オリックス(☆3対2★)ロッテ =クライマックスシリーズ4回戦(2023.10.21)・京セラドーム大阪=
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ロッテ
0000000112702
ORIX
20000100X3901
勝利投手:宮城 大弥(1勝0敗0S)
(セーブ:平野 佳寿(0勝0敗3S))
敗戦投手:種市 篤暉(0勝1敗0S)

本塁打
【ロッテ】藤原 恭大(1号・8回表ソロ),ポランコ(1号・9回表ソロ)
【オリックス】森 友哉(1号・1回裏2ラン)

  DAZN
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◆オリックスが3年連続となる日本シリーズ進出を決めた。オリックスは初回、森の2ランで幸先良く先制する。そのまま迎えた6回裏には、杉本の適時二塁打が飛び出しリードを広げた。投げては、先発・宮城が6回無失点の好投。敗れたロッテは、打線が終盤に追い上げるも、あと一歩及ばなかった。

◆ロッテ佐々木朗希投手(21)が、リリーフ待機でベンチ入りした。オリックスに対し、アドバンテージを含む1勝3敗の状況で、10年以来の日本シリーズ出場へ勝たなくてはいけない崖っぷち。今月14日のファーストステージ第1戦ソフトバンク戦(ZOZOマリン)で体調不良明けにもかかわらず、3回完全投球を見せた165キロ右腕が、ジョーカーとしてスタンバイする。佐々木朗は試合前練習では、ウオーミングアップ、佐々木千とのキャッチボール後、ブルペンで投球練習を行ったもようだ。20日の第3戦後、吉井理人監督(58)は状態や今後の起用について「今ちょっと本当に(登板可能か)ギリギリなので、明日(21日)彼と話して。行けるなら行ってほしいですけれど、そこはこっちが判断したい」と言及。「朗希はたぶん行く気満々でいると思うんですけれど、体を見て明日決めようと思います」と決断は21日に持ち越していた。先月24日に発熱などの体調不良で同日のソフトバンク戦を登板回避し、抹消された。回復に時間がかかり、27日ぶりにイニング数限定で復帰登板。結果を出してチームを勢いづけたが、反動も大きかったようだ。ファイナルステージ開幕前日の17日に、指揮官は「まだ、なんか放牧に出た馬みたいに、あっちこっち自分の好きなようにやっていますよね」と登板後の状態が完全でないことも明かしていた。

◆オリックスが3勝1敗と日本シリーズ進出へ王手をかけて迎える一戦。先発の宮城大弥投手(22)は今季ロッテ戦6戦登板で防御率1・06と好相性だ。一方で崖っぷちに立たされたロッテは、チーム勝ち頭の10勝を挙げた種市篤輝投手(25)が先発マウンドに上がる。9月下旬に右肘炎症で離脱した右腕がぶっつけ本番で阻止する。

◆/いざ快哉の時へ\森友哉が高めを振り抜いた豪快な一撃は先制の2ランHR!?プロ野球クライマックスシリーズ(2023/10/21)??オリックス×ロッテ??Live on DAZN#DAZNプロ野球#Bs2023 pic.twitter.com/0qRku67xwK

◆日本シリーズ進出に王手をかけているオリックスが初回に森友哉捕手(28)の2ランで先制した。先発の宮城大弥投手(22)が初回を3者凡退で抑えた直後の攻撃。1死一塁から森がロッテ先発種市の145キロ直球を捉えた。打球はオリックスファンが待つライトスタンドへ一直線。「(感触は)完璧でした!何とか先制点をと思っていたので、ホームランになってくれてよかったです!」と1発を喜んだ。オリックスは今季レギュラーシーズンで先制すれば12球団トップの勝率8割2分1厘を誇り、CSファイナルステージ第3戦でも先制してそのまま逃げ切った。オリックスはアドバンテージの1勝を含めて3勝1敗で第4戦を迎え、勝つか引き分けると3年連続日本シリーズ進出が決まる。

◆ロッテ先発の種市篤暉投手(25)が3回2安打4奪三振2失点で降板した。「ここ数試合中継ぎ陣の登板が多くて苦しい中で、3イニングしか投げることが出来ず、申し訳ないですし、負けられない試合で先に向こうに流れを渡してしまったことも反省点です」。9月28日の日本ハム戦で4回途中8失点後、同30日に右肘炎症のため、出場選手登録を抹消されていたが、CSファイナルステージにぶっつけ本番ながら間に合わせた。「もう全力でいくだけ」と臨んだ復帰登板だったが、初回に2番西野に四球を与え、3番森に2-2から内角高めの145球を右翼席に運ばれる先制2ランを浴びた。2回以降はイニングをまたいで3者連続三振を奪うなど、今季自身初の10勝を挙げた実力を発揮したが、吉井監督は交代を決断した。2番手には東妻勇輔投手(27)がマウンドに上がった。ブルペンには佐々木朗希投手(21)も待機している。

◆ぶっつけ本番の不安が、いきなり現実となった。右肘炎症のため、シーズン最終盤に戦線離脱していたロッテ先発種市篤暉が、1回1死一塁で森に右翼へ先制2ランを献上した。チームに合流した20日には「CSファイナルを目指してリハビリしていた」と明かしたように約10日前に投球練習を再開。必死に状態を上げて間に合わせた23日ぶりの登板だったが、実戦勘を取り戻す前に捉えられてしまった。故障明けの右腕はショートスターターとして3回2失点、54球で降板した。球団を通じて「ここ数試合、中継ぎの登板が多く苦しい中で3イニングしか投げることが出来ず、申し訳ないです」とコメントしたが、首脳陣も無理をさせるつもりはなかったはずだ。「負けられない試合で先に向こうに流れを渡してしまったことも反省点です」と乗り切りたかった立ち上がりだけが悔やまれた。打線はレギュラーシーズン中から苦戦した宮城に抑え込まれた。村田打撃コーチは試合前に宮城の特長について「バッターが狙っているボール以外を投げるのが、すごく上手。その辺の観察力がすごい高いピッチャーなので、そこを悟られないように入らないといけない。そこが難しい。悟られやすいバッターばかりなので」と話したが、対策を立てて臨んでも、懸念通りに凡退が続いた。6回まで投げた宮城から3ボールまで粘れた打者は誰ひとり、いなかった。テンポ、間合い、制球。どれも完璧な左腕から6回に先頭の荻野が二塁打で初めてチャンスメークも後続が凡退。その裏に3番手の森が3点目を失った。勝たなければいけない試合にベンチ入りさせた佐々木朗を起用するタイミングも見いだせないまま、3連覇のリーグ王者の試合運びに翻弄(ほんろう)された。【木下大輔】

◆オリックス宮城大弥投手(22)が、緩急自在のピッチングでロッテ打線を抑え込んだ。150キロ近いストレートに、スライダーやチェンジアップ、そして100キロを切るスローカーブ。球速差50キロで打者を幻惑し、走者は出しても得点は与えない。6回に無死二塁のピンチを背負ったが、切り抜けて6回無失点。この回限りで2番手阿部と交代した。「先頭打者に長打を許してしまったところもありましたが、しっかりと切り替えて、集中して投げることができましたし、なんとか無失点で抑えられたところはよかったです」と振り返った。CSファイナルステージ突破に向け、心身も整えていた。今季の宮城といえば、帽子からあふれ出るほどのロン毛がトレードマークだったが、後ろ髪をバッサリと切った。「気合です」。気持ちも高めて登板に備えた。ロッテとは相性がいい。今季はレギュラーシーズン6試合に登板し3勝0敗、防御率1・06。パ・リーグの対戦別で最も好成績だった。だが、本人はリセットを強調する。「投げるタイミングで、流れだったりとか、そういうのが重なって相性がよくなったとは思います。今回はまた違った流れですので、そういうのはいったん取り消して、1つ1つ大事にやりたいと思います」。それでも、シーズンと同様、次々にロッテの打者を料理。2年連続日本一へ。「勝たなきゃいけないというプレッシャー」を感じながら、背番号13は左腕を振り、その大役を果たした。【高垣誠】

◆ロッテが反撃ののろしだ。3点を追う8回先頭で藤原恭大外野手(23)がオリックス3番手山崎颯の代わりばなを捉えた。カウント2-1から153キロ直球を右翼席にたたき込み1点を返した。藤原は「打ったのは真っすぐです。まずは1点なんとかしたかったので、いい形で入ってくれて良かったです。2点差でまだまだチャンスはあると思うので、逆転できるよう頑張ります」と話した。

◆オリックスの杉本裕太郎外野手(32)が右足を痛めたそぶりを見せ、ベンチ裏へトレーナーと下がった。直後の守備から退いた。8回先頭で迎えた第4打席。初球に遊撃へのゴロを放って走り出したときに右足を痛めるそぶりを見せ、数歩で走ることをやめた。そのままトレーナーとともにベンチ裏に下がった。直後の9回の守備では小田と交代し、退いた。この日は6回に左翼フェンス直撃の適時二塁打を放つなどマルチ安打を記録している。

◆ロッテの13年ぶり日本シリーズ出場はついえた。オリックス先発宮城の前に得点を奪えず、序盤から主導権を握られた。初回の先制パンチが痛かった。先発の種市篤暉投手(25)が2番西野に四球を出し、3番森に右翼席へ先制2ランを許した。3回2安打2失点で降板し「ここ数試合、中継ぎ陣の登板が多くて苦しい中で、3イニングしか投げることが出来ず申し訳ないです。負けられない試合で先に向こうに流れを渡してしまったことも反省点です」と悔やんだ。打線は宮城の前に6回4安打で無得点に封じられた。宮城が降りた直後、森遼太朗投手(24)が6回1死三塁で杉本に左翼フェンス直撃の適時打を打たれ、3点目を献上した。3点を追う8回先頭で藤原恭大外野手(23)がオリックス3番手山崎颯から右翼席にソロ本塁打。9回にはポランコのソロで1点差としたが、逆転するまでには至らなかった。

◆59年ぶりの関西シリーズが実現! オリックスがロッテを下して3年連続となる日本シリーズ進出を決めた。初回から試合を動かした。1死一塁から森友哉捕手(28)がライトスタンドへ2ランを放ち、先制に成功する。6回には森が二塁打でお膳立てし、1死三塁となってから5番杉本裕太郎外野手(32)が左翼フェンス直撃の二塁打でリードを3点に広げた。先発の宮城大弥投手(22)は丁寧にアウトを積み重ねた。序盤から先頭打者はきっちり仕留めて大きなピンチをつくらせない。6回の先頭に二塁打を浴びて1死三塁とされたが、三ゴロ、空振り三振に抑えてガッツポーズ。6回4安打無失点と先発の役割を果たした。7回以降は救援陣がつなぎ、リードを保った。オリックスは4勝1敗として、3年連続の日本シリーズ進出が決定。2年連続日本一を目指してセ・リーグを勝ち上がった阪神と関西ダービーに挑む。日本シリーズの関西対決は1964年(昭39)の阪神対南海(現ソフトバンク)以来、59年ぶりだ。日本シリーズは10月28日からパ・リーグ本拠地の京セラドーム大阪で開幕する。

◆/パ・リーグ王者の誇りを胸に\熱戦を制したのはオリックス・バファローズ三年連続の日本シリーズ進出を決めた??プロ野球クライマックスシリーズ(2023/10/18)??オリックス×ロッテ??Live on DAZN#DAZNプロ野球#Bs2023 pic.twitter.com/vqWGJXUd3x

◆59年ぶりの関西シリーズが実現! オリックスがロッテを下して3年連続となる日本シリーズ進出を決めた。オリックスが3年連続15度目の日本シリーズ出場を決めた。シリーズに3年以上続けて出場は17~20年ソフトバンク以来12度目。オリックスは阪急時代の67~69年、75~78年に次ぎ3度目で、3年以上連続出場の回数は巨人、西武(西鉄含む)ソフトバンク(南海含む)に並んだ。CSが導入された07年以降は17~20年ソフトバンクに次いで2度目だが、ソフトバンクの公式戦順位は優勝→2位→2位→優勝。07年以降にリーグ3連覇した07~09年巨人、12~14年巨人、16~18年広島は3チームとも連覇中に1度出場を逃しており、CS導入後にリーグ3連覇でシリーズ3年連続出場は初めてだ。シリーズは阪神と対戦する。阪急時代を含めて阪神と戦うのは初めてで、今年の阪神-オリックス戦はシリーズ通算29カード目。関西を本拠地にする球団同士の対戦は64年の阪神-南海戦以来、59年ぶり2度目だ。阪神の岡田監督は05年以来のシリーズ出場に対し、中嶋監督は3年連続で、監督1年目から3年連続出場は86~88年森監督(西武)に次いで2人目になる。「18年ぶりの岡田監督」と「3年連続の中嶋監督」、どちらに軍配が上がるか。

◆59年ぶりの関西シリーズが実現! オリックスがロッテを下して3年連続となる日本シリーズ進出を決めた。オリックスの杉本裕太郎外野手(32)がCSファイナルステージMVPに輝いた。CSファイナルでは4試合で14打数6安打3打点で打率4割2分9厘をマーク。2年ぶりにCSでのMVPを獲得した。ただ、8回の走塁時に足を負傷しており、試合後のセレモニーは不在。代わりに記念ボードを石川が受け取った。なりきりぶりに場内、そして中嶋監督も爆笑だった。

◆59年ぶりの関西シリーズが実現! オリックスがロッテを下して3年連続となる日本シリーズ進出を決めた。2年連続日本一を目指してセ・リーグを勝ち上がった阪神と関西ダービーに挑む。日本シリーズの関西対決は1964年(昭39)の阪神対南海(現ソフトバンク)以来、59年ぶりだ。日本シリーズは10月28日からパ・リーグ本拠地の京セラドーム大阪で開幕する。64年の日本シリーズ 阪神と南海(現ソフトバンク)が対戦。ともに電鉄が親会社。阪神は梅田、南海は難波と、大阪の北と南の中心地にターミナル駅を置き、大阪市の大動脈となる街路の名から「御堂筋シリーズ」と呼ばれた。2勝3敗と王手をかけられた南海はスタンカが2日連続完封勝利をマークし、4勝3敗で日本一。第7戦は東京五輪開会式の10月10日と重なり、甲子園の観客は約1万5000人にとどまった。その後の関西には阪神、南海の他に阪急(現オリックス)、近鉄もあったが、日本シリーズでの関西対決はなかった。

◆59年ぶりの関西シリーズが実現! オリックスがロッテを下して3年連続となる日本シリーズ進出を決めた。初回かに森友哉捕手(28)がライトスタンドへ2ランを放ち先制。先発の宮城大弥投手(22)は6回4安打無失点と好投し、試合をつくった。中嶋監督は試合後のグラウンドインタビューで「皆さん待ち望んでたと思います。関西シリーズ。本当に熱く盛り上げたいと思います!」と宣言した。グラウンドでの中嶋監督の一問一答は以下の通り-率直に今の思い本当にしんどいゲームばっかりでホッとしています。-宮城が好投内部事情がありまして、言えないんですけれども(場内爆笑)ナイスピッチングです。-初回に森が大きな1発なかなか点が入らないゲームだと思ってたんですけど、初回にしっかりホームラン打ってくれて、勇気が出るホームランでした。-拮抗(きっこう)した試合、ベンチからはどう見ていた本当にロッテのピッチャーみんなよくて、なかなか点数入らない状況になったんですけれども。それをよく頑張ってくれましたし、ホームラン打たれましたけど、それでも最小失点で行ってくれたのが勝ちにつながったと思っています。-ロッテの粘りは本当にファーストステージからすごい勢いできまして、正直、のまれるかなという気持ちも少しあったんですけれども、本当にいいゲームできてうれしいです。-勝ち切れた要因珍しくバッターも打ちましたし、珍しく打たれたピッチャーもいますし、そんなこともありましたけれども、とにかく勝つことを目指してやってきましたので、いいシリーズになったのかなと思います。-1週間後に京セラドーム大阪で日本シリーズ。相手は阪神だが、どんな試合をまずは熱いゲーム絶対やりたいと思いますし。えー、皆さん待ち望んでたと思います。関西シリーズ。本当に熱く盛り上げたいと思います!-阪神は熱狂的なファンがいる。オリックスファンの声援も必要になるタイガースの応援、ほんとにすごいと思いますけれども、絶対に負けてないと思いますので、皆さんの、皆さんの応援がもっともっと必要になります。よろしくお願いします!

◆59年ぶりの関西シリーズが実現!オリックスがロッテを下して3年連続となる日本シリーズ進出を決めた。2年連続日本一を目指してセ・リーグを勝ち上がった阪神と関西ダービーに挑む。日本シリーズの関西対決は1964年(昭39)の阪神対南海(現ソフトバンク)以来、59年ぶりだ。日本シリーズは10月28日からパ・リーグ本拠地の京セラドーム大阪で開幕する。阪神は、05年に導入された交流戦で、オリックスに対し通算32勝33敗3分けで勝率4割9分2厘、負け越しが1。前年22年まで31勝31敗3分けと全くの五分だったが、今季の対戦で1勝2敗に終わり、負けが先行した。なお甲子園では16勝15敗2分けの5割1分6厘で勝ち越しが1、京セラドーム大阪では12勝15敗1分けの4割4分4厘で借金3(他の球場では4勝3敗)。なお1リーグ時代に阪神は、オリックスの前身阪急と177試合対戦している。初顔合わせは「第1回日本職業野球リーグ戦大阪大会」で、1936年(昭11)5月1日(甲子園)。延長10回裏2死一、二塁で阪神先発の藤村富美男は阪急の宇野錦次を平凡なフライに打ち取ったが、中堅の平桝敏男が落球しサヨナラ負け。阪神は球団創立3試合目にして初黒星を喫した。これに奮起したのか、阪神は阪急に112勝61敗4分け、勝率6割4分7厘と圧倒した。

◆ロッテ高坂俊介球団社長が試合後に取材に応じ、就任1年目の吉井理人監督(58)が来季も続投することを明言した。高坂球団社長 吉井監督には今シーズン、強い組織づくり、勝てるチームづくり、これを一生懸命、取り組んでいただきました。そうですね...目の前の1勝もそうなんですけど、フロントとして考えている数年先のチームづくり。これらも理解いただき、特に若い選手中心に辛抱強く選手と向き合っていただいたなと思っております。また、データサイエンスの領域も非常に理解の高い方なので、例えばアナリストの分析も積極的に耳を傾けていただくなど、特に近年、変化が著しい日本のプロ野球の戦いの中で、マリーンズの戦い方をしっかりアップデートしていただいたなと思っております。ですので、この千葉ロッテマリーンズがリーグ優勝を成し遂げるためには、吉井監督は欠かせない存在だと考えております。来シーズンも強い組織、勝てるチームづくりに取り組んでいただきたいと思っておりますし、監督本人にも、そのことは伝え、すでに承諾をいただいているというような状況です。続投です。球団が掲げる「25年に常勝軍団」のビジョンを吉井監督に託す意向が揺るがないことを明かした。

◆頼れる男が1発で仕留めた。オリックス森友哉捕手(28)が初回、今CS初本塁打の先制2ランを放ち、これが決勝打になった。6回には先頭で左中間への二塁打。貴重な3点目のホームを踏んだ。移籍1年目からチームを3年連続の日本シリーズに導き、自身は西武時代にたどり着けなかった大舞台に初めて向かう。森がプロ10年目のシリーズデビューだ。「これまで1度も日本シリーズに行くことができなかったので。なんとか勝てて日本シリーズに行けてよかったです」。西武時代の18、19年連覇も、CSで敗退。募らせた悔しさの分まで、大舞台への思いは熱かった。自身のバットで、扉をこじ開けた。初回1死一塁でロッテ種市の内角高めストレートを捉え、右翼スタンドへ。ベンチ前で笑顔で迎える仲間とハイタッチし、最後は同い年の石川とハグ。「その前にフォークを見逃したので、たぶん真っすぐが来るだろうなと思って真っすぐを打ちに行きました。ホームランになってくれてよかったです!」。チームの行く手を照らす一撃になった。2-0の6回はカーブを捉え、速度を上げて二塁に到達。杉本の適時二塁打でホームを踏み、大きな追加点に絡んだ。プレースタイルは豪快。ただ、繊細さも人一倍。「チームになじめるかどうかというのは、すごく不安はありました」。熱望したオリックス入団だが、不安も抱えていた。だが心強い仲間がいた。13年高校日本代表のチームメートの若月や山岡、同い年の石川らが「同級生会」を開いてくれた。最初は違う話題で盛り上がっても、行き着くところは必ず野球の話。思う存分野球を語り合える仲間のいる環境こそ、森にとっての最高の場所だ。「同級生会にトン(頓宮)が入ってきたり。そこでいろいろしゃべりながら、というのは自分的にはすごく助かった」。若月らの会話から「この人はこんな人なんや」と人となりをつかんでいった。仲間とともに、阪神との日本シリーズへ。相手の勢いを認めた上で「うちも負けないくらい勢いあると思うので、勝てるように頑張ります。1球1球全力でやりたい。勝ちにこだわってやっていけたらなと思います」。打撃も捕手も外野守備もすべて引き受け、日本シリーズ連覇を目指す。【堀まどか】

◆9回先頭で1点差に迫るソロ本塁打を放った今季パ・リーグの本塁打王、グレゴリー・ポランコ外野手(32)が来季もロッテでプレーしたい思いを吐露した。来季またロッテでプレーしたいか聞かれ「本当に戻って来たいと思っています。このチーム、監督コーチ含め、みんなチームメートもスタッフも本当に僕を快く、気持ちよく受け止めてくれましたし、とても愛情のある毎日を過ごすことが出来ました。ただ来年のことに関してはまだ何も決まっていないです」と語った。

◆オリックス宮城大弥投手(22)が6回4安打無失点、無四球の好投で3年連続日本シリーズ進出を呼び込んだ。150キロ近い直球にスライダーやチェンジアップ、そして100キロを切るスローカーブも多投。緩急自在、球速差50キロでロッテ打線を幻惑し、走者を出しても得点は与えなかった。6回無死二塁のピンチも後続を断って切り抜け、2番手阿部と交代した。リーグ優勝決定時は体調不良で胴上げに参加できなかった。自身の手でファイナルステージ突破に貢献し「うれしいですし、日本一に向けてまたしっかり調整して次勝ちたいと思います」と喜んだ。心身を整えていた。今季の宮城といえば、帽子からあふれ出るほどのロン毛がトレードマークだったが、後ろ髪をバッサリと切った。「気合です」。気持ちも高めて登板に備えていた。2年連続の頂点を目指す日本シリーズでは、関西の人気球団、阪神が相手だ。WBCでチームメートだった湯浅や中野がいる。甲子園の大声援も強敵になる。「素晴らしい選手がたくさんいますので、のみ込まれないようにやりたいと思います。大声援にも負けないように腕を振って投げたい」。背番号13は、日本一をかけたマウンドでも、いつも通り淡々と、かつ思い切り左腕を振る覚悟だ。【高垣誠】

◆ロッテ佐々木朗希投手はベンチ入りしたが、CSファイナルステージは登板せずに1年を終えた。WBCで世界一に輝くも、日本一には届かず。「短期決戦の難しさだったり、面白さだったりを今回また新たに経験できたので、また次に同じような機会があったときに結果を出せれば良いと思います」。前半戦は自己最速165キロをマークするなど7勝を挙げたが、後半戦は左脇腹肉離れや体調不良の影響で未勝利。「すごい、もったいなかった」と経験を来季につなげるつもりだ。

◆ロッテの下克上はならなかった。1勝3敗(オリックスのアドバンテージ含む)で迎えたパ・リーグCSファイナルステージ第4戦は、先発の種市篤暉投手(25)が3回2失点で降板する苦しい展開。打線は8回に藤原、9回にポランコが1発を放ち追い上げたが、あと一歩及ばず。ベンチ入りした佐々木朗希投手(21)も登板機会はないまま、23年の戦いを終えた。来季続投のロッテ吉井監督が、CSファイナルステージの敗因を「先発が本当に足りなかった」と嘆いた。右肘炎症で離脱していた種市をぶっつけで先発させざるを得ず、3回2失点。「今日も(実質)ブルペンデーだったんですけれど、短期決戦でこういう戦いはきつい」。リーグ優勝決定時に続き、オリックスの歓喜を京セラドーム大阪で目の当たりにした。14日のファーストステージ第1戦ソフトバンク戦に3回完全投球で体調不良から復帰した佐々木朗を、今ステージで使えなかったことも響いた。この日はベンチに入れたが、登板機会はなし。指揮官は「ポストシーズンの重みを感じてくれたらと。使う気はなかったです。この試合の雰囲気、ブルペンの雰囲気を味わってもらって。彼は先発しかしたことがなかったので、ブルペンではどういうことが起こっているのか見てもらいたくて入れました」。第5戦以降にもつれた場合の登板準備のために試合前にブルペン投球は命じたが、中5日で修羅場を投げ抜いた小島のような起用は出来なかった。先発陣には「1年間、中6日でしっかり元気な姿でマウンドに立って、勝つ負けるは別の問題として、ゲームの半分は投げられるというのがローテーションピッチャーの最低限の仕事」と厳しく成長を求めた。一方、年間通じて決定力を欠いた打撃に関しては「野手のことは知らないことがたくさんあったので、もっと勉強していかないと」と自戒の念も口にし、来季の巻き返しを誓った。【鎌田直秀】▽ロッテ種市(先発も初回に2ランを浴び3回2安打2失点)「先発の仕事を果たせなくて申し訳ない。ホームランの前のフォアボールが一番いらなかった」▽ロッテ藤原(8回先頭でチーム初得点となるソロ)「大事な試合で出してもらったことは、(来季以降も)緊迫した試合でも思い切ったプレーが出来ると思う」▽ロッテ・ポランコ(1点差に迫る9回先頭の本塁打に)「僕が出塁しないと何も始まらない。出塁することだけを考え良いコンタクト、甘い球を打ち返すイメージで結果的にホームランになりました」

◆ロッテが終盤の追い上げ及ばず、オリックスに敗れてCSファイナルステージ敗退が決まった。試合後に高坂俊介球団社長(41)から来季続投が明言された吉井理人監督(58)の就任1年目も終了。この1年の総括とともに今季最後となった試合に佐々木朗希投手(21)をベンチ入りさせた意図などを話した試合後の一問一答は以下の通り。-CSファイナルステージを振り返って吉井監督「まず、先発が本当に足りなかったんで、今日もブルペンデーだったんですけど、短期決戦では、こういう戦いはキツいなと思いました」-佐々木朗をベンチ入りさせた吉井監督「全然、使う気はなかったです。この雰囲気を、ブルペンの雰囲気を味わってもらって。彼は先発しか、したことがなかったので。ブルペンでは、どういうことが起こっているのか見てもらいたくて、ベンチに入れました」-佐々木朗は試合前にブルペンで投球練習したと思うが、状態を確認したのか?吉井監督「違いますよ。それは関係ないです。今、言ったようにゲームでは使う気はなかったので、明日以降のゲームの調整というピッチングです」-目の前でオリックスナインが喜ぶ姿を見たことは、選手にとって、いい経験となるか吉井監督「それは、分からないです。彼らはどう考えているか、分からないですけども。負けは負けなので。どこで負けても、負けは負けなので、自分たちが何が足りなかったのか、逆に何が出来たかというのもあると思うので、それをしっかり次のシーズンまでの期間に、みんなで振り返ってもらって次に生かしていきたいなと思います」-今季やりくりしてきた先発陣は、来年へ向けて必要な部分は?吉井監督「来年に向けてというよりも、先発ピッチャーは1年間、中6日なら中6日でスキップしないで、しっかり元気な姿でマウンドに立って、勝つ負けるは別の問題として、ゲームの半分は投げられるというのがローテーションピッチャーの最低限の仕事なので。今年、それが出来たのは小島ぐらいなので、みんなそれができるように頑張ってほしいなと思います」-オリックスのリーグ優勝を見届けた後、悔しさを感じてほしいと言っていたが、佐々木朗をベンチ入りさせたのも悔しさなどを感じてもらいたかったから?吉井監督「というよりも、ポストシーズンの重みですよね。我々は、もちろんレギュラーシーズンを優勝するためにやっているんですけど、ちょっと言い方が間違っているかもしれないですけど、あれは予選みたいなもので、ここからが本戦で日本一になるというのが今の日本のプロ野球のルールなので。その重みを少しでも感じてくれたらなと思って。それと、ブルペンの雰囲気を味わってもらいたいと思ってベンチに入れました」-今季はケガもあってシーズン通しては戦えなかった佐々木朗については、来年へ向けて、今季の経験をどうプラスに転じてほしいか吉井監督「それは分からないです。彼が、どう感じたか、まだ聞いていませんし。それはこれから、彼がいろんなことを考えてやってくれると思うので、本当に朗希らしく、朗希のやり方でやってほしいと思います。こちらは、それを見守るだけですし、もし間違った方向に行ったら、直してあげるヒントを出してあげるだけなので」-打線は追い上げながら、あと1点が届かなかった。シーズンを通じて、あと1本が出ない部分は課題だと話していたが、来年へ向けて、どう克服していきたいか吉井監督「それも分かりません。もう1回シーズン振り返って。今、言えることは、選手たちは目いっぱい頑張ってくれたと思うので、こちら側の作戦がまずかったということだと思いますので、それも含めてしっかり振り返って、来年以降につながるようにやっていきたいと思います」-今季奮闘した中継ぎ陣について吉井監督「本当によく頑張ってくれたと思います。かなりキツい起用もしたと思うんですけど、最後までみんな、へこたれずに頑張ってくれました」-監督就任1年目を振り返って吉井監督「さっきも言いましたけど、ここで負けてしまったのは、自分が先発ピッチャーを最後まで持たせられなかったというのが1つと、攻撃面、野手のことに関してはやっぱ知らないことがたくさんあったので、あらためてもっともっと勉強していかないと、と思った1年でした」

◆オリックス平野佳寿投手が9回を締め、CSファイナルステージ3セーブを挙げた。先頭のポランコに1発を浴びたが、続く3人を抑えリードを守った。日本シリーズでは、オリックス監督時代の恩師の岡田監督率いる阪神と対決。「阪神はいいところで点を取って勝ち切っているイメージ。こちらも粘り強く、中継ぎとしてみんなが任されたところを全うしていくだけだと思う。1人1人打ち取っていくだけ」と戦い方を見据え「京セラドームが阪神ファンでいっぱいにならないようにしてほしいなと思います。声援はすごい力になるので」とオリ党に呼びかけた。

◆パ・CSファイナルステージ:オリックス3-2ロッテ>第4戦21日京セラドーム大阪ロッテの下克上はならなかった。1勝3敗(オリックスのアドバンテージ含む)で迎えたパ・リーグCSファイナルステージ第4戦は、先発の種市篤暉投手(25)が3回2失点で降板する苦しい展開。打線は8回に藤原、9回にポランコが1発を放ち追い上げたが、あと一歩及ばず。ベンチ入りした佐々木朗希投手(21)も登板機会はないまま、23年の戦いを終えた。ロッテ中村奨吾内野手(主将として1年を振り返り)「負けて終わってしまいましたけど、シーズンの中盤から最終戦だったり、CSファーストステージだったり、厳しい試合の中で勝ち切れたのはすごく大きいですし、前に進めたと思います。その中で自分がチームに貢献出来なかった悔しいシーズンでした」

◆パ・リーグCSのMVPはオリックス杉本裕太郎外野手が獲得した。6回に左翼フェンス直撃の適時二塁打を放つなどマルチ安打で4試合連続安打をマーク。CSファイナルでは14打数6安打3打点で打率4割2分9厘と打ちまくった。第3戦では左翼守備でダイビングキャッチし、先制のピンチを救った。攻守で活躍し、自身2年ぶりとなるCSファイナルのMVPに輝いた。一方で、不安を残した。8回の打席で遊撃へのゴロを放ち、一塁へ走り出した際に左足首を痛め、途中交代。試合後に行われたセレモニーも不在で、帰り際に報道陣の前に松葉づえで現れ、「まだ病院に行っていないのでわからない。今日もいいところで打てた。治してまた日本シリーズで打てるように頑張ります」とコメントした。22日以降は患部の状態を確認しながら、検討していく。日本シリーズ開幕は1週間後の28日。ラオウ不在となれば、大きな痛手になる。

◆ロッテ高坂俊介球団社長(41)が試合後に取材に応じ、23年度シーズンの球団経営が黒字となる見通しを明かした。今シーズンを振り返る中で「営業的なことで言いますと、コロナ禍の3年間は経営としても苦しい時期が続いたんですけれども、今シーズンは、おかげさまで公式戦で損益分岐点は、なんとか上回ることができそうだなと。つまり、黒字ですね」と明かした。今季の主催試合での観客動員数は180万3994人で球団史上最多を更新した。「千葉ロッテマリーンズとしては今シーズン、実は初めて観客動員数が180万人を超えることが出来ました。本当にコロナ禍が終わり、声出し応援が戻ってきて、これだけ多くのファンの方に足を運んでいただいたというのはチームにとって本当に大きな力になったなと思っております」とファンに感謝した。2位に滑り込んだレギュラーシーズンで観客動員が好調だったこともあり、黒字の見通しとなったことについて「球団単体としての黒字が見えましたし、ポストシーズンもしっかり興行することができましたので、コロナ禍からは脱却できたのかなという風には思っています」と話した。

◆オリックス紅林弘太郎内野手が左手首の違和感のため大事をとって、ベンチ入りメンバーから外れ、欠場となった。それでも試合後にはファン投票で選ばれた「パーソル賞」を獲得し、授賞式には笑顔で登場した。CSファイナルでは第1戦で決勝打を放つなど、2適時打で白星発進に貢献した。3試合で10打数3安打3打点で打率3割。遊撃守備も堅実にこなした。

◆ロッテ佐々木朗希投手(21)はCSファイナルステージで登板することなく、今季終了となった。この日はプロ入り後初めてのブルペン待機となったが、出番はなく終了。試合後に取材応対した佐々木朗の一問一答は以下の通り。-今季を振り返って佐々木朗 前半はいい形で、シーズン後半は(チームに)あまり貢献できていなくてケガしてしまったので、そこら辺はすごくもったいなかったと思います。-今日はプロ入り後初めてブルペン待機となった佐々木朗 初めてだったので、いつも通り自分の準備をしながらやっていました。-吉井監督からは、どういう状況だったら投げるなどの話はあった?佐々木朗 特に、そこは話していないです。-CSファーストステージ初戦で登板して以降は、チームの試合をどのように見てきた?佐々木朗 すごい粘り強い試合が続いていたので、出番が回ってくるかなと思って投げる準備はしていました。-CSでの登板は1試合だったが、この経験をどう生かしたい?佐々木朗 短期決戦の難しさだったり、面白さだったりを今回また新たに経験できたので、また次に同じような機会があったときに結果を出せれば良いと思います。-今春に経験したWBCとは違う?佐々木朗 そうですね。

◆CSファイナルステージ初登場のオリックスT-岡田外野手が、中前打を放った。3-0の7回2死二塁で代打で登場。チャンステーマのケツメイシ「カーニバル」が流れると、スタンドは岡田コールの大絶叫。熱い応援に応え、7球目のストレートを捉えて中前に運んだ。中堅手の猛チャージで適時打にはならなかったが、好機を拡大する一打に。ベテラン健在をファンにアピールし、T-岡田は代走の大城と交代した。

◆59年ぶりに「関西シリーズ」が実現する。オリックスがロッテに勝ち、4勝1敗として3年連続の日本シリーズ進出を決めた。ロッテの粘りに苦戦しながらも、投手力と打線の底力で勝ちきった。日本シリーズは28日にパ・リーグ本拠地の京セラドーム大阪で開幕。2年連続日本一を目指す中嶋聡監督(54)は「熱く盛り上げる」と力強く宣言し、阪神岡田彰布監督(65)との名将対決に挑む。激戦を終えたグラウンドで、中嶋監督は高らかに宣言した。「熱いゲーム、絶対やりたいです。皆さんが待ち望んでいたと思います。関西シリーズ、本当に熱く盛り上げたいと思います!」。熱狂的な阪神ファンにも負けないオリックスファンが、割れんばかりの拍手で応えた。初回に森の2ランで先制するも、終盤に2本のソロを許して、終わってみれば1点差ゲーム。「本当にしんどいゲームばっかりで、ほっとしています」。ファーストステージを劇的に勝ち上がってきたロッテとの戦い。いつも冷静な指揮官も、率直な思いをこぼした。「正直のまれるかなという気持ちも少しはあったんですけど、本当にいいゲームができてうれしいです」。投手が最少失点で踏ん張り、ここぞの場面で野手が決める。チーム一丸のオリックスの戦い方で、日本一への挑戦権を手にした。CSも全試合で先発オーダーは異なり、レギュラーシーズンから数えて通算147試合で139通り。相性、状態の一番いい選手を使う。変わらぬ戦い方ができるのは、前向きな競争があるからだ。リーグ3連覇を達成し、再始動した9月22日。全体練習前の円陣で、水本ヘッドコーチが語りかけた。「なんで監督が舞洲に試合を見に行ってるか分かるか?」。中嶋監督は戦力把握のために2軍視察へ。確約されたポジションはない-。歓喜の瞬間もつかの間、次の頂点へすぐに戦いは始まった。投打のMVPを挙げた岡田監督に対し、中嶋監督は「全員だと思います」とねぎらった。選手、コーチ、ファンも巻き込んでの"全員野球"で2年連続の頂へ。「タイガースの応援は本当にすごいと思いますけど、絶対に負けてないと思います。皆さんの応援がもっともっと必要になります。よろしくお願いします!」。指揮官の音頭に乗って、熱く戦う準備は出来ている。【磯綾乃】阪神は、05年に導入された交流戦で、オリックスに対し通算32勝33敗3分けで勝率4割9分2厘、負け越しが1。前年22年まで31勝31敗3分けと全くの五分だったが、今季の対戦で1勝2敗に終わり、負けが先行した。なお甲子園では16勝15敗2分けの5割1分6厘で勝ち越しが1、京セラドーム大阪では12勝15敗1分けの4割4分4厘で借金3(他の球場では4勝3敗)。なお1リーグ時代に阪神は、オリックスの前身阪急と177試合対戦している。初顔合わせは「第1回日本職業野球リーグ戦大阪大会」で、1936年(昭11)5月1日(甲子園)。延長10回裏2死一、二塁で阪神先発の藤村富美男は阪急の宇野錦次を平凡なフライに打ち取ったが、中堅の平桝敏男が落球しサヨナラ負け。阪神は球団創立3試合目にして初黒星を喫した。これに奮起したのか、阪神は阪急に112勝61敗4分け、勝率6割4分7厘と圧倒した。オリックスが3年連続15度目の日本シリーズ出場を決めた。シリーズに3年以上続けて出場は17~20年ソフトバンク以来12度目。オリックスは阪急時代の67~69年、75~78年に次ぎ3度目で、3年以上連続出場の回数は巨人、西武(西鉄含む)ソフトバンク(南海含む)に並んだ。CSが導入された07年以降は17~20年ソフトバンクに次いで2度目だが、ソフトバンクの公式戦順位は優勝→2位→2位→優勝。07年以降にリーグ3連覇した07~09年巨人、12~14年巨人、16~18年広島は3チームとも連覇中に1度出場を逃しており、CS導入後にリーグ3連覇でシリーズ3年連続出場は初めてだ。シリーズは阪神と対戦する。阪急時代を含めて阪神と戦うのは初めてで、今年の阪神-オリックス戦はシリーズ通算29カード目。関西を本拠地にする球団同士の対戦は64年の阪神-南海戦以来、59年ぶり2度目だ。阪神の岡田監督は05年以来のシリーズ出場に対し、中嶋監督は3年連続で、監督1年目から3年連続出場は86~88年森監督(西武)に次いで2人目になる。「18年ぶりの岡田監督」と「3年連続の中嶋監督」、どちらに軍配が上がるか。64年の日本シリーズ 阪神と南海(現ソフトバンク)が対戦。ともに電鉄が親会社。阪神は梅田、南海は難波と、大阪の北と南の中心地にターミナル駅を置き、大阪市の大動脈となる街路の名から「御堂筋シリーズ」と呼ばれた。2勝3敗と王手をかけられた南海はスタンカが2日連続完封勝利をマークし、4勝3敗で日本一。第7戦は東京五輪開会式の10月10日と重なり、甲子園の観客は約1万5000人にとどまった。その後の関西には阪神、南海の他に阪急(現オリックス)、近鉄もあったが、日本シリーズでの関西対決はなかった。

◆オリックス若月健矢捕手が阪神西勇輝投手に強烈な恩返しを誓った。日本シリーズ進出を決め、対戦相手の阪神について「西さんはずっと僕が若い頃に組ませてもらってたので。僕の基礎になった人でもありますから、強烈な恩返しをしたいなと思います」とにやり。「ニュースで見るくらいで...。ノイジーがライト前に打ったくらいしか知らない(笑)...これから研究して、頑張ります」と阪神の分析はこれから進める。

◆59年ぶりに「関西シリーズ」が実現する。オリックスがロッテに勝ち、4勝1敗として3年連続の日本シリーズ進出を決めた。ロッテの粘りに苦戦しながらも、投手力と打線の底力で勝ちきった。日本シリーズは28日にパ・リーグ本拠地の京セラドーム大阪で開幕。2年連続日本一を目指す中嶋聡監督(54)は「熱く盛り上げる」と力強く宣言し、阪神岡田彰布監督(65)との名将対決に挑む。阪急時代を含めてオリックスがシリーズで阪神と戦うのは初めてで、今年の阪神-オリックス戦はシリーズ通算29カード目。関西を本拠地にする球団同士の対戦は64年の阪神-南海戦以来、59年ぶり2度目だ。阪神の岡田監督は05年以来のシリーズ出場に対し、中嶋監督は3年連続で、監督1年目から3年連続出場は86~88年森監督(西武)に次いで2人目になる。「18年ぶりの岡田監督」と「3年連続の中嶋監督」、どちらに軍配が上がるか。64年の日本シリーズ 阪神と南海(現ソフトバンク)が対戦。ともに電鉄が親会社。阪神は梅田、南海は難波と、大阪の北と南の中心地にターミナル駅を置き、大阪市の大動脈となる街路の名から「御堂筋シリーズ」と呼ばれた。2勝3敗と王手をかけられた南海はスタンカが2日連続の完封勝利、4勝3敗で日本一。第7戦は東京オリンピック(五輪)開会式の10月10日と重なり、甲子園の観客は約1万5000人にとどまった。その後の関西には阪神、南海の他に阪急(現オリックス)、近鉄もあったが、日本シリーズでの関西対決はなかった。

◆ロッテ・佐々木朗希投手(21)がクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ第4戦のベンチに入った。佐々木朗は14日のソフトバンクとのCSファーストステージ第1戦(ZOZOマリン)で先発して3回41球を投げ、パーフェクトに抑えた。佐々木朗がプロ入り後に公式戦で登板した試合は全て先発。救援で登板すれば、プロ入り後初となる。

◆日本シリーズ進出に王手をかけたオリックス。大一番には宮城大弥投手(22)が先発する。3年連続2桁勝利の左腕が一気に頂上決戦へ導く。後がなくったロッテは右ひじの炎症から復帰した種市篤暉投手(25)が先発。佐々木朗希投手(21)がベンチ入りするなど、総力戦で戦う。

◆「3番・右翼」で先発したオリックスの森友哉捕手(28)が一回に先制2ランを放った。1死から四球を選んだ西野を一塁に置いて迎えた第1打席で、カウント2-2からロッテ先発・種市の高め直球を振り抜いた。高々と舞い上がった打球が右翼席に飛び込んだ。「完璧でした! なんとか先制点をと思っていたので、ホームランになってくれてよかったです!」。今シリーズでは第1戦と第2戦で1安打ずつ放っていたが、前夜20日の第3戦では無安打に終わっていた。クリーンアップを担うスラッガーの待望の一発でチームを勢いづけた。

◆日本シリーズ進出のためには 残り3戦全勝しかない崖っぷちで先発したロッテ・種市篤暉投手(25)が、一回に森に2ランを浴びるなど3回54球、2安打2失点で降板した。「ここ数試合、中継ぎの登板が多く、(チームの投手事情が)苦しい中で3イニングしか投げることができず、申し訳ないです。負けられない試合で先に向こうに流れを渡してしまったことも反省点です」種市は右肘炎症で9月30日に出場選手登録を外れ、1軍マウンドは9月28日の日本ハム戦以来だった。プロ7年目の今季はキャリアハイの10勝を挙げたが、最後の白星は8月18日だった。

◆オリックスは2-0の六回、杉本裕太郎外野手(32)が左越えに適時二塁打を放って3-0とリードを広げた。この回先頭の森友哉捕手(28)が左中間を破る二塁打で出塁。1死後に第3打席を迎えた杉本はロッテ3番手森遼太朗投手(24)の初球、甘く入ったスライダーを強振。左翼方向に力強く伸びた打球は外野フェンスに直撃する適時二塁打となった。一回に森の2ランで先制し、追加点が欲しかった中盤に貴重な追加点を奪った。杉本は第2打席でも左前打を放ち、第1戦から4試合すべてで快音を響かせ好調を維持。日本シリーズ進出のかかった大一番で大砲が存在感を示した。

◆オリックスの先発、宮城大弥投手(22)は6回4安打無失点の好投で先発の役目を果たした。一回は難なく三者凡退で立ち上がり、二回に1死から茶谷に中前打を許したが、安田、山口を連続三振に斬って切り抜けた。四回には1死から石川の左前打、茶谷の中前打などで2死一、二塁と走者を背負ったが、安田を左飛に打ち取り、ピンチを脱出。五回は三者凡退、六回は先頭の荻野に二塁打を許したが、後続を抑えて76球を投げたところで、七回から2番手の阿部翔太投手(30)にバトンを渡して降板した。無四球での好投で先発の責任を果たし「野手の皆さんの守備に助けていただいたおかげで、テンポよく投げることができたと思います。先頭打者に長打を許してしまったところもありましたが、しっかりと切り替えて、集中して投げることができましたし、なんとか無失点で抑えられたところはよかったです」と振り返った。今季3年連続2桁勝利となる10勝を挙げた左腕が日本シリーズ進出のかかる大一番で存在感を示した。

◆オリックスはロッテに3-2で勝ち、4勝1敗(リーグ優勝のアドバンテージ1勝を含む)で3年連続の日本シリーズ進出を決めた。主軸の活躍で主導権を奪い、接戦をものにした。一回、森友哉捕手(28)の右越え2ランで先制。六回に杉本裕太郎(32)が適時打を放ってリードを広げた。先発の宮城大弥投手(22)は6回4安打無失点と好投。八回に3番手の山崎颯一郎投手(25)が藤原恭大外野手(23)にソロを浴び、九回には4番手の平野佳寿投手(39)がグレゴリー・ポランコ外野手(32)に右翼へソロ本塁打を許して1点差に迫られたが、リードを守り切って3年連続のCS突破を決めた。

◆夢を呼び込むオリックス・森友哉捕手(28)の豪快弾だ。一回1死一塁。ボール気味の高めの球を振り抜いた打球は、右翼スタンドへ一直線だった。先制2ランに満面の笑みでのダイヤモンド一周。京セラドームは一気に〝さあ、日本シリーズ〟ムードに包まれた。「完璧でした。何とか先制点を、と思っていたので、ホームランになってくれて良かったです」連覇を目指すチームにとっても貴重な一打だが、森個人にとっては、さらに思いが強い。西武時代は4度、CSを経験している。だが、一度も突破できなかった。2018、19年は2年連続でリーグ制覇。ところが、絶対有利なはずのファイナルステージで連続して2位ソフトバンクに下克上を許してしまった。届きそうで、届かなかった日本シリーズの舞台。森はその思いを隠していない。FA宣言して王者オリックスにやってきた理由の一つは、やっぱり「日本一になりたいから」-。「リーグ優勝して、ここまで来ているので、もちろん、日本シリーズに出たいですよ。やる以上は、そこで勝つことが目標であることは間違いですから」その夢を自らのバットで切り開けるなら、これ以上の幸せはない。六回には先頭で3番手・森のカーブを捉え、左中間への二塁打でチャンスメーク。その後、杉本が放った左翼フェンス直撃の適時二塁打で、悠々と3点目のホームを踏んだ。投げては、レギュラーシーズンのロッテ戦で5戦3勝無敗、防御率1・06と相性抜群の左腕・宮城がゼロを重ねた。6回無失点で自慢の救援陣にバトンタッチ。攻守の主力がきっちりと仕事を果たし、ロッテの追い上げを振り切り、3年連続日本シリーズ進出を決めた。(上田雅昭)

◆試合前の時点でオリックスのアドバンテージ1勝を含めて1勝3敗。崖っぷちに立たされたロッテはまさに総力戦で、リーグ3連覇の王者に挑んだ。先発は種市。右肘の炎症により、9月30日に出場選手登録を外れて、戦線離脱していたが、「CSのファイナルを目指して、リハビリしてきた」と勝負どころで戻ってきた。レギュラーシーズン最終登板は9月28日の日本ハム戦(エスコン)。23日ぶりにぶっつけ本番でマウンドに上がり、3回54球を投げ、2安打2失点だった。一回1死一塁から3番・森に先制2ランを浴び「ここ数試合中継ぎの登板が多く、苦しい中で、3イニングしか投げることができず、申し訳ない。負けられない試合で先に向こうに流れを渡してしまったことも反省点」と悔やんだ。ファーストSから20日のファイナルS第3戦までマウンドに上がったロッテの投手はのべ34人。投手の台所事情について指揮官が「ギリギリ」と話す状況で、3番手の森は秋季教育リーグ「フェニックス・リーグ」が行われている宮崎から20日に急遽(きゅうきょ)合流。CS初登板で2回1失点と踏ん張った。佐々木郎もブルペン待機。発熱による離脱からぶっつけ本番で、14日のソフトバンクとのファーストS第1戦を3回パーフェクトに抑えた。チームはは全てを注ぎ込んで必勝態勢を整えたが、打線がオリックス投手陣に沈黙する。宮城の前に6回4安打で無得点。救援陣から八回に藤原、九回にポランコがソロを放ったが、あと1点が届かなかった。ファーストS第3戦で延長十回に3点差を跳ね返した逆転サヨナラ、ファイナルS第2戦の九回の逆転劇...。ミラクル劇を演じてきたロッテだったが、ついに力尽きて終戦した。2010年以来、13年ぶりの日本シリーズ進出はならなかった。オリックスには2021年のファイナルSでも0勝3敗1分(アドバンテージ含む)で敗れた。今季レギュラーシーズンでも8勝15敗2分と大きく負け越したオリックスの壁はやはり高かった。

◆オリックスがロッテを振り切り、3年連続15度目(阪急時代を含む)の日本シリーズ進出を決めた。リーグ優勝による1勝のアドバンテージを加えて、対戦成績4勝1敗で突破した。オリックス・中嶋聡監督(54)の主な一問一答は次の通り。--最後はマリーンズの追い上げを受けたが、きょうで決め切った。率直に今の思いを「ほんとに、しんどいゲームばかりで、ほっとしています」--6回無失点の宮城の投球をどう見ていたか「内部事情がありまして言えないんですけど、ナイスピッチングです」--打つ方で初回に森の一発、大きかった「なかなか点が入らないゲームだと思うんですけど、初回にしっかり打ってくれて、勇気が出るホームランでした」--その後は拮抗した試合になったがベンチから展開をどう見ていた「ロッテのピッチャーがよくて、なかなか点が入らない状況になったが、それを投手陣がよく頑張ってくれましたし、ホームランを打たれましたけども、最少失点でいってくれたことが勝ちにつながったと思っています」--シリーズを通してマリーンズの粘りは見事だった。対戦相手としてどう感じていたか「ファーストステージからすごい勢いで来まして、正直飲まれるかなという気持ちも少しあったんですけども、本当にいいゲームができてうれしいです」--勝ち切れた要因は「珍しくバッターも打ちましたし、とにかく勝つことを目指してきましたので、いいシリーズになったのかなと思います」--1週間後に始まる日本シリーズは阪神との対戦になる。どんな試合をみせていきたいか「まずは熱いゲームを絶対にやりたいと思いますし、みなさんも待ち望んでいたと思います。関西シリーズ、本当に熱く盛り上げたいと思います」--タイガースは熱狂的なファンもバックについている。バファローズファンの声援も必要になる「タイガースの応援、本当にすごいと思いますけど、絶対に負けてないと思いますので、みなさんの応援がもっともっと必要になります。よろしくお願いします」

◆日本シリーズ進出を決めたオリックス。セレモニーでは珍事で会場の爆笑を誘った。杉本裕太郎外野手(32)が14打数6安打の打率・429、3打点でMVPで選ばれた。だが、八回の第4打席での遊ゴロで一塁へ向かった際に下半身を痛めたのか、走るのをやめベンチへ下がった。そのため、セレモニーの列には並ばなかった。代わりに石川亮捕手(28)がMVPのボードを受け取り、記念撮影まですると、会場は笑いの渦に包まれた。

◆ロッテ・佐々木朗希投手はブルペンで待機した。先発して3回無安打無失点だったCSファーストステージ第1戦以来のベンチ入りだった。「初めてのこと。いつも通りの自分の準備をしながら待っていた」と試合後に話した。吉井監督は「ゲームで使う気はなかった。彼は先発しかしたことがないので、ブルペンで何が起きているか、雰囲気を味わってほしくて入れた」と意図を明かした。ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)制覇から始まった4年目が終わった。「シーズン前半はいい形で投げられたが、後半はけがであまり貢献できなかった。今回新たに短期決戦の難しさや面白さを経験できたので、次に同じような機会で結果が出せたらと思う」と冷静に語った。

◆?レギュラーシーズン1位のオリックスがアドバンテージの1勝を含めて対戦成績を4勝1敗とし、2021年から3年連続、通算15度目の日本シリーズ出場を決めた。プレーオフ、CSを突破しての出場は阪急時代の1975年と77年を含めて通算5度目。?関西に本拠地を置く球団同士の日本シリーズは64年の南海-阪神(南海の4勝3敗)以来59年ぶり2度目。オリックス―阪神のカードは初めて?阪急時代を含めて3年以上続けて日本シリーズに出場するのは、67-69年(3年)、75-78年(4年、76、78年は前後期ともに優勝したため、プレーオフは実施せず)に次いで45年ぶり3度目。プレーオフ、CSを3年連続で突破して出場するのは初。?日本シリーズ出場をかけたプレーオフ、CSを3年連続で突破したのは、17-20年のソフトバンク(4年)に次いで2度目。ソフトバンクの公式戦順位は1位→2位→2位→1位。公式戦3連覇した球団が3年続けて突破し、日本シリーズに出場するのはオリックスが初めて。?中嶋監督は就任1年目から3年連続で日本シリーズに導いた。新人監督から3年続けて日本シリーズに出場するのは、86-88年の西武・森祇晶と並ぶ最長記録。

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