1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 計 | 安 | 失 | 本 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
西武 | 0 | 0 | 3 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 9 | 1 | 0 |
楽天 | 0 | 0 | 3 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1X | 4 | 9 | 1 | 0 |
勝利投手:渡辺 翔太(1勝0敗0S) 敗戦投手:糸川 亮太(0勝1敗0S) |
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◆楽天が劇的なサヨナラ勝利。楽天は3点を先制された直後の3回裏、小深田と阿部の適時打が飛び出し、同点とする。そのまま迎えた延長11回には、1死一三塁の好機から、小深田が犠飛を放ち、試合を決めた。敗れた西武は、4回以降は無得点と打線がつながりを欠いた。
◆プロ初先発の楽天内星龍投手(21)が、きっちりゲームメークした。6回78球、4安打3失点(自責2)5奪三振と力投。「立ち上がりは前回のオープン戦の登板よりもバッターと勝負できていたかなと思います。ただ、今日は3回の2アウトからの四球という部分に尽きますね。4~6回は切り替えて先頭、2アウトからもしっかりと集中して打ち取れましたが、3回のところは次回に向けての改善点です」と落ち着いた口調で話した。ドジャース山本をほうふつさせる、すり足気味のフォームから最速151キロの直球を軸にテンポ良く投げ込んだ。初回、2回を3者凡退。3回は若林、炭谷を連続三振で斬り、簡単に2死としたが、続く源田に四球を与え、3連打と味方の失策が絡んで3点を先行された。4~6回は立ち直り、同点のまま6回を投げ終えたところで降板した。1軍デビューした昨季は救援で活躍し、53試合で4勝2敗、防御率2・28と力を示し、今季から先発に転向していた。
◆楽天今江敏晃監督(40)が、開幕3戦目で延長11回サヨナラで初勝利を挙げた。大観衆の本拠地仙台で西武に勝利。初陣となった開幕戦では、開幕投手に抜てきした4年目左腕・早川が8回途中1失点と力投も0-1で競り負け、前日30日も2-8で敗れていた。今季から指揮を執る巨人阿部監督、ソフトバンク小久保監督に続いて待望の1勝をつかんだ。前日の試合後、今江監督は「ホームでせっかく開幕したし、お客さんも入っていただいている。何とかホームで初白星を挙げて、次の北海道(の日本ハム戦)に行けるように頑張ります」と必勝を誓っていた。昨年10月、12球団最年少監督として就任した。指揮官としての理想像は、ロッテ時代に自身を主力へと育ててくれたボビー・バレンタイン元監督だという。「あの方がチームはファミリーだと言って、本当に家族のように接してくれて、時に厳しく、時には優しく接してくれて、本当に僕らを信じて信頼してくれていたので、そういうチームにしたい」。恩師のようにファミリー感あふれるチームを築いていく。今江敏晃 いまえ・としあき。1983年(昭58)8月26日、京都府生まれ。PL学園2年夏に甲子園出場。01年ドラフト3巡目でロッテ入団。05、10年日本シリーズMVP。15年オフにFAで楽天に移籍し、19年限りで現役引退。06年WBC代表。20年から楽天コーチ。現役時代は180センチ、89キロ。右投げ右打ち。17~19年の登録名は「今江年晶」
◆西武は延長11回サヨナラ負けで、18年以来6年ぶりの開幕3連勝はならなかった。3回2死一、二塁から2番フランチー・コルデロ外野手(29)の左前適時打で先制。さらに続く3番外崎修汰内野手(31)の左前適時打と相手のミスが重なって2点を追加し、この回3得点を挙げた。しかし先発右腕の松本航投手(27)がその裏、無死一、二塁から2番小深田に中前適時打、2死満塁から6番阿部に中前へ同点適時打を浴び、試合は振り出しに。4回以降両チーム得点圏に走者を置きチャンスをつくりながらも、勝ち越すことができず延長戦に突入した。延長11回裏、7番手でドラフト7位の糸川亮太投手(25)がプロ初登板。1死一、三塁のピンチから、2番小深田の左犠飛で三塁走者が生還。サヨナラ負けを喫した。プロ初黒星となった右腕は「結果的にチームが負けてしまったので、本当に申し訳ない気持ちと、僕の実力不足かなと思います」と唇をかんだ。試合後、松井稼頭央監督(48)は「負けましたけど、本当に選手たちは最後の最後までよくやってくれたと思う。この開幕3つ、いい形でも入れた。また明後日からホーム開幕なので、初戦しっかりと入っていけるようにやっていきます」と4月2日からのオリックス3連戦(ベルーナドーム)へ向け、前を向いた。
◆笑顔で"ファミリー"のボスを務める。楽天今江敏晃新監督(40)が、本拠地仙台で西武にサヨナラ勝ちし、初勝利をつかんだ。延長11回1死一、三塁で2番小深田がサヨナラ犠飛を決め、開幕からの連敗を「2」でストップ。笑顔が魅力の12球団最年少指揮官が、巨人阿部監督、ソフトバンク小久保監督に遅れること2日、待望の監督1勝目を挙げた。「いけーーー」。今江監督が絶叫した。3-3の延長11回1死一、三塁、小深田が左飛を打ち上げると、三塁走者・辰見が間一髪で生還。ジャンプをしながらベンチを飛び出し、持ち前の笑顔で両手を突き上げた。「非常に印象深い初勝利となりました」。開幕3戦目での1勝をかみしめた。昨年10月、1軍打撃コーチから監督に転身した。理想の指揮官は、ロッテ時代に21歳の自身を主力に育ててくれた、ボビー・バレンタイン氏。恩師に習うように開幕3連戦で25歳早川、23歳荘司、21歳の内を先発で起用した。サヨナラのホームに頭から滑り込んだ育成出身の23歳辰見も、代走の切り札として送りした。対話を大切にする。指揮官として初の大仕事は、エース則本への抑え転向打診だった。「今江監督の考え、熱意っていうものが会話の中で、すごく伝わってきました」と則本の胸を打った。昨季、1軍で8試合出場の茂木には「もう1回レギュラーを取って戦力になってくれ」と奮起を促した。その茂木は11回の右前打でサヨナラ勝ちを演出。青山投手コーチは「全選手を把握しようとしている」と指揮官の熱さを表現する。バレンタイン氏が強調した「チームはファミリー」という言葉が今も心に残る。勝利を目指し、試合に出ていない選手もベンチで絶叫していた。「みんなが本当に声を出してくれて、何とかという思いでやってくれた。その中でつかんだ1勝は、すごく何かこれからまた大きなものになるのかなと思います」。全員が戦力-。今江ファミリーを象徴するような、監督初勝利となった。【山田愛斗】
◆楽天小深田大翔内野手(28)が、今江敏晃監督に指揮官1勝をプレゼントした。パ・リーグで唯一開幕2連敗していたが、延長11回にサヨナラ犠飛を放ち、西武に4-3で勝利。5打数3安打2打点1盗塁で打線をけん引した。小深田が熱戦に終止符を打った。延長11回1死一、三塁、カウント1-1から糸川の129キロシンカーを左翼へ運んだ。「ちょっと浅いフライだったんですけど、辰見鴻之介がよく走ってくれました」。クロスプレーになりながらも、ヘッドスライディングで生還した育成出身の23歳をたたえた。3回の適時打など今季初の猛打賞をマークした。「今日は結構よかったと思うので、継続してできるようにって感じです」。辰見と並んでお立ち台に上がり「最後に頂を見られるように、明後日からも頑張ります。応援よろしくお願いします」と力強く宣言した。
◆「2番・左翼」で先発した西武のフランチー・コルデロ外野手(29)が先制適時打を放った。0-0の三回2死一、二塁から楽天・内のスプリットをうまく捉えて、左前に運んだ。2回戦に続く先制打をマークし「一打席目にスプリットで三振していたから警戒していた。高めから入ってきた球をうまく打つことができてよかった」とうなずいた。
◆楽天が延長サヨナラで今季初勝利。3―3の十一回1死一、三塁から小深田の犠飛で決着した。小深田は、3点奪って追い付いた三回に適時打を放つなど3安打の活躍。6番手の渡辺翔に白星がついた。西武は十一回の逸機が痛かった。
◆劇的な勝利に記念のウイニングボールが手元に届かず「結構寂しいです」と周囲を笑わせた。開幕2連敗を喫した楽天は延長十一回にサヨナラ勝利。監督初勝利を挙げた今江敏晃監督(40)は声を上ずらせた。「ほっとも何も、興奮しすぎて訳が分からない。しんどかったけど、非常に印象深い試合となりました」3時間56分の死闘を〝秘密兵器〟で制した。3-3の延長十一回無死一塁。代走にこの日1軍初昇格させた辰見を送った。投前犠打、右前打で1死一、三塁。小深田の定位置よりも浅い左飛に、三走・辰見が果敢にホームを狙い、ヘッドスライディングで生還した。福岡・西南学院大から入団2年目の内野手は、昨年7月下旬に支配下登録され、50メートル走5秒7の快速が武器。指揮官は「彼だからこそ三塁コーチがスタートを切らせた」とまくしたてた。記者陣から記念球の代わりに辰見の打撃用グラブを勧められ「汚いからいらない」とジョークを飛ばした。小深田とお立ち台に呼ばれ、辰見は楽天10万ポイントをゲット。使い道について「まずは小説を買う。推理、恋愛など幅広く、東野圭吾さん、有川浩さんらを読みます」と明かした。チーム切っての読書家が、指揮官の初白星に貢献した。(広岡浩二)
<パ・リーグ順位表推移>
順位 | チーム名 | 勝数 | 負数 | 引分 | 勝率 | 首位差 | 残試合 | 得点 | 失点 | 本塁打 | 盗塁 | 打率 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 (1↑) |
ソフトバンク |
2 | 1 | 0 | 0.667 (↑0.167) | - (↓1) |
140 | 8 (+5) | 5 (+2) | 2 (+1) | 2 (+1) |
0.215 (↑0.009) | 1.730 (↓0.14) |
1 (-) |
西武 |
2 | 1 | 0 | 0.667 (↓0.333) | 0 (-) |
140 | 12 (+3) | 6 (+4) | 1 (-) | 3 (+1) |
0.283 (↓0.032) | 1.880 (↓0.88) |
1 (1↑) |
日本ハム |
2 | 1 | 0 | 0.667 (↑0.167) | 0 (↓1) |
140 | 7 (+3) | 6 (+2) | 1 (-) | 1 (-) |
0.226 (↑0.019) | 2.080 (↑0.04) |
4 (2↓) |
ORIX |
1 | 2 | 0 | 0.333 (↓0.167) | 1 (-) |
140 | 5 (+2) | 8 (+5) | 1 (-) | 2 (+1) |
0.163 (↓0.006) | 2.670 (↓1.17) |
4 (2↓) |
ロッテ |
1 | 2 | 0 | 0.333 (↓0.167) | 1 (-) |
140 | 6 (+2) | 7 (+3) | 0 (-) | 0 (-) |
0.234 (↑0.067) | 2.330 (↓0.33) |
4 (2↑) |
楽天 |
1 | 2 | 0 | 0.333 (↑0.333) | 1 (↑1) |
140 | 6 (+4) | 12 (+3) | 0 (-) | 1 (+1) |
0.206 (↑0.018) | 3.410 (↑1.09) |
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