DeNA(☆3対1★)ヤクルト =リーグ戦1回戦(2024.04.12)・横浜スタジアム=
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ヤクルト
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DeNA
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勝利投手:東 克樹(2勝0敗0S)
(セーブ:森原 康平(0勝0敗3S))
敗戦投手:サイスニード(0勝1敗0S)
  DAZN
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◆DeNAが逆転勝利。DeNAは1点を追う3回裏、佐野の適時打で同点とする。続く4回には、2死三塁から度会の適時打が飛び出し、勝ち越しに成功した。投げては、先発・東が6回3安打1失点の好投で今季2勝目。敗れたヤクルトは、打線が再三の好機を生かせなかった。

◆DeNAのドラフト1位、度会隆輝外野手がプロ入り後初の決勝打点を挙げ、連敗を3で止めた。同点の4回2死三塁、ヤクルト・サイスニードのスライダーを拾うと、打球は二塁手の横を抜けて中前へ。勝ち越しに成功し「絶対にタイムリーを打つんだという強い気持ちで入りました。横浜スタジアムで決勝打を打てたことはすごくうれしい」。お立ち台で恒例になりつつある「サイコーで~す!!」を繰り返した。開幕から不動の1番を任される。1回に左翼へ二塁打、3回1死走者なしの場面では中前打を放った。3安打以上は3月30日の広島戦以来、2度目。安打が出ない間も「状態が悪いとは思っていない」と前向きに捉えた。昼前から早出で打撃練習に取り組み、いいスイングができた時は、自分に言い聞かせる意味も込めて「サイコー!」と声を上げた。4回の右翼守備では、青木の大飛球をフェンスにぶつかりながらジャンピングキャッチ。元ヤクルトの父博文氏を持つ度会にとっては幼少期から遊んでもらい、クラブハウスで一緒に風呂に入ったこともある兄貴的存在。試合前には「こんなちっちゃかった隆輝が同じ舞台に来られたんだね」と声をかけられた。「敵チームの先輩ですが感慨深い。父が15年やっていたチームとシーズンで戦えてとても楽しかったですし、打ててとてもうれしい」と笑った。【鎌田良美】

◆主砲村上宗隆内野手(24)が、開幕から49打席本塁打なしとなった。「4番サード」で先発し、3打数無安打(空振り三振、死球、左飛、空振り三振)だった。2点リードされた9回無死一塁で打席に入るも、森原の落差のあるフォークに泳いだ。チャンスを生かせずチームは今季2度目の3連敗。主軸として責任を感じているが、力みは「ない」と強調。「しっかりとした打席がおくれて、いろいろ感じながらやれてる」と感覚は悪くない。後は決めきるだけだ。「チャンスで回ってきたらしっかり打てるようにまた頑張りたい」と意気込んだ。最下位に沈むツバメ軍団。主砲の一打が復活の鍵となる。

◆ヤクルトが今季2度目の3連敗を喫した。2回に赤羽の中犠飛で先制点を挙げるも、先発サイスニードが逆転を許し5回3失点で降板。2点リードされた9回1死満塁のチャンスで赤羽に打席が回るも、森原の落差のフォークに空振りし「腹をくくっていけなかった」と悔やんだ。高津監督は「いろいろやっているけど、点が取れない。若い選手には失敗を恐れずにやってほしい」と嘆いた。

◆ヤクルト・吉村貢司郎投手(26)が、この日の試合前に13日のDeNA戦先発に向けてキャッチボールなどで最終調整した。社会人・東芝時代にしのぎを削った横浜スタジアムでの登板に「社会人時代もずっと勝負してきた場所なので、そこらへんに関してはいい気持ちでいけるんじゃないかなと思っています」と意気込んだ。DeNAのドラフト1位・度会(ENEOS)とは、2021年の都市対抗野球で補強選手として同チームで一緒にプレーした縁もある。この日の練習前にも旧交を温め「コンタクト面ではすごい選手。注意していきたい。明日何投げる?って聞かれたので、真っすぐって言いました。(その通りに投げるかは)分かんないですね」と笑顔でジャブを入れたことを明かした。

◆DeNAの新外国人、アンソニー・ケイ投手(29)が13日のヤクルト戦に先発する。来日初勝利を目指す左腕はこの日、キャッチボールなどで調整し「勝つことが一番大事」と気合を入れた。初登板だった前回6日の巨人戦(東京ドーム)は4回5安打3失点だった。三塁側に体が流れていたという投球フォームを見直し「より攻撃的に投げ込んでいけるようにした」と説明した。

◆この日からのヤクルト3連戦で行うイベント「YOKOHAMA GIRLS☆FESTIVAL」が始まった。女性来場者は配られたカラフルな特別ユニホームを着用して観戦。〝推し〟の選手を選んで写真撮影できるLEDビジョンを使用したデジタルフォトスポットが球場内に登場するなど、女性ファン向けの企画で盛り上がった。

◆DeNAのドラフト1位・度会隆輝外野手(21)=ENEOS=が、1-1の四回2死三塁で勝ち越しの中前適時打を放った。サイスニードが外角低めに投じた変化球を捉え、開幕2戦目以来10試合ぶり2度目の猛打賞(1試合3安打以上)。「絶対にタイムリーを打つんだと強い気持ちを持って打席に入った。勝ち越すことができうれしい」と振り返った。

◆ヤクルトの開幕投手を務めたサイスニード投手(31)が今季3度目の先発も、5回9安打3失点でリードを許して降板。今季初勝利を手にすることはできなかった。「ピンチの場面で自分をコントロールできず、悔いの残る結果になってしまった」1点リードの三回2死から石上に二盗を許し、佐野に同点打を浴びると、四回はドラフト1位・度会(ENEOS)に勝ち越し打を許した。五回も3連打で満塁のピンチを招き、押し出し四球で手痛い追加点を与えた。

◆DeNAのドラフト1位・度会隆輝外野手(21)=ENEOS=が、攻守で魅了した。公式戦では初対決となるヤクルト戦。「お世話になっている選手がたくさんいる。すごく楽しみ」と心待ちにしていたルーキーが、その舞台で固め打ちだ。一回に左翼線二塁打で号砲を鳴らすと、三回に中前打、四回には中前適時打を放ち、開幕2戦目の広島戦以来10試合ぶり2度目の猛打賞(1試合3安打以上)を記録した。1-1の四回は、中前打で出塁した先頭の山本がプロ7年目で初盗塁となる二盗を決め、東が三犠打で好機を演出。2死三塁で打席に向かった度会は、サイスニードが投じた低めの変化球を中前に運び、勝ち越し点を生み出した。一塁ベースに向かって走りながら手をたたき「絶対にタイムリーを打つんだと強い気持ちを持って打席に入った」と振り返った。最近は厳しいマークもあって成績が下降気味だったが、「状態は悪くない。ボールも見えている」と下を向かなかった。この日は早出練習でバットを振り込み、四回の右翼守備ではフェンス際に飛んだライナー性の当たりを好捕した。父の博文さんが15年間プレーしたヤクルトを相手に躍動した。(鈴木智紘)

◆しっかりと起用に応えた。ヤクルト・赤羽由紘内野手(23)が「7番・二塁」で今季2度目の先発出場。二回の第1打席で先制の中犠飛を放ち、今季初打点をマークした。0―0の二回。サンタナの二塁打と青木の進塁打で1死三塁の好機を迎えた。昨季、最多勝やベストナインなどに輝いた左腕・東に対して、赤羽は初球から2球続けて低めのチェンジアップを冷静に見極め、誘いに乗らず。フルカウントに持ち込み、最後は6球目の直球に力負けせず中堅へとはじき返し、三走のサンタナが悠々と生還した。チームは主将の山田が3月29日の開幕戦で下半身のコンディション不良を訴え、翌30日に出場選手登録を外れた。正二塁手不在の中、高津監督は若手にとっては「チャンス」と強調。武岡、北村拓、宮本ら複数選手が出場する中、赤羽が巡ってきた機会でアピールした。長野・松本市出身の23歳。日本ウェルネス信州筑北高、独立リーグのBC信濃を経て、2021年に育成ドラフト2位で入団し、22年に支配下登録された。内外野をこなせるユーティリティープレーヤーで、今季、背番号は「71」から、かつて佐藤真一、川島慶三、奥村展征らが背負った「00」に変更。泥臭くチャンスをつかむ。(浜浦日向)

◆DeNAが連敗を3で止めた。0―1の三回に佐野の中前適時打で同点。四回は度会の中前適時打で勝ち越した。五回は押し出し四球で加点。東は球を低めに集め6回3安打1失点で2勝目。ヤクルトは打線がつながりを欠き3連敗。

◆お立ち台で「最高でぇす」と叫ぶDeNA・度会隆輝(左)。右は勝利投手の東克樹=横浜スタジアム(撮影・荒木孝雄)

◆6回 左飛に倒れたヤクルト・村上宗隆=横浜スタジアム(撮影・長尾みなみ)

◆東克樹投手(28)は今季3度目の先発で6回95球3安打1失点。二回に先制を許し、序盤から球数を要しながらも粘って2勝目を挙げ「調子が悪い中で(捕手の山本)祐大がうまくいい球を引き出してくれた。皆さんに打って、守って助けられた」と感謝した。三浦監督は「珍しく立ち上がりが良くなかったが、苦しみながら我慢し、要所で決めてゲームを作ってくれた」とねぎらった。(横浜)

◆底抜けに明るい度会は、ネガティブな言葉を使わない。「人生は一度きり。いつからか、くよくよしていても仕方がないと思うようになったんです」と打ち明ける。試合前時点で打率.222に落ち込んでいたが、手を焼いていた左投手や落ち球の対応について問われても「運もある。状態は悪くない」と下を向かなかった。「俺ならできると永遠に唱えている」と笑う。その姿に影響を受けるドラフト2位・松本凌(名城大)は「度会と話すとマイナスなイメージが吹っ飛ぶ」と感謝する。不断の努力が自信をみなぎらせる。この日は早出で黙々とバットを振り込み、3安打を放った手のひらの皮はめくれていた。(DeNA担当・鈴木智紘)

◆追い上げムードは作ったが、逆転には至らなかった。ヤクルトは今季2度目の3連敗。高津臣吾監督(55)は直近3試合で2得点とつながりを欠く打線に、頭を抱えた。「いろいろやっているんですけどね。点取れないですね。得点圏でいかに打つか、一本出すか出さないかというところ。出ていないところが続いていますけど」流れを変えるべく、今季初めて2番に好調の長岡を据えた。2点を追う六回には、先頭・塩見が四球で出塁後、長岡が右前打でつなぐ最高の展開。クリーンアップで逆転したい場面だったが、オスナが二ゴロ併殺打、村上が左飛に終わった。九回は1死満塁の好機を作るも無得点。結局、二回に赤羽の先制犠飛で奪った1点だけしか刻めなかった。打線は水物。相手先発は昨季最多勝の東。あと一本が出ない理由を挙げればキリがないが、強力打線の力はこんなものではない。「難しいことでしょうけど、何とか点を取っていかないといけない」と高津監督。奮起を期待するしかない。(赤尾裕希)

◆度会の思い切りの良さが光った。打率が下がると、ついボールを見てしまいがちになるところで、3安打。よくバットが出ているものだ、と感心させられる。特に目を引いたのが、左飛に終わった第4打席だ。〝左打者キラー〟の変則左腕・嘉弥真に対し、カウント1-2と追い込まれたあと、スライダー、シュート、チェンジアップといった変化球を5球、連続してファウル。打ちにいきながら、ファウルで逃れた。プロならば、ツボに入ると誰もが打つ。フォームを崩されたときや、きわどいコースを攻められたとき、いかに対応できるかが、打者の評価。今後対戦するバッテリーを警戒させるには、十分な粘りと対応力だった。左投手には現在、20打数2安打(打率・100)だが、苦手意識もないように見えた。すぐに成績も上がるだろう。思えば度会の横浜高校卒業時。ドラフト指名がなく残念がった父親(元ヤクルト選手、博文氏)に「(社会人の)ENEOSはすごいチーム。将来的にプラスなのでは」と話したことを覚えている。まさに、正解。レベルの高い社会人の投手に揉まれ、結果を残してプロ入りした。強力なDeNA打線で1番を張るのも、当然か。(サンケイスポーツ専属評論家)

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<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
中日
732 0.700
(-)
-
(-)
13133
(+2)
24
(+2)
5
(-)
1
(-)
0.233
(↓0.003)
1.820
(↑0.03)
2
(-)
DeNA
750 0.583
(↑0.038)
1
(↑0.5)
13134
(+3)
37
(+1)
3
(-)
8
(+3)
0.248
(↑0.011
2.630
(↑0.15)
2
(-)
巨人
750 0.583
(↑0.038)
1
(↑0.5)
13141
(+9)
27
(+4)
7
(+2)
4
(-)
0.253
(↑0.002)
2.000
(↓0.18)
4
(1↑)
阪神
571 0.417
(-)
3
(-)
13032
(+2)
40
(+2)
10
(-)
5
(+1)
0.215
(↓0.003)
2.520
(↑0.11)
4
(-)
広島
570 0.417
(↓0.038)
3
(↓0.5)
13128
(+4)
33
(+9)
2
(+1)
5
(+1)
0.227
(-)
2.770
(↓0.61)
6
(-)
ヤクルト
371 0.300
(↓0.033)
4
(↓0.5)
13231
(+1)
38
(+3)
3
(-)
7
(+1)
0.231
(↓0.004)
3.240
(↓0.01)