これまでは森下や前川と一緒に車に乗り込み甲子園に向かっていた。だが、昨オフに選手寮の虎風荘を出たことで一人で球場入りするようになった。ワイワイと楽しい一面もあったが、「合わせる人がいなくなって、楽になった」と笑う。自分のタイミングで家を出る。ボーッと景色を見て、リラックスして運転する。球場に着くまでスタメンかどうかは分からない。だからこそ車中で、結果を残すために心と体を整えることが日課となってきた。スタメン出場で刻んだインパクトを自信に、まだまだアピールを続けていく。「結果を出すだけだと思っているので、しっかり(レギュラーを)取れるように頑張ります」。試合が終わってもなお、小幡の眼は力強さに満ちていた。(中屋友那)

◆九州男児(熊本出身)ならぬ〝昼男児〟だ。阪神・大竹耕太郎投手(28)が6回?を投げて6安打3失点の粘投で、リーグトップタイの今季3勝目。阪神に移籍した昨季から甲子園のデーゲームは8戦6勝負けなしとなった。「(甲子園は)悪いイメージないですから。投げやすいんじゃないですか」一回、先頭の塩見に初球を左翼席に運ばれ、9日の広島戦から前日まで続いていた阪神投手陣の被本塁打ゼロを15試合で止めてしまったが...。「先頭だから切り替えられた。その記憶は忘れてプレーボールという感じで」。二回にも1点を献上したが、劣勢の中で頭に浮かんだのは岡田監督からのアドバイスだ。「前回(20日の中日戦の試合中)『緩急をもっと使え』と言われて。きょうは遊び心を持って投げることができた」最速144キロの直球を速く見せるため、この日は79キロのスローボールも駆使。三回から4イニング連続で三者凡退に。4-2の七回1死から3連打で満塁のピンチを招き、桐敷にマウンドを託した。「苦しい場面で代わってしまって、申し訳なかった。あした、キリ(桐敷)に何か贈呈したい」と頭を下げた。この日は、昨年入籍した夫人が、大竹の両親とともに今年初めて甲子園のスタンドで観戦。ヒーローインタビューで「ちょっと私事ですけど、あした(28日)が結婚記念日なので、負けられなかったです」と自ら告白し、照れ笑いした。しばらく遠征が続くため、大竹の甲子園での次回登板は5月18日のヤクルト戦が有力。午後2時プレーボールだ。「昨年は開幕がピークで少しずつ悪くなっていたが、今年は状態を上げている。こんなもんじゃない」。甲子園&デーゲームに強い男は、まだまだ強くなる。(三木建次)

◆阪神・岩崎優投手(32)が開幕からの連続無失点を11試合に伸ばした。3-5の八回に登板し1死からオスナに左前打を許したが、村上をスライダーで空振り三振、サンタナを直球で二ゴロに仕留めた。ゴールデンウイーク初日で、子供たちが大勢、観戦に訪れた中、存在感を示した左腕は「よかったです。また明日頑張ります」と笑顔だった。

◆鮮やかな一発だった。ヤクルト・塩見泰隆外野手(30)が「1番・中堅」で先発し、一回先頭で初球を左翼席への2号ソロ。球団では、山田哲人に並び歴代最多となる5度目の先頭打者初球本塁打をマークした。「狙ってはいなかった。甘いところにきたらスイングしようと思っていて、当たってくれた」シンプル・イズ・ベストだ。阪神・大竹の137キロを一閃。試合前の時点で打率・232となかなか調子が上がっていなかったが「考えすぎている。今はシンプルにタイミングだけ意識するようにしている」と脳内を整理し、打席に向かった。ただ、腰の違和感で直後の守備から交代。塩見は「そんなに大したことでもない。大丈夫だと思います」と軽傷を強調し、高津監督は「腰が固まったような感じになったらしい。『行けます』とは言ったんだけど、やめさせた」と説明。何より「相手も嫌がる1番バッター」と評すほど存在は大きいだけに、離脱する前に早めに手を打った形で、28日の出場は状態を見て決める。打線は二回に山田の中犠飛で加点。序盤は試合を優位に進めたが、三―六回は緩急を使った大竹の前に三者凡退が続いた。塩見の一発でも勢いに乗り切れず、連勝は2でストップ。仕切り直してカード勝ち越しを狙う。(赤尾裕希)

◆〝逆転ウイン〟でGW突入や! 阪神はヤクルトに5-4で競り勝って、単独首位をキープ。1-2の五回に近本光司外野手(29)の右越え3号2ランでゲームをひっくり返した。岡田彰布監督(66)が前夜の試合後に自ら野手を集めて行ったミーティングも実り、12球団最多8度目の逆転勝利。貯金を今季最多タイの4に戻した。狙いすましたそのスイングで架けた〝1年ぶり〟のアーチ。ひと振りで試合をひっくり返し、近本が子供たちに最高の思い出を届けた。「もう、それ(高め直球)しか狙っていなかったので、きょうは。1打席目も2打席目もその球がこなかった。2ストライクになってもそこをしっかり待てたのがよかったなと思います」1-2で迎えた五回1死二塁。サイスニードのチェンジアップ、カーブと緩い球で追い込まれた。それでもジッと待った。「変化球が来たら変化球が来たときに頑張ったらいいだけ」。4球目、待ち続けた内角高め直球が投じられる。目を光らせ鋭く振り抜いた。右翼席へ運ぶ逆転の3号2ランに4万2588人の観衆がお祭り騒ぎだ。甲子園弾はちょうど1年前、2023年4月27日の巨人戦で放って以来だった。「そんなに打ってないんすか。まあ1年に1本打てたらいい。この時期はあんまり浜風も強くないので、だから年に1回がちょうど1年前だったのかな」。〝年イチ〟の甲子園弾を大勢の子供たちの前で打つのが近本らしい。ヤクルト3連戦は「ゴールデンウイークこどもまつり」と題され、この日も多くのチビっ子も球場に詰めかけた。体が小さくても、希望を与えられる存在になる-。プロ入り直後から掲げる近本の信念は変わらない。「きょう見に来てくれた子供の記憶に残ればいいなと思う。自分のできることはしっかりできた。あとは子供たちが楽しい試合だったなと思ってくれたらうれしい」スタンドに架かるアーチ、響き渡る大歓声、そして勝利の瞬間-。大人になっても忘れない記憶を届けることができた。この日、見つめた子供たちの視線の先には間違いなく、ヒーローとなった近本がいたはずだ。

◆「C」「C」「C」「C」「C」「C」...。虎番・中屋友那は、これが大好きだった。「ほら、アノ、視力検査みたいな形をしたヤツですよ」試合前、甲子園の記者席からアバウトな表現で力説してきた。右、右、右...いや、違う。ゴールデンウイークの思い出を聞いてみると、高知・田野々小1年時、四万十町で行われていたイベントを紹介してくれた。「『こいのぼりの川渡し』というイベントがあります。四万十川をまたいで鯉を架けるんです」1974(昭和49)年に十川(とおかわ)体育会のメンバーが川の上にロープを使って、こいのぼりを渡したことから始まったという歴史あふれる行事で、今年も14日から5月11日まで開催中。こいのぼりの数は500匹ほど。中屋は毎年、河川敷から眺めながら、ワクワクしていた。「こいのぼりも壮大ですが、それ以上に僕が楽しみにしていたのはカブトムシ。幼虫を何匹でも持って帰っていいというのがあったんです」河川敷にあるテントの下で、カブトムシの幼虫が配られていた。オジちゃんに聞くと、本当に「何匹でもオッケー」とのこと。中屋は気合を入れて、次々と容器に入れた。「10匹ほど持って帰りました」。カブトムシは繁殖行動に積極的で産卵の数も多い。10匹が無事に成虫となれば翌年には100匹ほどになってしまうが、中屋はそんな事情も知らず、カブトムシの幼虫「C」をせっせせっせと世話していた。

◆ひや~! 2点リードの九回、虎の守護神ゲラが先頭の武岡に一発を浴び1点差...。それから1死一、三塁の大ピンチ!! 俺、ひと足早いGW(グチャグチャわき汗)を迎えとったでェ!!は~あ、よくぞ後続を抑えてくれはった。ゲラちゃんおおきに~!!って、次は走者を出さないマウンドを頼むわ!! 近本の逆転2ラン、小幡、大山、森下のタイムリー、3勝目を挙げた先発の大竹をはじめ猛虎投手陣ありがとう!! そして28日が結婚記念日の大竹、おめでとう!!そのおめでとうムードの中だけど、あえて全国の虎党に問うのだ。本日も3三振で12球団ダントツの36三振。このままのペースならシーズン200三振を超える佐藤輝をどう見ればいいの? 令和のブライアント(204三振のプロ野球ワースト記録を持つ元近鉄の助っ人)と割り切り一発にかける? 確かに岡田さんが6番に下げたくらいだから、それでいいのか?いや、本日も走者ありでの打席で2三振だし、チームが勝つためにはこのままではいけない? あなたの意見をYouTube『ダンカンの虎輪書』にお寄せください。結果はここで発表します!!

◆阪神のセ・リーグ優勝の決まった一瞬、選手たちに交じってファンも藤本定義監督の胴上げにお手伝い=1962年10月3日

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
阪神
1393 0.591
(↑0.02)
-
(-)
11879
(+5)
66
(+4)
15
(+1)
7
(-)
0.227
(↑0.005
2.100
(↓0.08)
2
(-)
巨人
12103 0.545
(↑0.021)
1
(-)
11861
(+2)
54
(+1)
10
(+1)
12
(+1)
0.226
(↓0.001)
2.010
(↑0.04)
3
(1↓)
中日
11112 0.500
(↓0.024)
2
(↓1)
11960
(+4)
79
(+6)
10
(+3)
3
(-)
0.237
(-)
3.100
(↓0.04)
4
(1↑)
広島
10102 0.500
(↑0.026)
2
(-)
12169
(+6)
56
(+4)
9
(+1)
11
(+2)
0.238
(↑0.003)
2.560
(↓0.07)
5
(1↓)
DeNA
10121 0.455
(↓0.021)
3
(↓1)
12069
(+1)
88
(+2)
8
(+1)
13
(+1)
0.245
(↓0.003)
3.200
(↑0.06)
6
(-)
ヤクルト
9131 0.409
(↓0.02)
4
(↓1)
12090
(+4)
85
(+5)
15
(+2)
13
(+1)
0.246
(↑0.002
3.600
(↓0.08)