楽天(★0対5☆)ロッテ =リーグ戦25回戦(2023.10.10)・楽天モバイルパーク宮城=
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ロッテ
0101001205911
楽天
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勝利投手:小島 和哉(10勝6敗0S)
敗戦投手:則本 昂大(8勝8敗0S)

本塁打
【ロッテ】安田 尚憲(9号・4回表ソロ)

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◆ロッテがクライマックスシリーズ進出を決めた。ロッテは2回表、岡の適時打で先制する。その後、4回に安田のソロで加点すると、8回には佐藤都の2点適時打が飛び出し試合の大勢を決めた。投げては、先発・小島が7回無失点。粘りの投球で自身2年ぶりの10勝目を挙げた。一方の楽天は、序盤の好機で1本が出ず試合の主導権を握れなかった。

◆楽天-ロッテ戦は9日の試合が雨天中止となり、今日10日に開催。楽天が今季、天候で中止となった翌日の試合結果は、4月16日ソフトバンク戦3-6、26日ソフトバンク戦2-4、5月20日ロッテ戦1-6、6月3日ヤクルト戦5-9、8月10日ソフトバンク戦4-11、13日オリックス戦0-1と6戦全敗。今日先発の則本昂大は5月20日ロッテ戦でスライド登板も、6回途中5失点で黒星。今季2度目のスライド登板ではチームを勝利に導けるか。

◆楽天小深田大翔内野手(28)の単独盗塁王ゲットのカギは馬刺し!?小深田は今季最終戦を前に、36盗塁でリーグトップタイ。前日、一足先に全試合を終えたソフトバンク周東と並び、自身初の盗塁王を確実としている。ただ、7日のソフトバンク戦で三塁守備の際に味方野手と交錯。その後、途中交代した。この日の試合前、小深田の足のコンディションを問われた石井監督は「大丈夫です。なんか、馬刺しを足に付けたんじゃないですか。憶測ですよ(笑い)。(雨で中止となった)昨日の休みで、すごく大きくリカバリーしたのかなと思います」と、冗談混じりに問題なしを強調した。1盗塁でもすれば、単独でのタイトルとなる。試合前の練習を終えた小深田は「そこはあまり気にせず、走りたいなと思います」と意欲を見せた。

◆レギュラーシーズン最終戦で勝った方がCS出場を決める(引き分けならロッテ)大一番は、午後6時開始の予定が遅れることになった。雨でグラウンド整備に時間を要するため。午後5時半に場内にアナウンスされた。新たな試合開始時間は未定。午後5時半現在、雨が降り続いている。マウンドや各ベース周りにはシートが敷かれたままだ。

◆レギュラーシーズン最終戦で勝った方がCS出場を決める(引き分けならロッテ)大一番は、雨で試合開始が30分遅れる。午後6時開始予定だったが、雨でグラウンド整備に時間を要するため、午後5時半に開始が遅れることがアナウンスされた。午後6時、係員がグラウンドに現れ、マウンドや各ベース周りに敷かれたシートの撤去作業を開始。午後6時5分、同30分開始予定とアナウンスされると、スタンドのファンから拍手が起きた。

◆ロッテはルイス・ペルドモ投手(30)の登録を抹消した。球団によると、右肩の張りを訴えているという。来日1年目の今季は1勝3敗41ホールドで最優秀中継ぎ投手賞が確定している。絶大な信頼を得てきただけに、レギュラーシーズン最終戦でCS出場を争う楽天との決戦を前に衝撃が走った。代わって東妻勇輔投手(27)を1軍登録した。

◆/千葉に帰るために\レフトポール直撃安田尚憲がソロホームラン?プロ野球(2023/10/10)??楽天×ロッテ??Live on DAZN#DAZNプロ野#chibalotte pic.twitter.com/oX8CHDkjHZ

◆降雨のため30分遅れでスタート。不穏な雰囲気を変えたのは、ロッテ岡大海外野手だった。0-0の2回1死から山口が三塁線を破る二塁打を放つと、岡が楽天先発則本の146キロ直球に詰まりながらも、右前に先制適時打を落とした。「とにかく今日を勝つために打席に立ってます。まずは先制出来て良かったです」。シーズン最終戦でのCS争い直接対決の主導権を握った。雨天中止で仕切り直しの一戦も、試合前から雨空。練習も室内に移動した。アップ後、吉井監督がスタッフを含めた選手全員を集めた。中心に立った指揮官は「緊張するのは当たり前。しない方がおかしい。我々は戦うのみ。自分たちの出来ることをやってください」。人間心理を交えながら伝えた。そして最後に、「安田、ひと言」。春季キャンプから冗談なども含めて声をかけて寄り添ってきた愛弟子を指名した。安田は「ONE TEAMで頑張りましょう。さあ、行こう」。だが、少し声が小さかったため、仲間の反応は薄く沈黙。"空振り"で"打ち直し"。再び、「チーム一丸となって戦って勝ちましょう。さあ、行こう!」と声を張り上げて盛り上げた。その安田が満員の楽天ファンを沈黙させた。4回2死走者なしで、2-2からの6球目。151キロ外角直球を捉えると、高く上がった打球は左翼ポールに直撃した。キャリアハイの9号ソロ。「追加点を取りたかったので、とにかくなんとかしたかった。きれるかなと思ったのですが、ホームランになってくれて良かったです」。右翼席でともに戦うロッテファンからの大歓声を浴びた。先発の小島も初回1死満塁で岡島を遊ゴロ併殺に仕留めて乗り切った。4回2死三塁でも太田を内角直球で空振り三振。豪快なガッツポーズを繰り返す気迫の表情を見せた。

◆/駆け抜けた\終盤に貴重な追加点荻野貴司がタイムリー内野安打?プロ野球(2023/10/10)??楽天×ロッテ??Live on DAZN#DAZNプロ野球#chibalotte pic.twitter.com/ufpfnblA3s

◆楽天は今季最終戦に敗れ、2年ぶりのCS出場はならなかった。勝った方がCSを決める大一番。先発の則本は6回3安打2失点と奮闘したが、打線がロッテ先発の小島を打ちあぐねた。初回、安打と四球と敵失で1死満塁の先制機をつくったが、岡島が遊ゴロ併殺に倒れた。5回には村林が二ゴロ併殺。さらに、6回には再び岡島が二ゴロ併殺。走者を出しても併殺打を重ね、ホームが遠かった。この日は雨で試合開始が30分遅れたが、スタンドは熱気にあふれた。びっしりファンが詰めかけた。試合前、石井一久監督(50)は「ファンの皆さんの応援を背に選手が躍動して頑張れると思う。力強い応援だと思います」と感謝した。ただ、最後の最後で投打がかみ合わず、ファンの応援に応えられなかった。楽天の23年シーズンは70勝71敗2分け、借金1の4位で終わった。

◆ロッテがレギュラーシーズン最終戦となった楽天とのクライマックスシリーズ(CS)出場権争い直接対決に勝ち、2位での進出を決めた。14日開幕のCSファーストステージは本拠地ZOZOマリン開催をつかみとった。2回1死から山口航輝外野手(23)が三塁線を破る二塁打で出塁すると、岡大海外野手(32)が詰まりながらも右前に落とし先制適時打を放った。4回には安田尚憲内野手(24)が左翼ポール直撃の9号ソロで追加点。7回にも2死一、三塁から荻野の投手強襲適時打、8回には2死満塁から佐藤都志也捕手(25)の左中間2点適時二塁打でリードを広げた。先発の小島和哉投手(27)も7回無失点の好投で、自身2年ぶりの10勝目を挙げた。一時は首位に立ち、貯金も最大13。1974年(昭49)以来49年ぶりの勝率1位での優勝も期待されたシーズンだっただけに、まさかの失速。大混戦となったCS争いだったが、なんとか2位を死守した。今季限りで引退するアナウンス担当の谷保恵美さんの"アンコール"も決まった。新たに吉井理人監督(58)を迎えた今季だったが、10年ぶりに首位で交流戦に突入するなどスタートダッシュに成功した。1度は開幕投手に指名した石川歩投手(35)、昨季盗塁王の高部瑛斗外野手(25)の投打の主力に期待を寄せていた2人がシーズンを棒に振ったが、小島和哉投手(27)と西野勇士投手(32)がともに交流戦前に5勝。佐々木朗希投手(21)も5月5日のソフトバンク戦で右手中指に出来たマメの影響で約3週間離脱したものの4勝を挙げた。救援陣も益田直也投手(33)、坂本光士郎投手(29)、横山陸人投手(22)らに加え、新戦力の沢村拓一投手(35)、西村天裕投手(30)、ルイス・ペルドモ投手(30)らも活躍。投手力は抜群の安定感だった。打線も支配下登録の野手32人中、1軍先発出場がなかったのはケガの高部を含み3人のみ。1軍登録即スタメンの選手が活躍するなど、選手の特徴や状態、投手との相性などを考慮し、相手に合わせて打線の特色を変える「カメレオン打線」は143試合で142通りの先発オーダーを組み、吉井監督は総力戦で結果を導いてきた。だが、オールスター以降は27勝37敗1分けと大きく負け越した。要素は2つ。165キロ右腕・佐々木朗の離脱と、9月下旬の体調不良者続出は痛手だった。佐々木朗は7月25日に左脇腹肉離れで登録抹消。当初は指揮官が全治約2カ月と見通しを明かしていたが、想定より早く9月10日オリックス戦で48日ぶり復帰登板。だが、復帰3戦目の先発予定だった同24日に発熱などの体調不良で回避し抹消され、シーズン中の復帰は間に合わず。後半戦は2戦登板で0勝に終わった。また、9月22日以降に体調不良による「特例2023」での抹消は11選手に及んだ。CS争い激化中の9月下旬に今季ワースト7連敗を喫したことも大きく響いた。それでも10月は5勝2敗と巻き返し、本拠地開催の2位でCS出場権をつかんだ。▽ロッテ吉井監督(勝って2位でのCS進出に)「せっかくつかんだCSのチャンスなので、1番最後まで行けるように全力を尽くします」▽ロッテ荻野(7回に投手強襲適時打)「みんなが必死につないでくれたチャンスの打席で、何とか追加点が取れてよかったです」

◆楽天浅村栄斗内野手(32)が自身3年ぶり2度目となる本塁打王のタイトルを獲得した。この日はノーアーチに終わったが、ロッテ・ポランコ、ソフトバンク近藤と並ぶリーグトップタイの26本塁打を記録した。チームの勝利を追い求めた結果の栄冠だ。5日の日本ハム戦で26号ソロを放った際、「CS出てタイトルとるのと、Bクラスでタイトルとるのでは全く意味が違う」と当然のように言った。この日もCS出場最後の1枠をかけたロッテとのガチンコ勝負。4番として戦い抜いた。9月14日のオリックス戦では、パ・リーグ最多記録を更新する1144試合連続出場を達成。歴史に刻むタフさで獲得したタイトルでもある。▽楽天浅村(3年ぶり2度目の本塁打王)「いろんな事にチャレンジして、最後、タイトル争いするところまで行きました。取れたことにはうれしく思いますけど、勝ってAクラスに入りたかった」パ・リーグの本塁打王はロッテ・ポランコ、ソフトバンク近藤、楽天浅村の3人で分け合った。同一シーズンに3人の本塁打王は、2リーグ制後初めて。1リーグ時代の36年秋に藤村富美男(タイガース)、山下実(阪急)、古谷倉之助(金鯱=各2本)、43年に岩本章、加藤正二、古川清蔵(いずれも名古屋=各4本)が分け合ったのに次ぎ80年ぶり3度目となった。なお、26本以下の本塁打王は60年藤本勝巳(阪神=20本)以来63年ぶり。

◆ロッテのグレゴリー・ポランコ外野手(32)が、本塁打王を獲得した。楽天浅村、ソフトバンク近藤と26本塁打で並んでいたが、試合のあったポランコと浅村はともに本塁打はなく、3人がタイトルを受賞した。ロッテでの本塁打王は1986年(昭61)に50本塁打を放った落合博満以来37年ぶり。外国人では1977年(昭52)の34発レロン・リーまでさかのぼる。ポランコは、巨人に在籍した来日1年目の昨季24本塁打を上回る成績を残した。シーズン終盤から「落合さんの名前は聞いたことがあります。ホームランキングはうれしいんですけれど、チームの勝利に貢献出来ることが1番大事だと思っているので、そちらを意識しています」と、本塁打数以上に打点などでの貢献にこだわってきた姿勢が結実した。▽ロッテ・ポランコ(本塁打王獲得に)「どんなバッターもホームランキングを目標にやっていると思うので、僕がとれたことは本当にうれしい。チームが変わったことは自分にとって分岐点になったと思いますし、打撃コーチ陣に助けてもらってしっかりアジャスト出来た良い1年だったと思います。これからもこの成績を続けていけるようにしたい。今集中することはクライマックスシリーズ。勝っていかないといけない」パ・リーグの本塁打王はロッテ・ポランコ、ソフトバンク近藤、楽天浅村の3人で分け合った。同一シーズンに3人の本塁打王は、2リーグ制後初めて。1リーグ時代の36年秋に藤村富美男(タイガース)、山下実(阪急)、古谷倉之助(金鯱=各2本)、43年に岩本章、加藤正二、古川清蔵(いずれも名古屋=各4本)が分け合ったのに次ぎ80年ぶり3度目となった。なお、26本以下の本塁打王は60年藤本勝巳(阪神=20本)以来63年ぶり。

◆ロッテが勝ち、2位で全日程終了。史上初となるCS進出をかけたチーム同士の最終戦直接対決を制した。ロッテのCS進出は2年ぶり。チーム最終戦に勝ってCS進出を決めたのは、08年日本ハム、10年ロッテ、11年西武、18年巨人、19年阪神に次いで6度目。リーグ最終日のCS決定は10年ロッテ、15年阪神(チーム全日程終了の3日後、広島の敗戦により進出)、19年阪神に次いで4度目となった。10年ロッテはリーグ最終日にオリックスを下して3位に滑り込み、CS、日本シリーズを勝ち抜いて日本一になっている。

◆パ・リーグの本塁打王は26本のロッテ・ポランコ、ソフトバンク近藤健介、楽天浅村栄斗の3人で分け合った。同一シーズンに3人の本塁打王は、2リーグ制後初めて。1リーグ時代の36年秋に藤村富美男(タイガース)、山下実(阪急)、古谷倉之助(金鯱=各2本)、43年に岩本章、加藤正二、古川清蔵(いずれも名古屋=各4本)が分け合ったのに次ぎ80年ぶり3度目となった。なお、26本以下の本塁打王は60年藤本勝巳(阪神=22本)以来63年ぶり。

◆楽天は今季最終戦に敗れ、2年ぶりのCS出場はならなかった。ロッテに完封負けを喫し、4位でフィニッシュ。試合後の本拠地最終戦セレモニーでマイクの前に立った石井一久監督(50)は、悔しさがあふれる震える声でファンにCS進出を逃したことを謝罪した。あいさつ全文は以下の通り。石井監督あいさつ今シーズンも、今日の試合を持ちまして全ての日程が終了しました。本当に1年、ありがとうございました。また、今日の試合敗れて、皆さんをCSにお連れすることできず、申し訳ありませんでした。このチームで、出だし3カ月、苦しい時を過ごしました。ただ、皆さんの声援のおかげでなんとか持ち直し、この1戦にこぎつけることができたんですけども、皆さんの応援、「この歌を背に(受け)今戦え」、僕はこの歌が大好きなんですけど、その声援を背に、選手は残り試合なんとか死に物狂いで、この1戦にたどり着いてくれたと思います。いろいろと応援ありがとうございました。また、本当に今日負けて、すごく悔しい思いです。選手も、そうです。この1戦の悔しさを胸に、また来年、選手、チームは一生懸命、悔しさを晴らすためにやっていきますんで、皆さん声援よろしくお願いします。今シーズンはありがとうございました。

◆ロッテが楽天とのCS争い最終決戦を制し、勝率わずか1毛差での2位進出を決めた。吉井理人監督(58)が期待をかけて叱咤(しった)激励してきた投打の愛弟子が大一番で結果を出した。開幕投手も任せた小島和哉投手(27)は、7回6安打無失点で10勝目。打線も安田尚憲内野手(24)が4回に左翼ポール直撃のソロを放つなど援護した。14日開幕のCSファーストステージ本拠地開催をつかみ、3位ソフトバンクと対戦する。小島が抑えた。粘った。ガッツポーズした。ほえた。マウンド上で闘志むき出しに先発し、7回を無失点に抑えて2位での進出をつかんだ。「最高の形で中継ぎにつなぐことが出来ました」。内容ではなく結果にこだわっていた言葉通りに、今季の命運を握る大一番でゼロを並べた。初回からいきなり修羅場を迎えた。安打、四球と仲間の失策で1死満塁。岡島をカットボールで遊ゴロ併殺に封じ、ピンチを脱した。開幕投手を任され、最終戦も託され、3年連続でチーム唯一の規定投球回を達成したエース左腕が、マウンド上で感情をむき出しにした。5、6回と連続で無死から安打走者を許しても、最後は併殺で斬った。「明日を良い1日に出来ればと思います」と臨んだシーズン最終戦で、最高の1日にした。みんなの笑顔の中心に立った。小島は勝利のメンタリティーを自身に注入している。「W杯を見てサッカーが大好きになりました。世界のサッカーも見るようになりマンチェスターCを応援しています」。イングランドのプレミアリーグ3連覇だけでなく、今年は欧州NO・1を決める欧州CLも初制覇した世界最高峰のクラブだ。「いただいてしまいました」。なんとマンC好きが届き、同クラブから「OJIMA 14」と背中に入った本物ユニホームが。小島のバッグには「マンCお守り」も揺れる。まずは頂点への挑戦権を得るCSへの"ゴール"を決めた。坂本、益田とつなぐ完封リレー。千葉で待つ今季限りで引退の本拠地アナウンス担当谷保恵美さんにも、たすきをつないだ。【鎌田直秀】▽ロッテ吉井監督(勝って2位でのCS進出に)「せっかくつかんだCSのチャンスなので、1番最後まで行けるように全力を尽くします」▽ロッテ荻野(7回に投手強襲適時打)「みんなが必死につないでくれたチャンスの打席で、何とか追加点が取れてよかったです」▽ロッテ佐藤都(8回2死満塁で左中間への2点二塁打)「とにかく1点でも多く追加点を取りたかったので、打てて良かったです。四球でも1点だと自分に言い聞かせ、落ち着いて打席に入れました」

◆ロッテが楽天との運命の「10・10」決戦を制し、2位でのCS進出を決めた。これによって14日からのCSファーストステージはZOZOマリンでの開催が決定。ロッテ名物アナウンス担当で、今季限りでの引退を表明していた谷保恵美さん(57)の"アンコール"も決定。X(旧ツイッター)のトレンドに「谷保さん」が上がり、SNSでも盛り上がりを見せている。Xでは「何よりも谷保さんの声をまだ聞けることがうれしい!」、「谷保さん!思いっきりお願いします!」など喜びの声が上がった。中にはあの「サブロ~~~」を模した「谷保さん、やめへ~~~ん!」という声も上がり、ファンの垣根を通り越して盛り上がった。

◆/谷保さんの引退はまだ早い\自力で掴んだ仙台発千葉行きロッテが2位でCSへ?プロ野球(2023/10/10)??楽天×ロッテ??Live on DAZN#DAZNプロ野球#chibalotte pic.twitter.com/V8OQRmsMFM

◆楽天田中将大投手(34)が試合後に、チーム復帰3年目となったシーズンを総括した。今季は24試合に先発して7勝11敗。防御率4・91はメジャー時代も含めて自己ワースト。日本球界では10シーズン目で初めての4点台に終わった。あと3勝に迫る日米通算200勝の大記録達成も、来季以降へお預けとなった。主な一問一答は以下の通り。-チームはリーグ4位で終了。率直な今の気持ちは田中将「う~ん、やはり悔しいシーズン。チームとしてももちろんそうですし、自分にとっても悔しいシーズンになってしまいました」-日本球界に復帰して以降も日本一というところへの強い覚悟を持って臨んでいるが、今季も届かなかった田中将「それは、もう自分の力もそうですし、足りないところがあるからだと思うので。自分自身、オフシーズンまたいろいろと見直して。今シーズンの中でも、いろいろ学んだことっていうのはあるので、それを来シーズン、自分自身の野球人生にしっかりつなげていけるようにと思っています」-シーズン前の春季キャンプで、この数年の中でもフォーム改造はすごく大きな変化だったと話していた。いろんなアプローチをしながら臨んだ今季の取り組みについて田中将「まあ目に見えて、いろいろ変えた部分もありますし。分かりづらいところも、まあいろいろ自分の中でトライして、あーでもないこーでもないと思いながらやってきましたけど。ま、これはしっかりと自分の中で、またオフシーズン、しっかりと軸というものを持って(取り組む)。そういう風に大きく変えるっていう必要が、やはりないようにしないといけないのが一番なので。今シーズンは、そういうところがすごく多かったですけど、それがやっぱ、自分の今の状態を表したと思うんで。でも、それが自分の中で今シーズンはベストだと思ってやってきたんで、それ自体に後悔はないですけど、でも、やはり自分自身の軸というものをもう1回しっかりと持ってやっていくことが、やはり大事だと思うんで、そこら辺をしっかりと整理してオフシーズンに入っていきたいなと思っています」-いろいろなアプローチの中で来季につながる点、ここが良かったという点は田中将「うーん、まあ自分の中で思うところ、そしてコーチやデータ班だったりといろいろ会話をしながら自分の中で答えを見つけていくっていう作業の繰り返しだったんで。その中で、もちろん良かったものもありますし。ただ、やはりこの世界、結果が付いてこないといけない部分はあるので。まあシーズンを通して残念なシーズンになってしまいましたけど、その中でも自分の中で得たものというのはあるので、自分自身は結果だけにとらわれすぎないようにしないといけない部分もありますし、そこら辺を整理して、またやっていきたいなと思っています」-楽天復帰後の3年間、先発ローテーションを守って今年もチームで2番目の投球回。そこは評価に値すると思うが田中将「いや、自分自身、そこを求められているわけではなかったと思うので、全然そういう数字だったからっていうのは、自分の中で自己評価するところではないかなと思います」-今季は24試合に登板して7勝11敗。結果としては、波もあったようにも見えたシーズン田中将「もう、波しかなかったですね、はい。そこは自分自身で、受け止めている部分もすごくありますし、まあやはり波がない投球が一番いいと思うんで、それはもう1回しっかりできるようにとは思っています」-記録について。4月に日本の1500奪三振、そして日米通算2500奪三振を達成した田中将「いろんな方々のサポートなくして、この数字はまずあり得ないですし。家族だったり、いろんな周りで、近くで支えてくれるもくれる人もそうですし、本当そういういろんな方々に感謝しています」-日米通算200勝は、来季へ持ち越し田中将「まず、マウンドにしっかり上がれるように準備したいと思います」-来季も楽天で、できれば仙台で、日米通算200勝の偉業を達成してほしいと思っている楽天ファンも多いと思うが、そのあたりの心境は?田中将「まあ、そこら辺に関しては、今終わったばっかりですけど、しっかり自分で考えないといけないなという風に思います」

◆勝てばCS進出という今季最終戦の大一番に敗れた楽天石井一久監督(50)が、試合後にロッテ戦の振り返りと監督就任3年目シーズンの総括を行った。主な一問一答は以下の通り。-まず、今日先発の則本は非常に気持ちの入ったピッチングで6回を投げきった石井監督「ノリ(則本)は本当に、できることをやってくれたと思います」-攻撃陣はチャンスをつくるも、あと1本が出なかった石井監督「ここで1本というところで出ていれば、まあ違う展開になったと思いますけど、それはもう結果なんで仕方ないです」-今日は雨で流れた代替試合でも満員御礼。ファンの声援について石井監督「もちろん、あの、やっぱり、なんて言うんすかね...あの、背中を押してくれる素晴らしい声援をしてくれたんで。そこでね、なんとか、その声援に恩返しするためにもね、今日勝ちたかったんですけど、こういう結果になって残念だと思います」-今季は一時の借金13から、ここまで立て直した石井監督「最初、出だし、やっぱり3カ月間っていうところは、すごく苦しい時をチームとしては過ごしたんですけど、そこからね、なんとかこういう1戦っていうところに、たどり着けたっていうことは、すごくみんなが頑張ってくれたかなと思います。ただ、その強いチームになっていくためには、その1試合の集中力っていうのを。今日みんなすごく集中して、試合には負けましたけど、集中してやってくれたと思うんで、その集中力をどれだけ143試合の中にしっかりと平均値を高く保てるかっていうとこが、強いチームと弱いチームの差だと思うんで。そこの部分かっていうところを、チームとして上げなきゃいけないのかなと思います」-最後は、これだけのプレッシャーのかかる試合を経験できたというのは選手にとっても大きい石井監督「まあ、あと1歩でも敗者は敗者なんで。そこは、なんですかね、ここまでなんとか来た、とかではなくて、やっぱりあと1歩足りなかったっていうところをしっかりとチーム全体、選手全員が感じて、次のアクションに移らないと生けないんじゃないかなと思います」-シーズン途中からチームが立て直せた部分では、小郷や村林らが出てきたことが大きかった石井監督「うん、まあ彼らが出てこなかったら、やっぱこういう戦いもできなかったと思うし。やっぱり、なんて言うんですかね、その敗者になった悔しさっていうのは、しっかりと次につなげるっていうことは。まあ当たり前に負けたらダメなので、その辺はなんて言うんですかね、村林にも言ったけど、この悔しさっていうのをしっかりと忘れずに、ワンプレー、ワンプレーやっていけば、積み重ねていけば、彼もいい選手になると思うし。彼だけじゃなくてチームとしても、いいチームになると思うんで。その辺をしっかり、クオリティーの高いものを持っていく材料というか、今日も僕たちがこう敗者になったことで見つけていかなくちゃいけないなと思いますね」-則本も立ち上がりから闘志を前面に出した投球石井監督「まあノリは本当に、この1年っていうか、成績で言えば、そこまで突出した勝ち星ってのは挙げられなかったけど、でも毎回、毎回試合をつくってくれて。今日はダメだったとか、今日は良かったっていうんじゃなくて、チームに毎回、勝ちに近いところで勝負させてくれたので、今日もそういうピッチングをしてくれたんじゃないかなと思います」-昨季同じ4位で終わったが、去年の4位と違ってチームとして成長できた部分は?石井監督「小深田にしても盗塁王を取れたっていうところだけではなくて、取れるだけの走塁技術っていうところが身についてきたし、小郷に関しては300打席以上立って1軍のピッチャーに対応できるようになってきたし。村林に関しては、今年から突然出てきて、そこから突然出てきただけじゃなくて沈まず、なんとか最後のシーズンの試合でも(スタメン)2番で名前があるし。まあいろいろ若い選手っていうのが底上げというところは、してくれたんじゃないかなと思います、チームは」-ここまで来て見えた課題というか、先ほど集中力の平均値と話していたが、足りなかった部分は?石井監督「集中してないわけじゃないんですけど、なんて言うんですかね、1試合目でも、30試合目でも、60試合目でも、90試合目でも、前も言ったんですけど、どんなに試合が進んでも、どんな最初の試合でも、最後の試合でも、やっぱり平均してみんなが、そこの試合に集中していくというか、このゲームを落とさないというか。その中で必ず落としていくゲームはあるんですけど、ただ落としたとしても、チームのモチベーションというか気持ちっていうのが高ければ高いほど、その勝敗には大きく関わってくるんで。そこを高くすることが、やっぱり強いチームになっていくために必要だし、強いチームとの差はそこだと思います。まあ、みんなは決して集中してないとかではないんですけど、そこはすごく大事なとこだなと思います」-今季の全日程が終了した。石井監督自身の来季の去就は?石井監督「僕? わかんないです」-この後に球団と話をする予定は?石井監督「わかんないです。ここで言わないよね?」

◆試合終了の瞬間、楽天則本昂大投手はグラウンドをじっと見詰めていた。初回を7球で3者凡退に抑えると、マウンドでほえた。気合十分で6回3安打2失点も、援護なく勝てなかった。CS出場を逃し「チームとして、うまくいかない時期の方が多かった。悔しいシーズンになりました。最後勝ちきれなかったところが僕たちの弱さかなと痛感しました」と率直に語った。

◆ロッテが楽天とのCS争い最終決戦を制し、勝率わずか1毛差での2位進出を決めた。吉井理人監督(58)が期待をかけて叱咤(しった)激励してきた投打の愛弟子が大一番で結果を出した。開幕投手も任せた小島和哉投手(27)は、7回6安打無失点で10勝目。打線も安田尚憲内野手(24)が4回に左翼ポール直撃のソロを放つなど援護した。14日開幕のCSファーストステージ本拠地開催をつかみ、3位ソフトバンクと対戦する。小島が抑えた。粘った。ガッツポーズした。ほえた。「初回からクローザーの気持ちで。まあ、やったことないんですけれど。1回、1回と思って投げた結果がゼロでいけた」。初回に安打と四球と仲間の失策で1死満塁。岡島をカットボールで遊ゴロ併殺に封じると試合を決めたかのように拳を握った。「CSを本拠地で出来るチャンスが首の皮1枚つながったので、余計プレッシャーもあった。余裕はないんですけれど楽しまなかったらもったいないと思って」。5、6回と連続で無死から安打を許したが、いずれも最後は併殺斬り。闘志むき出しに。だが、心は冷静だった。7回1死、左足がつった。普段なら黙って投げ続けたが、みずからタイム。命運握る一戦に救援陣がしっかり準備しているのを知ってるからこそ、自身の状況を確認した。続投決断。8回からは坂本、益田に託し、本拠地開催へのリレーをつないだ。「谷保さんを最後にはさせたくなかった。たくさんのファンの方に来てもらって盛り上げてもらいたい」。今季限りで引退するアナウンス担当の谷保さんへのたすきも渡した。試合前、吉井監督は選手、スタッフ全員を集めた。「緊張するのは当たり前。我々は戦うのみ。自分たちの出来ることをやってください」。最後に「安田、ひと言」。春季キャンプ初の対外試合で「4番」に指名し、翌日は「8番」でカツを入れた期待の星。安田は「ONE TEAMで頑張りましょう。さあ、行こう」。声が小さく、仲間の反応薄く沈黙。"空振り"で"打ち直し"。再び「チーム一丸となって戦って勝ちましょう。さあ、行こう!」と盛り上げた。その安田が満員の楽天ファンを沈黙させた。4回2死から151キロ外角直球を捉え、「きれるかなと思ったんですけれど、そのまま入って良かったです」。左翼ポールに直撃のキャリアハイ9号ソロ。「143試合目で順位の決まる緊張感のある試合だったので、良い経験になった。次のCSに向けて準備していきたい」。次はソフトバンクを沈黙させ、オリックスへの挑戦権に挑む。【鎌田直秀】▽ロッテ吉井監督(勝って2位でのCS進出に)「すごく自分が出来ることに集中してやってくれたんじゃないかなと思います。小島は本当にしっかりエースらしい投球をしてくれた。安田に関してはもっともっと頑張ってもらわなくてはいけない選手なので、頑張れ安田。せっかくつかんだCSのチャンスなので、1番最後まで行けるように全力を尽くします」

◆楽天の23年シーズンが終わった。勝てば2年ぶりのCS出場だったロッテ戦(楽天モバイルパーク)に敗れ、借金1の4位で終わった。試合後の最終戦セレモニー。石井一久監督(50)はファンに頭を下げ、チームとして来季の躍進を誓った。勝って、この瞬間を迎えられていたら...。満員となった本拠地で、楽天ファンの誰もがそう思ったはずだ。石井監督も同じ思い。マイクの前に立ち、一言一言かみしめるように言った。「今日の試合に敗れて、皆さんをCSにお連れすることできず、申し訳ありませんでした。このチームで出だし3カ月、苦しい時を過ごしました。ただ、皆さんの声援のおかげでなんとか持ち直し、この1戦にこぎつけることができました。皆さんの応援『この歌を背に受け今戦え』、僕はこの歌が大好きなんですけど、その声援を背に、選手は残り試合なんとか死に物狂いで、この1戦にたどり着いてくれたと思います。いろいろと応援ありがとうございました。今日負けて、すごく悔しい思いです。選手もそうです。この悔しさを胸に、また来年、選手、チームは一生懸命、悔しさを晴らすためにやっていきます」2年連続4位。来季こそ、CSはもちろん、優勝をつかむ。

◆ロッテ小島和哉投手(27)が7回無失点の好投を見せ、チームのCS進出とシーズン2位、自身の今季10勝を確定させた。小島和哉は忍耐の青年だ。「僕的に、野球って誰かのためにやるものなんです。それがチームメートのためでもあっても、ファンのためでも、家族のためでもいいんです。その方が頑張れるタイプ」そうまで言う。自分の感情はいつも割と後回し。昔からずっとそうだ。小島本人が「うっすらと覚えてるくらいかな~」と回想するのは学生時代のこと。"甲子園優勝投手"仲間でもある西武高橋光成の群馬・沼田の自宅に遊びに行った。避暑で有名な尾瀬にもほど近い高橋の地元。「駅から光成の家まで、なんかすごく遠かったなって」。高橋の祖父が営むりんご園に寄る時間はなかったものの、大自然を満喫。一家と食事し、近くの老神温泉に浸かりに行った。高橋の父義行さん(51)が懐かしそうに振り返る。「あの子、すごいんですよ。あの時、本当にたまたま露天風呂がどこか調子が悪かったみたいで、水に感じるくらいの超ぬるま湯。でもせっかく入っちゃったしと思って、こっちがずっと入ってたら、小島君、私が出るまで出ないんですよ」小島にそんなエピソードを確認すると「えっ、温泉でそんなことありましたっけ?」とハテナの表情。相手の優しい気持ちをありがたく受け入れる-。当たり前のことのように相手を尊重し、敬意を示すことができるのが左腕の人柄だ。超ぬるま湯からすぐに「出まーす」と笑った高橋に張り合うように、付き合いを重ねながら力量を高めてきた。「光成、さっきもちょっと話しましたよ」とうれしそうに話したのは今年9月半ば、ベルーナドームでのこと。「ずっとすごい成績残してるんで。負けられないなと思って僕はやってます。ライバルというか向こうは思ってないかもしれないですけどね」近年はシーズン終盤、何度も悔しさを味わってきた仙台の地。逃げられない勝負の夜、走者を出しても耐えて耐えての真骨頂で、ついに。誰かのためになれたことがうれしい。「よっしゃー!」と何度もほえていた。【金子真仁】

◆ロッテ・安田尚憲内野手(24)が1-0の四回、昨季記録したキャリアハイに並ぶ9号ソロをマークした。則本の6球目、151キロの直球をたたき、左翼ポールを直撃した。試合前には吉井監督に指名され、円陣の声出しを担当。「チーム一丸となって戦って勝ちましょう。さぁ、いこう!」と呼びかけた。声だけでなく、結果でもチームを勢いづけ、「切れるかなと思ったのですが、ホームランになってくれてよかったです」とコメントした。

◆楽天との今季最終戦は9日に予定されていたが、10日に雨天順延で仕切り直しとなった。勝った方がCS進出という最終決戦。降雨の影響で開始が30分遅れ午後6時30分に始まったが、ロッテの先発を任された左腕の小島和哉投手(27)が気を吐いた。「初回からフルパワー」と話していた通り、一回からアクセル全開だった。1死から2番・村林に左前打を許し、3番・島内に四球を与えた。続く浅村の鋭いライナーを二塁の中村奨がはじいて1死満塁。味方の失策も絡んで、いきなりピンチをつくったが動じなかった。5番・岡島を138キロの変化球で遊ゴロ併殺打に打ち取り、雄たけびを上げた。勝てば2位、引き分けだと3位、負ければ4位―。小島は開幕投手に続いてCS進出に向けた大一番の先発を吉井監督に託され、「意気に感じる」と闘志を燃やしていた。小島にとって吉井監督は入団時(当時は投手コーチ)から指導を受ける恩師。今季の交流戦に入った頃、3試合連続で5失点以上した際には「絶対にファームだろうな」と弱気になることもあったが、吉井監督から「開幕投手をさせているんだから、絶対に逃がさんぞ」と愛のムチを入れられた。勝ち星が遠ざかる夏場には、監督室で2人で話す時間をつくってもらったこともあった。小島が登板すると毎回のように、吉井監督は厳しい言葉とともに「まだまだ。もっとできる」と話し、さらなる成長を期待していた。ここぞの大一番。その思いに応えるように、左腕エースが力強く腕を振った。打線は二回に岡の先制打、四回に安田の9号ソロ、七回に荻野の適時打と援護する。八回には佐藤都の2点打までが飛び出した。小島は六回まで毎回走者を背負うが、一回のほか五回と六回にも併殺打で切り抜けた。小島は7回6安打無失点で2年ぶりの2桁10勝目をマークした。チームはソフトバンクを抜いて2位で2年ぶりのCS進出が決定した。14日開幕のファーストステージで本拠地ZOZOマリンスタジアムでの開催権をつかんだ。

◆本拠地・楽天モバイルパークがため息に包まれた。先発した則本昂大投手(32)が二回に先制打を許し、四回にも安田にソロを浴びて、スコアボードが0―2となった。今季最終戦を迎え、残り1枠のクライマックスシリーズ(CS)進出を懸けた一戦。楽天は勝てばロッテと入れ替わりで3位に浮上する。9日開催の予定が降雨中止となり、この日も雨の影響で試合開始が30分遅れ、午後6時30分にプレーボールがかかった。スライド登板のエースは「レギュラーシーズン最後の登板なので、チームとしていい形で終わりたい。先を見ずに目の前の打者、1個のアウトをしっかりと取っていきたい」とマウンドに上がった。前回登板となった3日のソフトバンク戦(ペイペイドーム)は6回3失点で7敗目(8勝)。楽天は自力でのCS進出の可能性が消滅した。則本は「チームが頑張ってくれたおかげで、またチャンスがでてきた。最後まで諦めずにやりたい」と雪辱を誓っていた。石井監督は右腕を「毎試合ゲームを作ってくれる。今日も彼に対する信頼は揺るがない。ここっていうターゲットを逃さないピッチャーでいてほしいと思います」と背中を押した。気持ちを切り替えた則本は、六回2死から山口を150キロの直球で見逃し三振に斬ると雄叫びを上げた。2イニング続けて三者凡退。雨の降る中、多くの楽天ファンが駆けつけ、電光掲示板に「満員御礼」と表示された。逆転を信じるスタンドは熱気に包まれ、杜の都に祈りのような声援が響いた。則本が6回3安打2失点で降板したあと、七回に2番手の宋家豪がつかまる。2死一、三塁のピンチを招くと、荻野に投手強襲の適時内野安打を許した。救援陣は八回にも2失点した。今季最終戦に敗れ、2年ぶりのCS進出はならなかった。

◆プロ野球パ・リーグは10日、レギュラーシーズン最終戦を迎え、ロッテが残り1枠のクライマックスシリーズ(CS)進出を争った楽天戦を5―0で制し、2位でのCS進出を決めた。?ロッテが史上初となったCS進出の可能性を残す2球団によるチーム最終戦での直接対決を制し、2位でCS進出を決めた。CS進出は2021年以来2年ぶり8度目で、04-06年のプレーオフを含めると通算9度目。?CSが始まった07年以降、チーム最終戦でCS進出を決めたのは08年の日本ハム、10年のロッテ(リーグ最終戦)、11年の西武、18年の巨人、19年の阪神(リーグ最終戦)に次いで4年ぶり6度目(他に15年の阪神は全日程終了後に広島の敗戦で3位が決定)。ロッテは10年以来13年ぶり2度目で、複数回記録したのはロッテが初めて。同年はCSを勝ち上がり、日本シリーズを制し、レギュラーシーズン3位から日本一となった。

◆楽天・石井一久監督(50)は10日、楽天モバイルパーク宮城で行われた今季最終戦後、自身の去就について「まだ分からない」と述べた。同日、ロッテに0―5で敗れて2年連続の4位となり、クライマックスシリーズ(CS)進出を逃した。契約最終年だった3年目の今季は中心打者の不振が響いて苦戦が続いた。夏場から盛り返してCS進出争いに加わったが、あと一歩及ばなかった。

◆ロッテが2位でCS進出を決め、本拠地ZOZOマリンでのCSファーストステージ開催が決定した。ロッテは1991年から本拠地のアナウンスを担当する谷保恵美さんが今季限りでの卒業を表明している。オリックスに1-4で敗れた7日の本拠地最終戦後、33年間で公式戦通算2100試合を達成した谷保さんは「(アナウンス室を)片付けずに待っている」とナインの帰還を心待ちにしていた。7回無失点で2年ぶりの10勝目に到達した小島は「負けた状態で谷保さんの最後にしたくなかった。よかったです」と頬を緩めた。

◆楽天・石井一久監督(50)が退任する意思を固めたことが10日、分かった。退団するとみられる。今季が3年契約の最終年だった。残り1枠のクライマックスシリーズ(CS)進出を懸けたロッテとの今季最終戦(楽天モバイルパーク)に0-5で敗れ、2年連続の4位が決定。その責任を取り、決断を下した。背番号16のユニホームを脱ぐ。石井監督は試合後、球団側に辞任する意向を正式に伝えた。2018年9月、楽天のゼネラルマネジャー(GM)に就任。21年にGM兼監督として初めて指揮を執り、リーグ3位でCS進出を果たした。だが22年は4位。3年契約の最終年となった今季は監督専任で挑み、レギュラーシーズンを70勝71敗2分けの4位で終えた。開幕直後から打線が湿り、中軸として期待された島内と浅村の不振が大きく響いて下位に低迷した。7月に8連勝するなどして息を吹き返し、最大13あった負け越しを9月末に完済してシーズン最終戦までAクラス入りへ食らい付いたが、143試合目で力尽きた。それでも若手選手を積極的に起用。野手では村林、小郷らが頭角を現した。投手陣では3年目の内を53試合、ドラフト3位の渡辺翔(九産大)は51試合に登板させるなど成長を促した。

◆楽天は逆転でのクライマックスシリーズ(CS)進出を果たすには勝つしかなかった。満員御礼の2万5630人が詰めかけた本拠地の大歓声を背に、エース則本昂大投手(32)が6回2失点、5奪三振と試合をつくったものの投打がかみ合わず、2年連続の4位に終わった。「大事な試合で勝ち切れないのが、僕の足りないところ」二回1死二塁で岡に右翼線にぽとりと落ちる先制打を許すと、四回には安田にソロを被弾した。五回からの2イニングは三者凡退に斬って88球で降板。しかし、打線の援護に恵まれなかった。一回1死満塁の先制機で岡島が遊ゴロ併殺打に倒れて無得点。0―1の三回は1死二塁から島内、浅村の中軸が凡退し、2点を追う五、六回はともに先頭打者が出ながら併殺打で流れが途切れた。着実に得点するロッテとは対照的に、最後まで1点が遠かった。10月1日のオリックス戦に勝利し、4月6日以来の2位に浮上してソフトバンクに並ぶなど、今季最終戦まで三つどもえのCS進出争いを盛り上げた。小深田は36盗塁、浅村は26本塁打、松井は39セーブでそれぞれ個人タイトルを獲得。ただ、143試合目は今季の苦戦を象徴するような試合内容だった。チームの選手会長を務める則本は「村林、小郷らの若手も力を示した。来季に向けて準備する」と雪辱を誓った。(広岡浩二)

DAZN

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ORIX
86534 0.619
(-)
優勝
(-)
0508
(-)
428
(-)
109
(-)
52
(-)
0.250
(-)
2.730
(-)
2
(1↑)
ロッテ
70685 0.507
(↑0.003)
15.5
(↑0.5)
0505
(+5)
524
(-)
100
(+1)
73
(+2)
0.239
(-)
3.400
(↑0.03)
3
(1↓)
ソフトバンク
71693 0.507
(-)
15.5
(-)
0536
(-)
507
(-)
104
(-)
73
(-)
0.248
(-)
3.270
(-)
4
(-)
楽天
70712 0.496
(↓0.004)
17
(↓0.5)
0513
(-)
556
(+5)
104
(-)
102
(-)
0.244
(↓0.001)
3.520
(↓0.01)
5
(-)
西武
65771 0.458
(-)
22.5
(-)
0435
(-)
465
(-)
90
(-)
80
(-)
0.233
(-)
2.930
(-)
6
(-)
日本ハム
60821 0.423
(-)
27.5
(-)
0464
(-)
496
(-)
100
(-)
75
(-)
0.231
(-)
3.080
(-)