楽天(☆9対3★)日本ハム =オープン戦2回戦(2024.03.10)・静岡草薙球場=
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日本ハム
02010000031000
楽天
23011110X91900
勝利投手:瀧中 瞭太(1勝0敗0S)
敗戦投手:バーヘイゲン(0勝1敗0S)
  DAZN
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◆楽天は5人がマルチ安打を記録するなど、19安打で9得点をマーク。攻撃陣が次々とアピールを見せた。一方の日本ハムは、先発・バーヘイゲンが3回7安打5失点の乱調。シーズン開幕へ向け、課題を残す結果に終わった。

◆日本ハムは午後1時から楽天とオープン戦を行う。先発は3シーズンぶり復帰のドリュー・バーヘイゲン投手(33)。前回登板した2日阪神戦(札幌ドーム)は3回2安打2四球2失点しており、同リーグ相手の対戦で雪辱を期す。

◆日本ハムのフランミル・レイエス外野手(28=ロイヤルズ)のリクエストは、受け付けてもらえなかった。2回無死、右前打を放ち、打球を見て"いける"と判断。積極的に二塁を狙ったが、ぎりぎりタッチアウトになった。本人はセーフと主張し、両手でスクリーンのポーズをつくってリクエストを要求したが、新庄剛志監督(52)はオープン戦中のリクエストはしないと明言しており、受け付けてもらえなかった。レイエスは仕方なくベンチに引き揚げていった。

◆日本ハムがオープン戦8試合目で初黒星を喫した。新庄剛志監督(52)が開幕ローテーションの1人として明言しているドリュー・バーヘイゲン投手(33=カージナルス)が3回7安打5失点と乱調。2番手以降の投手も全員、失点を重ねた。打線は2桁安打を放ったが3点どまり。ただ1人のレギュラー万波中正外野手(23)と石井一成内野手(29)がともに2安打1打点をマークしたが、全体的につながりを欠いた。

◆楽天が先発全員の19安打で、日本ハムにオープン戦初黒星をつけた。長打は2本のみだったが、打線が爆発。今江敏晃監督(40)は「やっとこういう日が来たかなというような感じですね」と笑顔でうなずいた。34歳のベテラン阿部は、先制した直後の1回2死満塁で右前適時打を放つと、6回2死三塁で左前適時打。8回にも右前打を運び、5打数3安打2打点で打線をけん引した。「結果が出てくれてるので、これからも頑張ります」と力を込めた。投げては先発・滝中が5回8安打3失点と苦しんだものの、酒居、鈴木翔、ニック・ターリー投手(34=広島)、西垣のリリーフ陣は無失点リレーで試合を締めた。

◆22歳の誕生日を迎えた日本ハム・ドラフト2位進藤勇也捕手(上武大)は、9回に代打で出場も遊ゴロに倒れた。楽天西垣の初球、149キロ直球を捉え、打球は鋭かったが野手の正面に。「初球から積極的にいけたので、そこは良かったです」。オープン戦は9打数無安打と結果が出ていないが「前に突っ込んでいる感じがあるので、そこを修正しています」と課題を挙げた。

◆日本ハムに3年ぶりに復帰したドリュー・バーヘイゲン投手(33=カージナルス)が先発し、3回7安打5失点で降板した。球数は80球。制球に苦しみ、4四死球と荒れた。開幕ローテーション入りが内定している助っ人右腕は「今日は、あまり調子がよくなかった。打者有利にならないように、ストライクが先行する投球をしていきたい」とコメントした。試合後に取材対応した建山義紀投手コーチ(48)は「来日してからメカニックの部分で直しているところもありますし、それが悪い形で出た」と指摘した。前回在籍していた20、21年は直球系がほぼ150キロ超えだったが、現在は140キロ台にとどまっている。同コーチは「もちろんね、現状ではまだまだバーヘイゲン本来のボールじゃない。そこは投げていきながら良いものをつかんでという狙いもある。今日は80球投げられたことを良しとして、また次のステップに」と本来の姿へ戻る前の過程として捉え、今後の復調に期待した。バーヘイゲンのシーズン最初の先発登板は、3週間後の31日ロッテ戦(ZOZOマリン)が有力とみられている。まだ、2度の調整登板を残している段階ではあるが、3週間後に迫る"本番"へ間に合うかと問われた同コーチは「と、思っています」と話した。

◆開幕ローテ入りが内定している日本ハムのドリュー・バーヘイゲン投手(33=カージナルス)が楽天戦(静岡)に先発し、3回5失点で降板した。4四死球と制球に苦しんだ助っ人右腕は「今日はあまり調子がよくなかった」。建山投手コーチは「来日してからメカニックの部分で直しているところが悪い形で出た」とし、開幕へ間に合うかと問われて「(間に合う)と、思っています」と話した。

◆岩手・一関出身の楽天阿部寿樹内野手(34)が、「3・11」を前にバットで存在感を示した。先制した直後の1回2死満塁、カウント2-2から140キロ直球を右前にはじき返し、チームを勢いづける適時打をしぶとく決めた。5打数3安打2打点で先発全員の19安打を放った打線をけん引。「結果が出てくれてるので、これからも頑張ります」。日本ハムにオープン戦初黒星をつける原動力になった。例年は中日時代を過ごした名古屋を拠点に自主トレを行ってきた。だが、今年はチームメートの浅村主催の沖縄自主トレに初参加。1学年下ながら「ほんとに球界を代表するバッター」と尊敬する主砲から下半身や腕の使い方などを学んだ。2月の実戦で苦しんだ時期もあったが、オープン戦6試合で18打数8安打、打率4割4分4厘、3打点と好調を維持。「浅村さんのおかげです」と笑った。11日で東日本大震災から13年を迎える。震災発生時は明大3年。同校グラウンドで試合中だったといい、何年たっても「忘れちゃいけない」日と位置づける。「当時は(チームに)いなかったですけど、いろんな方々が大変な思いをしていたので、少しでも野球でいいニュースが届けられるようにと思っています」。移籍2年目。東北に歓喜をもたらすためにバットに思いを乗せる。【山田愛斗】

◆オープン戦8試合目での初黒星も、主砲にようやくスイッチが入った。日本ハムは新庄剛志監督(52)から開幕レギュラーに指名されている万波中正外野手(23)が、オープン戦初打点&マルチ安打と気を吐いた。投手陣は登板4投手すべて失点と崩れる中、打線のけん引役は、しっかり輝きを放った。鳴りをひそめていたロマン砲が、目を覚まし始めた。「6番右翼」で出場した万波は、2回1死二塁、楽天滝中の高めカットボールに反応した。鋭い打球は左中間に飛び、左翼手と中堅手が交錯。ボールが転がる間に、走者が生還し、自身も二塁に到達した。4回2死でも左前打で出塁し、オープン戦初のマルチ安打。「普通に良かったなと。昨日かなり悪い感じからのマルチだったので。まだまだ良いとは言えないですけど、悪いなりに少しずつ対応できたってのはいいかな」。打点を挙げたのも対外試合8戦ぶり。「良かったです。はい!」と笑みがこぼれた。新庄監督から真っ先に開幕レギュラーに指名されたが、なかなか調子が上がらなかった。本塁打は2日にエスコンフィールドで行われた2軍戦の1本のみ。オープン戦は前日まで9打数1安打と苦しんでいた。6、7日の侍ジャパン強化試合を経て、再合流後2試合連続フル出場。「4打席あると、いろいろなことを試すチャンスもありますし、何より久しぶりにフルで出られて、何とも言えない充実感がありますね」と手応えを口にした。守備では、愛称を「万爆肩(まんばけん)」と「万放る(まんほーる)」の2案に絞った強肩も披露。初回無死二塁、右前打を放った小深田が二塁を狙うと、捕球から矢のような送球で、刺した。「いいプレーだったんじゃないですか。捕球から全くミスなくできたので良かったです。誰がランナーでも狙いますけど、小深田選手は足が速い。そうやって頭に入れながら。最大限急ぐようには心がけてました」。バットも肩も着火準備OK。チームはオープン戦8試合目で初黒星も、明るい材料が詰まった1敗だった。【永野高輔】

◆東日本大震災発生から11日で13年。岩手・一関一高卒の楽天・阿部寿樹内野手(34)が10日、日本ハムとのオープン戦(静岡)で3安打2打点をマークし、「被災地に野球でいいニュースを届けられるようにしたい」と誓った。一回に1点を先制してなお2死満塁。バーヘイゲンの140キロのツーシームを捉えて逆方向へ右前適時打を放つと、六回には左前適時打。八回は再び右前へ流し打った。明大3年生だった2011年。地震発生時は東京都内の大学グラウンドで試合中だった。すぐに寮へ戻って家族に電話したものの「2、3時間は不通で不安だった」。親族は無事ながら、津波で甚大な被害を受けた東北地方の映像を目にし言葉を失った。ホンダを経て中日に入団し、23年に涌井との交換トレードで楽天に移籍した。「いろいろあった。(震災が)なかったら今ここにいないかもしれない。分岐点だったと思う」。被災地にも足を運び「多くの方々が本当に苦労されていた」と気持ちに寄り添った。昨年5月の岩手での公式戦は、2軍生活を送っていたため出場できなかった。今季も東北シリーズの一環で、7月3日にオリックス戦が組まれており「行けるように頑張る」と決意を固めた。(広岡浩二)

DAZN

<オープン戦順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(2↑)
ORIX
411 0.800
(↑0.133)
-
(↓1.5)
19
(+9)
17
(+5)
0
(-)
6
(+1)
0.281
(↓0.008)
2.830
(↑0.17)
1
(-)
日本ハム
413 0.800
(↓0.2)
0
(-)
32
(+6)
29
(+12)
2
(-)
9
(+3)
0.270
(↓0.007)
3.550
(↓0.72)
1
(1↑)
ソフトバンク
411 0.800
(↑0.05)
0
(↓1)
24
(+9)
18
(+6)
6
(+2)
4
(+3)
0.260
(↓0.019)
3.060
(↑0.03)
4
(1↓)
ヤクルト
531 0.625
(↓0.042)
0.5
(↓0.5)
28
(+6)
24
(+5)
3
(+1)
5
(+1)
0.216
(↓0.006)
2.630
(-)
5
(-)
中日
433 0.571
(↑0.071)
1
(↑1)
28
(+5)
28
(+2)
3
(+1)
4
(+4)
0.215
(↑0.002)
2.600
(↑0.65)
5
(-)
楽天
431 0.571
(↑0.071)
1
(↑1)
29
(+12)
20
(+6)
1
(-)
4
(-)
0.292
(↑0.024
2.150
(↑0.06)
7
(2↓)
巨人
330 0.500
(-)
1.5
(↑0.5)
29
(+9)
20
(+10)
1
(+1)
4
(-)
0.235
(↑0.015)
2.770
(↓0.71)
7
(4↑)
西武
111 0.500
(↑0.5)
1.5
(↑1)
6
(+5)
10
(+3)
3
(+2)
1
(+1)
0.208
(↑0.02)
3.460
(↑4.42)
9
(4↓)
DeNA
234 0.400
(↓0.1)
2
(-)
27
(+3)
25
(+5)
6
(+2)
15
(+2)
0.246
(↓0.012)
2.850
(↑0.1)
10
(-)
広島
351 0.375
(↓0.054)
2.5
(-)
23
(+2)
29
(+5)
2
(-)
3
(+1)
0.195
(↓0.021)
2.610
(↑0.18)
11
(6↓)
ロッテ
122 0.333
(↓0.167)
2
(-)
13
(+6)
19
(+9)
1
(+1)
3
(+1)
0.220
(↓0.007)
3.890
(↓0.43)
12
(1↓)
阪神
090 0.000
(-)
6
(↓0.5)
25
(+6)
44
(+10)
2
(-)
3
(-)
0.205
(↑0.011)
3.550
(↑0.02)