オリックス(★4対5☆)楽天 =リーグ戦24回戦(2023.09.30)・京セラドーム大阪=
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楽天
1012000015910
ORIX
00000030141331
勝利投手:岸 孝之(9勝5敗0S)
(セーブ:松井 裕樹(2勝3敗38S))
敗戦投手:田嶋 大樹(6勝4敗0S)

本塁打
【オリックス】セデーニョ(9号・9回裏ソロ)

  DAZN
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◆楽天は初回、島内の犠飛で先制に成功する。そのまま迎えた3回表に島内の適時打で加点すると、4回には小深田の適時打などで2点を挙げ、リードを広げた。投げては、先発・岸が6回無失点の好投で今季9勝目。敗れたオリックスは、打線が終盤に追い上げを見せるも及ばなかった。

◆優勝記念グッズの店頭販売が開始され、プレーボール前から多くのファンでにぎわった。球場のグッズショップ「Bs SHOP」にはオープン前から行列ができ、当初の予定の午前11時を10分早めてオープンした。リーグ3連覇ロゴがデザインされたTシャツは、選手が着用しているもの。その他にもタオルやキーホルダー、ペナントなどの記念グッズが並ぶエリアには多くのファンが詰めかけていた。

◆楽天が、天敵を討って勝率5割に復帰した。1回1死三塁、島内宏明外野手(33)が、1ボールから田嶋の外角132キロカットボールを捉え、先制となる中犠飛。続く3回2死二塁で迎えた第2打席は、田嶋の初球、外角ボール気味の127キロスライダーに体勢を崩されながらも、バットの先で中前に運んだ。追加点をもたらし、3回までに2打点を挙げた。試合の流れを引き寄せると、先発岸は6回8安打無失点と粘投。リリーフが連打を浴び、7回に3点を失ったが、8回は渡辺翔、9回は守護神松井裕が無失点で切り抜け、逃げ切った。田嶋に黒星をつけたのは、20年10月22日以来、1073日ぶり。勝率5割復帰は4月7日以来となった。激しいCS争いの中、勢いづく1勝となった。

◆楽天キラーの連勝がストップした。オリックス先発の田嶋が6回6安打4失点(自責1)で降板し、5月17日ロッテ戦(ZOZOマリン)以来の今季4敗目を喫した。「ランナーを許してしまうイニングが多くなってしまい、テンポ良く投げることができませんでした。粘り強く投げることができず、申し訳ないです」。初回先頭の小深田に右翼フェンス直撃の三塁打を浴びると先制点を献上。3、4回は味方の失策がからむ不運もあり、流れを止められなかった。田嶋はこの試合前まで、対楽天は通算11勝3敗と好相性。21年9月16日から10連勝中だったが、20年10月22日以来約3年ぶりの黒星を喫した。中嶋監督は左腕を責めず「投手にあれだけ迷惑をかけたらいけないですね。締め直さなきゃというか、考え直さないといけないこと」と不用意なミスをした野手陣に奮起を促した。

◆パ・リーグが熱い! CS争いを繰り広げる3チームが、いずれも1点差ゲームをモノにした。午後9時1分、2位ソフトバンクが中村晃外野手(33)のサヨナラ弾で本拠地を沸かせると、同41分には、敵地大阪で楽天が1点のリードを守り切り勝利。もつれにもつれたZOZOマリンでは、同49分にロッテ石川慎吾外野手(30)が右越えサヨナラ二塁打を放った。2~4位まで1・5ゲーム差の中にひしめく大混戦は、シーズン最後まで続く。"寡黙な男"が流れを引き寄せた。楽天島内宏明外野手(33)が初回1死三塁で先制中犠飛を放つと、3回2死二塁では、外角ボール気味の127キロスライダーに体勢を崩されながらも、バットの先で中前に運んだ。10連敗と苦手としていたオリックス田嶋相手に貴重な序盤の2打点。20年10月22日の対戦以来となる勝利で、チームは4月7日の勝率5割復帰だ。開幕から不調が続き、打率は1割台に低迷した。だが8月は月間打率3割7分5厘と状態を上げ、9月も7試合連続安打中と好調を維持する。その要因は、右手をあえて"力ませる"こと。本来は「インパクトはあまり(力を)入れたくない」というが、ポップフライが多かったことから、発想を転換。「右手を強くするだけで、(打球が)上がりすぎないようになった」。勝負強い打撃を取り戻した。昨年までは、独特な表現の試合中談話でファンをざわつかせてきたが、今季は"島内語録"を封印。黙々と試合に集中している。この日の試合後も「また明日お願いします」と語り、バスに乗り込んだ。シーズン前半はなかなか貢献できなかったからこそ、責任感を強く持つ。ソフトバンクも勝ち、差は詰まらなかったが、ぴったりと並走。Aクラス、そして本拠地仙台でのCS開催へ向けて、大きな1勝になったことは間違いない。「また明日」。その言葉通りの「勝利の一打」で、チームを加速させていく。【湯本勝大】

◆21年ドラフト6位のオリックス横山楓投手が1軍デビューを飾った。7回に登板し、浅村を152キロ速球で空振り三振に打ち取るなど1回無安打無失点。「反省するところはいっぱいありますけど、真っすぐが腕振れて投げられたので、ここから反省点を改善していけたら」と自己最速タイの153キロをマークした直球にも手応え。昨季は2軍で救援の経験を積み、チーム最多タイの6セーブ。中嶋監督も「初めての登板なんで、そこで思いきって投げられたというのはいいと思います」と評価した。

◆楽天岸孝之投手(38)が、"キラー対決"を制し、9勝目を挙げた。序盤から球は荒れた。毎回走者を出しながらも、要所を締める投球。「あれだけ調子が悪くて、毎回ランナーを背負って。なんとか取られても、最少失点でという気持ちで投げていた」と、6回8安打無失点で踏ん張った。これで今季オリックス戦は5戦で4勝1敗、防御率0・87。チーム10連敗中だった田嶋との投げ合いを制した。13試合連続で100投球以上。調子が良くても、悪くても、安定感で試合を作り続けている。自身5年ぶり9度目の2ケタ勝利にも王手。「特にないです。本当にチームが勝てて良かった。それが一番」と力を込める。激しいCS争いの真っただ中で、大事なのはチームの勝敗のみ。2位浮上で、本拠地仙台でのCS開催を実現させるため、次の登板も持ち前の安定感で、勝利につながる好投を狙う。

◆オリックスの黒木優太投手(29)が10月1日の楽天戦(京セラ)に先発する。30日の試合前練習では山本と談笑するなど、リラックスした状態で登板に備えた。今季は、救援で5月21日の日本ハム戦(京セラ)で1勝を挙げているが、3度の先発では、いずれも試合を作れず、3敗。プロ7年目で中継ぎから先発への転向をテーマに置いたシーズンも残りわずか。「僕は本当にアウトを1つ1つとるだけなんで、ただそれだけです」と力を込めた。

◆オリックスの2年目・横山楓投手(25)がプロ初登板し、1回を無失点に抑えた。0-4の七回。先発の田嶋の後を受けて2番手でマウンドへ。先頭の渡辺佳を投ゴロ、続く島内を四球で歩かせると、リーグ本塁打王の浅村をカウント1-2からの4球目、152キロの速球で空振り三振、岡島を左飛に仕留め、1回を無失点。最速153キロをマークし、1軍のデビュー登板を終えた。横山は、セガサミーから2022年ドラフト6位で入団。コンパクトなテイクバックから投げる最速153キロの速球が持ち味。期待を抱かせる投手がオリックスにまた一人登場した。

◆エース・山本の3年連続投手4冠が目前。左足骨折で戦線離脱中ながら、頓宮の首位打者も見えてきた。3連覇を達成したオリックスに、さらに明るい話題に加わろうとしている。日米通算250セーブに王手をかけた平野佳寿投手(39)だ。リーグ優勝に続いて本拠地での達成にバトンをつないでいくはずだったが、クライマックスシリーズ進出を狙う楽天に序盤から攻め込まれた。田嶋大樹投手(27)が一回に先頭の小深田に右翼フェンス直撃の三塁打を許すと、1死後に島内に中犠飛であっさりと先制点を献上してしまう。三回には味方の失策から2死二塁とされ、またも島内の中前適時打で2点目を失った。四回にも二塁手・宜保の失策と小深田のタイムリー内野安打で0―4とリードを広げられた。楽天相手には2020年11月5日(京セラ)から試合前時点で、3年、21試合負けなしと相性抜群だったが、6回6安打4失点(自責1)で降板した。名球会入りの条件となる通算250セーブは、過去3人しか達成していない。王手をかけた9月27日のソフトバンク戦(京セラ)では「おんなじように準備して頑張っていきたいと思います」と語っていたクローザー。29日の楽天戦(楽天モバイルパーク)では、ベンチ入りメンバーから外れた。本拠地での記録達成をファンも待っている。(北池良輔)

◆楽天が4月以来の勝率5割復帰。一回に島内の犠飛で先制し、三回にも島内が適時打。四回、九回にも加点した。岸が6回無失点で9勝目、松井裕は自己最多に並ぶ38セーブ目。オリックスは拙守も響き、田嶋が6回4失点で4敗目。

◆敵地・京セラドームがため息に包まれた。楽天は島内が7試合連続となる中前適時打を放って、リードを2点差に広げた。1―0の三回2死二塁。相手先発、田嶋の初球、127キロの外角スライダーを仕留めた。島内は一回1死三塁の好機には、中犠飛を放ってチームに先制点をもたらした。チームは四回には敵失と内野安打で2点を追加した。相手左腕を苦手とする打線が奮起。ベンチから見守った今江打撃コーチは「連打は難しいが、ここまでチャンスで1本というのがでている。少ないチャンスを生かして1点でも多く取りたい」と前のめりになった。投げては先発した岸が6回8安打無失点、5奪三振と役割を果たした。今季9勝目(5敗)。一回無死二塁。四回2死二、三塁。六回2死満塁。いずれのピンチも踏ん張って、王者オリックス打線を寸断した。七回には救援陣が3失点したが、さらに続くピンチはぎりぎりでしのいだ。最大13あった借金を完済し、4月7日以来の勝率5割に復帰。逆転でのクライマックスシリーズ(CS)圏内に足を踏み入れている。石井監督は「他チームの結果は関係ない。うちは勝ち続けなくてはいけない。一戦必勝でいく」と勝負師の顔になっている。

◆38歳の楽天・岸孝之投手が6回を8安打無失点、5奪三振で9勝目(5敗)を挙げた。チームの4月7日以来の勝率5割復帰に貢献した。再三のピンチを招きながら相手打線を寸断。「銀(炭谷)のリードに応える投球ができなかった。あれだけ調子が悪くても最少失点で、という気持ちでした」と111球を振り返った。次回の今季最終登板で2018年以来、5年ぶり2桁勝利を狙う。

◆長年苦しめられた難敵を攻略! 楽天・島内宏明外野手(33)が、3打数1安打2打点で2連勝に貢献した。4月8日から背負い続けて最大13まで膨らんだ借金を完済。関係者駐車場に現れると「また明日お願いします」と、頭をペコリと下げて帰路のチームバスに乗り込んだ。一回に先制の中犠飛を放つと三回2死二塁。オリックス・田嶋の初球、127キロの外角スライダーを仕留めて7試合連続安打となる中前適時打を放った。一昨年から10連勝を許していた田嶋に土をつけた。左腕からは2020年10月22日(楽天生命パーク)以来3年(22試合)ぶりの勝利。京セラドームでは19年7月15日以来、4年ぶりの白星となった。小深田も3安打1打点、リーグ1位に並ぶ35盗塁目と奮起。クライマックスシリーズ(CS)に進出して勝ち抜けば対戦する可能性のある難敵攻略に「ずっとやられてばっかりだった。今日勝てばチーム的にも勢いが付くと思っていた」と借りを返した。CS進出圏内の3位をキープ。石井監督は「田嶋くんを何とかやっつけようと臨んだ。島内の(一回の)犠牲フライが大きかった」と称賛。残り6試合。CS進出に向けて弾みをつけた。(広岡浩二)

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ORIX
83504 0.624
(↓0.005)
優勝
(-)
6491
(+4)
400
(+5)
105
(+1)
48
(+1)
0.249
(-)
2.660
(↑0.01)
2
(-)
ソフトバンク
69672 0.507
(↑0.003)
15.5
(↑1)
5514
(+3)
491
(+2)
102
(+2)
70
(+1)
0.247
(-)
3.280
(↑0.01)
3
(-)
楽天
68681 0.500
(↑0.004)
16.5
(↑1)
6492
(+5)
528
(+4)
101
(-)
100
(+1)
0.246
(-)
3.490
(↓0.01)
4
(-)
ロッテ
65665 0.496
(↑0.004)
17
(↑1)
7470
(+5)
507
(+4)
95
(+1)
69
(-)
0.238
(-)
3.460
(↑0.01)
5
(-)
西武
64751 0.460
(↓0.004)
22
(-)
3426
(+4)
454
(+5)
87
(-)
75
(+3)
0.233
(-)
2.910
(↓0.01)
6
(-)
日本ハム
59801 0.424
(↓0.004)
27
(-)
3457
(+2)
485
(+3)
98
(-)
72
(+1)
0.232
(-)
3.070
(-)