中日(☆5対2★)巨人 =リーグ戦2回戦(2024.04.03)・バンテリンドーム=
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巨人
00010001021001
中日
02020001X5501
勝利投手:大野 雄大(1勝0敗0S)
(セーブ:マルティネス(0勝0敗1S))
敗戦投手:メンデス(0勝1敗0S)

本塁打
【巨人】萩尾 匡也(1号・8回表ソロ)
【中日】細川 成也(2号・8回裏ソロ)

  DAZN
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◆投打のかみ合った中日が勝利。中日は2回裏、村松の2点適時打で先制する。1点差とされて迎えた4回には、三好の2点適時打が飛び出し、リードを広げた。投げては、先発・大野が5回1失点で今季1勝目。敗れた巨人は先発・メンデスが振るわず、打線もつながりを欠いた。

◆巨人オコエ瑠偉外野手(26)が1軍登録即スタメン起用された。前日2日の中日戦でベンチ外だった梶谷隆幸外野手が左膝違和感で登録を抹消。代わってオコエが急きょ名古屋遠征中のチームに合流した。2軍では9試合に出場し、打率3割9分3厘と好調を維持。「7番中堅」で先発ラインアップに加わった。

◆静岡・浜松市出身の声優、藤原夏海が始球式に登板した。内角へのワンバウンド球になったが、球速82キロをマーク。スタンドからどよめきも起こった。藤原は2021年に第15回「声優アワード」新人女優賞を受賞。主な出演作に「SPY×FAMILY」、「君は放課後インソムニア」、「メジャーセカンド」などがある。7日から放送が始まる「転生貴族 鑑定スキルで成り上がる」で主演声優を務める。

◆プロ2年目の巨人萩尾匡也外野手(23)がプロ1号を放った。3点を追う8回、中日祖父江のフォークを真芯でとらえ、左翼席へアーチを描いた。2試合連続1番で起用された。前夜は初打点をマークするも、右翼の守備でフェンスに激突した際に右膝を痛め、回の途中に交代していた。それでも試合前の練習では、"完治"をアピールするかのように何度も「大丈夫です!」と連呼しながら軽快にジャンプ。はつらつと臨んだゲームで記念すべき1号が生まれた。

◆プロ2年目の巨人萩尾匡也外野手(23)がプロ1号を放った。3点を追う8回に中日祖父江のフォークをとらえ左翼席へ運んだ。「変化球を引っかけようというイメージ通り」という会心の一撃。前夜は初打点をマークし、2試合連続1番起用にバットで応えた。記念球は「亡くなったおじいちゃんが野球好きだったので、仏壇に置こうかなと思ってます」と、祖父・昭文さんにささげた。

◆中日細川成也外野手が2試合連続本塁打を放った。2点リードで迎えた8回、巨人3番手ケラーの154キロ直球を強振。打球はセンターバックスクリーン左に飛び込んだ。細川は「良い感触でした。追加点が取れて良かった」と笑顔。前夜は開幕から19打席目で今季初安打となる人生初のサヨナラ本塁打を放ったばかり。昨季24アーチのチーム本塁打王が復調を印象づけた。

◆巨人が開幕2連勝から一転、3連敗に沈んだ。中日との今カードの負け越しが決まった。敗因は明確だった。先発メンデスが4四球と制球を乱し、4回4安打4失点。阿部監督は「キャッチャーは配球にならない。思ったところ投げられてない。もう1回、2軍でやり直してきてくれ」と2軍再調整を即決した。"困ったらど真ん中"の基本方針も徹底できなかった。2回無死一塁で細川に四球、なお1死一、二塁で木下にもストレートの四球。自ら満塁のピンチを招いて村松に痛打された。4回には村松に四球、投手大野にも痛恨の四球を与えて、続く三好に2点適時打でリードを広げられた。杉内投手チーフコーチも「あれだと苦しいね。8、9番の四球は痛かった。四球が4つはよろしくない」と指摘した。打線は2ケタ10安打も2得点にとどまった。5回には無死一、二塁の好機も無得点。9回も3安打を集めるも本塁は遠かった。阿部監督は「みんなヒットは出るんだけどね。何とかそこで点が入らないというのは何かあると思う。しっかり考えて采配したいなと思います」と前を向いた。【為田聡史】

◆中日大野雄大投手(35)が、復活の白星を手にした。5回4安打1失点と安定した投球。左肘手術を乗り越え、チームを昨年4月1日以来の勝率5割に引き上げた。沢村賞左腕の粘りの投球だった。3回1死まで完全投球。だが2点リードの4回に1点を許し、5回も先頭から連打で無死一、二塁とピンチを背負った。そこからがエースの真骨頂だった。吉川、代打・長野、萩尾を直球、ツーシーム、カットボールを駆使して打ち取った。ファンも大野の名前入りのタオルを掲げ、大声援で左腕を支えた。「引退試合かと思いました」。そんな冗談を言いながらも、22年9月25日巨人戦(バンテリンドーム)以来の勝利をかみしめた。昨年4月4日ヤクルト戦で先発後、左肘の軟骨除去手術に踏みきった。1年間をリハビリに費やし、開幕ローテーションに帰ってきた。シーズン幕開けの3月29日の神宮。試合前ミーティングで、立浪監督は「投手は攻めの気持ちを1年間忘れずにやっていこう」と告げた。その言葉が、大野の胸に響いた。「ピンチになってもそういう気持ちでいようと思っていた」と、66球に心を込めた。21年秋、就任直後の立浪監督は翌年の開幕投手を託してくれた。指揮官の思いに今年こそ報いようと、懸命に左腕を振った。19年から22年までの4年間、対巨人戦は20試合9勝6敗、防御率は1・46。巨人キラーの復活1勝はやはり巨人から。最下位からの反攻をにらむ指揮官は「(大野は)もっともっと良くなってくる。チームの柱としてやってもらいたい」と期待する。大野も「これで5割に戻った。チームがどんどん乗っていけたら」と呼応する。立浪ドラゴンズに、大きな柱が戻ってきた。【伊東大介】

◆中日大野雄大投手(35)の母校、京都外大西が今春、18年ぶりにセンバツに出場した。恒例となった1月5日の京都・大文字山登山の自主トレで、たまたま後輩ナインと"ニアミス"。京都外大西の選手たちも同じ日に、大文字山の頂上などでダッシュに励んでいた。先輩は「今度は中日の番やなと思います」と刺激も受けた。エース左腕、田中遥音(はると=3年)の力投もむなしく、母校は甲子園で初戦敗退。田中は「大野2世」とも呼ばれたが、大野はその呼び名に戸惑った。「大野でええんかな。今やったら、今永2世とか宮城2世でいいちゃうかな。先輩ですから言われるのはしょうがないけど」とカブス、オリックスの左腕の名前を挙げて謙遜しながらも「うれしいですね」と本音をもらした。この日、大野は2年ぶりの復活勝利をつかんだ。母校は夏の甲子園へリスタート。夏には胸を張って大野2世にエールを送る。【中日担当 伊東大介】

◆巨人・梶谷隆幸外野手(35)が左膝の違和感のため出場選手登録を外れた。2日の中日戦(バンテリンドーム)でベンチ入りしなかった梶谷について、阿部慎之助監督(45)は「古傷が痛んだ。(出場の判断は)あした見てから」と説明していた。3月29日の開幕戦(阪神戦)で「3番・右翼」のスタメン出場で1号2ランを放つなどした梶谷は、前日2日に続いてこの日も全体練習に参加しなかった。代わってオコエ瑠偉外野手(26)が昇格した。

◆1軍合流した巨人・オコエ瑠偉外野手(26)が「7番・中堅」で昇格即先発出場する。前夜2日に負傷交代していた萩尾匡也外野手(23)は2試合連続で「1番・右翼」で出場する。

◆しっかりと調整して今季初昇格を果たした。巨人・オコエ瑠偉外野手(26)が、左膝の違和感を訴え出場選手登録を外れた梶谷に代わってこの日から1軍に合流。「7番・中堅」ですぐに先発出場し、今季初安打を放った。1-4の五回無死一塁で迎えた第2打席。0-2と追い込まれたが、中日・大野の変化球に食らいついて中前に運び、今季初のHランプを灯した。巨人移籍2年目の今季。阿部監督が外野のレギュラーは白紙と公言する中、春季キャンプから積極的な打撃と俊足を生かした守備でアピール。2年連続の開幕スタメンを目指していたが、3月17日の日本ハムとのオープン戦(エスコン)の後に指揮官から2軍降格を告げられた。理由は明確だった。阿部監督は大型外野手のオコエに期待をした上で「自分で課題は分かっているから。『それを練習した方がいいよ』と(言った)。どうせ(1軍メンバーに)入れるとしたら上位(打線)を打たせる。右打ちが苦手だから、反対方向にゴロを打てない」と〝宿題〟を課していた。19日に2軍合流後は9試合に出場し、チーム打撃の課題に取り組みながら打率・393(28打数11安打)をマーク。開幕スタメンだった梶谷が負傷離脱となり、今季5試合目で巡ってきたチャンスで背番号50がしっかりと結果を残した。

◆3連敗阻止に挑む巨人は、先発したヨアンデル・メンデス投手(29)が4回4安打4失点で降板した。4四球で73球を投じるなど制球に苦しんだ。一回は2奪三振の三者凡退と完ぺきだったが、二回に先頭の中田に3-1からストライクを取りにいった直球を左前打されると、2四球を与えて1死満塁に。8番・村松に2点左前打を許した。四回も2死一塁から村松にストレートの四球、9番の投手、大野にも四球を与え、1番・三好に2点左前打を浴びた。その裏に代打を送られた。この時点でチームは1-4とビハインドを背負った。開幕ローテをつかんだ助っ人左腕だったが、昨季2試合の対戦とも無失点だった中日を相手に制球難でリズムの悪い投球となった。2番手は赤星が登板した。

◆2試合連続で「1番・右翼」で先発した2年目の巨人・萩尾匡也外野手(23)がプロ初本塁打となる1号ソロを放った。3点を追う八回1死。カウント1ー1から中日2番手・祖父江が投じたフォークボールを完璧にとらえ、左翼席に突き刺した。自身25打席目で飛び出した待望の初アーチ。ベンチでナインに迎えられると2年目の右打者は満面の笑みを見せた。

◆巨人・赤星優志投手(24)が今季初登板で圧巻の好リリーフを見せた。五回から2番手として先発のメンデスの後を受けて登板。3番・高橋周を中飛、中田の打席では、自己最速を2キロ更新する最速154キロを記録するなど、直球で押して一ゴロ。細川も遊ゴロに仕留めた。六、七回も大きく縦に割れるカーブなどの多彩な変化球を操り、3者凡退。プロ3年目を迎えた右腕が、3回無安打無失点と完璧な投球を披露した。

◆中日が先手を取り続けた。大野は5回を1失点にまとめ、2季ぶりの勝利。二回に村松の2点打で先制し、四回は三好の2点打、八回は細川のソロで加点した。巨人は3連敗。メンデスが4回を4失点と崩れ、打線も援護できなかった。

◆先発した巨人のヨアンデル・メンデス投手(29)が4回4安打4失点と試合をつくることができず、2軍再調整が決まった。来日2年目の助っ人は、一回こそ3者凡退に仕留めたが、二回以降は制球が定まらず4四球。四球を与えた走者の生還を許すなど精彩を欠いた。阿部監督は「フォアボールを出した人が全員帰ってきたからね。自分でも思ったところ投げられていないでしょと。もう一回、2軍でやり直してきてくれ」と2軍再調整を命じた。2番手で登板した赤星は3回を完全投球を披露。指揮官は「(先発ローテに)赤星がそのまま入る感じ」とローテ入りさせることを明かした。

◆先発投手が試合を作れなかった。巨人は3連敗で借金1に。阿部慎之助監督(45)は、4回4安打4四球4失点のメンデスに2軍降格を命じた。「体にキレもないし、初登板の緊張感があった中でも内容がよくなかった。(メンデスに)『自分でも思ったところに投げられてないでしょ、もう一回2軍でやり直してきてくれ』と話した」二、四回は、ともに走者を背負った場面で2四球を与えたのちに2点打を浴びた。4四球、73球とリズムが悪く、相手のペースに飲まれた来日2年目左腕は「結果が出ずに申し訳ない気持ち」とうなだれた。2番手の赤星は3回をパーフェクトに封じ、指揮官は「赤星がそのまま入る感じだと思う」とメンデスに代わる先発ローテ入りを明言。代役は2軍の先発投手ではなく、1軍の中継ぎ陣から選ぶと公言してきた〝阿部流〟が採用される形だ。阪神との開幕カードは2勝1敗で勝ち越したが、昨季最下位で今季の開幕カードは1分け2敗だった中日に2連敗。今カードは負け越しが確定し、借金生活がスタートしてしまった。(谷川直之)

◆注意力が足りないよ、巨人バッテリーは。中日が2年連続最下位だからといって、その原因はクリーンアップが頼りなかったため。そこに中田が巨人から移籍。4番がしっかり定まったことで、周りも打ち始める。そういう現状を、頭に入れるべきだった。中田には二回、痛烈な左前打を許し、そこから下位打線にやられて2失点。四回にも5番・細川の右前打を皮切りに2失点。細川には八回、前夜のサヨナラ本塁打に続き、またも試合を決定づける一発を浴びた。もっとマークしないと、いかんのだ。またメンデスも、ボールがばらけて4四球。まだ調整中です...といわんばかりの内容では、4回降板も当然よ。なにしろ、オープン戦で4試合しか投げず、最高でも4イニング。そんなレベルで本番を迎えて、その先のイニングを望むのは無理というもの。何度も指摘してきた。42・195キロを走るマラソン選手が、練習を10キロ程度で終わらせるわけが、ないのだから。(サンケイスポーツ専属評論家)

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(1↑)
ヤクルト
211 0.667
(-)
-
(↓0.5)
13914
(-)
9
(-)
1
(-)
4
(-)
0.277
(-)
2.130
(-)
2
(1↓)
DeNA
320 0.600
(↓0.15)
0
(-)
13818
(+2)
17
(+5)
3
(+1)
2
(+1)
0.284
(↓0.014)
2.860
(↓0.61)
3
(-)
広島
220 0.500
(-)
0.5
(↓0.5)
13911
(-)
12
(-)
1
(-)
2
(-)
0.224
(-)
3.180
(-)
3
(2↑)
中日
221 0.500
(↑0.167)
0.5
(↓1)
13816
(+5)
18
(+2)
4
(+1)
1
(-)
0.239
(↓0.013)
3.190
(↑0.27)
5
(1↑)
阪神
230 0.400
(↑0.15)
1
(↑1)
13813
(+5)
16
(+2)
5
(+2)
1
(-)
0.209
(↑0.015)
2.300
(↑0.08)
5
(2↓)
巨人
230 0.400
(↓0.1)
1
(-)
13814
(+2)
14
(+5)
4
(+1)
1
(-)
0.254
(↑0.006
2.800
(↓0.61)