オリックス(★0対1☆)日本ハム =リーグ戦1回戦(2024.04.12)・京セラドーム大阪=
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日本ハム
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ORIX
0000000000410
勝利投手:伊藤 大海(2勝0敗0S)
(セーブ:田中 正義(0勝0敗4S))
敗戦投手:東 晃平(1勝1敗0S)
  DAZN
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◆日本ハムが接戦を制した。日本ハムは両軍無得点で迎えた6回表、郡司の野選出塁の間に1点を先制した。投げては、先発・伊藤が6回3安打無失点の好投。その後は3人の継投で1点を守り抜き、伊藤は今季2勝目を挙げた。敗れたオリックスは、打線が中盤の好機を生かせなかった。

◆日本ハム松本剛外野手(30)が1回裏の守備から途中交代した。「2番中堅」でスタメン出場。オリックス東と対戦した1回表の第1打席は、初球151キロ直球を打ってファウル、2球目は155キロ直球を見逃してボール、3球目は145キロのツーシームを打ってファウル、4球目は外角低めへの152キロ直球に手が出ず、見逃し三振に終わっていた。その直後の守備では9番左翼でスタメン出場していた五十幡亮汰外野手(25)が中堅に回り、左翼には細川凌平内野手(21)が入った。松本剛は開幕から全てスタメン出場中で、試合前時点で打率2割5分6厘、0本塁打、1打点。守備では全試合で中堅を守り、外野陣を統率していた。

◆日本ハム五十幡亮汰外野手(25)が先制点をもぎ取った。0-0で迎えた6回1死で今季初安打となる中前打を放って出塁。続く郡司の2球目に二盗を試みると、オリックス若月からの送球を受けた紅林のグラブが顔面付近に強襲。タイミング的にはアウトだったが、スライディング動作に入っていた五十幡の勢いが上回り、紅林のグラブからボールがこぼれて盗塁成功。さらにボールが三遊間方向へ転々とする間に五十幡は三塁へ進塁した(記録は若月の二塁悪送球による失策)。1死三塁とチャンスが広がると、郡司が放った三塁へのゴロの間に五十幡が本塁へ生還(記録は野選)し、先制点を挙げた。スピードが武器の五十幡が持ち味を存分に発揮して、5回まで2安打無失点の先発伊藤に援護点をプレゼントした。

◆オリックスが競り合いに敗れた。先発の東晃平投手(24)は7回1安打1失点(自責0)の好投も、打線の援護がなくプロ初黒星。22年のデビューから続けていた連勝が「8」で止まった。立ち上がりから順調にアウトを積み上げ、5回まで1四球のみによる無安打投球。6回には五十幡に初安打を許し、二盗と失策が絡んでの1死三塁から、郡司の打席で宗の野選を招いて先制を許した。登板前日には「できたら0点で。最少失点を意識して投げたいです」と話していたが、不運な形で失点し、連勝記録もストップした。

◆日本ハムが、22年のデビューから無傷の8連勝中だったオリックス東晃平投手(24)の記録を止めた。先発した伊藤大海投手(26)と救援陣の力投、6回に東から1点をもぎ取った五十幡亮汰外野手(25)らの奮闘で勝ちきった。試合開始直後の思わぬアクシデントにもチームは動じなかった。2番中堅でスタメン出場した松本剛外野手(30)が1回の第1打席で見逃し三振後、守備に就かないまま途中交代。そんな不穏な雰囲気を振り払ったのが、先発伊藤の快投だった。4回1死まではパーフェクト投球を披露。ピンチは4回2死満塁と6回2死二塁の2度あったが、いずれも踏ん張って得点を与えなかった。打線は東を完全攻略とまではいかなったが、両軍無得点の6回に五十幡亮汰外野手(25)が躍動。今季初安打となる中前打を放つと二盗を決め、相手失策も誘って三塁へ進み、郡司裕也捕手(26)の三ゴロの間に生還(記録は野選)して先制点を挙げた。7回からは継投。河野竜生投手(25)、金村尚真投手(23)、田中正義投手(29)による盤石の無失点リレーで虎の子の1点を守り切った。6回3安打無失点の伊藤が2勝目、田中正は4セーブ目を挙げた。22年のプロ初勝利から昨季までに計4勝を献上してきた東に今季初対戦で一矢を報いたチームは3カード連続で初戦白星となり、再び貯金1。昨季は苦手としていた1点差試合は今季3戦全勝となった。

◆日本ハム松本剛外野手(30)が背中の張りを訴えて1回裏の守備から途中交代した。「2番中堅」でスタメン出場。オリックス東と対戦した1回表の第1打席でカウント1-1から145キロのツーシームを打ってファウルとなった際にアクシデントが起きた。「ファウルを打ったときに、ちょっと背中が変な感じあったんで、ちょっとあんまり良くないなと。振れる感じじゃなかったんで、バットを。そんな感じです」。背中の左側に違和感を覚え、4球目の外角低めへの152キロ直球も振らず、見逃し三振に終わっていた。その直後に交代となり、試合中はベンチ裏で治療を続けていた。「病院もまだ今のところは考えてないんですけど、明日の様子を見てって感じになると思います」と説明。13日オリックス戦(京セラドーム大阪)の出場可否も「1日でどんだけ(患部の違和感が)抜けるかなっていう。今までやったことない箇所ではあるんで、ちょっと自分でもわかんないところがあります」と話した。

◆オリックスが競り合いに敗れた。先発の東晃平投手(24)は7回1安打1失点(自責0)の好投も、打線の援護がなくプロ初黒星。22年のデビューから続けていた連勝が「8」で止まった。東が7回1失点で敗戦投手となり、デビューからの連勝が8で止まった。この日は1安打しか許さず、1失点は失策が絡んで自責点は0。日本人投手のデビューからの連勝は66年堀内(巨人)の13連勝が最多で、8連勝以上は東が8人目だったが、過去7人の初黒星試合は自責点があり、自責点0の試合で連勝がストップしたのは初めて。

◆日本ハムが2安打勝利で再び貯金1とし、順位も4位から2位へジャンプアップした。先発した伊藤大海投手(26)が6回無失点の好投で2勝目。救援陣も盤石で、6回に五十幡亮汰外野手(25)の今季初安打と今季初盗塁から広げたチャンスで奪った1点を守り切った。また、22年のデビューから無傷の8連勝中だったオリックス東晃平投手(24)の記録も止めた。試合前まで上位にいたロッテと西武が敗れ、4位から2位へ浮上した新庄剛志監督(52)の試合後の一問一答は以下の通り。-安打は6回の五十幡と9回の郡司が放っただけの2安打勝利新庄監督 2安打勝利(笑い)。守り勝ったという...良かった。ピッチャーがほんとね、いい投げっぷりで。なんか、本当みんなたくましく見えて、誰を(マウンドに)送っても抑えてくれそうな雰囲気になってきたし、なんかマウンドでみんなが緊張感の中で楽しんで投げている感じに見えてうれしいですね。-6回は五十幡の足が存分に生かされた1点新庄監督 ちょっとね、松本君(松本剛)が初回にファウルを打った時に、ちょっと背中の方に違和感があって。こういう時に代わりに出た選手がね、活躍できるっていうのは層の厚さっていうところが大きいんじゃないですかね。-五十幡を今日スタメンで使うという判断について新庄監督 いやいや(相手先発が)いいピッチャーなんで。ちょっと、なかなか点数が取れないだろうなと。(オリックス東はデビュー以来)負けてなかったんですもんね。守備重視で。で、五十幡君が打ってくれたっていう。足はね、本当魅力あるし。ああいうワンヒットで。(6回1死三塁で相手内野陣は)あんなに前来てんのに(五十幡は三塁へのゴロで本塁へ突入して生還)、ね。(その打球を打った)郡司君も詰まってもいいっていう感覚ではあったと思うんですよ、はい。(三塁走者に)五十幡君がいたんで。-五十幡が三塁へのゴロでスタートを切ったのは、本人の判断?新庄監督 違う、違う。ベンチです、はい。-ゴロゴー?新庄監督 まー当たった瞬間ね。-先発伊藤は4回の満塁のピンチも断って6回無失点新庄監督 ま、伊藤君もボール自体、いいボールを放っていたんですけど、まだ相手のバッターも目覚めていないというか、ちょっと苦しんでいるバッターも多いんで。そういうところも、伊藤君が分かった上でのピッチングをしているんで。まあ目覚め始めたら怖いですよね、(オリックスは)天才バッターが多いんで。そこからがまた面白いじゃないですか。-今日昇格した上川畑はノーヒットだったが、どう見ていた?新庄監督 まあケガ明けでね、1試合出て。たぶん1軍でのプレーはものすごく緊張感あって、明日朝は体がパンパンになると思うんですけど、それにね慣れていかないと。守備の方は問題ないと思うし。やっぱ(安打が)1本出てくれたら結構、固め打ちと勝負強さを持っているバッターなんで楽しみにしています。(今日の試合は)2安打で1点...あんまコメントないな(笑い)。考えながら言っているけど。-もうちょっとで1安打勝利だった新庄監督 そうそうそう(笑い)。0安打で勝ちって、あんのかな。今まで。エラー、エラーとか...。-1回あるみたいです新庄監督 あ、1回あるんですか。はい、それを目指します。

◆今季初めて1軍に昇格した日本ハム上川畑大悟内野手(27)が、「6番二塁」で即出場した。開幕前に左太ももを負傷して2軍で調整。3打数無安打に終わったが、守備ではノーミスと、名手らしさを見せた。新庄監督は「守備の方は問題ないと思うし。やっぱ1本出てくれたら結構、固め打ちと勝負強さを持っているバッターなんで、楽しみにしています」と今後に期待した。

◆日本ハム新庄剛志監督(51)が、足を使ってデビューから8連勝中だったオリックス東晃平投手(24)に初めて土をつけた。6試合ぶりにスタメン起用した俊足の五十幡亮汰外野手(25)が、0-0で迎えた6回1死で今季初安打。二盗の際、送球を受けた紅林のグラブと顔が接触し、ボールがこぼれる間に、三塁へ進塁。続く1番郡司の三ゴロの間に生還(記録は野選)し、これが決勝点となった。指揮官は「いいピッチャーなんで、なかなか点数が取れないだろうなと。(8試合)負けてなかったんですもんね。守備重視で。で、五十幡君が打ってくれた。足は本当魅力あるし。ああいうワンヒットで、あんなに(三塁手が)前来てんのに、ね」。存分に武器を生かした五十幡は「持ち味は出せたかなと」。昨季9打数3安打と、オリックス先発陣の中で最も相性の良かった東からチーム最初の安打を放ち、切り崩した。9番打者の1安打による勝利なら82年大洋(現DeNA)以来42年ぶりの珍事だったが9回に郡司が右前打を放ち、お預けに。指揮官は「0安打勝ちってあんのかな。今まで。エラー、エラーとか。(1回ある?)あ、1回あるんですか。はい、それを目指します」。今季6勝のうち3度目の1点差勝利で、再び貯金1。これからも少ないチャンスで勝機をひねり出していく。【永野高輔】

◆4安打完封負けのオリックス打線は、再びチーム打率が2割を切った。日本ハム伊藤に封じられ、7回から継投で逃げ切りを許した。中嶋監督は「何ですかね。1本出ればなのか、根本的に何かが違うのか」と嘆いた。唯一マルチ安打の西野は「1日1日必死にやっている。出してもらったところで貢献できるように。(伊藤は)いい投手だし、甘い球が来たら打つ意識だった」と振り返った。

◆日本ハム伊藤大海投手(26)が負の連鎖をまた一つ断ち切った。昨季5戦4敗と相性が悪かったオリックス戦に今季初先発し、6回3安打無失点と快投。デビューから8連勝中だったオリックス東との投げ合いを制して2勝目を挙げた。これで今季は先発した3試合すべてチームは勝利。防御率0点台と頼もしい右のエースが、この日も勝利の使者となった。伊藤はヒーローインタビューで、いきなりファン心をくすぐった。「試合前に(松本)剛さんが『4点取る』って言っていたんですけど、ちょっとアクシデントがあって。悔しそうな顔をしていたので、なんとか僕がカバーしようという思いで投げていました」。1回の打席で背中に違和感を訴え、守備に就かずに途中交代した選手会長の思いも背負った力投。開幕ロッテ戦では有言実行で4点援護してくれた先輩に恩返しの6回無失点投球だった。好投手のオリックス東のペースに惑わされず、完璧に試合をつくった。「どっちにしても1対0みたいなゲームかなとは思っていた」と高い緊張感を保ちながら、田宮と立てたプランを冷静に実行。「セデーニョ選手、西川選手、森選手に乗らせるようなバッティングをさせたくなかった」。キーマンの3選手を中心に、直球と多彩な変化球を高低、内外と自由自在に配してアウトを積み重ねた。「そこはプラン通り、しっかり試合を進めることができた。(田宮)裕涼が今日はすごく冷静だったので、すごく助かりました」と女房役にも感謝した。これで今季は先発した3試合で自身は2勝、チームは3連勝となった。「本当に今シーズンに懸けるという思いは強い。1球1球チームのために、勝つためにやっているので、それが結果になってうれしい」。唯一、次回以降への課題を挙げるなら6回限りで降板となったことくらい。「次はしっかり長いイニングを投げてリリーフ陣をしっかり助けられるようにしたい」。次回以降はリリーフ陣への恩返しも視野に入れながら、防御率も0・95とした安定感抜群の道産子右腕は勝利の快投を続けていく。

◆オリックス東晃平投手(24)が力投も報われず、プロ初黒星を喫した。22年デビューからの連勝が8でストップ。9連勝ならパ・リーグ日本人投手では56年稲尾(西鉄)と01~06年愛敬(楽天)を抜いて最長だったが、記録更新を逃した。「逆に良かったかも。変に打たれて負けるとかより」。7回1安打1失点(自責0)。ほぼ完璧な内容だけに、さばさばとした顔で振り返った。5回まで無安打投球。6回の失点は不運そのものだった。五十幡に単打を許し、二盗の際にベースカバー紅林のタッチがはじかれる失策(記録は捕手若月の失策)が絡んで1死三塁となった。さらに次打者の郡司の三塁への緩いゴロで、宗の本塁送球が間に合わずに野選となった。「投球自体は良かった。インコースにもしっかり投げ切れていた」と東。登板後のベンチで平井投手コーチと話しながら笑顔も見られた。中嶋監督も「何も言うことないでしょ。あれだけのピッチングをして」と東を手放しでたたえた。それだけに、打線の援護が欲しかった。前日サヨナラ勝ちの勢いも続かず、早くも3度目の完封負け。楽天と入れ替わり、2日ぶりに最下位に逆戻りとなった。

◆日本野球機構(NPB)は13日の予告先発を発表。13日の2回戦で先発するオリックス・宮城大弥投手(22)はショートダッシュやキャッチボールなどで調整した。「連打だったり、そういうところを簡単にさせないように。自分の投球をしたい」。3月29日のソフトバンク戦(京セラ)で自身初となる開幕投手を務めたが、ここまで2試合に登板し、防御率2・70と好投しながらも2敗と勝ち星に恵まれていない。それでも「まずはチームの勝利が優先なので。チームとして勝っていきたい」と冷静に語った。今季初対戦となる日本ハム戦へ「どこからも点に絡める打線。しっかり最少失点や無失点で抑えられるような形で、投げ切りたい」と闘志を燃やした。

◆日本ハム・加藤貴之投手(31)が今季初勝利を懸けて13日の2回戦に先発する。国内フリーエージェント(FA)権を行使せずに残留した左腕は今季ここまで0勝2敗、防御率6・30。それだけに「みんな頑張っている中で、足を引っ張っているのは自分なんで。チームのいい流れを壊して、迷惑をかけている。だから、いろいろ思うところはある」と話した上で、「相手はリーグ3連覇している粘り強いチーム。そこに負けないようにやっていきたい」と力を込めた。

◆日本ハム・伊藤大海投手(26)が序盤の3回をパーフェクトピッチング。完璧に立ち上がった。「前回登板(5日の西武戦)では先頭を出した回に点を取られたので、先頭バッターを出さないことを第一にイニングを重ねられたら、と思う」昨季の対オリックスは5試合で0勝4敗、防御率4・66。ポスティングシステムで米移籍した昨季までのエース、上沢直之(レッドソックス傘下3A)がオリックス戦で2018年から12連勝するなど、自身NPB通算70勝のうち実に20勝(8敗)を稼ぎ出した。オリックスのリーグ4連覇を阻止するためにも、伊藤が新たな〝キラー〟となる必要がある。伊藤は直近2試合で3本塁打のセデーニョの名を挙げながら、「カード頭でホームランを浴びてしまうと、(チームの)流れも悪くなるので、長打での失点には気を付けて、勝ちにつながる投球がしたい」と話した。四回1死から連打を許して一、二塁のピンチを招いたが、そのセデーニョを2打席連続の空振り三振。さらに2死満塁から宗も空振り三振に仕留めた。

◆オリックスの先発・東晃平投手(24)は7回1安打1失点(自責0)で降板した。五回まで無安打投球を続けてきたが、六回1死で許した初安打から盗塁と悪送球でピンチが広がると、野選で先制点を献上。7回を投げ切ったが、打線が沈黙した。四回に2本の安打などで2死満塁の好機を作るも、宗が空振り三振に倒れた。六回には西野の中前打と敵失で1死二塁とチャンスを迎えたが、中川、セデーニョのクリーンアップが凡退した。

◆オリックスは今季3度目の完封負けを喫した。先発の東は五回まで無安打投球も、六回に安打から盗塁とエラーが絡んでピンチを背負うと、野選で先制点を献上。7回1安打1失点(自責0)で降板し、デビュー戦から続いていた先発での連勝記録が8で止まった。打線は四回に満塁のチャンスを作るも、無得点。好投した東を援護することができなかった。

◆日本ハムは伊藤が6回3安打無失点で今季2勝目を挙げた。六回にチーム初安打を放った五十幡が二盗と失策で三塁へ進み、三ゴロで生還した。オリックスは7回1失点の東がプロ初黒星。四回2死満塁を逃すなど、援護できなかった。

◆日本ハムの先発・伊藤大海投手(26)が6回3安打無失点で2勝目を挙げた。昨季の対オリックスは5試合で0勝4敗、防御率4・66だった右腕は「緩急を使いながら、(捕手の)田宮と2人でしっかり組み立てることができた」と納得の表情。オリックス・東との投手戦を制し、「試合前から1-0みたいなゲームかなと思っていたので、ある意味、プラン通りに試合を進行させることができた」と振り返った。

◆六回1死まで無安打の快投が一転、プロ初黒星を喫した。オリックスの東は7回1安打1失点の好投が報われなかったが「投球自体は良かった。めっちゃ打たれて負けるよりは良かったかもしれない」と語った。快足の五十幡に許した初安打は1ボールから、カウントを取りにいった速球を中前に運ばれた。「2ボールになってもいいから、もうちょっと腕を振っていれば」と反省。二盗と失策で三塁進塁を許し、三ゴロでこの試合唯一の点を与えた。兵庫・神戸弘陵高から2018年に育成ドラフト2位で入団し、支配下登録された一昨年7月にデビュー。無傷の連勝が「8」で途切れても暗さはなく「次、しっかり抑えたい」と語った。

◆日本ハムの松本剛は一回の守備から途中交代した。初回の第1打席で、ファウルとなった際に背中に張りを感じたという。試合中はベンチ裏で治療を続け「今までやったことのない箇所。病院は今のところ考えていないが、様子を見てになる」と語った。

◆日本ハム・新庄剛志監督(52)が開幕前に掲げた「せこせこ野球」の真骨頂だった。「2安打で1点。あんま、コメントないな」勝てば官軍。言葉と裏腹に、指揮官は上機嫌だった。六回1死。デビューから無傷の8連勝中のオリックス・東から五十幡がようやくチーム初安打となる中前打を放つ。そして次打者・郡司の1ボールから2球目に今季初盗塁を決めると、捕手の悪送球も誘って一気に三塁を陥れた。さらに、極端な前進守備を敷いていたオリックスの内野陣をあざ笑うかのように、郡司の三ゴロで悠々と本塁に生還した。「(生還は)振り出しGOのサイン」と明かした五十幡。打者のスイングと同時に走るギャンブルスタートを成功させ、「先頭に立って足でかき回したいという気持ちがあったので、持ち味は出せたかな」。中学3年時の「サニブラウンに勝った男」が代名詞の男は50メートル5秒42の脚力を存分に発揮し、今度は「負けない男」が代名詞の東に土を付けた。五十幡を今季2試合目の先発起用した新庄監督は「相手がいいピッチャーなんでね。なかなか点数が取れないだろうということで守備重視で」と説明。采配が的中した。2022年4月17日のロッテ戦でも、佐々木に八回までパーフェクト投球を許しながら1安打勝利。2位に再浮上した指揮官は「今度は0安打勝ちを目指します!」とプロ野球史上2度目の珍記録に照準を定めた。(東山貴実)

◆負けない男に初めて土がついた。オリックス・東は孤軍奮闘したが、無援のままプロ初黒星。今季3度目の零封負けを喫したチームは1日で最下位に逆戻りした。「投球自体は良かった。逆によかったかもしれない。変に打たれて負けるとかよりも」東は冷静に振り返った。五回まで無安打投球と日本ハム打線を圧倒。六回1死で五十幡に許した中前打から試合が動いた。郡司の打席で二盗を許すと、捕手の悪送球も重なって三塁へ。その後、ボテボテのゴロを打たせ、三塁手・宗が必死に猛チャージして本塁に送球したが、判定はセーフ(記録は野選)。悔やみきれない形で先制点を献上した。7回1安打1失点(自責点0)の好投も、最後まで援護に恵まれず。ついにデビュー戦から続いていた先発での連勝記録が8で止まったが、「真っすぐの精度が良かった。インコースにもしっかり投げ切れていた」と手応えを語った。中嶋監督も「あれだけの投球をして何も言うことないでしょ」と責めなかった。「次しっかり抑えたい」東は前を向いた。兵庫・神戸弘陵高から2018年に育成ドラフト2位で入団し、支配下登録された2022年7月にデビュー。連勝記録は止まったが、戦いは続く。次なる挑戦に向け、この1敗を今後の財産にする。(織原祥平)

DAZN

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
840 0.667
(↑0.031)
-
(-)
13143
(+2)
26
(+1)
7
(-)
9
(-)
0.249
(↓0.002)
2.140
(↑0.1)
2
(2↑)
日本ハム
650 0.545
(↑0.045)
1.5
(-)
13227
(+1)
38
(-)
4
(-)
4
(+1)
0.225
(↓0.012)
3.150
(↑0.31)
3
(1↓)
ロッテ
660 0.500
(↓0.045)
2
(↓1)
13128
(+2)
37
(+5)
3
(+1)
4
(+1)
0.235
(↑0.007)
2.890
(↓0.22)
3
(1↓)
西武
660 0.500
(↓0.045)
2
(↓1)
13139
(+1)
25
(+2)
6
(-)
6
(-)
0.237
(↓0.012)
1.510
(↓0.04)
5
(1↑)
楽天
570 0.417
(↑0.053)
3
(-)
13135
(+5)
44
(+2)
3
(+1)
8
(+1)
0.228
(↑0.004)
3.410
(↑0.12)
6
(1↓)
ORIX
580 0.385
(↓0.032)
3.5
(↓1)
13030
(-)
32
(+1)
4
(-)
2
(-)
0.199
(↓0.006)
2.370
(↑0.2)