◆ソフトバンクは、ウォーカーが2試合連続となる本塁打を放つ活躍。打力が自慢の助っ人が好調ぶりを示した。対する広島は、先発・森下が3回5失点と不安を残す結果。一方で2番手・床田は5回1安打無失点の好投を見せた。

◆広島秋山翔吾外野手（35）が左足くるぶしの違和感でチームを離れた。22日の試合中に違和感を感じたため、この日はソフトバンク戦に臨むチームには同行せずに帰広した。広島市内の病院で検査を受けることとなった。新井監督は「そんなシリアスなものじゃないと思う。この時期なのでちゃんと検査しておこうと」と説明した。秋山はオープン戦で主に5番を務めるなど、13試合で打率2割4分2厘を残していた。また、前日1軍に合流した羽月隆太郎内野手（23）は体調不良のため、チームを離れた。

◆ソフトバンク柳田悠岐外野手（35）がオープン戦2号2ランを放った。0－0の1回1死一塁、広島森下の初球ストレートを広島ファンで赤く染まる左翼席に運んだ。広島の左翼手、堂林は1歩も動かず、打った柳田も確信した表情で一塁に歩き出した。さらに2回にはウォーカーが左翼席に2戦連発となる5号ソロ。これでオープン戦のチーム本塁打数は12球団断トツの18本塁打目となった。超重量打線が止まらない。

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◆広島森下暢仁投手（26）がシーズンへ向けた最終登板を3回5失点で終えた。ソフトバンク打線に2本塁打を含む5安打を浴び、2四球を与えた。立ち上がりから制球がややばらついた。1回1死から四球で走者を背負うと、続く柳田への初球。外寄りの浮いた真っすぐを左翼席に運ばれた。2回も先頭ウォーカーに3－1から変化球が浮き、左翼席へのソロを被弾。1死後にも3連打でこの回3点を失った。「（反省点は）四球だったり、ランナーを出してからの初球の入りだったり、そこかなと」。最終3回は立て直し、3者凡退で最終調整を締めくくった。シーズン前に課題が出たことをプラスに捉え「駄目なところを次の試合でやらないように」とシーズン初登板となる開幕2戦目を見つめた。

◆ソフトバンクがオープン戦の勝率1位を確定させた。この日ソフトバンクが広島に勝利し、24日の最終戦で敗れても勝率は6割6分7厘。この日引き分けた中日とナイターゲームの西武が2戦2勝ならば勝率で並ぶが、ソフトバンクが2位以下に下がる可能性が消滅した。ソフトバンクのオープン戦勝率1位は、単独優勝だった15年以来9年ぶり。

◆先発森下が2本塁打を含む5安打5失点を喫するなど、ソフトバンクに敗れた。2番手の床田は4回から5回を投げ、1安打無失点で調整登板を終えた。打線はレイノルズの犠飛による1得点のみ。オープン戦は明日24日、本拠地マツダスタジアムでのソフトバンク戦が最終戦となる。試合後の新井貴浩監督（47）の談話は以下の通り－5回から登板した床田投手が好投新井監督　ナイスピッチングだったね。問題なく（来ている）。森下も反省点というのは自分で分かっていると思うので、そこは修正して彼の開幕に合わせてもらえばいいだけなので。－1番起用が続く野間選手に安打が出ていない新井監督　オープン戦だから、別に。どうってことないでしょう。－1番起用について新井監督　もともと1番を打ったことがあるし、1年目、2年目の選手じゃない。本人は気持ちのいいものではないと思うけど、そこはオープン戦とシーズンは別物だと言っている。どうってことないでしょう。また、開幕して1打席目はゼロからのスタートだから。調子の波というのはどの選手にもある。－シャイナー選手にも当たりがない新井監督　シャイナーに関しては、ちょっと違うよね。彼の場合は日本球界初めての年。配球であったり、クイックであったり、いろんなものにアジャストしている最中だと思う。そこは開幕してからヨーイドンでどうか。という感じかな。－最近がゴロアウトが多い新井監督　そうだね。内容的にはここ数試合、こちらが見ていても、あまり良くないなと思う。そこは本人もそう感じていると思うので、そこは話をしたいかなと思う。明日にでも。

◆ソフトバンクが広島に快勝し、リーグ2連覇を飾った15年以来、9年ぶりにオープン戦の勝率1位を確定させた。決めたのはチームの顔、柳田悠岐外野手（35）。0－0の1回1死一塁、森下の初球ストレートを広島ファンで赤く染まる左翼席に運んだ。先制で決勝のオープン戦2号2ラン。左翼手の堂林は1歩も動かず、打った柳田も確信していた。「いいスイングができました」。2回にはウォーカーが左翼席に2戦連発となる5号ソロ。オープン戦のチーム本塁打数は12球団断トツの18本で、超重量打線が開幕に向けてバッチリ仕上げてきた。24年のクリーンアップは3番柳田－4番山川－5番近藤で決まりそうだ。小久保監督は「（2番起用した）今宮の状態もいいし、山川からの近藤というのも相手からすると嫌でしょうし、っていうので考えてます」と言及。ウォーカーの7番起用についても「状態が上がってきてパ・リーグのピッチャーを覚えてきた時にはクリーンアップで打てる力はある。今は楽なところで」と話した。開幕オーダー、ローテーションはほぼ固まった。最終戦となる24日広島戦（マツダスタジアム）で引き分け以上なら単独1位となる。ただ小久保裕紀監督（52）はオープン戦の1位にこだわっておらず、「ケガなく終われればそれでいいです」とうなずいて陸路で広島に向かった。【只松憲】

◆ソフトバンクの開幕ローテーションが固まった。29日からの敵地オリックス3連戦は有原航平投手（31）、スチュワート投手（24）、リバン・モイネロ投手（27）、4月2日からの本拠地ロッテ3連戦は和田毅投手（43）、東浜巨投手（33）、大関友久投手（26）の順で先発する見込みとなった。広島戦に先発したスチュワートが5回無失点の好投を見せ、倉野信次1軍投手コーチ（49）はローテ入りについて「入ってくるんじゃないかな」と合格点を与えた。このまま中6日で30日オリックス戦に回る見通しとなった。2番手で登板した大関は2回を2安打1失点。当初有力視されていた開幕2戦目ではなく、6戦目に組み込まれた。開幕ローテから漏れた石川柊太32、大津亮介25、2軍降格となった板東湧悟28にもチャンスはある。今季は先発陣を8人で回す構想もあり、開幕3カード目以降の変則日程に柔軟なローテ編成で対応していく。

◆広島森下暢仁投手（26）がシーズンへ向けた最終登板を3回5失点で終えた。立ち上がりから制球の精度を欠き、ソフトバンク打線に2本塁打を含む5安打2四球を与えた。「（反省は）四球だったり、走者を出してからの初球だったり」。3回は立て直して3者凡退で締めくくり、シーズン前に課題が出たことをプラスに捉える。「駄目なところを次の試合でやらないように」と、開幕2戦目を見つめた。

◆開幕2カード目に先発する広島床田寛樹投手（29）が、4回から登板し、5回1安打無失点と好投した。ストライク先行の投球で前回精彩を欠いたスライダーを修正するなど、変化球がさえた。「昨年の成績を超えられるように。勝ち負けは自分では付けられないけど、負けないというのはできるとは思う。何とか負けないように頑張りたい」。予定の球数より少なくなったが、登板間隔を空けて本拠地でのヤクルト3連戦に備える。

◆広島・秋山翔吾外野手（３５）が左足に違和感を訴えたため、試合前にチームを離れた。新井貴浩監督（４７）は「左足のくるぶしに違和感があるみたいだ。時期も時期なので、先に帰ってチームドクターに診てもらう。そんなにシリアスなものではない」と説明した。２２日のソフトバンク戦では「５番・左翼」で出場し2打数無安打だった。通算4度の最多安打に輝いた実績のある外野手で２９日のDeNAとの開幕戦（横浜）に間に合わない事態となれば、チームにとって痛手となる。また、羽月隆太郎内野手（２３）も体調不良のためベンチ入りしなかった。

◆広島・森下暢仁投手（２６）がオープン戦最後の登板に臨み、２被弾を含む３回５安打５失点と打ち込まれた。３０日のＤｅＮＡとの開幕２戦目（横浜）に先発予定の右腕は「（序盤に苦しんだ要因は）四球やランナーを出してからの初球の入り。しっかり準備をしてこのような点の取られ方をしないようにしたい」と振り返った。一回１死から今宮に四球、続く柳田に初球の直球をとらえられ先制の２ランを被弾。二回先頭ではウォーカーにソロ、１死後から３本の長短打を許しさらに２点を失った。前回登板の１６日のＤｅＮＡ戦は３回２安打無失点と好投したが、この日はオープン戦首位の原動力となっている強力打線につかまった。

◆ソフトバンクの柳田が、逆方向へ豪快な本塁打を放った。０―０の一回１死一塁で、森下の初球の直球を捉えて左翼席へ。会心のオープン戦２号２ランに「いいスイングができた」と笑みがこぼれた。ここまで１４試合に右翼手として先発し、打率３割３分３厘と好調を維持。守備では軽快な動きを見せており、体の状態も良さそうだ。山川、近藤とともに中軸を任される。小久保監督は「何の心配もしていない。健康管理と体調維持は、僕らが注意を払っていく」と話した。

◆ソフトバンクが一発攻勢で快勝し、オープン戦１位を決めた。柳田とウォーカーのアベック弾に小久保監督の〝タカ笑い〟が止まらない。「力のある選手はフリーで（本塁打狙いを）やってくれたら良い。何の心配もしていない」一回１死一塁で柳田が森下から左翼席へ２号先制２ランをライナーでたたき込み「いいスイングができた」と自賛。二回はウォーカー（前巨人）が左翼席へ２戦連発、キング独走となる５号ソロを放って「甘い球を仕留めようと集中した」と胸を張った。３度本塁打王に輝いた山川（前西武）も加入したチームは１６戦で１８発を誇る。試合後に３位日本ハムが敗れ、２位中日が引き分けたため、２４日の結果にかかわらず９年ぶりの勝率１位が確定した。ともに４年ぶりとなるリーグ優勝、日本一奪還へ、新指揮官が率いるスター軍団がまずは〝１冠〟を手にした。（柏村翔）