オリックス(☆4対1★)ソフトバンク =リーグ戦25回戦(2023.10.09)・京セラドーム大阪=
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ソフトバンク
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ORIX
10000120X4901
勝利投手:曽谷 龍平(1勝2敗0S)
敗戦投手:有原 航平(10勝5敗0S)

本塁打
【ソフトバンク】近藤 健介(26号・9回表ソロ)
【オリックス】若月 健矢(6号・6回裏ソロ)

  DAZN
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◆オリックスは初回、杉本の適時打で幸先良く1点を先制する。その後は6回裏に若月のソロ、7回にはゴンザレスの適時二塁打で2点を挙げ、リードを広げた。投げては、先発・曽谷が6回1安打無失点の好投でプロ初勝利。敗れたソフトバンクは最終回に1点を返すも、反撃が遅かった。

◆ソフトバンクが自力で2位フィニッシュをつかみにいく。この日デーゲームで行われる予定だった楽天-ロッテの雨天順延が決定。ロッテが勝利しない限りはソフトバンクのリーグ2位が確定する状況だったが、試合前時点での2位確定がなくなった。午後6時開始のオリックス戦で引き分けか勝利ならば、リーグ2位が確定し自力でCSファーストステージの本拠地開催を決めることができる。先発は有原航平投手。今季はオリックス戦で1完封を含む3勝2敗、防御率2・11の好相性。10勝でチーム勝ち頭の右腕に最終戦を託す。オリックスに敗れた場合、10日の楽天-ロッテの結果待ちになる。ロッテが勝利すれば、勝率1毛差で3位になる。引き分けを含むそれ以外の結果ならば、ソフトバンク2位が確定する。

◆9月27日に左腸腰筋の筋損傷で出場選手登録を抹消されていたオリックス山崎颯一郎投手(25)が、1軍に合流した。ソフトバンク戦の試合前練習に参加し、汗を流した。抹消後は10月18日開幕のCSファイナルステージに向け、リハビリに励んでいた。レギュラーシーズン最終戦で、ブルペンを支えてきた右腕が戻ってきた。

◆ソフトバンク近藤健介外野手(30)がレギュラーシーズン最終戦の2打席目で凡退し、3冠王に向けて崖っぷちに立たされた。2回は先頭で四球。4回2死一塁での2打席目は左飛に倒れた。この時点で打率3割2厘となり、リーグトップ打率3割7厘のオリックス頓宮を抜くには、最低でも残り4打席が必要となった。3打席目以降で4打数4安打、5打数5安打、5打数4安打、6打数6安打、6打数5安打であれば、逆転で1位に躍り出ることができる。近藤は試合前時点で打率3割3厘、25本塁打、86打点。打点はリーグトップで打率は2位、本塁打数も1本差で2位につけていた。この日は「4番DH」で先発していた。オリックス頓宮は「左第4中足骨疲労骨折」で出場選手登録を抹消されている。プロ野球個人成績はこちらから

◆ガールズグループ「AMEFURASSHI(アメフラッシ)」が特別始球式を務めた。「AMEFURASSHI」はスターダストプロモーション「STARDUST planet」所属の4人組ガールズグループ。メンバーを代表して愛来(あいら)がマウンドへ向かった。大きな弧を描いた球は、捕手役を務めた石川亮のミットに吸い込まれ、見事なノーバウンド投球。観客から拍手が送られ、両手を挙げて喜んだ。愛来は「届くのかすごく不安だったんですけどなんとか届いて、すごく楽しかったです」と笑顔。ノーバン投球に「学校の授業のソフトボール投げは女子の中で一番でした」とにやり。自慢の強肩を初来場の京セラドーム大阪で披露した。同グループの楽曲「Tongue Twister」は、京セラドーム大阪で今季開催された試合のイニング間に選手との合成ツーショットを楽しむ人気演出で使われている。メンバーはファンのSNSを通して知り、「みんなで大盛り上がりしました」と明かした。

◆オリックス中川圭太内野手(27)にヒヤリとするアクシデントが起きた。1点リードで迎えた5回の攻撃。1死から打席に立った中川圭だったが、ソフトバンク有原の抜けた127キロフォークが後頭部を直撃した。京セラドーム大阪にはヤジが飛び交い、中川圭1度は治療のために1度ベンチへ。球場がざわつく中、数分後にグラウンドへ。問題ないという様子で、有原とアイコンタクトを交わしていた。ソフトバンク引き分け以上で2位確定、近藤3冠トップへ「1発含む3打数3安打」条件 オソ/スコア速報

◆ソフトバンク近藤健介外野手(30)の3冠王が絶望的となった。レギュラーシーズン最終戦は「4番DH」で先発。2回は先頭で四球。4回2死一塁での2打席目は左飛。7回1死一塁の3打席目も空振り三振だった。この時点で打率は3割1厘となり、リーグトップ打率3割7厘のオリックス頓宮を抜くには、4打席目以降で最低でも4打数4安打以上が必要となった。試合は終盤に差しかかっており、条件クリアは極めて厳しくなった。近藤は試合前時点で打率3割3厘、25本塁打、86打点。打点はリーグトップで打率は2位、本塁打数も1本差で2位につけていた。オリックス頓宮は「左第4中足骨疲労骨折」で出場選手登録を抹消されている。プロ野球個人成績はこちら

◆勝てば2位確定となるソフトバンクが終盤に痛恨の失点を喫した。0-2の7回だ。ここで藤本監督は42歳のベテラン和田毅投手を中継ぎで起用。あと1死で7年ぶりのシーズン100イニング到達。しかし先頭の宗に右翼二塁打を浴び、続く安達は一ゴロ。節目の投球回には達したが、和田は1死三塁とピンチをつくって降板した。代わった藤井は4番森を四球で歩かせる。その後2死一、二塁で、ゴンザレスに左中間2点適時二塁打を浴びた。痛すぎる2失点。戦況は0-4と変わり、劣勢のまま終盤へ向かった。

◆オリックス頓宮裕真捕手(26)が、首位打者のタイトルを獲得することが確定した。プロ5年目の頓宮にとって、初タイトルとなる。頓宮は「左第4中足骨疲労骨折」で9月下旬から離脱中だが、打率3割7厘でトップをキープ。この試合前まで4厘差で迫っていたソフトバンク近藤と接戦だったが、最終戦でトップを守り抜いた。頓宮は亜大から18年ドラフト3位でオリックスに入団。今季は一塁を主戦場として持ち味の打力を存分に生かし、5月3日から打率3割台をキープした。岡山の実家は山本由伸投手(25)と隣同士。16勝で最多勝が確定し、3年連続4冠が決定的なエースとそろってのうれしいタイトル獲得となった。今季加入した森友哉捕手(28)は首位打者の先輩でもあり、いつも的確なアドバイスをくれる存在。「調子が悪くても、結果が出なくても、打球が良かったら絶対変えない方がいい」などと助言を受け、一喜一憂しない考え方で結果につなげた。首位打者争いがかかっていた最終戦を前に、近藤と真っ向勝負かと問われた中嶋聡監督(54)は「当たり前です。展開によっては歩かさなきゃいけない時ももちろんあると思うんですけど、過去見てきて、みっともないですよね、そういうのは」と即答。頓宮には「最後自分で休んだんでね、諦めなさいっちゅう話ですよ」と"助けない親心"を見せていた。最後まで勝負を続けた結果の輝くタイトルとなった。

◆オリックスのドラフト1位、曽谷龍平投手(22)が"7度目の正直"でプロ初勝利を手にした。今季7度目の先発で6回1安打無失点2四球と好投。待望の白星となった。「とにかく自分の投球ができるように投げていくことを考えていければと思います」と意気込み、任されたリーグ最終戦のマウンド。初回、先頭の周東、今宮を連続三振に切ってスタートすると、4回2死まで無安打投球。強力ソフトバンク打線を抑え込んだ。今季ここまで6試合に先発するも、0勝2敗。4試合連続で勝ち負けがつかない状況が続いていた。「1軍の舞台は誰しもが投げられられるというものではないと思う。経験という部分は大きい」。1試合1試合を成長の糧にした。これで今季の登板イニングは計31回2/3。新人王の資格は1軍登板イニング数が30回以内となっており、来季以降の新人王の可能性はなくなったが、最終戦で待ちに待った白星を手にした。新人王の資格 支配下登録後5年以内で、通算成績で投手は登板30イニング以内、打者は60打席以内。曽谷龍平(そたに・りゅうへい)2000年(平12)11月30日生まれ、奈良県出身。秋田・明桜では2年夏に甲子園出場も初戦敗退。白鴎大を経て昨年ドラフト1位でオリックス入団。スリークオーター気味のフォームから、最速151キロの速球を誇る。またチェンジアップやスライダーの精度も高い。182センチ、80キロ。左投げ左打ち。

◆ソフトバンクの2位確定は持ち越しとなった。リーグ最終戦でオリックスに敗戦。10日に行われる楽天-ロッテで、ロッテが勝利した場合は勝率1毛差でロッテを下回り3位に陥落する。自力で2位をつかむことができず、結末は運命の「10・10」に決まる。先発有原は6回途中2失点と粘ったが、打線がオリックス曽谷の前に沈黙。5回まで柳田の中前打のみで二塁を踏めなかった。ソフトバンクが2位になる可能性は、10日に楽天が勝利するか引き分けの場合のみ。

◆大混戦のパ・リーグのCS争いは10日にフィナーレを迎える。すでにCS進出を決めているソフトバンクは、引き分け以上で2位確定だったオリックスとの今季最終戦に敗れ、順位は決まらなかった。10日は3位ロッテと4位楽天の直接対決(楽天モバイルパーク、午後6時開始)が行われ、CS進出最後の1枠を争う。9日を終えての順位は2位ソフトバンク 71勝69敗3分け3位ロッテ 69勝68敗5分け 0・5差4位楽天 70勝70敗2分け 1差(※ゲーム差は2位との差)10日の楽天-ロッテは、勝った方がCSに進出、引き分けの場合はロッテが進出となる。<10日の結果でこうなる>【ロッテ○、楽天●】2位ロッテ(CS進出)3位ソフトバンク4位楽天【ロッテ●、楽天〇】2位ソフトバンク3位楽天(CS進出)4位ロッテ【ロッテ△、楽天△】2位ソフトバンク3位ロッテ(CS進出)4位楽天

◆ソフトバンク近藤健介外野手(30)がレギュラーシーズン最終戦の最終打席でリーグ最多に並ぶ26号ソロを放ち、本塁打王と打点王の2冠に大きく前進した。4点を追う9回1死走者なし、オリックス山岡の初球ストレートを左中間席に運んだ。「ある程度狙っていた。最高の結果になって良かった」。87打点は2位柳田に2点差、3位楽天浅村に9点差でタイトル獲得が決定的に。26本塁打も浅村、ロッテ・ポランコに並び、10日の楽天-ロッテ戦の結果を待つ。昨オフ、日本ハムからFA権を行使して移籍。「勝ちにつながる一打を打ちたい」と自身初のシーズン全試合出場を果たしてチームに貢献。「ケガなくやれたしうれしく思う」と話したが、悔しさもある。この日は3打数3安打以上でオリックス頓宮を抜き、3冠王に輝く可能性もあった。7回の3打席目には今季117個目の三振も喫し、課題について「三振じゃないですかね」と口元を引き締めた。

◆/いざ二冠王へ\最終戦でトップタイに並んだ近藤健介が26号ソロホームラン?プロ野球(2023/10/9)??オリックス×ソフトバンク??Live on DAZN#DAZNプロ野球#sbhawks pic.twitter.com/orOk3JtFfC

◆/これはヤバイわよ!\なんと京セラドームの逆方向へ若月健矢がソロホームラン?プロ野球(2023/10/9)??オリックス×ソフトバンク??Live on DAZN#DAZNプロ野球#bs2023 pic.twitter.com/qEfvIKFAnr

◆オリックスはレギュラーシーズン最終戦を白星で飾った。試合後には「2023シーズン本拠地最終戦セレモニー」が行われ、選手会長の杉本裕太郎外野手(32)がファンにあいさつした。カンペのような白い紙を取り出すと、観客は大爆笑。「何が面白いんや」とつぶやきながら、一言ずつ丁寧に読み上げた。「今シーズンはファンの皆さんがたくさん球場に応援に来てくれて、過去最多の観客動員数を達成することができました。パリーグ3連覇は皆さんの大きな声援が後押ししてくれたおかげなのは間違いありません」最後に「2年連続の日本一へ向けて、CS、日本シリーズもファンの皆さんと全員で勝ちましょう。熱いご声援を何とぞ、よろしくお願いいたします」と宣言。ファン感謝祭りで「なにそつ」と言い間違った"決めセリフ"をこの日はしっかり「なにとぞ」と読み、2年連続の日本一を誓った。あいさつは試合前にも練習し、「聞き取りやすいように話せたと思ったんですけど、観客席からずっと笑い声で」と苦笑い。「1回もかまなかったし、良かった」と自己評価は満点だった。

◆オリックス頓宮裕真捕手(26)が、打率3割7厘で首位打者のタイトルを獲得することが確定した。「左第4中足骨疲労骨折」で9月下旬から離脱中だが、ソフトバンク近藤に競り勝ち、プロ5年目で初タイトルを手にした。中嶋監督は「最初も離脱して、最後も離脱しているんで、1年間やってみなさいよ、ということですね」と愛あるカツを飛ばしながらも「まあ、それでもいい働きしたと思います」とねぎらった。岡山の実家が隣同士のチームメート、山本も16勝で最多勝が確定。3年連続4冠が決定的なエースとそろっての獲得となった。

◆ソフトバンク柳田悠岐外野手が14年以来9年ぶりの全試合出場を果たした。最終成績は打率2割9分9厘、22本塁打、85打点。2年連続で主将を全うしたが「優勝できませんでしたし、個人的にも納得のいく数字ではない。悔しいシーズンでしたが、全試合に出たという、そこだけはうれしいです」と振り返った。163安打は2位に14本差でリーグ断トツ。20年以来自身2度目の最多安打タイトルに当確した。

◆ソフトバンク周東佑京内野手(27)の盗塁王獲得は楽天小深田大翔の結果待ちになった。シーズンを終えて36盗塁は1位タイ。小深田が10日のロッテ戦で盗塁を決めれば、20年以来自身2度目のタイトルを逃す。この日は6回に二盗を仕掛けたが失敗。単独トップ浮上とはならず「自分でも体感的にはアウトかなと思ったので、仕方ない」と切り替えた。

◆ソフトバンク和田毅投手(42)は7年ぶりにシーズン100投球回に達したが、笑顔はなかった。0-2の7回に今季初の中継ぎ登板。先頭宗に右翼二塁打を浴び、続く安達を一ゴロに抑えて目標は達成した。しかし代わった藤井が2死一、二塁でゴンザレスに2点二塁打を献上。結果的にこの2点がダメ押しになった。42歳のベテラン左腕は「ああいうピンチを作ってしまって。中継ぎの方にも申し訳ないし、チームにも申し訳ない」と肩を落とした。

◆オリックスのドラフト1位曽谷龍平投手(22)が「7度目の正直」でプロ初勝利を挙げた。ソフトバンク打線を6回無失点に抑え、シーズン最終戦で悲願の白星を手にした。▽曽谷の父博一さん 息子が投げてない時も含めて今年は12~13回、京セラに来ましたが、やっと初勝利を見ることができました。勝てなかったときも悔しさや焦った姿、振る舞いは見せませんでしたが、大学日本代表のチームメートだった楽天の荘司君らが勝っていく中、相当プレッシャーはあったようです。でも『マウンドに立てば1人。自分でなんとかするしかない』とコーチに教えていただいたことをやっと実行できたのかなと思います。シーズンの最後の最後でこういう機会をいただけて、本当にありがたかったです。

◆オリックスのドラフト1位曽谷龍平投手(22)が「7度目の正直」でプロ初勝利を挙げた。ソフトバンク打線を6回無失点に抑え、シーズン最終戦で悲願の白星を手にした。過去2年はできなかったパ・リーグ全5球団に勝ち越す完全優勝を達成。2年連続日本一に向け、18日開幕のクライマックスシリーズ(CS)・ファイナルステージ(京セラドーム大阪)に向かう。曽谷が重圧からほんの少し解放された。白星を守ってくれた味方と控えめにハイタッチ。「1年目なんですけど、苦しいことばかりで、うまくいかないことの方が多かった。最後にこうやって勝てたことが一番良かったかなと思います」。攻めの姿勢で4回2死まで無安打投球。頓宮と首位打者を争った近藤を無安打1四球に抑えるなど6回無失点。リーグ最終戦のマウンドで、ソフトバンク打線と渡り合った。いやでも期待がかかるドラフト1位の宿命。「正直、プレッシャーしかなかったです。期待に応えないといけないという、自分の中でレッテルを貼ってしまってた部分があった。ちょっとは溶け始めたのかなと思います」。過去6度先発するも0勝2敗。くじけそうな時、支えになる言葉があった。プロ2度目の先発となった6月14日の阪神戦(甲子園)。聖地独特の雰囲気と大歓声にのみこまれ、4回途中6失点。「お前はまだ未来がある。ここで折れずにやっていけよ」。声の主は水本ヘッドコーチ。「言葉をかけてくれて、うれしかったです」。落ち込んだ気持ちを前へと向かせてくれた。「そこで折れたら野球人生が終わりだと思うので、絶対に信念をぶれないようにしています」。2軍で過ごす間も、残留練習を行っていた山本ら1軍投手陣の姿を間近で見て吸収。「準備の大切さを知りました。試合に入る前の準備で全部決まる」。うつむかず、一瞬も無駄にしなかった。全てを糧に成長した姿に、中嶋監督は「ナイスピッチング!」と手放しでたたえた。今後への期待に「もうね、しますよ、そりゃ」と即答。曽谷自身も「またCSでチャンスが回ってきたら、何かを変えるんじゃなくて、今まで通り普段通りのピッチングをできるように準備したい」と宣言。成長を遂げた左腕がクライマックスシリーズの"秘密兵器"に名乗りを上げた。【磯綾乃】曽谷龍平(そたに・りゅうへい)2000年(平12)11月30日生まれ、奈良県出身。秋田・明桜では2年夏に甲子園出場も初戦敗退。白鴎大を経て昨年ドラフト1位でオリックス入団。スリークオーター気味のフォームから、最速151キロの速球を誇る。またチェンジアップやスライダーの精度も高い。182センチ、80キロ。左投げ左打ち。新人王の資格 支配下登録後5年以内で、通算成績で投手は登板30イニング以内、打者は60打席以内。

◆ソフトバンクがレギュラーシーズン最終戦で敗れ、2位確定は10日に持ち越しとなった。同日に行われる楽天-ロッテ戦でロッテが勝利した場合、勝率1毛差でロッテを下回り3位に陥落する。自力で2位をつかむことができず、結末は運命の「10・10」へ。CSファーストステージの本拠地福岡開催は神頼みとなった。藤本博史監督(59)は「他力本願で(2位か3位か)どっちになるか分からないけど、CSに向けて頑張ります」と必死に前を向いた。先発マウンドには今季10勝でチーム勝ち頭の有原を送った。5日後に迫るCSファーストステージの初戦よりも、この日の勝利をもぎ取りにいった。右腕は6回途中2失点と粘ったが、打線が5安打1得点と沈黙。オリックスのドラフト1位左腕曽谷にプロ初勝利を献上した。藤本監督は「初物のピッチャー。もっと積極的にいってくれたら良かったけど、ボールを見て見てという形になってしまった」と脱帽。自力で2位を決められず、中4日登板しない限りはCS初戦に有原を起用することもできない。痛恨の1敗でシーズンを終えた。今季のオリックスとの対戦成績は11勝13敗1分け。直接対決は3連敗フィニッシュで、3年連続の負け越しも決まった。リーグ優勝だけでなく2位確定さえも阻まれた宿敵。リベンジするためにはファーストステージ突破が必須になる。まずは「10・10」の結果を見届けるしかない。【只松憲】

◆ソフトバンク王貞治球団会長兼特別チームアドバイザー(83)が、レギュラーシーズン全日程を終えてナインにあいさつした。チーム宿舎で「これで終わりじゃない。まだCS、日本シリーズがある。技術については選手のみんなに言うことはないが、もっとプレーに心、気持ちを入れてほしい」とゲキを飛ばした。今後は4日間を空け、14日からクライマックスシリーズ(CS)のファーストステージを戦う。王会長は「4日間あるから頭を整理して、何かできないか少し工夫して、それを加えてほしい。チャンスがあるうちはしっかり戦おう」とナインを鼓舞した。

◆オリックスは中嶋聡監督(54)と来季の契約を締結したと発表した。湊通夫球団社長(60)は球団を通じ「来季も中嶋聡監督に引き続きチームの指揮をとっていただくことを要請し快諾いただきましたので、公式戦の日程が終了した本日、正式に発表させていただきます」とコメントした。パ全球団に勝ち越す完全優勝でリーグ3連覇を成し遂げた手腕への評価は変わらず、就任4年目の来季は4連覇を目指すチームを率いることが決まった。

◆オリックスのドラフト1位、曽谷龍平投手(22)が"7度目の正直"でプロ初勝利を手にした。今季7度目の先発で6回1安打無失点2四球と好投。待望の白星となった。オリックス曽谷は白鴎大時代も、全ての経験を成長につなげてきた。コロナ禍で春季リーグ戦が中止となった大学2年時も立ち止まらなかった。「1日6食」で細身の体を約2カ月かけて強化。制球力の安定につながった。元監督の藤倉多祐(かずまさ)氏(65)は「これじゃいかんって感じたみたいです。その1、2カ月でいい方向に進んだと話していました」と振り返る。その責任感で3年時には、リーグ開幕までの調整を一任された。4年生になると下級生の投手の調整までも任され、オープン戦の登板日はすべて曽谷が決定。調整力も養われた。阪神などでプレーした藤倉氏が「素直で負けず嫌い」と認める性格。4年時は下級生のエラーで招いたピンチで、マウンドに来た藤倉氏に「2者連続三振行きます」と宣言。内野ゴロで1点を失うと、ベンチで人目も気にせず大声でほえた。悔しさと向き合い、隠さない。勝利への強い気持ちが、プロでも初白星につながった。【磯綾乃】

◆【日刊スポーツ西日本写真映像チームのとっておき映像プレイバック】オリックスの最終戦となったソフトバンク戦でAMEFURASSHIが特別始球式。イニング間に選手との合成2ショットを楽しむビジョン演出で流れる楽曲は、同グループの「Tongue Twister」。授業のソフトボール投げでは女子NO・1の遠投力だった愛来が、見事なノーバン投球を見せてくれました。

◆オリックス頓宮裕真が、打率3割7厘で首位打者のタイトルを獲得することが確実となった。「左第4中足骨疲労骨折」で9月下旬から離脱中だが、ソフトバンク近藤に競り勝ち、プロ5年目で初タイトルを手にした。中嶋監督は「最初も離脱して、最後も離脱しているんで、1年間やってみなさいよ、ということですね」と愛あるカツを飛ばしながらも「まあ、それでもいい働きしたと思います」とねぎらった。岡山の実家が隣同士のチームメート、山本も16勝で最多勝が確定。3年連続4冠が決定的なエースとそろっての獲得となった。

◆最終戦で三冠王を狙うソフトバンク・近藤健介外野手(30)の第1打席は四球だった。オリックスD1位の曽谷(白?大)に対し、一度もスイングすることなく、リーグ単独トップの109個目の四球を選んだ。目下パ・リーグ首位打者のオリックス・頓宮は打率・3067。左第4中足骨疲労骨折で戦線離脱し成績が確定。4厘差で追う近藤は、最低でも3打数3安打で打率・3069となり、頓宮を抜いてトップに躍り出る。なお、86打点はリーグトップ、25本塁打はロッテ・ポランコ、楽天・浅村と1本差の3位タイで三冠王の可能性を残している。

◆オリックのレギュラーシーズン最終戦の特別始球式にガールズ・グループ AMEFURASSHIが登場。メンバーを代表して、愛来(あいら)が投球し、笑顔を見せた。「練習させていただいたところよりも距離が長かったんで、届くのかすごく不安だったんですけど、何とか届いて楽しかったです」市川優月、小島はな、鈴木萌花との4人組グループ。それぞれ自らが選んだ背番号を背負い、愛良は12月生まれとかつてのグループでも背負った「12」。学生時代にソフトボール投げで女子トップを取ったことがあり、見事にノーバウンド投球で拍手に包まれた。同グループは、選手との合成ツーショットを楽しむイニング間の人気ビジョン演出で起楽曲「Tongue Twister」が起用されている。本拠地を明るく盛り上げるように試合前を鮮やかに彩った。

◆最終戦で三冠王を狙うソフトバンク・近藤健介外野手(30)の第2打席は左飛。初の首位打者へは厳しくなった。1点を追う、四回、2死一塁で回ってきた。第1打席は四球だったが、カウント3-1からの5球目、内角高めの148キロを捉えるも左翼手の正面だった。目下、パ・リーグ首位打者のオリックス・頓宮は打率・3067。左第4中足骨疲労骨折で戦線離脱し成績が確定。4厘差で追う近藤は、最低でも3打数3安打で打率・3069となり、頓宮を抜いてトップに躍り出る。凡退後には、打球方向を見ながら悔しさをにじませた。なお、86打点はリーグトップ、25本塁打はロッテ・ポランコ、楽天・浅村と1本差の3位タイと可能性を残している。

◆オリックス・中川圭太内野手(27)が頭部死球を受けた。1-0の五回、1死一塁の打席。カウント1-1からの3球目、127キロのフォークがすっぽ抜け、頭部への死球となった。場内は騒然となり、中川圭は、一度ベンチに退くもグラウンドに姿を出し、一塁へ走った。なお、白井球審は有原に退場を処分をつけず。六回から中川圭に代わり、安達が途中出場している。

◆オリックスがパ・リーグの全5球団に勝ち越した。新人の曽谷は6回無失点でプロ初勝利。打線は一回に杉本の内野安打で先制し、六回には若月のソロで加点した。ソフトバンクは近藤の26号ソロにとどまった。

◆ソフトバンクの42歳、和田が2016年以来、7年ぶりとなる100投球回に到達した。0―2の七回に3番手で登板。先頭に二塁打を許し、続く打者を一ゴロに仕留めてマウンドを降りたとあって「ピンチをつくってしまって、チームに申し訳ない」と笑顔はなかった。8勝目を挙げた前回3日の楽天戦では節目まであと1/3回となる六回途中で降板していた。この日は藤本監督と話し合って中継ぎ待機。米球界から復帰1年目だった16年は15勝で最多勝と勝率第1位の2冠に輝いたシーズンでもあった。

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ORIX
86534 0.619
(↑0.003)
優勝
(-)
0508
(+4)
428
(+1)
109
(+1)
52
(+1)
0.250
(↑0.001
2.730
(↑0.01)
2
(-)
ソフトバンク
71693 0.507
(↓0.004)
15.5
(↓1)
0536
(+1)
507
(+4)
104
(+1)
73
(-)
0.248
(-)
3.270
(↓0.01)
3
(-)
ロッテ
69685 0.504
(-)
16
(↓0.5)
1500
(-)
524
(-)
99
(-)
71
(-)
0.239
(-)
3.430
(-)
4
(-)
楽天
70702 0.500
(-)
16.5
(↓0.5)
1513
(-)
551
(-)
104
(-)
102
(-)
0.245
(-)
3.510
(-)
5
(-)
西武
65771 0.458
(-)
22.5
(↓0.5)
0435
(-)
465
(-)
90
(-)
80
(-)
0.233
(-)
2.930
(-)
6
(-)
日本ハム
60821 0.423
(-)
27.5
(↓0.5)
0464
(-)
496
(-)
100
(-)
75
(-)
0.231
(-)
3.080
(-)