1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | 安 | 失 | 本 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ORIX | 1 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 4 | 9 | 0 | 2 |
ロッテ | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 4 | 1 | 0 |
勝利投手:山﨑 福也(11勝5敗0S) (セーブ:山岡 泰輔(2勝1敗3S)) 敗戦投手:西野 勇士(8勝5敗0S) 本塁打 |
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◆オリックスは1-1で迎えた4回表、杉本のソロで勝ち越しに成功する。その後は8回に森の適時打、9回には杉本のこの日2本目となるソロが飛び出し、リードを広げた。投げては、先発・山崎福が6回1失点の好投で今季11勝目。敗れたロッテは、打線が4安打1得点と振るわず、痛い敗戦を喫した。
◆ロッテの守護神がCS争いの大一番で帰ってきた。今月1日に体調不良による「特例2023」対象選手として登録抹消されていた益田直也投手(33)の1軍登録が発表された。発熱などの体調はすでに回復しており、前日6日からチームの練習には合流していた。この日もダッシュなどで汗をかき、復帰登板への準備を行った。またC・C・メルセデス投手(29)も登録。東妻勇輔投手(27)が抹消された。
◆今季限りでマイクを置くロッテ名物アナウンス担当の谷保恵美さん(57)が、レギュラーシーズン最終戦を迎えた。現役選手はもちろんだが、歴代OBにとっても、33年間アナウンスを務めてきた谷保さんは大きな存在だ。「魂のエース」として愛されてきた黒木知宏投手コーチ(49)は「レギュラーシーズンだけじゃなく、その先(CS)もその先(日本シリーズ)もコールやアナウンスが出来るように、我々は頑張っていきたい」と誓っていた1人だ。親しみを込めて「たにほさん」ではなく、「やほさん」と呼んでいる。「僕は1年目の時に寮生活していて、やほさんと一緒に武蔵野線で球場(マリンスタジアム)に行ったり帰ったりしていたんですよ。そういう仲で関係性も近いところにいたので。単なるアナウンスとプロ野球選手の関係性じゃないくらいに僕は思っていますよ」。愛称「ジョニー」としてファンに愛された同コーチも力になった声だった。「33年休みなく続けてこられた偉業というものがね、誰も抜けないと思うんですけれども、やほさんの声が消えるのは寂しいなあって思いますね。あの声、あのアナウンスっていうのは、誰しも記憶に残ることなので、それは色あせることもない」。ロッテ球団に90年に入社し、91年から場内アナウンスを担当してきた。昨年7月17日のソフトバンク戦では公式戦通算2000試合となるアナウンス界の"名球会"入りも達成している。「サブロ~~~~~」や「フク~ラ~~」など、独特な言い回しの美声は、プロ野球ファンにとっては必要不可欠な魅力だった。福浦和也ヘッド兼打撃コーチ(47)は「ネクストからバッターボックスに行く時に声を聞いて、なんかスイッチが入るんですよね」と感謝している。選手としてコーチとして生涯ロッテの同士でもある。「引退試合の時もやっぱり最後も盛り上げてくれたのでね。あとはずっといろいろなところを見てくれていた。あの声が聞こえなくなるのは本当に寂しくなります」。谷保さん自身が著書などで「福浦」のコールが呼びにくいことを明かしていることには「福浦って自分でも言いづらいですからね」と笑った。一方、トラブルなどでの対応力も選手やファンの記憶に鮮明に残っている。大塚明外野守備兼走塁コーチ(48)は少しほほ笑みながら思い出話に突入した。「大塚明選手、ユニホームが違いますよ」のアナウンスは忘れられない1場面だ。「シートノック中だったのよ。ビジターデーだった。オレが気づかずにずっとアップしていたんですよ。そうしたらみんなが『黙っておけよ』みたいな感じで、それを谷保さんに言ってね。シートノックのタイミングで言ってくれた。恥ずかしいってのはないけれど、間違えました...って感じだったことは、よく覚えているね。あれは良い思い出」。谷保さんの話をする人はみんな笑顔になる。これは共通点だ。【鎌田直秀】
◆ロッテ名物アナウンス担当の谷保恵美さん(57)が「本日はご来場いただき、誠に有り難うございます」といつも通りに場内アナウンスが始めると、満員の観客から大歓声が沸き起きた。今季限りでマイクを置く決意をしている谷保さんにとって、33年目となったレギュラーシーズン最終戦を迎えた。勝てば、2位でのクライマックスシリーズ本拠地開催の可能性も残る。スターティングラインアップ発表では、一気にファンのボルテージも上がった。「1番ライト、おぎのたかし~」で始まり、「千葉ロッテマリーンズ監督、よしいまさと~」。最後は「以上、両チームのスターティングラインナップでございます」の美声で締めた。いよいよ試合が始まる。
◆大混戦のパ・リーグのCS争いが大詰めを迎えた。3位ロッテはデーゲームでオリックスに敗れた。この日は、午後6時開始のナイトゲームで2位ソフトバンクと4位楽天の直接対決が予定されており、ソフトバンクは勝てばCS進出が決定する。反対に、楽天が勝てば、3球団ともにCS進出は持ち越しとなり、9日の楽天-ロッテ(楽天モバイルパーク)、オリックス-ソフトバンク(京セラドーム大阪)の結果次第となる。<今日のナイターが終わったらこうなる>※ゲーム差は2位との差【ソフトバンク○、楽天●】2位ソフトバンク(CS決定)3位ロッテ 1・5差4位楽天 2・5差【ソフトバンク●、楽天○】2位ソフトバンク3位ロッテ 0・5差4位楽天 0・5差
◆ロッテ吉井理人監督(58)が試合後の「レギュラーシーズンホーム最終戦セレモニー」に参加し、ファンにあいさつした。「春から目指してきた優勝には届きませんでした。皆さんの期待に応えられず、本当に申し訳ないと思っております。ただ選手たちは本当に頑張りました」と謝罪。さらに「今年から声出し応援がOKになって、より迫力あるゲームが展開出来たと思います。そしてライトスタンドの熱い応援と、少しのブーイング。大変、選手の味方になりました。本当にありがとうございます」と感謝した。9日の楽天戦(午後2時開始、楽天モバイルパーク宮城)で勝つか、引き分ければクライマックスシリーズ(CS)進出が決定する。午後6時開始の楽天-ソフトバンク戦の結果次第では2位の可能性も残されている。「今日勝って、CSを決めたかったんですけれど、残念ながら負けてしまいまして。ただ、まだチャンスはあります。明後日、目いっぱい頑張ってきます。そしてまたここに帰って来て、谷保さんの声を聞きたいと思っております」と必勝を誓った。【鎌田直秀】
◆ロッテの名物アナウンス担当、谷保恵美さん(57)が公式戦最後のアナウンスを終えた。この日が通算2100試合担当の節目に。今季限りでの卒業を決めた"球界の歌姫"の人柄を、現西武担当記者がつづる。帯広界隈をドライブしながら、どこまでも広がる十勝の農地の写真をツイッター(現X)に投稿した。割とすぐにスマホがピロリンと鳴った。路肩に止める。誰だろうと思ったら、谷保さんから。「写真、きれいですね。十勝の子どもたちはいつもあんな景色を見てるから、すくすく素直に育つんですよ(笑い)」そんな谷保さんもすくすくな十勝のお人。帯広の中心で菓子問屋を営む家に生まれ育った。歌姫、と書いた。「ザ・ベストテン世代なんです」と笑う。小学生の時から地元の少年少女合唱団でソプラノを担当。コンクールが近づくと、弟に徹底したスパルタ教育を施し、家でのハモり練習に夜な夜な付き合わさせた。高校野球の監督だった亡き父の影響で、野球も好き。壁紙だけは女子っぽい部屋になぜか硬球が転がり、本棚は野球ものがずらり。夏の甲子園の期間は居間のテレビを占領し、菓子をつまみながら1日中スコアブック。当然怒られた。地元帯広でいえば、レーズンバターサンドで知られる「六花亭」のホットケーキが大好きで、おすすめの場所は植物由来のモール泉で知られる十勝川温泉。それに「帯広の空港から飛び立つ時の、畑がパッチワークみたいに見える景色が大好きなんです」。縁あって上京し、憧れの職についた。「まぁ長くやってると、いろいろありますよね」。つらいことがあっても、大好きなK-POPを鼻歌で奏でながら完走した。武蔵野線が強風で止まり、出勤できるか冷や汗が流れた日もあった。2100試合でのアナウンス担当より、自分をほめたいと言った1894試合連続担当。「コロナ、心配ですよね。かかるわけにいかないんです。こういうお仕事なので、皆さんにご迷惑やご心配をおかけしちゃう」。プレッシャーを誰にも見せず、高いプロ意識で責任を全うした。札幌にいた短大時代、この仕事に就きたくて雑誌「週刊ベースボール」に載っていた球団事務所の電話番号に片っ端から電話した。30数年を経て、同じ週刊ベースボールで4ページのインタビューを受けて野球人生を締めるのも、なんだか粋な話だ。宴席では「なかじめ~~」と発声を任されることもあったおちゃめな谷保さん。これからいい感じに年月が過ぎて、いつかマリンのネット裏の1番高い場所から試合を眺めるのも夢なんだと話す。先日の日刊スポーツの記事では「やりたいことが」と書いてあった。そうやって前を向いて卒業していく姿が、かっこいい。「来年はエスコンで合流しましょう。ぜひ北海道でおいしいもの食べましょう!!」来年の春、何をなさっているんですか、谷保さん。とりあえず私はここ数年はセイコーマート専門になっているので「かんぱ~~い」できる外食のお店、探しておきます。【20~22年ロッテ担当=金子真仁】
◆オリックスが12失点で大敗した前日から一夜明け、投打のヒーローの奮闘で連敗を2で止めた。先発の山崎福也投手(31)が6回4安打1失点の好投で11勝目。打っては杉本裕太郎外野手(32)が、4回に勝ち越しの15号ソロ、9回にもダメ押しの16号ソロを放ち勝利に貢献した。中嶋聡監督(54)は2人をねぎらいつつも、愛ある一言を忘れなかった。今季プロ初の2ケタ勝利を挙げた山崎福には「連敗止めてくれたり、いろいろしてますけども、やっぱりひ弱なところが見えていた。ひ弱というか、福也の一番悪い部分が消えつつ、勝ってきたのかなと思います」と成長を認めつつ「まあ、でもいつ(悪い部分が)出るか分かんないけどね」と付け足し。杉本にも「しっかり仕留めるというか、1発で仕留められたのは非常にいいんですけど。あさって(9日のソフトバンク戦)見ましょ、分かんないからね。いいはずなんだけどっていう」と2本のアーチをほめつつも、継続を期待した。
◆/ファイナルステージへ視界良好\今度は右方向へ持っていく杉本裕太郎が1試合2ホーマー?プロ野球(2023/10/7)??ロッテ×オリックス??Live on DAZN#DAZNプロ野球#bs2023 pic.twitter.com/p6TVXnrKyj
◆今季限りで引退するロッテ名物アナウンス担当の谷保恵美さん(57)が、レギュラーシーズン最終戦を終えた。「レギュラーシーズンホーム最終戦セレモニー」での最後に、「レギュラーシーズン最後となりました。また今シーズン中に皆さまがこの球場にいらしていただけることを願っております。今まで...」とアナウンス途中で感極まる場面も。涙をこらえながら「ありがとうございました」と最後まで続けた。「最後のごあいさつで泣かないつもりで頑張っていたんですけれど。スミマセン、泣いちゃって」。謝罪はプロ根性だった。球団からはサプライズセレモニーが待っていた。本人は裏方として表に立つことは遠慮してきたが、球団スタッフにうながされ、グラウンドへ。吉井理人監督(58)、益田直也投手(33)、中村奨吾内野手(31)からそれぞれ花束を贈呈された。ライトスタンドのロッテファンからは「タニホ、タニホ」の大コール。「グラウンドに出たくないとは言ったものの、あんなふうにしていただいて本当に感激です。1800試合の時にヒーローインタビューのお立ち台にちょっと上がったことはあるんですけれど、花束受けるなんてちょっと感激してしまいました。超満員の360度見渡す限りお客さんがいる中で、コールしていただけて、こんなことは2度と、来世でもないと思うので、本当に大事に心の中にしまいたいと思います」。目いっぱい上げた右手を振り、四方に頭を下げて感謝した。ホームベース付近では、監督、選手らと記念撮影。スコアボードには通算2100試合となったことを記念する「谷保2100GAME」「EMI TANIHO THANK YOU FOR YOUR VOICE」の文字が映された。さらに1番から9番の打者、ピッチャー益田のメンバーの下に、守備位置をマイクの絵文字にし「谷保」と表示された。球場には、吉井監督、コーチ一同、選手一同の他、他球団や、かつて在籍した選手らから数多くの花が届いた。人望の証しだ。「『あれっ? 誰のお花なんだろう』と思ったんですけれど『谷保さんへ』って書いてあったので、ビックリしまして。うちにいた選手の方や他球団さんからも。どうやってお礼をしたらいいんだろうと思うくらい素晴らしいお花をいただいてしまって感激です。全部持って帰りたいです」。笑顔の花も咲いた。33年間、大きな病気やケガもなく選手と一緒に戦い抜いてきた。声で支えられた選手も多い。勇気づけられてきたファンもいる。「今日、無事に風邪もひかずに終えられたことが一番良かったですし、それが一番ほっとしています。褒めてください」。美声も体も鉄人だ。【鎌田直秀】
◆オリックス杉本裕太郎外野手(32)が指揮官のゲキに2本のアーチで応えた。「あんまりホームランというか、長打自体も出ていなかったので。久しぶりにスカッとしました」。同点の4回2死で、ロッテ西野のフォークを左翼スタンド最上段に運ぶ勝ち越しの15号ソロ。2点差の9回には益田の初球を右中間へ運び、ダメ押しの16号ソロとした。チームは前夜、今季ワースト被安打21、12失点を喫し大敗。試合後のミーティングで中嶋監督は「明日どういう姿を見せられるのかというのが大事になってくる」とナインを引き締めた。「気が抜けているのではないですけど、1試合1試合必死にやっているだけです」と杉本。しっかり結果で示した。ポストシーズンへ向けて、1発は流れを変える武器になる。「ツボもあるんですけど穴もあるので。穴を減らしていけるように頑張ります」。さらなる一撃を誓った。【磯綾乃】▽オリックス山崎福(6回4安打1失点で自己最多を更新する11勝目)「うれしい気持ちもあるんですけど、野手の力もあるので、そこは感謝ですね」
◆ロッテは勝てばCS進出決定の大一番でオリックスに負けた。これで、最終戦の敵地楽天戦で勝つか、引き分けるしかない状況に。「10・9最終決戦」に向け、吉井理人監督(58)は「特に何も変わらないです。ここで何か考えても結果が変わるわけではないので、どうしたら勝てるか、しっかり考えて明後日に臨みたいと思います」。選手の特徴や状態、相性などを考慮し、今季142試合で141通りの先発オーダーを組んできた「カメレオン打線」を熟考する決意だ。先発西野の投球には「めっちゃ良かったです。何も言うことはない」とたたえた。初回に味方失策で先制を許し、同点の4回には2死走者なしから杉本の左越えソロで勝ち越されたが、7回5安打2失点(自責1)。試合前まで42勝27敗2分けと大きく勝ち越してきた本拠地での接戦は望むところだった。8回は今季41ホールドで最優秀中継ぎのペルドモ。9回には今月1日に体調不良で登録抹消になり、この日1軍登録した守護神益田を投入。勝負手を打った指揮官は「逆転の可能性があるので、あれ以上点をやらないというところ。あと1試合しかないので、そこは行くところだと思った。2人ともやられましたけれど。勝負をかけたんですけれど...」。信頼を置く2投手の失点は痛恨だった。前日6日に今季チーム最多21安打12得点の打線も、散発4安打。初回に石川慎が放った左中間への適時二塁打の1点だけだった。最終戦は142通り目か、それとも。前年5位だったチームを、一時は貯金を13まで増やした吉井監督にとっても、就任1年目の集大成の采配となる。【鎌田直秀】▽ロッテ西野(7回8奪三振2失点も、4回は杉本に勝ち越しソロ被弾)「やれることはやりました。ただ、杉本選手の場面、ツボを持っていることは分かっていたのですが...。あそこがもったいなかったなと思います」
◆ロッテが年間観客動員数を大幅に更新した。ホーム最終戦で観衆2万9169人の満員御礼。今季のZOZOマリン71試合と東京ドーム1試合の計72試合における主催試合での年間観客動員は180万3994人(1試合平均2万5055人)。これまでの年間観客動員球団記録は、19年の166万5891人(1試合平均2万2463人)だった。
◆オリックスは一回、失策で先制。直後に同点とされたが、四回に杉本のソロで勝ち越した。杉本は九回にもソロを放った。山崎福が6回1失点で11勝目、山岡が3セーブ目。ロッテは西野の7回2失点の力投を生かせなかった。
◆オリックスの山崎福は、6回1失点で自己最多をさらに更新する11勝目を挙げた。一回に先頭への四球をきっかけに石川慎に適時二塁打を浴びた。それでも二回のピンチを切り抜けると、三回以降は変化球に切れがあった。「(中盤から)下半身を思い切り動かしたらはまった」と納得の表情だった。31歳にして自身初の2桁勝利を挙げるなど、飛躍のシーズンに。「2桁勝利は目標でもあるのでよかった」と笑った。6日は21安打を許して12失点の大敗だったが、一転して引き締まった試合を披露。中嶋監督は「投手陣がさすがに(よかった)」と満足げだった。
◆オリックスの杉本が、今季初の1試合2本塁打をマークした。「長打自体があまり出ていなかったので、久しぶりにすかっとした」と胸を張った。四回、西野の甘く入ったフォークボールを完璧に捉え、15号ソロ。九回は益田の初球の速球を振り抜き、昨季を上回る16号ソロとした。右中間への一発に「久しぶりに納得のいく本塁打が打てた」とはにかんだ。
◆今季限りで引退するロッテの場内アナウンス担当、谷保恵美さんが、レギュラーシーズンの本拠地最終戦で涙ながらにあいさつをした。試合後には吉井監督らから花束をもらい「最後のあいさつで泣かないつもりだったが泣いちゃった。無事に公式戦を終えられてほっとしている」と語った。1991年8月9日、川崎球場で行われた日本ハム戦がデビュー戦。応援団からは「谷保」コールを浴び「こんなことは来世でもないと思う。大事に心の中にしまっておきたい」と話した。(ZOZOマリン)
◆九回2死、岡のバットが空を切ると、幕張に2万9169人のため息が漏れた。満員御礼となったレギュラーシーズンの本拠地最終戦。ロッテは、勝てば2年ぶりのクライマックスシリーズ(CS)進出が決まる大事な一戦を落とした。尻上がりに調子を上げた山崎福に、打線が散発4安打と沈黙。前日、21安打で12点を奪った打線が不発に終わり、吉井理人監督(58)は「先発は立ち上がりが一番不安。そこでやっつけてしまうとうまくいくんですけど。今日は...、今日も捉えられなかった」と嘆き節だった。0-1の一回1死二塁から石川慎が適時二塁打を放って同点としたが、その後は三塁すら踏めなかった。CS出場権を懸けた争いの決着は、今季のレギュラーシーズン最終戦となる10月9日の楽天戦(楽天モバイルパーク)まで持ち越しとなった。ロッテは勝つか、引き分けで3位以上が確定する。負けられない一戦の先発は、今季開幕投手を務め、9勝を挙げた左腕の小島が濃厚だ。試合後に行われた本拠地最終戦セレモニーで、吉井監督はファンの前で誓った。「目いっぱい頑張って、(ポストシーズンで)またここに帰ってきます」。残り1試合。「きょうCSを決めたかったが、まだチャンスはある。どうしたら勝てるか、しっかり考えて臨みたい」と指揮官。運命の「10・9」に笑う。(武田千怜)
◆1991年からアナウンス担当を務め、今季限りでマイクを置く谷保(たにほ)恵美さん(57)がレギュラーシーズンの本拠地最終戦で美声を響かせた。最後のあいさつでは、涙で言葉を詰まらせるシーンもあり、「泣かないつもりだったが泣いちゃった」と33年間の思いがこみ上げた。試合後にはサプライズで〝卒業式〟が行われ、吉井監督らから花束が送られた。この日が公式戦通算2100試合目のアナウンスで「無事に終えられてほっとした」。最後は応援団から、人生初の「谷保コール」を浴び「感激です。こんな経験は来世でもないと思う。大事に心の中にしまっておきたい」と笑った。
<パ・リーグ順位表推移>
順位 | チーム名 | 勝数 | 負数 | 引分 | 勝率 | 首位差 | 残試合 | 得点 | 失点 | 本塁打 | 盗塁 | 打率 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 (-) |
ORIX |
85 | 53 | 4 | 0.616 (↑0.003) | 優勝 (-) |
1 | 504 (+4) | 427 (+1) | 108 (+2) | 51 (-) |
0.249 (-) | 2.740 (↑0.01) |
2 (-) |
ソフトバンク |
71 | 68 | 3 | 0.511 (-) | 14.5 (↓0.5) |
1 | 535 (+5) | 503 (+5) | 103 (+1) | 73 (+1) |
0.248 (-) | 3.260 (-) |
3 (-) |
ロッテ |
69 | 68 | 5 | 0.504 (↓0.003) | 15.5 (↓1) |
1 | 500 (+1) | 524 (+4) | 99 (-) | 71 (-) |
0.239 (↓0.001) | 3.430 (-) |
4 (-) |
楽天 |
70 | 70 | 2 | 0.500 (-) | 16 (↓0.5) |
1 | 513 (+5) | 551 (+5) | 104 (+1) | 102 (-) |
0.245 (-) | 3.510 (-) |
5 (-) |
西武 |
65 | 77 | 1 | 0.458 (-) | 22 (↓0.5) |
0 | 435 (-) | 465 (-) | 90 (-) | 80 (-) |
0.233 (-) | 2.930 (-) |
6 (-) |
日本ハム |
60 | 82 | 1 | 0.423 (-) | 27 (↓0.5) |
0 | 464 (-) | 496 (-) | 100 (-) | 75 (-) |
0.231 (-) | 3.080 (-) |
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