楽天(☆6対2★)オリックス =リーグ戦4回戦(2024.04.16)・楽天モバイルパーク宮城=
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ORIX
2000000002710
楽天
31100100X61000
勝利投手:ポンセ(2勝1敗0S)
敗戦投手:田嶋 大樹(1勝1敗0S)
  DAZN
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◆楽天は2点を追う1回裏、浅村の適時二塁打などで3点を挙げ、逆転に成功する。続く2回に村林が適時打を放つと、3回には辰己の適時打が飛び出し、リードを広げた。投げては、先発・ポンセが7回2失点の好投で今季2勝目。敗れたオリックスは、初回に幸先良く先制するも、先発・田嶋が誤算だった。

◆楽天ポンセはオリックス戦通算7試合の登板で、0勝6敗、防御率6・56で来日以来いまだ勝ちがない。特に苦手なのが紅林で、通算17打数11安打の被打率6割4分7厘。10打席以上対戦した中では唯一5割以上も打たれており、登板7試合すべて安打を打たれている天敵だ。他にも中川に4割7分1厘、杉本と若月に4割6分2厘と苦手な打者が多いが、今日は抑えて白星を挙げたい。

◆楽天浅村栄斗内野手(33)が執念の走塁で勝ち越しホームを踏んだ。2-2の1回1死三塁で、阿部の打球は三塁へのゴロ。内野は定位置よりやや前に守っていたが、やや高いバウンドに、三塁走者の浅村はスタートを切った。オリックスの三塁西野が捕球して本塁へ送球すると、浅村はスピードを緩め、三本間で立ち止まった。だが、送球が引っかかり、捕手森は前のめりになって捕る。それを見た浅村は一転、本塁へ突っ込んだ。森も必死に体を伸ばし、浅村へのタッチを試みた。これに対し、浅村は上体をよじりながら、タッチをかいくぐろうとした。判定はアウト。すると、浅村はすぐに自軍ベンチへアピールした。今江監督がリクエストを要求した。リプレー映像では、森のタッチをわずかな差でよけているように映った。検証の結果、セーフにくつがえると、球場は歓声に包まれた(記録は三塁の悪送球)。浅村は無死一、二塁では田嶋から左中間へ同点の2点適時打を放った。「打ったのはストレート。打ててよかったです」。打っても、走っても、大きな仕事をした。

◆オリックスが逆転負けを許し、勝率5割復帰と今季初の3連勝を逃した。1回に西川龍馬外野手(29)、西野真弘内野手(33)の連打から1死二、三塁として、4番レアンドロ・セデーニョ内野手(25)が中前への適時打。幸先よく2点を先制した。ただ先発の田嶋大樹投手(27)が踏ん張れなかった。2回に浅村の2点二塁打などで3失点とすぐにひっくり返された。2回と3回にも適時打で追加点を奪われる苦しい展開。結局、今季チーム最短となる3回KO、5失点の内容で今季初黒星を喫した。楽天にはここまで12勝4敗と相性が良く、1週間前の前回登板でも今季1勝目を挙げていたが、この日は流れを引き寄せられなかった。打線は2回以降は立ち直ったポンセの前に沈黙。8回から継投で逃げ切りを許し、連勝は2で止まった。

◆楽天の新助っ人コディ・ポンセ投手(29)が通算8試合目で初めてオリックスに勝った。初回は追い込んでから甘くなり、いきなり3安打で2点を失った。だが、すぐに味方が逆転。2回からは立ち直り、好守にも助けられ、7回6安打2失点にまとめ2勝目を挙げた。「ブルペンが困難な状況だけど心配していない。(鈴木)翔天、ナベ(渡辺)も心強い」と感染症でターリー、則本が離脱の中、投手陣の結束を強調した。

◆<楽天6-2オリックス>16日楽天モバイルパーク単純な速さだけではない「走力」が、楽天に決勝点をもたらした。初回に2点を追い付き、なお1死三塁。阿部の打球は高いバウンドで三塁方向へ跳ねた。三塁走者の浅村は「しかも、ランナーとかぶる難しいところだったんで。暴投あるかなと思って」スタートを切った。狙いは当たった。定位置よりやや前寄りに守っていたオリックス西野は、本塁への返球を引っかけた。捕手森は前のめりになって捕るしかなかった。直前、浅村栄斗内野手は立ち止まっていた。「タイミング的にはアウトだったので。ボールがそれることだけ考えていました」。悪送球にならなければ、三本間で挟まれて打者走者を最低でも二塁まで進めるつもりだった。結果、悪送球を呼んだ。それを見て、瞬時に本塁へ再加速した。森も負けていない。上体を必死に伸ばし、タッチしてくる。浅村は上体をねじるようにしてかわし、生還した。判定はアウトも「タッチされている感触もなかったので、リクエストを要求しました」。セーフにくつがえった。お立ち台では「阿部さんがややこしい打球を打ってきたんで」とおどけたが、中身が詰まった大きな1点だった。守備位置、打球の質、方向といった状況判断。何より、簡単にアウトにならない執念。ファンは「浅村の1ミリ」と盛り上がった。「好きに言ってください」と照れ気味に笑った。好走塁の前には同点の2点適時二塁打を放ち、6回には犠飛で計3打点。頼れる柱が本領を発揮し、最下位を脱出した。【古川真弥】

◆楽天は投打がかみ合い、オリックスに逆転勝ちで最下位を脱出した。今江敏晃監督(40)は「初回にポンセが2失点して少し重苦しかったけど、野手が本当にいい形ですぐに逆転してくれた。ポンセもその後しっかりとリズムよく投げてくれた。守備も、テンポよく行ってくれたので、いいプレーが出た」と目を細めた。1回表に2点を先取されるも、その裏すぐに3得点で逆転。ポンセは2回から立ち直り、辰己、村林らの好守も飛び出した。ターリー、則本と感染症による離脱が続いている。この日は選手はいなかったが、スタッフが症状を訴えた。試合前、今江監督は「ブルペンが、どうしても密集して。ちゃんと考えないと」と感染拡大を恐れた。リリーフ陣に不安が残る中、先発投手が7回まで投げたのは大きい。野手も打って、守ってもり立て、3連戦初戦をゲットした。開幕から6カード目。今度こそ、勝ち越しだ。

◆オリックスが逆転負けで今季初の3連勝と勝率5割復帰を逃した。先発した楽天キラーの田嶋大樹投手が5失点で初黒星。今季チーム最短となる3回KOを喫した。1回に2点の援護をもらいながら、連続四球と浅村の二塁打ですぐさま吐き出した。中嶋監督は「完全にチームのリズムを狂わせたというか。先制して『さあ』って時に3人で同点ですからね。さすがに良くはない。守備から本当はリズムをつくっていかないといけない。田嶋に関しては、大いに反省してもらわないといけない」と手厳しかった。順位も3位から4位に1歩後退した。

◆日本野球機構(NPB)は16日、予告先発投手を発表。17日の楽天戦に先発するアンダーソン・エスピノーザ投手(26)=前パドレス3A=はキャッチボールやショートダッシュなどで調整した。「いつも勝ちたいと思ってるのは一緒。チームが勝つことを手助けするということが自ずと自分の勝ちにつながるので、その部分では同じかな」と意気込んだ。3月30日のソフトバンク戦(京セラ)で来日初登板で初白星を挙げ、4月6日のロッテ戦(ZOZOマリン)では7回1失点の好投で2勝目を挙げた。球団の外国人投手が初登板から3連勝を記録すれば、1990年シュルジー以来、34年ぶりの快挙となる。好調の要因を 「チームメートであったり、監督、コーチ、球場、文化的な部分もすべて含めて問題なく、うまく過ごせてる」と分析した。好物にラーメンを挙げるなど、日本の食文化にも適応を見せる右腕は前日に焼肉に舌鼓を打ったというが、「(仙台名物の)牛タンはちょっと苦手で。昨日の焼肉屋でもタンは食べなかったね」」と苦笑いしながら語った。

◆オリックス・田嶋大樹投手(27)が今季チーム最短となる3回7安打5失点(自責4)で降板した。2―0の一回に連続四球でピンチを背負うと、浅村に2点打。その後1死三塁で阿部を三塁へのゴロに打ち取ったが、三塁手・西野が本塁に送球するも、捕手・森は三走をタッチアウトにすることができず(記録は西野の悪送球)勝ち越し点を献上した。二、三回にも失点し、5失点で交代を告げられた。田嶋は楽天に対し、試合前時点で通算12勝4敗と好相性を誇ったが、この日は立ち上がりから楽天打線につかまった。

◆雨が舞う先発マウンドに、楽天のコディー・ポンセ投手(29)が「ファンとチームの勝利のために、一球一球、魂を込めて投げる」と挑んだ。一回に2失点したものの、二回以降は立ち直り、7回6安打2失点で2番手に譲った。今季から楽天に加入した助っ人は、今季ここまで1勝1敗。右前腕に剣豪・宮本武蔵の大きなタトゥーを入れている。英訳された宮本武蔵の「五輪書」を読み、感銘を受けた。米国内で完璧なデザインを再現するため、わざわざ日本人の彫師に依頼したほど。日本の歴史や伝統を受け入れ、チームに溶け込もうとしている。12日の中継ぎターリーに続き、14日にも抑えの則本が体調不良で離脱した。右腕は「非常に残念ですし、チームとしても痛手。だからといって自分の必要以上のことはする必要はない。なぜなら、われわれのブルペンは非常に強いから」と信頼は揺るがない。打線は苦手のオリックス先発・田嶋を攻略し、3回5失点(自責点4)でマウンドから引きずり下ろした。守備でも再三の好プレーでポンセを援護した。

◆オリックスは今季最多の6失点で楽天に敗れた。先発の田嶋は序盤から相手打線につかまり、3回5失点(自責4)で黒星。試合前時点で通算12勝4敗と楽天キラーだった左腕が崩れた。打線は一回のセデーニョの先制2点打のみにとどまり、二回以降はチャンスを作りながらも無得点だった。今季はこれでビジターゲームのカード初戦で3連敗となった。

◆楽天が快勝した。0―2の一回に浅村栄斗内野手の2点二塁打などで3得点と逆転。二回は村林、三回は辰己の適時打で加点した。浅村は六回に犠飛があり3打点。ポンセが7回2失点で2勝目を挙げた。オリックスは田嶋が3回5失点と誤算だった。

◆天敵に土をつけた。楽天は苦手にしていたオリックス・田嶋を攻め、三回までに5点を奪ってKO。今江敏晃監督(40)が声を弾ませた。「ずっとやられている投手なので大きな自信になった。投打、走塁と守備でいいプレーが出た」。田嶋には2021年から昨年にかけて10連敗。昨年に連敗を止めたものの、今年の初対戦となった4月9日に白星を献上していた。一回に2点を先制されたが、直後の攻撃で先頭打者から2者連続で四球を選び、浅村の2点二塁打で追い付いた。1死後に三塁走者となった浅村は、阿部の三塁へのゴロで本塁突入。アウトと判定されたが、リプレー検証で覆りセーフに。これが決勝点になった。上体をよじりながら捕手のタッチをかいくぐっての生還劇はSNS上で〝浅村の1ミリ〟と騒がれ、本人は「好きに言ってください」と苦笑いした。先発のポンセは野手は好守にも助けられ、7回2失点で2勝目。チーム一丸の白星で最下位を脱出した今江監督は「バックがポンセをもり立てたのか、ポンセがそうさせたのか。テンポのいい投球は手本」とたたえた。(広岡浩二)

◆オリックス・中嶋監督は3回5失点(自責4)と乱調だった先発の田嶋を糾弾した。「田嶋に関しては大いに反省してもらわないといけない」2点の援護をもらった直後の一回に先頭打者から連続四球でピンチを招くと、浅村に2点打。その後は味方の失策も絡んで勝ち越し点を献上した。指揮官は四球をポイントに挙げ、「それが全てでしょ。完全にチームのリズムを狂わせた」と指摘した。試合前時点で通算12勝4敗と好相性を誇った楽天キラーの田嶋は今季チーム最短の3回で降板となり「申し訳ない気持ちでいっぱい。リズムよく投げることができなかった」とざんげした。チームは3連勝を逃し、ビジターゲームのカード初戦はこれで3連敗。打線の調子が上がり切らない状況の中、頼みの投手陣が打ち込まれていては波に乗れない。中嶋監督は田嶋について「今のままだったら(次回は)チャンスがあるのかなという気もします」と2軍降格も示唆した。昨季16勝を挙げた山本(ドジャース)、同11勝の山崎(日本ハム)が抜けた先発陣の整備が今後もチームの課題となりそうだ。(織原祥平)

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
1050 0.667
(↓0.047)
-
(-)
12859
(+1)
34
(+5)
9
(-)
12
(-)
0.258
(↓0.004)
2.190
(↓0.14)
2
(-)
ロッテ
861 0.571
(↑0.033)
1.5
(↑1)
12843
(+4)
44
(+3)
4
(+1)
8
(+2)
0.250
(↓0.002)
2.620
(↑0.01)
3
(1↑)
日本ハム
770 0.500
(↑0.038)
2.5
(↑1)
12936
(+5)
50
(+1)
6
(+1)
7
(+2)
0.221
(↓0.003)
3.100
(↑0.16)
4
(1↓)
ORIX
790 0.438
(↓0.029)
3.5
(-)
12743
(+2)
42
(+6)
5
(-)
2
(-)
0.220
(↓0.001)
2.510
(↓0.19)
5
(1↑)
楽天
681 0.429
(↑0.044)
3.5
(↑1)
12845
(+6)
57
(+2)
4
(-)
11
(+1)
0.232
(↑0.005
3.510
(↑0.11)
6
(1↓)
西武
690 0.400
(↓0.029)
4
(-)
12845
(+3)
44
(+4)
9
(+1)
7
(+1)
0.217
(↓0.012)
2.410
(↓0.08)