DeNA(★1対5☆)広島 =リーグ戦3回戦(2024.03.31)・横浜スタジアム=
このエントリーをはてなブックマークに追加

 123456789
広島
0110000305901
DeNA
1000000001620
勝利投手:アドゥワ 誠(1勝0敗0S)
敗戦投手:大貫 晋一(0勝1敗0S)

本塁打
【広島】田中 広輔(1号・3回表ソロ)

  DAZN
チケットぴあ DeNA戦チケット予約 広島戦チケット予約
◆広島は同点の3回表、田中のソロが飛び出し、勝ち越しに成功する。そのまま迎えた8回には、1死一二塁から堂林の安打に相手失策が絡み2点を加えると、その後さらに1点を追加し、リードを広げた。投げては、先発・アドゥワが5回1失点と試合をつくり今季初勝利。敗れたDeNAは、攻守に精彩を欠いた。

◆DeNAは開幕から4-3、6-1と2連勝。DeNAの開幕連勝スタートは13年以来だが、開幕3連戦を3連勝すれば、00年以来の球団24年ぶりとなる。00年は阪神との開幕3連戦を7-6、5-1、10-2と勝利。3戦目は現監督の三浦が先発し、7回2失点で勝利投手となっている。

◆広島黒原拓未投手(24)が試合前にDeNA三浦大輔監督(50)と度会隆輝外野手(21)らに謝罪した。帽子をとって頭を下げ、言葉を交わした。前日の同戦に先発した黒原は、1回先頭の度会の3球目、頭部付近への死球を与えて危険球退場となっていた。度会はそのまま出場し、リーグ史上2人目の新人での開幕から2戦連発を含む4安打と活躍。黒原へは「全力プレーをやってる中のデッドボールなのでしょうがないこと。次回以降にまた戦える機会があったら真剣勝負できればいいのかなと思います」と気遣っていた。

◆開幕2連勝中のDeNAが痛恨のダブルエラーで終盤に2点を献上した。1点を追う8回1死一、二塁から広島堂林が詰まりながらも左前打を放つ。これに左翼・佐野恵太が本塁へ返球。しかし送球がそれて捕手・山伊藤が捕球できず。後逸している間に三塁にストップしていた二塁走者が生還した。悪夢は終わらない。カバーに入ったオースティンが素早く本塁に送球するも、これも悪送球となってボールは転々。一塁走者までも悠々と本塁に生還し、打者走者も二塁まで到達した。開幕2戦目までは佐野やオースティン、牧、石上らの好プレーが相次いで投手を助けたが、痛恨の悪送球2連発となった。

◆DeNAドラフト1位の度会隆輝外野手(21)が、5打席凡退し、前人未到の大記録とはならなかった。1回先頭、広島アドゥワを前に空振り三振に倒れると、第2打席、第3打席は中飛、第4打席は遊ゴロ、9回の第5打席は空振り三振だった。開幕戦の第2打席ではプロ初安打初本塁打となる同点3ランを放ち、三浦監督政権下で初の開幕戦白星に貢献。前日30日の同戦では第1打席に頭部付近に死球を受けても動じず。第3打席に右翼席へセ・リーグ史上初の新人で開幕から2戦連続アーチをかけた。さらにその後もサイクル安打に王手をかける4安打と大暴れしていた。この日も本塁打を打てばプロ野球史上初の新人での開幕から3試合連続本塁打だったが、大記録とはならなかった。チームも8回に悪送球2連発など、守備でも精彩を欠き、24年ぶりの開幕3連勝とはならず。今季初黒星を喫した。

◆DeNA松尾汐恩捕手(19)がプロ初出場を果たした。1点を追う6回2死一、二塁のチャンスで投手の大貫の代打で登場。DeNAファンからの松尾コールに包まれながら打席に向かった。広島益田の初球から積極的にスイング。しかし、134キロのスライダーを仕留めきれずに一邪飛に倒れた。悔しそうな表情を浮かべてベンチに戻っていった。松尾はルーキーイヤーの昨季、1軍登録はされるも出場はなし。オープン戦では20打数7安打1本塁打と持ち前の攻撃力でのアピールが実り、初の開幕1軍入り。開幕3戦目にしてつかんだ同点のチャンスでの初打席だったが、プロ初安打とはならなかった。

◆育成出身2年目の楽天辰見鴻之介内野手(23)が、1軍合流即、大仕事をやってのけた。延長11回無死一塁で代走として1軍初出場。三塁まで進むと、小深田の浅い左犠飛からヘッドスライディングで生還した。「外野にフライが飛べば、帰れるかなとは思ってたんでよかった」。今江監督から「何かスパイスになるような選手やプレーがほしかった」と期待された通りの結果を残した。

◆今季初スタメンの広島田中がチームを救った。「2番三塁」で先発。同点の3回にDeNA大貫の浮いた直球を右翼ポール際に1号ソロ。「傾向とスコアラーさんの言ったことを整理して打ちました。自分の有利なカウントですし、自分のスイングをしようと心がけた」。新井監督も「いい打ち方をして、いいポイントでいい反応できているから切れない。彼の技術だと思う」とたたえた。外国人2選手の離脱により、出場機会は増えそうだ。

◆広島の新助っ人、ジェイク・シャイナー内野手(28)=前マリナーズ=とマット・レイノルズ内野手(33)=前レッズ=が出場選手登録を外れた。シャイナーは30日のDeNA戦(横浜)の試合中の守備で右手中指を痛めて途中交代し、同日に東京都内の病院で「右手中指PIP関節剥離骨折」の診断を受けた。レイノルズも同戦の試合中に左肩の違和感を訴えて途中交代し、この日、広島に戻って病院で診断を受ける予定。貴重な右打者であり長打力の期待できる2人の離脱は痛手となりそうだ。代わって、中村奨成外野手(24)、二俣翔一内野手(21)が今季初昇格した。

◆昨年のドラフト1位、DeNA・松尾汐恩捕手(19)が1―2の六回2死一、二塁の好機に代打でプロ初出場。本拠地は大きな拍手に包まれたが、1球目からスイングを仕掛けるも力のない一邪飛に終わり、悔しそうな表情を浮かべた。松尾は1年目の昨季は1軍登録を果たすも出場はなし。今季はオープン戦で打率・350とアピールし、初の開幕1軍入りを果たした。

◆広島が今季初白星。1―1の三回に田中のソロで勝ち越し、八回は失策にも乗じて3点を加えた。アドゥワが5回1失点と好投し、5年ぶりの先発勝利を挙げた。DeNAは一回の1点のみで10残塁と攻めきれなかった。

◆DeNAは31日、広島に1-5で敗れた。9回は空振り三振に倒れたDeNA・度会隆輝。この日は5打数無安打に終わった=横浜スタジアム(撮影・荒木孝雄)

◆広島は逆転勝ちで開幕からの連敗を2で止めた。1点を追う二回に田村の内野ゴロの間に1点を奪い、三回には田中の1号ソロで勝ち越し。その後は投手陣が踏ん張った。試合後の新井貴浩監督(47)の一問一答は次の通り。──先発のアドゥワが5回3安打1失点で5年ぶりの先発星「よく頑張った。ナイスピッチングだった。緊張したと思う。彼にとっての開幕戦だし、やっぱり緊張感、疲労感もいつもの登板とは違うからそこまで引っ張ろうと思っていなかったし、ちょっと逆球も多くなってきたので5回ですぱっと(交代を)決めました」──七回に矢崎、八回に島内、九回に栗林を投入した「矢崎、栗林はまだ開幕していなかったし、この球場なので3点差、4点差は何が起こるかわからない。セーフティーリードではないし、明日は月曜(で試合がない)ということで」──田中が三回に勝ち越しの1号ソロ「さすがだね。期待通りの活躍をしてくれた。今年も頼りにしてますよ」──今後も打線を組み替える「そうだね。これはしばらく続いていくと思うし、何カ月かたってボヤっと輪郭ができてくれればうれしい。そんなに簡単にいくもんじゃないと思っている」──田村は二回に内野ゴロの間にプロ初打点を記録したが、開幕カードは11打数無安打「今日もまだヒットはでていないけど、打点は最高の凡打。開幕前に言ったけど、そんなに簡単にボコボコ打てるとは思っていないのでいい経験にしてもらいたい。毎試合毎試合ね。もちろん期待はしているけど、そんなにうまくいくとは思っていない」──チームは今季初勝利「2連敗したけどどうってことないと思っていたから。連日、レフトスタンドにたくさんのファンの方が応援しにきてくれていた。たくさんのファンの方に今年の最初の勝ちをお見せできたのはうれしい」──4月2日のヤクルト戦から本拠地6連戦が始まる「みんなしっかり地に足をつけてプレーしてくれているのは感じる。落ち着いてやってくれている」

◆新助っ人コンビの離脱ショックを振り払った。広島が開幕3戦目で、今季初勝利。チーム1号となるソロで殊勲を挙げた田中がクールに笑った。「出たところでしっかり結果を出したいと思っている。自分のスイングをしようと心がけた」試合前に昨季3Aで30本塁打のシャイナーが右手中指の剥離骨折、メジャー通算225試合に出場し、内野の全ポジションを守ることができるレイノルズが左肩の違和感で離脱した。田中は「2番・三塁」で出場し、1─1の三回1死で大貫の直球を右翼ポール際にほうり込んだ。不敗神話を継続させた。2020年9月25日のDeNA戦から5年間で田中が本塁打を打てばチームは12連勝。現役時代に一緒にプレーした新井監督は「さすが。期待通りの活躍をしてくれた。今年も頼りにしている」と頭を下げた。今季は開幕2連敗スタートも、チームは団結していた。3月29日の開幕戦前には横浜市内のチーム宿舎でのミーティングで新選手会長の堂林が「シーズンを通してみれば苦しいこと、うまくいかないことはたくさんある。みんなでつないでカープらしく泥臭い野球をやっていきましょう」などと呼びかけた。その言葉通り、この日は二塁手・菊池が、遊撃手・小園が、右翼手・田村が安打性の当たりに泥臭く食らいつき、守り勝った。「やっと広島で試合ができる」と田中が語るようにチームは2日から本拠地でヤクルト、中日と戦う。昨季は開幕4連敗から5連勝で巻き返し、最終的には2位と躍進。オフに主力の西川がオリックスへFA移籍したが、ベテランと若手が力を合わせて穴を埋めていく。(柏村翔)

◆開幕から2試合連続本塁打をマークしたDeNAのドラフト1位・度会隆輝外野手(21)=ENEOS=は、3試合続けて「1番・右翼」で出場も5打数無安打に倒れた。試合後にはチームの主軸である先輩の宮崎、佐野から金言を授かった。「トシさん(宮崎)やケイタさん(佐野)とも話したんですけど、プロ野球選手は140試合以上続くので、一日一日しっかり切り替えて、火曜日にはまた新しい打席が始まっているからという話だったので、すごく響くものがある。その人たちの意見をしっかり聞いて、僕の後ろには佐野さんと宮崎さんというすごい打者がいる。僕は本当にその打者にいい形で、いい勢いを持ってこれるかだと思うので、こだわってやっていきます」と前を向いた。三浦監督も「相手が攻め方というのを変えてきますし、そんな全てがうまくいくわけではなく、これもまた次の糧にすればいい」と語った。

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(2↑)
ヤクルト
201 1.000
(-)
-
(↓0.5)
14013
(+5)
7
(+2)
1
(+1)
3
(-)
0.290
(↓0.013)
2.100
(↑0.04)
2
(1↓)
DeNA
210 0.667
(↓0.333)
0.5
(↑0.5)
14011
(+1)
9
(+5)
2
(-)
1
(-)
0.294
(↓0.054)
2.000
(-)
2
(1↓)
巨人
210 0.667
(↓0.333)
0.5
(↑0.5)
1409
(-)
5
(+5)
3
(-)
1
(+1)
0.245
(↓0.032)
1.670
(↓1.67)
4
(-)
阪神
120 0.333
(↑0.333)
1.5
(↑0.5)
1405
(+5)
9
(-)
2
(+2)
0
(-)
0.177
(↑0.018)
2.880
(↑1.62)
4
(-)
広島
120 0.333
(↑0.333)
1.5
(↑0.5)
1409
(+5)
11
(+1)
1
(+1)
1
(+1)
0.230
(↑0.018
3.960
(↑1.67)
6
(2↓)
中日
021 0.000
(-)
2
(↓0.5)
1407
(+2)
13
(+5)
2
(+1)
0
(-)
0.257
(↓0.006)
2.570
(↓1.22)