DeNA(☆7対2★)巨人 =リーグ戦4回戦(2024.04.26)・横浜スタジアム=
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巨人
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DeNA
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勝利投手:森 唯斗(1勝0敗0S)
敗戦投手:西舘 勇陽(0勝1敗0S)

本塁打
【DeNA】度会 隆輝(3号・8回裏満塁)

  DAZN
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◆DeNAは3回裏、佐野の内野ゴロの間に1点を先制する。その後逆転を許すも、8回に佐野と牧の連続適時打で再びリードを奪うと、なおも続く好機で度会のグランドスラムが飛び出し、相手を突き放した。投げては、2番手・森唯が移籍後初勝利。敗れた巨人は、救援陣が振るわなかった。

◆DeNA蝦名達夫外野手(26)と中川虎大投手(24)が今季1軍初合流した。本拠地での試合前練習に姿を見せた。前日25日に浜口遥大投手(29)、梶原昂希外野手(24)が出場選手登録を抹消されていた。蝦名はここまでイースタン・リーグ18試合に出場して打率2割6分3厘、1本塁打、7打点。出塁率は4割4分7厘と高い数字を残している。1軍では現在、佐野、関根、度会、楠本、井上と外野を守れる左打者が多く居るのに対し、右の外野手は桑原のみとなっていた。中川虎はここまでイースタン・リーグ8試合に登板して防御率3・38。8イニングで12奪三振で奪三振率13・50と三振を奪える剛腕として期待がかかる。

◆「8番度会」がいきなり快音を響かせた。DeNAドラフト1位の度会隆輝外野手(21)が、22試合目でプロ入り後初めて1番を外れた。ここまで全21試合に「1番右翼」で先発してきたが、この日は「8番右翼」でのスタメンとなった。すると2回2死の第1打席、巨人戸郷の高く浮いたフォークを逆方向にはじき返した。左前への鋭い当たりで15打席ぶりの安打を決め、一塁ベース上で喜びの感情をあらわにした。巨人戸郷からはこれで4打数3安打となった。度会はセ・リーグ史上初の新人での開幕から2戦連発アーチをかけるなど鮮烈デビューを飾るも、徐々にプロの1軍投手の壁に苦しみ、打率は低下。試合前時点で直近14打席安打がなく、打率2割2厘だった。

◆DeNAドラフト1位の度会隆輝外野手(21)が、プロ入り後初めて1番を外れた。ここまで全21試合に「1番右翼」で先発してきたが、この日は「8番右翼」でのスタメンとなった。度会はセ・リーグ史上初の新人での開幕から2戦連発アーチをかけるなど鮮烈デビューを飾るも、徐々にプロの1軍投手の壁に苦しみ、打率は低下。試合前時点で直近14打席安打がなく、打率2割2厘だった。

◆巨人戸郷翔征投手が敵地のマウンドに倒れ込んだ。4回無死、DeNA宮崎の強烈な打球が襲った。ワンバウンドで左足甲付近に直撃。打球にグラブを出し、両足は開脚してジャンプした。三塁側ベンチからは杉内投手コーチとトレーナーが一目散にマウンドに向かった。戸郷は苦悶(くもん)の表情を浮かべ、1度は治療のためにベンチに引き揚げたが、すぐにマウンドに戻り続投した。4回までは4安打1失点と粘りの投球を続けている。

◆巨人西舘勇陽投手(22)がデビューから11試合目で初失点を喫した。1点リードの8回から2番手で登板。先頭の桑原に中前打を許すと、犠打で1死二塁とされ、佐野に左中間に同点適時二塁打を浴びた。続く1死二塁から牧に外野前進守備の頭上を抜かれる左越え適時二塁打で勝ち越された。ここで阿部監督がマウンドに向かい、降板を告げられた。前夜の中日戦は史上初の快挙を達成した。1点リードの7回に2番手で登板。代打大島、岡林、田中を3者凡退に抑え、ホールドをマークした。3月29日開幕阪神戦から10試合連続ホールド。デビュー戦から10試合連続ホールドはプロ野球史上初で、開幕からの10試合連続以上のホールドも15年ソフトバンクのバリオス(17試合)と昨季のヤクルト清水(14試合)に続き史上3人目だった。

◆動画は下記X(エックス)のロゴをクリックすると見られます/失うものは何ひとつない\8番で蘇った度会隆輝が満塁アーチ?プロ野球 (2024/4/26)??DeNA×巨人??Live on DAZN#DAZNプロ野球 #baystars pic.twitter.com/2iqq9wmFZw

◆DeNA牧秀悟内野手(26)が、先輩の貫禄を見せつけた。1点を追う8回1死二塁、佐野の中越え適時打で同点に追い付くと、同点の1死二塁で牧が打席へ。中大の3学年下の後輩で巨人のドラ1ルーキー・西舘とプロ入り後初対戦となった。カットボール2球で追い込まれるも、3球目の内角寄りの149キロ直球を引っ張った。やや詰まりながらも振り切り、前進守備の左翼を越える適時打で勝ち越しに成功。二塁ベースから一塁ベンチに豪快にポーズを決めて喜んだ。試合前練習の合間にはグラウンド上で西舘と再会。言葉を交わし「1年と4年でしたけど、結構仲良かったです。あんな雰囲気ですけど、結構面白くて、1年の時にすでにイジられキャラでした」と話していた。会心の一打で先輩の意地を見せつけた。

◆DeNA度会隆輝外野手(21)が衝撃のグランドスラムを決めた。1点リードの8回2死満塁、変則左腕の巨人高梨のスライダーを捉えた。右翼席に豪快に運ぶ3号満塁弾。新人でのグランドスラムは球団史上初だった。表情は変えずに右拳を掲げて喜んだ。ベンチに戻ると、京田と抱き合うセレブレーションも復活。10試合ぶりの3安打猛打賞の活躍でチームに5点のリードをもたらした。この試合では22試合目でプロ入り後初めて1番を外れ、「8番右翼」で先発。2回2死の第1打席、巨人戸郷の高く浮いたフォークを逆方向にはじき返した。左前への鋭い当たりで15打席ぶりの安打。同点とされた直後の5回先頭でも初球スライダーを右前に運んだ。セ・リーグ史上初の新人での開幕から2戦連発アーチをかける鮮烈デビューも、徐々にプロの壁に苦しんだ。直近2試合の23日からの阪神2連戦(横浜)では9回に打席が回るも三振に倒れて最後の打者に。いずれもチャンスを生かし切れず、悔しさをにじませていたが、1番を外れ、新たな打順で存在感を示した。

◆DeNA度会隆輝外野手(21)が衝撃のグランドスラムを決めた。1点リードの8回2死満塁、変則左腕の巨人高梨のスライダーを捉えた。右翼席に豪快に運ぶ3号満塁弾。新人でのグランドスラムは球団史上初だった。表情は変えずに右拳を掲げて喜んだ。10試合ぶりの3安打猛打賞の活躍でチームに5点のリードをもたらした。

◆巨人先発の戸郷翔征(24)がルーキーをかばった。7回5安打1失点の粘投で勝ち投手の権利を得て降板。4回無死、宮崎の強烈な打球を左足甲付近に直撃するアクシデントもあったが「大丈夫です。痛いのは痛いけど、いい所に当たってたので」と話した。バトンを託した西舘が8回に逆転を許したが「これまで僕も助けられてきたところもたくさんあった。まだまだ腐らずにやってくれると思います」と励ました。

◆歓喜と涙のグランドスラムだった。DeNA度会隆輝外野手(21)が1点リードの8回2死満塁、変則左腕でENEOSの先輩でもある巨人高梨のスライダーを捉え、右翼席に豪快に運んだ。新人では球団史上初となる3号満塁弾となった。試合前まで14打席無安打と苦しみ、22試合目でプロ入り後初めて1番を外れ「8番右翼」で先発したドラ1ルーキー。10試合ぶりの猛打賞で応え、チームに3試合ぶりの白星をもたらした。ルーキー度会が満塁本塁打。新人の満塁本塁打は23年8月9日北村(ヤクルト)以来で61人、62本目。セ・リーグでは22人、23本目(パ29本、1リーグ10本)だが、DeNAの新人は大洋時代を含め初めて。現12球団で新人の満塁本塁打がないのは楽天とDeNAだけだった。また、巨人戦で満塁本塁打を打った新人は、1リーグ時代の48年9月10日杉山(中日)49年11月8日大岡(大映)と2リーグ制後の50年3月24日土屋(国鉄)66年8月2日広野(中日)73年9月15日小田(ヤクルト)に次いで51年ぶり6人目。

◆DeNA森唯斗投手(32)がソフトバンクからの移籍後初白星を挙げた。1点を追う8回に2番手で登板。2四球で2死一、二塁のピンチを招くも巨人大城卓を捕ゴロに仕留めた。無失点投球でリズムを生み、その裏の逆転劇をもたらした。移籍後4試合目で初のお立ち台に「しっかり腕振りました。もうちょっと心配ない投球をしたい。(お立ち台からの景色は)最高ですね」と格別な通算26勝目になった。▽牧秀悟(同点の8回1死二塁、中大の3学年後輩でもある巨人西舘から左越えの決勝適時二塁打)「チャンスを作ってくれたので打ててよかった。最近は投手陣に助けてもらってばかりだったので点を取って勝てて良かった」

◆西舘勇陽投手(22)がプロ初失点で初黒星を喫した。25日の中日戦でデビュー戦から10試合連続ホールドのプロ野球史上初の偉業を達成。無失点も継続していたが、11試合目で初めて失点し、勝負の厳しさを味わった。1点リードの8回にマウンドを託された。先頭のDeNA桑原に中前打を許し、続く石上の犠打で1死二塁と攻められた。勝負どころで、追い込んでからの1球を詰めきれなかった。「結果球のところで、構えたところより全部、甘く入ってしまった」。佐野にはカウント2-2から外角高めカットボールを左中間へ適時二塁打。中大の3学年先輩の牧には0-2からの3球目直球が真ん中に吸いこまれた。打球は前進守備だった左翼丸を越え、勝ち越しの適時二塁打とされた。阿部監督は「いつかは点は取られる。こういう形で悔しい思いをして。プロは甘くないというのは分かったろうし。また頑張ってくれれば」と温かいまなざしでさらなる奮起を促した。試合後、西舘はロッカー室でうなだれていると、杉内投手チーフコーチから「まだ4月だぞ」と励まされた。戦いは始まったばかり。119試合残っている。【上田悠太】巨人は13日広島戦から12試合連続3得点以下の球団ワーストタイとなった。過去は93年と21年に記録している(93年は12試合連続2得点以下)。連続試合3得点以下のプロ野球ワーストは43年朝日の24試合。セ・リーグ記録は61年中日と11年横浜の19試合。

◆今日こそライブ開催なるか...?! FIELD OF VIEWの浅岡雄也(55)がスペシャルゲストとして横浜スタジアムに来場した。国歌独唱とセレモニアルピッチへ登場し、ワンバウンド投球を披露した。試合後のライブイベント「BLUE☆LIGHT LIVE(ブルーライトライブ)」では、スポーツドリンクCMソングとして123万枚のミリオンヒットを記録した「突然」などを歌唱する予定。ただ、午後9時30分より前に試合が終了しないと開催はされない。23日の阪神戦では米米CLUBのカールスモーキー石井こと、石井竜也のライブが予定されたが、4時間13分のロングゲームで、午後9時半を過ぎ、開催は中止に。24日の同戦でもLINDBERGの「BLUE☆LIGHT LIVE(ブルーライトライブ)」が予定されていたが、雨による36分の中断などの影響で午後9時30分を過ぎて2日連続で中止となっていた。

◆三度目の正直でライブが開催された。FIELD OF VIEWの浅岡雄也(55)がスペシャルゲストとして横浜スタジアムに来場。君が代独唱とセレモニアルピッチへ登場し、試合後には123万枚のミリオンヒットを記録した「突然」などを熱唱して盛り上げた。23日の阪神戦では米米CLUBの石井竜也が、24日の同戦でも試合終了が午後9時30分を過ぎてLINDBERGのライブが中止となっており、2組の思いも背負って熱唱した。

◆グランドスラムに歓喜が全身を貫き、男泣きをこらえた。DeNA度会隆輝外野手(21)が1点リードの8回2死満塁、変則左腕でENEOSの先輩でもある巨人高梨のスライダーを捉え、右翼席に豪快に運んだ。新人では球団史上初となる3号満塁弾となった。試合前まで14打席無安打と苦しみ、22試合目でプロ入り後初めて1番を外れ「8番右翼」で先発したドラ1ルーキー。10試合ぶりの猛打賞で応え、チームに3試合ぶりの白星をもたらした。度会がこぼれ落ちそうな涙を何度もこらえた。1点リードの8回2死満塁。柵越えを見届け右拳を上げる。ベンチに戻ると、しんどい時に支えてくれた監督、コーチ、先輩たちがいる。スタンドには打てないときも温かく見守って応援してくれたファンがいる。「男たるもの、泣いてはいけないなと。いろいろな感情がこみあげてきてしまいそうになったんですけど、耐えました。幸せなうれしすぎる時間でした」。透き通った潤んだ瞳で言った。打てない日々はつらかった。試合前まで14打席無安打。直近2試合の23日からの阪神2連戦(横浜)では最終に打席が回るも三振に倒れた。いずれも一打、1発が出ればサヨナラの場面で最後の打者に。球場のため息が重くのしかかる。バットをたたきつける寸前でこらえ、悔しさをあらわにした。それでもコーチや先輩の助けを借りながら、根っからの明るさを貫いた。「マイナスには1回も考えていないですけど、悔しさってもちろんあった。本当に本当にこれ以上良いチームはないと思います」と感謝した。人生初の「ライパチ」でトンネルを抜けた。2回2死、巨人戸郷から左前打で15打席ぶりの安打を放つと、5回先頭でも右前打。10試合ぶりの複数安打でリズムに乗り、球団史上初の新人での満弾につなげた。「この前までは難しく考えすぎた部分もある。今日は本来の自分らしさを出せたのかなと思います」と打順を変えて積極性と冷静さを兼ね備える打撃を取り戻した。この日の試合前には早出特打でバットを振り込み、試合終了直後にはベンチで真剣に野球ノートをつけた。「打席の振り返りと思ったことを書こうと。プロ入ってからは今日始めました。度会なら安心して見ていられると思ってもらえる選手になれるように頑張ります」。何度も壁を乗り越えて、度会はまた強くなる。【小早川宗一郎】▽三浦監督(度会の8番起用について)「苦しんでる部分もありました。打順を下げて、気分的にも違うところで出してみて、見事に3安打で。持ってるのかなと思います」

◆巨人萩尾匡也外野手(23)が連続フェンス直撃打で好機を演出した。5回1死からは左翼への二塁打、7回1死からは左中間への三塁打で出塁。ともに生還し、攻撃の起点となった。「しっかり結果を1日1日出すことが必要」と気を引き締め直した。中堅守備でも3回無死一塁から左中間を突破しそうな打球を止め、三塁打とせず二塁打で防いだ。「結果的に1点に抑えられた。僕の中ではあれが一番よかった」と攻守で存在感が光った。

◆歓喜と涙のグランドスラムだった。DeNA度会隆輝外野手(21)が1点リードの8回2死満塁、変則左腕でENEOSの先輩でもある巨人高梨のスライダーを捉え、右翼席に豪快に運んだ。新人では球団史上初となる3号満塁弾となった。試合前まで14打席無安打と苦しみ、22試合目でプロ入り後初めて1番を外れ「8番右翼」で先発したドラ1ルーキー。10試合ぶりの猛打賞で応え、チームに3試合ぶりの白星をもたらした。度会は常に"最後尾"から前を見続けた。学生時代、出席番号はずっと一番後ろ。「わたらい」はワ行で「わたなべ」よりも後ろだった。「スポーツも勉強もマジメに頑張ってました!と書いておいてください」と無邪気に振り返る。この日も野手の"最後尾"8番からチームをもり立てた。そんな「度会」の名字。かつてヤクルトでプレーした父博文さんの影響で世間にも「度会」の名前は広まったが、いまだに間違えられることは多い。「渡会」と漢字を間違えられたり、読み方を間違えられたり。「『ドカイ』とか『ドアイ』とかよく言われました。最近になって『ワタライ』とは言ってもらえるんですけど、書くときになったらサンズイつけられたり。サンズイついちゃうと別人なんでね」と苦笑いする。それでもドラフトで3球団競合で指名され、キャンプ、オープン戦、開幕と活躍を続けて露出も増えて徐々に名前も覚えられてきた。「間違えられないように、もっともっと活躍したい」。誰にも間違えられないくらい、度会隆輝の名前を日本中にとどろかせる。【DeNA担当=小早川宗一郎】

◆巨人・大城卓三捕手(31)が「6番・捕手」で先発する。スタメンマスクをかぶるのは、20日の広島戦(マツダ)以来、5試合ぶりとなる。

◆巨人・横川凱投手(23)が27日のDeNA戦(横浜)で今季初先発する。昨季は16試合に先発した身長190センチの左腕は、今季は中継ぎとして3試合に登板し、無失点投球を継続。先発登板のチャンスをつかんだ6年目の23歳は「(中継ぎの時と)変わらず、あまり気負うことなくしっかり投げたい」と静かに闘志を燃やした。

◆5回3失点だった前回20日のヤクルト戦(神宮)で来日初勝利を飾ったDeNAの新外国人、アンソニー・ケイ投手(29)=前アスレチックス=が、27日の巨人戦に先発する。キャッチボールなどで登板に備えた左腕は「メンタル的にいい週になった」と調整期間を振り返った。ここまで3度の先発で一度も六回を投げ切っておらず「チーム、そして自分のためにも、長いイニングを投げたい」と意気込んだ。

◆巨人・萩尾匡也外野手(23)が同点&勝ち越しの口火を切った。「7番・中堅」で4試合連続スタメン起用された2年目の右打者は、1点を追う五回1死での第2打席で左腕の東から左翼フェンス直撃の二塁打。その後1死一、三塁で戸郷のスクイズで同点の生還を果たした。1-1で迎えた七回の第3打席では再び東からチェンジアップを中堅フェンスまで運び、打球が跳ね返る間に俊足を飛ばして三塁へ。続く吉川の右前適時打で勝ち越しのホームを踏んだ。先発の戸郷を援護した。慶大からドラフト2位で入団した昨季は、11試合の出場で打率・063と悔しさを味わったが、持ち前の長打力で2年目は飛躍の予感を漂わせている。

◆開幕からDeNAの1番を務めてきたドラフト1位・度会隆輝外野手(21)=ENEOS=が、8番で打線に名を連ねた。試合前時点で打率・202と落ち込んでおり、三浦監督は「ずっとうまくいくわけじゃない。他球団のマークが厳しくなった中で苦しんでいる状況」とみていた。22試合目で初めて下位打線に入った新人は、持ち前の積極性を貫いた。二回の第1打席で戸郷から左前打。1ボールから浮いたフォークボールを逃さず、15打席ぶりにHランプをともし、笑顔で拳を握った。さらに、五回の第2打席では初球を捉えて右前に運んだ。オープン戦で首位打者に輝き、開幕から2試合連続本塁打と華々しいデビューを飾った。相手の攻めは当然、厳しくなる。白星を挙げられなかった23日からの阪神2連戦(横浜)では、ともに空振り三振に倒れて最後の打者となり、悔しさをにじませていた。正念場を乗り越えようと、この日は早出練習に参加。鈴木打撃コーチらの指導を仰ぎながら、約1時間バットを振り込んだ。「早い時期に壁にぶち当たった中、もがいている。成長するための一つの過程だと思う」と三浦監督。必死に汗を流し、壁を打ち破る。(鈴木智紘)

◆悩める正捕手が、スタメンに名を連ねた。代打での起用が増えていた巨人・大城卓三捕手(31)が「6番・捕手」で出場。20日の広島戦(マツダ)以来、5試合ぶりに先発出場した。「ベンチから見ていて得られる部分もある。もちろん代打とかで出させてもらったら、結果を残すしかない。いい経験になっている」13日の同戦(東京ドーム)以降、小林、岸田がスタメンマスクを被る試合が増えた。先発投手との兼ね合いもあったが、配球が単調になる癖などが読まれ、痛打される場面が多くなったことも一つの要因だった。「岸田とか小林の捕手としての振る舞いを勉強してほしい、というので(スタメンから)外させてもらっている。本人がどう感じてやるかだけ。まだまだいい捕手になれる。ベンチで投手の球種の選択、リード面を見て学ぶことがある」と阿部監督。経験豊富な小林や岸田といった他の捕手のリードをベンチから学んでほしいという捕手出身監督らしい計らいだった。この日は戸郷とバッテリーを組んだ。「ベンチで投手の球種の選択、リード面を見て学ぶことがあった」と大城卓。三回に桑原、石上に連打を浴び、佐野の二ゴロの間に先制点こそ許したが、タイプの違う捕手陣から学んだ配球術を生かし、戸郷を巧みにリードした。(樋口航)

◆10試合連続無失点投球を続けていた巨人のドラフト1位・西舘勇陽投手(22)=中大=が11試合目の登板でプロ初失点を喫した。2ー1の八回に登板。先頭の桑原に中前打で出塁を許すと、1死二塁から佐野に同点となる左中間への適時二塁打を浴びた。黄金ルーキーは、11試合目で初失点。さらに続く中大の先輩の牧にも左翼越え適時二塁打で許し、逆転されたところでマウンドを降りた。ここまで圧巻の投球を見せ続けてきた右腕が横浜でプロの洗礼を浴びた。

◆DeNAが逆転勝ち。1―2の八回に佐野の二塁打で追い付くと、牧の二塁打で勝ち越し、度会の満塁本塁打で突き放した。2番手の森唯が移籍後初勝利。巨人は新人西舘が11試合目でプロ初失点を喫し、リードを守れなかった。

◆巨人はシーソーゲームに敗れた。1点リードの八回、ドラフト1位・西舘勇陽投手(22)=中大=が戸郷のあとを受けて登板したが、佐野、牧に適時打を浴びて逆転を許した。その後、高梨が度会に満塁弾を食らった。西舘のデビューから続いていたNPB新人記録の連続試合ホールドは10でストップ。阿部慎之助監督(45)は「責められないな、ピッチャー陣は。スッキリした負け方だった。良く粘ったけど」と、7回2失点の戸郷とともに擁護した。開幕から勝ちパターンを任されていたルーキーは、試合前の時点で10試合、計9回?に登板し、わずか2安打で無失点。期待以上の活躍を見せていた。中大の先輩でもある指揮官は「いつかは点は取られるから。こういう形で悔しい思いをして。(打たれたのは)失投だったもんね。プロは甘くないというのは分かったろうし。明日以降また頑張ってくれればいい」と変わらぬ期待と信頼を語った。

◆DeNA先発の東克樹=横浜スタジアム(撮影・荒木孝雄)

◆2年目の巨人・萩尾匡也外野手(23)が「7番・中堅」で4試合連続スタメン出場し、ともにフェンス直撃の左越え二塁打、中越え三塁打を放った。「(左腕の)東さんに対してしっかり対策できていたのがよかった」。三回無死一塁の守りで左中間への打球を滑り込んでつかみ、素早く内野手へ返球。一走の生還を阻止する懸命なプレーに「あれが一番よかった」と胸を張った。

◆巨人・戸郷翔征投手(24)は7回5安打1失点と好投した。四回に左足に強烈な打球を受けながら続投。味方が勝ち越した直後の七回にはギアを上げた。八回に登板した2番手のD1位・西舘(中大)が打ち込まれて2勝目が消えたが、24歳の若きエースは「プロ対プロだから、いつかは打たれる。僕も(西舘に)助けられてきたところもたくさんあったし、まだまだ腐らずにやってくれる」と励ましの言葉を送った。

◆10試合連続ホールドでセ・リーグの新人記録に並び、開幕から無失点を続けていた巨人のドラフト1位・西舘勇陽投手(22)=中大=が11試合目で初黒星を喫した。「構えたところより甘く入ってしまったのが一番の反省。次に向けてやっていきたい」2-1の八回に登板。桑原の安打と犠打で1死二塁とされると佐野の適時二塁打で同点。さらに中大の先輩、牧に勝ち越しの二塁打を浴びた。試合前まで9回?を投げてわずか2安打だったが、一気に畳みかけられて3失点した。勝てば首位・阪神に並べた一戦で逆転負け。好投を続けていたルーキーに阿部監督は「いつかは点を取られる。悔しい思いをしてプロは甘くないというのは分かっただろうし、明日以降また頑張ってくれればいい」と思いやった。(樋口航)

◆DeNA-巨人(横浜)では特別イベント「BLUE☆LIGHT SERIES」が行われ、4人組バンドFIELD OF VIEWのボーカル、浅岡雄也がセレモニアルピッチと国歌独唱を行った。浅岡は「素晴らしい経験をさせていただき感謝しています」とコメントした。試合後には23日の石井竜也、24日のLINDBERGで終了時間が規定の午後9時半を過ぎたため中止となったライブが〝三度目の正直〟で実現した。「石井さんとLINDBERGさんの分まで思い切り歌います!」と絶叫し、大ヒット曲「突然」などを熱唱。ライブを終え、退場する際には米米CLUBの「浪漫飛行」やLINDBERG「今すぐ Kiss Me」をアカペラで口ずさみ、盛り上げた。

◆ソフトバンクから戦力外通告を受けて今季からDeNAに加入した森唯が、4試合目の登板で移籍後初勝利を飾った。1点を追う八回から2番手で登板し、2四球を許しながら無失点でしのいだ。直後の攻撃で味方が逆転して白星が舞い込み「素直にうれしいしかない」と表情をほころばせた。かつてセーブ王に輝いた32歳は、福岡に夫人と3人の子供を残して単身赴任。「嫁の方がしんどい。その分、頑張らないと」と力を込めた。

◆DeNA・牧が中大の3学年後輩にあたる西舘から決勝の適時二塁打を放った。1点を追う八回に佐野の左中間適時二塁打で同点に追いつき、なお1死二塁で打席へ。内角の直球を捉え、前進守備を敷いた左翼手の頭上を越える一打で先輩の貫禄を示した。お立ち台に立った主将は「いい流れで打つことができてよかった」と笑みを浮かべた。

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
阪神
1293 0.571
(↓0.029)
-
(-)
11974
(+2)
62
(+8)
14
(+1)
7
(-)
0.222
(↓0.002)
2.020
(↓0.04)
2
(-)
巨人
11103 0.524
(↓0.026)
1
(-)
11959
(+2)
53
(+7)
9
(-)
11
(-)
0.227
(↑0.001
2.050
(↓0.22)
2
(1↑)
中日
11102 0.524
(-)
1
(↑0.5)
12056
(-)
73
(-)
7
(-)
3
(-)
0.237
(-)
3.060
(-)
4
(1↑)
DeNA
10111 0.476
(↑0.026)
2
(↑1)
12168
(+7)
86
(+2)
7
(+1)
12
(-)
0.248
(↑0.003
3.260
(↑0.06)
5
(1↓)
広島
9102 0.474
(-)
2
(↑0.5)
12263
(-)
52
(-)
8
(-)
9
(-)
0.235
(-)
2.490
(-)
6
(-)
ヤクルト
9121 0.429
(↑0.029)
3
(↑1)
12186
(+8)
80
(+2)
13
(-)
12
(-)
0.244
(↑0.004)
3.520
(↑0.07)