広島(☆6対3★)ヤクルト =リーグ戦2回戦(2024.04.04)・MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島=
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ヤクルト
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広島
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勝利投手:中﨑 翔太(1勝0敗0S)
(セーブ:栗林 良吏(0勝0敗2S))
敗戦投手:清水 昇(0勝2敗0S)
  DAZN
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◆広島は3点を追う7回裏、會澤が適時二塁打を放ち1点差に迫る。続く8回には上本、松山、矢野の3者連続適時打で4点を挙げ、試合をひっくり返した。投げては、4番手・中崎が今季初勝利。敗れたヤクルトは、救援陣がリードを守りきれず、痛い逆転負けを喫した。

◆ヤクルトが、敵地で2連敗を喫し、開幕2カード連続勝ち越しとはならなかった。1点リードの8回から2番手・清水が登板したが、先頭に左翼線への二塁打。そこから2死を奪ったが、2死一塁で四球を与えると、2死一、二塁で同点の適時打を浴びた。4年連続50試合以上登板の男が、これで2戦連続の負け投手。「自分の中であそこで流れを止めて終われれば一番良かったんですけど。そこで、引き続きで四球を出してしまったのがやっぱり痛かった。そこはほんと修正しないと、ここから引きずってしまうので、また修正して次のカードに臨みたいと思います」と振り返った。3番手の「左殺し」嘉弥真は、左にやられた。2死一、三塁から代打・松山を迎えたが、右翼への2点適時二塁打を喰らった。次打者の矢野にも右前へ適時打を許した。「(松山は)追い込んでからのスラ(スライダー)だったので、もうちょっと外のしっかりバットに当たらないところに投げればもっとどうにかなっていたのかなと思いますけど、当たるところにいってしまったので、それからまた連打が続いて試合を決めてしまったのでちょっともったいないと思います」と反省の言葉を並べた。先発の高橋が7回5安打2失点(自責0)と粘りの投球。それだけに、その後を継いだ職人の清水、嘉弥真で勝ち切りたかった。高津監督も「まあ清水を出したことは、特に間違いじゃないと思いますけどね。その後、止められなかったというところは、僕のちょっと判断ミスもあったかなと思いますね。(嘉弥真は)1人抑えてほしいと思って、指名はしているんですけどね。なかなか簡単じゃないですね」と奮起を求めた。「先発があれだけ投げたので、今日は逃げ切らなきゃいけないゲームだったと思いますね。いろいろなところでちょっと、悔いが残るというか、そんなゲームですね」と指揮官は顔をしかめた。

◆広島の代打の切り札、松山竜平(38)が3連勝に導く一打を放った。同点に追いついた8回。2死一、三塁から左腕嘉弥真の外角スライダーに体勢を崩されながらバットの先で拾った。「(直前の球種と同じで)軌道も目に焼き付いたので、何とかなるだろうと。外野も前じゃないから、チョンと当てればいいかなと」。白球が右翼手前で跳ね転々とする間に2人の走者が生還した。昨季代打成功率3割8分を記録した勝負強さは健在。今季5打席目で記録した今季初安打で勝利をたぐり寄せた。1日の休日を返上して、自主トレをともにした田村と打撃練習。翌日の今季初安打をサポートした。「ベテランみんな頑張っている。僕は1打席ですけど、その中でしっかりチームの力になれるように」。中村奨や久保など若手が多く先発出場した試合で、会沢、上本というベテラン組で3点差を追いつき、最後は最年長が試合を決めた。▽広島大瀬良(昨年10月のクリーニング手術後初登板で6回途中3失点)「(6回は)うまく制球ができず、四球を出したり、当ててしまったり、バタバタしてしまった。反省して、次はいい投球ができるように頑張りたい」▽広島上本(8回に同点打)「監督を見たら意味のある送り方をしてくれたので、これは死んでも打たないといけないなと思いました」

◆広島・九里亜蓮投手(32)が試合前練習に参加し、今季本拠地初登板となる5日の中日戦(マツダ)に向けてキャッチボールなどで汗を流した。「しっかり向かっていく気持ちを持って投げたい」。前回登板の3月29日のDeNAとの開幕戦(横浜)は7回8安打3失点。開幕投手の役目を果たしたが、3点差からの逆転負けとなった。「悔しい気持ちを持ってこの1週間を過ごしてきた。チームに勝ちが付けられるようにしたい」と意気込んだ。昨季対中日は7試合に登板し4勝2敗、対戦防御率1・50と好相性を誇る。

◆広島が逆転で3連勝とした。2―3の八回に上本の右翼線適時打で追い付き、代打松山の右中間2点二塁打で勝ち越し、矢野の右前適時打で突き放した。中崎が今季初勝利。栗林が2セーブ目。ヤクルトは投手陣が終盤に崩れた。

◆ヤクルトは4日、広島に3-6で敗れた。7回2失点と好投したヤクルト・高橋奎二=マツダスタジアム(撮影・渋井君夫)

◆ヤクルトは1点リードの八回に逆転を許し、2連敗を喫した。セットアッパーの清水昇投手(27)が2死一塁から4番・堂林に四球を与えると、続く上本に同点の右前適時打を浴びた。代わった嘉弥真新也投手(34)=前ソフトバンク=も代打・松山、矢野に連打を浴び、2投手で計4失点。高津臣吾監督(55)のコメントは以下の通り。――八回に清水が捕まり、2試合連続で敗戦投手となった「まあ清水を出したことは、特に間違いじゃないと思いますけどね。そのあと、止められなかったというところは、僕のちょっと判断ミスもあったかなと思いますね」――清水の状態はどう見ているか「どうでしょう。そんなにいつもと変わりはないと思いますね」――今後も八回を任せる「いや、特に考えてないですね」――嘉弥真も左打者に打たれるなど苦しい投球が続く「まあ、そうですね。1人抑えてほしいと思って指名はしているんですけどね。なかなか簡単じゃないですね」――今後を戦ううえでもリリーフ陣の踏ん張りが必要になる「まあ、(高橋)奎二があれだけ投げたので、先発があれだけ投げたので、きょうは逃げ切らなきゃいけないゲームだったと思いますね。いろいろなところでちょっと、悔いが残るというか、そんなゲームですね」――高橋は7回5安打2失点。いい投球だった「真っすぐでも、変化球でも、空振りたくさんとれたので。空振りだけがあれじゃないですけど、少し制球重視でね、いつもと違う大人のピッチングをできたかなと思いますけどね」――七回の守備。長岡の失策で流れが変わった「まあ、エラーはしようと思ってするわけじゃないので、全力でやったプレーの結果なので、それは練習してうまくなるしかないと思います。流れが変わったかどうかは別として、そんな感じだと思います」――序盤はチームを助ける守備もあった「きょうは間違いなくあっちによく打球が飛ぶ、左側によく打球が飛ぶ。奎二が投げるわけなので、序盤はよくたくさん、難しいフライも含めて、よく頑張ったと思いますけどね」――明日(5日)から神宮に戻っての阪神戦。切り替えも必要「ズルズルいかないことが大事だと思います。これが1つ負け、2つ負け、去年はこのままズルズル、ズルズル行ってしまったというところがあるので、気持ちを切り替え、相手も替わるし、また原点に戻って、基礎に戻って、やれることをしっかりやる、難しいことを頑張るというところはもう一回確認したいと思いますね」

◆広島・大瀬良大地投手は六回途中まで5安打3失点だった。昨年10月の右肘手術からきっちり開幕に合わせて迎えた今季初登板。自身に白星は付かなかったが、「チームが勝ってくれたので、しっかり反省して次に生かしたい」と話した。五回までは低めに制球して無得点に抑えた。だが0―0の六回、3四死球で1死満塁のピンチを招くと、サンタナに左前適時打を浴びて先制を許し、さらに2点目を失ったところで降板。「抑えたいと力んだところもあった。うまく制球できず、ばたばたしてしまった」と悔やんだ。

◆先発で今季初登板したヤクルト・高橋奎二投手(26)は7回110球を投げ、5安打2失点(自責点0)と好投した。しかし、逆転負けで初勝利はお預けとなった。最速151キロの直球と、昨年より約10キロ速くしたスライダー、チェンジアップを織り交ぜて広島打線を翻弄。勝利こそつかめなかったが「真っすぐもよかったのでチェンジアップが効きましたし、変化球でしっかりカウントをとれていた」とうなずいた。高津監督も「少し制球重視で、大人のピッチングをできた」と評価した。

◆粘っこい。広島が3点差の逆転勝ち。勝ち越しの2点二塁打で3連勝に導いた松山がお立ち台で声を張り上げた。「鹿児島にいるばあちゃん、天国にいるじいちゃん、オレやったよ!」ビハインドでもベテランたちが奮起した。七回に35歳の会沢の2点二塁打で1点差に迫ると、八回には33歳の上本の適時打で同点。なお2死一、三塁とし、38歳の松山が代打で打席へ。代わったばかりの嘉弥真の外角スライダーをバットの先で捉えて右中間へ落とした。今季5打席目で飛び出した初安打は天国の祖父に捧げる一打だった。一昨年秋に祖父・末吉政雄さんが88歳で死去。育てていた牛を売って大学進学の資金をつくってくれた恩人だ。昨季は恒例の決め台詞「鹿児島のじいちゃん、ばあちゃん、オレやったよ!」を封印していたが、この日は「天国のじいちゃん」とアレンジした新バージョンを初披露した。チームは3連勝で2位浮上。新井監督は「松山さんさすがです」とお馴染みの〝さん付け〟で絶賛した。勝負強い〝代打の神様〟が今季も劇打でチームを救う。(柏村翔)

◆広島先発・大瀬良はスライドで昨秋の右肘手術からの復帰登板に臨み、5回?を5安打3失点で勝敗は付かなかった。「球の強さや序盤はよかったと思う。長く続けられるように頑張りたい」と強調した。0─0の六回に先頭・塩見の死球から崩れた。3点ビハインドで降板したが、チームが逆転したことで黒星が消えて「勝ってくれた。反省して次に生かしたい」と前を向いた。

◆相手に傾いた流れを変えられなかった。ヤクルトは逆転負けを喫し、2連敗。1点リードの八回に勝ちパターンをつぎ込みながら4失点し、高津臣吾監督(55)は淡々と振り返った。「先発があれだけ投げたので、逃げ切らなきゃいけないゲームだった。いろいろなところで悔いが残るというか、そんなゲームですね」高橋奎が7回2失点と力投。八回に逃げ切りに入ったが、清水が2死一塁から堂林に四球を与え、続く上本に同点の右前適時打。代わった嘉弥真も代打・松山、矢野に連打を浴びた。清水は2試合連続の敗戦投手に。それでも指揮官は「清水を出したことは特に間違いじゃない。その後、止められなかったところは僕の判断ミス」と自身の責任を口にし、配置転換についても「特に考えてない」と否定した。勝率は5割に戻り、首位陥落。5日からは昨季の覇者・阪神を神宮に迎えての3連戦となり、指揮官は「ズルズルいかないことが大事」と前を向いた。(赤尾裕希)

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(1↑)
DeNA
420 0.667
(↑0.067)
-
(-)
13721
(+3)
19
(+2)
3
(-)
3
(+1)
0.285
(↑0.001)
2.720
(↑0.14)
2
(1↑)
広島
320 0.600
(↑0.1)
0.5
(-)
13817
(+6)
15
(+3)
1
(-)
3
(+1)
0.234
(↑0.01
3.140
(↑0.04)
3
(2↑)
巨人
330 0.500
(↑0.1)
1
(-)
13716
(+2)
14
(-)
4
(-)
1
(-)
0.252
(↓0.002)
2.330
(↑0.47)
4
(3↓)
ヤクルト
221 0.500
(↓0.167)
1
(↓1)
13817
(+3)
15
(+6)
1
(-)
4
(-)
0.275
(↓0.002)
2.540
(↓0.41)
5
(2↓)
中日
231 0.400
(↓0.1)
1.5
(↓1)
13716
(-)
20
(+2)
4
(-)
1
(-)
0.227
(↓0.012)
3.000
(↑0.19)
6
(1↓)
阪神
240 0.333
(↓0.067)
2
(↓1)
13715
(+2)
19
(+3)
5
(-)
2
(+1)
0.206
(↓0.003)
2.420
(↓0.12)