日本ハム(★1対9☆)楽天 =リーグ戦24回戦(2023.09.25)・エスコンフィールド北海道=
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楽天
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日本ハム
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勝利投手:渡辺 翔太(8勝2敗1S)
敗戦投手:伊藤 大海(7勝10敗0S)

本塁打
【日本ハム】田宮 裕涼(1号・6回裏ソロ)

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◆楽天は初回、島内の犠飛で幸先良く先制する。その後同点とされるも、9回表に代打・銀次と小深田の連続適時打などで一挙8点を加え、相手を突き放した。投げては、先発・田中将が7回1失点の好投。2番手・渡辺翔が今季8勝目を挙げた。敗れた日本ハムは、9回に投手陣が崩れた。

◆楽天田中将大が駒大苫小牧の後輩伊藤と初めて投げ合う。今季の田中将はエスコンフィールドで3試合に登板して2勝0敗、防御率1・83。札幌ドームが通算9勝2敗、10年に登板した函館は0勝1敗で、北海道の田中将は通算11勝3敗と大きく勝ち越している。一方の伊藤はエスコンフィールドの1勝6敗を含め、北海道では通算9勝16敗の負け越し。田中将が好相性の地で先輩の意地を見せるか。

◆日本ハム新庄剛志監督(51)が、登板前の伊藤大海投手(26)の肩に手を置いて、何やら言葉を伝えた。伊藤が左翼の位置でキャッチボールをしていると、指揮官が一塁側ベンチから歩み寄り、声をかけた。伊藤は一瞬、驚いたような表情を見せたが、新庄監督の言葉を聞くと笑顔で「はい」と返事した。伊藤は10日の西武戦で、自己最短2回1/3で降板も、前回登板の18日ソフトバンク戦は、白星こそつかなかったが、7回7安打1失点と好投している。続けての快投を期待しての激励か、2試合前のような登板に対する注意を促したのかは、分からない。だが、新庄監督は伊藤が試合中、一塁カバーに入らなかった試合の翌日、歩み寄って軽くチョップを食らわせたことがあった。5年連続Bクラス決定直後の試合。あらためて気を引き締めるよう、鼓舞した可能性もある。ちなみに、この日はチーム練習中に、選手会長の松本剛外野手(30)、加藤豪将内野手(28)、野村佑希内野手(23)らに話しかけてアドバイスするなど、密にコミュニケーションを取っていた。

◆日本ハム高卒5年目の田宮裕涼捕手(23)がプロ初本塁打を放った。1点を追う6回、田中将から右中間へ同点ソロ。最初はフェンスに当たって跳ね返り二塁打とされたが、リプレー検証の結果、フェンス上部の青ライン上の柵に当たっており、球場ルールで本塁打になった。「プロでホームランを打てるとは思わなかった。エスコンで打ててうれしいです」と喜んだ。

◆楽天が接戦を制して3連勝とし、ソフトバンクに敗れたロッテを抜いてクライマックスシリーズ(CS)進出圏内となる3位に浮上した。粘り勝った。1回に島内の犠飛で1点を先制。しかし、2回以降は日本ハム伊藤の前に苦戦し、6回に好投を続けていた先発の田中将が田宮にプロ初アーチとなる同点1号ソロを浴びた。それでも田中将は7回1失点と踏ん張り、8回は渡辺翔が無失点。1-1で迎えた9回に先頭の岡島が左翼線へ二塁打を放つと、続く鈴木大は四球で出塁。小郷が犠打を決め、辰己は四球で1死満塁。ここで代打銀次が今季初安打となる勝ち越しの左前適時打を放った。これで10連戦を6勝4敗と勝ち越した楽天は134試合目にして、まだ7試合目だった4月7日以来となるAクラス浮上となった。

◆ついに楽天がクライマックスシリーズ(CS)圏内に浮上した。10連戦最後の試合の最終9回に代打銀次内野手(35)が今季初安打となる決勝適時打を放った。投げては先発した田中将大投手(34)が7回1失点と試合をつくり、13年日本一の歓喜を知る投打のベテランが負けられない一戦で躍動し、チームは3連勝。シーズン残り9試合で、4月7日以来の3位となった。マー君と北海道。負けられない試合でも、最強の組み合わせは健在だ。駒大苫小牧の後輩、日本ハム伊藤との投げ合いで頼もしさが復活した。丁寧な投球で5回まで無失点。得点圏に走者を進めた3、5回も落ち着いて後続を断った。2回1/3でKOされた前回登板から1週間。「いろんな修正は図った」と投球フォームのメカニズムも見直して臨んだ大事な試合で、しっかりと試合をつくった。チームが勝てば、CS圏内に浮上する大一番だった。伊藤との対決には「関係者の方々が楽しみにしてくれたら」と自然体を強調したが、愛する第2の故郷、北海道については「球場の雰囲気も好き。僕の大好きな地ですし、いい材料にできれば」。今季は開幕投手も務めたエスコンフィールドで、試合前時点で3戦2勝。高校時代から不思議とパワーが宿る北の大地は、この日も変わらなかった。チームも総力戦で臨んだ。シーズン佳境での10連戦の最後の1戦に石井監督は「チーム全員で勝てれば」と試合前に言った。試合序盤からブルペンでは中継ぎ陣が肩を温め、いつでも行ける準備をした。1回の攻撃では小深田が二盗に成功してチャンスメークし、先制のホームを踏んだ。伊藤の踏ん張りに2回以降は攻めあぐねたが、必死に目の前の1勝をつかみにいった。1点リードの6回に、田中将は伏兵の田宮にプロ初アーチとなる同点ソロを浴びた。それでもメンタルは崩れない。続く万波をスライダー3球で三振。郡司はツーシーム攻めで遊ゴロ。清宮は低めに制球したスライダーで中飛と立て直した。石井監督が「なんとかここを、しっかりと勝って終わりたい」と話していたCS進出への強い思いを、田中将が体現した。【木下大輔】

◆日本ハムが、今季11度目の3連敗を喫し、借金が21にふくらんた。1点を追う6回、先頭で打席に入った田宮裕涼捕手(23)が、楽天先発田中将の初球、144キロの直球えを捉え右中間へプロ1号となる同点弾を放ち、追いついた。先発の伊藤大海投手(26)は"駒苫対決"も、9回途中に力尽き10敗目を喫した。8回までは1-1の投手戦。7回で降板した田中将に対し、伊藤は9回もマウンドへ。今季ラスト登板。試合前に「やってくれよ。9回行くよ」と激励した新庄監督は「負けはしたけど素晴らしい投球。なんか、ちょっと感動をもらえました」と、139球の熱投に心を震わせていた。

◆楽天のルーキー渡辺翔太投手(22)が、日本ハム戦(エスコンフィールド)の8回にマウンドに上がり、1イニングを無安打無失点と好救援。チームトップタイの8勝目を挙げた。無失点で役目を終えるとベンチから「チャンスメーク」「頑張れー」と声を出した。「毎回、同点の時に投げてマウンドを降りたら野手の方が『おい、勝ちのチャンスだ』みたいな感じで、声を出せと言われるので今日も全力で声を出しました」と野手陣を鼓舞すると9回に打線が大爆発。また白星が舞い込んだ。6月3日にプロ初昇格を果たしてから中継ぎとしてフル回転してチームの大逆襲を支えている。この日で45試合目の登板。未知の疲労とも戦う中で「トレーナーさんにマッサージしてもらったりして、だいぶリフレッシュな状態で試合に臨めている。本当に『ありがたい』のひと言。感謝しています」。日々の好投が恩返しとなっている。チームは6月25日にCS圏と最大11ゲーム差があったが、渡辺翔の快投とともに徐々に順位を上げ、ついに4月7日以来の3位に浮上。「とにかくCSに行きたい」とチームのために最後までルーキー右腕は全力を尽くす。【木下大輔】

◆ついに楽天がクライマックスシリーズ(CS)圏内に浮上した。10連戦最後の試合の最終9回に代打銀次内野手(35)が今季初安打となる決勝適時打を放った。投げては先発した田中将大投手(34)が7回1失点と試合をつくり、13年日本一の歓喜を知る投打のベテランが負けられない一戦で躍動し、チームは3連勝。シーズン残り9試合で、4月7日以来の3位となった。ベテランの勝負強さが、土壇場でよみがえった。同点の9回1死満塁で代打起用されたのは、22日に今季初昇格した18年目の銀次だ。「今日、このために(2軍で)練習してきたので」と日本ハム伊藤から、しぶとく左前に落とす決勝適時打を放った。「こうやってヒットが出るとうれしい。まだまだ、やらなきゃいけないなと思います」。たっぷりと日焼けした顔から、思わず笑みがこぼれた。詰まりながらも野手の間に落とす技ありの一打に見えたが、銀次は「技術も詰まっているかもしれないですけど、あそこは...9割くらい気持ちですね」。伊藤の初球は膝元への144キロカットボール。「めちゃくちゃいいボールだった。1球目を見た瞬間に、正直に言って(打つのは)結構キツいかなと思った」ことで気持ちを強く持った。「ここはもう形じゃない」。思い切り振って2球目のスプリットを捉えてみせた。じっと2軍で出番を待ち続けた今季、戦う気持ちをキープし続けた言葉がある。「1日を無駄にしないようにやっていこうぜ」。三木2軍監督をはじめ、銀次も含めてファームで1軍を目指して必死にプレーする選手たちの合言葉だ。腐ることなく準備してきた中で、待ちに待った1軍昇格から4日目。待望の今季初安打が貴重な一打となり、2軍での日々が無駄でなかったことを証明した。シーズン最終盤に銀次を1軍へ呼び戻した石井監督も勝負の一手だった。伊藤から2安打を放っていた炭谷への代打銀次について「(炭谷)銀仁朗は去年から伊藤君にはコンタクトがいいのは分かっていたけど、銀次がいるんで。カードを切らない選択はなかった」と振り返った。岩手出身で、楽天一筋の頼もしいベテランがけん引してロッテを追い抜き、4月以来の単独3位に浮上。残りは9試合。指揮官は「ウチは勝つだけ」、銀次は「野球は本当に何があるか分からない」と前だけを見据えた。【木下大輔】■田中将、198勝目はお預けも7回1失点田中将が北海道での"駒苫対決"で復活した。高校の後輩の日本ハム伊藤と初の投げ合いで7回1失点と好投。前回登板で3回途中KOの悔しさを晴らした。通算198勝目はお預けも「今日は絶対に勝ちたい試合でしたし、こうして勝てて、すごく良かったです。またしっかり準備して挑戦していくだけです」。今季は残り9試合で、石井監督は「3回は投げられない」と、大台達成は来季へ持ち越しとなった。

◆日米通算200勝に迫る大投手からプロ1号を放った。日本ハム田宮裕涼捕手(23)が1点を追う6回、楽天田中将の初球、144キロの直球を右中間に運んだ。俊足強肩の捕手として18年ドラフト6位で入団。万波、野村と同期の高卒5年目が、守備でも4回2死一塁で盗塁を刺すなど、攻守でアピールした。世界で戦ってきたベテランに、強烈な1発をかました。1点を追う6回、田宮は先頭で打席に入ると、田中将の初球を思い切って振り抜いた。打球はぐんぐん伸び右中間フェンスに当たり、跳ね返った。二塁まで進んでストップ。フェンス直撃の二塁打に見えたが、リプレー検証の結果、本塁打を示すフェンス上部の青ラインの上に当たっており、本塁打と認定された。「本当に入っているのかなという思いでいました」。審判団が戻り、手を回すジェスチャーをするとスタンドから、割れんばかりの歓声が沸き起こった。「プロでホームランを打てるなんて思わなかった。エスコンで、しかもすごいピッチャーから打てて、うれしいです」と喜んだ。3回の1打席目は白いバットで遊飛に倒れ、新庄監督から「白いのは重く見えるから、黒いバット使ってみてくれない?」と提案され、2打席目は黒バットでプロ1号。田宮は「黒の方がくりぬいていて、ちょっとバランスが違うんです」。指揮官も「素晴らしい弾丸ライナーでした」とたたえた。守備でも、3盗塁刺した前夜に続き、この日も4回2死一塁から小郷の二盗を阻止。自慢の「ゆあビーム」を生かし、2戦で4つの盗塁を刺した。2、3年目と右肘靱帯(じんたい)を痛めたことも成長のきっかけで「その間、体づくりからやって、しっかり投げられるようになった」。新庄監督も「あんなに肩強かった? コントロールもいいし。すばらしいキャッチャーなるんじゃないですか」と、さらなる進化を期待した。主力で活躍している万波、野村と同期の高卒5年目。「万中(万波)とジェイ(野村)は入ってきたときから体が大きくて。僕は絶対に出遅れるなと。自分ができることをやって、いつか追いつけたらと思っていた」。じわじわ追い上げ、チームの主軸として活躍できる日を、思い描く。【永野高輔】

◆日本ハム・ポンセ投手(29)が26日のロッテ戦(エスコン)に先発する。今季はここまで9試合の登板で3勝5敗、防御率4・23。対ロッテは3試合に登板し、2勝1敗、防御率3・52を挙げている。日本球界2年目の助っ人右腕は「とにかく強い投球と自分のベストの投球ができるようにやっていきたい」とイメージを膨らませた。

◆楽天が 終盤の集中打で3連勝し3位に浮上した。1―1の九回に代代打銀次の適時打や鈴木大の3点三塁打などで一挙8点を奪った。2番手の渡辺翔がチームトップに並ぶ8勝目を挙げた。日本ハムは伊藤が九回に力尽きた。

◆日本ハムの田宮がプロ5年目で初アーチを放った。0―1の六回、田中将の速球を捉えた打球は右中間フェンス最上部に当たったとされたが、リクエストによってフェンスを越えてから跳ね返ったことが確認され二塁打から本塁打となり「(伊藤)大海さんが抑えていたので、捕手として思い切って打った」と記念球を手に喜んだ。四回には自慢の強肩で二盗を阻止。新庄監督は「俺のプロ野球人生の中でもあの(送球の)低さは...。素晴らしいキャッチャーになるんじゃないですか」とシーズン最終盤での猛アピールに目を細めた。

◆楽天が25日、日本ハム24回戦(エスコンフィールド)に9-1で勝って4月7日以来、171日ぶりに3位に浮上した。1―1の九回、22日に今季初昇格した銀次内野手(35)が代打で適時打を放って勝ち越すと、さらに7点を追加する猛攻で3連勝。残り9試合のシーズン最終盤でクライマックスシリーズ(CS)進出圏内に足を踏み入れた。敵地エスコンフィールド北海道のスタンドが悲鳴に包まれる。値千金の一打を放った銀次は、一塁ベースコーチを務める渡辺打撃コーチと強めのハイタッチを交わした。「みんながつくってくれたチャンスをつぶすわけにはいかなかった。起用してくれた首脳陣に感謝しています」1-1の九回1死満塁、マウンドには伊藤。初球、144キロのカットボールに「いい球で正直、キツイと思った」と吐露。「あそこは9割くらい気持ち」と、2球目の落ちる球を技ありですくった。楽天の生え抜き選手は18年目の今季、チームの編成上もあり、春季キャンプを2軍の沖縄県久米島でスタート。1軍でのオープン戦出場はなく開幕も2軍で迎えた。それでも腐らず、三木肇2軍監督とともに若手に向けて「ファームにいる選手全員で、一日を無駄にしないようにやっていこう」と率先して訴えた。若手にも刺激を受け「気持ちは保っていた」といい、シーズン大詰めの9月22日に今季初昇格。真っ黒に日焼けして戻ってきた。どことなく〝昭和臭〟が漂う。趣味は釣りに、派手な装飾部品を使ったトラック、通称デコトラを特集した車雑誌「カミオン」を愛読する。次男には映画「トラック野郎」の主役、菅原文太が演じる星桃次郎にあやかり、「桃次郎」と命名したほどだ。2013年球団初のリーグ優勝、日本一制覇を知る3人の戦士が奮起。先発した田中将は白星こそ付かなかったが、7回1失点と好投して勝利に貢献した。九回先頭の岡島は左翼線二塁打で打線に火をつけ、銀次の決勝打を含む8得点の猛攻につなげた。最下位だった7月1日の時点で3位に10ゲーム差をつけられたが、徐々に追い上げて4月7日以来の3位浮上だ。2位ソフトバンクとは1ゲーム差で、4位ロッテとはゲーム差なし。石井監督は「銀次というカードを切らない選択肢はなかった。本当に彼らしいヒットを打ってくれた」と絶賛した。岩手県普代村出身の、みちのくのスターは健在。花は桜木、男は銀次-。頼れるベテランは「残り少ないけど試合に出たら必ず打つ」とファンに誓った。

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ORIX
82474 0.636
(↑0.003)
優勝
(-)
10480
(+4)
379
(+3)
102
(+1)
45
(+2)
0.249
(-)
2.610
(-)
2
(-)
ソフトバンク
67662 0.504
(↑0.004)
17
(-)
8510
(+10)
488
(+1)
99
(+2)
69
(+3)
0.249
(↑0.001)
3.330
(↑0.01)
3
(1↑)
楽天
66671 0.496
(↑0.004)
18
(-)
9477
(+9)
517
(+1)
100
(-)
98
(+1)
0.245
(↑0.001
3.490
(↑0.01)
4
(2↓)
ロッテ
63645 0.496
(↓0.004)
18
(↓1)
11459
(+1)
485
(+10)
94
(-)
68
(+1)
0.238
(↓0.001)
3.420
(↓0.05)
5
(-)
西武
62731 0.459
(↓0.004)
23
(↓1)
7413
(+3)
446
(+4)
87
(-)
72
(+1)
0.234
(-)
2.940
(↓0.01)
6
(-)
日本ハム
57781 0.422
(↓0.003)
28
(↓1)
7437
(+1)
476
(+9)
95
(+1)
70
(-)
0.230
(↓0.001)
3.110
(↓0.05)