楽天(★2対4☆)広島 =オープン戦1回戦(2024.03.01)・倉敷マスカットスタジアム=
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広島
0001100024911
楽天
0000020002800
勝利投手:アドゥワ 誠(1勝0敗0S)
(セーブ:塹江 敦哉(0勝0敗1S))
敗戦投手:鈴木 翔天(0勝1敗0S)

本塁打
【広島】小園 海斗(1号・5回表ソロ)

  DAZN
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◆楽天は、茂木が適時打を放つなど2安打をマーク。レギュラーの座をつかむべく、首脳陣へのアピールを見せた。一方の広島は、小園がオープン戦1号ソロを含む3安打の活躍。シーズン開幕に向け、状態の良さを示した。

◆楽天のオープン戦広島戦のスタメンが発表された。岡山・倉敷市のマスカットスタジアムで行われるオープン戦は5年ぶり。開幕投手に決まった早川隆久投手(25)が先発し、同市出身の太田光捕手(27)とバッテリーを組む。浅村栄斗内野手(33)はDHでの出場が続いていたが、今季から転向する三塁で実戦初の守備に就く。試合は午後1時開始。

◆広島森下暢仁投手(26)がオープン戦初先発を無失点投球で滑り出した。2回2死満塁を無失点で切り抜けるなど、予定の3回を2安打無失点。それでも自己評価は厳しく「全然良くなかったので、しっかりと修正をして次につなげられたら。(反省は)コントロール、ランナーを出してからとか、もう1度映像を見て確認したい」と首をひねった。今年初の実戦マウンドはプロ入り初の地方球場と、慣れないマウンドで球が浮いた。制球に苦しむ中でも無四球にまとめ、新球も試せたことは収穫だ。1回2死から辰己を追い込むと、タイガース前田から握りを教わったチェンジアップで空を切らせた。「ストレートの軌道でいっているのかなと思う」と、一定の手応えを得た。さらに新球スライダーも、2回先頭の浅村に試投。外角に外れて打者のスイングを誘うこともできなった1球に「もうちょっと(打者の)手元で曲がってくれたら」と振り返った。最終イニングとなった3回は2死から辰己に対して課題と感じた直球を多投し、二ゴロに切った。ただ、初球から3球ボール球が続いた組み立てを反省。「修正したいと思ったけど、全部高めにいった。ストレートでカウントを取れれば、もっと変化球が楽になると思うので、カウントを崩さずに勝負したい感じはあった」。次回登板は侍ジャパンとして臨む欧州代表との強化試合。週明けに合流する侍で調整段階を上げた姿を披露するつもりだ。

◆健在アピール。広島秋山翔吾外野手(35)が1軍合流即先発で1安打1得点1盗塁をマークした。「5番・中堅」で出場した4回の第2打席。浮いたスライダーをとらえてライナーで二遊間を破った。「シーズン中なら勝てばそこに貢献できて良かったなというコメントになるけど、今は自分の調整になる。若い選手が頑張っているのを間近で見るのと、情報で見るのとでは違うので、いい刺激をもらって試合ができて良かった」。2死後には、坂倉の3球に好スタート。ワンバウンドした球を捕手がはじく間に二塁を陥れて盗塁を成功させた。昨オフの右膝手術の影響で2軍スタートとなった今春キャンプでは、若手外野陣が1軍でアピールを続けていた。2月29日の1軍合流時には「同じグラウンドに立ったときには結果だったり、姿勢だったりを示せるように」と語っていた。今季現役14年目を迎える経験者が結果で存在感を示した。新井監督も1軍合流初出場のプレー内容に「さすがのパフォーマンスだったと思います」とたたえた。

◆開幕投手の楽天早川隆久投手(25)が力投した。2日前の2月28日に自身初の開幕投手が決定してから初先発。5回を73球、7安打2失点5奪三振でまとめた。「今日はテンポってところと球数を少し減らしたいという意図があった。そういう面ではもう10球くらい減らせたかなという感覚はあったので、そこを詰めていければなと思います」と振り返った。3回に2死満塁のピンチを招くなど走者を背負いながらも粘り、3回までは無失点で踏ん張った。しかし、0-0の4回2死二塁で坂倉に先制適時打を浴びると、5回2死では小園にソロを被弾。「2死から失点してしまったので、あそこで切れていれば、そういうところかなと思います」と反省を口にした。一方で手応えもつかんだ。「変化球はすごい収穫となるものがあった」と話した上で「カーブで空振りも三振も取れましたし、課題になっていたフォークも状態は良かったかなと思います」と言葉に力を込めた。

◆広島が1日、ドミニカアカデミー出身のモイセス・ラミレス内野手(22)とネルソン・ロベルト外野手(23)の2選手と育成選手契約を締結したことを発表した。ラミレスは191センチ124キロの長距離タイプで、今春1軍キャンプではロングティーでパワーを見せつけた。年俸は230万円で背番号は130に決まった。ロベルトも191センチ105キロと恵まれた体格で長打力を売りとする。年俸は230万円で背番号は131。2選手のコメントは以下の通り。(金額はすべて推定)■ラミレスこのような契約の機会を与えていただき、心より感謝しています。全力でプレーし、できる限りチームをバックアップしていきたいと考えています。今後とも私たちの応援をよろしくお願いします。チームメートとともに力を合わせ優勝できるように頑張ります!■ロベルトこの育成契約の機会に感謝しています。みんなで力を合わせ優勝し、日本一になれるように頑張りたいと思います。ファンの方たちに楽しんでもらえるよう、一生懸命プレーします。今季も全力で頑張ります!

◆広島小園海斗内野手(23)が、楽天開幕投手の早川からオープン戦1号となるソロを含む3安打猛打賞を記録した。1回2死から高め変化球を強振。右中間を破る二塁打でチーム初安打をマークした。「甘い球が来たので、一発でしとめることができた」。3回は低めカーブをうまく拾って遊撃への内野安打。1点リードの5回は初球を再び強振し、右翼席へアーチを描いた。昨秋、侍ジャパンで共闘した左腕からの3安打に「ジャパンも一緒にやったので、対戦も楽しみでしたし、またいいところで対戦できるように頑張ります」と笑顔で振り返った。オープン戦出場3試合はすべて先発で3番、5番、3番といずれも中軸を任されている。新井貴浩監督は「今年だけじゃなく、今後を見た上でも彼は中軸を打ってもらわないといけない選手。そう思って3番とか(中軸に)起用しています」と期待を寄せた。

◆キャンプ打ち上げ後初のオープン戦は実戦初登板となった先発森下が3回2安打無失点と好投し、野手では先制打の坂倉にソロ含む猛打賞の小園と侍組が活躍。同点の9回は2死一塁から中村健、久保の連続適時打で2点を勝ち越した。試合後の新井貴浩監督(47)の談話は以下の通り。-森下投手は3回無失点も、自己評価は厳しかった新井監督 そうなの? ナイスピッチングでしょう。何も問題ないと思います。ナイスピッチングです。-術後の調整となった昨年とは違い、今季はいい調整ができている新井監督 昨年は術後というのもあったので、自分でも慎重に(なっていた)。怖さもあったと思うんですけど、今年はキャンプのブルペンからすごくいい球を投げているので、あとは彼の開幕に向けて調整していくだけだと思っています。-前日から合流の秋山選手が初戦から結果を残した新井監督 さすがのパフォーマンスだったと思います。プレーが終わった後も、(患部は)全く問題ないということなので。やっぱりさすがだなと思います。-この日の守備位置は左翼だった新井監督 そこはいろいろと考えながらになってくると思います。-小園選手はもう開幕してもいいぐらいの状態新井監督 ずーっといいよね。練習もいいし、試合もいいし、ずーっといい。何も問題ないですね。-昨季は1番の起用もあったが、オープン戦ではここまで常に中軸。状態良ければ中軸に新井監督 そうよね。今年だけじゃなく、今後を見た上でも彼は中軸を打ってもらわないといけない選手なのでね。そう思って3番とか(中軸に)起用しています。-同点の9回は若手が...新井監督 いいね、(中村)健人。(久保)修。シチュエーション的にも同点の場面で、2アウトから1点欲しいというところで(中村健が)よく打ったと思いますし、その後も修がナイススイングだったと思います。そういった若い選手のアピールというのはうれしいですし、みんな確実に成長していると思います。-9回登板の塹江投手は先頭へ3ボールとなりながら、その後は落ち着いて3者凡退新井監督 堂々としていますね。先頭に3ボールになったけど、そこから(四球を)出さないですもんね。本人も自信があるんだと思いますよ。本当に落ち着いていると思います。今日もナイススイングでしたね。

◆侍ジャパンに選出されている広島森下暢仁投手(26)が1日、オープン戦初先発した楽天戦で3回2安打無失点と順調な仕上がりを披露した。1回を3者凡退で滑り出すと、2回2死満塁も無失点で切り抜けた。3回は再び3者凡退で予定の投球回を投げ終えた。だが、本人の自己評価は厳しく「全然良くなかったので、しっかりと修正をして次につなげられたら。(反省は)コントロール、ランナーを出してからとか、もう1度映像を見て確認したい」と振り返った。今年初の実戦マウンドはプロ入り初の地方球場と、慣れないマウンドで制球に苦しみながら無四球にまとめた。その中で新球を試せたことは収穫だった。1回2死から辰己を追い込むと、タイガース前田から握りを教わったスプリットのように変化するチェンジアップで空を切らせた。「ストレートの軌道でいっているのかなと思う」。これまでの緩いチェンジアップとは違う打者の反応に手応えを得た。さらに新球スライダーも、2回先頭の浅村に試投。外角に外れてスイングを誘うこともできなった変化には「もうちょっと(打者の)手元で曲がってくれたら」と課題を残した。好結果にも満足しない姿が頼もしく映る。新井監督は森下の厳しい自己評価に「そうなの?」と驚きながら期待を口にする。「ナイスピッチングでしょう。何も問題ないと思います。昨年は術後というのもあって怖さもあったと思うんですけど、今年はキャンプのブルペンからすごくいい球を投げているので、あとは彼の開幕に向けて調整していくだけ」。森下の次回登板は侍ジャパンとして臨む欧州代表との強化試合。東京五輪以来の日本代表をひとつのステップに、開幕への調整を駆け上がっていく。【前原淳】

◆プロ入り後初めて地元倉敷でプレーした楽天太田光捕手が、開幕マスクへ前進した。開幕投手の早川を好リードし、6回には左前打。「開幕だけじゃなくて、143試合全部マスクをかぶりたいと思ってるので、そこに向けてアピールも含めてやっていきたい」。今江監督は「一応、今のところは、そういう頭(開幕マスクは太田)でいます」と正捕手として1歩リードしていることを明かした。

◆開幕投手を務める楽天早川隆久投手(25)が、変化球を自在に操った。先制された直後の4回2死一塁、9番中村健をカットボールとカーブで追い込み、3球目は新球の127キロフォークを外角低めに制球。「タイムリーを打たれた後で、フォークの精度をもう1回見直さないといけないとマウンドで整理できました」。タイミングを完璧に外し、空振り三振に封じた。5年ぶりのオープン戦開催となった倉敷は、気温が10度前後と肌寒い気候だった。最速は早大時代が155キロ、プロでは153キロだが「出力はこの寒さで怖いところもあり、自分の中で制御しながら」と、この日は144キロ。あえて球速を落としたが、直球自体が不調で、小園に浴びた5回のソロは甘く入った138キロを捉えられ「真っすぐの見直しとフォームを修正したかった」と降板後はブルペンで「反省会」を行った。だからこそ、より変化球が光った。2回に堂林をカーブ、3回に菊池をスライダー、4回にレイノルズをチェンジアップで、それぞれ空振り三振。「変化球はすごい収穫となるものがあった」。今江監督も「真っすぐが良くなかった中、変化球で空振りを取れるのは逆に収穫なんじゃないかな」とうなずいた。早川は今季最長の5回を7安打2失点5奪三振でまとめ、実戦3試合で計10回を2失点と好投する。2月28日に自身初の開幕投手に決定してから初先発。「そこまで意識せず、自分としてもある程度マイペースにできていると思います」。開幕まで約1カ月。気負わず前へ進む。【山田愛斗】

◆楽天浅村栄斗内野手が今季から転向した三塁を実戦4試合目で初めて守った。初回に三直、2回に三ゴロと2度の守備機会も冷静に対処。「1発目なんで、いい緊張感の中、守れましたし、まだまだ試合があるんで、いろんな課題も出てくると思うので、それを見つけながらやっていきたい」。バットも好調で2回の右前打で3試合連続安打もマークした。

◆能登半島地震から2カ月を迎えて、試合前には両チームの監督、コーチ、選手がベンチ前に整列して被災者に黙祷を捧げた。広島の選手会は2月に被災地支援のために500万円の義援金を寄付することを発表している。1月にはプロ野球12球団と日本野球機構(NPB)が義援金1億円を送り、2026年7月に行われるオールスター戦を富山市の富山市民球場で開催することを発表している。

◆広島・森下暢仁投手(26)が今春初実戦登板。明大の先輩で中日、阪神、楽天で監督を務めた星野仙一さん(享年70)の生誕の地で上々の仕上がりをみせた。「星野さんがいたから、楽天の方々がここで練習をしていると聞いている。偉大な方だと思います」プロ入り初めての地方球場のマウンドで43球を投げ3回2安打無失点、無四球1三振だった。二回に2安打と自身の失策が絡み、2死満塁を招いたが、直球でニ飛に打ち取りピンチを脱出。オフに弟子入りした前田健太(タイガース)直伝の大きく曲がるスライダーを含む全球種を解禁した。「(登板が)決まった時は早川が投げるんだと思った。お互い(三回まで無失点の)いいピッチングができて良かった」。楽天の開幕投手を務める1学年下の早川とは東京六大学時代に明大、早大で競い合った。昨季はチーム2番目の9勝(6敗)を挙げたが、満足はしていない。開幕投手は先輩の九里に譲ったが、明大魂を胸にチームを引っ張る。

◆広島・秋山翔吾外野手(35)が1日、楽天戦(倉敷)に「5番・左翼」でオープン戦初出場し、2打数1安打1盗塁。昨秋に手術を受けた右膝が順調に回復していることを示した。「内容は悪くなかった」-。29日のDeNAとの開幕戦(横浜)の出場に向け、明るい光が差し込んだ。守って、打って、走って右膝の不安を吹き飛ばす〝SHOタイム〟だ。中日、阪神、楽天で監督を務めた星野仙一さんの生誕の地、倉敷でオープン戦に初出場した秋山は胸をなでおろした。「内容は悪くない。緊張感は多少あった。悪くない入りだし、体も動いていた」四回先頭で開幕投手に決定している早川の変化球を捉えると打球はセンターへと抜けた。2死後、二盗に成功し、坂倉の左前打で生還。守備では左翼に就き、定位置の飛球を無難に処理した。広島移籍2年目の昨季は115試合で打率・274、4本塁打、38打点に終わり、10月には痛みの原因だった「右膝外側半月板部分切除」の手術を受けた。ことしの春季キャンプでは2軍で鍛錬を積み、練習試合での実戦復帰を経て2月29日に1軍に合流。調整を一任していた新井監督は「さすがのパフォーマンス」と舌を巻いた。試合前には日米通算197勝の楽天・田中将と談笑した。現役では坂本(巨人)、柳田(ソフトバンク)、前田(米大リーグ、タイガース)らがひしめきあう1988年世代。「僕らの世代を代表する選手。励みにもなる。今日打てたのは、そのおかげかもしれません」とハートに火がついたことを明かした。チームでは西川がオリックスへFA移籍したが、1軍キャンプでは侍ジャパン初選出で注目を集める3年目の田村ら若手が存在感を発揮した。「若い選手の頑張りを情報で知るのと間近で見るのとでは違う。いい刺激をもらった」。3年契約の最終年。西武時代に4度の最多安打に輝いたヒットメーカーが「3・29」に向けてギアを上げていく。(柏村翔)

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<オープン戦順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ヤクルト
200 1.000
(-)
-
(-)
3
(-)
1
(-)
0
(-)
1
(-)
0.246
(-)
0.500
(-)
1
(-)
日本ハム
101 1.000
(-)
0
(-)
6
(-)
5
(-)
0
(-)
1
(-)
0.297
(-)
2.500
(-)
1
(-)
DeNA
101 1.000
(-)
0
(-)
7
(-)
5
(-)
1
(-)
4
(-)
0.297
(-)
2.500
(-)
4
(-)
巨人
210 0.667
(-)
0
(-)
20
(-)
7
(-)
0
(-)
4
(-)
0.255
(-)
1.670
(-)
5
(1↑)
広島
220 0.500
(↑0.167)
0.5
(↓0.5)
17
(+4)
15
(+2)
2
(+1)
2
(+1)
0.255
(-)
2.800
(↑0.28)
6
(-)
中日
120 0.333
(-)
1
(-)
4
(-)
14
(-)
0
(-)
0
(-)
0.207
(-)
4.670
(-)
6
(1↓)
楽天
120 0.333
(↓0.167)
1
(↓0.5)
7
(+2)
8
(+4)
0
(-)
2
(-)
0.264
(↓0.018)
2.770
(↓0.65)
8
(-)
阪神
030 0.000
(-)
2
(-)
5
(-)
14
(-)
2
(-)
2
(-)
0.144
(-)
4.500
(-)