ヤクルト(☆7対4★)中日 =リーグ戦1回戦(2024.03.29)・明治神宮野球場=
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中日
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ヤクルト
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勝利投手:木澤 尚文(1勝0敗0S)
敗戦投手:松山 晋也(0勝1敗0S)

本塁打
【中日】中田 翔(1号・5回表ソロ)

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◆ヤクルトは2-3で迎えた8回裏、サンタナの適時打で同点とする。続く好機で相手の暴投の間に1点を勝ち越すと、さらに代打・西田の犠飛と西川の適時三塁打が飛び出し、リードを広げた。投げては、5番手・木澤が今季1勝目。敗れた中日は、4番手・松山が乱調だった。

◆ヤクルト山田哲人内野手(31)が、アクシデントに見舞われたようだ。1点を追う3回。新加入の西川の犠飛で同点に追いつき、2死からオスナ、村上の連打で一、三塁の場面。山田に変わり、代打・武岡が送られた。試合序盤に主将が途中交代する珍しい事態となった。想定していない、何かしらの事象が起きたようだ。山田は1点ビハインドの2回先頭から中堅フェンス直撃の二塁打で出塁。次打者・サンタナの中飛で、タッチアップし、三塁へ進塁した。スライディングした際に、足を痛めた模様。不自然な歩き方で、ベンチに下がった。直後の3回守備も遅れてベンチから出てきた。

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◆中日中田翔内野手(34)が移籍1号を放った。1-1の同点で迎えた5回2死走者なしの第3打席。2打席凡退したベテランは、ヤクルト先発サイスニードの2球目スライダーを強振。すくい上げた打球は竜党の待ち受ける左翼スタンドに飛び込んだ。勝ち越し1号ソロ。ベンチもファンも感激する一撃になった。得点力不足解消の切り札として中日に移籍した。オプトアウト権を行使して、巨人との複数年契約を破棄。「僕は立浪さんの1本の電話で本当に(移籍を)決意した。純粋にありがたかった。僕なんかに筋を通してくれたのもありがたかった」。交渉解禁後の即行ラブコールで即決した。新天地での開幕戦には覚悟も秘めた。プロ17年目のベテランにとっては日本ハム、巨人に次ぐ3球団目。背番号「6」のブルーのユニホームで15年連続での開幕スタメンに「4番・一塁」で名を連ねた。「もうやるしかない。やる自信もある。ダメだったら辞めるだけ。僕にとって野球人生もラストスパート。ダメだったら。球団から必要ないよと言われたら、そこまでだから。それを言われるまでは、全力で突っ走るだけ」。中日での初キャンプに臨む中で決意を口にしていた。立浪監督は就任以来、2年連続最下位の屈辱に甘んじた。「選手ももちろん悔しいだろうけど、監督が一番悔しい。みんなで頑張って男にしたい」。強竜打線の軸を期待される中田が新天地での最高のスタートを切った。

◆ヤクルト先発のサイスニード投手(31)が、初の開幕投手を白星で飾れなかった。初回に先制点を許すと、1-1の4回2死一、二塁はアクシデントに見舞われた。中日先発・柳の打球がサイスニードの右足付近に直撃。ベンチで治療を受けたが、交代はせず、投球を続行。気迫を見せていたが、5回には中田に勝ち越しの1発を浴びるなど、5回96球5安打2失点で降板した。「この開幕戦に投げさせてもらって光栄です。この雰囲気の中、投げることが出来てうれしかった。中日打線、すごく良い打線で負けないようになんとか粘って投げていたが勝ち越されてしまい悔しい」と球団広報を通じてコメントした。

◆中日4番の中田翔内野手が移籍後初本塁打。中田の開幕戦本塁打は日本ハム時代の19年、巨人時代の23年に次いで3本目。3球団で開幕戦アーチは、54、63年大毎(54年は毎日)67年阪神、68、69年広島で打った山内に次いで史上2人目だ。また、中田は日本ハム時代にも4番で記録。2球団の4番で開幕戦本塁打は今年の山川(ソフトバンク、19年に西武でも記録)も含めて8、9人目。日本人選手では86年にロッテ、94年に巨人で打った落合以来30年ぶり。

◆ヤクルト山田哲人内野手(31)が29日、中日との開幕戦(神宮)で負傷交代した。2回先頭から中堅フェンス直撃の二塁打で出塁し、次打者・サンタナの中飛で三塁へ進塁。この際にスライディングし、下半身を痛めた模様。高津監督は、主将の状態について試合直後ということもあり「何の情報も入っていない」。今後については「今から帰ってどうなっているか、確認してからになりますね」と不明とした。

◆ヤクルトが、上を向いて逆転勝利をつかんだ。1点を追う8回。無死一、二塁からサンタナの右翼への適時打で同点に追いつくと、ベンチが一段と盛り上がってきた。なおも無死一、三塁から三走・武岡は、暴投と見るや迷わなかった。「たまたま」と謙遜したが、ギリギリのタイミングで頭から勝ち越しのホームを陥れた。1死二、三塁からは西田の右翼への飛球に、三走・並木が本塁へ爆走。一時はアウトの判定もリプレー検証でひっくり返り「思い切って行けて良かった」と安堵(あんど)した。高津臣吾監督は試合前に、理想のチーム像を口にしていた。「ポジティブですね。うまくいかない時はなかなか楽しくワイワイ出来ないですけど、それでも顔を上げてしっかり前進していくことが大事」試合序盤は少しばかり、暗い雰囲気が漂っていたかもしれない。主将・山田が負傷のため序盤で退いた。それでも、代わりに入った武岡、並木らは諦めなかった。高津監督は「途中から出てきた選手がよくつないだりできたと思います。いい1歩目がみんなで切れたので、明日また半歩、2歩目頑張りたいと思います」。一丸でヤり返した。【栗田尚樹】

◆ヤクルトに新加入の西川遥輝外野手(31)が、攻守で魅せた。2点リードの8回2死一、二塁から中堅への2点適時三塁打。9回の守備では左翼フェンスに激突しながら捕球した。昨年に楽天を戦力外となり、新天地で奮起する男は「朝、監督からスタメンを言い渡されてから凄く長い1日だったなと思いますし、あらためて1軍のプロ野球の試合って素晴らしいものだなと感じました」と笑った。

◆中日中田翔内野手(34)の移籍1号は空砲に終わった。1-1の同点で迎えた5回2死走者なしの第3打席。ヤクルト先発サイスニードの1ボールからの2球目スライダーを強振。すくい上げた打球は竜党の待ち受ける左翼スタンドに飛び込んだ。15年連続開幕戦スタメンを「4番一塁」で刻んだ新主砲の勝ち越し1号ソロに酔いしれたのもつかの間。1点リードでの8回に守備の乱れも絡み一気の5失点。それでも4点を追う9回無死満塁。ヤクルト守護神田口から左中間へ大飛球を放ち犠飛での1点も刻んだ。4打数2安打2打点。「自分のスイングをすることを心がけてる中で、自分のスイングができた。変な緊張感もなく自然に入れた」。巨人との複数年契約を破棄し、得点力不足解消の切り札として中日に移籍した新主砲は初陣で存在感を示した。3球団目で開幕戦アーチで史上2人目の快挙も達成した。黒星発進の立浪監督も「攻撃的にはいい形で点を取れた。最後も惜しいところまでいった」と打線の変化に手応えを得た。「143試合の内の、たかが1試合。切り替えてまた明日しっかりやっていきたい」。17年目のベテランは、球場を離れる際に、翌日へのスイッチを入れた。【伊東大介】▽中日柳(8年目で初の開幕投手も6回途中2失点で勝敗つかず)「気持ちを込めて投げました」▽中日高橋周(初回先制適時打に同点の7回にも勝ち越し適時打)「(2打席とも)追い込まれていたので食らいついていった。(田中)幹也、カリステがよく走ってくれた」

◆今季開幕戦の両軍のスターティングメンバーが発表された。中日は2年目の田中幹也内野手(23)が「2番・二塁」でプロ初出場。ルーキーイヤーの昨季はオープン戦で右肩を脱臼して1軍未出場だった。立浪監督から走塁、守備の技術を買われ、レギュラー奪取の期待がかかる今季、オープン戦9試合で打率・167だったが開幕スタメンの座をつかみ取った。巨人から新加入の中田翔内野手(34)は「4番・一塁」で先発。下位打線は7番に新外国人のアレックス・ディカーソン外野手(33)=前独立リーグ=、8番に同じく新外国人で3月支配下登録されたクリスチャン・ロドリゲス内野手(21)=キューバリーグ=が起用されることになった。

◆中日が一回、高橋周平内野手(30)の左翼線二塁打で先制した。1死から右前打でチーム初出塁した田中を一塁に置いて、フルカウントからサイスニードの外角直球を逆方向へ。速い打球が三塁線を破って外野へと抜けた。田中が快足を飛ばして一気に本塁生還。勢いづける先制打となり、高橋周は二塁ベース上からベンチに向けてガッツポーズをつくった。昨季はスタメン出場は34試合に終わり、今年は2軍キャンプでスタート。それでと昨年に続く開幕スタメンの座を獲得し「周りに与えてもらったチャンスだと思って死ぬ気で頑張ります」と気合いを入れて臨んだ開幕戦で、いきなり快音を響かせチームに先鞭をつけた。

◆ヤクルト・西川遥輝外野手(31)=前楽天=が「2番・右翼」で先発し、今季のチーム初打点を挙げた。1点を追う三回1死三塁で、同点の中犠飛を放った。カウント3ボールからの4球目、甘く入った直球を振りぬいた。昨季限りで楽天を戦力外となり、再起を期す背番号3がスタメン起用に応えた。

◆ヤクルト・山田哲人内野手(31)が、途中交代した。「5番・二塁」で先発し、二回先頭の第1打席で中越え二塁打。続くサンタナの中飛で快足を飛ばして三塁に進んだが直後に両手を膝につき、立ち止まった。下半身に何らかのアクシデントが起こったとみられる。三回の守備には就き、二ゴロをさばいたが、その裏、2死一、三塁の好機で回ってきたが、代打に武岡が送られた。

◆ヤクルト・丸山和郁外野手(24)のシーズンは「礼」から始まった。一人暮らしの自宅に飾られた神棚に手を合わせ、「1年間、よろしくお願いします」と頭を下げてから出発。神棚は東京・府中市の大國魂(おおくにたま)神社へお祓いに訪れたことをきっかけに設置したという。「開幕はプロ野球選手の〝仕事始め〟。無事に過ごせるように」と思いを込めた。中継ぎ右腕の大西広樹投手(26)は「始まりをきれいな状態で迎えたい」と、新品のナイキのスニーカーを履いて球場に入った。

◆中日・中田翔内野手(34)が1ー1の五回、今季1号ソロを放った。新4番として臨んだ開幕試合。一回は中飛、三回は空振り三振に倒れ、迎えた2死走者なしの第3打席。カウント1ー0からサイスニードのスライダーを豪快に振り抜いた。打った瞬間それとわかる大きな打球はそのままレフトスタンドへ。勝ち越しのソロ弾を放ち、ダイヤモンドを一周しながらベンチ、スタンドへ指差し喜びを表現した。「良いスイングができました。仕留めることができて良かったです」オープン戦では状態が上がらず、23日、24日のロッテ戦(バンテリン)は欠場。「全然大丈夫です」と強調して開幕試合に臨んだが、ぶっつけ本番にもかかわらずいきなり本番で結果を出し、侍ジャパン4番打者の貫禄を見せつけた。

◆自身初の開幕投手としてマウンドを託された中日・柳裕也投手(29)は2-1で1点リードの六回、無死満塁とされたところでマウンドを降りた。直後に同点に追いつかれ、今季初勝利はなくなった。一回、二回と先頭に安打で出塁を許しながらも後続を断って無失点。1ー0の三回に塩見の中前打と盗塁、守備の乱れから1死三塁とされると西川の犠飛で1ー1の同点に追いつかれた。四回、五回は三者凡退とし、五回には中田翔内野手(34)が左越えソロを放つなど援護ももらった。だが、六回に踏ん張りを欠いた。先頭オスナに遊撃内野安打、続く村上に中前に弾き返され、途中出場の武岡には三塁内野安打を許し、3連打で満塁のピンチを背負った。球数は79球とまだ余力を残していたが、ベンチはここで動いて2番手・勝野に交代となった。直後にサンタナの犠飛で2-2の同点に追いつかれた。

◆中日は2ー2の七回に高橋周平内野手(30)がライトへのタイムリーを放って1点を勝ち越した。先頭の代打・カリステが三塁内野安打で出塁し、田中がバントで送って迎えた1死二塁。この日4度目の打席に立った高橋周はカウント1ー2からヤクルト3番手・嘉弥真のチェンジアップを捉えて右前へ運んだ。二走をかえすタイムリーで3ー2と再び勝ち越した。一回1死一塁では左翼線へタイムリー二塁打を放ったのに続いてマルチ安打。「開幕戦なので緊張すると思いますけど、いつもどおりやりたい。やるしかない」と話して臨んだ今季初戦で早速クリーンアップの役割をやってのけた。

◆中日はヤクルトに競り負け、黒星スタートとなった。一回に高橋周平内野手(29)が1死一塁から左翼線へタイムリー二塁打を放って先制。自身初の開幕投手となった柳裕也投手(29)は一回、二回を無失点で滑り出したが、1点リードの三回1死三塁から西川の犠飛で1ー1と追いつかれた。しかし五回に中田翔内野手(34)が左越えに中日での初アーチとなる1号ソロを放って2ー1。援護点をもらった柳だったが、六回に踏ん張りを欠いた。先頭からオスナ、村上、武岡に3連打を許し、無死満塁とされたところで降板。直後にサンタナの犠飛で2ー2の同点とされた。七回に高橋周がこの日2本目のタイムリーを放って3ー2とリードを奪った。しかし、八回に4番手で登板した松山晋也投手(23)がリードを守れなかった。無死一、二塁からサンタナに同点タイムリー、さらに一、三塁から中村への初球が暴投となり、三走に勝ち越しの生還を許した。さらに代わった梅野雄吾投手(25)も2死一、二塁で2点三塁打を打たれるなど、集中打で相手に5点を奪われ、3ー7とされた。九回には無死満塁から中田の犠飛で1点を返したが、後続を断たれ力尽きた。昨季に続く2年連続の開幕戦勝利はならなかった。

◆積極的なスイングに、攻撃的な走塁。燕のリードオフマンが、相手の嫌がる理想の1番打者をグラウンドで体現した。中日との開幕戦(神宮)に「1番・中堅」で先発出場したヤクルト・塩見泰隆外野手(30)が何度も快音を響かせた。一回の第1打席は、1ストライクからのファーストスイングで、中前打を記録。いきなりHランプをともして、勢いに乗った。0-1で迎えた三回の第2打席はカウント2-2から中前打。球場の盛り上がりが収まらない中、2番・西川への2球目で盗塁に成功した。敵失も絡んで、快足を飛ばして三塁へ。その後、西川の中犠飛で生還した。リーグ連覇を達成した2021、22年は不動の1番打者に君臨した切り込み隊長。相手が嫌がる1番打者を周囲に尋ね、「各方面に話を聞くと、投手の立ち上がりは不安で、そこでスイングを仕掛けてくるのは嫌だと。しっかり相手が嫌がるようなことをできれば」と研究。「攻撃的な1番が理想。攻撃的に積極的に仕掛けていくのが僕のタイプなので、そういうところは心掛けている」と理想とする1番像を掲げていた。試合は2―3で迎えた八回に大逆転。村上の遊ゴロ失策、四球のあとサンタナが右翼へ同点打。さらに松山の暴投で勝ち越すと、四球と犠打のあと西田の犠飛でこの回3点目。なおも塩見が申告敬遠でつないだ2死一、二塁で、西川がダメ押しの2点三塁打を放った。一挙5得点のビッグイニングでヤクルトが開幕戦を白星で飾った。

◆ヤクルトは1点を追う八回、無死一、二塁からドミンゴ・サンタナ外野手(31)が右中間フェンス直撃の適時打で同点に追いつくと、なおも一、三塁から松山の暴投の間に三走の武岡龍世内野手(22)がヘッドスライディングで生還し勝ち越しに成功。その後も得点を重ねこの回、一挙5点を奪った。以下、サンタナのヒーローインタビュー。--開幕戦を勝利で飾った「いいスタートが切れて素晴らしい」--八回の同点打について「チームに貢献できてよかった」--ファンの大声援を受けて「ファンの皆さま、ご声援ありがとうございました。最後まで応援ありがとうございます。明日も頑張りましょう」

◆ヤクルト・村上宗隆内野手(24)は「4番・三塁」で先発し、4打数2安打と好発進した。「チームも勝ったので、いいスタート切れました」1打席目は空振り三振に倒れたが、三回2死一塁の第2打席は強烈な右前打、六回無死一塁の第3打席は中前打を放った。さらに、1点を追う八回先頭では高々と上がったフライが、遊撃手後方でポトリ。記録は敵失となったが、「ヒットに訂正してほしいです」と本音をのぞかせた。これで、開幕戦は3年連続白星。主砲は「逆転勝ちできたので、形はどうであれ、チームも盛り上がっていますし、また明日勝てるように頑張りたいなと思います」と汗をぬぐった。

◆ヤクルトは1点を追う八回に一挙5点を奪い開幕戦を勝利で飾った。八回に5番手でマウンドに上がり1回無失点に抑えた木沢尚文投手(25)が今季初白星を挙げた。以下、木沢のヒーローインタビュー。--1点を追う八回に登板「(先発の)サイスニード(5回2失点)が一生懸命投げてくれましたし、リリーフピッチャーも必死に最少失点で繋いでいたので、僕もなんとかゼロに抑えてチームいい流れを持っていきたいなとマウンドにあがりました」--八回を3者凡退に抑えて、その裏の攻撃でチームが逆転「宗(村上)から始まってなにがなんでも追いつくぞって雰囲気がベンチの中にもありましたので、祈るように見てました」--今シーズンの目標「場面を問わずどんな展開でも腕を振って投げていきますので、最後に優勝して最高のシーズンにスワローズファンの皆さんと一緒にしてきたいと思います」--ファンにメッセージ「たくさん神宮球場に来て熱い声援お願いします。僕たちも頑張ります」

◆ヤクルトが2-3と劣勢の八回、中日のミスに乗じて西川遥輝外野手(31)の2点三塁打など集中打を浴びせて逆転勝利=神宮球場(撮影・加藤圭祐)

◆ヤクルトは1点を追う八回に一挙5点を奪い開幕戦を勝利で飾った。昨季限りで楽天を戦力外となり、再起を期すヤクルト・西川遥輝外野手(31)は「2番・右翼」で先発し、1安打3打点と活躍。さらに九回無死満塁のピンチで中田の打球をフェンスにぶつかりながらキャッチするファインプレーを見せ、チームの勝利に貢献した。以下、西川のヒーローインタビュー。--『西川来てくれてありがとう』とう声援もありましたが「まだ、あと142試合あるので、始まったばっかりです」--九回無死満塁の場面でファインプレー「ボールを追っかけて手を出したら入ったって感じで、本当に良かったな」--八回に三塁打をマーク「(山田)哲人が早い段階(アクシデントで三回に途中交代)でいなくなってしまったので、みんなで『哲人のためにも』という声が出ていたので、後で哲人にいい顔で会えるなと思うな」--ファンへメッセージ「残り142試合応援お願いします」

◆中日・中田が五回の第3打席で左翼へソロアーチを放った。中田が開幕戦で本塁打を放ったのは、日本ハム時代の2019年、巨人在籍時の昨年に続く通算3本目。在籍3球団で開幕戦アーチをマークしたのは、山内一弘(1954、63年の毎日・大毎=2本、67年の阪神=2本、68、69年の広島=3本)に次いで2人目。

◆楽天を戦力外となり今季ヤクルトに加入した西川遥輝外野手(31)は「2番・右翼」で先発出場し、1安打3打点。三回に犠飛で移籍後初打点を記録し、八回は中越えの2点三塁打を放った。左翼を守った7-3の九回無死満塁では中田の飛球をフェンスにぶつかりながら好捕。いきなり登壇したヒーローインタビューでは同学年の山田が途中交代したことに触れ「みんなが哲人のためにという声が出ていた。あとで哲人にいい顔で会える」と語り、燕投の喝采を浴びた。

◆「4番・三塁」で先発出場したヤクルト・村上宗隆内野手(24)は4打数2安打。開幕戦で好発進し「チームも勝ったので、いいスタートが切れました」と汗を拭った。1点を追う八回先頭では高々と上がった打球が遊撃手の後方に落ち、そこから逆転勝利につながった。記録は敵失となったが「ヒットに訂正してほしいです」と胸中を垣間見せた。

◆中日は黒星スタートの中、巨人から新加入の「4番・一塁」の中田翔内野手(349の豪快な初アーチが光明となった。五回に1号となる一時勝ち越しの左越えソロを放ち、侍ジャパンの元4番打者として意地を示した。「勝ち切りたかった。悔しい」日本ハム、巨人を通じて15年連続の開幕スタメン。新天地での開幕戦を勝利で飾れず残念がったが、期待通りの豪打はきっちりと披露した。五回2死走者なしで迎えた第3打席。1ボールからサイスニードのスライダーを振り抜いた。打った瞬間それとわかる、レフトスタンドへの大きな一発。移籍初アーチを放ってベンチで仲間とタッチを交わした。「しっかりと自分のスイングをしたいと心がけていた中で自分のスイングができた」七回には遊撃に内野安打。九回無死満塁ではフェンス手前への大きな犠飛で、4番に座って2安打2打点。オープン戦は打率・132と状態が上がらず、23、24日のロッテとの2試合(バンテリン)も欠場し、〝ぶっつけ本番〟で迎えた開幕戦で健在を印象付けた。敵地ながらレフトスタンドの竜党ファンの「中田コール」はひと際大きく「思ったより熱狂的。声援が選手の背中を押してくれる。ありがたい」と感激した。黒星スタートとなったが、143試合のうち1試合が終わったばかり。初戦から周囲の心配を吹き飛ばしたスラッガーの本領発揮はこれからだ。(上阪正人)

◆まさに、一丸で勝ち取った!! ヤクルトは29日、中日1回戦(神宮)に7―4で逆転勝利を飾った。山田哲人内野手(31)が途中離脱した中、代わった武岡龍世内野手(22)や並木秀尊外野手(25)ら若手が足を使って躍動。強力打線だけではない新生スワローズの船出を印象付けた。3年連続の開幕戦勝利は、球団では2004―06年以来3度目。神宮球場での2年連続開幕戦勝利は史上初となった。誰一人、諦めていなかった。必死になって、つかみ取った。ヤクルトが逆転で開幕戦白星スタート。高津監督はドキドキのシーソーゲームをものにし、表情を崩した。「序盤のチャンスでなかなか1本が出なかったんですけど、よくあそこでひっくり返したなと。相手のミスもあって、四球も絡めて、ヒット2本で5点を取ったのかな。野球って不思議だなと思いましたね」ハイライトは1点を追う八回だ。村上が敵失で二塁に進むと、サンタナの右中間への適時打で追い付く。なお無死一、三塁。中日・松山の暴投で、途中出場の三走・武岡が迷わずスタートを切った。捕手がやや一塁側にこぼしただけだったが、22歳は〝快足〟を飛ばして決勝点をもたらした。1死二、三塁では代走・並木が西田の浅い右翼への飛球で生還。若手が足で躍動した。

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
DeNA
100 1.000- 1424310 0.3133.000
1
巨人
100 1.0000 1424010 0.2940.000
1
ヤクルト
100 1.0000 1427401 0.3444.000
4
阪神
010 0.0001 1420400 0.1254.500
4
広島
010 0.0001 1423400 0.2784.500
4
中日
010 0.0001 1424710 0.3242.250