阪神(☆4対2★)オリックス =オープン戦2回戦(2024.03.23)・京セラドーム大阪=
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ORIX
0000110002600
阪神
10011100X4501
勝利投手:大竹 耕太郎(1勝1敗0S)
(セーブ:ゲラ(0勝0敗1S))
敗戦投手:カスティーヨ(1勝2敗0S)

本塁打
【阪神】佐藤 輝明(3号・6回裏ソロ)

  DAZN
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◆阪神は、中野がオープン戦35打席ぶりのヒットを含む2安打を記録。1番打者での起用に応え、復調の兆しを見せた。一方のオリックスは、先発・カスティーヨが6回途中4失点。シーズン開幕を前に、課題を残す内容となった。

◆阪神梅野隆太郎捕手(32)が1軍に合流した。ここまで右肩肉離れから復活を目指し、開幕約1週間前の合流。試合前練習が行われるグラウンドに姿を見せた。梅野は前日22日にウエスタン・リーグのくふうハヤテ戦(鳴尾浜)で実戦復帰。2月20日の練習試合、韓国・サムスン戦(宜野座)以来、31日ぶりとなる実戦で3イニングをプレー。投ゴロ、中飛と2打数無安打に倒れたが、いずれも鋭い打球を放っていた。試合出場後には「不安事もなく全然できたので、それが一番良かった。ゲームでしか感じられないものを感じられたし、自分自身の状態も嫌な感じなく過ごせた」と話し、1軍オリックス戦後には岡田彰布監督(66)が「明日から来るよ」と23日からの合流を明言していた。

◆20日のソフトバンク戦(ペイペイドーム)で右足首付近を痛め、2日連続で別メニュー調整を行っていた阪神森下翔太外野手(23)が、この日の試合前練習でグラウンドでのフリー打撃を再開した。22日の試合後、岡田彰布監督(66)は森下について「そら試合は無理よ」と説明。すでに病院での診察は済んでおり「大丈夫やからいてるやん。骨折やったら入院してるやろ」とし、重傷ではないことに言及していた。

◆阪神近本光司外野手(29)、大山悠輔内野手(29)、森下翔太外野手(23)の主力3人が、試合前のシートノックに入らなかった。近本は20日のソフトバンク戦を疲労のため欠場。前日22日のオリックス戦で復帰していたが、この日は試合前のフリー打撃をグラウンドで行わなかった。大山は下半身の張りを抱えており、森下も右足を痛め、ともに前夜の試合を欠場していた。この日から1軍に合流した梅野隆太郎捕手(32)はシートノックに就いた。試合開始前に京セラドーム大阪に合流した阪神野口恭佑外野手(23)が左翼、島田海吏外野手(28)が中堅の守備でノックを受けた。

◆阪神野口恭佑外野手(23)、島田海吏外野手(28)が、試合前に京セラドーム大阪に合流した。この日、鳴尾浜で予定されていたウエスタン・リーグのくふうハヤテ戦は雨天中止となっていた。2人は甲子園室内練習場で練習をこなし、移動してきた。阪神は右翼レギュラーが確実視されている森下翔太外野手(23)が、20日のソフトバンク戦で右足を負傷。この日、フリー打撃を再開したものの、3月29日の開幕戦へ不安を残す状況だ。春季キャンプ1軍完走した野口は、3月は1軍戦の出場なし。島田はキャンプから2軍スタートで、これが今季初の1軍合流となる。逆転での開幕1軍をかけ、アピールなるか。

◆右足を痛めていた阪神森下翔太外野手(23)と下半身の張りを抱える大山悠輔内野手(29)はともにベンチメンバーから外れた。また近本光司外野手(29)もベンチを外れた。代わりに、島田海吏外野手(28)が「2番中堅」で先発する。島田とともに急きょ2軍から駆けつけた野口恭佑外野手(23)も「6番左翼」で出場する。大逆転での開幕メンバー入りへ、最後にアピールになる。オープン戦で初めてDHを使用せず、先発投手の大竹耕太郎(29)が9番に入った。なお、この試合は阪神の主催で行われる。

◆阪神佐藤輝明内野手(25)が、持ち前の豪快さで球場を沸かせた。初回1死二塁の第1打席。カスティーヨの低め148キロ直球を打ち返すと、バットが真っ二つに割れた。バットの破片が高くはずみ、二塁方向へ。二ゴロに倒れたが、その様子に京セラドーム大阪のファンはどよめいていた。

◆阪神中野拓夢内野手(27)に、久々に安打が出た。1番二塁で先発。初回の第1打席、追い込まれながらもカスティーヨの150キロ直球を左前打とした。鋭いライナーを打ち返した。これが実に35打席ぶりの安打となった。中野は8日ヤクルト戦で安打を放ってから、前日22日まで34打席連続無安打だった。オープン戦ラスト2試合のところで快音を響かせ、周囲を安心させた。

◆阪神前川右京外野手(20)が、残り少ないオープン戦でアピールの一打を決めた。初回1死一塁。カスティーヨの147キロ直球を捉え、左中間へ先制の適時二塁打。3試合ぶりの安打で「3番右翼」のスタメン起用に応えた。「打ったのはストレート。追い込まれてからでもしっかり自分のスイングができたと思います。なんとか打つことができてよかったです」とコメントした。この日は右足負傷の影響でベンチ外の森下翔太外野手(23)に代わり、右翼での起用。開幕スタメンへ、貴重な一打を放った。

◆阪神梅野隆太郎捕手(32)が1軍合流初日に途中出場した。開幕まで1週間を切り、貴重な戦力が帰ってきた。6回から「7番捕手」で途中出場。京セラドーム大阪に梅野がコールされると、ひときわ大きな歓声が上がった。この回から高卒2年目左腕門別啓人投手(19)とバッテリーを組んだ。6回裏2死からの打席では虎党から応援歌が流れる中、オリックス小野と対戦。四球を選び、拍手が送られた。ここまで右肩肉離れから復活を目指し、調整を進めてきた。前日22日にウエスタン・リーグのくふうハヤテ戦(鳴尾浜)で実戦復帰。2月20日の練習試合、韓国・サムスン戦(宜野座)以来、31日ぶりとなる実戦で3イニングをプレーし、1軍オリックス戦後には岡田彰布監督(66)が「明日から来るよ」と23日からの合流を明言していた。

◆阪神大竹耕太郎投手(28)は5回1失点で開幕前のラスト調整を終えた。快調に立ち上がり、2回、3回は長打を打たれたが後続を抑えた。失点は5回の併殺の間に失った1点だけ。4安打1四球と安定感のある内容だった。「前回の反省を生かしながら投げられました。とくに、高くて傾斜のあるマウンドに対してどうアプローチしていくか、京セラドーム大阪で投げることも決まっていたので、この1週間、トレーニングや練習の中で意識して過ごしてきました。投球内容としても走者を出してしまいましたが、味方の守備もいいのでゴロを打たせたら2つアウトが取れると思って投げました。開幕に向けてしっかりと準備していきたいです」巨人との開幕2戦目の先発が有力視される昨季12勝左腕。調整が遅れていたため、開幕2戦目を巡って門別啓人(19)も候補に再浮上していた。その門別が大竹のあとに6回から登板した。この日の2軍戦が雨天中止になり、急きょ京セラドーム大阪に場所を変えての登板となった。

◆オリックス西川龍馬外野手(29)が得意の「ゴルフスイング」で沸かせた。6回尾1死三塁。阪神門別啓人投手(19)の見逃せばボールの内角低め直球に対し、ゴルフのようにヘッドを縦に落としてミート。二遊間をきれいに抜く適時打にしてみせた。広島時代から見せてきたたぐいまれなバットコントロールで1点差に詰めよった。

◆阪神佐藤輝明内野手(25)が右翼中段まで届く豪快弾を披露した。3-2の6回先頭でオリックスの先発カスティーヨの2球目、131キロの変化球を完璧にとらえ、オープン戦3号ソロ。一塁で本塁打を確信すると右手を突き上げた。「打ったのはフォーク。しっかり自分の形で良いスイングをすることができました。甘いボールを1球で仕留めることができてよかったです」とコメントした。前日22日のオリックス戦でも3安打の猛打賞。開幕まで1週間を切る中、虎の主砲が絶好調だ。

◆阪神が19日のソフトバンクとのオープン戦(ペイペイドーム)以来となる3勝目を挙げた。先制点は左翼レギュラー争い中の前川右京外野手(20)のバットから生まれた。初回1死一塁。カスティーヨの147キロ直球を捉え、左中間へ先制の適時二塁打。3試合ぶりの安打で「3番右翼」のスタメン起用に応えた。4回に糸原の中犠飛で1点を追加し、5回は島田の二ゴロの間に3点目を追加。そして2点差に詰め寄られて迎えた6回、佐藤輝明内野手(25)がオリックスの先発カスティーヨの2球目、131キロの変化球を完璧にとらえオープン戦3号ソロを放った。この日は右足を痛めていた阪神森下翔太外野手(23)と下半身の張りを抱える大山悠輔内野手(29)がベンチを外れたが、梅野隆太郎捕手(32)が6回から「7番捕手」で途中出場し、1軍復帰。快音が止まっていた中野拓夢内野手(27)は初回に35打席ぶりの安打を放つなど、明るい材料もあった。先発の大竹耕太郎投手(28)は、5回1失点と上々の投球。先発予定だったこの日の2軍戦が雨天中止となったため、6回から登板した門別啓人投手(19)は、2回2安打1失点だった。

◆阪神が19日のソフトバンクとのオープン戦(ペイペイドーム)以来となる3勝目を挙げた。先発の大竹耕太郎投手(28)は5回1失点と好投。試合後、岡田彰布監督(66)は「まあ、これでひと安心やな。もう、なあ、調整や。一週間なあ。おーん。(中)6日というか」と話し、開幕2戦目の30日巨人戦(東京ドーム)先発が濃厚となった。また6回から登板した門別啓人投手(19)については「まだあと(先発)4人おるからな。またアクシデントがあるかもわからんから、準備だけはしとかんと」とかねて言ってきた「予備1番手」であると話した。阪神岡田監督の一問一答は以下の通り-大竹は本来の投球おーん。まあ、よかったなあ、おーん。まあ、これで一安心やな。-前回から調子を上げてくれた前回はもっと(イニングが)短かったし、五回までいってくれたらな。おーん。あとは、もう、なあ、調整や。1週間なあ。おーん。(中)6日というか。-特にこの1週間でよくなったところはだから低めな、ボールを、ガン的にはそんな出んけど、伸びてるんやろうな、打席の中でな。低めがな。俺らはそらベンチで見とったら分からへんけど、バッターの見送り方とかな。そういうの見てると、やっぱりボールいっているんやろうなという感じやもんな。-門別は2軍戦が雨天中止になったことでこちらで登板した。いやいや、そや、今日向こうで先発やったからな。急きょ来させたんよ。ちょっと投げとかなな、京セラのマウンドも使うしな。おーん。だから、まあ、打順が回ってきたら1回でも良かったしな。(打順が)回ってこなかったから2回いったけど。それはもうなれもあるしな。-ずっと言っているように、門別は先発の誰かに何かがあった時にそういう準備やわ。まだあと4人おるからな。またアクシデントがあるかもわからんから、準備だけはしとかんと。来週も天気が悪いし、そのへんはいろいろ考えておかなあかんわな。-このあたりで投げておくと、どこにでも投げられるいけるいける、それはいける。最後まであれよ、向こうは連れていくよ。何かあったらいかんからな。-ゲラは初めて9回に投げたまあ右左関係なしでな、1回並び的にそれでいってみよかあいうだけであって、もう今日は最後やわ。あの2人はもう、そうでないと他のピッチャーも明日な、投げさせなあかんからなあ、おーん。だから来週もちょっと投げさせなあかんからなあ、ブルペンの中継ぎはなあ。明日そんなにイニングないと思うよ、やう投げても3人か4人やからな、結局。-点差、観客といい本番を味わうにはいい登板になった。いやいや、高校野球雨やからなあ思とったよ、オレは。おーん、この入り方はな。良かったやん、ホームでな。相手に行くよりはな、こっちの収益でお前。-ゲラは落ち着いていたまあな、こういう形初めてやったからな。だから7回終わった時点で、8回岩崎、九回げらてな、ブルペンにもそういう流れいうか、本番なったらそういう形なると思うから。まあ点差とかな、そういう意味ではなんかな、本番みたいな形でいけたから良かったよ、そういう経験できたからな。-クローザーは開幕後も決めずまだそれは決めてない、おーん。-今のところどちらでも行けそうまあそうやなあ、まあちょっと右左、あまりにも固まってたらな、おーん。そらあれや、左の時は岩崎な、最後行くかも分からんし、それは打順とか、そういう形でなあ、じょじょに固めていったらええと思うよ。

◆阪神が19日のソフトバンクとのオープン戦(ペイペイドーム)以来となる3勝目を挙げた。先制点は左翼レギュラー争い中の前川右京外野手(20)のバットから生まれた。初回1死一塁。カスティーヨの147キロ直球を捉え、左中間へ先制の適時二塁打。3試合ぶりの安打で「3番右翼」のスタメン起用に応えた。この日4打数2安打の前川に、岡田彰布監督(66)は「もう右(投手)やったら前川使うよ。そんなん、打つんやから、使ったら」と右投手の際にスタメン起用することを明言した。また35打席ぶりに安打を放った中野拓夢内野手(27)については「そらもう出るよ。前飛んだらどっか落ちるよ」と話して笑わせた。阪神岡田監督の一問一答配下の通り-打線では中野が久しぶりにああ、そらもう出るよ、そんなのお前、そんな出んことはないからお前、前飛んだらどっか落ちるよ。まあ、でもなあちょっと、大きなってる言うてなあ、中でだいぶ打っとったから、そないして言うたから、振りが大きかったもんな、やっぱりな、おーん。-左方向に打てたのも状態良くなっていきそうまあそうやろな、おーん。これはもう、今ヒット出て安心してるだけであって、開幕から出んとあかんわけやからな、今度はそら。そらそこまで出んよりはええと思うけどな。-森下は打撃練習再開。少しずつ前進うん。まあ、明日無理させへんよ、そんなんもう。そんなん。もう29日に万全で行ったらええんやから、大山にしろな。そんなんお前明日のためにどうやこうや言う話じゃないやん、もうこんなんは。近本しかりな。29(日)にな、万全の態勢でいった方が。あしたなんか勝ち負けなんか関係ないんやから。それよりも体調を整えて万全の方が、チームにとっていいわけやから。-前川はオープン戦を通じていいものを見せたうん。もう右(投手)やったら前川使うよ。そんなん、打つんやから、使ったら。まあ左はちょっとな、ちょっと苦労してる部分あるかなら。その辺は右バッターと兼ね合いになるけど、右ピッチャーだったら、全然、前川使えるよ。守備にしても、もっとちっちゃいところ守るんやから。なあ? そやろ?-点の取り方もしぶとかった久しぶりにサイン出しただけや。ピッチャー入れた方が(作戦が)いける。そういうことや。

◆オリックス森友哉捕手(28)が豪快な「バット飛ばし」で球場をざわつかせた。2回1死から、大竹耕太郎投手(28)の7球目を強振。だが空を切ったバットが勢いよく一塁ベンチ内まで飛んでいった。中嶋聡監督(54)はじめオリックスベンチ内はびっくり。幸い、ケガ人はいなかったが、森自身も驚いたような表情で、ベンチに帰った。

◆阪神門別啓人投手が「秘密兵器」になるかもしれない。雨天中止の2軍戦から急きょ変更で、2回を1失点だった。大竹の開幕2戦目が当確となり、門別は従来通り「ローテ7番手」の位置づけ。一方、岡田監督は開幕カード巨人戦の同行を明言。開幕当初はロングリリーフ要員でベンチ入りの可能性が出てきた。「中継ぎでもでも抑えでも投げ切れると思っているので、いつ言われても投げられるように準備したい」と前向きだ。

◆阪神佐藤輝明は、過去最高の状態で開幕ゲームに臨めそうだ。大山が欠場し3試合連続「4番三塁」で先発。6回にオリックス・カスティーヨの131キロフォークを捉えた。オープン戦3試合ぶりの3号ソロ。半速球を前さばきで右翼スタンドに運ぶ、得意の形で2球目を仕留めた。「しっかり自分の形で良いスイングをすることができました。甘いボールを1球で仕留めることができてよかったです」。これで5試合連続安打と止まらない。16日の中日戦(バンテリンドーム)で欠場してから、直近5試合で21打数12安打、打率5割7分1厘の大暴れ。オープン戦の打率も2割8分3厘まで上がった。オフに米国で自主トレし「継続できていると思います」と、日々の練習で精度を高めてきた。巨人の開幕投手戸郷の印象を問われると「どんどん投げてくるので振り負けないようにしたいです」と語り、早くも戦闘モード。「やってきたことを出してプレーできたらなと思います」。24日のオープン戦ラストゲームで仕上げにかかる。

◆阪神中野拓夢内野手(27)は少し表情を緩めた。初回、追い込まれながらもカスティーヨの150キロ直球を左前にライナーで落とした。これが実に35打席ぶりの安打。8日ヤクルト戦以来のHランプだった。「ヒットは出ていなかったけど感覚は良くなっていた。ヒットにこだわりすぎると小さくなって当てにいってしまう。まずは自分のスイングをしようと思っていた」と振り返った。第3打席にも左前打。逆方向を意識する本来のスタイルで結果が出た。オフから強い打球を打てるよう取り組み、あえて引っ張る打席もあった。一時的にバランスを崩す結果になったが、前向きな挑戦だった。ここ数日は打ち込んでフォーム修正に努めてきた。苦しむヒットメーカーの姿を見てきた岡田監督は「そらもう出るよ。そんな出んことはないから。前飛んだらどっか落ちるよ」とひと安心の様子だった。中野は言う。「シーズン中であれば精神的にダメージもあったと思う。今だからこそ試せた部分もたくさんあると思う。試して失敗したことを糧にして、もっともっといい状態をキープできるように考えながらやっていきたい」。開幕まで残り2試合で抜け出した長いトンネル。苦しんだ分だけレベルアップするつもりだ。【柏原誠】

◆阪神大竹耕太郎投手(28)が、開幕2戦目の巨人戦(東京ドーム)の先発を確定させた。オープン戦ラスト登板のオリックス戦(京セラドーム大阪)で5回1失点。4安打、1四球にとどめ内容も上々だった。岡田監督は「よかったな。これでひと安心やな」と安堵(あんど)。「5回までいってくれたからな。もう調整や。1週間な。(中)6日というか」と、このまま1週間後、30日のマウンドを託すことを決めた。この日2番手で登板した門別と争っていたが、昨季12勝左腕が危なげない投球を見せ、勝負がついた。今季は1月に左肩のガングリオン(良性のしこり)を除去し調整が遅れていた。3月に入り初実戦。前回16日の中日戦(バンテリンドーム)は5回5安打2失点で納得していなかった。昨年の日本シリーズ以来となるオリックス打線に対し「いい打線ですけど、自信を持って真っすぐを投げられました」。岡田監督も「伸びてるんやろうな、低めがな。バッターの見送り方見てると、ボールいってるという感じやもんな」と直球の質を評価した。現役ドラフトで阪神に移籍後、2年連続で開幕ローテーション入り。昨季の日本一を支えた技巧派にかかる期待は、今季も大きい。「その開幕1試合で野球人生を終えるわけじゃない」と冷静さを保ちつつ「もっと質のいいボールを投げられるようには努力したいので、考えて1週間を過ごせたら」。巨人をなぎ倒し、開幕ダッシュを決める。【中野椋】

◆開幕を万全で迎えるため、阪神岡田彰布監督(66)が主力3人を欠場させた。右足を痛めていた森下翔太外野手(23)、下半身の張りを抱える大山悠輔内野手(29)は前日22日に続きベンチ外。この日は近本光司外野手(29)もベンチ外となったが、蓄積疲労などを考慮されたためとみられる。試合前に3日ぶりの打撃練習を再開した森下について問われた指揮官は、照準は開幕戦となる29日巨人戦(東京ドーム)であることを強調。「明日無理させへんよ、そんなん。もう29日に万全で行ったらええんやから、大山にしろな。明日のためにどうやこうや言う話じゃないやん。近本しかりな」。オープン戦はあくまでもシーズンを戦うための調整の場所。「29(日)にな、万全の態勢でいった方が(いい)。明日なんか勝ち負けなんか関係ないんやから。それよりも体調を整えて万全の方が、チームにとっていいわけやから」と続けた。指揮官の思いをくむように、大山は「やれることやってしっかり準備したい」と話し、森下も「全然、問題なく行けるかなと思います」と話した。この日からDHを解除し、9番に先発投手の大竹を入れるなどいよいよ本番モード。全員が万全の状態で開幕戦を迎える。【磯綾乃】

◆この日1軍に合流した阪神野口恭佑外野手(23)、島田海吏外野手(28)は、スタメン起用に応えることができなかった。鳴尾浜での2軍戦が雨天中止となり、甲子園室内での練習を終えてから京セラドームへ移動。島田は2番中堅、野口は6番左翼で出場するも、ともに無安打だった。島田は24日も1軍同行予定で「食らいつきたい」。野口は2軍に再合流する見込みで「また急に呼ばれた時でもいけるようにやっていきたい」とリベンジの時を狙う。

◆右肩肉離れの阪神梅野隆太郎捕手が31日ぶりに試合復帰した。1軍合流し6回からマスクをかぶった。大歓声を受けた初打席では四球を選んだ。「普通にいい緊張感を持って、そんなに変わりなくできたと思う。久々に帰ってきたなって感じでした。この1カ月、みんなのいろいろな支えもあって順調にできました。ファンの声援が響いたのでうれしかったです」と感謝した。試合は2月20日の韓国・サムスン戦(宜野座)以来。門別、岩崎、ゲラと主力どころをリードし、4イニングを1失点で逃げ切った。「ゲームならではの状況判断はできたかなと思ってます」。開幕メンバーにも順当に名を連ねそうだ。

◆高卒3年目の阪神前川右京外野手(20)が開幕スタメの座をもぎ取った。オリックスとのオープン戦(京セラドーム大阪)に「3番右翼」で先発出場。先制打を含む2安打の活躍で、猛アピールに成功した。オープン戦は17試合で打率3割2厘と好調をキープ。岡田彰布監督(66)は「右(投手)やったら使うよ」と明言した。さあ、29日の巨人との開幕戦(東京ドーム)へ。虎の若武者が右腕・戸郷翔征投手(23)を打ち崩す。前川は二塁に到達すると両手を突き上げ、頭上で何度も手をたたいて喜びを爆発させた。初回1死一塁。カウント2-2からオリックス先発のカスティーヨの147キロの直球を捉え、左中間を真っ二つに割る適時二塁打を放った。3試合ぶりの安打が先制打となり、スタメン起用に応えた。頭の中は20歳とは思えぬほど冷静だった。「バットを短く持って打つか悩んだんですけど、ここはちゃんと振りにいく場面だなと思って、しっかり振れたので良かった」4回の第2打席も追い込まれてから143キロの直球を振り抜き、右中間フェンス直撃の二塁打。2安打1打点の活躍にも慢心はしなかった。「タイミングを早め早めにとって、差されないように。最近、真っすぐで差されるケースが多いので、そこだけはこれからも気をつけてやっていきたい」と力を込めた。オープン戦は17試合に出場し、打率3割2厘。特に右投手との対戦は3割5分1厘と際立つ。この結果に前川をキャンプMVPにも挙げた岡田監督もうなずく。「もう右(投手)やったら前川使うよ。そんなん、打つんやから、使ったら」。文句なしの開幕スタメン決定だ。この日は右足負傷の影響でベンチ外の森下翔太外野手(23)に代わり、右翼での起用。7回からは左翼守備にもつき、両翼での出場準備を進める。昨季、巨人戸郷との対戦成績は4打数2安打。開幕スタメンを勝ち取り、「頑張ります」と短い言葉に気持ちを込めた背番号58。その目はギラついている。今日24日のオリックス戦(京セラドーム大阪)が開幕前ラスト試合。「良くなってきてると思うので、ちゃんと悪いところは修正して、いいところは継続してやっていけるようにしたいなと思います」。快音を響かせて初の開幕スタメンへ弾みをつける。【村松万里子】阪神前川が開幕戦にスタメン出場すると、阪神の高卒3年目では16年の横田慎太郎(鹿児島実、13年ドラフト2位)以来となる。横田は同年3月25日の開幕戦に出場した時点で20歳9カ月。前川が29日の開幕戦に出場すると20歳10カ月で、20歳以下のスタメン出場も横田以来だ。76年の掛布雅之も、高卒3年目、20歳10カ月で開幕戦に先発出場している。阪神予想開幕オーダー1番 近本(中)2番 中野(二)3番 森下(右)4番 大山(一)5番 佐藤輝(三)6番 前川(左)7番 坂本or梅野(捕)8番 木浪(遊)9番 青柳(投)

◆ダブル守護神がそろって0を並べた。2点差の8回に登板したのは、昨季セーブ王の岩崎優投手。2三振を奪い、危なげなく3者凡退で終わらせ「もう終わりなので、ちょっと3人で終わっておきたいなというところで、よかったです」と淡々と話した。9回にマウンドに上がったのは、初のセーブ機会となった新助っ人ハビー・ゲラ投手。こちらもこの日最速159キロの直球を軸に、わずか11球で3人を打ち取った。「最後のイニングでしたけど、何か変わったことなく、同じように投げることができました」。岡田監督は、開幕を2人の抑えで迎えるダブル守護神プランを掲げており、ゲラは本番想定のにも"合格"だ。継投パターンについては「徐々に固めていったらええと思うよ」と開幕後を見据えた。

◆阪神糸原健斗内野手(31)が22年7月17日中日戦(甲子園)以来となる一塁でスタメン出場した。「5番一塁」で先発し3打数無安打だったが、1点リードの4回1死三塁で、2点目をもぎとる貴重な中犠飛を放った。いぶし銀のプロ8年目は「何が起こるか分からないので、しっかり準備したい」と頼もしく話した。

◆オリックス平野佳寿投手(40)が24日、出身地である京都・宇治市の観光大使に就任した。本拠地の京セラドーム大阪で、松村淳子市長から委嘱状を交付された。「光栄なことですし、僕も宇治市が大好き。しょっちゅう帰ってます。魅力ある市なので、微力ながら1人でも多くの方にお伝えできればうれしいですし、宇治市が盛り上がればいいと思います。歴史のある街ですし、頑張ってアピールしたい」と意気込んだ。宇治市の魅力については「小学校で、お湯が出るところからお茶が出てたんですよ。熱くてあまり飲まなかったんですけど」と笑わせ、他にも平等院鳳凰堂に何度も訪れていることなどを明かした。1月には同市でパレードを開催。「僕1人にあれだけの人が集まってもらって、すごくありがたかったし、また喜んでいただけるなら何回でもやりたい」と話した。松村市長は、平野が昨年11月に母校の小倉小で講演した際に、観光大使就任を打診したという。「宇治市は平等院をはじめ、たいへん歴史深い街。今年は大河ドラマ『光る君へ』が放送されていることもあり、源氏ゆかりの街として、いろんな形でアピールしていきたいと思っています。今回、平野選手が観光大使になっていただいたことで、より宇治市にスポットが当てられるように、よろしくお願いします」とあいさつ。宇治市の観光大使は16年からスタートし、これまでにお笑いコンビ麒麟(きりん)の川島明やタレント安田美沙子ら16名が就任している。任期は3年。

◆阪神・梅野隆太郎捕手(32)が1軍の試合前練習に合流した。梅野は2月の春季キャンプ中に右肩の肉離れで離脱。3月は鳴尾浜で別メニュー調整を続けていたが、22日のウエスタン・くふうハヤテ戦(鳴尾浜)で実戦復帰していた。

◆阪神・森下翔太外野手(23)が試合前のフリー打撃を再開した。20日のソフトバンク戦(ペイペイドーム)で右足を負傷し、22日のオリックス戦(京セラ)は欠場。試合前の打撃練習も行っていなかった。この日のフリー打撃は42スイングで柵越えは4本。いつもと変わらぬ力強いスイングで白球を飛ばした。

◆阪神・才木浩人投手(25)がオープン戦最終戦となる24日のオリックス戦(京セラ)に向けてショートダッシュなどで調整した。「(試合では)球数とイニングをしっかり投げて、体のコンディションをチェックできたら」前回17日の中日戦(バンテリンドーム)は5回8安打3失点。高めに浮いた150キロ超の直球が痛打されるシーンもあったが「メカニックの部分を考えすぎてもよくはない。あまり気にせずでいいのかなと思う」と明かした。開幕3戦目となる31日の巨人戦(東京ドーム)での先発が有力な右腕は「一時期、(発熱による)体調不良もあったけど全然、問題なく来ているう。(1週間で)しっかり体の準備とか、調整をしていきたい」と力を込めた。

◆両チームのスタメンが発表され、阪神は大竹耕太郎投手(28)が先発する。開幕2戦目の登板が有力な左腕は、前回登板の16日の中日戦(バンテリン)では5回2失点だった。野手では下半身に張りがある大山、右足を痛めた森下に加えて近本がベンチ外となり欠場。「2番・中堅」に島田、「6番・左翼」に野口が入った。

◆「1番・二塁」で先発した阪神・中野拓夢内野手(27)が一回の第1打席に左前打を放った。カスティーヨの150キロ直球を逆らわずはじき返した。これが中野にとって8日のヤクルト戦(甲子園)の第2打席でマークした中前打以来、9試合ぶり35打席ぶりの「H」ランプ。長期間の不振に苦しんでいた中野にとって、開幕前に不安材料解消の兆しとなる快音となった。打線は1死一塁から、3番に座った前川右京外野手(20)が147キロ直球をはじき返し、左中間へ適時二塁打。中野がホームを踏み、幸先よく先制した。

◆オリックスにヒヤリとする一幕があった。二回1死で打席に立った森友哉捕手(28)が阪神先発の大竹の直球に空振り三振。バットを振り切ったと同時に、両手からバットが離れてしまい、そのまま自軍のベンチへと飛んだ。球場はざわついたが、チームメートやスタッフに当たった様子はなく、事なきを得た。

◆阪神・前川右京外野手(20)が一回1死一塁で先制の適時二塁打を放った。「打ったのはストレート。追い込まれてからでもしっかり自分のスイングができたと思います。なんとか打つことができてよかったです」。カウント2-2からカスティーヨの147キロ直球を左中間へはじき返した。3試合ぶりの安打でオープン戦の打率は・300。開幕スタメン獲得へ、若虎が自慢の打力でアピールした。

◆阪神は1―0の四回、糸原健斗内野手(31)の犠飛で1点を追加した。効果的に得点を重ねた。この回先頭の前川右京外野手(20)が右中間にフェンス直撃の二塁打を放って出塁すると、続く佐藤輝の二ゴロの間に進塁して1死三塁。糸原はフルカウントからカスティーヨの6球目スライダーを捉え、きっちり中堅に運んだ。前川がこの日2本目となる二塁打で勢いづけ、勝負強いベテランが役割を果たして2点目を奪った。

◆阪神・大竹耕太郎投手(28)が先発し、5回4安打1失点だった。開幕ローテ入りに向けてのアピールとなる上々の投球だった。一回を三者凡退で発進すると、二回は2死から紅林に左中間二塁打を打たれたが、ゴンザレスに3球勝負を挑んで見逃し三振に斬りピンチを脱出。続く三回も先頭の杉本の一塁線を破る二塁打で出塁されたが、広岡はカウント3―0からフルカウントに整え138キロ直球で空振り三振に抑えた。太田、宗の1、2番コンビには凡打を打たせて乗り越えた。四回は四球を与えた1死一塁で森を低めへの139キロ直球で二ゴロ併殺でピンチにせず。五回は連打を起点とした1死一、三塁で広岡に一ゴロを打たせ、一塁・糸原がキャンバスを踏んで2死。一走・ゴンザレスを一、二塁間で挟む間に三走・紅林が生還して1点を返されたものの、併殺分も含めてゴロで奪ったアウトは9つと打たせて取る投球を披露した。

◆阪神・中野拓夢内野手(27)が2―1の五回に左前打を放ち、マルチ安打とした。2つの四球で1死一、二塁として迎えた第3打席。カスティーヨが7球目に投じた直球にバットを合わせ、打球は左翼へ。西川がスライディングキャッチを試みるも打球はグラブをはじいて左翼を転々とした。この左前打で一回の安打と合わせてマルチ安打。試合前まで34打席連続無安打と苦しんでいたが、ついに結果が出始めた。満塁としたチームは続く島田の二ゴロを二塁手がはじく失策の間に1点を追加した。

◆阪神・梅野隆太郎捕手(32)が六回の守備から出場し、オープン戦初出場を果たした。扇の要がシーズン開幕直前で1軍の舞台に復帰した。この回から2番手でマウンドに上がった2年目左腕・門別啓人投手(19)とバッテリーを組んだ。梅野は2月の春季キャンプ中に右肩の肉離れで離脱。3月は鳴尾浜で別メニュー調整を続けていたが、22日のウエスタン・くふうハヤテ戦(鳴尾浜)で実戦復帰。岡田監督は22日の試合後、「明日から(1軍に)来るよ」と明かし、この日から1軍に合流していた。

◆阪神の2年目左腕・門別啓人投手(19)が2番手として登板し、最初の六回に失点した。3―1で先発の大竹からバトンを受け、大歓声に背中を押されてマウンドに立った。しかし、先頭の1番・太田に三塁線を破る二塁打で出塁されると、宗の中飛でのタッチアップで1死三塁。西川には内角低めに148キロ直球を投げ込むも技ありのひと振りで中前にはじき返され、1点差に迫られた。それでもしっかりと厳しい内角攻めも見せ、頓宮は直球勝負で捕邪飛に料理。さらに代走・福田をけん制死にし、最少失点でとどめた。この日は当初、ウエスタン・リーグ、くふうハヤテ戦(鳴尾浜)に登板予定だったが、試合は雨天中止。急きょ1軍登板することとなった。

◆オリックス・西川龍馬外野手(29)が復調をアピールした。0-3の六回1死三塁で、阪神の左腕・門別の膝元の直球にうまく反応し、二遊間を破るタイムリーを放った。前日22日にはソロ本塁打を含む2安打1打点と活躍。それ以前の6試合で快音が出ていなかったが、2試合連続安打で開幕前に調子が上がってきた。

◆阪神・佐藤輝明内野手(25)が3―2の六回、右翼にソロ本塁打を放った。オープン戦最後の3連戦で鮮やかなアーチを描いた。これまでの2打席は二ゴロに抑えられていたカスティーヨと対戦する3度目の打席。2球目に投じられた131キロの変化球を完璧に捉え、打球は一直線で右翼スタンドまで伸びた。オープン戦第3号の本塁打で、開幕に向けて順調な仕上がりぶりを示した。

◆阪神が3試合ぶりに勝利。先発した大竹が5回4安打1失点と好投すると、門別が2回2安打1失点。岩崎、ゲラのリレーで逃げ切った。打線は一回に中野がオープン戦35打席ぶりの安打を放つと、前川の適時二塁打で先制。六回には4番に座った佐藤輝が右中間に弾丸ライナーでオープン戦第3号のソロ本塁打を放ってリードを広げた。この日は開幕を見据えて今季初めてDH制を用いないオーダー。3月29日の開幕戦へ、投打ともに主力が結果を残し、手応えのある勝利となった。

◆阪神は先発の大竹が5回1失点と好投し、門別が2回1失点。岩崎、ゲラのリレーで逃げ切った。打線は一回に中野がオープン戦35打席ぶりの安打を放つと、前川の適時二塁打で先制。六回には4番の佐藤輝が右中間にオープン戦第3号のソロを放ってリードを広げた。今季初めてDH制を用いないオーダーで快勝。岡田彰布監督(66)の一問一答は以下の通り。--大竹は本来の投球「おーん。まあ、よかったなあ、おーん。まあ、これでひと安心やな。前回はもっと(イニングが)短かったし、五回までいってくれたらな。おーん。あとは調整や。1週間なあ。(中)6日というか」--特にこの1週間でよくなったところは「だから低めな(スピード)ガン的にはそんな出んけど、伸びてるんやろうな、打席の中でな。低めがな。俺らはそらベンチで見とったら分からへんけど、バッターの見送り方とかな。そういうの見てると、やっぱりボールいっているんやろうなという感じやもんな」--門別はファーム戦が雨天中止になったことでこちらで登板した「そや、今日向こう(鳴尾浜)で先発やったからな。急きょ来させたんよ。ちょっと投げとかなな、京セラのマウンドも使うしな。おーん。だから、まあ、打順が回ってきたら1回でも良かったしな。(打順が)回ってこなかったから2回いったけど。それはもうなれもあるしな」--門別は誰かに何かがあったときのため「そういう準備やわ。まだあと4人おるからな。またアクシデントがあるかもわからんから、準備だけはしとかんと。来週も天気が悪いし、そのへんはいろいろ考えておかなあかんわな」--このあたりで投げておくと、どこにでも投げられる「いけるいける、それはいける。最後まであれよ、向こうは連れていくよ。何かあったらいかんからな」--ゲラは初めて九回に投げた「まあ右左関係なしでな、1回、並び的にそれでいってみよかいうだけであって、もう今日は最後やわ。あの2人はもう、そうでないと他のピッチャーも明日(24日)な、投げさせなあかんからなあ、おーん。だから来週もちょっと投げさせなあかんからなあ、ブルペンの中継ぎはなあ。明日そんなにイニングないと思うよ、よう投げても3人か4人やからな、結局」--1点差、本番を味わうにはいい登板に「いやいや、高校野球、雨やからなあ思とったよ、俺は。おーん、この(観客の)入り方はな。良かったやん、ホームでな。相手に行くよりはな、こっちの収益でお前」--ゲラは落ち着いていた「まあな、こういう形初めてやったからな。だから七回終わった時点で、八回岩崎、九回ゲラてな、ブルペンにもそういう流れいうか、本番なったらそういう形なると思うから。まあ点差とかな、そういう意味ではなんかな、本番みたいな形でいけたから良かったよ、そういう経験できたからな」――クローザーは開幕後も決めず「まだそれは決めてない、おーん」――今のところどちらでも行けそう「まあそうやなあ、まあちょっと右左、あまりにも固まってたらな、おーん。そらあれや、左の時は岩崎な、最後行くかも分からんし、それは打順とか、そういう形でなあ、徐々に固めていったらええと思うよ」――打線では中野が久しぶりに「ああ、そらもう出るよ、そんなのお前、そんな出んことはないからお前、前飛んだらどっか落ちるよ。まあ、でもなあちょっと、大きなってる言うてなあ、中でだいぶ打っとったから、そないして言うたから、振りが大きかったもんな、やっぱりな、おーん」――左方向に打てたのも状態良くなっていきそう「まあそうやろな、おーん。これはもう、今ヒット出て安心してるだけであって、開幕から出んとあかんわけやからな、今度はそら。そらそこまで出んよりはええと思うけどな」――森下は打撃練習再開。少しずつ前進「うん。まあ、明日無理させへんよ、そんなんもう。そんなん。もう29日に万全で行ったらええんやから、大山にしろな。そんなんお前、明日のためにどうやこうや言う話じゃないやん、もうこんなんは。近本しかりな。29(日の開幕)にな、万全の態勢でいった方が。あしたなんか勝ち負けなんか関係ないんやから。それよりも体調を整えて万全の方が、チームにとっていいわけやから」--前川はオープン戦を通じていいものを見せた「うん。もう右(投手)やったら前川使うよ。そんなん、打つんやから、使ったら。まあ左はちょっとな、ちょっと苦労してる部分あるかなら。その辺は右バッターと兼ね合いになるけど、右ピッチャーだったら、全然、前川使えるよ。守備にしても、もっとちっちゃいところ守るんやから。なあ? そやろ? 大丈夫、それで?」--点の取り方もしぶとかった「久しぶりにサイン出しただけや。ピッチャー入れた方が(作戦が)いける。そういうことや」

◆阪神は先発の大竹が5回1失点、門別が2回1失点に抑え、八回は岩崎、九回はゲラのリレーで逃げ切った。打線は一回に中野がオープン戦35打席ぶりの安打を放ち、前川の適時二塁打で先制と投打がかみ合った。一回に35打席ぶりのヒットを放つなど2安打の中野拓夢 「徐々に自分の感覚としては良くなってるっていうのはあったんで、それがたまたま今日ヒットになったっていうだけ。あまりヒットにこだわりすぎると、逆に小さくなって当てにいってしまうというのがあったんで、まずは自分のスイングをしっかりするという中で、最近徐々に自分らしいファウルの打ち方であったりとか出ていた。徐々にここから上げていければ」2軍戦登板予定から急きょ1軍戦に回り、2回1失点の門別啓人 「ちょっとよくなかったというのが一番ですけど。試合の中で修正できたので、それはよかったかなという感じです」右肩の肉離れから1軍に合流。六回の守備からオープン戦初出場を果たした梅野隆太郎 「全然はい、普通に良い緊張感持って、久々に帰ってきたなって感じで、ファンの声援が響いたんでうれしかったですね。全然、そんなに変わりなく、できたんじゃないかなって思いますね」初めて九回に登板し、試合を締めくくったゲラ 「今までと同じように投げられたので、最後のイニングでしたけど、何か変わったことなく、同じように投げることができました。やはり最後って重要なところは当然ですけど、それを経験させてもらえたのはありがたいことですし、その中で同じように投げられたので、そこは良かったと思います」

◆オリックス、阪神で通算176勝を挙げ、引退後も両チームでコーチを務めたサンケイスポーツ専属評論家の星野伸之氏(58)は、5回1失点と好投した阪神・大竹耕太郎投手(28)について「何の不安もなく開幕2戦目を任せられる」と太鼓判を押した。大竹は、何の不安もなく1週間後の開幕2戦目(30日=巨人戦)の先発マウンドを任せられる。そんな投球内容だった。門別が2番手で登板して、開幕2戦目に2人のどちらかを送り込める準備、さい配だったと思うが「大竹が万全」と判断したからこその、門別の2イニング交代だったのだろう。調子の良さを感じたのは五回、連打で無死一、二塁のピンチを迎えた場面。不安があると、変化球でかわしたくなる場面だが、一発のある杉本に真っすぐ3球で追い込み、最後はチェンジアップで打ち取った。強気な攻めができるのは自分の球に自信がある証拠だ。140キロ台前半の真っすぐをより速く見せる、昨年も際立った持ち味の投球も出来ていたし、心配な要素は、現状では見当たらない。門別もキャンプからの好調を維持する投球内容で、落ち着きも感じた。西川の適時打は、打った方をホメるしかない。今度は、次に心配なローテ候補の登板予定日に投げられるように調整するのではないか。開幕ローテ陣は強力だが、門別もぜひ投げさせたい。もったいない。そう感じさせる門別の投球だった。(本紙専属評論家)

◆シーズン開幕を前に、勝ちパターンの陣容が見えてきた。まずは七回に登板したオリックスの新外国人、マチャド(前ナショナルズ)が、危なげなく三者凡退でゼロを刻んだ。「シーズン開幕も近いし、準備できている」中野の打席で2度、160キロを計測し、球団の外国人最速記録だった2021年のバルガス(159キロ)を抜いた。八回は抑え起用が有力の平野佳が登板し、わずか10球で3人斬り。8日の巨人戦(京セラ)以来、約2週間の登板間隔があいたが「(開幕前に)最後投げれたのでよかった」とうなずいた。勝ちパターン候補だった山崎と宇田川はコンディション不良のため、1軍復帰は不透明。開幕はマチャドがセットアッパー、経験豊富な平野佳がクローザーを務める可能性が高い。40歳を迎えた平野佳は「(抑えで)いけと言われたらいける。そこは監督の判断で」と万全の準備をする。(織原祥平)

◆阪神・大山悠輔内野手(29)、森下翔太外野手(23)、近本光司外野手(29)が23日、オリックスとのオープン戦(京セラ)を欠場した。下半身の張りを抱える大山は3試合連続の欠場となったが、試合前の打撃練習には参加。「やれることをやって、しっかりと準備するだけです」と語った。右足の負傷で2試合連続欠場となった森下はこの日は打撃、守備練習を行い「大丈夫です。全然問題なくいける」とコメントした。22日のオリックス戦(京セラ)に「1番・中堅」で出場し3打数1安打だった近本は、20日のソフトバンク戦(ペイペイドーム)以来の欠場となり、この日は打撃、守備練習を行わなかった。3選手について岡田監督は「あした(24日)も無理させへんよ。もう(開幕戦の)29日に万全で行ったらええんやから」と説明した。

◆鋭く振り抜かれたバットから、白球は弾丸ライナーで飛んでいく。元気な4番の一撃に京セラが沸いた。音を立てて右翼席で跳ねた放物線を見届けると、阪神・佐藤輝明内野手(25)は右手を高く突き上げ、さっそうとダイヤモンドを周った。「緩い球をしっかり捉えられたと思います。いい角度で上がったのでよかったです」3-2の六回。オリックス先発、カスティーヨにトドメを刺した。真ん中付近にきた131キロフォークを一閃。19日のソフトバンク戦(ペイペイドーム)以来となるオープン戦第3号ソロ。スタンドを埋めつくした3万5244人の観衆の度肝を抜いた。下半身の張りで欠場した大山に代わって、3試合連続で4番に座った。開幕まで1週間を切り、近本、森下を含めた主力組の不在が一抹の不安としてチームに漂う中、佐藤輝は〝4番弾〟で5試合連続安打と心強い。不振を乗り越え、直近5試合は打率・571(21打数12安打)と絶好調。今オフから取り組む新打撃フォームにも「継続してやっています」と手応えを感じつつ、グラウンドで元気いっぱいに暴れまわっている。開幕戦の〝デモ弾〟?!にもなった。カスティーヨは巨人の開幕投手に決定している戸郷と同じ右のスリークオーター。報道陣から戸郷と似ているかと問われた大砲は「似てないでしょ」とニヤリと笑って一蹴も、宿敵Gのエースの印象を語る。「どんどん投げてくるので振り負けないようにしたい。しっかりストライクを打つことを意識しています」3月29日、プレーボールがかかる瞬間が待ち遠しい。もう、いつでも開幕できる。オープン戦も1試合を残すのみ。最後はさらなる弾みをつけるだけだ。「やっていることをしっかり出してプレーできたらなと思います」誰にも止められないこの勢いで-。佐藤輝は開幕に向かって〝弾丸ライナー〟で突き進む。(原田遼太郎)

◆大竹が大竹らしさを取り戻せば、虎の土曜は安泰だ。阪神・大竹耕太郎投手(28)がオリックス打線相手に上々の5回1失点。すべての不安を払拭し、虎2年目のシーズンへ腰を据えて突入する。「前回(3月16日、中日戦)に比べたら真っすぐで空振りも取れたし、感覚的にもいいのかな」一回を三者凡退で発進すると、二、三回も長打は浴びたが崩れることなく無失点。四回1死一塁では低めへの139キロで森を二ゴロ併殺に仕留めるなど、8つのアウトをゴロで奪った。苦手としてきた傾斜の高いマウンドにも順応し「低めに投げようと思っていないけど低めに投げてゴロになっているのは、自分の中では理想」とうなずく。連打を起点に招いた五回のピンチも、最少失点で切り抜けた。大竹の準備が整ったことが、チームにとって何より大きい。早大の大先輩、岡田監督も「これで一安心やな」とうなずいた。今年1月に左肩のガングリオン(良性腫瘍)を処置。その影響でスローペースの調整にはなったが、開幕に向けて着実に段階を踏んだ。高卒2年目左腕の門別が〝予備1番手〟として構える中で、しっかりと間に合わせた。指揮官も「あとはもう、調整や。1週間なあ。おーん。(中)6日というか」と開幕カード2戦目、3月30日の巨人戦(東京ドーム)のマウンドに大竹を送り込むことを明言。昨季12勝2敗だった負けない左腕が、G斬りでの開幕ダッシュを決める。「もっと質のいいボールを投げられるように努力したい。確認した反省は帰ってから考えて、1週間過ごせたら」整った体と、その頭脳をフル回転させて、サタデー耕太郎が出陣のときを迎える。(須藤佳裕)

◆阪神・中野拓夢内野手(27)が第1打席で左前打を放ち、9試合&35打席ぶりに「H」のランプをともした。「自分のスイングをしっかりするという中で、最近は自分らしいファウルの打ち方が出ていた。徐々にここから上げていければいい」。五回にも左前打でオープン戦初の複数安打。24日の開幕前のラストゲームへ「勝っていい状態で開幕迎えられるように、チーム一丸となってやりたい」と意気込んだ。

◆阪神・糸原健斗内野手(31)は大山のコンディションが整わない中で、相手先発が右腕ということもあり「5番・一塁」で先発出場。四回に貴重な中犠飛を放った。「追い込まれていたが、なんとか外野まで運ぶことができた」。出場4試合連続安打はストップしたが、昨年4月12日の巨人戦(東京ドーム)で試合途中から守って以来だった一塁守備もこなし「何が起こるか分からないので、しっかりとやっていきたい」と力強く語った。

◆異例中の異例ともいえる〝駆けつけ登板〟で調整を進めた。登板予定だった鳴尾浜での2軍戦中止を受け、阪神・門別啓人投手(19)が京セラドームの1軍戦に合流。3-1の六回に登板し2回2安打1失点だった。「入りでちょっと手こずったところはあったんですけど、試合の中で修正できたので、そこだけはよかった」ウエスタン・くふうハヤテ戦が雨で流れ、岡田監督からの〝指令〟で1軍の試合前練習に合流した。六回先頭の太田に左翼線二塁打を許し、1死三塁から西川の適時打で失点したが、七回は無失点で切り抜けた。指揮官の、なんとか投げさせたい、備えさせたいという思いが詰まった指令だった。「急きょ来させたんよ。(先発は)アクシデントがあるから準備だけはしとかんとな」。今後も〝予備1番手〟として備えさせ、3月29日からの巨人との開幕3連戦(東京ドーム)にも帯同させる。門別も「チャンスあるという感じですよね。先発が理想ですけど、抑えでも、どこでも投げれるように準備をしていきたい」と意気込む。どんな事態になっても、虎には肝の据わった19歳左腕がいる。(三木建次)

◆大歓声を浴び、またこの場所に帰ってきた。右肩の肉離れから回復し、この日1軍合流&実戦出場した阪神・梅野隆太郎捕手(32)が虎党へ感謝した。「良い緊張感を持って、久々に帰ってきたなという感じ。ファンの方の声援が響いて、うれしかったです」六回の守備からマスクをかぶると門別、岩崎、ゲラをリード。特に新助っ人の投球を試合で受け「基本的にはゾーンの中で勝負。強い球を投げていたし、変化球を交えて受けられたのはよかった」とうなずいた。2月後半にけがで離脱し、約1カ月で実戦復帰。開幕1軍にも間に合い「いろいろな支えもあった。帰ってくることができていい一日」と笑顔だった。

◆右京で決まり! 阪神はオリックスに4―2で勝利した。「3番・右翼」で先発した前川右京外野手(20)が、2本の二塁打を放つなど躍動。3月29日に迫る開幕(巨人戦、東京ドーム)を前に、岡田彰布監督(66)が「もう右(投手)やったら前川使うよ」と明言した。巨人の開幕投手は右腕の戸郷翔征投手(23)に決まっており、前川の開幕スタメンも決定。外野争いを勝ち抜いた勢いで、Gも撃つ!!鋭い打球がワンバウンドして中堅フェンスにはね返る。先制点が入ったのを見届けると、前川は表情を崩さずに頭上で手をたたいた。迷いのない力強いスイングで、岡田監督に「3・29」の先発出場を明言させた。「バットを短く持って打つか迷ったんですけど、ここはちゃんと振りにいく場面だなと思った。しっかり振れたのでよかったです」持ち味の打撃を一回から存分に生かした。1死一塁で迎えた第1打席。カスティーヨに追い込まれ、軽打狙いに切り替えようとしたが、やめた。「ランナー一塁だったので、当てにいってゲッツーはだめだと思った」。バットを長く持ったままで外角の147キロ直球を捉え、中堅の頭上に運ぶ適時二塁打。最高の結果をつかんだ。四回も外角の直球に反応し、今度は右中間フェンスに直撃する二塁打。開幕まで残り2試合となったオープン戦の最終盤で、自身に最も求められている長打を2本放って起用に応えた。躍動した若虎の姿を見て、岡田監督も29日に迫った巨人との開幕戦(東京ドーム)起用を決めた。「もう右(投手)やったら前川使うよ。そんなん、打つんやから、使ったら」巨人の開幕投手である戸郷撃ちも前川に託す。昨年の対戦でも打率・500(4打数2安打)、1四球と申し分ない成績で攻略に期待がかかる。指揮官は「左(投手)はちょっと苦労してる部分あるから。そのへんは右バッターと兼ね合いになるけど、右ピッチャーだったら全然、前川使えるよ」と太鼓判。課題のひとつだった守備についても「(京セラより)もっとちっちゃいところ守るんやから」と、東京ドームへの適応を不安視しなかった。右足に負傷を抱える右翼・森下の回復次第だが、両翼のどちらかに20歳の若虎を置く-。高卒3年目以内の開幕スタメンとなれば、虎では2016年の横田以来だ。前川も「頑張ります」と力を込めた。昨季は1軍キャンプに選ばれたが肩の故障で出遅れ、挽回して5月に1軍デビュー。107打席に立って初安打や初打点を記録したが、レギュラーはつかめなかった。今季は春季キャンプを完走して野手MVPに選ばれると、オープン戦でも打率・302(43打数13安打)と成績を残してポジションをつかんだ。成長を証明する舞台が、すぐそこまで迫っている。「ちゃんと準備をして入っていけていることが一番かなと思う。準備だけは怠らずにこれからもしたいなと思います」昨季頂点に立った打線に割って入り、さらにチームを強くする。前川のバットが、猛虎の2024年を切り開く。(邨田直人)...外野では近本が不動の存在で右翼も森下が健在の中、前川は今年の春季キャンプで約1年ぶりに左翼守備に挑戦。昨季レギュラーのノイジーや若手の井上、野口らとの競争に臨んだ。井上と野口はキャンプ終盤の実戦で結果を残せず。ノイジーはキャンプ中に右肘を痛め、3月上旬に実戦復帰したが打率・172(29打数5安打)と苦しんだ。森下も20日のソフトバンク戦(ペイペイD)で右足を痛めた中、両翼を守りながら結果を残した前川が指揮官の信頼を勝ち取った。■前川 右京(まえがわ・うきょう)2003(平成15)年5月18日生まれ、20歳。三重・津市出身。奈良・智弁学園高1年春から左翼のレギュラーに定着し、同年夏から4番。3年春の選抜では8強、同年夏の甲子園では準優勝に貢献した。高校通算37本塁打。22年D4位で阪神に入団。2年目の昨季は交流戦に合わせて初の1軍昇格。33試合出場で打率・255、7打点。年俸850万円。176センチ、83キロ。左投げ左打ち。背番号「58」

◆阪神の「2人のクローザー」が初リレーでそろってパーフェクト投球だ。4-2の九回に登板したハビー・ゲラ投手(28)は〝来日初セーブ〟をマーク。打者3人を相手に2三振。来日最速の159キロを記録した。「最後(九回)を経験させてもらってありがたかった。いつもと同じように投げられたのでよかった」と声を弾ませた。その直前、八回には岩崎優投手(32)がマウンドへ。「もうオープン戦(での登板)は終わりなので『ちょっと3人で終わっておきたいな』と思っていた」と三者凡退で2奪三振。1死から太田を96キロのスローカーブで空振り三振に抑え「悪いことじゃないでしょうね」とニヤリと笑った。クローザーについて、岡田監督はこの日も「左(打者)のときは岩崎が最後にいくかもわからんし。決めてない」と語り、ダブルストッパーで開幕に臨む。

◆2軍練習から急きょ駆けつけた阪神・島田海吏外野手(28)は「2番・中堅」で出場も、4打数無安打だった。「納得がいく結果は出なかったけど、とにかく食らいつきたい」。24日も1軍に帯同する見込みだ。同じく緊急合流の野口恭佑外野手(23)は「6番・左翼」で2三振含む3タコ。24日は2軍に戻る予定で「ボール球を振っている。(バットを)止められるように、ファームでしっかりと意識してやっていきたい」と反省した。

◆24日の阪神戦(京セラ)に先発見込みのオリックス・田嶋大樹投手(27)はキャッチボールなどで調整。開幕前最後となる登板へ「しっかり球数をかけるところはかけて、めりはりをつけてやっていければ」と意気込んだ。春季キャンプ後は左肩のコンディション不良で出遅れたが、17日のヤクルト戦(神宮)では5回2失点と力投。開幕3戦目となる31日のソフトバンク戦(京セラ)先発が濃厚の左腕は「開幕の相手はイメージせずに投げたい」と力を込めた。

◆京セラドームに「あと1球!」コールが響き渡った。勝利と同時に大歓声。そして、阪神ファンがこの世で一番大好きな「六甲おろし」の1番から3番まで大合唱へ。手拍子するスタンドの虎党のうれしそうなことといったら...。今ごろ気付いたが、ことしのオープン戦の過去2勝は、ZOZOマリンとペイペイドーム。3勝目はちょっと遅めに〝本拠地〟初勝利だったのだ。大入り袋も配られた、3万5244人の大観衆で埋まったドーム。甲子園の高校野球は順延になっていたので、〝屋根付き〟のありがたみが余計に身に染みた。勝敗なんて関係ない!と監督もコーチも選手も球団の方も言ってきたが、やっぱり勝った試合後は、笑顔、笑顔、また笑顔。適度に勝ってもらわないと、われわれトラ番も仕事がしにくかったので、笑顔...というより、安堵(あんど)だ。阪神の快勝の試合後。虎党がすべて家路に就いた後のドーム内で、ステキなセレモニーが行われた。阪神球団が主宰する「タイガースアカデミー ベースボールスクール」の修了式。アカデミーで「野球」や「ダンス」を学んだ小学生、中学生がドーム内を行進して、指導したコーチたちから修了証を手渡されていた。いつの時代も〝卒業式〟はいいもんだ。ウルっとくる。雨の影響ゼロのドーム。改めて〝屋根付き〟でよかった。あいさつに姿を見せたのは和田豊特別顧問。本来はビデオ参加だったらしいが、2軍戦が雨天中止になったので、背番号「86」のユニホーム姿で急きょ、駆け付けた。律義で心優しい和田2軍監督らしい行動。生徒たちもうれしかっただろう。そして、教え子たちへのメッセージの中で、「みなさんに3つのお願いがあります」と語りかけていた。「1つ目は、あいさつをきちっとできる人間になってください」当たり前だが、その通りだ。聞かせてやりたいプロ野球選手の顔が浮かんだ。

DAZN

<オープン戦順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
1042 0.714
(↑0.022)
-
(-)
66
(+5)
44
(+1)
18
(+2)
14
(+1)
0.253
(↓0.004)
2.770
(↑0.12)
2
(-)
中日
955 0.643
(-)
1
(↓0.5)
48
(+1)
42
(+1)
6
(-)
7
(-)
0.215
(↓0.007)
2.020
(↑0.06)
3
(3↑)
ヤクルト
961 0.600
(↑0.029)
1.5
(-)
49
(+3)
49
(-)
9
(-)
9
(-)
0.223
(↓0.003)
2.940
(↑0.2)
4
(1↓)
日本ハム
755 0.583
(↓0.053)
2
(↓1)
58
(-)
61
(+1)
5
(-)
18
(+1)
0.241
(↓0.004)
3.280
(↑0.14)
5
(1↑)
楽天
862 0.571
(-)
2
(↓0.5)
47
(+1)
36
(+1)
3
(-)
16
(-)
0.249
(↓0.008)
2.110
(↑0.07)
6
(2↓)
西武
651 0.545
(↓0.055)
2.5
(↓1)
30
(-)
37
(+3)
5
(-)
5
(-)
0.227
(↓0.007)
2.910
(↑0.09)
7
(2↓)
ORIX
761 0.538
(↓0.045)
2.5
(↓1)
40
(+2)
47
(+4)
4
(-)
6
(-)
0.249
(↓0.003)
3.350
(↓0.08)
8
(-)
巨人
771 0.500
(-)
3
(↓0.5)
51
(+1)
42
(+1)
4
(-)
7
(-)
0.225
(↓0.004)
2.630
(↑0.12)
8
(1↑)
DeNA
665 0.500
(↑0.045)
3
(-)
58
(+1)
40
(-)
12
(-)
23
(+2)
0.264
(↓0.008)
2.280
(↑0.15)
10
(-)
広島
585 0.385
(↓0.032)
4.5
(↓1)
51
(+1)
58
(+5)
10
(-)
8
(-)
0.209
(↓0.002)
2.740
(↓0.16)
11
(-)
ロッテ
283 0.200
(-)
6
(↓0.5)
32
(+1)
51
(+1)
5
(-)
7
(-)
0.217
(↑0.002)
3.720
(↑0.32)
12
(-)
阪神
3131 0.188
(↑0.055)
8
(-)
48
(+4)
71
(+2)
5
(+1)
6
(-)
0.226
(↓0.002)
3.500
(↑0.1)