1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | 安 | 失 | 本 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ヤクルト | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 0 | 0 |
阪神 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | X | 2 | 4 | 0 | 1 |
勝利投手:西 勇輝(8勝5敗0S) (セーブ:岩崎 優(3勝2敗34S)) 敗戦投手:高橋 奎二(4勝9敗0S) 本塁打 |
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◆阪神は両軍無得点で迎えた4回裏、大山の2ランで先制する。投げては、先発・西勇が7回2安打無失点の好投。その後は桐敷、岩崎の継投で完封リレーを展開し、西勇は今季8勝目を挙げた。敗れたヤクルトは先発・高橋が試合をつくるも、打線が散発の3安打と沈黙した。
◆阪神ドラフト1位森下翔太外野手(23)が「1番右翼」でスタメン入りした。近本光司外野手(28)は3試合連続でベンチスタートとなった。森下は、1番での先発出場は9月5日中日戦以来、自身10度目だ。3番には小野寺暖外野手(25)が入った。先発は西勇輝投手(32)が務める。
◆「虎-1グランプリ」の2代目チャンピオンに輝いた、お笑いコンビ・ニッポンの社長の辻(36)とケツ(33)がチャンピオンの特典であるイベント出演のため、来場した。その特典として、ファーストピッチセレモニーとスタメン呼び込みを行い、試合前から場内を沸かせた。ファーストピッチセレモニーには、阪神OBの桧山進次郎氏(54=日刊スポーツ評論家)がサプライズで打席に現れた。「キー太がゴニョゴニョしだして。『何? 何?』って。僕らもサプライズで。キー太が段取り悪いと思って(笑い)」。マウンドに上がった辻は、驚きながら投じた球を桧山氏が三塁側へファウルを飛ばした。「僕は一生の思い出として、桧山さんを差しこんだ」と自信に満ちた表情で笑いを誘った。予選会とオンライン投票のグランドチャンピオンシップを経て頂点に立ち、2カ月ぶりに来場した。辻は優勝したチームの熱気に「もうすでにベロベロの人おって。ファーストピッチセレモニーも温かく見守ってくれた」。ご褒美を存分に味わった。
◆阪神大山悠輔内野手(28)に待望の1発が生まれた。0-0の4回1死二塁の第2打席。フルカウントから左腕高橋の144キロ直球を振り抜いた。「追い込まれていましたが、しっかり自分のスイングができたと思います。甘いボールを1球で仕留めることができてよかったです」左翼フェンスを悠々越える先制16号2ラン。チームに26イニングぶりの適時打をもたらした。前日25日中日戦(バンテリンドーム)後には、岡田監督から「大山にしてもな。ひどい」と、厳しい言葉を受けていた。23日ヤクルト戦(神宮)以来、12打席ぶりの安打でゲキに応えた。
◆阪神小幡竜平内野手(23)が、美技で沸かせた。2点リードの5回2死。ヤクルト中村の打球を先発西勇がはじき、後方に転がった。カバリングでチャージをかけた小幡は素手で打球を捕球。体勢を傾けながらそのままランニングスローし、間一髪アウトにした。2死からの出塁を阻止した好プレー。ベンチの岡田監督も白い歯をこぼしていた。
◆/悠然とはじき返した\レフトスタンドへ大山悠輔が先制2ランホームラン?プロ野球(2023/9/26)??阪神×ヤクルト??Live on DAZN#DAZNプロ野球#hanshin pic.twitter.com/vVb3zFNFMc
◆阪神西勇輝投手(32)が今季8勝目の権利を持って降板した。5回まではノーヒットノーランを継続。7回を2安打無失点で投げきり、得点圏にすら進塁を許さなかった。前回登板の12日巨人戦(甲子園)では9回2安打完封で7勝目をゲット。5日中日戦(バンテリンドーム)から、17イニング連続無失点を継続させた。
◆阪神が、ヤクルトに快勝、同カードの球団連勝記録を9に伸ばした。3回まで先発の西勇輝投手(32)、とヤクルト高橋がともにノーヒットピッチングの投手戦。均衡を破ったのは阪神の4番、大山悠輔内野手(28)だった。4回、先頭の中野がチーム初安打となる左中間への二塁打で出塁すると、1死から、大山が左翼席へ豪快な16号2ランを運んだ。25日の中日戦では、打線の状態について岡田監督が嘆き「大山も(打撃の状態が)ひどい」と指摘したが、本拠地に戻って名誉挽回の1発を放った。西勇は9月12日巨人戦で完封勝利を挙げて以来の登板。6回2死まで無安打投球を続けるなど好調を維持。7回を2安打無失点で8勝目を挙げた。
◆ヤクルト高橋奎二投手(26)が1球に泣いた。課題に挙げていたストライク先行の投球を仕掛け、3回まで無安打に抑えていたが4回につかまった。先頭中野に中越えの二塁打を打たれ、1死後に4番大山。フルカウントから144キロの真ん中直球を左翼席に運ばれ、決勝の16号2ランに。5勝目はならなかったが「大山さんの1発がもったいなかったが真っすぐで勝負できたことは来年につながる」と語った。▽ヤクルト高津監督(5回2安打2失点の高橋に)「(試合は)つくれてないよ。本当に勝とうと思ったら先に点を取ってもらうまで我慢できるかどうか。一番失投してはいけない場面。野球を覚えて成長していってほしい」
◆阪神が、ヤクルトに快勝、同カードの球団連勝記録を9に伸ばした。3回まで先発の西勇輝投手(32)、とヤクルト高橋がともにノーヒットピッチングの投手戦。均衡を破ったのは阪神の4番、大山悠輔内野手(28)だった。4回、先頭の中野がチーム初安打となる左中間への二塁打で出塁すると、1死から、大山が左翼席へ豪快な16号2ランを運んだ。25日の中日戦では、打線の状態について岡田監督が嘆き「大山も(打撃の状態が)ひどい」と指摘したが、本拠地に戻って名誉挽回の1発を放った。西勇は9月12日巨人戦で完封勝利を挙げて以来の登板。6回2死まで無安打投球を続けるなど好調を維持。7回を2安打無失点で8勝目を挙げた。岡田彰布監督(65)の一問一答は以下の通り。(囲み取材)-西勇は雰囲気があったか「うーん、なんかなあ。こないだも良かったけど、今日も良かったよなあ。そんななあ、もううたれそうな、ホント、これもうノーヒットノーランあるかもわからんで言うてたんやけどな、もうなあ、あそこで1本出たからホントこれで7回で切れるなあ言うてたんよ(笑い)」-後半戦全勝。9月も3戦全勝。さすがか「いや、だから、やっぱりなあ、うまいこと帳尻合わすのはうまいやんか(笑い)。今までこの時期に帳尻合わしても何も試合なかったけど、今年はなあ、こっからまた試合あるわけやからさあ」-相手は決まっていないが、CSはうれしい悩みになりそうか「いやいや、まあ、そんな考えんのしんどいから、まだまだ考えへんよ、それは。まだまだそれはなあ、日にちあるから、3週間ぐらいあるやろ、それはもう今から考えたらしんどい、そら、順番とか決めんの。相手もまだ決まってないしなあ、まだ」-大山も1本出たがまだまだか「そう、うーん、まあ別にこのシーズンはな、まあ別に自分の数字やからな結局は、最終的にシーズンとしての数字やからな、だから、まあ終わって、フェニックスとかあるけど、そこから徐々にやっぱり、いい時のそういう感覚をというか、タイミングをな、持って行ったあいいと思うよ。今どうこう言うことじゃないんだけどな、やっぱり崩れると早いいうことはな、やっぱ本人も、ずっと悪くても何とか維持しようとな、基本的なことはな。崩れるとやっぱりほんとに戻りにくいよ、バッティングに関しては、相手は崩しにくるわけやからな」-昨日の苦言が効いたのか「いや、それは分からん(笑い)。バッティングコーチが何かやったんやろ」-打撃練習中からよかったのか「今日はちょっと、昨日よりはマシかなと思ったよ」-森下はいい時に戻せるか試されてる「試されてるというか、そら自分で崩れてるわけやからな。いくつボール球振った、今日? そやろ。それは自分で崩れてるということやから、そらもう自分で直さなしゃあないやん。そら、ちゃんとスイングしとって打たれへんのやったらなあ。でもあのボールは誰が振っても当たらへんよ。そういうことやん」-シーズン中に直してほしいか「直らへんよ。そんな簡単に直らへん。無理無理。そんだけバッティングは難しいということよ。だから崩さんように維持しとかな長いシーズンコンスタントには打てないということよ。長いやろ、打てんようになったら。そら本人は何とか打ちたいと、打てるように戻そうとしてるけど、なかなか戻らんということよ、結局は。崩れてしもうたらな。崩れる前にある程度普通の状態というかな、絶好調にならんでもええけどな、ある程度コツコツヒットが出るように継続していかんと、長いシーズンはコンスタントに率残らんよ。そんな簡単なものじゃないよバッティングは、難しい。だから自分から崩れていったらあかん」
◆阪神が、ヤクルトに快勝、同カードの球団連勝記録を9に伸ばした。3回まで先発の西勇輝投手(32)、とヤクルト高橋がともにノーヒットピッチングの投手戦。均衡を破ったのは阪神の4番、大山悠輔内野手(28)だった。4回、先頭の中野がチーム初安打となる左中間への二塁打で出塁すると、1死から、大山が左翼席へ豪快な16号2ランを運んだ。25日の中日戦では、打線の状態について岡田監督が嘆き「大山も(打撃の状態が)ひどい」と指摘したが、本拠地に戻って名誉挽回の1発を放った。西勇は9月12日巨人戦で完封勝利を挙げて以来の登板。6回2死まで無安打投球を続けるなど好調を維持。7回を2安打無失点で8勝目を挙げた。岡田彰布監督(65)の一問一答は以下の通り。(テレビインタビュー)-西勇が好投した「そうですね。前回もね、久しぶりにいい内容をみたけど、今日もほんとよかったですね」-ポストシーズンに向けて猛アピール「いやいや、ね。どっかで、(ヤクルトが)はよヒット1本打ってほしかったんですけど、1本出たんでね。代えやすかったですね(笑い)」-好投につながった部分は「やっぱりコントロールですよ。ベンチからみてても、ほとんど低くいってたんで。まあ、間違いというかね、連打も浴びそうでもないし。そんなフォアボールも出さないピッチングでね」-長坂とのコンビは「ファームにいってるときにね、かぶってたんで。それはもう全然、心配してなかったです」-桐敷も内野ゴロ3つ「いやいやもう、いつも通りですね。だから、代打は左がいてるんで、とくにヤクルト戦はやっぱりね、左のリリーフはすごく大事になってくると思いますけどね」-岩崎はリーグ単独トップのセーブ数「相手が(田口のいる)ヤクルトなんでね。まあ、これはもうね、勝ちゲームでもうまくね、セーブね、そうならないと、なかなか稼げないんですけど。まあ、あと1点あればね、打順的にも楽だったから、あと1点といってたんだけど、なかなかね、点をとれなかったですけど。最後ね、1番いいね、打順でね、あそこで、まあね。初めてと思うんだけど、ほんと、このままもしまだチャンスあればね、投げさせたいと思いますね」-大山に見事な2ラン「そうですね。ずっと悪くてね。今日はフリーバッティングはまだちょっと良かったかなと思ったけど。まあ本当に一振りでね。今日1日、あのスイングだけでしょ? すごく良かったのはね。一番いいときに出たですね」-全体としては4安打。打線について「いやいや、それは調子は良くないよね。森下も1番を打たせたらどんなバッティングをするかなと思ったけど、あまり変わらなかったけど、まあでも、これからどんどん調子をあげていけばいいと思うので、はい」-明日は富田が先発「いやいや、ファームでもずっとねいいピッチングが続いていたんですけど、順番というか、上のピッチャーも良かったんで。だから明日は富田と西純の2人でいきます」-レギュラーシーズンでは甲子園はあすが最後のゲーム。「いやいや、もうね、なんていうか、毎試合、開幕からですけど、きょうも本当にいっぱいのお客さんで、あしたも一杯になるみたいですけど、まあ、最後、なんかひと言言わないといけないみたいなんで、感謝の言葉を言おうと思ってます(笑い)」
◆阪神佐藤輝明内野手(24)が、月間最多安打の"自分超え"を果たした。2打席凡退後の7回。先頭打者で打席に入り、ヤクルト3番手の小沢から「しっかり思い切って」振り抜いた打球が左前へ痛烈なヒットとなった。これが9月28本目の安打。8月の27安打を抜いて、自己最多を更新した。今季は6、7月に打率1割台と打撃不振に苦しんだが、8月に入ると復調。8月は打率3割、9月はここまで3割4分6厘と絶好調。本塁打7本は昨年4月の月間自己最多と並び、打点23は自己最多記録を更新中だ。27日は、レギュラーシーズンでは甲子園で今季最後の試合になる。「しっかり活躍ができればいいかなと思います」。ラストゲームも、ファンを沸かせるプレーを見せる。
◆猛虎の4番が「岡田のカツ」に1発回答だ。阪神大山悠輔内野手(28)がヤクルト戦の4回に決勝の16号2ランを放った。前日25日には岡田彰布監督(65)から「ひどいな」と打撃内容に苦言を呈されていた。主砲が6試合ぶりのアーチで応え、ここからポストシーズンに向け、じっくりと調子を上げていく。1発回答の確信弾に、大山はゆっくりとダイヤモンドを1周した。0-0で迎えた4回1死二塁。「チームを助けられるように、なんとか自分の打撃を、と思って打席に入りました」。フルカウントからヤクルト高橋の真ん中に入った144キロ直球をガツン。左翼席下段へ飛ばす距離128メートル弾で均衡を破った。「感触も良かった。9月はなかなかチームのために働くことができてなかったので、今日勝てたことが一番かなと思います」安打は23日ヤクルト戦(神宮)以来、12打席ぶり。18日DeNA戦(甲子園)以来、6試合ぶりの本塁打となった。本拠地で快音を響かせた虎の主砲。今季15度目のV打&73打点に積み上げた。岡田監督から珍しくカツを入れられていた。24日からの中日2連戦で打線はわずか1得点。4番は2試合で連続無安打だった。指揮官も名指しで「練習の時から全然やろ。大山にしてもな、ひどい」と厳しい言葉を並べていた。カツにアーチで応えた大山。岡田監督も「ずっと悪くて、今日はフリーバッティングはまだちょっと良かったかなと思った」とほっと一安心。打席内容にも「まあ本当に一振りでね。今日1日、あのスイングだけでしょ? すごく良かったのは。一番いいときに出た」と及第点を与えた。また、前夜のゲキが効果抜群だったかと問われると「それは分からん(笑い)。バッティングコーチが何かやったんやろ」とニヤリと笑った。背番号3の1発でチームは26イニングぶりの適時打と長いトンネルも抜けた。チャンピオンチームといえども、CSに向けて1試合も無駄にできない。「気を抜いている選手は1人もいない。1試合1試合、自分のやるべきことをしっかりやって臨みたい」と最後まで集中する。27日の中日戦はレギュラーシーズンの本拠地ラストゲーム。「チーム一丸となって勝ち試合を皆さんに見せれるように頑張ります」と大山。不動の4番が全身全霊をかけて打席に立つ。【三宅ひとみ】
◆阪神の守護神岩崎優投手(32)が、リーグ単独トップに再浮上する34セーブ目をもぎ取った。20日の巨人戦から中5日空け、2点リードの9回に登板。先頭塩見を右飛に仕留め、代打浜田に中前打を許したが、山田を右飛に打ち取り、最後は村上を低めのスライダーで一ゴロに。今季18度目の完封勝利を完成させた。お立ち台では「セーブ、挙げることができてよかったです」とクールに振り返った。これで9月全8試合の登板で連続セーブを挙げ、タイトルを争うヤクルトの田口に1セーブ差をつけた。「自分じゃどうしようもできないので、今日みたいに出番が来たら、全うできるようにやってます」。岡田監督は「(相手が)一番いい打順でね、(タイトルは)初めてと思うんだけど、このままもしチャンスあれば投げさせたい」とアシストを約束した。この日は同期入団で7月18日に脳腫瘍のため亡くなった横田慎太郎さんが、19年の引退試合で「奇跡のバックホーム」を決めた日だった。左腕は「勝利することができてよかったです」と胸をなで下ろした。ポストシーズンに向け、お立ち台の最後には「本当の『アレ』(日本一)に向かって突き進んでいきます」と力強く宣言した。【古財稜明】
◆ポストシーズンの先発枠争いへ、阪神西勇輝投手(32)が盤石の投球を見せた。初回からスコアボードにゼロを並べ、5回まではノーヒットノーラン。6回2死から塩見に初安打を許しても「そんな簡単にできるものじゃないから」と一切動揺はなかった。直後の山崎を一ゴロに仕留め、ゼロ封。7回2安打無失点でつなぎ、岩崎のセーブをアシストした。得点圏にすら進塁させない快投で、今季8勝目。17イニング連続で無失点だ。5日中日戦から3連勝中の右腕に岡田監督は「帳尻合わすのはうまいやんか」とニヤリ。「ノーノー」も見えた投球には「はよヒット1本打ってほしかったんですけど、1本出たんでね。代えやすかったですね」と笑った。現在、村上、大竹、伊藤将の2桁勝利トリオに加えて才木、青柳も控える先発陣。西勇の猛アピールは、CSファイナルステージの先発ローテーションにうれしい悩みとなる。指揮官は「今から考えたらしんどい、順番とか決めんの。相手もまだ決まってないしなあ」とはぐらかした。女房役の長坂とは今季1軍初バッテリーとなった。7月5日に出場選手登録抹消され、約1カ月半の2軍調整を経験。調整期間中、2軍戦3試合全てでコンビを組んだのが長坂だった。ファーム時から意見交換しており、「前通りでいいよ」と信頼。お立ち台では「リードがすごく良くて。リズムよく投げられたし、試合前から1人で動画を見て勉強してる姿を見て『あ、こいつやったら大丈夫やな』と思いながら、腕を振ることができました」とたたえた。虎党の前で締めくくった今季最終登板。「(良い)波をしっかりキープして、いい状態で自分のバトンを待とうかなという感じです」。15年目の右腕が勝負のポストシーズンに照準を合わせた。【波部俊之介】■桐敷、10試合連続無失点桐敷が1回無安打無失点で10試合連続無失点&13ホールド目をあげた。2点リードの8回に登板。ヤクルト打線を3者連続で内野ゴロに抑えた。「任された場面で先発投手の流れを持ってこられるように、ザキさん(岩崎)や後続につなぐことは意識しています」。中継ぎとしてフル稼働の2年目は「やることは変わらない。CSもあるので、調整をしていきたい」と気を引き締めた。
◆阪神森下が4打席不発に終わった。この日は3番ではなく、9月5日中日戦以来の1番に入ったが、遊飛2つに空振り三振2つといいところなし。これで3試合連続無安打となった。前日苦言を呈した岡田監督も「そら自分で崩れてるわけやからな。そらもう自分で直さなしゃあないやん。だから崩さんように維持しとかな長いシーズン、コンスタントには打てないということよ」と指摘した。森下は「結果残せるように頑張ります」と言葉少なだった。
◆中野が4回に左中間への二塁打を放ち4打数1安打、今季通算160安打として、リーグ最多安打をキープした。「風に助けられたとは思いますけど、自分の中では今日の4打席、感触が良かったと思ってるんで」と振り返った。守備でも7回に村上の打球に突っ込んで捕球しアウトにする好プレーも。「自分としては、勝負に出たプレーではあったんで、アウトにできたことは良かったかなと思います」。中日岡林が1本差、DeNA牧が3本差につける。最後までデッドヒートが続きそうだ。■近本、3戦連続先発外れ近本は3試合連続でスタメンを外れた。7回に長坂の代打で登場すると、球場が大歓声で迎えた。結果は右飛だったが「今やりたいことは今日は打席の中でできた。あとはタイミングの問題なんで」と、今後を見すえて実戦の中でいろいろと試しているという。CSに向けては「僕自身はどうやって挑むかが大事かなと思っているんで」としっかり準備を進める。■小野寺、先発9戦連続安打小野寺が先発9試合連続安打を放った。3番でスタメン入り。6回2死からヤクルト石山の147キロ直球を捉え、右前打。出場機会が限られるも、先発出場した試合でアピールに成功している。「何試合連続とかあまり気にしてないけれど、1試合1試合が勝負。1打席目がダメでも、試合中に何か意識を変えて打席に立てたら」と結果にこだわる。
◆阪神・富田蓮投手(22)が先発予定の27日の中日戦(甲子園)に向けてショートダッシュなどで調整した。今季初先発となった6月9日の日本ハム戦(エスコン)では3回3失点(自責2)で黒星。そこから3カ月ぶりとなる先発のチャンスをつかみ、「エスコンで悔しい思いをしてますし、投球としても打ち取れる球が少なかったという課題があった。しっかりファームで自分の投球を見つめ直して、(ここまで)いい状態でこられている。明日は力を発揮するだけかなと思う」と先発初勝利へ気合を入れた。岡田監督は「富田は先発さすよ」と明言した。また、富田と同じくこの日1軍に合流した西純矢投手(22)は27日の中日戦の2番手として登板する予定。今月15日の広島戦(マツダ)に2番手でプロ初登板した門別啓人投手(19)は、30日からの広島2連戦(マツダ)でプロ初先発の見通しとなった。同22日のウエスタン・ソフトバンク戦(タマスタ筑後)では先発で6回無失点とアピールしており、この日の試合前に岡田監督は「門別は広島(で先発)かな。今度は頭(先発)から行かすよ」と明かした。
◆阪神のジェレミー・ビーズリー投手(27)が出場選手登録を抹消された。助っ人右腕は甲子園での試合前練習に参加し、キャッチボールなどで汗を流した。25日の中日戦(バンテリン)に2番手として六回から登板して3回無失点と好投。ポストシーズンに向けてロングリリーフの適性をアピールしていた。代わって26日のヤクルト戦(甲子園)に先発する西勇輝投手(32)が出場選手登録された。
◆両軍のスターティングメンバーが発表。阪神は森下翔太外野手(23)が「1番・右翼」に入った。リードオフマンに座るのは9月5日の中日戦(バンテリンドーム)以来。森下が任されていた3番には「3番・中堅」で小野寺暖外野手が座った。近本光司外野手は3試合連続でベンチスタート。先発は西勇輝投手が務め、長坂拳弥捕手とバッテリーを組む。長坂は9月18日のDeNA戦(甲子園)以来、今季2度目の先発マスクとなった。
◆試合前に開催されたファーストピッチセレモニーにお笑いコンビ「ニッポンの社長」が登場。阪神OBの桧山進次郎氏(54)がサプライズで打席に立ち、満員の虎党を沸かせた。2022年から開催されている、『虎-1グランプリ』の優勝特典としてファーストピッチが実現。大の虎党として知られる辻(36)が投手、ケツ(33)が捕手を務め、力強い速球を披露した。桧山氏がスイングをかけたが、打ったボールは三塁側スタンドへ。辻は「むちゃくちゃなりましたけど、逆にめっちゃ落ち着きました。桧山さんがきっかけで阪神を見始めたので、桧山さんを差し込んだのは一生の思い出になりました」と興奮気味に話した。7月末に開催された「ウル虎の夏2023」に6日連続で吉本芸人が登場し、ニッポンの社長も27日の巨人戦で選手の呼び込みを務めるも、期間中唯一の負け試合に。辻は「負けてもうたんですけどあっからめっちゃ強くなって安心しました。日本一は『アレのアレ』に決まったんでしたっけ? 僕らも芸人として『ソレのソレ』目指して頑張ります」と笑いを誘った。
◆阪神の先発・西勇輝投手(32)は、四回までヤクルト打線を無安打無失点に抑えた。一回先頭の塩見を二飛、山崎を右飛に仕留めると、山田は粘られながらも13球目で中飛に抑えて完璧な立ち上がり。二回は先頭の村上を空振り三振、サンタナに四球を与えたが、オスナを中飛、中村を一直で後続を断った。三回、四回はいずれも三者凡退。一方の阪神打線はヤクルト先発・高橋の前に、三回まで無安打無得点。緩急を駆使された投球で出塁は二回2死からノイジーが選んだ四球のみとなっている。
◆阪神・大山悠輔内野手(28)が四回に先制の16号2ランを放った。この回先頭の中野がチーム初安打の二塁打を放つと、1死二塁で虎の4番が打席へ。フルカウントから高橋の144キロ直球を振り抜いた。打った瞬間、スタンドインと分かる打球は左翼席へ一直線。18日のDeNA戦(甲子園)以来の一発で試合の均衡を破った。「打ったのはストレート。追い込まれていましたが、しっかり自分のスイングができたと思います。甘いボールを1球で仕留めることができてよかったです」阪神打線は24日、25日の中日戦(バンテリンドーム)2試合でわずか1得点と沈黙。25日の試合後、岡田監督は「練習のときから全然やろ、大山にしてもな。ひどい。(試合前打撃練習の)最初ショートゴロ3連発やで、見てたら分かるやろ」と檄を飛ばしていた。指揮官は「危機感ないない、そんなの。バット振ってるだけやんか」とハッパ。打線の中心に座る男が、そんな岡田監督の檄にバットで応えた。
◆ヤクルト・高橋奎二投手(26)が5回79球を投げ2安打2失点と力投したが、7月16日の巨人戦(神宮)以来、約2カ月ぶりの勝利はならなかった。立ち上がりからストライク先行で攻めた。直球の最速は148㌔だったが、緩いスライダーや120㌔台のチェンジアップをうまく組み合わせて、三回まで無安打投球。だが、四回先頭・中野に中越え二塁打とされると、1死後に大山に16号2ランを浴びた。フルカウントからの6球目、144㌔を完璧に捉えられ、打球は左翼ポール際へ。五回は三者凡退に抑えただけに、痛恨の一球となった。「状態としては良かったです。大山さんのあの一発だけがもったいなかったです」と高橋。悔しさをを糧とするしかない。
◆阪神の先発・西勇輝投手(32)は7回2安打無失点でマウンドを降りた。五回までは無安打投球とヤクルト打線を圧倒。六回2死から塩見に右前打を浴びたが、続く山崎を落ち着いて一ゴロに仕留めた。味方も好守で西勇を盛り立て7回2安打無失点。102球の力投で今季8勝目の権利を手にした。前回登板12日の巨人戦(甲子園)で完封勝利を挙げた右腕は、これで17イニング連続無失点。勝負のクライマックスシリーズに向け、頼もしい右腕が帰ってきた。
◆大粒の汗をぬぐい、悔しそうな表情を浮かべた。ヤクルト・高橋奎二投手(26)が5回2安打2失点の力投も、リードを許して降板し、5勝目を手にすることができなかった。「状態はよかった。(四回の)大山さんのあの一発だけもったいなかったです」三回まで無安打投球。140キロ台後半の直球と100キロ台のカーブなどで緩急を使いながらストライク先行で優位に勝負を進めた。四回先頭の中野に両軍合わせて初安打となる中越えの二塁打を許すと、1死から4番の大山に左越えの先制2ランを浴びたが、その後は安打を許すことなく仕事を全うした。今季は試合前時点で18試合に登板し4勝8敗、防御率4・52と思うような結果を残せず。それでも直球の質を伊藤投手コーチとともに練習では再度見直し「まだまだな部分はあるんですけど、悪いなりにいいボールもある。それなりにイニングを投げることもできているので、良くはなってきている」と話し、数字でも9月はここまで2試合連続でクオリティースタート(先発で6回以上、自責点3以下)をみせるなど調子は上向いていた。高橋の好投に応えたい打線だったが、阪神先発の西勇の前に六回2死まで無安打に抑えられるなど援護することができず。左腕は7月16日の巨人戦(神宮)以来となる白星とはいかなかった。(森祥太郎)
◆阪神が逃げ切った。四回に4番・大山悠輔内野手(28)が左翼席へ16号2ランを放って先制。先発の西勇輝投手(32)は、7回2安打無失点、102球の力投で今季8勝目(5敗)をマークした。最後は岩崎が締め、リーグ単独トップの34セーブ目。投打の中心が躍動した阪神は今季84勝目。5試合を残す中で、球団最多のシーズン87勝へあと3勝とした。
◆現役時代は南海、西武に所属し、引退後は西武、ダイエー、阪神の3球団でヘッドコーチを務めたサンケイスポーツ専属評論家・黒田正宏氏(75)は阪神・西勇輝投手(32)の復調と長坂拳弥捕手(29)の好リードを高く評価した。短期決戦に向けて、大きな収穫があった。まずは西勇。この時期にベテランが調子を上げてきたのは心強い。抜群の制球で、打者との駆け引きも完全に上回っていた。常に自分のタイミングで投げるから、連打されることは考えにくい。投げる姿を見て、西武黄金時代に私とともに戦った東尾修を思い出した。投球術が長けている点では西勇とよく似ている。当時、東尾が投手陣の最年長で工藤公康ら若い投手をある時は言葉で、ある時は投げる姿で引っ張っていた記憶がある。短期決戦は投手陣のリーダー的存在が大事だということを、私は捕手として、コーチとして、教えられた。阪神も若い投手が多い。今の西勇なら、東尾的な役割も十分にこなしてくれるだろう。もう一つの収穫は捕手の長坂。ずっとベンチにいて、坂本のリードを勉強していたのだろう。坂本とよく似た、思い切った配球で西勇をうまくリードしていた。梅野の回復状況は分からないが、短期決戦を1人の捕手に託すのは非常に難しい。シーズンの2倍、3倍疲れるからだ。シーズンが「負けても次の試合がある」というリードが許されるのに対して、「絶対に負けられないリード」が求められる。これは経験した者にしか分からない。長坂がベテラン西勇をうまくリードしたことで、いつでも使える計算が立った。バッテリー部門に関しては、ポストシーズンへの準備は着々と進んでいる印象だ。
◆ヤクルトは今季10度目の零封負けを喫し、阪神戦9連敗となった。先発した高橋は5回2安打2失点の力投も9敗目。打線は阪神先発、西勇の前に六回2死まで無安打に抑えられるなど振るわなかった。高津臣吾監督(54)の主な一問一答は以下の通り。――先発の高橋は5回2失点。ストライク先行で投げていた「まあ、あれだけ真っすぐ、真っすぐでいくといつかは捕まるとは思ってはいましたけどね。球威があるうちは打ち取れたりする場面もあったんですけど、もうちょっと緩急を使うとか、もうちょっとできることはあったのかなと思いますね」――四回は先頭の中野に二塁打を浴びると、1死から大山に2ランを浴びた。もう少し攻め方とか配球とかそういったとこになる「うーん。まあ、あの場面で失投をしてはいけない。一番失投をしてはいけない場面なので。カウント3-2からそれがちょっとどこに投げようとして、あそこにいったのか分からないけど、自然な流れの結果になったかなと思います」――真っすぐを思い切り投げ込んだ「でもそこで打たれちゃだめなんですよ。そう思います」――高橋は9敗目(4勝)を喫し、なかなか1年間思うような成績が出なかったが来年への課題は「ずっと昔から見てきて、何が変わったんかな、何が成長したんかな、と思いながら、試合中に見てたんですけど、ちょっとすぐに答えが出なかった。自分の中で、まだまだ発展途上だとは思うんですが、経験もしてきて、年齢的にも非常にいい時を迎えていくので、次の登板がどうとかってのは今のところはあれですけど、毎年成長していかないといけない。こういうなかなか、うまくいかない年ももちろんあっての野球人生だと思うんですけど、今年の経験を生かして来年に成長していってほしいなと思いますね」――高橋は試合自体は作れているが、厳しい言葉が多いのは、期待が大きいからか「作れてないよ。いや、やっぱりああいう試合でスタートして、こっちが全然打てない。向こうもなかなか一本打てない状況でぽんと2点取られると、すごく試合が大きく、2点ですけれど大きく傾いてしまう。そういうところ、今日はゲームを作れたとか言ったのかわからないですけれど、本当に勝とうと思ったら、やっぱり先に点をとってもらうまで、我慢できるかどうかだと思いますね。それが彼には一生懸命、全力で腕を振ることしか今はできないかもしれないですけれど、さっきいった成長じゃないですけれど、そういうところも野球を覚えて、次のステップを踏んでいくようにしていかないといけないと思いますね」――打線は阪神先発の西勇の前に六回2死まで無安打に抑えられるなどなかなかチャンスを作れなかった「うーん、ランナーが4人しかでないのでね。なかなか得点にはならないですね。先頭も一度も出られなかったですし、非常に消極的に見えたというか。コントロールのいいピッチャーなので、もうちょっとスイングしかけていってもよかったのかなと。ファーストストライクを見逃してからのスタートになっているので、ミスを恐れず、積極的にグラウンドに立ってほしいなと思いますね」――今季の阪神戦は6勝17敗1分けと苦戦。どういう差をうめないといけないか「一番は新しい人が出てきている、タイガースは。やっぱり村上投手、大竹投手の22勝は非常に大きな数だと思いますし、(D1位の)森下選手が入ったのも非常に大きいと思います。新しい人があれだけ出てくれば、去年なかった数字がついてきているのかなと思います。やっぱり我々も新しいものを目指して、改善するなり、いろいろ取り組んでいかないといけない部分がたくさんあるなと思いますね」
◆阪神が今季18度目の完封勝利。四回1死二塁、大山悠輔内野手(28)が放った16号本塁打による2点が決勝点となった。大山は18日DeNA戦(甲子園)以来のアーチで、12打席ぶり安打。最多安打を争う中野拓夢内野手(27)は四回の二塁打で160安打とし、1位を堅持した。7回2安打の西勇輝投手(32)は3連勝で8勝目(5敗)を挙げ、17イニング無失点。九回を締めた岩崎優投手(32)は34セーブ目でトップに立った。近本光司外野手(28)は3試合連続のベンチスタート。長坂拳弥捕手(29)が今季2度目のスタメンマスク。チームはヤクルト戦で球団最長を更新する9連勝。球団最多の87勝(2003、05年)まで、残り5試合で3勝。岡田彰布監督(65)の主な一問一答は以下の通り(成績=84勝49敗5分、観衆=4万2617人)。★テレビインタビュー編(抜粋)ーー27日がレギュラーシーズン最後の甲子園「毎試合、開幕からですけど、今日も本当にいっぱいのお客さんで、明日もいっぱいになるみたいですけど、最後、何か、ひと言、言わないといけないみたいなんで、感謝の言葉を言おうと思ってます」★囲み編ーー西勇は雰囲気があったか「こないだも良かったけど、今日も良かったよな。ホント、これもうノーヒットノーランあるかもわからんで言うてたんやけどな、あそこ(六回2死)で一本出たから、これで七回で切れるなあ言うてたんよ(笑)」ーー9月3連勝「帳尻合わすのはうまいやんか(笑)。今までこの時期に帳尻合わしても何も試合なかったけど、今年は、こっからまた試合あるわけやからさ」ーー相手は決まっていないが、CSは嬉しい悩みになりそう「考えんの、しんどいから、まだまだ考えへんよ。日にちあるから、3週間ぐらいあるやろ。今から考えたらしんどい、そら、順番とか決めんの。相手もまだ決まってないしな。まだ」ーー大山に一本出たが「このシーズンはな、自分の数字やからな結局は。最終的にシーズンとしての数字やからな。だから終わって、フェニックスとかあるけど、そこから徐々にいい時の感覚というか、タイミングを、持って行ったらいいと思うよ。今どうこう言うことじゃないんだけどな。崩れると早いいうことはな。本人も悪くても何とか維持しようとな、基本的なことはな。崩れると本当に戻りにくいよ、バッティングに関しては、相手は崩しにくるわけやからな」ーー25日の苦言が効いたのか「それは分からん(笑い)。バッティングコーチが何かやったんやろ」ーー打撃練習中からよかったのか「昨日よりはマシかなと思ったよ」ーー森下はいい時に戻せるか試されてる(5日中日戦以来の1番で遊ゴロ、遊ゴロ、空振り三振、空振り三振の4打数無安打で14打席ノーヒット)「試されてるというか、自分で崩れてるわけやからな。いくつボール球振った、今日? そやろ。それは自分で崩れてるということやから、自分で直さなしゃあないやん。そら、ちゃんとスイングしとって打たれへんのやったらなあ。でもあのボールは誰が振っても当たらへんよ。そういうことやん」ーーシーズン中に直してほしいか「直らへんよ。そんな簡単に直らへん。無理無理。そんだけバッティングは難しいということよ。だから崩さんように維持しとかな長いシーズン、コンスタントには打てないということよ。長いやろ、打てんようになったら。本人は何とか打ちたいと、打てるように戻そうとしてるけど、戻らんということよ、結局は。崩れてしもうたらな。崩れる前にある程度普通の状態というかな、絶好調にならんでもエエけどな、ある程度コツコツヒットが出るように継続していかんと、長いシーズンはコンスタントに率残らんよ。そんな簡単なものじゃないよバッティングは、難しい。だから自分から崩れていったらアカン」
◆なすすべなく試合開始から2時間18分後に敗戦を喫した。ヤクルトは今季10度目の零封負けで阪神戦9連敗。セ界の覇者相手に二塁すら踏めず、高津臣吾監督(54)は嘆くしかなかった。「ランナーが4人しか出ないのでね。なかなか得点にならないですね。先頭も一度も出られなかったですし、非常に消極的に見えたというか。コントロールのいいピッチャーなので、もう少しスイングしかけていってもよかったのかなと」一度も先頭打者を出せず、好機も作れない。完全に封じられた。「ミスを恐れず、積極的にグラウンドに立ってほしい」という指揮官の思いを、残り4試合で体現するしかない。中日も敗れたため最下位転落は免れた。低迷しても、来季につながる戦いをしたい。(赤尾裕希)
◆万雷の拍手が全身を包み込み、充実感が心を満たしていく。積み上げてきたゼロの数が復活の証だ。中13日で登板した阪神・西勇は17回連続無失点で今季の最終登板を終え、ポストシーズンに向けて最高の形で締めくくった。「大山が打ってくれて、最後に(岩崎)優が抑えてくれたおかげで勝ちがついてますので、みんなの勝利です!」7月の再調整期間に2軍でバッテリーを組んだ長坂と呼吸を合わせ、五回まで無安打投球。六回2死で塩見に右中間に運ばれて初安打を許したが集中は途切れなかった。「とにかく(岩崎)優にいいバトンを渡せるように、そればかり考えてた」。七回も走者を出しながらも無失点で攻撃を終わらせ、7回2安打無失点で8勝目をつかんだ。5日の中日戦(バンテリンドーム)の七回、完封星を挙げた前回12日の巨人戦(甲子園)と合わせて17イニング連続無失点でフィニッシュ。岡田監督は「こないだも良かったけど、今日も良かったよなあ。(六回に)1本出たんでね。代えやすかったですね」と冗談交じりに笑った。
◆今季2度目のスタメンマスクを被った阪神・長坂は西勇と1軍初バッテリー。ファームで組んだ経験を活かし、七回無失点の好投をサポートした。「西(勇)さんらしさを出せるように。僕もある程度できるんだというところは、見せられればいいかなと思います」。西勇も「長坂のリードがすごくよくて、本当にリズムよく投げられた」と女房役をたたえた。
◆阪神・小幡が遊撃の守備で魅せた。五回2死で中村の打球が西勇のグラブをはじき、二遊間の前方に転々。これに猛チャージすると、白球を右手でそのままつかんで一塁に送球し、アウトにした。好判断と強肩で存在感を放ったが、バットでは3打数無安打2三振。ポストシーズンに向けたアピールへ「出たときにしっかりできるように準備するだけ」と冷静に話した。
◆阪神・森下は5日の中日戦(バンテリンドーム)以来の「1番」に座ったが4打数無安打に終わった。「(1番の意識的には)変わらず。結果を残せるように頑張りたい」。23日のヤクルト戦(神宮)で23打席ぶりの安打を放つなど3安打してから、再び14打席連続無安打。岡田監督は「1番を打たせたらどんなバッティングをするかなと思ったけど、あまり変わらなかったけど。まあでも、これからどんどん調子を上げていけばいい」と奮起を促した。
◆瞬く間に3つのアウトを奪って試合を締めた。阪神・岩崎が今季34セーブ目を挙げ、最多セーブ争いで単独トップに立った。「セーブを挙げることができてよかったです。(セーブは)自分じゃどうしようもできないので、出番が来たらしっかりと全うできるようにと思っています」九回、ヤクルトは1番からの好打順。それでも淡々と腕を振った。先頭の塩見を右飛、続く代打の浜田に中前打を浴びたが、山田を右飛とし、最後は村上を一ゴロに仕留めてゲームセット。登板8試合連続、自己最多を更新し続ける34個目のセーブで無失点リレーを仕上げた。くしくも9月26日は、7月18日に脳腫瘍のために亡くなった横田慎太郎さん(享年28)が、4年前の引退試合で〝奇跡のバックホーム〟を見せた日だった。「ヨコのためにも戦う」と誓ったシーズンでリーグ優勝に貢献した守護神は、この日も変わらずスコアボードに0を刻む。「さすがに頭になかったですけど、良かったですね。そういう節目にこういう勝利ができて」。今度は日本一を報告するために。岩崎の決意は固い。最多セーブを争うのはヤクルト・田口。大事な直接対決で1歩前に出たことは大きい。岡田監督も「これはもう勝ちゲームでもなかなか稼げないんですけど。最後ね、1番いい打順でね。このままもしまだチャンスあれば投げさせたい」と、全力でタイトル奪取をサポートする。球団では2021年のスアレス(42セーブ)以来のセーブ王へ、視界は良好だ。「本当の〝アレ〟に向かって、突き進んでいきます」。岩崎が満員の虎党に宣言した。残すは5試合。初の冠に向けて、背番号13は左腕を振り続ける。(中屋友那)
◆2点リードの八回に2番手として登板した阪神・桐敷が1回を見事に0封。登板10試合連続無失点とした。「西(勇)さんがいい流れを持ってきていたので、自分もザキさん(岩崎)にいい流れを持っていけるように意識して投げました」。中村を遊ゴロ、武岡を一ゴロ、代打・青木を遊ゴロで見事に三者凡退に抑えた。ポストシーズンに向けてさらに状態を上げていく。
◆阪神・中野の今季160安打目が流れを作り、先制2ランにつながった。0-0の四回先頭でヤクルト先発・高橋の143キロ直球を捉え、風にも乗った左中間への二塁打でチャンスメーク。1死後に主砲の本塁打で生還した。「風に助けられたけど、いい形で打てた。打球が上がりすぎなので、もう少し低い打球を打てるようにやりたい」この日のヒットで、最多安打のタイトル争いはセ・リーグ単独トップを堅守。中日・岡林も1安打で1差につけるが、一歩リードを維持した。2-0の七回1死からは、村上の高いバウンドの打球を前進して逆シングルで合わせる好捕も披露。攻守で見せ場を作った。目標のフルイニング出場に加え、最多安打のタイトルも手が届く位置にある。中野は「ヒットを意識するより、自分がどういう形で打ちたいか。クライマックスシリーズ(CS)に向けて、自分の打撃を見直していい打席を送れるように」と力を込めた。短期決戦を見据えてヒットを量産し、状態を上げていく。(新里公章)
◆なすすべなく試合開始から2時間18分後に敗戦を喫した。ヤクルトは今季10度目の零封負けで阪神戦9連敗。セ界の覇者相手に二塁すら踏めず、高津臣吾監督(54)は嘆くしかなかった。「ランナーが4人しか出ないのでね。なかなか得点にならないですね。先頭も一度も出られなかったですし、非常に消極的に見えたというか。コントロールのいいピッチャーなので、もう少しスイングをしかけていってもよかったのかなと」一度も先頭打者を出せず、好機も作れない。完全に封じられた。「ミスを恐れず、積極的にグラウンドに立ってほしい」という指揮官の思いを、残り4試合で体現するしかない。中日も敗れたため最下位転落は免れた。低迷しても、来季につながる戦いをしたい。(赤尾裕希)
◆阪神はヤクルトに2-0で勝利。0-0の四回1死から大山悠輔内野手(28)が放った16号2ランが決勝点となり、今季18度目の零封勝ちとした。25日の中日戦(バンテリンドーム)では岡田彰布監督(65)から「練習のときから全然やろ。ひどい」などと酷評された4番が、ポストシーズンへ向けふんどしを締め直す一撃を放ち、チームは球団3位タイとなるシーズン84勝目だ。狙いを定め、ひと振りで試合を決めた。岡田監督の〝喝〟に応える放物線は、左翼席へと消えていく。これぞ、4番の仕事。ダイヤモンドを一周した大山は、勝利の余韻に浸ることなく、より一層ふんどしを締め直した。「結果ホームランになりましたけど、自分の中ではまだまだかな、と思っています」四回1死二塁の先制機。全球見送ってフルカウントとなった6球目だった。高橋の144キロ直球を一閃。打った瞬間、虎党はスタンドインを確信した。18日のDeNA戦(甲子園)以来となる16号2ラン。結果的に4番が奪ったこの2点を虎は守り切った。
◆阪神・佐藤輝は七回の第3打席で左前打。3番手・小沢の初球を仕留め、「しっかり思い切って振りにいきました」と振り返った。9月は打率・346(78打数27安打)、7本塁打、23打点。本塁打は自己最多タイ、打点は自己最多の成績で月間MVPの最有力候補だ。今季甲子園ラストゲームへ、「いい活躍ができればいいかなと思います」と意気込んだ。
◆間もなくペナントレース終了。そこで本日からは猛虎一人一人のアレ(優勝)通信簿です。カキーン! これぞ猛虎打線の4番のお仕事!! 大山悠輔選手、本日四回に決勝打となる先制の16号2ランホームラン! お見事!!その一方でこんな声も...。4番なのに16本は少ないやろ~! 巨人の岡本は41本打っとるやないかー!! そーいう人にお尋ねします! 阪神と巨人どっちがペナントレース上でした? 対戦カードの勝敗は? もちろん正解はアレでセ・リーグの胴上げを実現し、対戦成績は何と阪神の18勝6敗1分けと、大きく水をあけさせてもらいました~!!本塁打は確かに岡本より25本も少ないかもしれないけど、大山はリーグ最多の95四球、一方の岡本は70四球、その差と同じじゃないの!? 要するに、4番の四球はホームラン以上の効力ありなのだ~!! とまでは言わないけど大山は出塁率でも・402と堂々のリーグ1位!! ということでホームランが4番の全てではない!! 大山は令和型4番打者なのだ!!
◆いわゆる〝消化試合〟だが、阪神電車各駅の改札機には昨日も「本日の入場券は完売」の札が。優勝が決まっても、阪神ファンはどこまでも熱くタイガースを応援し続ける。最高の余韻を満喫しながら...。あんまり喜んでいないヤツもいたりする。「こんな経験をしたことがなかったので、毎日毎日、どうしていいか、戸惑いっ放しです」甲子園球場の記者席から、熱烈に応援している西勇輝の投球を眺めながら、トラ番・織原祥平がボヤいていた。担当記者として味わった初めての優勝。が、そこから待っていたのは、チームとしても目標設定が非常に難しい日々。ポストシーズンに向けて、調整が大事だし、個人記録が掛かっている選手へのフォーカスは、怠りはない。四回、中野が左中間を破って160本目の安打が飛び出すと、拍手! 最多安打のタイトル、獲ってもらいたい!でも、1試合1試合の勝ち負けが記事になりにくい状況は、困ってしまう。ぜいたくな話だが。「去年までは、3位に入ってCS出場権を確保したい! 2位になってCSの地元開催したい! という感じで原稿が書けたんですよね。CS出場権争いは、けっこう最終戦近くまで決まりませんから。ことしは、CSファイナルステージ初戦が10月18日。優勝決定から1カ月以上ですよ。長すぎです」確かに、そう思う。というわけで、2リーグ分立後の阪神優勝決定日からポストシーズン初戦までの日数を調べてみた(過去5度の優勝時はCS制度がなく、日本シリーズ初戦で計算)。1962年は優勝決定10月3日、シリーズ初戦が10日後だった。64年はメチャクチャで、9月30日優勝決定。シリーズ初戦は翌日の10月1日。85年は10月16日に吉田監督が胴上げされ、シリーズは10日後から。
<セ・リーグ順位表推移>
順位 | チーム名 | 勝数 | 負数 | 引分 | 勝率 | 首位差 | 残試合 | 得点 | 失点 | 本塁打 | 盗塁 | 打率 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 (-) |
阪神 |
84 | 49 | 5 | 0.632 (↑0.003) | 優勝 (-) |
5 | 539 (+2) | 400 (-) | 79 (+1) | 77 (+1) |
0.247 (-) | 2.590 (↑0.02) |
2 (-) |
広島 |
73 | 63 | 4 | 0.537 (↑0.004) | 12.5 (-) |
3 | 485 (+2) | 497 (-) | 94 (-) | 77 (+1) |
0.247 (↑0.001) | 3.220 (↑0.02) |
3 (-) |
DeNA |
71 | 64 | 3 | 0.526 (↑0.004) | 14 (-) |
5 | 504 (+1) | 479 (-) | 104 (-) | 31 (+1) |
0.247 (-) | 3.170 (↑0.03) |
4 (-) |
巨人 |
68 | 69 | 2 | 0.496 (↓0.004) | 18 (↓1) |
4 | 517 (-) | 504 (+1) | 163 (-) | 47 (-) |
0.253 (-) | 3.470 (↑0.01) |
5 (-) |
ヤクルト |
55 | 81 | 3 | 0.404 (↓0.003) | 30.5 (↓1) |
4 | 516 (-) | 555 (+2) | 121 (-) | 61 (-) |
0.239 (↓0.001) | 3.700 (↑0.01) |
6 (-) |
中日 |
53 | 80 | 5 | 0.398 (↓0.004) | 31 (↓1) |
5 | 376 (-) | 487 (+2) | 67 (-) | 34 (-) |
0.235 (↓0.001) | 3.120 (↑0.01) |
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