楽天(☆9対5★)オリックス =リーグ戦23回戦(2023.09.28)・楽天モバイルパーク宮城=
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ORIX
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楽天
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勝利投手:安樂 智大(3勝2敗0S)
敗戦投手:阿部 翔太(3勝5敗1S)

本塁打
【オリックス】野口 智哉(2号・2回表3ラン)
【楽天】鈴木 大地(5号・2回裏ソロ)

  DAZN
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◆楽天がシーソーゲームを制した。楽天は3-3で迎えた5回裏、小郷の適時二塁打で勝ち越しに成功する。その後は逆転を許すも、8回に岡島、村林の適時打などで5点を挙げ、再びリードを奪った。投げては、6番手・安樂が今季3勝目。敗れたオリックスは、救援陣が踏ん張りきれなかった。

◆今季の楽天浅村栄斗はオリックス戦に22試合出場して5本塁打、15打点の打率2割2分9厘。このカードではビジターで38打数12安打の打率3割1分6厘も、楽天モバイルパークでは40打数4安打の打率1割。本拠地で安打を打ったのは5月11日が最後で、それ以降は22打席連続で安打が出ていない。CS進出に向けて主砲の活躍が不可欠だが、今日の本拠地オリックス戦ではどうか。

◆オリックス中嶋聡監督(54)の"好アシスト"で、2回に3点を先制した。2回2死二、三塁、打席に立った野口智哉内野手(24)が楽天藤平の133キロフォークを捉えた。打球は左翼ポール際へ一直線。ギリギリのコースに審判は1度はファウルとしたが、すぐさま中嶋監督がリクエストを要求するジェスチャーを見せた。しかし、その直後に中嶋監督は審判団のもとへ。何か言葉を交わした後、場内アナウンスで「ただいまの打球に対し、審判団からのリプレー検証を行います」と説明された。リプレー検証の結果、野口の打球はスタンドインが認められ、3ランとなり一気に3点を先制。オリックス側が持っているリクエストの権利を使わず、大きな先制点につながる判定を覆すことに成功した。

◆楽天が、オリックスに逆転勝ちを決め、3位に浮上した。先発藤平が2回3安打3失点で降板。劣勢の中で試合が始まった。直後の2回2死走者なしで鈴木大が右翼へソロを放って、反撃開始。3回無死一、三塁で小郷の二ゴロの間に1点を挙げ、なお1死一、三塁で浅村が右翼へ一時同点となる適時打を放った。さらに5回1死二塁で小郷の左越え適時二塁打で勝ち越し。最大3点差をひっくり返した。6回、7回に1点を失い、再びリードを許したが、8回に6安打5得点で再逆転に成功。最後は守護神・松井裕が締めた。ロッテが敗れたため、これで3位に浮上。2位ソフトバンクとの差も0・5ゲームに詰まった。

◆球団初のデビュー7連勝を達成していたオリックス先発の東晃平投手が、ともに今季ワースト7安打4失点(自責3)を喫し、5回で降板した。「リードを守り切れなかったので、申し訳ない。しっかり調整して、次勝てるように頑張ります」。2回にもらった3点の援護を守れなかったが、味方が直後に追いつき黒星は回避。その後、チームは1点リードの8回裏に5失点して敵地で逆転負けとなった。

◆オリックスが8回に5失点を喫し、敵地で逆転負けとなった。先発の東晃平投手(23)はともに今季ワースト7安打を浴び、4失点(自責3)で5回で降板。前回19日ロッテ戦(京セラドーム大阪)で球団初のデビュー7連勝を達成していたが、この日は初の仙台のマウンド。中嶋聡監督(54)は「初めてのグラウンド、マウンド、全然今までと違うマウンドなのかなと。それでもいろいろ試したいものもあったし、それがある程度、分かったのかなと。もう新人みたいなもんすからね」と経験値に変えることを願った。クライマックスシリーズ進出を目指す楽天に敗れはしたが、2番手の小木田敦也投手(24)も2回無安打無失点5奪三振と快投。さまざまな場面で役割をしっかりこなす右腕に、指揮官も「だいぶチームを助けてもらってると思うんで、しっかりと最後までいけたらいいと思いますし、その先ももちろんありますし。大事にしとかなあかんかなと思います」と信頼を口にした。

◆楽天小郷裕哉外野手が、攻守でチームを支えた。打っては3安打3打点。9回1死走者なしでの守備では、森の右翼への本塁打性の打球をジャンピングキャッチ。反撃を目指すオリックスの勢いを封じた。今季定位置をつかみ、ブレーク中の若手が躍動。「今日は運が良かったというか、そういう日だったので、また明日から乗っていけるように頑張ります」と表情を引き締めた。

◆"辰己劇場"でCSへ! 楽天辰己涼介外野手(26)が、決勝犠飛で、首位オリックスからの逆転勝利に導いた。前半戦は不振にあえいだが、前向きに、真摯(しんし)に野球に取り組み続け、状態は上向きに。激しいCS争いの中で、勝負強さを発揮した。チームは3位に再浮上。2位ソフトバンクに0・5差へと詰め寄った。Aクラス固めと、本拠地仙台でのCS開催へ向けて、結果にこだわっていく。楽天には簡単には笑わない男がいる。ただ真顔になればなるほど、この男は真骨頂を発揮する。同点で迎えた8回無死満塁。緊迫した場面でも、辰己は切迫していない。1-1から、阿部の外角134キロスプリットを右腕1本でスイング。打球を右翼まで運んだ。盛り上がるベンチとスタンドとは裏腹に、表情を変えずに淡々とベンチへと戻る。「1点入ればいいかなと。気楽な場面で回していただいた。この右腕でプロの世界まで駆け上がってきた。しっかり治療をしたい。右腕に追いつけるように左腕も頑張ってもらいたい」と真顔で自分で自分の体にエールを送った。予想のつかない言動は"辰己劇場"としてファンに親しまれる。チームを3位に押し上げたが、無安打に終わったことを反省。「個人事業主としては最悪な日になりました」。クラブハウスに引き揚げる直前の通路で嘆く。喜ばしいのに、人と違う感情が支配する。昨季は不動の中堅手として試合に出続けたが、開幕直後は不振。5月には打率は1割5分前後まで落ち込み、先発落ちしたり、2軍調整を経験した。「つらいとは思っていなかった。ネガティブなことを言ってくる人はいっぱいいますけど、そういうのに引っ張られないように。打ち方はもう自信持ってやってきたので」と胸を張る。毎試合同行してくれる家族とも、会話の内容はほとんど野球のこと。24時間、野球のことを考え続けてきた。7月のオフは、DeNAバウアーと食事をした。話す言葉も、育ってきた環境も違う。だが「中3日で150球投げるのをやってみたい」と話すサイ・ヤング賞右腕のように、ともに不思議キャラとして沸かせる選手同士。会食のきっかけや会話内容は「秘密です」と多くは語らなかったが、同じテーブルを囲み、刺激をもらった。「僕自身いい結果で終わると思っている」と信じ続けて夏場以降、状態は上向き。打率はリーグ11位の2割6分4厘へと持ち直してきた。リーグ戦も最終盤。「ここからは結果を出すしかない。見栄えのいい数字に上げられるように頑張ります」と貪欲に結果を追い求めていく。仙台でCSを-。その合言葉を現実にする原動力となる。【湯本勝大】<辰己真顔言動アラカルト>「僕が出ていた方が華があると思う。息子の歯が生え始めてむずむずしている。チームもむずむずしているんですけど、しっかり歯が生えて、きれいな歯並びになると思う。信じてついてきてください」(4月23日のヒーローインタビューで)「そんなことはどうでも良くて、母校が甲子園行ったんですよ。それが一番うれしいですね。あとは弟の辰見鴻之介が支配下なったんで、その2点が力になりました。以上です」(7月27日、プロ初の4安打も母校・社高の甲子園出場と、血縁関係がない同じ"タツミ"の後輩を喜ぶ)「試合前に新庄監督に『よお、天才バッター』と声をかけられたので、自信がつきました」(9月23日に2本の適時打を放ち)▽楽天石井監督(7投手を起用して勝利)「序盤に少し不安定な中で、内がしっかり3回を締めてくれたのが非常に大きかった。ブルペンが早めにスタンバイしてくれた。チームが逆転して、松井に渡せて良かった」▽楽天小深田(28歳の誕生日に3安打1盗塁)「いい誕生日になりました。(盗塁王へ向けて)追いついて、追い越して、チャンスがあれば走っていきたい」

◆楽天の先発、藤平はぴりっとせず2回3失点。三回途中での交代となった前回登板の汚名返上を期したが、さらに早い段階でマウンドを降り「ある程度ゾーン内で勝負はできていたとは思うが、細かいところでカウントがつくれなかった」と反省した。4月以来の今季3勝目が遠い。二回は先頭からの2連打で走者を背負った。2死までこぎ着けたが、8番野口には3球連続ボール。何とか2ストライクを取った後の6球目、抜けた変化球を左翼ポール際に運ばれた。クライマックスシリーズ進出時の登板にも意欲を示していた中、2試合続けてアピールに失敗した。

◆本拠地・楽天モバイルパークが耳をつんざく歓声に包まれた。楽天・小郷裕哉外野手(27)が勝ち越し打となる左越え適時二塁打を放った。「打ったのはストレート系(146キロ)です。風が味方してくれましたね。勝てるように頑張ります」3-3、五回1死二塁塁。相手先発・東の5球目を流し打った。その1球前に小深田が決めた二盗(パ・リーグ2位の34盗塁目)が効果的だった。先発した藤平が二回に3点を先制され、オリックスに試合の流れが傾いた。楽天ベンチには重苦しい空気が漂い始めたが、試合をひっくり返した。右腕は2回を投げて1被弾を含む3安打3失点で降板。「ホームランは失投でした。ある程度、ストライクゾーンで勝負できたと思いますが、細かいところでカウントが作れませんでした」と悔やんだ。石井監督から「投げるだけではなく、勝つことが大事。やはり勝つことが今後につながる。きょうは勝ちにこだわって投げてほしい」と背中を押されたが、期待に応えることができなかった。試合前時点で、楽天は4位ながら、2位ソフトバンクを1ゲーム差、3位ロッテを0・5ゲーム差で追走。クライマックスシリーズ(CS)進出に向けて、〝混パ〟は佳境を迎えている。(広岡浩二)

◆楽天が逆転勝ちで3位に浮上した。4―5の八回に岡島、村林、小郷の適時打など、打者11人の猛攻で一挙5点を奪った。三回から継投に入り、6番手の安楽が3勝目。七回に勝ち越したオリックスは、3番手の阿部が誤算だった。

◆執念の逆転勝利だ!! 楽天は28日、オリックス23回戦(楽天モバイルパーク)に9-5で逆転勝ちし、ロッテを抜いて3位に1日で再浮上した。1点を追う八回、小郷(おごう)裕哉外野手(27)の適時打など、打者11人の猛攻で一挙5点を奪い、リーグ王者を下した。2位ソフトバンク、4位ロッテとはともに0.5ゲーム差の大混戦が続くが、3位以上が進出できるクライマックスシリーズ(CS)へ弾みをつけた。CS進出へ、全員で価値ある1勝をつかんだ。平日のナイターにもかかわらず、2万2911人が来場した一戦。日に日に盛り上がりを見せる3球団によるCS争いの中、楽天がリーグ王者のオリックスを相手に執念を見せた。1点を追う八回、打者11人の猛攻で5点を奪って逆転勝ち。打線に火を付けたのは、2番の小郷だ。「2番だったので、つなぐ役目を心がけた。出れば後ろにいいバッターがいるので、何か起きると思ってしっかり準備をしていた」八回、先頭で右前打を放ち、口火を切った。島内が四球、浅村が左前打でつないで無死満塁の好機を作ると、岡島が右前へ同点打、辰己が勝ち越しの右犠飛。さらに下位打線でチャンスを広げると、小郷が打者一巡して回ってきた打席で右前適時打を放ち、試合を決定づけた。

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ORIX
83494 0.629
(↓0.005)
優勝
(-)
7487
(+5)
395
(+9)
104
(+1)
47
(+1)
0.249
(↑0.001
2.670
(↓0.04)
2
(-)
ソフトバンク
67672 0.500
(-)
17
(↑0.5)
7510
(-)
489
(-)
99
(-)
69
(-)
0.248
(-)
3.310
(-)
3
(1↑)
楽天
67681 0.496
(↑0.003)
17.5
(↑1)
7487
(+9)
524
(+5)
101
(+1)
99
(+1)
0.246
(↑0.002
3.480
(↓0.01)
4
(1↓)
ロッテ
64665 0.492
(↓0.004)
18
(-)
8465
(+2)
503
(+9)
94
(-)
69
(+1)
0.238
(↑0.001)
3.470
(↓0.04)
5
(-)
西武
64731 0.467
(-)
21.5
(↑0.5)
5422
(-)
448
(-)
87
(-)
72
(-)
0.234
(-)
2.910
(-)
6
(-)
日本ハム
59791 0.428
(↑0.005)
27
(↑1)
4455
(+9)
482
(+2)
98
(+1)
71
(+1)
0.232
(↑0.001)
3.070
(↑0.01)