オリックス(☆2対0★)ロッテ =クライマックスシリーズ3回戦(2023.10.20)・京セラドーム大阪=
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ロッテ
0000000000610
ORIX
00000002X2800
勝利投手:宇田川 優希(1勝0敗0S)
(セーブ:平野 佳寿(0勝0敗2S))
敗戦投手:西村 天裕(0勝1敗0S)
  DAZN
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◆オリックスが日本シリーズ進出に王手をかけた。オリックスは0-0で迎えた8回裏、若月の適時打で試合の均衡を破る。なおも2死一塁の場面で代打・頓宮が適時二塁打を放ち、リードを広げた。投げては、先発・東が5回4安打無失点。敗れたロッテは、打線が再三の好機を生かせなかった。

◆ロッテはポストシーズンでは異例のブルペンデーで臨む。予告先発は、10月6日オリックス戦(ZOZOマリン)でもブルペンデーの先陣を切った沢村拓一投手(35)だ。吉井理人監督(58)はレギュラーシーズンでブルペンデーを4度採用して3勝1敗。うち2試合がオリックス戦で2勝0敗、いずれもオリックス打線を1得点に抑え込んでいる。今季のブルペンデーの試合概要、継投一覧は以下の通り。5月18日オリックス戦(ZOZOマリン)先発の広畑を含めて8投手を起用。8回までオリックス打線を無得点に抑え、5-1で勝利した。継投は以下の通り。<1>広畑(2回1安打無失点)→<2>岩下(1回無安打無失点)→<3>東妻(2回2安打無失点)→<4>西村(1回無安打無失点)→<5>ペルドモ(1回1安打無失点)→<6>小沼(1回無安打無失点)→<7>坂本(2/3回3安打1失点)→<8>益田(1/3回無安打無失点)5月21日楽天戦(楽天モバイルパーク)先発の岩下を含めて6投手を起用。2番手の広畑が3イニングを投げた。6回までに打線が6得点。終盤に追い上げられたが、6-4で勝利した。継投は以下の通り。<1>岩下(1回無安打無失点)→<2>広畑(3回3安打1失点)→<3>坂本(1回1/3、無安打無失点)→<4>東妻(1回2/3、2安打1失点)→<5>沢村(1回3安打2失点)→<6>ペルドモ(1回無安打無失点)9月24日ソフトバンク戦(ZOZOマリン)先発予定だった佐々木朗が発熱で登板回避したため、急きょブルペンデーに。先発の横山を含めて7投手を起用も、初回の5失点が響いて6-7で敗れた。継投は以下の通り。<1>横山(1回6安打5失点(自責4))→<2>鈴木(3回2安打1失点)→<3>東妻(1回1安打無失点)→<4>坂本(1回1安打1失点)→<5>岩下(1回1安打無失点)→<6>中森(1回1安打無失点)→<7>高野(1回無安打無失点)10月6日オリックス戦(ZOZOマリン)先発の沢村を含めて8投手を起用し、オリックス打線を5安打1得点と抑え込み、打線も爆発して12-1で大勝した。継投は以下の通り。<1>沢村(1回1安打無失点)→<2>横山(1回無安打無失点)→<3>中村稔(2回1安打無失点)→<4>中森(1回1安打無失点)→<5>坂本(1回1安打1失点)→<6>西村(1回無安打無失点)→<7>東妻(1回無安打無失点)→<8>佐々木千(1回1安打無失点)

◆オリックスT-岡田外野手(35)、比嘉幹貴投手(40)、東晃平投手(23)、渡部遼人外野手(23)が出場選手登録された。T-岡田は、リーグ3連覇を決めた9月20日ロッテ戦(京セラドーム大阪)で約2カ月ぶりの先発出場。7回に四球を選んでつなぎ、逆転勝利に貢献した。チームは前夜に敗れ、アドバンテージを入れて2勝1敗。ベテランの力も武器に、王手をかけたい。また、第3戦の先発を任された東は白星を挙げれば、育成出身の先発投手のポストシーズンの勝利となり球団では初の快挙もかかる。代わって、前夜に先発した田嶋大樹投手(27)、福田周平外野手(31)は、出場選手登録を抹消された。

◆第2戦はロッテが9回に逆転し、シーソーゲームを制した。タイに持ち込みたい第3戦はブルペンデーで、先発マウンドには沢村拓一投手(35)が上がる。王者オリックスは勝って日本シリーズへ王手をかけたい。球団史上初となる育成出身の先発勝利へ東晃平投手(23)が先発する。

◆ロッテ沢村拓一投手(35)が先発し、初回を1安打2四球無失点に封じた。「今日の結果がないと明日につながっていかないので、ゼロに抑えることだけ考えて、粘れて良かったです」。救援陣が短いイニングで1試合をつなぐ「ブルペンデー」となったが、初回先頭の中川圭にいきなり初球を捉えられ、中前打を許した。続く宗は三塁側ベンチに入ろうかという打球を佐藤都志也捕手(25)がナイスキャッチ。森に四球後、4番セデーニョは2-2からスプリットで空振り三振を奪った。杉本にも四球を与え、2死満塁のピンチ。だが、最後は紅林を三ゴロに抑え、先制は許さなかった。この日最速153キロ直球にスプリットなどの変化球を交えてゼロで終えると、表情を緩めることなく、ベンチ前で仲間らとグータッチした。CSでの「ブルペンデー」は史上初。ロッテは今季4度、「ブルペンデー」で臨んだが3勝1敗だ。沢村が今月6日のオリックス戦(ZOZOマリン)で先発し、1回1安打無失点で12-1の快勝を導いた試合を含み、初回を無失点で封じた試合は全勝している。2回から2番手で中森俊介投手(21)がマウンドを引き継いだ。同回も2死満塁のピンチを背負ったが、森を二ゴロに抑えた。

◆CS史上初の「ブルペンデー」を敷いたロッテは2回から2番手で中森俊介投手(21)がマウンドを引き継いだ。2回は2死満塁のピンチを背負ったが、森を二ゴロに抑えた。3回は四球を出したが、危なげなく無安打で切り抜けた。3イニング目もマウンドに上がり、3者凡退。完璧にバトンをつなぎ「昨日勝ってチーム的にも勢いがありますし、オリックスも全員でかかってくると思っていたので、気持ちだけは負けないように自分も気持ちを全面に出して、投げることが出来たと思います」と語った。5回からの3番手には国吉佑樹投手(32)がマウンドに上がった。

◆CS史上初のブルペンデーで臨んだロッテは、2番手で2回から登板した3年目右腕、中森俊介投手(21)が3回1安打無失点と快投した。2イニング目、3イニング目とマウンドに向かってゼロを並べ続けた期待の若手の頼もしい姿に、ネットも大絶賛で「中森くん」がトレンド入りした。X(旧ツイッター)では「中森くん良すぎて震える」「中森くんナイスピッチング。マジ救世主。」「中森くん、神ピッチング!!!」「中森くん来季は先発ローテ頼んだよ!」「中森くん、未来の大エース様だ...」など、早くも来季の飛躍も期待するコメントも見られた。

◆/今度はピッチャーの超反応\1点が遠い好ゲーム紅林弘太郎の打球を国吉佑樹が好捕ピッチャーライナーで先手を与えない???プロ野球クライマックスシリーズ(2023/10/20)??オリックス×ロッテ??Live on DAZN#DAZNプロ野球 pic.twitter.com/qBwJVnGgkv

◆CS史上初の「ブルペンデー」を敷いたロッテは、0-0の5回から3番手で国吉佑樹投手(32)がマウンドに上がった。2死一、三塁とピンチを背負ったが、オリックス紅林の痛烈なライナーを国吉自身が好捕。抜ければ先制を許す可能性があった場面でビッグプレーが出た。キャッチ後、ボールの勢いに押されて背中からマウンドに倒れ、ぐるりと後ろ回りで受け身を取った。

◆CS史上初の「ブルペンデー」を敷いたロッテは、0-0の5回から3番手で国吉佑樹投手(32)がマウンドに上がった。2死一、三塁とピンチを背負ったが、オリックス紅林の痛烈なライナーを国吉自身が好捕。抜ければ先制を許す可能性があった場面でビッグプレーが出た。キャッチ後、ボールの勢いに押されて背中からマウンドに倒れ、ぐるりと後ろ回りで受け身を取った。2イニング目の6回も2死一塁で中川圭を右飛に打ち取り、2回2安打無失点で4番手坂本光士郎投手(29)にマウンドを託した。国吉は「あの回あたり(5回、6回)に投げることはわかっていましたし、しっかり準備だけはして、0対0で回ってくるだろうなと思っていたので、その準備だけしてマウンドに上がりました。緊張感もある中で先頭にフォアボールをだしてばたつきましたが、最後はピッチャーライナーが運よくグローブに入ってくれたので、なんとか無失点でいけたかなと思います。後ろにつがった」と球団を通じてコメントした。

◆オリックス山岡泰輔投手(28)がロッテ打線にリベンジを果たした。0-0の7回から登板。死球と犠打で2死二塁とピンチを招いたが、藤岡を遊ゴロに仕留めて無失点に抑えた。前夜の第2戦では1点リードの9回に登板。2点を取られて逆転負けを喫していた。この日は1回をわずか10球で無失点に抑え、悪夢を払拭した。

◆オリックス頓宮裕真捕手(26)が復帰後初安打を放ち、リードを広げる貴重な追加点となった。8回、若月の適時打で1点を先制した直後だった。宜保の代打で打席に入ると、ロッテ西村の初球を迷わずスイング。左翼線へ引っ張って二塁打とした。一塁走者の若月も一気にホームインし、打点付き。リードを2点に広げる一打に、二塁上ではガッツポーズが飛び出した。前夜の第2戦では左足薬指の骨折から約1カ月ぶりの1軍戦復帰。代打で一直に倒れたが、元気な姿を見せていた。日本シリーズ進出なるか?阪神-広島 オリックス-ロッテ/スコア速報中

◆/均衡を破ったのはラオウと女房役の執念\先頭・杉本裕太郎の二塁打から始まった8回先発起用の若月健矢が先制タイムリーヒット???プロ野球クライマックスシリーズ(2023/10/20)??オリックス×ロッテ??Live on DAZN#DAZNプロ野球 pic.twitter.com/lzAEv02j4k

◆ロッテが崖っぷちに立たされた。2010年以来の日本シリーズ進出に後がなくなった。前夜はシーソーゲームをモノにしたが、オリックス相手に1勝3敗となり、1つも負けられない状況になった。CS史上初の「ブルペンデー」を敷いた中、0-0の8回にマウンドに上がった5番手西村天裕投手(30)がつかまった。2死三塁からオリックス若月に先制の左前適時打を許し、続く代打頓宮にも左翼線へ適時二塁打を打たれ、2点を失った。レギュラーシーズンでは今季4度「ブルペンデー」で臨み3勝1敗。継投策に懸け、まず先発に沢村拓一投手(35)を起用した。2四球で満塁のピンチを背負ったが1安打無失点に封じた。2回から2番手で中森俊介投手(21)がマウンドを引き継ぎ、3回1安打無失点と好投。3番手国吉佑樹投手(32)は0-0の中、5回2死一、三塁とピンチを背負ったが、オリックス紅林の痛烈なライナーを国吉自身が好捕。抜ければ先制を許す場面で自身を救うなど、2回2安打無失点で、4番手坂本光士郎投手(29)にマウンドを託した。坂本は7回を無失点に抑えたが、5番手西村がオリックス打線につかまった。

◆CS史上初の「ブルペンデー」を敷いたロッテは7回から勝ちパターンの投手を投入したが、ついに失点を喫した。5回から2回無失点の国吉佑樹投手(32)からバトンを受けた4番手は坂本光士郎投手(29)。ラッキーセブンの攻撃で盛り上がる敵地の中で、2番宗、3番森、4番セデーニョという上位打線をわずか7球で3アウトを積み重ねて無失点。球団を通じて「大事な試合なので、アウトを1つずつ取っていこうと思って投げました。結果3人で抑える事ができて良かったです」とコメントし、8回から登板した5番手の西村天裕投手(30)へつないだ。西村は先頭の杉本を詰まらせたフライを打たせたが、左翼前に落ちる不運な当たりで二塁打を許すと、2死三塁から若月に先制の左前適時打を浴びた。さらに代打頓宮に左翼線へ適時二塁打を献上した。打線が8回まで無得点とオリックス投手陣を打ちあぐねる中で奮闘してきたブルペン陣だが、重たい2点を失った。

◆/1球に賭ける首位打者の集中力\代打・頓宮裕真が初球を仕留めたこのイニングを逃さない勝負強さ???プロ野球クライマックスシリーズ(2023/10/20)??オリックス×ロッテ??Live on DAZN#DAZNプロ野球 pic.twitter.com/ogAC8FTMEa

◆オリックスの東晃平投手(23)がCS初先発で5回無失点と好投した。初回、1死から安打と四球で一、二塁としたが、ポランコを遊飛。安田を左飛と好調の2人を抑えて無失点発進した。すると2回は三者連続空振り三振。0-0の5回には1死二、三塁と再びピンチを背負ったが、左翼の杉本裕太郎外野手(32)がダイビングキャッチを見せるなど、守備にも助けられて無失点で5回を投げきりマウンドを降りた。「初回は少し力みなどもあって、思ったような投球ができていなかったんですが、2回以降はしっかりと落ち着いて投げていくことができたと思います。ラオウさんのファインプレーもそうですし、野手の皆さんの守備に助けてもらいながら、なんとか0で抑えられたところは良かったです」と振り返った。球団では育成出身の先発が勝利を挙げれば初めてだったが、味方の援護点がなく0-0での降板となった。それでも5回4安打4奪三振無失点。今季は球団初のデビューから負けなしの7連勝を記録するなど、負けない男がCSでも堂々とした投球を見せた。日本シリーズ進出なるか?阪神-広島 オリックス-ロッテ/スコア速報中

◆オリックスが3年連続の日本シリーズ進出に王手をかけた。アドバンテージ1勝を含めて3勝1敗とした。第4戦以降、引き分けでも突破が決まる。両軍あと1本が出なかったが、8回にようやく試合が動いた。2死三塁からオリックス若月健矢捕手(28)がしぶとく三遊間を抜いて先制。続く代打の頓宮裕真捕手(26)が左翼線二塁打を放ち、2点目を入れた。左足甲の疲労骨折から復帰した首位打者の一振りに、球場が大きく沸いた。先発したポストシーズン初登板の東晃平投手(24)が5回無失点と踏ん張った。5回1死二、三塁のピンチも上位打線を抑えた。6回以降は継投でロッテ打線を封じ込めた。2連勝を狙ったロッテはCSでは異例の「ブルペンデー」だった。先発の沢村拓一投手(35)からの継投で再三のピンチをしのいだが、5番手の西村天裕投手(30)がつかまった。がけっぷちからの大逆転で突破したファーストステージから勢いを保ってきたが、あとがなくなった。

◆オリックスのCSファイナルステージ第4戦は左腕の宮城大弥投手(22)が先発を託されることになった。今季ロッテ戦には6試合先発し、3勝負けなしで防御率1・06とお得意さまだが慢心はない。「投げるタイミングで、流れだったりとか、そういうのが重ね合って相性が良くなった。今回はまた違った流れ。そういうのはいったん取り消して、1つ1つ大事にやりたいと思います」と気持ちを入れ替えて挑む。1軍戦のマウンドは10月4日以来遠ざかっているが、CSファイナルステージ開幕直前にはシート打撃に登板。「問題はない。よくなっていい感じです」と大事な一戦に合わせた。CSでの登板は昨年ファイナルステージ第2戦以来。ソフトバンクを相手に5回2失点で勝利投手となった。自身2度目だが「勝たなきゃいけないプレッシャーなどは感じますけど、できれば楽しく、1人1人に向かって真剣に投げたい」と意気込んだ。

◆「代打・頓宮」のコールに大歓声が起きる。オリックス頓宮裕真捕手が初球を振り抜くと、鋭いライナーが左翼ライン際にはずんだ。若月の先制打に続き、一気呵成(かせい)の2点目。「若月さんが打ってくれたので気楽にいけました。ナイスランです!」。千両役者は一塁から激走した先輩を持ち上げた。9月に左足甲を疲労骨折。初タイトルとなる首位打者を獲得したバットマンに暗雲が漂った。ギリギリでCSファイナルに間に合わせ、代打として待機。「盛り上げてこい」。打席に向かう直前、中嶋監督の一言に背中を押され、復帰2打席目で応えた。「ドキドキでしたが、あれで楽になりました」と感謝した。お立ち台では久しぶりの「3、2、1、ほいさー!」を披露した。「次、いつ立てるか分からないので」と異例のリピートで笑わせたムードメーカー。名前にちなんだ応援トングも売れ行き好調。このままロッテを日本一争奪レースからつまみ出す勢いだ。【柏原誠】

◆ロッテ中森俊介投手がブルペンデーの2番手で最長イニングとなる3回1安打無失点と好投し、試合の流れをつくった。2回には2死満塁のピンチを背負ったが「周りから見たらピンチですが、自分を追い込むことはせずに逆に気楽に、抑えたら次にチャンスが来るという思いだった」と語った。

◆オリックスが0-0の8回に若月健矢捕手(28)が三遊間を破る決勝の左前打。続く代打頓宮裕真捕手(26)も適時二塁打で続いて勝利を決めた。これで3勝1敗として、日本シリーズ進出へ王手をかけた。若月と頓宮のヒーローインタビューの一問一答は以下の通りまずは若月-8回2死三塁で回ってきた。どんな意識で打席に絶対決めてやろうという気持ちで打席に入りました。-追い込まれていたが頭ではどう整理したかうわ、追い込まれちゃったという感じで(笑い)。-打球の行方はどう見ていたか見ながら抜けたのを確認して自然とガッツポーズが出てしまいました。-頓宮の二塁打では激走中学校の体育祭を思い出しました。-捕手としては5人の投手をリードして0に抑えた2試合とも初回に点を取られてしまっていたので、そこを東がピシャッといってくれて、そのあと本当にみんながよく投げてくれました。ナイスピ!-頓宮が帰ってきたことも大きいもうベンチがうるさくてうるさくて、本当に(笑い)。存在感あって楽しいと思います。-日本シリーズ進出へ王手明日もしっかり準備して、いい試合ができるように頑張りたいと思います。ご声援よろしくお願いします!続いて頓宮-大歓声は昨日といい今日といい、いい場面で使ってくださった監督に感謝してますし、みんなの声援で力を押してもらって本当にありがとうございます。-ベンチから試合はどう見ていたか早く打ってほしいなと思いながら見ていました。-8回はどんなイメージと準備前の若月さんがタイムリーを打ってくれたので気楽に初球からいこうと。本当にナイスランです。-感触は先っぽに当たったんですけど。本当にナイスランです。-球場もものすごい歓声だったがいやもう、ナイスランです。-ファンへメッセージいくぞ~。めちゃくちゃ大きい声でお願いします!3、2、1、ホイサー!(さらに続けて)いつ僕がもう1回ここに立てるか分からないので、もう1回します!3、2、1、ホイサー!

◆オリックスが3年連続の日本シリーズ進出に王手をかけた。アドバンテージ1勝を含めて3勝1敗とした。両軍決め手を欠き、8回にようやく2得点。5投手陣がピンチの連続に耐えて無失点に抑えた。中嶋聡監督(54)は「なかなか点が取れなくて。苦しいっすよね。なんか、こういう展開が似合いますね。というか、やっぱりこういう展開なんだろうなと思いながらやってました」と率直な思いを口にした。8回は若月健矢捕手(28)がしぶとく三遊間を抜いて1点。続く代打の頓宮裕真捕手(26)が左翼線二塁打でもう1点。同監督は「本当、よく打ってくれました」と殊勲打の2人をほめたたえた。若月の一打には「きったないヒット(笑い)。まあヒットはヒット。捕手なんで、どちらかと言うと自分を助けるためにね。ああいうところでしっかり打つのは」と、捕手出身らしく若月の苦しさを代弁した。頓宮は左足の疲労骨折から復帰して2打席目で初安打。「さすが」と聞かれると「さすが...なのかな? 球場の盛り上がりを見たら燃えるでしょうし、非常にいい感じで入れたのかなと思います。あのぐらいのところ(左翼線)に打って、ゆっくり回ってたら(足も)大丈夫かなって。ゆっくり回れるようにしたら」と笑みをこぼした。これで残り3試合、1引き分けでも日本シリーズ進出が決まる。大きな勝利となったが「つなげなきゃいけないですし、もう1回やらなきゃいけない。しっかりまた対策します」と引き締めた。

◆ロッテが崖っぷちに立たされた。先発陣の駒不足により、救援陣で1試合をつなぐCS史上初の「ブルペンデー」を選択。0ー0の8回、5番手の西村がオリックス若月、代打の頓宮に連続適時打を浴び、力尽きた。打線もオリックス投手陣を打ち崩せず、完封負け。これでオリックス相手にアドバンテージを含め1勝3敗。10年以来の日本シリーズ進出へ向けて、残り最大3試合は3連勝だけが条件となった。吉井理人監督(58)が佐々木朗希投手(21)の現状も含めて試合後に受け答えした一問一答は以下の通り。-ブルペンデーで粘った吉井監督「立ち上がりピンチだったが、よく粘って最後の最後まで勝つチャンスをみんなでつくれたかなと思います」-試合前、投手陣に何を話した吉井監督「今回も、どういう場面で出るよというのを伝えに行きました」-2番手の中森、3番手の国吉は複数イニングでという当初のプラン?吉井監督「そうですね。2人で5イニング行ってくれたらなと思っていたので。中森が2イニング、国吉が3イニングになるかもしれないし、(先発した)沢村含めて6イニング行ってくれたら最高だなと思っていたので。3人で5イニングでもしょうがないかなと思っていたんですけど、一番いい6イニングを投げてくれたので助かりました」-8回に登板した5番手の西村はピンチで2死までこぎ着けたが吉井監督「しょうがないです。西村は、ああいう場面でいつも抑えてくれていたんですけど、今回はやられてしまいましたけども、これはもうしょうがないです」-2死三塁の状況で、一塁も空いていた。もっとストライクゾーンを広くという思いも吉井監督「いや、次のバッターを考えると若月勝負で良かったと思う。ただ、本当に打球が、飛んだコースが悪かったので、本当にしょうがないです、勝負なので」-あと1本が出なかった吉井監督「と言うよりも、これはずっと課題なので、マリーンズは。ヒットは出るけど、点が入らないという。今シーズンは結構多かったので、そこが今日出てしまったので、またみんなで頑張って改善できるようにやっていきたい」-ブルペンデーでも、いつもと変わらず中継ぎ陣がきっちり仕事が出来る理由は?吉井監督「分からないです。選手たちが頑張っているからだと思うんですけど。あとは、こちらで出番を分かってもらえるように指示するのが良いのかなと思っています。ここからここまでですよと」-今日からチームに種市と森が合流した。今後の使い方は?吉井監督「2人とも明日出る要員として考えている」-明日以降は勝っていくことだけが日本シリーズ進出の条件となる吉井監督「何も変わらないです。種市が、ちょっとぶっつけ本番になってしまうんですけど、彼はやる気出してくれているんで、彼のピッチングをしてくれたらと思います」-佐々木朗の現状、CSファイナルステージでの登板見通しについて吉井監督「今、本当にギリギリなので。明日、彼と話して行けるなら行ってほしいですけど、そこはこっちが判断したいなと思います。朗希は行く気満々でいるとは思うんですけど、明日、体を見た時に決めようかと思います」

◆ロッテが崖っぷちに立たされた。先発陣の駒不足により、救援陣で1試合をつなぐCS史上初の「ブルペンデー」を選択。0ー0の8回、5番手の西村がオリックス若月、代打の頓宮に連続適時打を浴び、力尽きた。オリックス相手にアドバンテージを含め1勝3敗。10年以来の日本シリーズに、引き分けでも進めない状況となった。西村は先頭の杉本に詰まらせながらも左翼線二塁打。2死三塁まで粘ったが、若月に先制左前適時打を許した。「僕の投げどころが悪かった。塁が空いているので、ストライクという感じじゃなくても良かったので、もうちょっと(ゾーンを)広げていければ変わったんじゃないかなと思う」と反省。続く頓宮にも左翼線へ適時二塁打を喫した。吉井監督は「中森、国吉2人で5イニングいってくれたらと思っていた。沢村含めて一番良い6イニングを投げてくれたので、助かりました」と救援陣をたたえた。西村には「しょうがない。飛んだコースが悪かった」と責めなかった。第4戦は右肘炎症で離脱していた種市をぶっつけ本番で先発起用する。「彼はやる気を出してくれているので彼のピッチングをしてくれたら」。9月28日以来の登板となる10勝右腕に命運を託した。【鎌田直秀】▽ロッテ安田(4打数無安打。勝たなければいけない第4戦へ向けて)「今日は僕自身も打てなかったですし、反省して、切り替えてまた明日、修正して頑張っていけたらと思います」▽ロッテ沢村(先発で初回に2死満塁の大ピンチを背負うも1回無失点)「チームが負けちゃったんで悔しいです。自分のピッチングどうのこうのじゃないです」▽ロッテ国吉(5回から3番手で登板し、2回無失点)「大体の継投の流れは説明されていた。5回前後と。しっかり準備できた」▽ロッテ坂本(7回から4番手で登板し、1回無失点)「大事な試合なのでアウトを1つずつ取っていこうと思って投げました」▽ロッテ黒木投手コーチ(ブルペンデーで8回2失点と奮闘した中継ぎ陣に)「相当、負担はかかるが、彼らは戦う姿勢を見せて、文句も出ず、しっかり投げてくれた。頭が下がる思い」

◆待ってろ虎! オリックスが3年連続の日本シリーズ進出に王手をかけた。両軍無得点で迎えた8回2死三塁から若月健矢捕手(28)が決勝の左前適時打を放った。対戦成績はこれで3勝1敗(アドバンテージ含む)。21日の第4戦で勝つか引き分ければ、阪神との日本シリーズが決定だ。64年の阪神と南海(現ソフトバンク)以来、59年ぶりとなる日本シリーズの関西ダービーが実現する。王者の底力を見せた。0-0で迎えた8回2死三塁、カウント2-2から若月が食らいついた。「うわ、追い込まれちゃったという感じで(笑い)。ヒットはヒットなんでね、良かったです」。しぶとく先制適時打を放つと、続く頓宮の二塁打で本塁へ激走。「中学校の体育祭を思い出しました」。青春まっただなかの10代のように、チーム全員が熱く燃えた。プロ10年目の28歳。今年8月22日に国内FA権の取得条件を満たしたが、9月5日はやくも残留を決意した。「愛着のある球団で」とおとこ気の決断。チーム愛は深かった。18日の第1戦では、レッドソックスに移籍した吉田正が中継ゲストで来ると知り、ボストンの「B」がついた自前のキャップで球場へ。「力をもらおうと思って」とにやりと笑った。9月にはワイルドなあごひげを生やしていた。ケガで辞退の森に代わった球宴限定で、同学年の森を意識したあごひげ姿で出場したが「ちょっと調子が落ちてきたので」と、つかの間復活。チームメートの力も集めながら? ここぞの勝負強さを見せてきた。第1、2戦目とは異なり、なかなか点が入らない重苦しい展開。投手陣が懸命に0でつなぎ、最後に野手陣が必死に束になった。中嶋聡監督(54)は「なんかこういう展開が似合いますね。らしいっすよね。なんか、うちの野球なんだろうな、これって思いながら」と苦笑いしながら、ほっと胸をなで下ろした。離脱した頓宮も戻り、若月は「ベンチがうるさくてうるさくて。存在感があって頼もしいと思います」とうれしそう。苦しくても楽しいオリックスの野球で、阪神が待つ日本シリーズ進出を決める。【磯綾乃】▽オリックス平野佳(9回先頭に二塁打を浴びるも無失点締め)「すごい声援を送ってもらえて良かったです。山岡もやり返したし、みんなが日本シリーズに行くという気持ちで頑張った」▽オリックス杉本(8回先頭で先制点を呼び込む左翼への二塁打)「展開も終盤で守備位置も深めだったので、落ちたら二塁に行くつもりだった。京セラの弾む打球は難しい。ラッキーなところに飛んでくれた」オリックスがアドバンテージの1勝を含め3勝1敗となり、3年連続日本シリーズ出場に王手。シリーズ出場をかけたプレーオフ、CSで先に王手をかけたチームは今季の阪神まで43チームのうち77年ロッテ、10年ソフトバンク、12年中日を除く40チームが進出。突破確率は93%と高いが、12年中日は3勝1敗から3連敗して3年連続シリーズ出場を逃しただけに、まだ安心はできない。

◆ロッテ佐々木朗希投手が、21日の第4戦でブルペン待機する可能性が浮上した。吉井監督は今後の起用について「今ちょっと本当に(登板可能か)ギリギリなので、明日彼と話して。行けるなら行ってほしいですけれど、そこはこっちが判断したい」と言及。「朗希はたぶん行く気満々でいると思うんですけれど、体を見て明日決めようと思います」と正式な決断は持ち越した。14日のファーストステージ第1戦ソフトバンク戦で体調不良明けながら3回完全投球で復帰後、17日には「放牧に出た馬みたい」と登板後の状態が完全でないことも明かした。その後にブルペン投球はしていないもよう。この日も軽めのキャッチボールなどで調整した。黒木投手コーチも「明日また、いろんなブルペン陣であったり、そのベンチのメンバーとかっていうのを構成していくので、それを見て判断していただければ」と示唆した。登板せずに勝利すれば、5戦目以降の先発としてスタンバイしそうだ。【鎌田直秀】

◆待ってろ虎! オリックスが3年連続の日本シリーズ進出に王手をかけた。両軍無得点で迎えた8回2死三塁から若月健矢捕手(28)が決勝の左前適時打を放った。対戦成績はこれで3勝1敗(アドバンテージ含む)。21日の第4戦で勝つか引き分ければ、阪神との日本シリーズが決定だ。64年の阪神と南海(現ソフトバンク)以来、59年ぶりとなる日本シリーズの関西ダービーが実現する。オリックスがアドバンテージの1勝を含め3勝1敗となり、3年連続日本シリーズ出場に王手。シリーズ出場をかけたプレーオフ、CSで先に王手をかけたチームは今季の阪神まで43チームのうち77年ロッテ、10年ソフトバンク、12年中日を除く40チームが進出。突破確率は93%と高いが、12年中日は3勝1敗から3連敗して3年連続シリーズ出場を逃しただけに、まだ安心はできない。

◆2勝1敗とされたオリックス。3戦目には育成出身の東晃平投手(23)が先発する。今季6勝無敗と負け知らずの男がチームを白星へ誘う。2戦目に一時逆転となる一発が飛び出したセデ―ニョの打棒からも目が離せない。対するロッテは中継ぎの沢村が先発するなどこの日はブルペンデー。前夜に3打点の安田ら野手陣の奮起が欠かせない。

◆オリックスは2度の満塁機を逃した。0-0の二回、1死かから若月の左前打を皮切りに続く宜保の捕手前の犠打で捕手・佐藤都の失策を誘い、無死一、三塁と好機を広げ、2死後、宗の四球で満塁と絶好機を迎えたが、森が強いあたりの二ゴロで凡退となり、先制を逃した。ロッテは、沢村から中森とつなぐブルペンデー。一回にも2死満塁と好機を作るも無得点。2戦目の逆転負けを振りはらうべく、早い回に得点を奪いたい。

◆オリックス・杉本裕太郎外野手(32)が好守で先制のピンチを救った。先発の東晃平投手(23)は0─0の五回、先頭の7番・山口に初球のカットボールを左前に運ばれると、続く佐藤都には詰まらせながらも中前打を献上。犠打で1死二、三塁とされると2死後、2番・藤岡の左前に落ちるかと思われた打球を杉本がダイビングキャッチ。好守でピンチを脱し、球場からは大きな拍手が巻き起こった。試合は0─0の状態で中盤の攻防へ突入した。

◆二回からマウンドに上がったロッテの3年目右腕・中森俊介投手(21)が3回を1安打無失点、4奪三振と好投した。「昨日勝って、チーム的にも勢いがありますし、オリックスも全員でかかってくると思っていたので、気持ちだけでは負けないように、自分も気持ちを前面に出して投げることができたと思います」中森はソフトバンクとのCSファーストステージ第2戦(15日)でCS初登板し、4番手で1回1/3を無安打無失点。ファイナルステージ第1戦でも2番手で1回無安打無失点で、これでCSは3試合連続無失点となった。

◆オリックスの先発・東晃平投手(23)が5回4安打無失点で降板した。一回に安打と四球で1死一、二塁とされたが、後続を打ち取り無失点で切り抜けた。二回には3者連続三振を奪い勢いに乗り、仲間の好守にも助けられ、初のCSで先発の役割を果たした。打線は一、二回と2死満塁の好機を作ったが、五回まで無得点。CSでの初白星はお預けとなった。「初回は少し力みなどもあって、思ったような投球ができていなかったんですが、二回以降は、しっかりと落ち着いて投げていくことができたと思います。ラオウさんのファインプレーもそうですし、野手の皆さんの守備に助けてもらいながら、なんとか0で抑えられたところはよかったです」とコメントした。

◆前夜のリベンジを果たした。オリックスの山岡泰輔投手(28)は七回に登場し、1回を無失点に抑えた。3番手で上がったマウンドは大歓声で迎えられた。先頭の佐藤都を投ゴロ、中村奨に死球を与え、荻野の犠打で得点圏に走者を進められるも、藤岡を遊ゴロに仕留めた。19日の2戦目には、1点リードの九回に登板するも2失点で逆転負けを許した。一日でしっかり借りを返した。

◆今季のレギュラーシーズンでは、救援投手が小刻みに継投する「ブルペンデー」を採用すると4戦3勝1敗。先発陣が手薄な状況にあるロッテは、勝率75%を誇る強力な策で、リーグ3連覇の王者、オリックスに立ち向かった。ブルペンデーの先陣を切ったのは沢村だ。10月6日のオリックス戦(ZOZOマリン)でもブルペンデーの先発を担い、勝利に貢献した右腕は一回、先頭の中川圭に初球を中前打とされた。その後2四球で2死満塁のピンチを招いたが、6番・紅林を148キロの直球で三ゴロに斬り、シャットアウト。慎重に26球を投げ、無失点で後続につなぎ、「ゼロに抑えることだけ考えて、粘れてよかった」とうなずいた。沢村のあとを受け、21歳の中森が、二回から2番手でマウンドへ。二回は、味方の失策が絡んで1死一、三塁とされたが、1番・中川圭をチェンジアップで空振り三振。続く宗に四球を与えて2死満塁となったが、最後は森を152キロの直球で二ゴロに仕留め、ピンチを脱した。3回52球を投げ、1安打無失点。チームに勢いをもたらす好投を披露し、「気持ちだけでは負けないように自分も気持ちを前面に出して、投げることができた」と胸を張った。CSファーストステージから19日のファイナルステージ第2戦までマウンドに上がったロッテの投手はのべ28人。救援陣の好投が光っており、指揮官は「(リリーフ陣の)実力があるのは知っていたけど、こういう場面でも(力を)出せるっていうのは、彼らは本当の実力を持っているんだなと改めて感じた」と最敬礼。信頼を寄せる救援陣がマウンドで輝いた。(武田千怜)

◆ロッテは沢村拓一投手(35)が先発。救援投手が小刻みに継投するいわゆるブルペンデーで第3戦に挑んだ。米大リーグではポストシーズンの試合でもブルペンデーが用いられることもあるが、NPBでは極めて異例。七回までは無失点だったこともあり、SNSでは「CSでブルペンデーは草」「ブルペンデーだったのに、ロッテようやってるよ」「CSファイナルの舞台でブルペンデーが普通に成功してる」などと話題になり、Xでは「ブルペンデー」のワードがトレンド入りした。

◆オリックスが0─0の八回に均衡を破った。先頭の5番・杉本裕太郎外野手(32)が、ロッテ・西村の初球のスプリットに反応。打球は左翼線に落ちる二塁打となり、チャンスメークした。その後、2死三塁から若月建矢捕手(28)が6球目のスプリットにうまくバットを合わせ、値千金の左前打を放ち、ついに1点を奪った。さらに2死一塁からは首位打者の頓宮裕真捕手(26)が代打で登場。初球の直球を捉え、左翼線を破る適時二塁打をマーク。貴重な追加点を奪った。チームは3戦目で初めて先制点を取った。

◆オリックスが接戦を制し、アドバンテージを含む対戦成績を3勝1敗とし、日本シリーズ進出に王手をかけた。両軍無得点で迎えた若月健矢捕手(28)の左前打で均衡を破り、さらに代打・頓宮裕真捕手(26)の二塁打で加点した。九回は平野佳寿投手(39)が締めた。チームは21日の第4戦で勝つか引き分けで、3年連続で日本シリーズに進出する。

◆ロッテは第4戦に種市が先発する。右肘炎症からの復帰登板が大事な一戦となるが、患部の回復具合については「ファイナルステージを目指してリハビリをしていた。100%です」。第3戦前の練習に合流し、ダッシュなどで調整した。今レギュラーシーズンでは9月下旬に離脱するまでに小島と並ぶチームトップの10勝を挙げた。CSでの登板は過去になく「緊張すると思うが、いつも通り投げていきたい」と意気込んだ。

◆ロッテはアドバンテージの1敗を含めて3敗目となり、日本シリーズ進出には3連勝しかなくなった。崖っぷちで迎える21日の第4戦には右肘炎症のため9月30日に出場選手登録を外れた種市が先発。吉井監督は「ぶっつけ本番になるんですけど、やる気を出してくれているので」と話した一方で、14日のソフトバンクとのファーストステージ第1戦で先発して3回41球を投げた佐々木朗の今シリーズ中の起用については「ほんと、(登板できるかどうか)ギリギリなんで...。朗希は行く気満々でいるとおもうけど、明日、彼と話して。いけるならいってほしいですけど、そこはこっちが判断したい」と明言を避けた。

◆救援陣で継投するブルペンデーで先陣を切ったロッテ・沢村拓一投手(35)は一回2死満塁の大ピンチを切り抜けて無失点で2番手・中森にバトンを渡した。ただ、チームが負けたことで試合後「悔しい。自分のピッチングがどうこうじゃない。今日勝たないと明日がないという戦いをずっとしているわけだから、チームが勝つことが全て」と厳しい表情だった。五回から3番手で登板し、2回無失点に抑えたロッテ・国吉 「体調不良で抹消されてから、宮崎フェニックスリーグで1試合投げたり、できる限りの最善の準備をしてきたので、それが結果につながってよかった。首脳陣には事前に『五回前後にいくぞ』と言われていた。ブルペンデーということで、試合前からブルペン陣の結束力、一体感はいつもより感じた」

◆オリックスが接戦を制し、アドバンテージを含む対戦成績を3勝1敗とし、日本シリーズ進出に王手をかけた。?レギュラーシーズン1位のオリックスがアドバンテージの1勝を含めて3勝1敗とし、日本シリーズ(S)進出に王手をかけた。日本S出場をかけたプレーオフ、CSで先に王手をかけたケースは今年の阪神を含め43度。そのうち40度、日本S進出し、突破率は93%。敗退したのは1977年のロッテ、2010年のソフトバンク、12年の中日。?08年以降の6試合制のCSで3勝1敗(アドバンテージを含む)で王手をかけたケースは過去9度のうち、日本S進出が7度、突破率は77・8%。逃したのは10年のソフトバンク、12年の中日。

◆パ首位打者に輝いたオリックス・頓宮裕真捕手が八回、貴重な追加点を挙げた。1―0としてなお2死一塁で代打で登場。「追い込まれたら打てない」と狙いを定めていた初球を捉え、左翼線に適時二塁打を放った。左足薬指の疲労骨折でレギュラーシーズン終盤は欠場を強いられ、まだ完治していない中で出番は代打に限られる。ベンチで大声を出して仲間を励まし「やれることをやっている」という。強くスイングできない時期もマシン相手にタイミングの取り方の感覚を失わないように努力。19日の第2戦で復帰を果たし、今回の快打で本拠地のファンを沸かせた。

◆オリックスがロッテに2―0で勝ち、リーグ優勝による1勝のアドバンテージを加えて対戦成績を3勝1敗とした。0―0の八回に若月健矢捕手(28)、代打・頓宮裕真捕手(26)の連続タイムリーで2点を奪った。21日の第4戦で勝つか引き分ければ、3年連続の日本シリーズ進出が決まる。お立ち台でファンとともにコールする代名詞「ほいさー」。オリックス・頓宮はアンコールを要求し、大歓声を浴びた。3年連続の日本シリーズに王手。左第4中足骨疲労骨折から復帰後初安打が勝利に結びつき、喜びに浸った。「いい場面で使ってくださった監督に感謝。みんなの声援に感謝しています」ブルペンデーで小刻みにつなぐロッテ投手陣の前に打線が沈黙し、0-0のしびれる投手戦。八回、若月に先制打が飛び出した直後、2死一塁から代打で登場し、ボルテージを最高潮にさせた。5番手・西村の初球、145キロの速球をバットの先で捉えると、左翼線へ落ちる適時二塁打。若月の一塁からの激走ホームインを見届けると、二塁ベース上でガッツポーズだ。今季は「縁のないタイトル」と語った首位打者を獲得。9月中旬に離脱したが、自分が今できることを全うした。開幕前にも右足を痛め、けがからのスタートだったが、すぐにマシン打撃を再開するなど、腐らず前を向く姿勢を貫いた。そして、この日は指揮官から「盛り上げてこい」と背中を押され、まさにお祭りムードを一振りで作り上げた。帰ってきた頓宮の活躍で、チームは3勝1敗とした。セ・リーグは一足先に阪神が日本シリーズ進出を決めたが、パの王者としてのプライドを誇示する。「試合に出たら関係ないと思うんで。しっかり準備だけしたい」状態は万全ではないかもしれない。それでも背番号「44」の頼れる仕事人が、オリックスを頂上決戦まで導く。(北池良輔)

◆CSでは異例となる救援投手でつなぐ「ブルペンデー」を採用し、総力戦で挑んだが、力尽きた。0-0の八回2死三塁。オリックス・若月が放ったゴロが無情にも三遊間を抜け、マウンド上の西村は膝から崩れ落ちた。執念の継投が実らず、零封負け。ロッテ・吉井理人監督(58)は選手をかばった。「よく粘って最後まで勝つチャンスをつくってくれた。西村はいつもああいう場面で抑えてくれている。飛んだコースが悪かった。仕方ない」先陣を切った沢村は1回無失点。続く3年目の中森も3回1安打無失点の好投でつないだ。3番手の国吉は2回無失点。指揮官は「3人で6イニングいったら最高だと思っていた」。事前に「どの場面でいくか」など役割を伝えて臨み、プラン通りに進んだが、5番手の西村がつかまった。レギュラーシーズンでは今季4戦3勝の「ブルペンデー」に懸け、救援陣は粘ったが、第1戦で山本から5点を奪った打線が沈黙。6安打で無得点で、吉井監督は「これがずっと課題」と言葉少なだった。オリックスのアドバンテージを含め1勝3敗。崖っぷちの状況で、第4戦の先発は今季10勝の種市に託す。レギュラーシーズン最終登板は9月28日の日本ハム戦で、右肘の炎症からぶっつけ本番となるが、指揮官は「やる気を出してくれている。彼の投球をしてくれたら」。再びミラクルを起こす。(武田千怜)

◆ポストシーズン初登板初先発の東が5回をゼロ封。第1、2戦は一回に失点していたが、ロッテの勢いをしっかり止める好投だった。1年前はテレビで観戦したCSだったが、今回は実際にマウンドに。「メチャクチャうれしかったです。シーズンと違う難しさも感じましたが...」。自身はまだまだ投げる余力があったという。プロ入り以来、公式戦6勝0敗と一度も負けていない右腕は「次は日本シリーズで投げられるように準備します」と力強かった。

◆若月が八回に均衡を破る先制の左前適時打を放った。「打球が抜けた瞬間、ガッツポーズをしていました」。続く頓宮の左翼線二塁打では激走して一塁から一気に生還。お立ち台では「中学校の体育祭を思い出しました」と笑わせた。守っては5人の投手リレーを好リードでロッテ打線をゼロ封。「ずっとあめで糖分を補っていたんですが歯が痛くなったので、今日は(お菓子の)ラムネ4本を食べたのが良かった」。頭をフル回転させての勝利に満足そうだった。

◆杉本が八回の先制劇の口火を切った。先頭で打席に立つと、西村の初球のスプリットに反応。打球が左翼線で高く弾む間に二塁まで進み、「ラッキーなところに飛んでくれた」と笑った。五回2死二、三塁の守備では藤岡の打球をダイビングキャッチ。「ギリギリ捕ることができてよかったです」と胸を張った。

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