日本ハム(☆5対1★)ソフトバンク =リーグ戦3回戦(2024.04.16)・エスコンフィールド北海道=
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ソフトバンク
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日本ハム
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勝利投手:山﨑 福也(2勝1敗0S)
敗戦投手:有原 航平(1勝2敗0S)

本塁打
【日本ハム】郡司 裕也(2号・3回裏3ラン)

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◆日本ハムは1点を追う3回裏、郡司の3ランが飛び出し、逆転に成功する。その後は、7回に伏見の適時打で1点を加えると、続く8回にはマルティネスが適時打を放ち、リードを広げた。投げては、先発・山崎福也が7回1失点の好投で今季2勝目。敗れたソフトバンクは、初回の1得点のみと打線が精彩を欠いた。

◆日本ハム福島蓮投手(20)が16日、プロ初登板初先発を前に、意気込みを語った。21年育成ドラフト1位で八戸西(青森)から入団し、3年目の今年3月に支配下登録され、17日のソフトバンク戦(エスコンフィールド)に先発予定。「あまり緊張しすぎないように。(好投した2軍での)勢いのまま投げたい。(ペース配分は)明日に関してはそんなに意識しないです」と初回から全力で飛ばす。190センチの長身から投げ下ろす最速153キロのストレートが武器。2軍公式戦には2試合に投げ0勝1敗、防御率3・38。今月7日のイースタン・リーグ楽天戦で5回2安打1失点と安定した投球を見せていた。ソフトバンク打線は12球団トップのチーム打率2割6分2厘、同2位の9本塁打(15日現在)。「全員すごいバッター。全員と(の勝負を)楽しみたいですね」と見据えた。

◆日本ハム「いきなり郡司」が2週連続でさく裂した。1番郡司裕也捕手が1点を追う3回に2号逆転3ランをバックスクリーン左へ放った。1週間前の9日も対戦し、初球打ちで2安打を放ったソフトバンク有原航平投手に対して、また初球のフォークを捉えた値千金の1発。「打球が伸びてくれました。(ファンの)皆さんの応援のお陰で、風が吹きました!」と笑顔だった。

◆ソフトバンク5番近藤健介外野手が先制適時打を放った。0-0の初回2死一、二塁、日本ハム山崎から右前タイムリー。初球、内角低めチャンジアップを仕留めた。「とにかく自分のバッティングをしようと打席に入った。チャンスを生かすことができて良かった」と振り返った。これで8試合連続安打。今季はここまで打率3割4分6厘、2本塁打、8打点と好調をキープしている。

◆ソフトバンク有原航平投手が7回4安打4失点で古巣相手に連敗した。1-0の3回1死一、二塁。日本ハム1番郡司裕也に外角のフォークを中堅へ運ばれた。手痛い3ランに「しっかり投げ切らなきゃいけなかった」と1球を悔やんだ。前回登板の9日同戦でも4失点で敗戦投手に。相手左腕・山崎との投げ合いにも再び敗れ、今季2敗目を喫した。「次はしっかり頑張りたい」と前を向いた。

◆首位を走るソフトバンクが北の大地で痛恨の逆転負けを喫し、連勝が4でストップした。4点を追う9回表。2死一、三塁と日本ハム守護神の田中を攻めたが、代打野村勇が空振り三振。敗戦を見届けると小久保監督はベンチ裏に姿を消した。試合終了から5分もたたないうちに移動車へ向かった小久保監督は淡々とした表情で言った。「連勝が止まるときはこんなもんですよ。(日本ハム先発の)山崎君、あののらりくらりのいつも通りのピッチング。なかなかチャンスを作れなかったんで」先手は取った。初回。今宮、柳田の連打で2死一、二塁とすると5番近藤が右前へ先制タイムリー。開幕15試合目で初回得点はイニング別では最多の計13点目。自慢の打線けん引で、いきなり「流れ」をつかんだはずだった。先発有原も不安の立ち上がりを3者凡退で片付けると2回まで1安打無失点投球。古巣日本ハム初勝利へ向けて上々の滑り出しだったが、痛恨の1球で暗転した。3回、先頭伏見への死球と味方のエラーなどで1死一、二塁とすると郡司に初球のフォークボールを中堅左スタンドへ逆転の2号3ランを運ばれた。7回には再び先頭四球から1死三塁とされると伏見に左前タイムリー。四死球をきっかけに計4点(自責3)を失った。さらに続く8回には2番手石川も四球からダメ押しとなる5点目を献上。ただ、小久保監督は敗戦の責任を投手陣に求めることはなかった。「そうね。(3回)あの1イニングだけやったもんね。でも、そんな日もありますよ」と言うと笑った。就任1年目の小久保監督にとっては敵地エスコンフィールドは初見参。がっちり白星を手にしてさらに波に乗りたかったところだろうが、小休止となった。6番DHで先発出場の助っ人ウォーカーが4打数無安打で打率1割9分6厘と低迷。指揮官は「(ウォーカーは)修正をかけながら上がってきてほしいですけどね。明日のスタメンはこれからまた考えます」と表情を引き締め足早に球場を後にした。【佐竹英治】

◆早稲田キラーの慶応ボーイこと日本ハム郡司裕也捕手(26)が試合を決めた。1点を追う3回1死一、二塁で早大出身のソフトバンク有原からバックスクリーン左へ決勝の逆転2号3ランをたたき込んだ。「わりと完璧だったんすけど、なんか今年は飛ばないというウワサなんで、ボールが...。なんか(中堅の)周東さんもすごい全力で追ってたんで『やばい』と思って結構全力で走ってたんですけど入ってよかったです」。二塁を回る手前で、ようやく走る速度を緩めた。このアーチが通算5本目。昨季はソフトバンク和田から1本、楽天早川から2本。この日は有原から1本で早大OBからは4本目だ。「全然意識はしてない」と話すも「慶応たるものは遺伝子レベルで組み込まれている可能性が否定できないですね」とニヤリ。ただ、われに返って「またまた余計なことを言ってしまいました」と少し反省した。もちろん努力が結果につながっている。オフは大好きな二郎系ラーメンと揚げ物を断って筋力アップに取り組み、成果として打球速度は「キャンプ中は(平均で)155キロぐらいまでいった。とにかく、こいつ打球速度速いなと思われたかった」と昨季から2~3キロ上昇させてアピールにも成功。三塁守備も志願して取り組み、出場の幅を広げた。6試合連続で1番起用を続ける新庄監督も「足は速くないんですけど、(1番郡司は)好きなんですよね。それに応えてくれているしね」と笑顔。存在感がグングン上昇中の郡司の活躍で、チームは勝率5割に復帰した。【木下大輔】

◆日本ハムは2点リードの7回1死三塁、伏見寅威捕手が左前適時打で貴重な追加点を挙げた。ヒーローインタビューでは「さちとらバッテリー」を組む山崎福也投手の隣に立ち「一緒にお立ち台に上がるのがまさかこんな早く来るとはっていう感じですけど、うれしいです」と喜んだ。山崎の前回登板時にも犠飛で打点をマーク。「たまたまなんですけどね。点が入ると、僕自身も楽になるので」と振り返っていた。

◆日本ハム16年目の中島卓也内野手(33)が今季初盗塁を決めた。7回に代走で出場。相手投手は20年まで同僚だった有原で「いろいろ分かっていたんで。ああいうのは有原も嫌だと思う」と、続く水野の2球目で二盗に成功。水野の進塁打で三塁へ進み、伏見の適時打で4点目となるホームを踏んだ。これで通算201個目の盗塁。同郷福岡出身の先輩で目標とする田中賢介氏の通算203盗塁超えへ「あと3つ、できるように頑張ります」と笑顔で球場を後にした。

◆日本ハム山崎福也投手(31)が本拠地エスコンフィールドでの初勝利を挙げた。ソフトバンク戦に先発し、7回5安打1失点で今季2勝目。伏見寅威捕手との「さちとらバッテリー」で地元ファンを沸かせた。チームは勝率5割に復帰。3位に浮上した。初めて浴びる本拠地のスポットライトに、山崎の笑顔が輝いた。「このチームに入ったからには、このチームで頂点目指してやっていきたいと思っています」。7回5安打1失点でエスコンフィールド初勝利。1週間前の移籍後初勝利同様、記念球は右翼席へ投げ入れた。「欲しそうにしてたんで...」。スタンドにも、ファンの笑顔が広がった。前回登板と同じソフトバンク打線が相手。1回には3安打を浴び1点を失ったが、「緩急と奥行きを使いながらテンポ良く投げることで、何とかしのげたと思います」。最速144キロの直球に、120キロ台前半のチェンジアップ、さらに90キロ台のカーブを効果的に配した。FA宣言した昨オフ、代理人はつけずに自らが交渉の席についた。「結局、決めたりするのも、やることも全部自分なので」。30歳を過ぎて迎えた野球人生の岐路。自ら決めた道だから、覚悟は決まっている。2点リードの5回2死二塁では、柳田の胸元に内角ツーシームを投げ込みハーフスイングで空振り三振。「(内角は)どこかでは見せておかなければいけない」。7回1死一塁でも、内角球を詰まらせ、俊足・周東を二ゴロ併殺に仕留めた。甘いマスクの裏では、マウンド度胸も据わっている。コンビを組む伏見は、7回に貴重な追加点となる左前適時打。「寅威さんが打ってくれて、"珍しかったな"と思います」。ヒーローインタビューでは先輩いじりでスタンドを沸かせた山崎だが、「やっぱりオリックス時代から一緒にやってきてますし、京セラドームでも2人でお立ち台もありました。またこうやってファイターズのユニホームを着て、ああいう風にできて良かったです」と感慨もひとしお。「さちとらバッテリー」の第2章は、北の大地でまだまだ勝利を積み重ねる。【本間翼】

◆日本ハム福島蓮投手(20)がデビュー戦でポテンシャルの高さを示した。「初めての1軍マウンドは、いつもより緊張しました」と1回は2死走者なしからソフトバンクの中軸につかまって3安打2失点。ほろ苦いスタートとなったが、魅力は存分に発揮した。190センチの長身から投げ下ろす、角度のある直球が5回に降板するまで力強かった。緊張感もほどよく抜けた2回以降は、ストレートをまともに捉えさせなかった。落差の大きいフォークやスライダー、カーブなども織り交ぜた伏見の熟練のリードにも応えて5回4安打2失点。わずか72球で投げ終えて5奪三振。きっちりと試合をつくった。同点のまま降板となり、球団史上初となる育成ドラフト出身の初登板初勝利はならなかったが、デビュー戦としては上々の内容だった。「初回の2点がもったいなかったですが、2回以降は(伏見)寅威さんのリード通りに投げられたと思います。変化球でストライクが取れたこと、初回以外は真っすぐを捉えられた感じはなかったので、そこは自信になりました。練習してきた成果は出せたと思います」。3月に支配下登録された高卒3年目の新星が、今後への期待を大きく膨らませる投球を見せた。【木下大輔】

◆日本ハム福島蓮投手(20)が、1軍初登板初先発し、5回4安打2失点と上々の投球を披露した。エスコンフィールドでは福島の八戸西時代の恩師、小川貴史監督(40)と、元日本ハム投手の中村渉コーチ(44)が、教え子の快投を並んで見守った。-すばらしい投球小川監督 最初は、結構ああ、やっぱりソフトバンクの打線にはつかまるのかな、こんなもんだよなあとは思ったんですけど。途中から落ち着いてきた感じは、すごいなあって。今までプロ野球たくさん見ましたけど、ちょっと特別な景色でした。中村コーチ 見ていてもまっすぐは大分成長もしているし、通用しつつあるようなボールになっているから、あとは変化球の精度。本人もフォークをどれだけ決められるか、最近ちょっと調子悪かったみたいで。僕も気になっていて。「フォークで三振取れたらいいね」って話はしていたんですよ。初回の周東選手のも、振り逃げのはフォークだと思うんですよね。スタートしてすぐにフォークで決まったのはうれしかったですね。-福島との出会いは小川監督 僕が監督になるっていうときに八戸のスポーツ店でたまたま客同士で中村さんに再会してコーチをお願いして。「福島っていうすごい中学生がいる」ってことで。でもそのときショートを守っていたので「ピッチャーに育てたら面白いよね」って。入ってからはピッチャー専門で。中村コーチ もう伸びしろしかなかったですね。投げる能力に関してはすごくたけているなと。肩周りや胸郭の柔らかさがすごく、そのときからできあがっていて。これは教えて出来るものじゃないなと。もう備わっている感じ。-食が細かったので、良く食べるように、おにぎりと一緒ににんにくを練習の間や後に食べさせていた小川監督 青森の田子にんにくを生産しているOBがいまして。定期的に黒にんにくとかを持ってきてくれるんですよ。そのまま生で食べられるんですよ。風邪も引かないですし、一番パワーの源になるので。食欲もわきますし。(福島は)絶対食べないとならない(線が)細いメンバーの中に入っていたので、合宿とかも"ロックオン"。必ず目の前に座らせて。嫌がってましたけど、一応食べさせてました。-初勝利はなくなったが、次の楽しみができた中村コーチ 投球練習のときの顔がビジョンに映っていて。小川と2人で緊張しまくってんな、顔ひきつってんな、って笑いながら話をしていて。でもその割には落ち着いていて。フォアボールで崩れてないので。ボールが操れてなかったということではないので。そこは安心して。よくやったなとは思いますね。小川監督 きょうも地元の八戸から来られている人がたくさんいて。母校でも今日、(野球部)練習を休みにして、全員で見させているんです。会議室のでかい画面で。地元のスターになってほしいですね。

◆ひと振りで試合をひっくり返した。「1番・三塁」で先発出場の日本ハム・郡司裕也捕手(26)が0-1の三回、逆転の2号3ラン。一塁ベースを回り右拳を握った。第2打席、迷いなきフルスイングで甘く入った失投を捉えた。1死一、二塁でソフトバンクの先発右腕、有原の初球、130キロのフォークボールを一閃。左中間席最前列へ、アーチを描き「打球が伸びてくれました。皆さんの応援のおかげで風が吹きました!」と本拠地ファンに感謝した。この日も〝早稲田キラー〟ぶりを存分に発揮した。東京六大学リーグで三冠王にも輝いた慶大出身の郡司。昨年のプロ初本塁打は早大出身のソフトバンク・和田からマーク。8月22日の楽天戦(エスコン)では大学時代にしのぎを削った早大OBの楽天・早川から1試合2本塁打の離れ業をやってのけた。この試合の先発、有原も早大の元エース右腕。これでプロ通算5本塁打中、4本塁打が早大OB投手から放ったものとなった。「早慶戦で負けるわけにはいきません」と一段と闘志を燃やす郡司。この日も勝負強い打撃で〝ライバル〟の前に立ちはだかった。

◆日本ハムが勝率5割とした。っ先発の山崎福也投手はテンポ良く緩急を使い、7回1失点で2勝目。0―1の三回に郡司の3点本塁打で逆転した打線は七、八回に加点した。ソフトバンクは連勝が4でストップ。有原が前回対戦に続いて攻略を許した。

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
1050 0.667
(↓0.047)
-
(-)
12859
(+1)
34
(+5)
9
(-)
12
(-)
0.258
(↓0.004)
2.190
(↓0.14)
2
(-)
ロッテ
861 0.571
(↑0.033)
1.5
(↑1)
12843
(+4)
44
(+3)
4
(+1)
8
(+2)
0.250
(↓0.002)
2.620
(↑0.01)
3
(1↑)
日本ハム
770 0.500
(↑0.038)
2.5
(↑1)
12936
(+5)
50
(+1)
6
(+1)
7
(+2)
0.221
(↓0.003)
3.100
(↑0.16)
4
(1↓)
ORIX
790 0.438
(↓0.029)
3.5
(-)
12743
(+2)
42
(+6)
5
(-)
2
(-)
0.220
(↓0.001)
2.510
(↓0.19)
5
(1↑)
楽天
681 0.429
(↑0.044)
3.5
(↑1)
12845
(+6)
57
(+2)
4
(-)
11
(+1)
0.232
(↑0.005)
3.510
(↑0.11)
6
(1↓)
西武
690 0.400
(↓0.029)
4
(-)
12845
(+3)
44
(+4)
9
(+1)
7
(+1)
0.217
(↓0.012)
2.410
(↓0.08)