広島(☆4対2★)DeNA =クライマックスシリーズ2回戦(2023.10.15)・MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島=
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DeNA
0000002002700
広島
10000102X4702
勝利投手:島内 颯太郎(1勝0敗0S)
(セーブ:栗林 良吏(0勝0敗1S))
敗戦投手:上茶谷 大河(0勝1敗0S)

本塁打
【広島】西川 龍馬(1号・1回裏ソロ),末包 昇大(1号・6回裏ソロ)

  DAZN
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◆広島がファイナルステージ進出を決めた。広島は初回、西川のソロで1点を先制する。その後2-2となって迎えた8回裏には、代打・田中の適時打と秋山の犠飛で2点を挙げ、再びリードを奪った。投げては、先発・森下が6回途中無失点。敗れたDeNAは終盤に追いつくも、救援陣が踏ん張れなかった。

◆DeNA三浦大輔監督(49)が崖っぷちからCSファーストステージの連勝突破を誓った。阪神が待つCSファイナルステージ進出には、15日と16日に2連勝するしかない。2戦目の試合前取材に応じた指揮官は「ここから巻き返せるように。勝たないといけないですからね。それしかないです」と話した。まず2戦目の先発には今永昇太投手(30)を送り出す。「とりあえずゼロで(抑えると)本人もマウンドに上がると思いますし、そこは全員でね、バックアップできるようにやります」と勝利だけを目指す。そして、16日の3戦目は「バウアーを予定しています」と8月末に負った右腸腰筋遠位部損傷のため、懸命なリハビリを続けてきたトレバー・バウアー投手(32)を"予告先発"した。「バウアーもなんとかね、3戦目に間に合いましたし。間に合うようにね、リハビリしてくれましたから」と驚異的な回復で大一番に合わせたサイ・ヤング勝右腕にチームの命運を託すつもり。そのためにも「勝たないといけないんでね。もう、勝たないといけないんで」と何度も繰り返した。

◆広島矢崎拓也投手(28)が15日、特例2023で出場選手登録を抹消されることとなった。この日、マツダスタジアムに姿を見せたものの、発熱のため球場を後にした。試合前、報道陣に問われた藤井ヘッドコーチは「発熱があるということなので。特例です。代わりはアドゥワ」と説明した。矢崎は今季、勝ちパターンとして54試合に登板し、4勝2敗、24ホールド、24セーブ、防御率2・81で広島ブルペンを支えた。前日14日のDeNAとのCSファーストステージ初戦も、7回に登板して上位打線を3者凡退に切った。王手をかけたファーストステージ突破に加え、その先に待つファイナルステージに向けてもチームには痛い離脱となった。

◆初戦は2位広島がサヨナラ勝ちでファーストステージに王手をかけた。サヨナラ打を放った秋山翔吾外野手(35)が「6番中堅」でスタメン。広島は引き分け以上で突破が決まる。一方のDeNAはファーストステージ突破へは2連勝のみ。広島森下暢仁投手(26)とDeNA今永昇太投手(30)の投げ合いで始まる。

◆広島元監督の山本浩二氏(76)と元主砲のカブス鈴木誠也外野手(29)が始球式で対戦した。広島の練習中、一塁側ベンチ前でキャッチボールを行って肩慣らし。背番号8のユニホーム姿でマウンドに上がったが、そこでファンの大歓声を浴びて登場したのが鈴木。サプライズな凱旋(がいせん)に山本氏は一瞬、驚いた顔を見せたあと、足元へのワンバウンドの球を投げ込んだ。これを鈴木が空振りし、ファンの大きな拍手の中で始球式イベントは終了した。山本氏は「ちょっとストライクいこうと思った。(鈴木誠也に)ぶつけてやろうかと思ったけど(笑い)、そこまでのボールじゃないわ」と笑顔で振り返り、レジェンドと対決した鈴木は「(打席に立つように言われたのは)5分前です。おそろしいっす。新井監督です」と舞台裏を明かした。第1戦の戦いぶりに、鈴木は「いやもう、イチファンとして見てたので感動しました。球場の雰囲気もやっぱり良かったですし、僕が行くまでは(コロナで)応援もなかったので、久々に聞けて良かったです」と懐かしい雰囲気を楽しんだ。

◆セ・リーグのCSファーストステージ第3戦に先発予定のDeNAトレバー・バウアー投手(32)が前日取材に応じた。右腸腰筋遠位部損傷で8月30日以来、登板がない中で大一番の先発に指名され「正直、びっくりしました。それが本音です」と語った。その理由について「これまでのキャリアの中で6週間ゲームで投げていない中で、負けたら終わりのプレーオフゲームの先発で投げたことがない。どうなるか分からないですけど自分のベストを尽くして精いっぱい頑張りたい」と話した。登板にはこの日の第2戦の勝利が絶対条件だが「先発は今永なのでロースコアゲームと予想します。昨日もヒットはたくさん出たので大事なところでもう1本出れば勝機は全然あると思います。点数予想としては3-1で勝てたら良いと思います」と自軍の勝利を信じた。メジャーではプレーオフで登板した経験があり、CSマウンドに向けて「大事なことはプレーオフの試合に興奮する、喜びを感じることですが、場面にのめり込みすぎないこと。適度な緊張感を持って試合に臨むことが重要」と冷静に語った。

◆広島が西川龍馬外野手(28)のソロ本塁打で先制点を奪った。初回。2死走者なしからDeNA今永の8球目を振り抜くと右翼スタンドへ一直線。満員のマツダスタジアムが大きく沸いた。「(カウント)3-2だったので思い切っていきました。良い先制点になって良かったです。引き続きどんどん点を取って頑張ります」とコメント。西川は初戦でも1点差に詰め寄る犠飛を放っており、2戦連続での打点となった。2位広島は初戦をサヨナラ勝ち。引き分け以上でファーストステージ突破を決める一戦で、幸先良く先制点を奪った。

◆広島は3戦目にもつれ込んだ場合の予告先発に中1日の九里亜蓮投手(32)を指名した。九里は初戦で10回から救援登板。2イニング目は走者を残して降板したが、ターリーがゼロで切り抜けたことで、直後のサヨナラ打を呼び込んだ。1回2/3で23球を投げて2安打無失点。3戦目までもつれた場合は中1日でマウンドに上がる。初戦の試合後には第3戦先発の可能性を問われ、「そうなったら、そうなったらで初回から思い切っていくだけ」と話していた。この時点では2戦目救援の可能性もあったようで「CSに入る前から、その日、その日、臨機応変でいくよと言われていた。しっかり準備をして、いけと言われたところでしっかり投げられるように準備をしたい」と頼もしいコメントも残していた。

◆DeNAが連敗でCSファーストステージ敗退が決まった。2-2の同点で迎えた8回、広島に勝ち越しを許し、勝敗は決した。先発のエース今永昇太投手(30)がソロ本塁打2本を許し、劣勢で試合が進んだ。5回0/3を投げ4安打2失点だった。初回、広島西川龍馬外野手(28)に149キロ直球を右翼席に運ばれ、先制を許した。その後は立ち直り、3回から3イニング連続で3者凡退を続けた。しかし6回先頭の代打末包昇大外野手(27)に1ボールからチェンジアップを捉えられ、無情にも打球は左翼席へ。この回途中でマウンドを降り「決して試合をつくったとは言えない内容なので、そこがすごく後悔しています」と唇をかんだ。初回から球数がかさみ「相手の狙いをうまく外しながら投げていったんですけど、ボール、ボールになって。でも、ホームラン以外でヒットはあまり食らわなかった。相手の狙いを外せたのかなと思いますけども、球数が増えてしまったので、長いイニングを投げるのが少し難しくなってしまいました」と語った。球数が増えた理由について「短期決戦。後悔したくないという入りをした。2回以降はうまく調整できましたけど、初回からすんなり入れていれば、もっとよかった。うまく対策されたと思います」と話した。MLB公式サイトが先月、今オフにポスティングシステムによるメジャー移籍を目指していると報じたことについて「報道が独り歩きしているところもありますし、まだまだ僕は何も話し合いもしていない。決まっていない未来について、話せることはあまりないかなと思います。本当に、今の自分の気持ちでは、まだ分からないですね」と答えた。

◆広島の末包昇大外野手(27)が代打でソロ本塁打を放ち、貴重な追加点を奪った。1点リードの6回。先頭大道の代打で登場。1ボールからDeNA今永昇太の甘い球を捉え、左翼フェンスをオーバーさせた。「好投の投手二人の代打だったので何とか塁に出ようと積極的にいきました。最高の結果になって良かったです」と期待に応えた。6回表のピンチを無失点で切り抜けた直後の追加点にマツダスタジアムは大声援に包まれた。第1戦では「6番右翼」でスタメン出場も3打数無安打で途中交代。今年1月にはカブス鈴木誠也に弟子入りして沖縄自主トレに参加していた。第1戦での末包の打席について鈴木は「たこ焼きを食べてました。あいつの打席。見てないです、あんまり(笑い)」と愛情たっぷりのいじり。第2戦では結果を残し、師匠に感謝の1発となった。

◆DeNAが同点に追いついた。2点を追う7回1死二、三塁、関根大気外野手(28)が左前適時打で1点を返す。続く代打ソト内野手(34)の打席で、DeNAベンチが動く。カウント1-1から三塁走者の大和内野手(35)に代走、知野直人内野手(24)を送る。これが奏功した。続く3球目をソトが浅い中飛とするが、代走知野がタッチアップ。送球はわずかに三塁側にそれ、見事に同点のホームに生還した。

◆DeNAが連敗でCSファーストステージ敗退が決まった。2-2の同点で迎えた8回、広島に勝ち越しを許し、勝敗は決した。三浦大輔監督(49)は「何とか食らいついていったんですけどね、相手の方が上でした」と敗戦の弁を述べた。先発のエース今永昇太投手(30)がソロ本塁打2本を許し、劣勢で試合が進んだ。5回0/3を投げ4安打2失点だった。初回、広島西川龍馬外野手(28)に149キロ直球を右翼席に運ばれ、先制を許した。その後は立ち直り、3回から3イニング連続で3者凡退を続けた。6回だった。先頭の代打末包昇大外野手(27)に1ボールからチェンジアップを捉えられた。打たれた瞬間、歯を食いしばる表情で打球を見つめたが、無情にも打球は左翼席へ。ロースコアゲームで痛い2点目を献上。この回途中でマウンドを降り「決して試合をつくったとは言えない内容なので、そこがすごく後悔しています」と唇をかんだ。チームは2点を追う7回、ベンチの好采配で同点に追いついた。1死二、三塁、関根大気外野手(28)が左前打で1点を返す。続く代打ソト内野手(34)の打席でDeNAベンチが動く。カウント1-1から三塁走者の大和内野手(35)に代走、知野直人内野手(24)を送る。これが奏功した。続く3球目をソトが浅い中飛とするが、代走知野がタッチアップ。送球はわずかに三塁側にそれ、見事に同点のホームに生還し、広島に食らいついた。「カウント途中でも、どうしても1点を取りたかった」との質問に三浦監督は「そうですね。途中でも」と語った。しかし、地元広島の執念が前日に続き、この日も8回に出た。4番手の上茶谷大河投手(27)が、無死満塁から代打田中広輔内野手(34)に初球の139キロカットボールを右前適時打とされ、痛恨の勝ち越しを許した。5番手でマウンドに上がった石川達也投手(25)が1死後、秋山翔吾外野手(35)に左犠飛を打たれ、4点目を失った。CS敗退が決まり、シーズンが終了した指揮官は「(選手は)しんどい時でも毎試合、気持ち新たにグラウンドに立ってプレーしてくれました。それを結果に結びつけられなかったのはやっぱり、申し訳なかったなと思います」と語り、マツダスタジアムを後にした。

◆2位広島が3位DeNAを下し、連勝でファーストステージを突破した。初回、2死走者なしから西川龍馬外野手(28)が右翼スタンドへソロ本塁打を放り込んで先制点を挙げる。6回には代打末包昇大外野手(27)が左翼スタンドへソロ本塁打。リードを2点に広げた。7回に2点を奪われて同点に追いつかれたが、8回に無死満塁のチャンスを作り、打席には代打で田中広輔内野手(34)が入った。DeNA上茶谷の初球を引っ張り、右前へ勝ち越しの適時打。再びリードを奪い、そのまま勝ち切った。初戦では延長11回に秋山翔吾外野手(35)のサヨナラ打で劇的勝利。2試合続けて終盤で試合を決め、2連勝で阪神が待つファイナルステージへと駒を進めた。

◆2連敗でCS敗退が決まったDeNAナインは、歓喜の広島ナインを三塁側ベンチで見つめた。その後、三浦大輔監督(49)ら首脳陣と選手らがグラウンド上に整列。ギッシリとDeNAファンが詰めかけた三塁側上方のスタンドへ向かって三浦監督は帽子を取って、深々と一礼したのを始め、全員が最後まで声援を送ってくれたファンへ頭を下げた。DeNAファンだけでなく、広島ファンからも大きな拍手が送られる中、三浦監督は一塁側の広島ベンチにも一礼し、ベンチ裏へ引き揚げた。

◆広島は2連勝でファーストステージを突破。試合後のセレモニーでは新井貴浩監督(46)が自身のあいさつの冒頭で、「私のあいさつの前に、選手を代表して、今日もナイスピッチングでした。最優秀中継ぎ投手、島内よりみなさまに一言御礼を申し上げます」とむちゃぶり。8回から登板し、1回無失点で直後の勝ち越しを呼び込んだ島内颯太郎投手(27)を指名した。島内は突然の指名に驚きながらも新井監督に耳打ちされてマイクの前に立った。「本日は応援ありがとうございました。しっかりと甲子園でも勝って、マツダスタジアムに帰ってきます。応援よろしくお願いします」と観客にファイナルステージ突破を誓った。新井監督も「昨日、今日と超満員のマツダスタジアムで選手の背中を押してくださり、ありがとうございます。おかげさまで強いベイスターズを倒してファイナルの切符をつかみ取ることができました。これも本当によく頑張ってくれた選手のおかげだと思っています」と感謝した。ファイナルステージでの抱負も述べ、「甲子園では、今年のスローガンでもありますがむしゃらに、カープの全員野球で、高校球児のように戦ってきたいと思います」と宣言した。

◆広島は2連勝でファーストステージを突破。6回に代打末包昇大外野手(27)がソロ本塁打、8回には代打田中広輔内野手(34)が決勝打を放つなど、初戦に続いて新井貴浩監督(46)の采配がズバリ的中。阪神が待つファイナルステージへと進出を決めた。新井監督の試合後の談話は以下の通り。-攻撃でも昨日に続いて積極的な策新井監督 そうね。やっぱり、どんどん攻めていけるとこは、攻めていきたいって思ってたんで。どんどんね、打てる時は打っていきましたよね。-大道は連日の火消し新井監督 そうですね、やっぱり、ほんとにこちらとしては彼の一番いいのは、腕を振って打者に向かっていければ、強いまっすぐなんで。あのケースは彼のまっすぐで三振もしくは差し込んでくれっていう気持ちでした。見事にそれに応えてくれたし、こちらの期待に応えてくれたし。島内もそうだけど、大道も今年は本当に成長してくれた投手だと思います。-始まる前にキーマンに挙げていた末包が本塁打新井監督 誠也と一緒に自主トレやったでしょ。誠也も喜んでんじゃないですかね。ほんと、ナイスバッティングだったと思いますよ。なかなかね、代打でホームランっていうね。しかも、このクライマックスという舞台で。なかなか運だけじゃ打てないと思うんですよね。これはもう、彼が一生懸命頑張って成長したホームランでなかったですかね。-田中も勝負強さを見せた新井監督 ほんとね。一振りでねよく決めてくれましたよね。やっぱり経験値っていうかね。ああいう場面で、相手の方がピンチなわけだからね。しっかりと積極的に1人で仕留めてくれたのは、さすがだと思います。ほんとに大きなヒットだったと思います。-監督1年目のシーズンで終盤に勝ち越せた。この2試合は監督にとって新井監督 うーん、そうですね。難しさ? うーん、やっぱり後手後手になるべくならないように。ああしとけば良かった、こうしとけば良かった。とにかく後手後手にならないように、このスピード感を持ってやらないといけないと思っていたんで、そういうふうに思っていました。ただこれは選手がしっかりと準備をしてくれて、プレーしてくれたおかげだと思っています。-岡田監督は多分、カープやろうと言っていた。阪神は王道野球だが、新井監督は高校球児、対照的というか新井監督 タイガースはチャンピオンチームだし、強いと思うので。ただ自分たちはクライマックスファーストステージからまた甲子園にファイナルに進むので、本当、挑戦者の気持ちでどんどん攻めていきたいなと。選手にもそういうふうに言いましたけどね。選手たちにもどんどんどんどん挑戦者なんで、そのマインドで、失うものは何もないんだから、いっちょうやってやろうよと。それは変わらないです。-10月15日は75年にリーグ初優勝の日。日付としてもカープの節目の日に新井監督 カープにとって特別な日かな。1975年なんで。またそういう日にファイナルへの進出を決められてうれしいですし、OBの方も喜んでくれてるんじゃないでしょうかね。

◆CS初登板の広島森下暢仁投手が6回途中まで3安打無失点と好投した。カブス鈴木が古巣の始球式に登場した直後の初回は3者凡退。「誠也さんが最初来てたんで、ちょっと何かそれで落ち着いて」と効果を明かした。得点圏に走者を置いたのは2度だけ。6回1死三塁で降板し「野手の人と大道と打者陣に助けてもらった感じです」と好救援の大道らに感謝した。▽広島大道(6回1死三塁で大田、牧を抑える2試合連続の好救援でホールドを記録)「リリーフ陣が全員、僕の安心材料になる。打たれても、後がいると考えたら、そういう形でできるので、甲子園でも変えずにやっていきたい」

◆CSの2試合で9打数1安打に終わったDeNAの4番牧秀悟内野手(25)は「本当に全然戦力にならず、チームに迷惑をかけたのひと言です」と語った。9打席で6飛球とフライが目立ち、本来の打撃がここ一番で出せなかった。チームとしてもあと1本が出なかった点について「甘さというか、1年間そこを詰めることが出来なかったから3位に終わってしまったと思う。こうして課題が出来たので、この経験を生かして来年、出てきたいと思います」と語った。

◆DeNA藤田一也内野手が現役生活にピリオドを打った。今季限りでの引退を表明して臨んだCSは2連敗で敗退。9回に代打で登場も右飛に倒れて「塁に出たかった」と悔しがったのは、最後までチームのためにプレーしてきた証しだ。「最後、クライマックスでプレーできたことは幸せなこと。監督、コーチ、裏方さん、選手のみんなに感謝したい。幸せな野球人生だったと思います」と話した。

◆DeNAは15日、横浜スタジアムで「2023 JERA クライマックスシリーズ セ」の広島とのファーストステージ第2戦のパブリックビューイング(PV)を開催し、5490人が来場したと発表した。第1戦が行われた14日もハマスタでPVが行われ、1万3271人のファンが来場し、同球場開催の同イベントの最多来場者数を記録していた。

◆最優秀中継ぎ投手の広島島内颯太郎投手が勝利投手となった。同点の8回に登板し、先頭楠本を歩かせた後、中軸の3人を封じた。「どっちにしても1点もやれない。長打を警戒して、自分の一番いい球を投げ込みました」。流れを渡さず、その裏の勝ち越しを呼んだ。中継ぎの矢崎が発熱で離脱。右腕は「ブルペン陣で頑張りたい」と頼もしかったが、セレモニーで新井監督にあいさつをむちゃぶりされたことには「全く言葉を考えていなかった。最悪でした」と苦笑いだった。

◆広島守護神の栗林良吏投手が9回を締め、CS初セーブを挙げた。最後は2死一塁でソトをカーブで見逃し三振。「ソト選手も待っていなかったのかいい反応してくれたんで、ほんとアツさんのリードがすごい」と会沢に感謝。甲子園でのファイナルステージに向け「応援にのみ込まれないように」とし、「1イニングというよりかは、1個でも多くのアウトを取って次の投手につなげられれば」と誓った。

◆CSファーストステージで敗退が決まったDeNAの編成トップ、萩原龍大チーム統括本部長(46)が試合後に取材応対した。チームの課題や去就が注目されるトレバー・バウアー投手(32)や今永昇太投手(30)らについても言及した。一問一答は以下の通り。-CS敗退でDeNAの今季の戦いが終わった。チームの戦いぶりについて萩原チーム統括本部長「『優勝する』と、みんなで決めて臨んだシーズンでしたけど、やっぱりまだ我々には必要なことがあるんだなというのは、先ほど(南場)オーナーも言っていました。私自身も感じるし、全員が感じたことじゃないかなと思っております」-現状のチームの課題は萩原チーム統括本部長「ある程度、今、お話できることではないですけど、当然、我々の中では振り返り、そして来季への戦略というのは行っておりますので順次、明らかにしていきたいと思ってます」-来季去就が注目される選手が多い。まずはポスティングシステムを利用してメジャー移籍の可能性が報じられている今永選手について萩原チーム統括本部長「今永選手については、先日ニュースになった時にお話しした通り、彼が今、検討しているという風に聞いていますし、シーズンが終わってから考えるということでしたので、私たちはそれを待っているところです」-今永選手の中で答えが出るのを待ってから球団としては話し合う予定萩原チーム統括本部長「そうですね、はい。話し合いは続けていくつもりです」-1年契約のバウアー選手については萩原チーム統括本部長「これも本人から、シーズンが終わってから考えたいという意向はもらっていますので、シーズンが終わったこれから本格的に交渉していきたいという風に思っています」-バウアー選手は球団としては絶対に残ってほしい存在?萩原チーム統括本部長「はい、そう思ってます」-他球団との争奪戦も見据えて、バウアー選手には、どのようなオファーを出す?萩原チーム統括本部長「去年も、だいぶ我々の中では今までにない斬新な契約の提示はしたと思いますけれども、引き続き、彼らもそういったクリエーティブ発想は大歓迎だ、ということは聞いていますので、できる限りの手段を取って契約に結びつけたいという風には考えております」-今季、国内FA権を取得した石田選手、戸柱選手、柴田選手らとの交渉について萩原チーム統括本部長「本格的に、これから話していくところではありますけど、以前から話はしていますので。継続して交渉を続けていきたいという風に思ってます」-契約期間が終了する外国人選手については萩原チーム統括本部長「シーズンが終わってから、という方もいるし、シーズン中に話をしている選手もいますし、人によってそれぞれですけど、交渉を続けていきたいと思っております」

◆CSファーストステージで2連敗を喫して敗退したDeNA三浦大輔監督(49)が試合後に取材応対した。来季続投が決まっている指揮官がCS第2戦の振り返りとともに、24年シーズンを見据えながら受け答えした一問一答は以下の通り。-今季の戦いが終了三浦監督「そうですね...う~ん、そうですね。もちろんプレッシャーもね、ありますし、選手たちは本当に1年間、最後までよく頑張ってくれたと思います」-この日は序盤から苦しみながら7回に同点に追いついたが、全体的に、あと1本が出なかった三浦監督「何とか食らいついていったんですけどね、相手の方が上でした」-先発した今永が立ち上がりに苦しみながらも粘って試合をつくった三浦監督「(失点は)ソロ2本だけですけども、本当に気持ちを込めて元気にやってくれていました」-連敗という形になったが、勝敗を分けたポイントは三浦監督「いろいろありますけどね、自分の責任だと思います。もう少しというところ。攻撃も守りも、あります」-7回から登板した上茶谷投手のイニングまたぎの選択は延長戦を見据えたもの?三浦監督「イニングまたぎは(7回の1イニングを9球で投げ終えた)球数もそうですけど、状態がいい投手、いい状態の選手をどんどん使いながら、そういうのを含めてですね」-1点差に迫った7回1死一、三塁の攻撃では、代打ソトのカウントが1-1となってから三塁走者に代走知野を起用。どうしても1点を取ろうというところだった?三浦監督「そうですね」-ソトの打席の途中での代走起用となったが三浦監督「途中でも。はい」-来季へ向けて、チームに足りない部分は三浦監督「いっぱいあると思うんでね、これからです。このオフ、しっかりと考えてつなげていきたいと思います」-試合後、選手たちに何か話はしたか三浦監督「はい。今、言ったことを話しましたし、しんどい時でも毎試合、毎試合、気持ちを新たにグラウンドに立ってプレーしてくれましたから。それを結果に結びつけられなかったのはやっぱり、申し訳なかったなと思います」-第3戦で先発予定だったバウアー投手には、何か声をかけた?三浦監督「明日、登板機会をつくれなくて申し訳なかったという話をしました」-来季に向けて三浦監督「それも含めて、これからじっくりといろいろ考えて、振り返りながらやっていかないと、と思います。今日もマツダにたくさんのファンの方が最後まで応援してくれましたし、(パブリックビューイングが開催された)横浜スタジアムでも声援を送っていただいた。1年間、応援してくれたファンには感謝の気持ちでいっぱいですし、同時に、結果で応えられなくて申し訳なかったと思います」ロッテ-ソフトバンク 広島ファイナルS進出/CSファーストS第2戦速報

◆祭りは続く。広島新井貴浩監督(46)が「2023JERA クライマックスシリーズ セ」のファーストステージ突破に導いた。2-2の8回無死満塁で代打田中がDeNA上茶谷から決勝打を放った。第1戦に続いて接戦を制して2連勝。早めの継投、積極的な代打策と指揮官の采配に選手たちが応えた。75年に球団初優勝した同じ日に5年ぶりのファイナルステージ進出を決めた。阪神と日本シリーズ進出を懸けた戦いは18日に始まる。代打田中が初球を引っ張った打球は一、二塁間をライナーで破った。同点の8回無死満塁。新井監督が送り込んだ代打策が、ファイナルステージへの扉をこじ開けた。2戦続けて終盤まで僅差の展開で、またも積極的采配が勝利に導いた。「ひと振りでよく決めてくれましたよね。経験値というか、ああいう場面は相手の方がピンチ。しっかりと積極的に仕留めてくれたのは、さすがだと思います」田中は昨季まで2年続けて2桁試合出場にとどまり、オフは大減俸を受け入れた。就任が決まったばかりの指揮官は「俺はまだ戦力で見ているぞ」と告げ、上を向かせた。春季キャンプでは「もともと強く引っ張れるヒットゾーンを持っている」と言葉だけでなく、直接指導も交えて感覚を取り戻させた。輝きを取り戻し、この日は勝利を決定づける"戦力"となった。田中だけではない。6回1死三塁からは、3安打投球の森下から大道にスイッチ。結果を気にせず腕を振ることを求められた右腕は、大田、牧という中軸を力で押してフライアウトとした。その裏には、技術指導に打席での考え方を説いた末包が代打弾。導き、自信を持たせ、輝く場所を与えた選手たちが持っている力を最大限に発揮した。初回に先制ソロを放っていた西川には終盤、2度の無死一、二塁で犠打のサインを出し、4番堂林にも代打を出した。短期決戦仕様のタクトを振るい、2試合で計40選手を起用。言い続けてきた「全員野球」でファイナルステージ進出だ。CS初戦直前、選手に伝えた「北島三郎さんでいくよ。"まつりだ、まつりだよ~"」という言葉通り、マツダスタジアムはお祭り騒ぎとなった。真っ赤に揺れるスタンドに、新井監督は誓った。「今年のスローガンでもある、がむしゃらに。カープの全員野球で、高校球児のように戦ってきたいと思います」。阪神が待つ聖地甲子園でも、明日なき戦いを貫いていく。【前原淳】新井監督と甲子園 ルーキーイヤーの99年、7月4日阪神戦で代打本塁打を放ち、1年目にして甲子園で本塁打を記録。08年の阪神移籍後は、同年4月30日ヤクルト戦でサヨナラ弾を放つなど、甲子園でサヨナラ安打は通算3本マーク。12年7月29日DeNA戦では弟の良太と、史上3組目となるアベック本塁打を記録した。阪神在籍7年では通算369試合、28本塁打、打率2割6分7厘。広島時代も含めると468試合、35本塁打、2割5分9厘だった。なお、広島工時代には甲子園に出場していない。▽広島西川(初回に先制ソロを放ち、6、8回と2打席連続で犠打)「短期決戦はなんとか塁を進めて、ワンチャンスをものにできた方が優位には進められる。だからバントは重要になってくる。こっちも準備していたので、なんとか成功できてよかった」

◆祭りは続く。広島新井貴浩監督(46)が「2023JERA クライマックスシリーズ セ」のファーストステージ突破に導いた。2-2の8回無死満塁で代打田中がDeNA上茶谷から決勝打を放った。第1戦に続いて接戦を制して2連勝。早めの継投、積極的な代打策と指揮官の采配に選手たちが応えた。75年に球団初優勝した同じ日に5年ぶりのファイナルステージ進出を決めた。阪神と日本シリーズ進出を懸けた戦いは18日に始まる。公式戦2位の広島が2連勝で1Sを突破。広島はリーグ優勝した16~18年にファイナルSに出ているが、1Sを突破して進出するのは13年以来10年ぶり。また、セ・リーグでは16年から3位球団のファイナルS進出が続いており、2位球団の突破は15年巨人以来8年ぶりだった。新人監督の1S突破は昨年の藤本監督(ソフトバンク)がいるが、セ・リーグでは11年小川監督(ヤクルト)16年ラミレス監督(DeNA)19年矢野監督(阪神)に次いで4人目。過去3人はいずれも2勝1敗で、無傷で突破は新井監督がセ・リーグ初。

◆DeNAが、広島に連敗を喫し、2年連続でCSファーストステージ敗退が決まった。先発今永がソロ2発を浴び、6回途中2失点で降板。7回に関根の適時打と代打ソトの犠飛で同点に追いついたが、上茶谷が回またぎの8回に決勝打を浴びた。三浦監督は「何とか食らいついていったんですけど、相手の方が上でした」と悔しさをにじませた。勝負どころでのミスが、明暗を分けた。同点の8回無死一塁、大田が犠打できず、ヒッティングに変更で空振り三振。後続も打ち取られ、直後の8回に無死一、二塁から上茶谷が犠打野選でチャンスを広げられ、試合を決める2点を奪われた。三浦監督は「(勝負のポイントは)いろいろありますけど、自分の責任だと思います」と背負った。故障から驚異的な回復力で、第3戦に先発予定だったバウアーの勝負手も出せず、三浦監督は「明日登板機会を作れなくて、申し訳なかった」とバウアーに謝罪した。わずかな可能性にかけ、懸命なリハビリで日本シリーズでの復帰を目指した佐野の思いにも応えられず。25年ぶりの日本一の夢は、来季へと持ち越された。【久保賢吾】

◆広島・矢崎拓也投手(28)が体調不良のため新型コロナウイルス感染拡大防止特例の対象選手として出場選手登録を外れた。14日の第1戦では1─2の七回に登板し13球を投げ1回無安打無失点に抑えていたが、無念の離脱となった。代わって、アドゥワ誠投手(25)が代替指名選手として登録された。

◆始球式では広島元監督の〝ミスター赤ヘル〟山本浩二氏(76)と広島の元主砲で現在は米大リーグ、カブスに所属する鈴木誠也外野手(29)の〝対決〟が実現した。背番号「8」のユニホーム姿の山本氏のワンバウンド投球を鈴木が豪快にスイングして球場を盛り上げた。山本氏は「ぶつけてやろうと思ったけどそこまでのボールじゃなかった」とユーモアたっぷりに語り、鈴木は「緊張したッス。まだ震えている」と笑った。この対決はサプライズで試合前に新井監督が鈴木に打診して実現した。

◆広島・西川龍馬外野手(28)が先制ソロを放った。「3番・左翼」で出場し、一回2死走者なしでDeNA先発・今永のフルカウントからの8球目の甘く入った直球を右翼席に運び、「思い切っていきました。良い先制点になった。引き続きどんどん点を取って頑張ります」と振り返った。チームは引き分け以上でCSファーストステージ突破が決まる。

◆DeNAのトレバー・バウアー投手(32)が15日、マツダスタジアムで軽めの調整をこなした。第3戦の先発を任され、第2戦でチームが勝利した場合に備えた。「一番大事な試合を任せてもらえて意気に思っています。監督、選手、コーチ、スタッフの皆様から本当に大きな期待を寄せられているというのは、ひしひしと感じていますし、自分自身大舞台に投げられることは何よりの喜び。そういう場面で投げられることに感謝してベストを尽くしていきたいと思います。こういう試合に投げるために野球をやっているんだと思います」とチームの第2戦勝利を願い、集中を高めた。バウアーは8月下旬に右腸腰筋遠位部負傷の影響で戦線離脱。リハビリ期間を要すため今季中の復帰は不透明だったが、CSに間に合わせた。3度のライブBP(実戦形式の投球練習)はこなしたが、約6週間ぶりの実戦となる。「前回のライブBPは序盤の一、二回は制球に苦労したが、後半になるにつれて徐々にアジャストできた。調子が悪くてもいい投球ができる調整というのはできた」と自信を見せた。

◆広島・末包昇大外野手(27)が中押しのソロ弾を放った。1点リードの六回先頭で代打出場。DeNA先発・今永の1ボールから2球目のチェンジアップを左翼席にたたき込んだ。森下、大道の好投に応える一撃に「何とか塁に出ようと積極的にいきました。最高の結果になってよかった」と胸を張った。14日の第1戦は「6番・右翼」で出場して3打数無安打。この日の試合前、オフに自主トレをともにした鈴木誠也(カブス)が始球式後に「あいつの打席はあんまり見ていない。たこ焼きを食べていた」と辛口コメントしていたが、インパクトを残した。試合は七回にDeNAが2―2の同点に追いついた。広島は勝つか、引き分けでクライマックスシリーズ(CS)ファーストステージ突破が決まる。

◆2位広島が3位DeNAに連勝し、18日開幕のCSファイナルステージ進出を決めた。同点の八回、連打と犠打野選で無死満塁とし、代打・田中広輔内野手(34)の右前打で勝ち越し。さらに秋山翔吾外野手(35)の左犠飛で加点した。試合は西川龍馬外野手(28)、末包昇大外野手(27)のソロで広島が2点を先取。しかしDeNAは六回、連打と犠打で迎えた1死二、三塁の好機で、関根大気外野手(28)の左前打と代打のネフタリ・ソト内野手(34)の中犠飛で同点としたが、追い越せなかった。10年ぶりにファーストステージを突破した広島はリーグ優勝の1勝のアドバンテージを持つ阪神と甲子園で激突するファイナルステージに向かう。

◆広島が対戦成績を2勝としてCSファーストステージ突破を決めた。18日からのファイナルステージに進出し、リーグ優勝の阪神と対戦する。同点の八回、無死満塁で代打・田中広輔内野手(34)が決勝の右前適時打を放った。ヒーローインタビューは以下の通り。ーーバットで見事な結果を残されました「ありがとうございます」ーー大観衆からの大声援を聞いてどうですか「何回聞いてもうれしいですね」ーー八回ノーアウト満塁での出場でした「あの場面関係なく、初回からチーム全員で戦って、みんながつないでくれていたので、たまたま僕がそこで、かえしただけであって、本当にみんなでつかんだ勝利だと思います」ーー見事な初球打ちでした「初球振ると決めて入ったので、それがいい結果になってよかったです」ーー一塁で何度もガッツポーズ「本当にうれしくて、気持ちが爆発してしまいました」ーーチーム一丸の見事な2連勝「まずファーストステージを突破という目標でやってましたので。これから甲子園に行って戦いが続くので、変わらない声援をお願いします」ーー広島に戻ってくるための戦いでもあります。ファイナルステージへの意気込みを「必ず戻ってきます。応援よろしくお願いします」

◆?レギュラーシーズン2位の広島がCSファーストステージ(S)を2連勝で突破。ファーストSを勝ち上がったのは、2013年(公式戦3位、連勝突破)以来10年ぶり2度目。ファイナルSで戦うのは13、16-18年に次いで5年ぶり5度目。16、18年は日本シリーズ進出、13、17年は敗退と突破率は50%。?2位球団の突破は昨年のソフトバンクに続いて通算16度目。セでは15年の巨人以来8年ぶり7度目。?無傷の2連勝でファーストS突破は昨年のソフトバンクに続いて通算14度目。セの2位では07年の中日以来16年ぶり2度目。同年の中日は第2ステージも3連勝と無傷でCSを勝ち上がり、日本シリーズでは日本ハムを相手に3勝1敗で迎えた第5戦にポストシーズン初の山井-岩瀬による継投での完全試合で締め日本一となった。?末包が六回に代打本塁打。プレーオフ、CSでの代打本塁打は19年ファーストS第2戦のDeNA・乙坂智(サヨナラ弾)以来4年ぶり15人目(16本目)。広島の選手では13年ファーストS第1戦の岩本貴裕以来10年ぶり2人目。

◆セ・リーグ2位のDeNAは2連敗で2年連続でクライマックスシリーズ(CS)ファーストステージ敗退となった。第1戦で2得点だけだった打線がこの日も苦戦。0―2の七回に同点としたが、勝利しか許されない一戦で一度もリードを奪えなかった。三浦大輔監督(49)は敗戦の責任を背負い込んだ。試合後の主な一問一答は以下の通り。――及ばなかった「もちろん悔しさもありますし、選手たちは1年間本当によく頑張ってくれたと思います」――シリーズで打線が低調「何とか食らいついていったんですけどね。相手の方が上でしたね」――今永が六回途中2失点「ソロ2本だけですけど、本当に気持ち込めて1球1球投げてくれました」――勝敗分けた点「いろいろありますけど監督、自分の責任だと思います。もう少しというところが攻撃も守りもあったと思います」――試合後選手には「どんな時でも、しんどい時でも毎試合気持ちを新たにグラウンドに立ってプレーしてくれましたから。それを結果に結び付けられなかったのは申し訳なかったなと思います」――バウアーは登板なしに終わった「明日、登板機会をつくれなくて申し訳なかったという話はしました」――来季へ向けて「それも含めてこれからじっくりといろいろ考えながら。振り返りも必要ですし、やっていきたいと思います。きょうもマツダにたくさんのファンの方が詰めかけてくれて応援してくれましたし、横浜スタジアムでもああいう形で声援を送って頂いた、1年間応援してくれたファンの方に感謝の気持ちでいっぱいですし、同時に結果で答えられなくて申し訳なかったなと思います」

◆今季限りで引退するDeNAの藤田が九回の先頭打者で代打出場した。栗林に対して初球から振っていき、5球目のフォークボールで右飛に倒れた。CS敗退が決まったため、これが現役最後の出番となり「悔しい結果になったけれど、CSまでプレーできて幸せ。幸せな野球人生だった」と感慨に浸った。2005年に横浜(現DeNA)に入団。楽天での活躍を経て昨季復帰した。「ベイスターズは強くなっていかないといけない。僕も一から野球を勉強して、力になりたいと思う」と愛着を口にした。

◆DeNAの今永昇太投手は15日、CSファーストステージ敗退後に報道陣の取材に応じ、ポスティングシステムを利用しての米大リーグ挑戦について「まだ何の話し合いもしていない。今の自分の気持ちではまだ分からないというところ」と冷静に話した。かねてメジャーへの関心を球団には伝えており、米国でも今オフの移籍がうわさされている。萩原龍大チーム統括本部長は「シーズンが終わってから考えるということで、それを待っている。話し合いは続けていく」と現状を語った。また、萩原本部長は今季加入したトレバー・バウアー投手の去就についても言及。今後本格的に残留交渉を進めていくとし「去年もわれわれの中では今までにない斬新な契約の提示をした。できる限りの手段をとって、契約を結び付けたいと思っている」と話した。

◆DeNA・牧秀悟内野手(25)は2試合で9打数1安打。内野への弱い飛球が目立った。今季は103打点でタイトルに輝いたが、CSでは打点ゼロ。「全然、戦力にならずチームに迷惑をかけた」を責任を背負った。来季に向けて「何か足りない部分があると思う。優勝するために秋からやっていきたい」と言葉を絞り出した。

◆DeNAは15日、本拠地の横浜スタジアムで行われたクライマックスシリーズ(CS)ファーストステージ、第2戦(マツダ)のパブリックビューイングの来場者数が5490人だったと発表した。前日14日の第1戦のパブリックビューイングでは、日本シリーズに進出した2017年を上回る球団史上最多の1万3271人の来場者数を記録。2試合とも土、日曜日のデーゲームで、計1万8761人がハマスタを訪れ、広島で戦うチームへ熱い声援を送った。

◆真っ赤に染まったマツダスタジアムで新井ファミリーが躍動した。2連勝で5年ぶりのCSファイナルステージ進出を決めた。試合後にグラウンドで行われた出陣式で広島・新井貴浩監督(46)がマイクの前に立ち、宣戦布告した。「甲子園では、今年のスローガンでもありますが、ガムシャラに、全員野球で、高校球児のように戦っていきたい」その言葉を体現するような戦いぶりだった。七回に中崎とターリーがつかまって2─2とされたが、慌てない。八回に先頭の菊池、野間の連打で一、二塁とし、西川の犠打は投手の野選を誘い満塁。ここで代打・田中を送り、34歳のベテランは右前適時打で期待に応える。1死後、秋山の犠飛でリードを広げ、九回は守護神・栗林が締めた。この日は1975年の後楽園でのリーグ初Vから48回目の記念日だった。14日の第1戦の延長十一回サヨナラ勝ちの勢いのまま2連勝でファーストステージを突破し指揮官は「特別な日にファイナル進出を決められてうれしい。OBも喜んでいると思う」と笑った。粋な演出で本拠地を赤く染めた3万1059人をおもてなしした。試合前、激励にきたOBで米大リーグ、カブスの主軸を務める鈴木誠也にサプライズ。元広島監督の山本浩二氏の始球式で打席に立つことを提案した。山本氏のワンバウンド投球を鈴木がフルスイングで空振りすると、スタンドは大盛り上がり。一日を通じて新井監督のタクトがさえ渡った。「失うものはない。どんどん攻めていきたい」次は11・5ゲーム差で独走Vを許した古巣・阪神との決戦。下克上で84年以来の日本一をつかむ。(柏村翔)

◆試合後の出陣式の冒頭、広島・新井貴浩監督(46)が「私の前に選手を代表して今日もナイスピッチングでした最優秀中継ぎ投手、島内より皆様に一言御礼を申し上げます」とパス。突然の指名に島内颯太郎投手(27)は「えー」と動揺したが、指揮官の耳打ちの後「まずは本日応援ありがとうございました。しっかり甲子園でも勝ってマツダスタジアムに帰ってきます」などとあいさつ。息の合った?プレーに拍手が起こった。

◆セ・リーグ3位のDeNAは2連敗で、2年連続のクライマックスシリーズ(CS)ファーストステージ敗退。右腸腰筋遠位部損傷から驚異的な回復を見せ、第3戦に予告先発として発表されていたトレバー・バウアー投手(32)の復帰登板は幻となった。来日1年目の今季は5月の1軍デビューながら、中4日で登板を重ねるなど異次元の投球で10勝をマーク。去就に注目が集まる右腕について、萩原龍大チーム統括本部長は「本人から、シーズンが終わってから考えたいという意向を受け取っていますので、これから本格的に交渉していきたいと思います」と現状を明かした。入団時、個人ファンクラブの開設や自身のアパレルブランドとの提携などを条件に契約にこぎつけた背景もあり、萩原本部長は「彼らもクリエイティブな発想は大歓迎だと聞いているので、できる限りの手段を取って契約に結び付けたい」と流出阻止へ全力を尽くす構えを見せた。

◆DeNAは勝利が条件の第2戦で一度もリードを奪えず、広島に2連敗。2年連続でクライマックスシリーズ(CS)ファーストステージで敗退となった。三浦大輔監督(49)は「選手は1年間よく頑張ってくれた。結果に結び付けられなかったのは申し訳なかった」と沈痛な表情で責任を背負い込んだ。第1戦に11イニングで2得点だった打線は、この日も広島投手陣に苦戦。0―2の七回に同点としたが勝ち越しはできず、八回にイニングまたぎとなった上茶谷が2失点を喫した。「何とか食らいついていったが、相手の方が上でしたね」と指揮官は認めるしかなかった。シリーズを通じ、攻撃では犠打を多用し走者を進塁させることを重視したが、一方で連打する機会が減り、絶好機が少なかった。右手有鈎骨を骨折した佐野を欠く中で、牧は2戦で9打数1安打、打率・111と低調。チーム全体でこの日は長打が1本だけ。広島投手陣に圧力をかけることができなかった。最多勝の東、最多奪三振の今永を先発に立てての連敗に「このオフ、じっくりと(課題を)考えてつなげていきたいと思います」と指揮官。2年連続のAクラスを維持しつつも、さらなる上を見据えた。(横山尚杜)

◆勝敗を分けたのは継投。DeNAベンチは、あらかじめ立てたゲームプランニングに、迷いが生じたように映った。七回に起用した右腕・上茶谷が八回も続投。クローザーだった森原の復帰後の状態に確信が持てなかったのか。いずれにしても、負けられない超短期決戦のイニングまたぎは、さすがに厳しい。上茶谷が連打と犠打野選で無死満塁のピンチを招き、代打に左の田中を送られても、なお続投で、右前タイムリーを浴びた。続く左の小園、秋山には左腕・石川を投入しただけに、悔いの残る結果か。とにかくこの2戦の継投は、後手後手に回った感がある。攻撃面でも、八回無死一塁で3番・大田に送りバントを命じたが、大田の今季の犠打は「0」。やはり...というべきか、ファウル2つで最後は三振。広島の3番で、先制本塁打も放った西川が、六回と八回に送りバントを決めたのとは対照的。1点を守り切る継投と、1点を奪いにいく攻撃。執念の差ともいえる。広島は十分に2位の意地を見せた。ほぼフル稼働したブルペン陣もファイナルまで2日間、日程が空く。先発陣がより踏ん張って、阪神に挑んでもらいたい。(サンケイスポーツ専属評論家)

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