阪神(☆4対1★)広島 =クライマックスシリーズ1回戦(2023.10.18)・阪神甲子園球場=
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広島
0001000001400
阪神
00013000X4501
勝利投手:村上 頌樹(1勝0敗0S)
(セーブ:岩崎 優(0勝0敗1S))
敗戦投手:九里 亜蓮(0勝1敗0S)

本塁打
【阪神】森下 翔太(1号・4回裏ソロ)

  DAZN
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◆阪神がファイナルステージ初戦を制した。阪神は1点を先制された直後の4回裏、森下のソロで同点とする。続く5回には、村上と近本の連続適時打で3点を挙げ、相手を突き放した。投げては、先発・村上が6回1失点の好投。敗れた広島は、打線が4安打1得点と振るわなかった。

◆広島は18日、韮沢雄也内野手(22)を出場選手登録した。19年ドラフト4位で花咲徳栄から入団した韮沢は、昨季1軍デビューし初安打も放った。4年目の今季は開幕1軍入りし、45試合に出場。打率1割4分、0本塁打、3打点。7月3日に2軍落ちしていた。CSファイナルステージ初戦の阪神は、防御率のタイトルを獲得するなど今季大ブレークした村上が先発。韮沢は昨季、ウエスタン・リーグで村上に対し9打数5安打の打率5割5分6厘と得意にしていた。広島新井監督は、阪神に対し超攻撃的に臨むことを明かしており、韮沢のスタメン抜てきの可能性もある。

◆阪神は村上頌樹投手(25)が先発を務める。今季、先発した21試合のすべての試合で初回無失点を記録。完璧な立ち上がりを見せる右腕が快投を見せ、チーム2勝目に導く。打線は「ドラ1クリーンアップ」で「3番右翼」森下翔太外野手(23)、「4番一塁」大山悠輔内野手(28)、「5番三塁」佐藤輝明内野手(23)とシーズンと変わらない布陣となった。森下は先発九里との対戦成績が3試合で5打数3安打で打率6割と好相性。安打を量産し、主軸へとつなげる。広島は村上対策として、高卒4年目の韮沢雄也内野手(22)が「8番一塁」で抜てきされた。先発は6月11日ロッテ戦以来となった。昨季、ウエスタン・リーグでは、村上に対して9打数5安打と相性抜群。今季は1軍の舞台で対決し、村上撃ちを狙う。

◆阪神先発村上頌樹投手(25)が自己最速タイの151キロとエンジン全開で初回を無失点に抑えた。広島先頭の菊池を140キロカットボールで二飛に打ち取ると、野間には自己最速タイの151キロで二直に仕留めた。小園には四球を与えたが、落ち着いた投球で西川を遊ゴロと電光掲示板にゼロを刻んだ。村上はレギュラーシーズンで先発全21試合で初回無失点と立ち上がりが完璧。この日も安定した投球を披露した。

◆阪神岡田彰布監督(65)と広島新井貴浩監督(46)が、ガッチリを握手を交わし試合が始まった。試合前のメンバー表交換の際、本塁付近では笑顔も見られ、2人は握手した。高校野球のようなガムシャラなスタイルでファーストステージを突破してきた新井監督に対し、岡田監督は「高校野球やろ。金属バットはアカンで!」とイジり、挑発していた。かつて監督と選手として、阪神で戦った2人の仁義なき戦いが幕を開けた。

◆広島大瀬良大地投手(32)が新井貴浩監督(46)からチームに"お祭り指令"が出たと明かした。ファイナルステージに向けて「失うものもないし。いつも通り、お祭りだと思って楽しくじゃないけど、自分たちの野球ができるように、お祭りだと思ってやってやろうぜと」と呼び掛けがあったという。大瀬良は19日の第2戦に先発。指揮官の熱い言葉に背中を押され、切れ目のない阪神打線との対決に向けて「しっかり攻めていければ。どういう試合になるか分からないので、自分のできることを、1人1人、1球1球投げていい結果が生まれるように頑張りたい」と力を込めた。

◆阪神近本光司外野手(28)が、初回の第1打席で一ゴロに倒れた。鋭い当たりだったが、広島韮沢に好捕された。13日のCS開幕前日会見では岡田監督から「1回の裏、先頭の近本が塁に出たら勝てると思う」とキーマンに挙げられたリードオフマン。決戦前日の17日、その「第1打席」について問われると「そんなにね、聞かれちゃうと緊張しちゃうんで、あんまり考えないようにします」と泰然自若を強調していた。岡田監督の指令通りの初回安打とはならなかったが、強い打球を放ち、試合が始まった。

◆阪神村上頌樹投手(25)が、広島新井監督が送り込んだ刺客を返り討ちにした。2回2死一塁で迎えたのは8番韮沢。7月3日に2軍落ちしていた伏兵には昨季、ウエスタン・リーグで9度対戦し被安打5と打ち込まれていた。この打席、3ボールとしてしまったものの、最後は三飛に仕留めた。ファーストステージを突破し勢いに乗る広島の秘策を機能させなかった。

◆浜風に助けられた...。阪神村上頌樹投手(25)が、先制点を献上した。両軍無得点の4回、先頭小園に右翼越えの三塁打。フェンス手前まで運ばれる大きな当たりで、あと1歩で本塁打となる一撃だった。その後、4番西川は空振り三振に仕留めたものの、5番秋山には右犠飛を許し、広島に1点が入った。秋山の当たりも右翼後方の大きな当たり。この日は右翼から左翼方向へ甲子園特有の「浜風」が吹いており、救われる形となった。

◆阪神森下翔太外野手(23)が強烈な一撃で試合を振り出しに戻した。1点を先制された直後の4回1死で迎えた第2打席。広島九里のチェンジアップを左翼ポール左への特大ファウルとした直後だった。9球目、127キロスライダーを捉えると、今度は左翼席へ同点ソロを放り込んだ。阪神の新人がCSで本塁打を放つのは、17年大山以来6年ぶり2人目。レギュラーシーズンでも、何度もここぞの場面でチームを救ってきたお祭り男が、初のCSで力を発揮した。「低めの変化球を見逃せていましたし、ゾーンを上げて打ちにいくことができました。浮いてきた甘いボールに対してしっかり自分のスイングができたと思います」とコメントした。

◆効果絶大だ。4回の攻撃前に、タイガース柄の福笹で縁起を呼び込む応援を行い、直後にチームが同点に追いついた。福笹は、福の神として有名な「えびす様」をまつる十日えびすで授与され、福を招く縁起物とされている。選手らに幸運を呼び寄せるため、さらに得点のチャンスを呼び寄るため、来場者に「タイガースオリジナル福笹」をプレゼント。秋風に吹かれながら心地よい鈴の音が球場に響き渡った。直後にドラフト1位森下翔太外野手(23)が同点となる勝ち越し弾。この後、ラッキーセブンでも福笹で応援する。

◆阪神伊藤将司投手が19日のCSファイナルステージ第2戦の先発を託された。広島戦は今季2戦2勝で防御率1・17と相性は抜群だ。この日は甲子園でキャッチボールやダッシュで調整。決戦前日でも落ち着き払った表情で「一発勝負なので、勝てるピッチングができたら。ファンの声援も借りながら、試合に勝てたらいいなと思います」と静かに闘志を燃やした。

◆阪神先発の村上頌樹投手(25)が自らを援護する勝ち越し打を放った。1-1の同点で無明けた5回1死一、三塁。広島九里の132キロチェンジアップを初球打ちし、左翼線適時打で勝ち越しに成功した。直前の5回の投球では、2死一、二塁と走者を背負いながらも粘りの投球。勝ち越しを許さなかった後、バットでチャンスをもぎ取った。続く、1死二、三塁では同じく淡路島が故郷の近本が中前2点適時打で追加点を獲得。右腕が先頭へつなぎ、最高の形で得点を稼いだ。

◆阪神近本光司外野手(28)が、強烈な一撃で広島を突き放した。5回、先発村上の適時打で1点リードを奪った直後だ。なおも1死二、三塁で広島九里から中前への2点適時打を決めた。一塁ベースに到達すると、ベンチに向かって仲間を鼓舞するようにガッツポーズ。クールな選手会長が珍しく感情をさらけ出した。村上と近本の「淡路島コンビ」で3点リードを奪った。「下位打線から作ってくれた良い流れに自分もうまく乗ることができました。とにかくランナーを返すことができてよかったです」とコメントした。

◆/火を吹く猛虎打線\死球からの三連打で一挙3点村上頌樹と近本光司にタイムリー?プロ野球クライマックスシリーズ(2023/10/18)??阪神×広島??Live on DAZN#DAZNプロ野球#hanshin pic.twitter.com/OeH2tZ4GHb

◆広島先発の九里亜蓮投手(32)が5回4失点で降板した。DeNAとのクライマックスシリーズ・ファーストステージ第1戦では延長10回から救援登板し、1回2/3を投げた。中3日でファイナルステージの開幕投手を託された。3回まで阪神打線をゼロに封じたが、味方が1点を先制した直後の4回裏に森下翔太外野手(23)に同点ソロを浴びた。さらに5回に相手先発の村上頌樹投手(25)に勝ち越しの適時二塁打を許し、続く近本光司外野手(28)に中前への2点適時打を打たれて5回だけで3点を失った。「機動力もありますけど、どの打者も長打を打てる」と阪神打線を警戒していたが、5回でマウンドを降りる結果になった。

◆阪神村上頌樹投手(25)が初戦の重圧をはねのけ、力を発揮した。6回3安打1失点。自己ワーストタイの3四球と多少乱れる場面はあったものの要所を締めた。球数101で6奪三振。プロ通算0勝から今季、10勝に最優秀防御率とスターダムを駆け上がった右腕が、ポストシーズンの大舞台でも堂々と試合をつくった。バットでも存在感を発揮した。同点の5回1死一、三塁。九里から一塁線を破る適時二塁打で勝ち越しに成功。レギュラーシーズンで打点のなかった男が、貴重な1点を生み出した。

◆阪神桐敷拓馬投手(24)がポストシーズンデビュー戦で3者連続三振と快投した。3点リードの7回に登板。坂倉を140キロフォークで空振り三振とし、続く田中も148キロツーシームで見逃し三振に斬る。最後は代打堂林を自己最速タイの150キロ直球で空振り三振。岡田監督からスペードのエースと呼ばれる左腕が、ガッツポーズでマウンドを降りた。また、プロ2年目でポストシーズンデビュー戦だった。完璧な投球でチームに貢献した。

◆阪神が逆転勝利でCSファイナルステージの白星スタートをもぎ取った。リーグ1位の1勝のアドバンテージがあったため、これで2勝目。日本シリーズ進出まで残り2勝となった。先発した村上頌樹投手(25)が投打で躍動した。3回まで毎回走者を出しながらも粘りの投球で無失点。4回に先頭小園に右越えの三塁打を許し、1死三塁から秋山に右犠飛を浴びて先制点を献上した。しかし追加点を許さず、6回1失点と力投した。打っては1-1の同点の5回、1死一、三塁の打席で、広島九里から右翼線を破る勝ち越しの適時二塁打を放ち、これが決勝打となった。打線はルーキーの森下翔太外野手(23)がチームに流れを呼び込んだ。初回2死からは三塁線を突破する二塁打で出塁。1点を追う4回には1死から九里の甘い変化球を引っ張り、左越えの同点ソロを放った。これは17年大山以来球団2人目となるCS新人本塁打で、ポストシーズンデビュー戦に限れば85年日本シリーズ第3戦の嶋田宗彦(現1軍バッテリーコーチ)以来38年ぶり2人目の快挙だ。6回以降で継投したリリーフ陣もリードを死守。投打がかみ合った阪神がセ・リーグ王者の貫禄をみせ、大事な初戦をものにした。

◆さすが村上様! 阪神村上頌樹投手(25)が、CS初登板初先発で勝利投手となった。6回3安打1失点。自己ワーストタイの3四球と乱れる場面はあったものの、プレッシャーをはねのけ要所を締めた。101球で、6奪三振。昨季までプロ通算0勝だった村上今季10勝に防御率1・75で最優秀防御率とスターダムを駆け上がり、岡田監督は「今年飛躍したピッチャーで、一番安定している。そら普通やろ」と迷わずファイナルステージの開幕戦で起用した。右腕は「クライマックスだからといって硬くならないように」と臨み、ポストシーズンでも好投をみせた。打席でも輝いた。同点の5回1死一、三塁。九里から一塁線を破る適時二塁打で勝ち越しに成功。思い切り雄たけびをあげながら一塁を駆け抜けると、二塁ベース上で力強くガッツポーズを見せた。ポストシーズン勝利投手による勝利打点は、球団史上初の快挙となった。ファーストステージを突破した広島の勢いを止め、阪神が初戦に勝利。投打で村上が躍動し、甲子園を熱狂させた。

◆59年ぶりの"関西ダービー"に向け、虎党から期待の歓声が起こった。7回終了時、パ・CSファイナルステージの速報がビジョンで放映された。同時点でオリックスが6-4でリードしており、観客から拍手と歓声が自然に沸き起こった。

◆広島が初戦を落とした。先発九里亜蓮投手(32)が3回まで無失点に抑え、4回に秋山翔吾外野手(35)の右犠飛で先制した。だが、直後の4回に森下に同点ソロを浴びると、5回には阪神先発の村上に勝ち越しの2点適時二塁打、さらに近本にも2点適時打を打たれあっという間に3点を失い、この回限りで降板。九里はCSファーストステージ初戦で中継ぎ登板してから中3日で臨んだが、阪神の攻撃を防ぎきれなかった。初戦に敗れ、広島はアドバンテージ含め2敗となった。不利な状況に追い込まれたが、19日の第2戦は大瀬良大地投手(32)で勝ちにいく。

◆阪神がCSファイナルステージ初戦をものにし、優勝球団のアドバンテージと合わせて2勝0敗とした。日本シリーズ進出のかかったプレーオフやCSで、2勝0敗とした球団は昨年まで28度。うち27チームがそのまま突破を決めており、進出の可能性は96%だ。唯一の例外は、17年の広島のみ。データ上では、阪神が圧倒的優位に立った。

◆広島が逆転負けした。5回まで毎回走者を出したが、1点止まりだった。試合後の新井貴浩監督(46)の一問一答は次の通り。-村上に対して左打者7人を並べた。序盤に足を絡めた新井監督 そうやね。いろいろあるけど、しっかり切り替えて明日に入っていきたいなと思う-韮沢を起用した意図は新井監督 うん。まずはやっぱり村上はスピンの利いた真っすぐが強いから。ニラ(韮沢)は真っすぐに強い。強い真っすぐに対して良いアプローチができる選手。ファームの方でも結果をしっかり残してくれていたので、そこはもう決めていました-韮沢起用は攻撃重視に見える新井監督 いや。ニラはファーストの守備は普通に悪くない。攻撃重視とかじゃなしに普通にファーストに入ってもらったよね。守備も別に(出場選手登録を)抹消する前までファーストしっかり守っているし、そのときもファーストでいいプレーをしている。攻撃重視という形じゃなしに、調子が良いとファームの方からずっと聞いていたし普通にニラでいきました。-一塁守備。村上の打球は強い当たり。処理は難しい新井監督 そこはまだ終わったばかりなので。あれ一、三塁だったでしょ。そこをどう思ったのか。ゲッツーを狙いにいったのか。そこはちょっと聞いていないから、ゲッツーを狙いにいったのか、確認してみたいなと思います。-九里は中3日の難しい登板新井監督 中3日でよく頑張ってくれたと思いますよ。また次の登板に備えてもらいたいと思います。-明日以降も思い切った采配をする新井監督 いろいろと考えています。-九里は4回まで良い投球をしただけに、もったいない新井監督 そこは本人は分かっていると思いますよ。坂本を追い込んでから死球を与えたところはもったいなかったなと思っていると思います。それを含めて中3日でよく頑張ってくれたと思います。また明日という形で、OK?

◆広島先発の九里亜蓮投手は5回4失点で降板した。4回に今季5打数3安打と相性の悪い森下に同点ソロを浴び、5回は3安打で3点を勝ち越された。「追いつかれて逆転されてって形で申し訳ないです」と唇をかんだ。父マーク・アントニオ・シェックさんが17年ぶりに来日中。ファーストステージ初戦は延長10回からイニングまたぎの救援で勝利を呼ぶ力投を届けたが、中3日で臨んだ一戦では粘れなかった。

◆熱烈な虎党の歌手で声優の水樹奈々(43)が試合前、君が代を独唱した。全身白のいでたちで、甲子園では2度目の美声披露。「初戦という大切な一戦で君が代を独唱させていただき、本当に光栄で震えました。素晴らしい試合になるよう、選手のみなさんのエネルギーとなるよう、思いを込めて歌わせていただきました!」と感謝した。勝利した試合後には、「六甲おろし」を熱唱し、満員の観客と喜びを分かち合った。

◆投打大車輪の"虎の村神様"で快勝発進だ。「2023JERAクライマックスシリーズ セ」のファイナルステージが甲子園で開幕。セ界王者の阪神は先発村上頌樹投手(25)が投げては6回1失点、打っては同点の5回に決勝打を放つ二刀流の活躍で、チームをアドバンテージの1勝を含む2連勝に導いた。同じくロッテとの初戦を制したパ王者のオリックスとの「関西シリーズ」が実現する可能性が92%に高まった。19日に一気の王手を目指す。CS初登板の村上が自ら決勝打を放って勝利投手。プレーオフ、CSで投手のV打点は10年ファイナルS<2>戦吉見(中日)17年ファイナルS<3>戦井納(DeNA)に次いで3人目。2人とも勝利投手になったが、吉見と井納はCS通算4試合目の登板で記録。日本シリーズで投手のV打点は58年稲尾(西鉄)67年2度の足立(阪急)72、73年2度の堀内(巨人)77年山田(阪急)86年工藤(西武)がいるが、こちらの5人も初登板試合ではなかった。日本シリーズを含め、ポストシーズン初登板で「勝利+V打点」は史上初の快挙だ。また、村上は公式戦でまだ打点がない。公式戦で通算打点0の投手が、ポストシーズンでV打点は日本シリーズの86年工藤に次いで2人目。CSファイナル第1戦 虎の村上様で阪神快勝!オリ逆転勝ち ともに2勝に/スコア詳細

◆阪神が逆転勝ちでCSファイナルステージ初戦白星スタートだ。リーグ1位の1勝のアドバンテージを含め2勝0敗となった。先発村上頌樹投手(25)は6回1失点。打っても同点の5回1死一、三塁から一塁線に勝ち越し適時二塁打を放ち、投打で初戦勝利に貢献した。岡田彰布監督(65)の試合後のテレビインタビューでも一問一答は以下の通り。(テレビ)-CS初戦のゲーム運びはどうだったか「いやいや、(広島先発の)九里もね。最初、コントロールがよかったですよ。今日はね。だから、当たりというかねえ、それも正面ついたり...。まあ、でも先に1点取られたですけど、すぐにね、やっぱり(4回の)森下のホームランは大きかったですよね」-先発村上の初戦起用と投球について「いや、今日はフォアボール3つでしょ。ねえ。今年一番多かったんじゃないかな。3つも出して。まあ、慎重になるのは当然だし、いつも球数少ないんだけど、結構球数いってたんで。6回100球かなあという感じでね、見てたんだけど。まあ1点取られた後、すぐ追いついて、それからまたちょっとギア上がったですね」-同点の5回1死一、三塁での村上の打席で代打もあるかなと思ったが「いやいや、もう全然、全然。もう誰も用意してなかったです、その時は」-そのまま打たせた村上が勝ち越し打「いや、バッティングいいんでね。まあ、ゲッツーだけは打つなと思ったんだけど。まあ、いいところに飛んだですね」-近本も続いた「まあヒットもねえ、あの回だけみたいな感じで。まあ集中力というか、一番いい時にタイムリーが出たですよね」-少し実戦から離れる期間が長かった「そうですね。まあ打つ方は心配してたんですけどね。おーん。まだヒットが出てない選手が多いんだけど、勝ったことによってね、明日以降、もうちょっとね、どっしりいけるんじゃないですかね」-何度もCSは特別なことをするわけではないと言ってきた。「いや別に、普通どおりですね。別に何も、(5回の)近本の盗塁ぐらいですね。サインは」-この状況で普通のことを普通にするのは難しいのでは「まあゲーム運び的にはシーズンと同じような感じでいけたので、ヒットが出なかった人は明日以降に出るとは思いますけど」-アドバンテージを含めて2勝のスタートになった「ブルペン陣もね、なかなか実戦感がなかったと思うんですけど、すごくいい調子で。ちょっと1回投げさせたいんでね、(島本を)ワンポイントとかそんなんいったですけど、まあ明日は伊藤(将)なので、まあね、今日の村上のピッチングを見て伊藤も発奮するんじゃないですか」

◆阪神が逆転勝利でCSファイナルステージの白星スタートをもぎ取った。リーグ1位の1勝のアドバンテージがあったため、これで2勝目。日本シリーズ進出まで残り2勝となった。ルーキー森下翔太外野手(23)がCS初本塁打。プレーオフ、CSで新人の本塁打は22年ファイナルS<3>戦野村勇(ソフトバンク)以来6人目で、阪神では17年1S<2>戦大山に次いで2人目。初出場で本塁打したのは、13年に初打席で打った加藤(ロッテ)以来2人目で、セ・リーグの新人では初めて。

◆阪神が逆転勝ちでCSファイナルステージ初戦白星スタートだ。リーグ1位の1勝のアドバンテージを含め2勝0敗となった。先発村上頌樹投手(25)は6回1失点。打っても同点の5回1死一、三塁から一塁線に勝ち越し適時二塁打を放ち、投打で初戦勝利に貢献した。森下翔太外野手(23)は4回に同点ソロを放つなど2安打1打点と活躍した。岡田彰布監督(65)の試合後のペン囲みでの一問一答は以下の通り。(ペン取材)-村上の5回の打席は、どんな状況でも立たせたのか「6回まではいかせるつもりやったよ。1対1で...。まあ、それは同点で代打をいってヒットを打つ、打たんっていうのは、それはわからんことやから。まあ、あそこで交代しても6回まではね、やっぱり一番抑えてるピッチャーだから、防御率のいいね。そらはもう最初から代打とか全然考えてなかった、あそこで」-シーズン通りか。「そうそうそう。シーズンやったらもう1回投げさしてるかもわからんけど(笑い)」-5回に木浪、村上、近本はすべてファーストストライクを捉えたヒットだった「いやいや、ファーストストライクて、ミーティングでは、ちょっと言ってたんよ。向こうは一番フォアボールが嫌と思うんで、シーズン中の戦いから見てもね。だから、どんどんストライク来るから、今日はもうね、最初から打っていいて言ってた。まあその通りでどんどんストライクきとったからね、九里も、だから球数少なかったでしょ、うん」-森下が打つと盛り上がると言っていた。その通りに「いやいや、だから初回の(左二塁打の)打席からね、もう一番タイミング合ってたしね」-それは九里との相性か「いや相性というか、ずっと調子が良かったからじゃない? うん、それは一番実戦してる、しとったからね、フェニックスでね」-森下もフェニックスに行ったのがよかったと「え、もう、そんなこと言うてるの? 」-試合前の話だが「試合前は分からへんやんか(笑い)」-(チームも)宮崎で2試合やって「(森下は)2試合ちゃうよ。5試合やで。まあ、生かしたかどうかは分からへん。だってヒット出てないんやもん。まあ、バッターはそらしょうがないから。フェニックスで投げるピッチャーはボールの質も違うしね。そらね」-広島は韮沢をスタメン起用してきた「うん。いやいや、登録だけはしてたよ。そら、もうスタメンて分かったてた。もう早いうちにティーバッティングしてたから、それはもう分かってた。スタメンは。ファーストで来るん違うかていうのは聞いてたけど」-そこに村上の打球が飛んだ。巡り合わせも「うん。巡り合わせて、ヒットやん。エラーちゃうで。ヒットやで」-桐敷は大事なところで3者連続三振「いやいや、今日はもうボールが走ってるしね、おーん。安心して見てたよ。うん。だから、桐敷にしても島本にしても3ボールになっても、それはちょっと狙い過ぎの3ボールであってね。もうストライクは簡単に取れるし。そういう流れ的にはすごくよかったんじゃないかな。後ろ、ブルペン陣にとっても」-石井はシーズン終盤調子がよくなかったが「まあでも、シーズンの調子とか関係ないよ。この間でどんだけ上げてるかの問題やから」-4回は無死三塁のピンチも前進守備をしなかった「1点勝負と思ってなかったから。後半点取れると思ってたから。だからもう後ろにしたよ。1点やったら別にどってことないやん」-5回、村上に打たせたのは打撃がいいから「そうそうそう。最初から打ちよ。まあ初球やけどな、打てのサインよ」-シーズン通りに戦えた「集中打という意味では、あそこしかチャンスなかったもん。1点は森下のホームランやし。ここという時にやっぱりな。今日はそれまでフォアボールなかったしな。結局坂本がフォアボールみたいなもんよ、デッドボール。やっぱあれでつながったよな。木浪が打つと近本も打ちよるから」-初戦を取って「そら大きいよ」

◆阪神が初戦をとった。村上頌樹投手(25)が6回1失点。5回には勝ち越し適時打を放ち、試合を決めた。2点打を放った近本光司外野手(28)、同点ソロを放った森下翔太外野手(23)とともに、お立ち台に立った。ヒーローインタビューでの3選手の一問一答は以下の通り。-初戦をとった村上 初戦だったので、勢いづけられるようなことを考えて準備していました。-6回3安打1失点村上 あまり調子はよくなかったんですけど、野手に助けてもらったと思います。-勝ち越し打は初球から村上 いや~まあ、次に良いバッターがいたので、なるべくゲッツーにはならないように、三振OKで入ったのがよかったと思います。-横(の近本)からイジりも...代打もあるかと村上 送り出してくれたので、なんとか1点とろうという気持ちでいきました。-森下の同点弾は村上 いや~まあ、また打ってくれたのでよかったです。-リリーフも安心して村上 任せれば安心なので、ずっと安心してみてました。-今後へ村上 明日の伊藤将司さんが絶対いいピッチングしてくれるので、みなさん期待してください!(森下に代わり)-本塁打は森下 頌樹さんが1点とられてたんで、取り返さないとと思って、打席に立ちました。-粘って見極めて森下 すごい自分自身、冷静だったので、入った時から自分の構えができていたので、この打席は打てるなと思っていました。-頼もしいフレーズ。緊張は...森下 いや緊張...、いい緊張感だった。震えるほどの緊張はなかったです。-満員の前での本塁打森下 このCSの戦いっていうのはずっと楽しみにしていたので、こうやって満員のお客さんの中で1本出せたのはよかったと思います。(近本に代わり)-村上の一打あっての近本 いや~Hランプついてたんで、エラーやろと思いながら、でもね、村上がしっかり打ってくれたので、僕も気楽に入ることができました。-あの打席振り返って近本 2打席、いいボールきてたので。短期決戦は決め球ばっかりくる。アウトコースかインコースどっちかだなと思って、両方狙いながら、外野フライ打とうとしました。-淡路島コンビはそろってお立ち台初めて(村上に)そうなん?-村上が投げる日によく打ってた。今日の投球はどう見てたか近本 はい、頼もしくセンターから見てます。すごい緊張してるなと思ってたんで、でもしっかり試合をつくってくれるピッチャーなので、勝ちたいと思っていました。-打って走って、ここまでの準備は近本 はい、勝てたんでいい準備できました!-明日以降へ近本 森下が緊張するような歓声をお願いします!-締めは森下選手森下 2連勝して、スパンと4勝とって、CS勝ち切りたいと思うので、応援よろしくお願いします!

◆日本一への吉兆だ! 阪神森下翔太外野手(23)が同点ソロでチームを勢いづけた。1点ビハインドの4回1死。「入った時から自分の構えができていたので、この打席は打てるなと」。追い込まれながらも粘った9球目だった。甘く入った広島九里の127キロスライダーをフルスイング。飛距離120メートルの確信弾は、阪神ファンで埋まった左翼席に飛び込んだ。「低めの変化球を見逃せていましたし、ゾーンを上げて打ちにいくことができました。広島との良い印象を過信せず、自分の打撃に焦点を当てられてたことが今日の結果につながった」今季の広島戦は打率3割2分8厘でセのカード別最高成績。さらに九里との対戦は5打数3安打で打率6割の好相性を誇った。短期決戦の大事な初戦で赤ヘル退治力を存分に発揮した。阪神新人のCS本塁打は、17年のファーストステージ第2戦の大山以来2人目。ポストシーズンの新人デビュー戦では、85年日本シリーズ第3戦の嶋田宗彦(現1軍バッテリーコーチ)以来38年ぶり2人目だ。同年は初の日本一に輝いた年。これ以上の吉兆はない。プロの壁も克服した。打撃不振に陥ったレギュラーシーズン終盤。9月29日DeNA戦ではベンチで人目をはばからず涙を流した。だがその後は前を向き、現状打開へ試行錯誤の日々。今月初旬に参加したみやざきフェニックス・リーグ期間では、自分とメジャーリーガーの動画を比較して研究を重ねた。ボールの見方、待ち方、打つまでの姿勢...。「フェニックスから、今日のバッティング練習も含めて、いい捉え方をしていた」。できることをやり尽くし、手応えをつかんで迎えたCS初戦だった。岡田監督もえびす顔だ。「先に1点取られたけど、すぐにね、やっぱり森下のホームランは大きかった。初回の打席からね、もう一番タイミング合ってた」。初回の第1打席では、三塁線を破ってチーム初安打の会心二塁打も飛ばした。初体験のCSでも地に足をつけ、堂々のマルチ安打で勝利に貢献した。「あと2勝しないといけないので、気を引き締めてやっていきたい」。悲願の日本一へ向け、背番号1の進撃は止まらない。【三宅ひとみ】

◆広島にとって、手痛い逆転負けとなった。王者阪神の強さを痛感し、1位球団に与えられる1勝のアドバンテージも重くのしかかる。バスへ向かう通路に虎党の歓喜の合唱が漏れ聞こえる中、新井監督は毅然(きぜん)としていた。「しっかり切り替えて、明日に入っていきたい」。まだ初戦が終わったばかり。勢いが止まってこそ、チームの真価は問われる。同点の5回だった。1死から広島バッテリーは7番坂本を追い込みながら、内角高めが右腕を直撃する死球に。敵地は大ブーイングに包まれ、広島にとっても痛い死球だった。バッテリーを含めて間を取ることなく、球場の空気が落ち着かないまま木浪、投手村上、近本に3連打。死球からわずか4球で3失点に、ブーイングから歓声の連続でスタンドのボルテージは最高潮に達し、連勝でファーストステージを突破した勢いも黄色の波にのみ込まれた。新井監督は下を向かない。バッテリーはもちろん、約3カ月ぶり1軍で記録に表れない守備のミスがあった韮沢も、責めることはしなかった。試合前、選手に伝えていた。「今日からとにかく楽しんで。お祭りだ。"お祭り忍者"だっていう形で。OK? さあ行こう!」。90年にリリースされた曲名が選手に伝わらなくても、明るく前向きにプレーしようというメッセージは伝わった。失うものは何もない。前を向いて進むのみ。敗戦後の新井監督の姿が、ナインを鼓舞するようだった。【前原淳】

◆圧巻のCSデビューだ。阪神桐敷拓馬投手(24)が、3者連続三振の好救援で勢いを封じた。先発村上の後を受けた3点リードの7回。CS初登板で、ともに安打を放っていた左の坂倉、田中を連続三振。続く右の代打堂林には6球粘られたが、渾身(こんしん)の150キロ直球で空振り三振。グラブをたたき、ガッツポーズで喜びを表した。「独特の雰囲気があったので緊張しましたけど、やるだけだったので。腕振って思いきりいくっていう気持ちになりました」先発で稼働していた5月下旬頃。「投げ急ぎな部分がある」とフォームの微修正に取り組んだ。セットポジションから足を上げた際に一度目線を一塁側にそらしてから投球。「間」を作る投球フォームがハマり、以来継続して好結果につなげている。中継ぎに配置転換された7月からは25試合に登板し、14ホールドを挙げた。好投で信頼を積み重ね、岡田監督からは「スペードのエース」とも評価される。指揮官はこの日のKKKに「今日はもうボールが走ってるしね、おーん。安心して見てたよ」と絶賛だった。背番号47は初の大舞台にも「普段のシーズンと同じ感じで投げて準備とかできてました」と胸を張った。頼もしい2年目左腕が、CSでも盤石の投手陣を支えている。【波部俊之介】

◆阪神岡田彰布監督(65)がCSでも王者の野球を貫き、"高校野球戦法"で挑んできた新井カープを撃破した。「向こうは四球が嫌と思うんで。どんどんストライク来るから、今日はもうね、最初から打っていいて言ってた」。ファーストストライク狙いを指示したミーティングがズバリ。会心の逆転勝ちだ。作戦がハマったのは、下位からの攻撃だった同点の5回だ。1死一塁から8番木浪が初球の真ん中高めを右前打に運んで一、三塁。9番投手の村上も初球内角チェンジアップをとらえ、一塁線を破る勝ち越しの適時二塁打だ。さらに1番近本も1ボールから外角低めの動く球を中前へ2点適時打。すべて、最初のストライクをとらえた。新井監督は韮沢を8番一塁で6月以来のスタメンに抜てきする奇襲に出たが、岡田阪神はレギュラー8人不動の打順、不動のポジションで戦った。0-0の4回、無死三塁のピンチも内野は前進せず、1点やってもいい守りで最少失点で切り抜けた。「1点勝負とは思ってなかった。後半点を取れると思っていたから」。9月14日のリーグ優勝から1カ月、1軍戦は4日のヤクルトとの最終戦から2週間空いたが、必ず九里をとらえると確信していた。リーグ最多の494四球を選んだ打線が、ストライク先行の九里に合わせて、早めの好球必打で攻略した。新井監督は、08年に監督と選手の関係で戦った間柄。阪神OB指揮官がCSで対決するのは初だ。短期決戦に良い思い出がない岡田監督にとって、ポストシーズン初戦の勝利は4度目で初めて。「そら、大きいよ!」。一気の横綱相撲で突破する。【石橋隆雄】

◆阪神石井大智投手(26)が8回からクライマックスシリーズ(CS)に初登板し、打者2人をともに初球で打ち取り、2球で島本浩也投手(30)にマウンドを渡した。「(村上)頌樹も粘りながら頑張ってましたし、後ろにすごい先輩方がいて、気持ちの余裕ができた」と振り返り、「2球で終わってしまったんですけど」と自分の役目を果たした。秋田高専出身。「高専卒」の選手がCSに出場するのは史上初めて。平常心で臨んだ右腕は「気持ちはいつも通りで。明日も出番があったら自分の仕事ができるように」と語り、第2戦以降に気持ちを切り替えた。聖地の虎党とナインのムードを肌で感じ「ファンの声援というか、地鳴りがすごかった。応援を背に頑張りたいと思います」と力を込めた。

◆阪神近本光司外野手(28)がダメ押しの2点適時打を放ち、勝利をグッと引き寄せた。村上のタイムリーで勝ち越した直後の5回1死二、三塁。「全部決め球のような感じだった」という広島九里の外角へ逃げる132キロ変化球を捉えた打球は、前進守備の二遊間を突破して中前へ。一塁ベースを回ると、自軍ベンチに向かって両手の拳を突き出した。クールな男が珍しく感情をさらけ出した。「下位打線からつくってくれたいい流れに、うまく乗ることができました」岡田監督から「(初戦の)1回の裏、先頭の近本が塁に出たら勝てると思う」と注文されていた第1打席は強い打球を放つも一ゴロ凡退。その後先制され、よぎった嫌なムードをここぞの場面で一掃した。リーグ1位の得点圏打率3割7分4厘を誇る勝負強さを発揮し、直後に二盗も決めた。シーズン同様に淡路島出身の後輩をもり立てた。今季、村上先発時は74打数21安打の打率2割8分4厘、1本塁打、8打点と打ちまくった。「(村上は)すごい緊張してるなと思ってた。でもしっかり試合をつくってくれる。頼もしくセンターから見てます」。右腕のV打には「エラーやろ」といじりつつ、「村上がしっかり打ってくれたので、僕も気楽に入ることができました」。大事な一戦で、淡路島コンビの強い絆が光り輝いた。【古財稜明】

◆「8番一塁」で起用された広島韮沢雄也内野手(22)が同点の5回1死一、三塁での守備を悔やんだ。投手村上に股の間を抜かれて勝ち越し点を献上。決勝の適時二塁打となり「あそこの守備でゲームが決まってしまった...」と肩を落とした。昨季ウエスタン・リーグで村上に9打数5安打の実績も買われてのサプライズ先発だったが、走者を置いて2打数無安打。「スピードも上がっていましたし、コントロールもよかった。(無安打は)力不足だと思います」と悔やんだ。

◆広島小園海斗内野手が先制点を呼ぶ三塁打を含む2安打をマークした。4回先頭で村上から右翼フェンス直撃の三塁打。秋山の犠飛で先制のホームを踏んだ。9回は岩崎から中前打。「(三塁打は)芯には当たりましたけど、ホームランはないかなと。でも越えてくれたんでよかったです」。アドバンテージ含め2敗となったが「まだ終わってないんで。ここから全部勝てばいいと思うので」と巻き返しを誓った。

◆阪神坂本誠志郎捕手がCS通算5度目の先発マスクで村上を最少失点に導いた。「(試合前に)描いたものとは違うことが起きたけど、1点で抑えて、すぐ1点取ってくれたのが今日は大きかった」。5回は死球で出塁し、勝ち越しのホームを踏んだ。正捕手の梅野が離脱後、本塁を守る背番号12は「やっぱり勝って、最後にみんなで集まる時に、自分が試合に出ているのは、自分の中では価値を感じる」と勝利をかみしめた。

◆投打大車輪の"虎の村神様"で、岡田彰布監督(65)率いる阪神が快勝発進だ。「2023JERAクライマックスシリーズ セ」のファイナルステージが甲子園で開幕。セ界王者の阪神は先発村上頌樹投手(25)が投げては6回1失点、打っては同点の5回に決勝打を放つ二刀流の活躍で、チームをアドバンテージの1勝を含む2連勝に導いた。岡田監督は「高校野球」の精神で挑んできた広島新井監督を不動のメンバーで撃破。19日に一気の王手を目指す。村上はシーズン後半、近本からプレッシャーをかけられていた。「最近、俺にチャンスで打席回すようになってるやん。そうじゃないよ。分かってるやろ?」。兵庫・淡路島の同郷の先輩から、何度か笑い交じりに言われたことがあった。4月22日の中日戦で、近本は先制&決勝の三塁打を放ち、村上のプロ初勝利をアシスト。村上が先発した今季最初の3試合全てで打点を記録し、2度の決勝打を含む4打点を挙げていた。ただ、後半戦は「なんか、村上の時だけ打てへんねんな」。次打者席から9番打者の村上を見つめ「俺につなぐんじゃなくて、お前が決めなあかんねんで!」と念を送っていた。村上は「そのつもりでいくんですけどね」と苦笑いの一方、「ゲッツーにならなければいい。近本さんに回せばOK!」と最後まで頼れる先輩を信じていた。2人のアベック打点は初めて。ポストシーズンも「淡路島コンビ」が熱い。【阪神担当 中野椋】

◆投打大車輪の"虎の村神様"で快勝発進だ。「2023JERAクライマックスシリーズ セ」のファイナルステージが甲子園で開幕。セ界王者の阪神は先発村上頌樹投手(25)が投げては6回1失点、打っては同点の5回に決勝打を放つ二刀流の活躍で、チームをアドバンテージの1勝を含む2連勝に導いた。同じくロッテとの初戦を制したパ王者のオリックスとの「関西シリーズ」が実現する可能性が92%に高まった。19日に一気の王手を目指す。レギュラーシーズンを制した阪神とオリックスの両球団がCSファイナルステージ第1戦をともに勝ち、アドバンテージ1勝と合わせて対戦成績を2勝0敗とした。日本シリーズを懸けた過去のプレーオフ、CSで2勝0敗としたチームは過去28度。唯一の敗退は17年広島(対DeNA)。27チームがそのまま日本シリーズへ進んでいる。CSファイナル突破確率は、阪神、オリックスとも96%。両軍がそれぞれ勝ち上がり、「阪神なんば線シリーズ」実現する可能性は、単純計算で92%だ。日本シリーズで関西対決となれば、1964年(昭39)の阪神-南海以来2度目になる。

◆日本一へ吉兆だ!! 阪神森下翔太外野手(23)が1点を追う4回、広島九里から左翼席へ同点ソロを放った。プレーオフ、CSで新人の本塁打は史上6人目。阪神では17年の大山以来2人目でポストシーズンでの新人デビュー戦となると、初の日本一に輝いた85年日本シリーズ第3戦の嶋田宗彦(現バッテリーコーチ)以来38年ぶり2人目となる。ルーキー森下がCS初本塁打。プレーオフ、CSで新人の本塁打は22年ファイナルS<3>戦野村勇(ソフトバンク)以来6人目で、阪神では17年1S<2>戦大山に次いで2人目。初出場で本塁打したのは、13年に初打席で打った加藤(ロッテ)以来2人目で、セ・リーグの新人では初めて。

◆「2023 JERA クライマックスシリーズ セ ファイナルステージ」が18日、甲子園で開幕する。レギュラーシーズン2位から勝ち上がった広島と対戦する阪神は17日、甲子園でナイター練習。岡田彰布監督(65)は師弟関係でもある敵将・新井貴浩監督(46)の高校球児魂に「金属バットはあかんで」とニヤリ。リーグ優勝チームとして1勝のアドバンテージがある中、2014年以来の日本シリーズ(28日、パ・リーグ本拠地で開幕)進出へ格の違いを見せる!戦闘服を秋風にたなびかせながら、広島からの挑戦状を受けとった。18日午後6時、マウンドに立つ村上の投球と同時に日本シリーズ行きをかけた戦いが始まる。あくまでも泰然自若。決戦の直前でも、岡田監督は柔らかな表情を見せていた。「(広島は)何やってくるか分からんていうかな。高校野球やろ? まぁ金属バットで打てんやろ。それだけ心配やわ。高校野球する(と)言うから。金属バット持ってくるんちゃう? お~ん。金属バットはあかんで」2位の広島にレギュラーシーズンで15勝9敗1分け。11・5ゲーム差と圧倒的な差をつけて、18年ぶりのリーグ優勝をつかんだ。監督と選手という関係だった新井監督の考えは透けて見える。「手の内なぁ。ほとんど対戦した相手で分かってるんやから」敵将がDeNAとのファーストステージを制した後に口にしたのが「高校球児」魂。3番・西川が1試合で2度もバントを決めるなど、なりふり構わぬ姿で突破してきた。それが新井スタイル。だからこそ「金属バット」という高校球児ならではのアイテムをジョークで引用し、軽くいなしたわけだ。「みんなに言うたよ。『何やってくるか分からん』って」午後4時半から始まった甲子園でのナイター練習。指揮官はその前にバッテリー、野手ミーティングそれぞれに出席し、奇襲を警戒、いや、心づもりするように伝えた。

◆阪神が5月20日から1分けを挟んで7連勝するなど、同球場では9勝2敗1分けと大きく勝ち越しただけでなく、白星を挙げた試合は全て2失点以下に抑えて、対戦防御率は1・86(広島は4・01)と圧倒している。阪神は近本(対戦打率・333、出塁率・443)と中野(同・353、同・400)の1、2番の出塁率が非常に高く、対広島のチーム得点圏打率も・319とセのカード別で最も高い。新人の森下が対戦打率・328、3本塁打、14打点とカード別で最も得意とする。広島は西川が対戦打率・306(得点圏打率・368)、10打点、小園が同・273(同・500)、13打点と主軸がチャンスでも強い。ファーストステージで代打弾を放った末包も同・429と頼もしい。阪神は対戦防御率が2・81で、先発陣では大竹が6勝、同0・57、伊藤将が2勝、同1・17。ともに無敗と抜群の安定感を誇る。広島は先発陣の対戦防御率が4・12(4勝12敗)と大敗の一因となったが、救援陣に限れば同2・49(5勝3敗1分け)と好投しているだけに、リードして繋げるかが鍵となる。

◆ファイナルステージ第2戦に先発予定の阪神・伊藤将司投手(27)が登板に備えてキャッチボールやショートダッシュなどで調整した。本拠地開催の地の利を生かして好投することを誓った。「CSを甲子園でやるのも自分は初めてですし、ファンの声援も借りながら、試合に勝てたら」伊藤将は今季、広島に対し、2戦2勝、防御率1・17と好相性。ファーストステージでの戦いをチェック済みの左腕は「足も絡めたり、みんなでつないで点を取ってくるイメージなので、そこをうまく斬るということを考えながらできたら」と鯉斬りへ気合を入れた。

◆両軍のスターティングメンバーが発表。阪神は村上頌樹投手(25)が先発する。今季は10勝6敗とブレークを果たし、防御率1・75で最優秀防御率のタイトルを戴冠。広島相手は3試合の先発で2勝1敗、対戦防御率2・53だった。打線では「2番・二塁」で出場する中野に注目。今季最多安打のタイトルに輝いたヒットメーカーは相手先発の九里に対し、今季は打率・375(16打数6安打)と好相性を誇る。また近本、ノイジーも九里に対しては同・333、森下は同・600。CSファーストステージを勝ち抜き、勢いに乗る広島は、初戦を取って一気に流れを引き寄せたい。

◆阪神の先発・村上頌樹投手(25)が立ち上がりを無失点で抑えた。午後6時にプレーボール。先頭の菊池を140キロカットボールで二飛に仕留めると、野間は151キロ直球で二直に。小園に四球を与えたが、4番・西川を遊ゴロに仕留めた。スタンドを埋めつくしたファンは、村上がストライクを取るたびに拍手し、1死を奪うごとに地鳴りのような大歓声をあげた。本拠地の大声援を力に、先陣を任された右腕が好スタートを切った。

◆広島・大瀬良大地投手(32)が18日、甲子園での試合前練習に参加し、先発する19日のセ・クライマックスシリーズ(CS)・ファイナルステージ第2戦に向けてキャッチボールなど調整した。満を持して今CS初登板となる右腕は「しっかり攻めていきたい。一人一人、一球一球しっかり投げて、いい結果が生まれるようにしたい」と力を込めた。今季は6勝11敗、防御率3・61、阪神に対しては3試合で0勝1敗、対戦防御率7・50と相性は良くないが、大一番で大黒柱の意地を見せる。

◆広島・秋山翔吾外野手(35)が先制の犠飛を放ち、試合の均衡を破った。四回、先頭の小園が右翼フェンス直撃の三塁打で出塁。4番・西川は空振り三振に倒れたが、秋山が阪神先発・村上のカットボールを右翼後方まで運び、先制の犠飛とした。秋山は「打ったのはカットボール。(九里)亜蓮が頑張っているのでとにかく先に点を取ってあげたかった。先制点が取れたのでここからも頑張ります」とコメントした。秋山はCSファーストステージ第1戦(マツダ)でも延長の十一回にサヨナラタイムリーを放つなど勝負強さを見せており、この日も先制機できっちり仕事を果たした。

◆阪神の先発・村上頌樹投手(25)が四回、犠飛で1点先制を許した。今季飛躍した右のエースが、先手を取られた。この回先頭の小園が放った当たりは、森下の頭上に飛んで右翼フェンス直撃。右越えの三塁打で無死三塁のピンチを背負った。続く4番の西川は変化球で空振り三振。しかし、秋山にこちらも右翼フェンスの手前まで運ばれ、こちらは森下がつかむも犠飛となって小園が生還した。打線が三回まで1安打と九里の攻略に苦戦する中での失点で、広島ファンからは大きな歓声が上がった。

◆阪神・森下翔太外野手(23)が0ー1の四回1死、左翼へのソロ本塁打を放ち、同点に追いついた。森下は「打ったのはスライダー。低めの変化球を見逃せていましたし、ゾーンを上げて打ちにいくことができました。浮いてきた甘いボールに対してしっかり自分のスイングができたと思います。」とコメントした。ノリノリのルーキーが、初戦から甲子園に大歓声を呼び込んだ。フルカウントから九里のスライダーを捉え、打った瞬間にわかる当たりが左翼スタンドへ一直線。第1打席でも二塁打を放ったルーキーが、先制された直後に試合を振り出しに戻した。

◆阪神・近本光司外野手(28)が五回1死二、三塁で中前に2点打を放った。先発・村上の二塁打で2-1と勝ち越した直後に打席へ。九里の132キロツーシームを捉えた。前進守備の内野を破り、打球は中前へ。走者2人が一気に生還した。近本も村上も同じ兵庫県淡路島出身。虎の淡路島コンビが甲子園を熱気の渦に包んだ。

◆阪神は1―1の五回、村上頌樹投手(25)の適時打で勝ち越しに成功した。頼れるエースが打席でも魅せた。坂本の死球、木浪の右前打で1死一、三塁のチャンスを作ると、村上は九里の初球チェンジアップを強振。打球はわずかにラインの内側を転がって右翼を転々とし、坂本が生還。二塁に進んだ村上はベンチへ向かって両手を挙げた。五回まで3安打と3つの四球を与えながら、1失点で粘りの投球を続けた背番号41が、バットで流れを呼び込んだ。

◆広島の先発・九里亜蓮投手(32)が1―1の五回に勝ち越しを許した。1死で坂本に死球を与えると、木浪には初球を右前にはじき返されて一、三塁。ここで打席に投手・村上を迎え、またも初球のチェンジアップをとらえられて右翼線の適時二塁打で勝ち越しを許した。続く近本にも中前への2点打を食らい、リードを3点に広げられた。

◆阪神の先発・村上頌樹投手(25)は6回3安打1失点で降板した。苦しみながらもエースの役割を果たした。三回まで2四球を与えながら無失点投球を続けたが、四回は先頭の小園に右越えの三塁打を許す。1死から秋山に右翼への犠飛を打たれ先制された。五回も安打と四球で二死一、二塁のピンチを招いたが、野間を遊直に打ち取り無失点に抑えた。打っては五回に一、三塁のチャンスで打席に入り、右翼線へ転がす適時二塁打で勝ち越し。今季ワーストタイの3四球ながら粘り、短期決戦の初戦で試合を作った。

◆阪神・桐敷拓馬投手(24)が2番手で七回のマウンドに上がった。先頭の坂倉は140キロフォークで空振り三振。続く田中は148キロ直球で見逃し三振に斬る。最後は代打・堂林をこの日最速の150キロ直球で空振り三振に仕留め、ガッツポーズ。圧巻の投球でスコアボードにゼロを並べた。桐敷は今季途中から中継ぎに転向し、27試合に登板。防御率1・79と抜群の成績を残し、確固たる地位を築いた。岡田監督が「スペードのエース」と称した左腕がCSの舞台でも躍動した。

◆七回終了時に甲子園の虎党が歓喜の拍手をあげた。バックスクリーンの大型ビジョンには他球場の速報が。オリックスが6-4と逆転したスコアが映し出されると、おおっというどよめきとともに拍手が巻き起こった。阪神ファンも望む日本シリーズでの阪神対オリックスの関西ダービー。その実現に向け、両軍ナインも奮闘している。

◆阪神が逆転勝ちでファイナルステージ初戦を制した。先発した村上頌樹投手(25)は6回3安打1失点の粘投。四回に犠飛で先制点を与えたが、同点で迎えた五回1死一、三塁の好機で右翼線に勝ち越しの二塁打を放ち、投打で躍動した。打線は四回に森下翔太外野手(23)が左翼席へ同点のソロ。ルーキーが打線を勢いづけると、村上の一打で勝ち越した後、続く近本が2点打を放ってリードを広げた。村上降板後は桐敷、石井、島本、岩崎とつないだ。阪神はリーグ優勝のアドバンテージを含め、2勝。日本シリーズ進出へ大きく前進した。

◆阪神が逆転勝ちでファイナルステージ初戦を制した。先発した村上頌樹投手(25)は6回3安打1失点の粘投。四回に犠飛で先制点を与えたが、同点で迎えた五回1死一、三塁の好機で右翼線に勝ち越しの二塁打を放ち、投打で躍動した。米大リーグは2022年からナ・リーグでもDH制が導入され、韓国、台湾、メキシコなど世界の主要リーグでDH制を導入していないのはNPBのセ・リーグのみ。DH制導入の是非がSNSでたびたび話題となるが、村上の投打にわたる活躍を受けてSNSの虎党は「セ・リーグDH制導入に断固反対します」「DH制? いりませんわ」「セ・リーグにDH制はいらんぞ」とDH制導入へ反対の声を上げた。

◆阪神が先勝。アドバンテージを含む対戦成績を2勝0敗とした。四回、森下翔太外野手(23)の1号ソロで追いつき、五回1死一、三塁から村上頌樹投手(25)の一塁線を破る二塁打で勝ち越し。さらに近本光司外野手(28)の中前打で2点を加点した。球団新人のCS本塁打は2017年10月15日のDeNAとのファーストS第2戦(甲子園)の大山以来。「プロ初打点」の村上は6回101球を投げ3安打1失点。七回から桐敷拓馬(24)、石井大智(25)、島本浩也(30)、岩崎優(32)の4投手継投で逃げ切った。岡田彰布監督(65)の主な一問一答は以下の通り(観衆=4万2641人)。★テレビインタビュー編ーーゲーム運びは「九里もコントロール良かったですよ。いい当たりも正面突いたり、先に1点取られたですけど、森下のホームランは大きかったですね」ーー村上の初戦起用と内容は「フォアボール3つでしょ。今年一番多かったんじゃないですか、3つ出したのはね(今季最多タイ)。慎重になるのは当然だし、球数少ないけども、結構行っていたし、6回100球かなという感じで見てたんだけど、1点取られた後、追いついて、ギア上がりましたね」ーーチャンスで村上に打順が回って来た。代打は?「全然、誰も用意してなかったです」ーー村上が適時打「バッティングいいんでね。ゲッツーだけは打つなと思ってたんだけど、いい所に飛びました」ーー近本が続いた「ヒットもあの回だけみたいな感じで...集中力というか一番いい時にタイムリーが出ましたね」ーー実戦から離れて「打つ方が心配していましたけど、ヒット出てない選手に方が多いんだけど、勝ったことで、明日以降、ドッシリ行けるんじゃないですかね」ーー特別な事は必要ないと「別に普通通りですね。近本の盗塁の時くらいですね、サインは」ーー普通の事をするのは難しい「ゲーム運び的にはシーズンと同じ感じで行けたんでね。ヒット出なかった人は明日以降、多分、出ると思いますけど」ーーこれで2勝「ブルペン陣も実践感覚なかったと思うんですけど、いい調子で、ちょっと一回投げさせたんで、明日は伊藤なんで、村上のピッチングを見て、発奮するんじゃないですか」

◆阪神が逆転勝ちでファイナルステージ初戦を制した。先発した村上頌樹投手(25)は6回3安打1失点の粘投。四回に犠飛で先制点を与えたが、同点で迎えた五回1死一、三塁の好機で右翼線に勝ち越しの二塁打を放ち、投打で躍動した。?阪神・村上が五回に放った勝ち越し二塁打が決勝点。プレーオフ、CSでの投手の勝利打点は2010年ファイナルステージ(S)第2戦の中日・吉見一起、17年ファイナルS第6戦のDeNA・井納翔一に次いで6年ぶり3人目。阪神投手が日本シリーズを含めたポストシーズンで勝利打点を挙げたのは初。?投手がポストシーズンでプロ初打点を挙げて勝利打点となったのは、1986年日本シリーズ第5戦の西武・工藤公康(1-1の十二回にサヨナラ単打)以来37年ぶり2人目。

◆広島はセ・リーグ王者の阪神に逆転負け。四回に秋山の犠飛で先制したが、その裏に先発の九里が森下にソロを浴びて同点に追い付かれると、五回には投手の村上の適時二塁打と近本の2点打で勝ち越しを許した。試合後の新井貴浩監督(46)の一問一答は次の通り。ーースタメンでは村上に対して左打者を7人を並べ、足を絡めたが得点に結びつかなかった「いろいろあるけど、しっかり切り替えて明日に入っていきたいなと思う」ーーみやざきフェニックス・リーグから合流したばかりの韮沢を「8番・一塁」でスタメン起用「村上はスピンの利いた真っすぐが強い。ニラ(韮沢)は真っすぐに強く、真っすぐに対していいアプローチができる選手。ファームの方でも結果をしっかり残してくれていたので、そこはもう決めていました」ーー攻撃を重視して韮沢を起用した「いや。ニラは普通にファーストの守備は悪くない。攻撃重視とかじゃなしに普通にファーストに入ってもらった。(今季7月に)抹消する前までファーストをしっかり守っているし、いいプレーをしている。調子が良いとファームの方からずっと聞いていたし普通にニラでいきました」ーー1─1の五回1死一、三塁では韮沢が一塁線の打球を弾き、適時二塁打となった「そこはまだ終わったばかり。一、三塁だったでしょ。そこをどう思ったのか。ゲッツーを狙いにいったのか。(韮沢本人に)確認したいなと思います」ーー先発の九里は5回5安打4失点で黒星。14日のCS第1戦の中継ぎから中3日の難しい登板「中3日でよく頑張ってくれたと思います。また次の登板に備えてもらいたいと思います」ーー四回に森下にソロを浴びるまで良い投球「本人はわかっていると思います。(1─1の五回1死では)坂本を追い込んでから死球を与えたところはもったいなかったなと思っていると思います。それを含めて中3日でよく頑張ってくれたと思います」ーー19日の第2戦でも積極的な采配を続ける「いろいろと考えています」

◆阪神が逆転勝ちでファイナルステージ初戦を制した。先発した村上頌樹投手(25)は6回3安打1失点の粘投。打線は四回に森下翔太外野手(23)が左翼席へ同点のソロ。ルーキーが打線を勢いづけると、村上の一打で勝ち越した後、続く近本が2点打を放ってリードを広げた。?レギュラーシーズン1位の阪神が第1戦に勝利し、アドバンテージの1勝を含めて対戦成績を2勝0敗とした。日本シリーズ出場を懸けたプレーオフ、CSで2勝0敗となったケースは過去28度。そのうち27度が日本シリーズに進出。突破率は96・4%。逃したのは2017年の広島だけ。?阪神の新人・森下が四回にCS初本塁打となる同点弾。プレーオフ、CSで新人選手が本塁打を放ったのは09年第2ステージ(S)第1戦の中日・野本圭、10年ファイナルS第2、5戦のロッテ・清田育宏(第2戦が先制)、13年ファーストS第1戦のロッテ・加藤翔平、17年ファーストS第2戦の阪神・大山悠輔(勝ち越し)、昨年ファイナルS第3戦のソフトバンク・野村勇に次いで6人目(7本目)。阪神では2人目。殊勲弾(先制、同点、勝ち越しなど)は3人目。

◆広島は村上攻略へ左打者7人を並べた。8番にはレギュラーシーズンで先発が9試合のみだった韮沢を抜てき。しかし走者を置いた2打席で凡退し、一塁の守備では五回、村上の痛烈な打球を止められず勝ち越し点を献上した。記録は二塁打となったが「あそこの守備でゲームが決まってしまった」と自らの責任を強調した。ウエスタン・リーグで9、10月の月間MVPを受賞した成長株。昨季は2軍で村上に対して好相性を誇ったが「去年より全然良かった。(自身の)力不足だと思う」とショックを隠せなかった。

◆阪神・佐藤輝は第1打席に中堅フェンス手前まで運ぶ大飛球を放つも4打数無安打だった。「1打席目も風がなかったら、行ってるんちゃうかくらいの。(感触は)悪くない」と前を向く。森下が放った同点弾については「(点を)取られた後だったので、すごく大きいホームランだった」と称賛した。今季甲子園で13本塁打をマークした大砲は、後輩に負けじとアーチを架け第2戦の主役となる。

◆阪神・大山は3打数無安打に終わったが、八回の第4打席で冷静に見極め四球で出塁した。一回2死二塁で迎えた好機では投ゴロ、五回2死一、三塁では右邪飛に倒れて走者をかえすことができなかったがチームは逆転勝利。今季全試合で4番に座り最高出塁率(・403)のタイトルに輝いた男は「しっかり勝てるように頑張るだけです」と引き締まった表情で話した。

◆阪神・坂本がフル出場で投手陣を引っ張り、初戦の白星に貢献した。「監督がいっていましたけど、いつも通りの野球をしっかりするっていうことが、こういう形になった」。2打数無安打に終わったが、1-1の五回1死では死球で出塁し、村上の勝ち越し打で生還した。この日の試合前練習では先発陣の屋外ミーティングに加わるなど着々と進めた準備も奏功。「もう一回気を引き締めて、みんなで勝てるように頑張りたい」。巧みなリードで短期決戦を制する。

◆八回に登板した阪神・石井はわずか2球で2個のアウトを奪って役目を終えた。「思い切りいくだけだった。しっかり仕事ができてよかった」。代打・松山をシンカーで二ゴロ、菊池は直球で中飛に打ち取ると、左打者の野間を迎えたところでお役御免となった。「(村上)頌樹も粘りながら頑張ってくれたし、後ろ(ブルペン)にすごい先輩方がいるのでそれが気持ちの余裕になった」と感謝した。

◆阪神・木浪が1-1の五回1死一塁で右前打を放ち、勝ち越しをお膳立てした。「自分の役割はつなぐこと。得点のチャンスメークができてよかった」。直後の村上が放った打球ではスタートが遅れ「強烈すぎて一ゴロかと...」と笑いながらも「走塁ミスです」と反省。今季、自己最多の127試合に出場し、恐怖の8番に定着した男は「初戦の入りはすごくいい形でできた。あしたが大事になる」と気を引き締めた。

◆「ヤマザキ春のパンまつり」ならぬ、アライサン秋の野球祭りの第1弾は不発に終わった。逆転負けで初戦を落とした広島・新井監督は悔しがった。「いろいろあるけど、しっかり切り替えて、明日入っていきたいなと思う」四回に小園の三塁打と秋山の犠飛で先制したが、14日のファーストステージ第1戦の中継ぎから中3日で先発した九里が誤算だった。四回に同点ソロを被弾し、五回に3失点。村上攻略へ左打者7人を並べた打線もわずか4安打で1得点と迫力を欠いた。今季2位のチームはDeNAとのファーストステージを2連勝で突破し、5年ぶりにファイナルステージにたどり着いた。新井監督は試合前に「とにかく楽しんで、お祭り忍者だっていう形でやろう」と往年のアイドルグループの曲目を使ってナインの士気を上げたが、レギュラーシーズンで11・5ゲーム差をつけられた阪神に投打で完敗。相手のアドバンテージを含め0勝2敗となってしまったが、日本シリーズ進出をかけた〝祭り〟は始まったばかりだ。(柏村翔)

◆二遊間を破った打球を見送り、一塁に到達した阪神・近本は珍しく両手を突き上げた。優勢を一気に勝勢まで持っていく2点打。〝得点圏男〟が短期決戦でも結果を出し、感情をあらわにした。「イメージよりもタイミングをしっかり合わせて、いいポイントで打とうという感じでした」村上の適時打で逆転に成功した五回、大興奮の甲子園で続けて結果を出した。二、三塁で九里のツーシームを捉え、前進守備の内野を抜いた。CS開幕前の会見で岡田監督が「出塁すれば勝てる」と宣言した第1打席こそ一ゴロに倒れたが、その後、自らのバットで試合を決めてみせた。12球団トップの得点圏打率・374を誇るリードオフマンが大仕事だ。試合後は今年初めて村上との「淡路島コンビ」でお立ち台に立った。離脱も乗り越えてグラウンドに立ち続ける先輩に、村上は「あの人、大丈夫なんかな」と心配を寄せることも。「気持ちの強さは見習う部分。負けず嫌いが十分に発揮されている」。笑顔で尊敬を語る後輩に向け、近本もシーズン中に「あいつのときだけ打ててないってときもあったので申し訳ない」と話すことがあった。この日は2人がそろって活躍し、大事な短期決戦の初戦を制した。初めてお立ち台で並んだことには「あいつが甲子園であんまり勝ってなかったから」とちゃかしたが、「試合を作ってくれるいい投手。何とか勝ちたいと思っていました」とねぎらった。価値ある1勝を弾みに、さらに加速していくことを誓った。「勢いに乗れると思います。ピッチャーが楽に投げられると思う。僕らは守備のチームなので、それで勢いを作れたら」大舞台でも頼もしい選手会長が、日本一まで続く道も切り開く。(邨田直人)

◆CSの〝開幕投手〟として視線を集めるマウンドで力投し、打席では押せ押せムードに乗っかった。阪神・村上が大一番で、投打にわたって大活躍。六甲おろしを全身で浴び、勝利の喜びに浸った。「大事な初戦で粘り強く投げることができたのは良かった」戦いの舞台に立つと、心臓はバクバク。今季ワーストタイの3四球と苦しむ姿もあった。だが、最優秀防御率(1・75)のタイトルホルダーは攻めの姿勢を忘れない。三回までゼロを並べ、四回は犠飛で先制点を与えるも最少失点でしのぐ。森下のアーチで同点としてもらった直後の五回2死一、二塁でも強気の直球で野間を遊直に仕留め、ガッツポーズだ。五回1死一、三塁の勝ち越し機で打席が巡ったが、代打は送られず。九里の初球を振り抜き、一塁線を襲う併殺と紙一重の打球は、フェアゾーンの内側を通って外野に抜けた。握った拳をベンチに向けるほどうれしかったこの一打が〝プロ初〟となる長打&打点。球団のCS史でも投手初打点となる貴重な決勝点だった。3点リードとなった最後の六回を三者凡退に抑え、101球で3安打1失点。大役は「こういう緊張感を味わえた。次はすんなりと入っていけるようにやっていきたい」と大きな経験値にもなった。

◆阪神・中野がCSでも美技を見せた。八回先頭で代打・松山が放った中堅へ抜けそうな打球を好捕し、流れるようなランニングスローでアウトに。「あそこで(走者を)出す出さないでは展開的にも違った。いい守備ができた」。今季164安打を放って最多安打のタイトルに輝いた打棒は4打数無安打に終わったが、「チームの勝利が優先。自分が打つ打たないは気にせず、チームの勝利を考えてやっていきたい」とうなずいた。

◆リーグ王者の貫禄! プロ野球のクライマックスシリーズ(CS)はセ、パ両リーグのファイナルステージ(6試合制)が開幕。「2023 JERA クライマックスシリーズ セ」は18年ぶり優勝の阪神が2位から勝ち上がった広島に4-1で先勝した。ドラフト1位の森下翔太外野手(23)=中大=が四回、新人ではCS史上6人目の本塁打となる同点アーチを記録。1勝のアドバンテージを加えて2勝とした。この試合にかけてきた思いの強さを、そのバットに乗せて見せつけた。弾丸ライナーが左翼スタンドに突き刺さる。大一番で、ビッグなルーキーがまた大きなアーチを架けた。森下の〝確信〟の同点ソロが、逆転勝利への号砲となった。「すごく自分自身、冷静だった。(打席に)入ったときから自分の構えができていたので『この打席は打てるな』と思っていました」大きなことを言えるのも、ここぞでチームに大きな一発を放てる森下だからだ。チーム別対戦成績で・328(61打数20安打)とトップの相性を誇る鯉投手陣をひと振りで沈めた。先制を許した直後の四回1死。先発の九里に対して粘り、9球目のスライダーを仕留めた。打球速度172キロで左翼席にスタンドイン。球団では2017年の大山以来、2人目となるCSルーキー弾は「真っすぐだけ詰まらせられないように。変化球は前でさばけばいけると。その通りになった」という会心弾だった。

◆九回に登板した守護神の阪神・岩崎は、走者を背負いながらも3者連続三振。ポストシーズン初セーブを挙げた。「先頭を出しましたけど、とりあえず勝てたのでよかったです」。小園に中前打を許したが、西川、秋山をスライダーで空振り三振、代打・上本には外角直球で見逃し三振に仕留めた。本拠地で迎えた初戦を白星で飾り「村上が打って(空気を)変えてくれたんじゃないですか。よかったです」と後輩に賛辞を送った。

◆1-1の五回1死一、三塁のチャンス。村上の打球が一塁線を抜けて外野に転がると、阪神・岡田監督はベンチで満面の笑みを浮かべた。「(村上は)バッティングいいんでね。ゲッツーだけは打つなと思ったんだけど。まあいいところに飛んだですね」村上は5回まで1失点の好投も3四球と制球に苦しんだ。球数は87。レギュラーシーズンと違い重圧のかかるCSで、しかも初戦。短期決戦だけに勝利優先だ。代打という選択肢もあったが「もう全然。もう誰も(代打を)用意してなかった。六回までは行かせるつもりやったよ」と動かなかった。理由は「やっぱり一番(シーズンで)抑えてるピッチャーだから」と単純明快だった。「俺はできるかぎり白黒つけさせたいんよ」というのが、シーズン中からの岡田流。先制を許した四回無死三塁、1死三塁の場面も「1点勝負と思ってなかったから。後半点取れると思ってたから」と前進守備を敷かず、見立て通りに逆転した。大一番でも〝普段着野球〟を貫いた。もちろん、とっておきのアクセントは効かせた。ボールを待つ姿勢だけは打者陣に指示した。「ファーストストライク(を打て)って、ミーティングではちょっと言ってたんよ。向こうは一番フォアボールが嫌と思うんで」。じっくり見ていく今季の自軍の傾向を逆手に取り、そこだけはCS仕様-。「その通りでどんどんストライク来とったからね」としてやったりだった。CSファーストステージを連勝で勝ち上がり「高校球児のように」挑んできた新井鯉との初戦を制し「そら大きい」と力を込めた。38年ぶりの日本一へ、会心のポストシーズン初戦だ。(三木建次)

◆ガオー!! CSファイナル横綱相撲の1勝や!! いや、アレを成し遂げた猛虎の勝利は信じとったよ...。信じとったけど、最大の敵は広島じゃなくてレギュラーシーズン終了から2週間という実戦離れだったのだ。正直、先発の村上は緊張してたよねエ? その証拠にシーズン中より球数が多かった~!! しかし、その緊張感さえプラスに...。いや~それ以上の結果につなげた『村神様』の降臨で、日本シリーズ進出は99%阪神に決まりましたー!!先制された四回、その裏にすぐさま追いつく森下の同点アーチも大きかった!! てか、ポストシーズンの大舞台であそこまでフルスイングできる気持ちの強さ(それを認める岡田監督)こそ、今シーズンの阪神の強さであると改めて思った一発だったのだ!!リリーフ陣も桐敷、石井、島本そして九回の岩崎と完璧!! 岩崎なんて高めのストレートが速いのにびっくり!! さ、この勢いで第2戦も伊藤将で一気に王手をかけまっせー!!

◆阪神が今季、なぜ強いのか。理由を初戦で満天下に披露した。まるでレギュラーシーズンのVTRを見るようだったね。五回の勝ち越しは7番坂本が死球をもらい、木浪が右前打で続き、チャンスを広げたもの。下位打線が出塁し、走者を残して1番近本、2番中野へと回す。これこそが最強の得点パターン。その前に投手の村上が一塁線を破る二塁打を放ったのは望外の結果とはいえ、それがなくても、いつもの攻撃手順をしっかり踏まえるところが岡田監督らしい。投手陣も村上をはじめ、リリーフもそろってコントロールがあり、ストレートにキレがある。動かしたり曲げたりと、必要のないボールを投げたがる〝変化球オタク〟とはえらい違いだ。要するに打者も投手もそれぞれの役割を果たした積み重ねが、大差の優勝だったということ。そして、役割にバリエーションのあることが、野球という競技では「王道」なんだ。まあ、うまくいきすぎた感もあるので、やや心配。くれぐれも油断だけはしないように。(サンケイスポーツ専属評論家)

◆捕手のリードの差が結果となって表れた試合だった。坂本はデータをしっかりと頭に入れながら、相手打者の狙いを外し、ここに投げていれば大丈夫という確実な配球が光った。全部で3つの見逃し三振が取れていたのは、そこに投げ切る投手の力もあるが、坂本の配球があったからだ。一方、坂倉は四回に森下に同点本塁打を許した場面で、チェンジアップを左翼へ大ファウルにされた直後、ド真ん中のスライダーを九里に投げさせた。あれは完全に間違えた配球だった。村上は初戦のプレッシャーがある中でよく投げた。6回101球と球数は多くなったが、ボール自体は悪くなかった。与えた3四球は全て2死から。五回、菊池には3球続けてインコースに投げて歩かせたが、坂本のリードに全幅の信頼を置いて投げているのが伝わってきた。広島打線が2番から左打者を7人も並べてきた中、阪神は左投手のリリーフを5人ベンチ入りさせてしっかり対策していた。八回は2死から島本を使うなど、リリーフ陣が疲弊しない起用もできていて、第2戦以降も安心してみていられる。(サンケイスポーツ専属評論家)

◆ついに始まったCSファイナルステージ。試合前の甲子園は普段とは違う雰囲気に包まれていた。とにかく報道陣の人数が多く、虎番キャップ三木建次も「さすがCSやな」と話していた。岡田監督は短期決戦に向けて「普通にやるだけやんか」と、レギュラーシーズンと変わらない姿勢をこれまで強調してきたが、われわれ〝外野〟はそうはいかない。わがサンスポ虎番も三木を筆頭に7人全員が甲子園に集結した。全員出勤は3月31日の開幕戦、リーグ優勝を決めた9月14日に続いて今年3回目。もちろんレギュラーシーズンでも読者の方々にホットな情報を届けるため必死に取材を行ってきたが、これまでとは1勝の意味がまるで違ってくる戦いに向けて、より気合を入れて臨んだ。三木によると、岡田監督は試合前の練習後に〝裏道〟を通ってクラブハウスに引き揚げた。「いつもは階段を使って、記者のぶら下がり取材を受けながらクラブハウスに戻るねんけど、きょうは用具を搬入するベンチ裏のエレベーターに乗っていたわ。報道陣が多いという理由やろうけど、リーグ優勝を決めた日も同じルートやった。ゲン担ぎなんかもしれへんな」。ちなみに、岡田監督はクラブハウスに戻る途中で売店をのぞき込み、「ビールの値段(昨季までより)高なったな」とつぶやいていたという。

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