ロッテ(★1対3☆)ソフトバンク =クライマックスシリーズ2回戦(2023.10.15)・ZOZOマリンスタジアム=
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ソフトバンク
1020000003800
ロッテ
1000000001610
勝利投手:有原 航平(1勝0敗0S)
(セーブ:オスナ(0勝0敗1S))
敗戦投手:西野 勇士(0勝1敗0S)
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◆ソフトバンクがファイナルステージ進出に逆王手をかけた。ソフトバンクは初回、近藤の適時打で先制する。直後に同点とされるも、3回表に柳田と中村晃の適時打が飛び出し、再びリードを奪った。投げては、先発・有原が6回1失点の好投。敗れたロッテは、打線が1得点のみと精彩を欠いた。

◆ソフトバンク周東佑京内野手(27)がスタメンから外れ、ベンチスタートとなった。現時点で詳細は不明だが、9月29日の西武戦で左足を故障。その後福岡県内の病院で「軽度の左ハムストリングス肉離れ」と診断されていた。10月2日の楽天戦から復帰し、前日10月14日のCS第1戦にもスタメン出場していた。痛みが再発した可能性がある。試合前にはトレーナーを交えて首脳陣と話し込む場面も見られた。今季36盗塁で盗塁王を獲得したリードオフマン。藤本監督がCSのキーマンに指名していただけに、試合前から不安がよぎることになった。ロッテ-ソフトバンク 広島ファイナルS進出/CSファーストS第2戦速報

◆ソフトバンク柳田悠岐外野手(35)が、CS通算31打点目で歴代トップタイに浮上した。1-1の3回1死三塁。ロッテ西野の内角スライダーにバットを詰まらされたが、左前にポトリと落とす技ありのタイムリー二塁打を放った。「とにかくバットの先までうまく使うことができたということです。勝ち越しのタイムリーとなって良かったです」CS通算31打点とし、ソフトバンクなどで活躍した内川聖一に並んだ。ロッテ-ソフトバンク 広島ファイナルS進出/CSファーストS第2戦速報中

◆メッツ千賀滉大投手(30)が古巣ソフトバンクの試合を現地観戦した。ZOZOマリンのスタンドを訪れ、かつてのチームメートが戦う姿を見ていた。千賀は昨オフ、海外FA権を行使してメッツに移籍。今季は29試合に先発し12勝7敗、防御率2・98、202奪三振の好成績を残していた。ネット上では「明日投げてくれません??」「早くユニホーム着てベンチ入って、そして明日の先発を頼む」と、崖っぷちに立たされているソフトバンクファンとみられるコメントが相次いだほか、セ・リーグのCSには広島OBのカブス鈴木誠也外野手(29)も来場していたことから「ズムスタに鈴木誠也が来て、マリンに千賀が来てるから、京セラに正尚が来て、甲子園に藤浪晋太郎が来るんかな」と予想する声もあった。ロッテ-ソフトバンク 広島ファイナルS進出/CSファーストS第2戦速報中

◆ロッテ西野勇士投手(32)が、勝てばCSファーストステージ突破となる1戦で3回6安打3失点とリズムを作れず降板した。初回からソフトバンク打線に打ち込まれた。1回、2番川瀬に安打を許し、2死二塁から近藤に147キロ直球を左前適時打にされ先制点を許した。同点で迎えた3回は先頭の三森に一塁線を破られる二塁打を浴び、その後1死三塁から柳田を内角の130キロスライダーで詰まらせるも、打球は左翼線にポトリと落ちる適時二塁打となった。さらに2死三塁となり、中村晃にも適時打を浴びた。この回までで6安打で3失点を喫し降板。4回からは東妻勇輔投手(27)が送られた。西野は今季ソフトバンクに対して3戦で2勝1敗、防御率1・80と好投していた。だがCSの舞台で好相性の相手に結果を残せず「自分の投球について今話せることはありません。あとはみんなをしっかり応援します」とコメントした。

◆ソフトバンクが土俵際で踏みとどまった。1敗で迎えたCS第2戦でロッテに勝利。1勝1敗に持ち込み、ファイナルステージ進出へ逆王手をかけた。1回表に近藤健介外野手(30)の左前適時打で1点を先制した。その裏に同点とされたが、3回に3番柳田悠岐外野手(35)、5番中村晃外野手(33)がタイムリーを放って2点を勝ち越した。投げては先発の有原航平投手(31)が6回を5安打1失点。初回に1点を許すも、2回以降は二塁すら踏ませない好投を見せた。今季はロッテ戦で3戦3勝、防御率2・11。好相性ぶりをポストシーズンでも発揮し、日本ハム時代の19年から自身ロッテ戦9連勝で、CSファーストステージ敗退の危機を救った。1勝1敗で迎える16日の第3戦は和田毅投手(42)が先発マウンドに上がる。引き分け以下でCS敗退が決まり、勝利しか許されない大一番。ベテラン左腕にチームの命運が託される。

◆ロッテの2連勝によるCSファーストステージ突破はならなかった。前日に8得点した打線が振るわなかった。1点を追う初回こそ、グレゴリー・ポランコ外野手(32)が同点犠飛。第1戦の初回もソロを放った4番の好調さがうかがえた。ところが、2回以降は打線沈黙。走者を出してもつながらない。チェンジアップを多投したソフトバンク有原を打ちあぐねた。6回まで投げられ、5安打で1点のみに抑えられた。前夜のヒーロー、荻野貴司外野手(37)は「本当にできることをやるしかないので、シーズン通りにやっていきたいなと思います」と話していた。全員でやるべきことをやって勝つのがロッテのスタイルだが、レギュラーシーズン3戦3敗の有原にCSでもやられてしまった。これで1勝1敗のタイ。第3戦にかける。

◆/大阪行きの切符の行方は明日に持ち越された\最終回は守護神オスナが締めたホークスがタイに戻し最終戦へ???プロ野球クライマックスシリーズ(2023/10/15)??ロッテ×ソフトバンク??Live on DAZN#DAZNプロ野球#sbhawks pic.twitter.com/kzD9LNF0GO

◆ソフトバンクが土俵際で踏みとどまった。1敗で迎えたCS第2戦でロッテに勝利。1勝1敗に持ち込み、ファイナルステージ進出へ逆王手をかけた。ソフトバンクが1勝1敗に追い付いた。3試合制のプレーオフ、CSで1勝1敗は過去19度で、逆王手をかけたチームが<3>戦も勝ったのは5度あり、突破確率は26%。ソフトバンクの逆王手は06、07、19年に次いで4度目だが、06、19年は連勝して突破。07年は今年と同じロッテを相手に連勝できず敗退したが、今回はどうなるか。

◆ソフトバンクが逆王手だ。引き分け以下で終戦だったロッテとのCSファーストステージ第2戦を制し、1勝1敗で第3戦に持ち込んだ。同点の3回、3番柳田悠岐外野手(35)がビリヤードのジャンプショットばりの"秘打"で決勝打。先発の有原航平投手(31)は6回1失点と好投し、日本ハム在籍時の19年からのロッテ戦連勝を9に伸ばした。前回CSファーストステージ初戦に負けた19年は逆転突破から日本一まで駆け上がった。再び奇跡を起こしにかかる。柳田の"秘打"がさく裂した。同点の3回1死三塁。ロッテ西野の内角低めスライダーに体勢を崩しながらスイング。バットの先端でこすった打球は左翼線にポトリ...。まるでビリヤードのジャンプショットのように白球を上からたたきつけ、鋭い回転で逆方向に運んだ。柳田 先に当たったのでビリヤードみたいやなと。うわ! って感じでしたけど、いいところに飛んでくれたので良かったです。決勝二塁打。二塁ベース上ではビリヤードショットのしぐさで自軍ベンチに喜びを表した。「チャンスで回してくれたのでなんとか返したいと。気持ちで打ちました。はい」。これでCS通算31打点とし、ソフトバンクの先輩でもある内川聖一氏に並んだ。「いやもう、偉大なる大先輩に並べたのはうれしいです」。自然と声が弾み、白い歯がこぼれた。第1戦で敗れ、崖っぷちで臨んだ第2戦。柳田のバットが勝利を呼び、これで1勝1敗の五分に戻した。ファーストステージ突破へ逆王手。「明日また頑張ります」。一段と引き締め、主砲は球場を後にした。前日は特大2ラン。一夜明けてのV打に、藤本博史監督(59)も「柳田は状態は悪くないのでね。今日はみんなが一生懸命に戦ってくれたし、集中していたね」とたたえた。16日の第3戦で運命が決まる。指揮官は「いやもう、勝つしかないので。全力でいきます」。勝てば宿敵オリックスへの挑戦権が得られる。ファーストステージの初戦で敗れた後に突破したのは、プレーオフ制度が始まった04年以降で3チームのみ。その3チームのうち、2チームがソフトバンクだ。直近では19年に黒星発進から2連勝し、ファイナルステージ進出。そのまま3年連続日本一に輝いた。あの快進撃を再び-。柳田が奇跡を呼ぶ。【只松憲】柳田が3回に決勝二塁打を放ち、CSは通算31打点。内川(ソ→ヤ)に並ぶプレーオフ、CSの最多打点となった。プレーオフ、CSの通算記録は内川が安打、本塁打、打点、勝利打点の4部門でトップだが、柳田は安打が2位の47本、本塁打が2位タイの9本、打点が1位タイの31打点、勝利打点が3位タイの5度。4部門すべて3傑入りし、内川に迫っている。<柳田の珍打アラカルト>★「ビジョン破壊弾」(15年6月3日DeNA戦) 6回に三浦(現監督)から、中堅へ特大の150メートル弾。大飛球はハマスタの大型ビジョンにぶち当たり、直撃部分が故障。画面はしばらく黒くなったまま映像が映せない状態になった。「(画面の黒い部分を見て)分かりやすかったですね。あそこまで飛んだかって。真芯というわけじゃなかったんですが。風でしょ。気持ちいいですね」。飛距離を含め、柳田の本塁打は驚異的な1発が多く、ネット上では「#変態ホームラン」とつくことが多い★「G線上のアリア」(17年6月6日ヤクルト戦) 延長10回2死三塁、左腕久古の内角球にバットを合わせると、打球は飛距離10メートルでコロコロと三塁線に転がり、野手がファウルにしようと見守ったが、フェアゾーンでピタリと止まる珍サヨナラ打。「奇跡。打球はめちゃくちゃダサかったけど」★「無回転打球」(20年7月4日日本ハム戦) 9回に左腕吉川のボールをバットの真芯でとらえると、ライナーの打球は揺れながら中堅手を襲い、西川が後ろにそらして三塁打に。「得点に絡む安打だったし、グラウンドを駆け回りました。勝ちに貢献できてよかった」○...メッツ千賀が古巣ソフトバンクのCSファーストステージ第2戦を現地観戦した。試合開始後にZOZOマリンへ訪れ、スタンド上段でかつての仲間が戦う姿を見つめた。決勝打の柳田は「いましたね。気づかなかったですけど、一回りかっこよくなりましたね」と笑顔だった。千賀は昨オフに海外FA権を行使してメッツに移籍。今季は29試合に先発し12勝7敗、防御率2・98、202奪三振の好成績を残した。

◆ソフトバンク周東佑京内野手(27)が15日、CSファーストステージ第2戦を欠場した。9月29日西武戦で軽度の肉離れで痛めた左ハムストリングに、14日の第1戦で痛みが再発。大事を取った。藤本監督は「走るのは大丈夫みたい。バットを振るのが痛い」と説明。今季36盗塁をマークし盗塁王に輝いたリードオフマン。指揮官は短期決戦のキーマンにも挙げていた。16日以降の出場について、藤本監督は「どうなるかは分かりません」と話した。

◆ソフトバンク有原航平投手(31)が6回を5安打1失点でチームを土俵際に残した。引き分け以下でCS敗退となる一戦。初回に1点を失うも、2回以降は二塁にすら踏ませない好投を披露した。5回2死一塁では荻野を見逃し三振斬り。普段はクールな男が右こぶしを握って、雄たけびを上げた。「守備も難しい打球がたくさんありましたし、チームに助けられた」とバックに感謝。「粘り強く投げることができた。良い投球だったと思います」と納得のマウンドさばきで72球を投げ込んだ。今季のロッテ戦はレギュラーシーズン3戦3勝、防御率2・11。自身7年ぶりのCS登板となったが、好相性ぶりは健在だった。これで対ロッテでは日本ハム時代の19年から9連勝だ。チームは1勝1敗に持ち込み、CSファイナルステージ進出に逆王手をかけた。「負けたら終わりって時に勝てたことはすごくうれしい。次も頑張ります」。第3戦での勝利を信じ、次回登板を見据えた。

◆ロッテ西野勇士投手が3回6安打3失点で敗戦投手となった。1回2死二塁、4番近藤に先制打を許すと、1-1の3回には3番柳田と5番中村晃に適時打を浴びた。相手クリーンアップ全員に打点を許す内容に「フォークボールの調子があまり良くなかったので、投げる球種が絞られ苦しい投球になってしまった。短期決戦なので初回に先制点を与えずにいきたかったです。思うような投球ができず悔しい」と振り返った。

◆ソフトバンク三森大貴内野手がリードオフマン不在の穴を埋めた。左足痛でスタメンを外れた周東佑京に代わって1番起用され、3安打1盗塁。3回先頭では右翼二塁打を放ち、3番柳田の左翼二塁打で決勝のホームを踏んだ。「打順関係なく自分のバッティングができました。とりあえずよかったです」。前日14日の第1戦では自身の悪送球で失点。バットで名誉挽回した。

◆ロッテ吉井理人監督(58)が、レギュラーシーズンで3戦3敗と相性の悪いソフトバンク有原の前に打線が6回1得点に封じられ、「同じようにやられてしまった」と肩を落とした。先発西野勇士投手(32)は3回6安打3失点とリズムを作れなかった。1勝1敗で迎える16日の第3戦は、CS進出をかけた10日楽天戦(楽天モバイルパーク)で、7回無失点と好投した小島和哉投手(27)に託される。16日は勝つか引き分けでオリックスの待つ18日開幕のCSファイナルステージに進出する。吉井監督の一問一答は以下の通り。-西野は3回3失点60球での降板になった。早めに代えるというのを事前に決めていたかいや決めてないです。短期決戦なんで、あれ以上点取られるともうやばかったし、西野だったら立ち直るかもしれなかったですけども、それにかけるよりも、リリーフつぎ込んだ方が確率高いと思ったんで、あそこで降板してもらいました。-西野の降板は点の取られ方などを見て早めにそういうわけではないです、さっきも言った通りです。立ち直る技術は持ってますけども。それよりも早めに、流れも変わりますし、ピッチャー代えると。そっちの方がいいかなと思って代えました。結果的に(中継ぎの)ピッチャーも頑張って、ゼロに抑えてくれたので良かったと思います。-その後は継投で鈴木投手、中森投手きっちりゼロで抑えた中継ぎの人たちでみんなよく頑張りました。-打線としては1回に追いついて、2回以降は有原投手に苦しめられたいつも有原にやられてるんで、今日はやっつけるつもりで、行ったんですけども、また同じようにやられてしまいました。-6回の角中選手の打席は珍しく三振ゲッツー角中は空振り三振が確率的に少ない選手なんで、バットに当たるだろうと思って(一塁走者を)走らせたんですけども、うまくいかなかったです。-明日は逆王手をかけられた状態で小島投手の先発起用。どういう期待を小島はもう小島のピッチングしかできないので。それ出してくれたらいいなと思います。-小島を中5日で抜てきした理由あと(他に)誰かいます? チーム事情です。-打線の若い選手に対する期待いつも言ってることで、一晩寝て力んでも、対して実力は変わらないんで、いつも通り自分のできることに集中してやってほしいなと思います。

◆ロッテが6安打1得点に封じられて敗れ、CSファイナルステージ進出に逆王手をかけられた。0-1の初回に藤岡、角中の連打で1死一、三塁の好機をつくり、ポランコの中犠飛で同点。だが、2回以降は第1戦で9安打8得点の打線が沈黙した。今季3戦3敗のソフトバンク先発有原にポストシーズンでも屈し、吉井監督は「やっつけるつもりでいったんですけれど、また同じようにやられてしまった」と肩を落とした。4回に先頭ポランコが四球で出塁も、安田が一ゴロ併殺。6回にも藤岡の右前打で無死一塁としたが、角中の打席でフルカウントから仕掛けた。「角中は空振り三振の確率が少ない選手なのでバットに当たるだろうと思って(走者を)走らせたんですけれど、うまくいかなかった」。三振ゲッツーでチャンスを生かせなかった。「一晩寝て力んでも実力はたいして変わらないので、いつも通り自分の出来ることを」と次戦に求めた。16日の第3戦は引き分け以上で突破出来る。指揮官はレギュラーシーズン最終戦となった10日の楽天戦で7回無失点と好投し、2位での本拠地開催を導いた小島に中5日で先発を託した。21年のCSファーストステージは初戦先勝後の第2戦で先発。6回1/3を4失点も、チームは引き分けてファイナルステージ進出を決めた。今季こそ、勝って京セラドーム行きを決める。小島は「短期決戦になったら、打者が積極的に仕掛けてくるので、かわそうとすると、どんどん難しいピッチングになってしまう。とにかく初回から後悔しないような投球が出来るように」。強気を貫く決意だ。【鎌田直秀】

◆鈴木昭汰投手(25)が5回から3番手で上がり、2回2/3を1安打2四球無失点に抑えた。この日、再昇格したばかりの左腕は、1-3と2点を追う展開に「次の1点がゲームを左右する。1点もやれない」と気合十分で臨んだ。5回は1死から2四球を出したが、柳町を一ゴロで2死とした。ここでマウンドに来た捕手田村から「踏ん張ろう」と声をかけられた。もちろん、鈴木も分かっていた。続く今宮には初球、2球目とインハイを真っすぐで突いた。「右バッターだったんで、自分の得意コースを。結構、よく投げられたんじゃないかなと」。クロスファイアでカウント1-1とし、そこから一転、外中心。最後は2-2から外高め149キロで空振り三振を奪い、ガッツポーズした。6回も0に抑え、7回は先頭打者を味方の失策で出した。2死までこぎ着けたところで、中森に交代。「ランナーを残して降りた。そこは中森に感謝しなくちゃいけませんが、緊張感ある中で、なんとか投げられたのかなと思います」と振り返った。20年のドラフト1位だ。1年目は23試合に投げ、先発も12試合。だが、昨季は6試合のみ。3年目の今季は開幕1軍を逃した。ただ、2軍で投げているうちに「割り切りだったり、自分の気持ちのコントロールだったりが、どんどん良くなってきた」という。登板は13試合にとどまったが、8月末からリリーフ登板が増え、結果を残し、CS出場につなげた。吉井監督からは「頑張った」とねぎらわれた。次回登板でも「最近、状態はわりといい方なので、あまり深く考えすぎず、結果を求めすぎず、単調になりすぎず、やっていけたらと思います」と、自身の仕事に集中するつもりだ。

◆ソフトバンクが逆王手だ。引き分け以下で終戦だったロッテとのCSファーストステージ第2戦を制し、1勝1敗で第3戦に持ち込んだ。同点の3回、3番柳田悠岐外野手(35)がビリヤードのジャンプショットばりの"秘打"で決勝打。前回CSファーストステージ初戦に負けた19年は逆転突破から日本一まで駆け上がった。再び奇跡を起こしにかかる。柳田が3回に決勝二塁打を放ち、CSは通算31打点。内川(ソ→ヤ)に並ぶプレーオフ、CSの最多打点となった。プレーオフ、CSの通算記録は内川が安打、本塁打、打点、勝利打点の4部門でトップだが、柳田は安打が2位の47本、本塁打が2位タイの9本、打点が1位タイの31打点、勝利打点が3位タイの5度。4部門すべて3傑入りし、内川に迫っている。

◆ソフトバンクは「8番・中堅」で上林誠知外野手(28)が先発出場。14日の第1戦で中堅でスタメンだった周東佑京内野手(27)が控えに回った。代わって1番を打つのは三森大貴内野手(24)。第1戦では三回1死満塁で遊ゴロを捕球後、一塁悪送球で2者の生還を許し「僕の責任。しっかりやらないといけなかった」と悔しがった一方「チャンスはなくはないので、何とか頑張りたいなと思います」と巻き返しを誓っていた。三森の1番起用は10月1日の日本ハム戦(ペイペイD)以来。

◆ソフトバンクが一回に近藤健介外野手(30)の左前打で先制した。「4番・左翼」で出場し、2死二塁でロッテ先発・西野の3球目、外角高め直球を逆方向へはじき返し、二走の川瀬を生還させた。ソフトバンクは第1戦で敗れ、ファーストステージ突破のためには、連勝しかない状況で一回から得点をもぎとった。

◆ソフトバンクは1-1の三回、3番・柳田悠岐外野手(35)が左翼線へのタイムリー二塁打を放って勝ち越した。三森大貴内野手(24)の右翼への二塁打で得た1死二塁で、柳田はカウント1-1から西野の内角スライダーを窮屈な態勢になりながらも強振。フライで上がった打球が左翼線の内側にポトリと落ちた。続く近藤健介外野手(30)が二ゴロに倒れた後の2死三塁でも5番・中村晃内野手(33)が中前にタイムリーを放って1点を追加。3-1とリードした。

◆ロッテ先発の西野勇士投手(32)が3回6安打3失点でKOされた。レギュラーシーズン最終登板の7日のオリックス戦(ZOZOマリン)から中7日での登板。今季のソフトバンク戦は3試合で2勝1敗、防御率1・80と相性は悪くはなかったが、許した6安打は全て左打者だった。降板後、西野は「自分の投球について、今、話せることはありません。あとはみんなをしっかり応援します」とコメントした。

◆先勝した勢いに乗りたかったが、出ばなをくじかれた。先発した今季8勝のロッテ・西野勇士投手(32)は3回60球を投げ、6安打3失点で降板。思うような投球ができず、悔しそうに唇をかんだ。「自分の投球について今話せることはありません」。今季のソフトバンク戦は3試合の登板で2勝1敗、防御率1・80。相性は悪くなかったが、立ち上がりからつかまった。一回1死から川瀬に中前打を許した。続く柳田は山口の好守で一ゴロに抑えたが、2死二塁となった後、打点王の近藤に先制の左前打を浴びた。二回は三者凡退としたが、1-1の三回にも失点した。1死三塁から柳田の詰まった当たり損ねの打球が三塁後方に落ちる適時二塁打。さらに中村晃にも中前適時打を許して点差を広げられた。レギュラーシーズン終盤。チームは今季10勝の種市が右肘の炎症で出場選手登録を外れ、カスティーヨも右前腕の張りで離脱した。14日の第1戦で復帰した佐々木朗も発熱の影響で登板できず、先発投手が手薄だった。2020年に右肘の手術を受けた西野は、シーズンを通して中10日以上で登板することが多かったが、最終登板となった7日のオリックス戦(ZOZOマリン)は今季初の中6日、今回も中7日と難しい調整を強いられた。CS開幕前には「もう勝つしかないという状況なので、状態うんぬんじゃなくてやるしかないなと思っています」と表情を引き締めていたが、ソフトバンク打線に押される苦しい展開となった。その後は救援陣が無失点で踏ん張っただけに、序盤の失点が悔やまれる。打線はソフトバンク先発の有原に対し、日本ハム時代から今季の3戦3敗を含めて8連敗中。苦手は克服できず、一回のポランコの犠飛による1点だけで、6回を5安打に封じられた。

◆クリーンアップが揃って打点を挙げたソフトバンクが逃げ切り、対戦成績を1勝1敗とした。一回、「4番」近藤健介外野手(30)の左前打で先制。直後に追いつかれたが、三回に「3番」柳田悠岐外野手(35)と「5番」中村晃内野手(33)の適時打で2点を勝ち越した。投手陣は今季チームで唯一、10勝を挙げた有原航平投手(31)が6回1失点の好投。七回から藤井皓哉(27)、松本裕樹(27)、ロベルト・オスナ(28)の3投手の継投で2点差を死守した。決着は16日に持ち越され、規定によりソフトバンクのファーストステージ突破条件は白星のみで、ドローでは敗退となる。

◆3位ソフトバンクが2位ロッテに勝利し、第3戦にもつれ込んだ。1-1の同点で迎えた三回、1死三塁で3番・柳田悠岐外野手(35)が左翼線に適時二塁打を放ち勝ち越すと、5番・中村晃内野手(33)がこの日2安打目となる中前適時打で3点目を奪った。その後は投手陣が継投で逃げ切り、ファイナルステージ進出へ、あと1勝とした。中村の試合後のヒーローインタビューは以下の通り。ーー落とせない試合をチーム一丸で取った「勝ててよかったです」ーーバッティングを振り返って「昨日悔しい負け方をしたんで『なんとか』という気持ちだけです」ーー3点目のタイムリーの打席「2アウトだったけどチャンスだったので、思い切っていくことだけ考えていきました」--投手陣の踏ん張り「ピッチャーの頑張りだと思います」ーー明日に向けて「勝つだけですね。頑張ります」ーーファンに向けて「明日も頑張ります。応援よろしくお願いします」

◆?レギュラーシーズン3位のソフトバンクが勝ち、対戦成績を1勝1敗のタイに戻した。プレーオフ、CSのファーストステージ(S)で1勝1敗となったケースは通算20度目。過去19度で追いついた球団が第3戦も勝利したのは2006年のソフトバンク、09年の中日、17年のDeNAと楽天、19年のソフトバンクの5度。突破率は26・3%。ソフトバンクは最多の2度勝ち抜いている。?有原がプレーオフ、CSで勝利を挙げたのは日本ハム在籍時の15年ファーストS第2戦(救援)、16年ファイナルS第3戦(先発)に次いで7年ぶり3勝目。2球団で白星を挙げたのは豊田清(西2、巨1)、ホールトン(ソ、巨で各1)、杉内俊哉(ソ、巨で各1)、馬原孝浩(ソ2、オ1)、中田賢一(中4、ソ2)、涌井秀章(西2、ロ1)、岸孝之(西、楽で各1)に次いで8人目。?柳田が1打点を挙げてCS通算31打点とし、内川聖一(ソフトバンクなど)の持つプレーオフ、CSでの通算打点記録に並んだ。

◆ロッテ先発の西野勇士投手(32)が3回6安打3失点でKOされた。「今日はフォークボールの調子があまり良くなかったので、投げる球種が絞られてきてしまい、苦しい投球になってしまったかなと思います。レギュラーシーズンも同様ですが、特に短期決戦なので、初回に先制点を相手に与えずにいきたかった...。思うような投球ができず、悔しいですね」。レギュラーシーズン最終登板の7日のオリックス戦(ZOZOマリン)から中7日での登板。今季のソフトバンク戦は3試合で2勝1敗、防御率1・80だったが、大舞台で打ち込まれた。

◆ロッテの3年目右腕、中森俊介投手(21)が1-3の七回2死二塁で救援し、代打・野村大を空振り三振。続く八回も三者凡退に抑えた。「ピンチの場面だったので、とにかくランナーをかえさないことだけ考えてマウンドに向かいました。今回がCS初登板になりましたが、たくさんのファンの声援が力になって、抑えることができました」。2万9147人の大観衆に感謝した。

◆ソフトバンクに〝逆王手〟を懸けられたロッテ・吉井理人監督(58)は「いつも有原にやられているので、今日はやっつけるつもりでいったんですけど、また同じようにやられてしまった」とため息。日本ハム時代の2019年から8連敗中だった天敵に脱帽した。オリックスと対峙(たいじ)するファイナルステージ進出を目指して、16日は運命の第3戦。先発には勝てば2位、負ければ4位のレギュラーシーズン最終戦となった10日の楽天戦(楽天モバイルパーク)で7回94球、6安打無失点に抑えた小島和哉投手(27)を中5日で投入する。指揮官は「ほかに誰かいます?」と話した上で、「小島は小島のピッチングしかできないので、それを出してくれればいい」と、再び雌雄を決する舞台での快投に期待した。

◆短期決戦でも難敵を攻略できなかった。ロッテは今季3戦3敗と苦手にしていた有原の前に打線が沈黙。6安打1得点に終わり、吉井理人監督(58)はため息をついた。「いつも有原にやられている。今日はやっつけるつもりでいったんですけど、また同じようにやられてしまいました」。一回に犠飛で1点を奪うのがやっとで、二回以降は二塁すら踏めない苦しい展開となった。1勝1敗で臨む運命の第3戦は小島に先発を託す。CS進出を決めた10日の楽天戦で7回無失点と好投するなど勢いがある。左腕を中5日で投入する意図について指揮官は「他に誰がいますか?」ときっぱり。負けられない大一番へ、「小島のピッチングをしてくれたらいい」と期待を込めた。(武田千怜)

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