巨人(☆1対0★)DeNA =リーグ戦25回戦(2023.10.04)・東京ドーム=
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DeNA
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巨人
01000000X1810
勝利投手:山﨑 伊織(10勝5敗0S)
敗戦投手:東 克樹(16勝3敗0S)
  DAZN
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◆投手戦を制した巨人が3連勝。巨人は2回裏、2死三塁の好機から吉川の適時打が飛び出し、先制に成功する。投げては、先発・山崎伊が9回無失点の快投。プロ初完封で今季10勝目をマークした。敗れたDeNAは、先発・東が力投を見せるも、打線が2安打無得点と沈黙した。

◆巨人山崎伊織が10勝に王手をかけてから7度目の登板。同投手は8月12日DeNA戦で9勝目をマーク。それ以降も6試合先発して防御率2・70を残すも、白星を挙げられていない。10勝王手以降は打線の援護に恵まれない試合が多く、この間の援護点は11点だけ。9勝目を挙げた時点で9イニング換算の平均援護点が4・11点あったのに、10勝王手からは2・25点と大幅に低下している。

◆今季限りで退任する巨人原辰徳監督(65)が、"ラストマッチ"のスタメンに若手、主軸、ベテランを融合した9人を送り出した。1、2番にはドラ1の浅野と同4位の門脇と新人2人を据え、3番には9月からサードにコンバートした坂本を配置。不動の4番・岡本和に今季自己最多の16本塁打をマークする大城卓がクリーンアップを固めた。6番には今季から古巣巨人に復帰した長野、7番には高卒3年目で身長2メートルを誇る秋広が先発。8番に吉川が入り、先発マウンドは自身初の2ケタ10勝目を狙う山崎伊が上がる。

◆巨人が退任する原辰徳監督(65)のラストゲームを白星で飾った。DeNAとの投手戦に競り勝ち、今季を71勝70敗1分けの貯金1で終えた。3年ぶりの勝ち越しとなった。原監督と同じく東海大出身の先発山崎伊織が快投を続けた。1回に先頭林に右前打を浴びたが、以降は8回まで1人の走者すら許さない完璧な投球を続けた。9回も1点リードを守り切ってプロ初完封を飾った。8月12日DeNA戦での9勝目から2ケタ勝利に6度足踏みしていた右腕は、7度目の正直でプロ初の10勝にも到達した。打線は2回に2死三塁から吉川の右前適時打で先制した。以降は追加点を奪えずも、1点を守り抜いた。伝統球団をけん引してきた原監督。監督通算17年で1291勝1025敗91分け。球団歴代最多の白星を積み重ねた球界屈指の名将は最終戦を白星で飾り、次世代にバトンを引き継ぐ。

◆/いざエースへ今日の9回は来季につながる\山﨑伊織が10勝の壁を完封で乗り越えた回数:9球数:111安打:2三振:6四球:0?プロ野球(2023/10/4)??巨人×DeNA??Live on DAZN#DAZNプロ野球 pic.twitter.com/JgbDhuKTTt

◆巨人の指揮官のバトンが、原辰徳監督(65)から阿部慎之助ヘッド兼バッテリーコーチ(44)に託された。DeNAとの今季最終戦に勝利後のセレモニーで、原監督は今季限りでの辞任と阿部新監督就任を明かした。原監督は監督通算17年目の今季は4位にとどまり、2年連続でCS進出を逃した。同一監督の2年連続Bクラスは球団史上初。3年契約の最終年となる来季を待たずに身を引くことになったが、最後は本拠地で監督通算1291勝目を刻み、ファンからの大歓声を浴びた。今季限りで退任する原監督がラストマッチに臨んだ。通算17年間、ベンチから指揮を執った。この日で2407試合目を数えた。チームを9度のリーグ優勝、3度の日本一に導いた。この日の勝利で通算1291勝も球団最多を誇る。長きにわたり、伝統球団を率いた名将が第一線から退く。高校、大学、プロ入り後もスター街道を歩んできた。監督としても栄光、栄誉、残した功績は計り知れない。同時にユーモアあふれるトーク力も並ではない。野球部の監督を務めていた父・貢さんとの親子鷹でも注目を集めた東海大時代の逸話には人間味が垣間見える。大学4年のときだった。東海大グラウンドに東大を招き練習試合を行った。ダブルヘッダーの1試合目の1軍戦で大差で圧勝した。2試合目との間に構内の大広間で昼食をとる東大ナインにあいさつにいくと、参考書を手に昼食をとっていた。「こんなときまで勉強するのかと。すごいなと。同じ学生としてこの光景を見てこてんぱんにやられた気持ちだった。自分が恥ずかしくなった」と当初2軍選手が出場する予定だった2試合目も志願して出場した。自らを律し、相手を敬い、常に上を目指した。その姿勢は還暦を過ぎ65歳になった今でも何ひとつ変わらない。若手の積極起用、ベテラン選手への叱咤(しった)、硬軟、強弱を巧みに使い分けた。昨季のBクラスを大惨敗と受け止め、奪回を掲げた今季だったが、2年連続で4位Bクラスにとどまった。契約を1年残すも「この世界は1年1年が勝負。そういう世界だということは重々、理解している」と常々口にしていたプロの厳しさを貫いた。後任は阿部ヘッド兼バッテリーコーチの内部昇格する。19年に現役を引退し、20年から2軍監督を2年間歴任。高卒ルーキーだった秋広らの下地を育てた。昨季は1軍作戦兼ディフェンスチーフコーチ、今季はヘッド格として原監督の参謀役を務めてきた。球団史上最多勝利数を誇る原監督から伝統のバトンが次世代へと引き継がれる。

◆DeNAが、今季最終戦で巨人に完封負けを喫し、3位が決まった。2位広島と敵地マツダスタジアムでCSファーストステージを迎える。先発東克樹投手(27)が8回8安打1失点と好投したが、キャプテン佐野を欠いた打線が沈黙し、天敵山崎伊に今季5敗目(1勝)を喫した。先発東は自身の連勝が12でストップし、今季3敗目(16勝)を喫した。

◆柳田昌夫審判員(57)が、27年間の審判員生活を終え、今季限りで引退となった。試合後にメインビジョンに「27年間お疲れ様でした」とメッセージが映し出され、花束を受け取った。今季限りで退任する原監督も、笑顔でハグしてねぎらった。84年にドラフト3位でヤクルト入りした柳田は、97年から審判員に転身。07年の日本シリーズ第5戦では、山井大介と岩瀬仁紀の完全試合リレーで球審を務めた。

◆巨人原辰徳監督(65)が今季ラストマッチを勝利で飾り、最終戦セレモニーで今季限りで退任することを明かした。自らマイクを握り「奪回という目標の中、懸命に戦ってまいりました。道のりは険しいものでした。監督であり私の指導不足、私の責任である。本当に申し訳ありませんでした。辞任します。若い新しいリーダー、阿部慎之助君にチームを託そうと、そういう決断をしました」と語った。3年契約2年目の今季、71勝70敗1分け、3年ぶりの勝ち越しを収めた。一方で2年連続Bクラスに陥り、契約を1年残して退く。今後は「オーナー付特別顧問」となって巨人の伝統を伝えていく。第3次政権にわたり在任通算17年で、1291勝1025敗91分け。選手15年、コーチ3年、監督17年。球団史上最多勝利数だけでなく、35年間に及び球団史に、その名を刻んできた。来季は阿部慎之助ヘッド兼バッテリーコーチ(44)にバトンタッチ。次なる世代にジャイアンツを託す。原監督の最終戦セレモニーでのあいさつ全文2023年、10月4日、全日程が終了しました。ちょっと早すぎます。規制もなくなり、たくさんのファンの方にグラウンドに足を運んでいただき、大声で声援、歓声、たくさんいただきました。1年間、本当にありがとうございます。あらためて、ファンあってのプロ野球、ファンあってのジャイアンツ、本当にそう思いました。本当にありがとうございます。チームは昨年度、Bクラス、「奪回」という目標の中、懸命に戦ってまいりました。先ほどのビデオを見ていると優勝しているかのようなゲームが多い。しかし、道のりは険しいものでした。選手、コーチ、スタッフ、全力で戦い、1つになり、戦いました。しかし力及ばず、成績、みなさんの前で誇れるものはなく、期待に応えることができませんでした。これがひとえに監督である、私の責任です。本当に申し訳ありませんでした。とはいえ、ここにいる選手たち、来年も戦ってくれる選手がたくさんいます。ユニホームに悔しさを刻んで戦い抜きます。今年と変わらない、温かい声援をよろしくお願いします。これから個人的な話をさせていただきます。22歳、巨人に入団しました。選手15年、コーチ3年、監督17年。35年、戦い抜きました。現在、65歳。その時々のオーナー、正力さん、渡辺さん、そして現オーナーの山口さん、育てていただき、託していただき、感謝しています。しかし、勝負の世界が厳しいということは当然理解しております。17年監督をやり、父の教え、最後まで生きたことがあります。考え事、悩み事、心配事。監督になれば増えると。ただし、床に頭をつけたら寝るんだと。どうしても考えたい。そういう時は部屋に電気をつけて椅子に座って考えろと。最後の最後までこの教えは教訓とし、エネルギーとしました。朝はいつも希望に満ちて、よし、今日はやるぞと目覚めた。これがあったからだと思います。球場に来れば勝利、勝つことを考え、最善策とはなんぞや、全力で1日1日、1試合1試合、戦って参りました。このような成績に終わり、山口オーナーとしっかり話しました。Bクラス確定の夜に、2つの約束をしました。1つは、辞任します。もう1つは若い新しいリーダー、阿部慎之助くんに、チームを託そうと。そういう決断をしました。本当に、ジャイアンツファンの皆さま、そしてベイスターズファンの皆さまも残っていらっしゃいます。野球ファンの皆さま、本当にお世話になりまして、ありがとうございました。私の心境は1点の曇りもございません。晴れ晴れとした気持ちでバトンを阿部に渡し、マイクも渡します。本当にありがとうございました。▽巨人阿部ヘッド兼バッテリーコーチ(セレモニーで原監督から託され、あいさつで)「まず、ごあいさつさせていただく前に、今年度巨人軍は優勝争いすることも出来ず、ファンの皆さまに大変申し訳なく思ってます。申し訳ございませんでした。大役を受け継ぐことになり、とてつもない重圧を感じ、身の引き締まるところでございます。とにかくファンの皆さんのために強い巨人軍、愛される巨人軍を作るべくチーム一丸となって戦っていく所存です」▽巨人菅野(選手会長としてセレモニーでスピーチ)「チームとしては本当に悔しい、ある意味忘れられないシーズンとなりました。来季はこの悔しさを力に変え、チーム一丸となり、優勝目指して頑張っていきますので、変わらぬご声援よろしくお願いします」

◆/一時代を築いた名将\原辰徳監督が今季最終戦で通算2407試合目の指揮1291勝は球団歴代単独1位???プロ野球(2023/10/4)??巨人×DeNA??Live on DAZN#DAZNプロ野球 pic.twitter.com/p53bKdBqkb

◆巨人の次期監督となった阿部慎之助ヘッド兼バッテリーコーチ(44)が"所信表明"を行った。今季最終戦後のセレモニーで、原辰徳監督(65)が退任を表明。来季指揮官に指名され、マイクを渡された阿部ヘッドは「まず、ごあいさつさせていただく前に、今年度巨人軍は優勝争いすることも出来ず、ファンの皆さまに大変申し訳なく思ってます。申し訳ございませんでした」と頭を下げた。今季は71勝70敗1分けで負け越しこそ免れたものの、2年連続Bクラスに陥った。再建に向け、球団最多勝利数を挙げている原監督からバトンを託され「大役を受け継ぐことになり、とてつもない重圧を感じ、身の引き締まるところでございます。とにかくファンの皆さんのために強い巨人軍、愛される巨人軍を作るべくチーム一丸となって戦っていく所存です」と詰めかけたスタンドに、全国のジャイアンツファンに約束した。

◆DeNAは4日、三浦大輔監督(49)の続投を発表した。昨年、複数年契約を結び、続投は既定路線だった。南場智子オーナーは球団を通じ「昨年、複数年契約を締結しておりましたが、改めて来シーズンの指揮をお願いしたいとお伝えし、受諾いただきました。今シーズンは、2年連続のAクラスということで、最大の目標であったリーグ優勝は成し遂げられませんでしたが、三浦監督のリーダーシップの下、コーチや選手との円滑なコミュニケーションにより、安定した成果を残せるチーム作りを着実に進められていると感じています。今年もポストシーズンを勝ち抜き、日本一になるという目標はまだ残っていますが、今シーズン、チームとして見えた課題を三浦監督を中心に解消し、来年こそリーグ優勝を勝ち取ることをお願いしました。満員の横浜スタジアムでたくさんの声援に後押しされながらプレーする喜びを感じ、横浜の街・ファンの皆さまに多くのデライトを届けられる年にしていきたいと思います」とコメントした。

◆巨人原辰徳監督(65)が今季ラストマッチを勝利で飾り、最終戦セレモニーで今季限りで退任することを明かした。原監督のあいさつ全文は以下の通り。2023年、10月4日、全日程が終了しました。ちょっと早すぎます。規制もなくなり、たくさんのファンの方にグラウンドに足を運んでいただき、大声で声援、歓声、たくさんいただきました。1年間、本当にありがとうございます。あらためて、ファンあってのプロ野球、ファンあってのジャイアンツ、本当にそう思いました。本当にありがとうございます。チームは昨年度、Bクラス、「奪回」という目標の中、懸命に戦ってまいりました。昨年のビデオを見ていると優勝しているかのようなゲームが多い。しかし、道のりは険しいものでした。選手、コーチ、スタッフ、全力で戦い、1つになり、戦いました。しかし力及ばず、成績、みなさんの前で誇れるものはなく、期待に応えることができませんでした。これがひとえに監督である、私の責任です。本当に申し訳ありませんでした。とはいえ、ここにいる選手たち、来年も戦ってくれる選手がたくさんいます。ユニホームに悔しさを刻んで戦い抜きます。今年と変わらない、温かい声援をよろしくお願いします。これから個人的な話をさせていただきます。22歳、巨人に入団しました。選手15年、コーチ3年、監督17年。35年、戦い抜きました。現在、65歳。その時々のオーナー、正力さん、渡辺さん、そして現オーナーの山口さん、育てていただき、託していただき、感謝しています。しかし、勝負の世界が厳しいということは当然理解しております。17年監督をやり、父の教え、最後まで生きたことがあります。考え事、悩み事、心配事。監督になれば増えると。ただし、床に頭をつけたら寝るんだと。どうしても考えたい。そういう時は部屋に電気をつけて椅子に座って考えろと。最後の最後までこの教えは教訓とし、エネルギーとしました。朝はいつも希望に満ちて、よし、今日はやるぞと目覚めた。これがあったからだと思います。球場に来れば勝利、勝つことを考え、最善策とはなんぞや、全力で1日1日、1試合1試合、戦って参りました。このような成績に終わり、山口オーナーとしっかり話しました。Bクラス確定の夜に、2つの約束をしました。1つは、辞任します。もう1つは若い新しいリーダー、阿部慎之助くんに、チームを託そうと。そういう決断をしました。本当に、ジャイアンツファンの皆さま、そしてベイスターズファンの皆さまも残っていらっしゃいます。野球ファンの皆さま、本当にお世話になりまして、ありがとうございました。私の心境は1点の曇りもございません。晴れ晴れとした気持ちでバトンを阿部に渡し、マイクも渡します。本当にありがとうございました。

◆巨人原辰徳監督(65)が今季ラストマッチを勝利で飾り、最終戦セレモニーで今季限りで退任することを明かした。自らマイクを握り「奪回という目標の中、懸命に戦ってまいりました。道のりは険しいものでした。監督であり私の指導不足、私の責任である。本当に申し訳ありませんでした。辞任します。若い新しいリーダー、阿部慎之助君にチームを託そうと、そういう決断をしました」と語った。3年契約2年目の今季、71勝70敗1分け、3年ぶりの勝ち越しを収めた。一方で2年連続Bクラスに陥り、契約を1年残して退く。今後は「オーナー付特別顧問」となって巨人の伝統を伝えていく。第3次政権にわたり在任通算17年で、1291勝1025敗91分け。選手15年、コーチ3年、監督17年。球団史上最多勝利数だけでなく、35年間に及び球団史に、その名を刻んできた。来季は阿部慎之助ヘッド兼バッテリーコーチ(44)にバトンタッチ。次なる世代にジャイアンツを託す。

◆巨人岡本和真内野手が2年ぶり3度目の本塁打王に返り咲いた。新キャプテンに任命された今季、小久保裕紀に並んで球団の日本人右打者で最多となるキャリアハイの41本塁打を積み上げた。2位のヤクルト村上に10本差をつけて断トツ1位にも「1日1日必死にやってきましたし、また来年頑張りたい」と先を見据えた。8月にはプロ野球新記録となる6戦9発を含めて、球団右打者で月間最多となる12本塁打を量産。記録ずくめの1年とした。この日の試合後のセレモニーでは主将としてスピーチし「来年は必ず優勝、日本一となれるように頑張ります」と誓った。退任が発表された原監督にはチームを代表して花束を贈呈。「原さんの野球で成長させてもらった。優勝目指してやってたので、Bクラスというのが現状。また来年、頑張りたいなと思います」と2代目若大将が初代への感謝を胸にリベンジを期す。

◆DeNAが今季最終戦で巨人に完封負けし、3位が決まった。先発東が8回1失点と好投したが、キャプテン佐野を欠いた打線が天敵の山崎伊に沈黙。勝てば、広島とのCSファーストステージの本拠地開催権を得られたが、14日から敵地マツダスタジアムで迎える。三浦監督は「悔しいですね。残念な結果になりましたけど、しっかり受け止めて。戦いは続くので準備していくだけ」と話した。試合後には来季の続投が発表された。就任3年目の今季は74勝66敗3分けで、球団生え抜き監督では史上初の2年連続Aクラスに導いた。昨オフに複数年契約(年数は非公表)を結び、続投は既定路線だったが、1日の中日戦後に南場オーナーから正式に要請を受け、受諾した。三浦監督は「1年1年が勝負。ありがたく感じていますし、責任もより一層感じています」と話した。▽DeNA南場オーナー(三浦監督の来季続投に)「リーグ優勝は成し遂げられませんでしたが、三浦監督のリーダーシップの下、コーチや選手との円滑なコミュニケーションにより、安定した成果を残せるチーム作りを着実に進められていると感じています。チームとして見えた課題を三浦監督を中心に解消し、来年こそ、リーグ優勝を勝ち取ることをお願いしました」

◆巨人山崎伊織投手が自身初の完封勝利で今季最終戦を締めた。テンポ良く、危なげない投球で0を重ねた。9回には自身のバント処理のミスで無死一、二塁のピンチを招くも、無失点で切り抜けた。111球を投げての2安打完封で、初の2ケタ10勝目に到達した。試合前時点であと3イニングに迫っていた規定投球回もクリアした。「ここで9勝と終わるのと10勝で終わるのはすごい違いだと思うので、勝てて素直にうれしいです」とかみしめた。東海大の先輩でもある原監督の"監督最終戦"に勝利をプレゼントした。「長くジャイアンツでやってこられた方。長くやるのはすごいことだと思いますし、4位に終わってしまったので来年優勝して『優勝しました』と言えるように頑張りたい」と、来季の歓喜の報告を思い描いた。

◆巨人山口寿一オーナー(66)が、退任する原監督の功績をたたえた。チームを率いた17年間で「9回のリーグ優勝ですから。その功績は本当に大きなものがあります」と感謝。今後は「オーナー付特別顧問」に任命し「ジャイアンツの伝統、ジャイアンツの魂を今後に伝えていく役割としては、原監督以外にないと私は思っています」。阿部新監督には「(契約は)決めてませんけど、1年契約ということはありえないですね。とにかく勝たないわけにいかないので。強いチームを作っていくことですよね」と複数年を約束。編成トップには、新しく編成本部長を任命し新体制を支えていく。

◆巨人坂本勇人内野手(34)と菅野智之投手(33)が、涙で原辰徳監督(65)との別れを惜しんだ。今季最終戦セレモニーで、退任が発表された原監督に花束を贈呈。1年目から指導を受けてきた坂本は、目を潤ませて唇を真一文字に結びながら、花束を手渡し、両手で固く握手を交わして一礼した。菅野はおじでもある恩師の退任に、涙をこらえられず。右手でがっちり握手を交わすと、目を赤くして号泣した。SNSでは「胸に来るものがあるね」「見たことないから耐えられないわ菅野の涙も坂本の涙も」「菅野、坂本の涙にもらい泣きした」「全情緒持っていかれた」「寂しいよね...辛いよね...」などの投稿が相次いだ。

◆巨人の次期監督となった阿部ヘッド兼バッテリーコーチが"所信表明"を行った。今季最終戦後のセレモニーで、退任を表明した原監督から来季指揮官に指名され、マイクを渡された。「まず、ごあいさつさせて頂く前に、今年度巨人軍は優勝争いすることも出来ず、ファンの皆さまに大変申し訳なく思ってます。申し訳ございませんでした」と、頭を下げるところから始まった。ヘッドコーチとして原監督とタッグを組み、「奪回」を掲げた今季は71勝70敗1分け。負け越しこそ免れたものの、2年連続Bクラス。そこからの再建へは、険しい道が待っている。球団最多勝利数を挙げた原監督からバトンを託され「常勝軍団であれ。大役を受け継ぐことになり、とてつもない重圧を感じ、身の引き締まるところでございます」と、プレッシャーは計り知れない。選手時代は4番、そして捕手として、主将として、背中で巨人をけん引してきた。今度は球団史上初の捕手出身監督として、ベンチでタクトを振る。「とにかくファンの皆さんのために強い巨人軍、愛される巨人軍を作るべく、チーム一丸となって戦っていく所存です」。常勝軍団復活の決意を、言葉に込めた。【栗田成芳】

◆DeNA東克樹投手が、巨人山崎伊との投手戦に敗れ、今季3敗目(16勝)を喫した。8回1失点と好投したが、打線が無得点。自身の連勝も球団タイ記録の12でストップし、チームも3位で終了した。「大事な試合で勝ちに導けず、非常に悔しい気持ちです」と唇をかんだが、最多勝、最高勝率の2冠には「1年間ローテを守って、タイトルを獲得できたことはうれしく思います」と話した。東は172回1/3を投げて与四球15でシーズン終了。9イニングあたりの与四球数を示す与四球率は0・78で、これは22年加藤(日本ハム)0・67、50年野口(阪急)0・69に次ぎ歴代3位。セ・リーグでは82年江川(巨人)の0・82を上回る新記録となった。この日は黒星を喫し、66年堀内(巨人)に並んでいたリーグ最高勝率(8割8分9厘)は更新できなかったが、与四球率ではリーグ歴代トップに立った。

◆巨人原辰徳監督(65)がDeNAとの今季最終戦勝利後のセレモニーでのあいさつで、今季限りでの辞任と、阿部慎之助ヘッド兼バッテリーコーチ(44)に指揮官のバトンを託すことを表明した。監督通算17年目の今季は4位で、2年連続でCS進出を逃した。同一監督の2年連続Bクラスは球団史上初。3年契約の最終年となる来季を待たずに身を引くことになったが、巨人のユニホームを身にまとい、さわやかに、熱く戦い抜いた。巨人原監督は高校、大学、プロ入り後もスター街道を歩んできた。監督としても栄光、栄誉、残した功績は計り知れない。同時にユーモアあふれるトーク力も並ではない。野球部の監督を務めていた父貢さんとの親子鷹でも注目を集めた東海大時代の逸話には人間味が垣間見える。大学4年の時だった。東海大グラウンドに東大を招き練習試合を行った。ダブルヘッダーの1試合目の1軍戦で大差で圧勝した。2試合目との間に構内の大広間で昼食をとる東大ナインにあいさつにいくと、参考書を手に昼食をとっていた。「こんな時まで勉強するのかと。すごいなと。同じ学生としてこの光景を見てこてんぱんにやられた気持ちだった。自分が恥ずかしくなった」。当初2軍選手が出場予定だった2試合目も、志願して出場した。自らを律し、相手を敬い、常に上を目指した。その姿勢は還暦を過ぎ65歳になった今でも何ひとつ変わらない。若手の積極起用、ベテラン選手への叱咤(しった)、硬軟、強弱を巧みに使い分けた。昨季のBクラスを大惨敗と受け止め、奪回を掲げた今季だったが、2年連続で4位Bクラスにとどまった。契約を1年残すも「自分の中では監督というのは、どういう役割でやっているのかというのは、分かっているつもりです」とプロの厳しさを貫いた。【巨人キャップ 為田聡史】

◆見開いた大きな目から思いがあふれ出た。巨人原辰徳監督(65)が目頭を押さえた。通算で35年間、巨人軍と歩みをともにした。監督通算17年のラスト采配。試合前に選手たちに"最後の1勝"を懇願した。2回2死三塁、吉川の先制適時打の決勝点を母校・東海大の後輩、山崎伊がDeNA打線を2安打無失点に抑えて、プロ初完封。名将が自らが持つ球団の歴代最多を更新する1291勝目で結んだ。1-0。原監督が最後の勝利を見届けた。自ら退任を表明した試合後のセレモニーで、阿部新監督と固い握手を交わした。勝負の世界で生き続けた35年。指揮官としての17年の記憶が、鮮明に浮かび上がった。次の1勝を追い求め続けた。この日の試合前は、いつもとは少しだけ違った。選手たちを集めた"最後のミーティング"で懇願した。「今日は初めて選手の前で私的に『とにかく勝ってくれ』と。見事に応えてくれたというね」。勝利後の囲み取材で内幕を明かした原監督は、我慢できずにハンカチで目頭を押さえた。「おととしの7月くらいからチームが思うように動かずにね。ここっていう時に勝てなかった。振り返ってみたときにね。まあ、しかし『今日は頼む』と、いつもそうやって頼んどきゃよかった」。悔しさとうれしさが交差した涙だった。レギュラーシーズン2407試合目のベンチからの景色は少しだけ違った。4位Bクラスが決定した9月29日の夜に退任を決断し「自分の中でどこかに最後っていうのはあった。やや、ちょっと違う目線になってたかもしれない」。自身の進退と同時に、次世代に目を向けた。「来季、阿部新監督のもとにやってくれることを願う。ここは新しい力に託すべきだという風に思いますね」と続けた。東京ドームの監督室でバトンを託した際には大きな、温かい手で背中を押した。「選手としての経験値は、彼以上の人はいない。不安、期待があるのは当然。それを乗り越えていかないと。その答えが分かっていて向かっていく人なんて誰もいないんだから。しっかり準備をして前を進むということが大事だと思います」と託した。原監督が求め続けてきた"次の1勝"は、阿部新監督に引き継がれた。【為田聡史】

◆DeNAの連勝は3で止まり、3位が決まった。東は1失点で完投したが、打線の援護なく3敗目を喫し、自身の連勝が12でストップ。巨人は3年ぶりのシーズン勝ち越し。山崎伊が無四球でのプロ初完封で10勝目を挙げた。

◆巨人・山崎伊織投手(24)が9回2安打でプロ初完封を飾り、自身初の10勝目を挙げた。二回から八回まで7イニング連続で三者凡退と安定感抜群。九回は無死一、二塁と得点圏に走者を背負ったが、ピンチを切り抜けた。DeNA・東との投手戦を制し、8月12日に9勝目を挙げてから7度目の挑戦で2桁勝利をつかみ取った。

◆「横浜頂戦」をチームスローガンに掲げたDeNAの2023年シーズンも、ついに143試合目。勝てば逆転での単独2位浮上が決まる最終戦を前に、三浦監督は「特別何かを変える必要はない。今までやってきたことをできるように、集中して戦っていこう」とチームを鼓舞した。重要な一戦を前に、チームには衝撃が走った。全体休養日だった2日、後半戦は3番を担ってきた主将、佐野の右有鈎骨骨折が判明。最終戦はもちろん、進出が決まっているクライマックスシリーズ(CS)を含めた今季中の復帰が絶望的となった。主将を欠く中での戦いを強いられることになったが、指揮官は「非常に痛いですけど、次に向けて佐野はできることに集中してもらう。試合には出られないですけど、気持ちを一つにして、みんなで佐野の分までという思いを持って戦っていく」と強く誓った。迎えた大一番。既に最多勝のタイトル初受賞を確定させている東を満を持してマウンドに送ったが、二回に2死三塁のピンチを招くと、8番吉川に右前適時打を打たれ、欲しかった先取点を許してしまう。主軸の佐野を欠いた打線も、巨人山崎伊の前に凡打の山を築いた。東は8回8安打1失点完投。九回には無死一、二塁のチャンスを作ったが、あと1本が出ず完封負けを喫した。2位浮上はならず、CSファーストステージの開幕権は逃した。3位で今季の全日程を終えた。

◆巨人・山口寿一オーナー(66)が試合後に報道陣の取材に応じ、辞任する原辰徳監督(65)がオーナー付特別顧問に付くと明かした。「ジャイアンツの伝統、魂を伝えていく役割として原監督以外にいないと思っています」と説明した。

◆東京ドームのベンチ裏通路、報道陣エリアまで響き渡る雄たけびだった。DeNA・東克樹投手(27)は8回1失点の力投も3敗目を喫したあと、球場に残ってヤクルト―阪神の映像を見ていたが、試合終了から約1時間半後に朗報が舞い込んだ。九回にヤクルトが1点差を追いつき、阪神・大竹の白星が消えた。そのため、逆転での最高勝率のタイトルお預け危機から一転、16勝で確定していた最多勝との2冠獲得が決まった。「1年間ローテーションを守り切って、タイトルを獲得できたこと、非常にうれしく思います」と胸をなでおろした。球団タイ記録の12連勝がストップし「先に点を与えてしまったことが悔しい」と反省。CSへ向けて「しっかり調整して準備したい」と気を引き締め直した。

◆ありがとう、原監督-。巨人・山崎伊織投手(24)が4日、DeNA最終戦(東京ドーム)でプロ初完封を飾った。プロ3年目で初めて規定投球回に到達し、10勝に到達。東海大の大先輩で退任を表明した原辰徳監督(65)に最後の白星をプレゼントした。右腕は11月に開催されるアジアプロ野球チャンピオンシップの日本代表候補にリストアップされていることが判明。来季は阿部慎之助新監督(44)の下、エースを目指す。東京ドーム内に伊織コールがこだまする。大声援を背に最後の力を振り絞った。九回2死一、二塁。山崎伊が代打・藤田を空振り三振に切ると、破顔一笑して捕手の大城卓と抱擁を交わした。2安打完封で10勝目。原監督のラストマッチを白星で締めくくった。「9勝で終わるのと、10勝で終わるのはすごい違い。何とか勝って終われるようにと挑んだので、素直にうれしい」今季を象徴するような安定感抜群の内容だった。最速152キロの直球とフォークボール、80キロ台のスローカーブを駆使。八回までで許した安打は一回先頭の林に許した右前打のみ。多彩な変化球で翻弄し、単独2位を狙ったDeNA打線に付け入る隙を与えなかった。9回111球で8月12日のDeNA戦(東京ドーム)以来の勝利。7度目の正直で〝2桁の壁〟を打ち破った。この日、球団最長、通算17年間で指揮を執った原監督が退任を表明した。右腕にとって東海大の大先輩である名将の勇退を惜しみながら、来季の雪辱を誓った。「長くジャイアンツでやってこられた方。(今季は)4位に終わってしまったので、来年は優勝して『優勝しました』と言えるように頑張りたい」。指揮官に通算1291勝目をプレゼントする形で花を添えた。最高の形でシーズンを締めくくったが、次の舞台が控えている。11月に開催されるアジアプロ野球チャンピオンシップの日本代表候補にリストアップされていることが判明した。「侍ジャパン」の監督に就任した井端新監督の下、24歳以下が中心となる大会で日の丸を背負って腕を振る可能性が出てきた。成長著しい山崎伊の3年目シーズンは、まだまだ続きそうだ。(樋口航)

◆継承セレモニーで託した。巨人・原辰徳監督(65)が4日、今季最終戦となったDeNA最終戦(東京ドーム)後のセレモニーで、今季限りでの退任と阿部慎之助ヘッド兼バッテリーコーチ(44)の監督昇格を表明した。試合は1-0で球団最多の通算1291勝目を飾り、試合後は涙を流して17年間の監督生活を振り返った。山口寿一オーナー(66)は、原監督へ「オーナー付特別顧問」への就任を打診し、受諾されたと明かした。涙がこぼれ落ちそうになっても、すがすがしい表情で語り切った。手にマイクを持った原監督の、りんとした声が響く。4万1369人の観衆の前で、歴史の転換点となる重大発表が行われた。「辞任します。若い新しいリーダー阿部慎之助君にチームを託そうという決断をしました。私の気持ちに一点の曇りもありません。晴れ晴れとした気持ちでバトンを阿部監督に渡します」通算17年間の監督生活に幕を下ろし、自身の下で2軍監督や作戦コーチとして指導者経験を積んだ阿部ヘッド兼バッテリーコーチに後を託すことを宣言し、マイクを手渡した。辞任を決意したのは、同一監督では球団初となる2年連続のBクラスが決定した9月29日。「この世界は一年一年が勝負と重々、理解している。ここは新しい力に託すべきだ」。22年から結び直した3年契約の2年目だったが、翌30日に山口オーナーと会談し、辞意を伝えた。そこから一夜明けた10月1日に阿部コーチを東京ドームの監督室に呼び、バトンタッチを告げた。

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<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
阪神
85535 0.616
(↓0.004)
優勝
(-)
0555
(+4)
424
(+5)
84
(+2)
79
(-)
0.247
(-)
2.660
(↓0.01)
2
(-)
広島
74654 0.532
(-)
11.5
(↑0.5)
0493
(-)
508
(-)
96
(-)
78
(-)
0.246
(-)
3.200
(-)
3
(1↓)
DeNA
74663 0.529
(↓0.003)
12
(-)
0520
(-)
496
(+1)
105
(-)
33
(-)
0.247
(↓0.001)
3.160
(↑0.01)
4
(-)
巨人
71702 0.504
(↑0.004)
15.5
(↑1)
0523
(+1)
507
(-)
164
(-)
48
(-)
0.252
(-)
3.390
(↑0.03)
5
(1↑)
ヤクルト
57833 0.407
(↑0.004)
29
(↑1)
0534
(+5)
567
(+4)
123
(+1)
62
(-)
0.239
(-)
3.660
(-)
6
(1↓)
中日
56825 0.406
(-)
29
(↑0.5)
0390
(-)
498
(-)
71
(-)
36
(-)
0.234
(-)
3.080
(-)