楽天(☆5対3★)日本ハム =リーグ戦25回戦(2023.10.05)・楽天モバイルパーク宮城=
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日本ハム
0210000003920
楽天
00014000X5611
勝利投手:酒居 知史(5勝3敗1S)
(セーブ:松井 裕樹(2勝3敗39S))
敗戦投手:根本 悠楓(3勝1敗0S)

本塁打
【楽天】浅村 栄斗(26号・4回裏ソロ)

  DAZN
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◆楽天は3点を追う4回裏、浅村のソロで2点差に迫る。続く5回には、浅村と岡島の連続適時打で4点を挙げ、試合をひっくり返した。投げては、救援の6投手が無失点リレーを展開し、3番手・酒居が今季5勝目。敗れた日本ハムは、打線が相手を上回る9安打を放つも、つながりを欠いた。

◆今季最終戦を迎える日本ハムだが、福田俊の無失点記録に注目したい。同投手は開幕から28試合連続で無失点を継続中。球団の連続試合無失点記録は16年宮西の29試合で、福田俊が今日の試合で無失点登板すると球団記録に並ぶ。また、シーズンを無失点で終えた投手の最多登板数は22年公文(西武)の18試合。現在28試合の福田俊は失点がなければ、こちらの記録も塗り替えられる。

◆今季1軍初昇格した高卒2年目の日本ハム有薗直輝内野手(20)が、プロ初の4番でスタメン出場する。1軍出場は昨年7月31日楽天戦以来で、三塁でのスタメンは初となる。千葉学芸時代は高校通算70本塁打を放った右の長距離砲。21年ドラフト2位で入団し、今季2軍では96試合に出場し打率2割1分1厘、6本塁打を放っている。来季の活躍が期待され、まずは今季最終戦で、プロ初安打が出るか注目される。

◆日本ハム江越大賀外野手(30)が、自身初のシーズン100試合出場を果たした。この日は「9番・中堅」でスタメン出場。1死二塁で迎えた最初の打席で空振り三振に倒れると、2回裏の守備から細川に交代した。江越は14年ドラフト3位で駒大から阪神に入団し、これまでの最多出場は16年の72試合。今季から日本ハムに移籍すると、3月に右手首、4月に左あばら骨を骨折しながらも体を張って出場を続け、主に俊足を生かした外野守備や、走塁などでチームに貢献してきた。

◆日本ハム玉井大翔投手(31)が3シーズン連続の50試合登板を果たした。2点リードの5回2死満塁の場面で2番手で登板。楽天浅村に中前2点適時中前打で追いつかれ、続く岡島には左越え2点適時二塁打を浴び、勝ち越された。この回を終え、3番手の福田俊に交代。節目の登板は1/3回2安打1失点と、苦しい内容になってしまった。玉井は19年に初めて50試合を超えキャリアハイの65試合登板。20年は惜しくも49試合で終わったが21年、22年はいずれも50試合登板を果たしていた。

◆AKB48の本田仁美(21)が始球式を行った。長い金髪をポニーテールで束ね、丈の短いTシャツの上に背番号13のユニホームを羽織って登場。ダイナミックなフォームで投げ込んだ球は緩やかな弧を描き、右にそれてツーバウンドでミットに収まった。「ずっと憧れだった始球式を務めさせていただき、本当に幸せでした!6年ぶりに立ったフィールドはファンの方の声援がとても温かく、感謝の気持ちでいっぱいです。ボールは少し右にそれてしまいましたがキャッチャーに届くことができてよかったです。実は明日、私の誕生日なのですが、21歳最高の1日になりました。また楽天モバイルパーク宮城に戻ってこられるように、これからも頑張ります!本当にありがとうございました」と話し、21歳最後の夜を好投で締めくくった。

◆AKB48の本田仁美(21)が始球式を行った。長い金髪をポニーテールで束ね、丈の短いTシャツの上に背番号13のユニホームを羽織って登場。ダイナミックなフォームで投げ込んだ球は緩やかな弧を描き、右にそれてツーバウンドでミットに収まった。「ずっと憧れだった始球式を務めさせていただき、本当に幸せでした!6年ぶりに立ったフィールドはファンの方の声援がとても温かく、感謝の気持ちでいっぱいです。ボールは少し右にそれてしまいましたがキャッチャーに届くことができてよかったです。実は明日、私の誕生日なのですが、21歳最高の1日になりました。また楽天モバイルパーク宮城に戻ってこられるように、これからも頑張ります!本当にありがとうございました」と話し、21歳最後の夜を好投で締めくくった。

◆楽天浅村栄斗内野手(32)が、ロッテ・ポランコに並んでリーグ最多の26号ソロを放った。3点を追う4回1死、1ボールから日本ハム根本の内角高め140キロを左中間に運んで反撃ののろしを上げた。「打ったのはカットボール。打ててよかったです」とコメント。本塁打王争いは、浅村と25本塁打のソフトバンク近藤が残り2試合。ポランコはあと3試合を残している。25発の日本ハム万波はこの日が最終戦。

◆日本ハム河野竜生投手(25)が、プロ初の50試合登板に達した。7回に4番手で登板し、1死から島内に右前打を許すも続く浅村、岡島を連続空振り三振に切って取り、1回1安打無失点。防御率1・70と安定し、終盤7試合連続無失点で締めた。「充実した1年になったが、4敗している。任されたイニングの失敗をなくせるように。来年はこれ以上の成績を残せるように、やっていきたい」と気を引き締めた。

◆日本ハム野村佑希内野手(23)が5年目で初のシーズン100安打に到達した。4回1死、楽天内の低めストレートを捉え、左翼線に運んだ。2年目の99安打が過去最多だったが、この左翼への二塁打で、自己最多安打を更新。「形としてヒットが出たことはよかったですし、今日は1日通して感じも良かった。後半3打席の感覚もよかったので、来年につなげていきたい」と先を見据えた。

◆最後の最後まで本塁打王争いに加わった日本ハム万波中正外野手(23)の挑戦が、終わった。21試合連続で1番に座っていたが、新庄監督の「球筋を見させたかった」の親心で2番に入ったが不発。まだ試合を残す楽天浅村、ロッテ・ポランコのトップに1本差の25本塁打で高卒5年目のシーズンが終了した。それでもタイトルには手が届かなかったが「爽やかですよ、僕は。スッキリしました」と満面の笑みで「チームメートに迷惑をかけながら挑戦させてもらったので、申し訳なさと感謝と。最後までケガせずホームラン王に挑めた」と、胸を張った。1発が出ないまま迎えた、4回の守備だ。同じく25本塁打で並んでいた楽天のベテラン浅村が、万波の目の前でリーグトップに並ぶ26号ソロを左中間へ運んで見せた。かつて本塁打王1度、打点王2度と、打撃部門の主要タイトルを手にしたベテランの底力に「すげえと思って」、右翼を守りながら笑ってしまった。「実力かなと。他の成績を見ても浅村さんに勝てる成績はないので、シンプルに確率の問題。技術の差、実力の差だと思う」と自身の現在地を見つめた。周囲の期待も高く、精神的な負担もあった。「もうしたくねえなって思いますね」と笑い飛ばす一方で「2位に大差をつけてタイトルを取れるような、そういう選手になりたい。ぶっちぎれるように頑張ります」。圧倒的な本塁打王を夢見て、新たな挑戦が始まる。【中島宙恵】

◆主砲がつくった流れに楽天岡島豪郎外野手が乗った。浅村の2点適時打で追いついた直後の5回2死一、二塁、日本ハム玉井のカットボールを逆らわずに逆方向へ。左翼フェンスを直撃する決勝の2点適時二塁打に「絶対打ってやろうと、その気持ちだけでした」と、二塁上で右拳を突き上げた。残りは本拠地での2試合のみ。「もうほんと、勝つだけなんで。最後まで一緒に戦いましょう」と呼びかけた。

◆日本ハム福田俊投手(26)が、今季最終戦で連続無失点を29試合に伸ばし、16年に宮西尚生投手(38)がマークした球団記録に並んだ。2点を追う6回に3番手で登板。1回無安打1四球無失点と好投し、7回から河野に継投した。球団を代表する鉄腕の数字に追いつき「偉大な先輩に並べてうれしい。大卒5年目。今年結果残らなかったら...というのはあったんで1個数字を残せて良かった」と安堵(あんど)した。▽日本ハム建山投手コーチ(福田俊について)「マウンドに上がれば自分の仕事をしっかりしてくれる。本当に素晴らしい成績。左ピッチャーは貴重なので、この形を来年も続けていってくれたら」

◆日本ハム新庄監督は、今季初めて1軍昇格した高卒2年目の有薗直輝内野手(20)をプロ初の4番で起用したが、5打数無安打。4三振すべて空振りで、最終打席だけ右飛だった。次世代の右の長距離砲候補。ポテンシャルを感じさせる鋭いスイングに指揮官は「何なら5三振しておけばいいのに(笑い)。思い切りのいいスイングをしていたし、あとは慣れ。将来はジャイアンツの岡本くんのような選手になってくれたら」と期待した。

◆日本ハム新庄剛志監督が背番号1の継承について言及した。「欲しいというのであれば」と、今季キング争いに加わった万波中正外野手への禅譲に好意的で「僕はね。あとは球団側がどう決めるかと、万波君が(望むかどうか)。66番が好きみたいなので」と、万波本人の意志を尊重する方針だ。「来年は30本ぐらい打って欲しい」と期待する指揮官に対して、万波は「いや、40本打つつもりです」と宣言した。

◆タイトルを争う投打の柱が奮起し、4位楽天がクライマックスシリーズ(CS)争いに踏みとどまった。4番浅村栄斗内野手(32)は3点を追う4回にリーグトップタイの26号ソロで反撃ののろしを上げ、5回には同点となる2点適時打の活躍。一気に逆転に成功すると、最後は松井裕樹投手(27)が9回を3者凡退で締めた。自己最多39セーブで2年連続3度目のセーブ王が確定。3位ロッテと0・5差に再接近した。負ければ2位ソフトバンクのCS進出が決まる1戦で、主将が意地を見せた。4回1死、浅村は日本ハム根本の内角高め140キロを左中間に運んだ。「いい風が吹いてたんで、フライ打てば入るかなと」。読み通りに打球はフェンスを越えてスタンドイン。25発で並んでいた日本ハム万波の前で、ロッテ・ポランコに並ぶリーグ最多26号ソロを放った。さらに5回には、2死満塁から同点の2点中前打。1人で3点ビハインドを振り出しに戻し「4番の仕事は最低限、したいなと思ってましたので、よかったです」。44日ぶりの先発で3回3失点KOされた早川の負けを消し、岡島の勝ち越し打につなげた。主砲が自身2度目の本塁打王をたぐり寄せ、守護神は3度目のセーブ王を確定させた。松井裕は2点リードの9回、総力戦の7番手で登板。万波、清宮、有薗の2、3、4番を10球で3者凡退に仕留めた。自己最多の39セーブとなり、36セーブのロッテ益田が残り3試合すべてセーブしても追い抜けない。昨季に続くタイトル獲得が決まった。慢心はない。「セーブは僕の力を測る指標ではないので、前を投げてくれたブルペンの仲間に感謝」と言い、通算500登板にリーチをかけたことにも「益田さんは700試合投げてたんで。僕なんかまだまだです」と笑った。4番と抑え。投打を支える2人に共通するのは、個人記録よりもチームの勝利に徹することだ。浅村は「CS出てタイトル取るのと、Bクラスでタイトルとるのでは全く意味が違う」と言い切った。残り2試合で、3位ロッテと0・5ゲーム差に迫った。9日には直接対決も残っている。Aクラスは譲らない。▽楽天石井監督(浅村について)「みんな3割打ったら一流なので、そんな中で、ここは逃さないという集中力を見せてくれた。(残りはソフトバンクとロッテ戦)どこっていうよりも、とにかく1試合勝つことが大事。チームみんなでしっかりと勝ちきりたいと思います」

◆2年連続の借金22でシーズンを終えた日本ハム新庄剛志監督だったが「もう、忘れた(笑い)。先のことしか考えていない」。オフの補強に考えをめぐらせ「FA選手のこととか、これから(フロントと)相談しながら」決めていく。ドラフトでは「何人いても困らない」と投手の獲得を希望。「僕、クジ運はあまり良くないと思うんです。テレビ番組のゲームでも、ほとんど勝てない」と"弱点"に困り顔で「でも、球団としてはオレしかいないと言ってくれている」。当日までに必勝法を探るつもりだ。

◆大歓声に沸くスタンドの中、楽天岡島豪郎外野手(34)は冷静だった。浅村の2点適時打で追いついた直後の、5回2死一、二塁。「絶対打ってやろうと、その気持ちだけでした」と集中力を研ぎ澄まし、左打席へ入った。わずかに外角に外れた初球を見極め、続く2球目。日本ハム玉井のカットボールが甘く入ってきたのを、逃さなかった。逆らわずに逆方向へ。後方への打球を追う左翼手野村の背中を見ながら、祈った。「ほんと、越えてくれと思って走っていた」思いは、通じた。打球は野村の頭上を超え、左翼フェンスを直撃。2者が生還したのを見届けると、三塁側ベンチで喜ぶ仲間に向かって右拳を突き上げた。これで3位ロッテと0・5差。2位ソフトバンクとも1・5差とした。残り2試合は、CSを争うライバル2チームを本拠地に迎える。負けられない戦いが続くが、岡島の心に一点の曇りもない。「勝つことだけ考えてやってます」。仙台のファンとともに、最高のフィナーレへと突き進む。

◆逆転キングならず-。日本ハム万波中正外野手(23)の"本塁打王チャレンジ"が、終わった。5日楽天戦で5打数1安打0本塁打に終わり、今季全日程を終了。本塁打数リーグ2位で並んでいた楽天の浅村栄斗内野手(32)が、目の前でトップに並ぶ26号を放ち、20年本塁打王に経験値の違いを見せつけられた。チームは3-5と逆転負けで、60勝82敗1分けでシーズンを終えた。最後の最後まで本塁打王を目指した万波の戦いは、小雨がパラつく仙台で終わった。21試合連続で1番に座っていたが、新庄監督の「球筋を見させたかった」の親心で2番に入ったものの、不発。まだ試合を残す楽天浅村、ロッテ・ポランコのトップに1本差の25本塁打で高卒5年目のシーズンが終了した。タイトルには手が届かなかったが、試合後は「爽やかですよ、僕は。スッキリしました」と満面の笑みで「チームメートに迷惑をかけながら挑戦させてもらったので、申し訳なさと感謝と。最後までケガせずホームラン王に挑めた。気持ちとしては、やりきれたと思います」。悔しさを笑顔で隠して、胸を張った。1発が出ないまま迎えた、4回の守備だ。同じく25本塁打で並んでいた楽天のベテラン浅村が、万波の目の前でリーグトップに並ぶ26号ソロを左中間へ運んで見せた。かつて本塁打王1度、打点王2度と、打撃部門の主要タイトルを手にしたベテランの底力に「すげえと思って」、右翼を守りながら笑ってしまった。「実力かなと。他の成績を見ても浅村さんに勝てる成績はないので、シンプルに確率の問題。技術の差、実力の差だと思う」と自身の現在地を見つめた。周囲の期待も高く、精神的な負担もあった。「他の人たちと比べて、まだ実力もない分、大変だった。もうしたくねえなって思いますね」と笑い飛ばす一方で「2位に大差をつけてタイトルを取れるような、そういう選手になりたい。突き抜けられるように。ぶっちぎれるように頑張ります」。「来年は30本」という新庄監督の注文には「いや、40本打つつもりです」と自らハードルを上げた23歳。圧倒的な本塁打王を夢見て、新たな挑戦が始まる。【中島宙恵】

◆9つのアウトのうち7つを三振で奪いながらも、楽天・早川が3回66球、5安打3失点で降板となった。「ゲームを作ることができませんでした。申し訳ないです」上半身のコンディション不良から8月29日に出場選手登録を外れた3年目左腕にとって、同22日の日本ハム戦以来の先発マウンド。9月13日の練習試合で実戦復帰すると、2軍戦でも2試合に登板。最後の調整登板となった同26日のロッテ戦では4回無失点と好投していた。「チームとしてはCS(クライマックスシリーズ)に行けるか、行けないかという大事な場面ですけど、変に背負いすぎてもガチガチになってしまうので。まして、リハビリ明けで多分緊張すると思うので、その辺は変に意識することなく自分の投球を」。そう話していた早川は立ち上がりから最速151キロをマークしたが、コントロールの精度を欠いた。1日には2位に浮上したチームも、2、3日とソフトバンクに連敗。瞬く間に4位に転落し、自力でのCS進出の可能性も消滅。石井監督は「ウチはここから負けないことが(CS進出への)条件として入ってくる」と話した。その中、反撃ののろしを上げたのはやはりこの男だった。四回1死から浅村が左中間スタンドに11試合ぶりの一発を放ち、キング争いでロッテ・ポランコに並ぶ26号ソロ。「打ったのは真っすぐ。打ててよかった」と振り返ると、五回2死満塁からも中前へ同点の2点適時打を放った。さらに岡島が適時二塁打を放ち、5-3と勝ち越した。

◆今季最終戦。新時代を担うヤングファイターズが存在感を示した。二回、千葉・成田高から入団5年目の23歳、田宮が先制タイムリーを放った。「今日もチャンスで回ってきたので、とにかく後ろにつなごうと思って打席に入りました」1死から23歳のD5位・奈良間(立正大)が左翼フェンス直撃の二塁打でチャンスメーク。好機で5試合連続スタメンの田宮が左打席に立った。カウント1-2から楽天、早川のカットボールに食らい付いた。体勢を崩しながらも左前へ運び「追い込まれましたが、何とか粘ることができました」とうなずいた。田宮が本塁送球間に二進し、なおも1死二塁で右打席には27歳の山田。フルカウントから146キロの直球をたたき、右中間への適時二塁打とした。今季限りで現役を引退する巨人・松田とはオフに自主トレを行うなど、その背中を追い続けてきた日本ハムの元気印。「熱男魂で打ちました!」と二塁ベース上で〝師匠〟にささげる熱男ポーズを披露した。先制打の田宮は勢い止まらず、三回の第2打席でもタイムリー。2死一、二塁で詰まりながらも、しぶとく中前へ落とし「またチャンスで回ってきたので思い切っていきました」と振り返った。チームは昨年に続き、今季も最下位に低迷。それでも新庄監督は「またいい力が顔を出してきている」と若手の台頭を実感。巻き返しを図る来季のアピール合戦は既に始まっている。(加藤次郎)

◆日本ハム・万波中正外野手(23)が今季最終戦に「2番・右翼」で出場し、5打数1安打。ノーアーチに終わり、逆転での本塁打王とはならなかったが「最後までけがをせずにホームラン王に挑めた。そこに関してはすっきり終われた」とすがすがしい表情を浮かべた。第1打席で先発左腕、早川から強烈な左前打を放ったが以降は快音響かず。2三振と2つの三ゴロに倒れた。試合前時点で自身と同じ2位タイだった楽天・浅村が眼前で1位タイとなる26号ソロを放ち「すごいと思った。(本塁打争いは)もうしたくない」と吐露。その上で「ぶっちぎられるように頑張ります」と来季を見据えた。新庄監督は開口一番「万波君はいい経験しましたよ」。以前からふさわしい選手に自身が背負う背番号1を譲ると語っており「もちろん僕は(OK)。あとは球団側がどう決めるかということと万波くんが(望むか)」と目を細めた。(加藤次郎)

◆楽天・松井裕樹投手(27)が5―3の九回を三者凡退で締め、自己最多を更新する39セーブ目をマーク。2年連続3度目となる最多セーブのタイトルが確定した。「セーブに関しては、僕の力を測る指標ではない。前を投げてくれたブルペンの仲間に感謝したい」今春のWBC日本代表に楽天からただ一人選ばれ、例年よりも早い調整となったが、シーズンでその影響はみじんも感じさせなかった。9月26日には自ら音頭を取って「中継ぎ会」を開催。東京・立川市のしゃぶしゃぶ店でブルペン陣だけで決起集会を行い、「最後、頑張ろう」と心を一つにした。7投手の継投で最後に松井裕が締め、勝ち切った一戦。石井監督は「チームに安心感を与えてくれる絶対的な守護神。イーグルス、東北の宝」とたたえた。

◆逆転でのクライマックスシリーズ(CS)進出へ、そしてキングへ望みをつないだ。楽天・浅村栄斗内野手(32)が5日、日本ハム最終戦(楽天モバイルパーク)の四回に本塁打王争いでトップのロッテ・ポランコに並ぶ26号ソロ。さらに五回に同点の2点適時打を放ち、チームを逆転勝利に導いた。楽天は3位・ロッテに0・5ゲーム差とし、残り2試合に全ての命運が託される。序盤で3点のリードを許し、CS進出へタイトロープが切れかかっていた四回。浅村が左中間スタンドに26号ソロを運んだ。「苦しいところでチームを引っ張る、〝ここで頼む〟というところで結果を残す。そういう4番の仕事は最低限したいな、と。(ここから)〝いくぞ〟という雰囲気は作れたかな」11試合、46打席ぶりの一発で、再びロッテ・ポランコと並んでキング争いのトップに立った。練習中から本拠地の〝異変〟を察知していた。楽天モバイルパークでは通常の風向きは本塁から右翼。しかし、この日は珍しく左翼に強風が吹いていた。「(右打者にとって)打ち損じても入ってくれるようないい風が吹いていたので、フライを打てば何とかなるかと。練習中も〝(日本ハムの)万波、打つんちゃうの〟と思っていた」。その狙いは的中した。

DAZN

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ORIX
84524 0.618
(-)
優勝
(-)
3499
(-)
414
(-)
106
(-)
51
(-)
0.250
(-)
2.690
(-)
2
(-)
ソフトバンク
71682 0.511
(-)
14.5
(-)
2530
(-)
498
(-)
102
(-)
72
(-)
0.248
(-)
3.260
(-)
3
(-)
ロッテ
68675 0.504
(-)
15.5
(-)
3487
(-)
519
(-)
99
(-)
70
(-)
0.237
(-)
3.450
(-)
4
(-)
楽天
70701 0.500
(↑0.004)
16
(↑0.5)
2508
(+5)
546
(+3)
103
(+1)
102
(+1)
0.245
(-)
3.510
(-)
5
(-)
西武
65771 0.458
(-)
22
(-)
0435
(-)
465
(-)
90
(-)
80
(-)
0.233
(-)
2.930
(-)
6
(-)
日本ハム
60821 0.423
(↓0.003)
27
(↓0.5)
0464
(+3)
496
(+5)
100
(-)
75
(+1)
0.231
(-)
3.080
(↓0.02)