楽天(★2対3☆)広島 =オープン戦3回戦(2024.03.03)・倉敷マスカットスタジアム=
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広島
0000000033600
楽天
0000000202620
勝利投手:塹江 敦哉(1勝0敗1S)
敗戦投手:宮森 智志(0勝1敗0S)
  DAZN
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◆広島は2番手・黒原が4回無失点3奪三振の好投を披露。対する楽天も、ドラフト1位ルーキー・古謝が打たせて取るピッチングで3回を無失点。開幕ローテーション入りを狙う両左腕が、それぞれ首脳陣へのアピールに成功した。

◆楽天のオープン戦広島戦のスタメンが発表された。昨季チームトップの9勝を挙げた岸孝之投手(39)が先発し、今季初実戦に臨む。試合は午後1時開始。

◆楽天岸孝之投手(39)が、今季初登板で3回完全投球の快投を演じた。初回に宇草、田中、秋山を3者凡退に仕留めると、2回は4番シャイナーを宝刀カーブで空振り三振に切るなど、再び3人で相手の攻撃を終わらせた。3回は田村、堂林、二俣の下位打線をわずか8球で料理。34球の省エネ投球でマウンドを降りると、軽やかな足取りでベンチに引き揚げた。昨季はチームトップの9勝を挙げた。昨年10月7日ソフトバンク戦(楽天モバイル)以来、148日ぶりの実戦マウンドに「狙ったところにいった球は2割あったかどうかっていうところ」と辛口評価。それでも「バッターとの対戦っていうところで無事に終えられたので良かったかなと思います」と振り返った。

◆広島の新外国人トーマス・ハッチ投手(29=パイレーツ)が開幕ローテ入りを決めた。楽天打線を相手に、2回無安打1四球無失点。試合後、新井監督は新助っ人右腕の開幕ローテ入りについて「決まっている。今日のピッチングを見て(決めた)。いいピッチングだったと思います」と明言した。前回2月24日巨人戦では、ツーシームを軸にゴロアウトが多かったが、オープン戦2度目の先発では真っすぐの仕上がりを確認した。「今日は真っすぐでしっかり押していきたいと思っていたので、それをできたことは良かった」。球団のスピードガンで最速149キロを計測し、三振以外の5つのアウトはすべてフライアウトだった。課題とみられた走者を置いた投球は、2回2死一塁から岡島と対戦。3球連続ボールとなったが、クイックタイムはいずれも1・20秒前後と及第点といえる。本人は「スライドステップするときは体重移動をしっかりやる必要がある。すぐにできないので、ブルペンでやったり練習の中で回数を重ねてやっていくことが必要かなと思います」。さらなる適応に自信をのぞかせた。新井監督も「前回よりもクイックも改善されているし、本人も意識してやってくれている」とその姿勢を認める。開幕投手の九里に床田と森下、術後順調な仕上がりを見せる大瀬良に加え、開幕ローテーション5枚目が決まった。ハッチは「毎登板、1試合1試合にかけて準備や投球を心がけている。しっかりとプランを持ちながら初登板に向けてやっています」と来日初登板を見据えた。

◆広島秋山翔吾外野手が楽天とのオープン戦3連戦を3戦連続安打で締めた。3番中堅で出場し、1回は西武時代のチームメート岸との対戦で一ゴロ。4回は新人古謝から左翼へクリーンヒットを飛ばした。「体がビタッと止まったし、1打席目も引っ張れたというのも含めて、2打席とも内容が良かったと思います」。昨年10月の右膝手術を経て、この3連戦から1軍に合流。若手がアピールを続ける外野争いで存在感を示した。

◆広島は先発ハッチが2回無安打無失点の投球で開幕ローテ入りを決めた。2番手黒原も4回無失点と開幕ローテ争いでアピールした。2点ビハインドの9回には2死一塁から林、高木と途中出場の若手2選手が連続適時打長短打。逆転勝利した。試合後の新井貴浩監督(47)の談話は以下の通り。-先発ハッチ投手が2回無失点新井監督 ナイスピッチングだったと思います。球が強かったですね。-走者を出してからも危なげなかった新井監督 前回よりもクイックも改善されているし、本人も意識してやってくれているので良かっと思います。-2番手黒原投手も好投新井監督 黒原はずっといいね。黒原も球威で押し込んでいたし、カウント球でカーブでカウントを整えられていたので、今日もナイスピッチングでしたね。-開幕ローテは引き続き競争か新井監督 そうだね。もう少し、みんなで争ってもらいたいなと。-ハッチ投手も開幕ローテは争う立場か新井監督 まあハッチは決まっている。今日のピッチングを見て(決めた)。いいピッチングだったと思います。ブルペンからいい球を投げている。-途中出場の高木選手が2安打新井監督 ナイスバッティングだよね。最後の2点ビハインドの9回は宇草からは始まって、(林)晃汰、高木。若い選手が頑張ってアピールしてくれているので、見ていて本当にうれしいです。自分としてはオープン戦の勝ち負けは関係ないんだけど、今日も日曜日でたくさんのファンの人たちがスタンドを埋めてくれて。応援しに来てくれた方はそうは言っても勝ちの試合が見たいと思ってくれていると思うので、若い選手が頑張って最後9回にひっくり返したというのは、ファンの方も喜んでくれているんじゃないでしょうか。本当にいい競争、アピールを若い選手がしてくれています。-週末まで試合がないが、選手の入れ替えは新井監督 来ます。別で調整しているメンバーが来ます。-野間選手や上本選手か新井監督 うん。松山選手は来ないですけど。アツ(会沢)も来ますよ。-塹江投手は登板数が多いが、チーム方針か新井監督 そうだね。こちらはそういう意図。彼にも伝えている。昨年まではイニングの頭から行くことはあっても、途中から行くことはほとんどなかったんじゃないですか。ましてや、今日は満塁の場面ですからね。今まで経験したことない場面でも行ってもらって、経験して成長してもらいたい狙いがある。オープン戦が始まる前から伝えている。-実戦20打席ほど立ったシャイナー選手について新井監督 初めての年だし。20打席でどうこうというのは全くない。結果だけじゃなく、内容も見ているので、こちらは。問題ないんじゃないですか。それだけ打席に立てていることがいいんじゃないですか。配球だったり、日本のピッチャーはクイックとかをやってくるので、いろいろなものを感じて徐々に慣れてくれればいいと思っている。

◆頼れるベテランが躍動した。今季初登板の楽天岸孝之投手(39)が、3回完全投球と存在感を発揮。「狙ったところにいった球は2割あったかどうか」と辛口評価も、降板後は軽やかな足取りでベンチに引き揚げた。最速は139キロだったが、スライダー、カーブ、チェンジアップと全球種を試し、34球の省エネ投球。「バッターとの対戦というところで無事に終えられたので良かったかなと思います」と胸をなで下ろした。伝家の宝刀がさえた。2回先頭のシャイナーを追い込むと、最後は104キロの外角カーブで空を切らせた。「何とか振りたくなるようなところに投げられたので良かったです」。後続は二直と三ゴロ。3回は相手打線をわずか8球で封じてみせた。昨年10月7日ソフトバンク戦(楽天モバイル)以来、148日ぶりの実戦だった。2月の沖縄キャンプはシート打撃などで打者とは対戦せず、この日は昨年2月23日の初実戦よりも遅い登板となった。永井投手コーチは「彼は経験がある。実戦経験がなかったとしても合わせてくれる選手なので、信頼して送り出しました」と説明。昨季チームトップの9勝を挙げたベテランが、上々のスタートを切った。【山田愛斗】

◆1軍同行最年少捕手の20歳の高木翔斗捕手がバットでアピールした。1点差に迫った9回1死二、三塁。楽天宮森の抜けたフォークを中堅前に落とし、逆転の2点打とした。代打で登場した7回にも中前に運ぶなど2打数2安打で、オープン戦打率は5割7分1厘。「守備の方でミスしてしまったので、投手の方に申し訳ない気持ちが強かった」。2点を献上した8回を振り返り、表情を引き締めていた。

◆ドラフト1位の古謝樹投手(22=桐蔭横浜大)が"早川カット"を操り、実戦3試合目で初の無失点で投げ終えた。早川から数日前に握りや投げ方を伝授されたというカットボールを試投し3回無失点。4回1死一、二塁では、その"新球種"でシャイナーを投ゴロ併殺に打ち取った。「こんなに早く試合で使えると思ってなかったんで、ほんとにいい経験になりました」と手応えを示した。

◆両軍のスターティングメンバーが発表された。楽天は通算158勝の岸孝之投手(39)、広島は開幕ローテ候補のトーマス・ハッチ投手(29)が先発。

◆広島の新助っ人、トーマス・ハッチ投手(29)=前パイレーツ傘下=が対外試合2度目のマウンドに臨み、残り2枠となった開幕ローテ入りに向けてアピールした。「非常に良い感覚で登板できた。今日は真っ直ぐで押したいと思っていた」。予定通り2回を投げ無安打無失点に抑えた。二回2死で茂木を歩かせたが、後続を打ち取り、二塁すら踏ませなかった。三振は1つだったが、140キロ台後半の直球を軸にツーシームなどの変化球を織り交ぜて打たせて取った。「開幕までは5、6イニングは投げたい。気温が暖かくなるにつれて自分も上がってくると思う」前回2月24日の巨人戦(コザしんきん)は2回3安打2失点だったが、自責は付かなかった。開幕ローテは開幕投手の九里をはじめ床田、森下、昨秋の右肘手術から復活を目指す大瀬良が確実。「鯉のトーマス」がこのままの勢いで力強く走る。

◆三回から登板した広島・黒原拓未投手(24)がスコアボードにゼロを並べた。4回2安打無失点で開幕ローテーション入りへ前進した。「ランナーを出してから、焦らず自分のテンポでしっかり投げきれたところは良かった」五回は単打2本で1死一、二塁を招いたが、ホームを踏ませなかった。140キロ台の直球にカーブ、チェンジアップの緩急を使って3奪三振だ。2022年ドラフト1位で関学大から入団。昨季は5試合に登板した。プロ初勝利を目指す今季は初実戦から対外試合3試合で10イニング連続無失点。新井監督は「ずっと良い。球威で押し込んでいた」と高評価した。開幕ローテは九里、床田、森下、大瀬良に続いて、この日先発したハッチ(前パイレーツ)が当確。最後の1枠を黒原が虎視眈々と狙っている。(柏村翔)

◆広島の新助っ人、トーマス・ハッチ投手(29)=前パイレーツ傘下=がが対外試合2度目のマウンドに臨み、2回無安打無失点だった。試合後、新井監督は「ハッチはもう決まっている。キャンプのブルペンでいいボールを投げていた」と開幕ローテーション入りを明言。メジャー通算39試合登板し4勝の右腕は「非常に良い感覚で登板できた」と手応えを口にした。

◆昨秋の右膝手術から復活を目指す広島・秋山翔吾外野手(35)が「3番・中堅」で出場し、3試合連続安打。「結果的に安打が出ているということは、いい調整ができている」。四回1死一塁で変化球を左前打へ。通算4度の最多安打を誇るヒットメーカーは「緊張感がある。今は調整なんで、というつもりはない」と表情を引き締めた。

DAZN

<オープン戦順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
日本ハム
301 1.000
(-)
-
(-)
15
(+6)
12
(+5)
0
(-)
3
(-)
0.270
(↓0.013)
3.000
(↓0.67)
1
(-)
ヤクルト
301 1.000
(-)
0
(-)
12
(+3)
7
(+3)
2
(+2)
3
(-)
0.230
(↓0.02)
1.750
(↓0.42)
1
(-)
ORIX
100 1.000
(-)
0
(-)
4
(-)
3
(-)
0
(-)
1
(-)
0.314
(-)
3.000
(-)
1
(-)
ソフトバンク
100 1.000
(-)
0
(-)
5
(-)
3
(-)
1
(-)
1
(-)
0.343
(-)
3.000
(-)
5
(1↓)
巨人
210 0.667
(-)
0
(-)
20
(-)
7
(-)
0
(-)
4
(-)
0.255
(-)
1.670
(-)
6
(1↑)
広島
330 0.500
(↑0.1)
0.5
(↓0.5)
21
(+3)
20
(+2)
2
(-)
2
(-)
0.232
(↓0.008)
2.750
(↑0.16)
7
(2↓)
楽天
230 0.400
(↓0.1)
1
(↓0.5)
12
(+2)
12
(+3)
0
(-)
3
(-)
0.249
(↓0.014)
2.250
(↑0.06)
8
(3↓)
DeNA
121 0.333
(↓0.167)
1
(↓0.5)
13
(+3)
14
(+4)
2
(+1)
5
(+1)
0.276
(↓0.02)
3.710
(↓0.25)
9
(1↓)
中日
131 0.250
(-)
1.5
(-)
10
(+3)
23
(+3)
1
(-)
0
(-)
0.200
(↓0.01)
4.600
(↑0.4)
10
(1↓)
阪神
050 0.000
(-)
3
(↓0.5)
12
(+5)
23
(+6)
2
(-)
3
(+1)
0.177
(↑0.015)
4.500
(↓0.56)