西武(☆4対1★)日本ハム =リーグ戦25回戦(2023.09.20)・ベルーナドーム=
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日本ハム
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西武
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勝利投手:渡邉 勇太朗(1勝0敗0S)
(セーブ:田村 伊知郎(1勝0敗1S))
敗戦投手:上原 健太(4勝6敗0S)

本塁打
【日本ハム】加藤 豪将(6号・8回表ソロ)
【西武】佐藤 龍世(2号・4回裏2ラン),マキノン(13号・6回裏2ラン)

  DAZN
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◆西武は4回裏、佐藤龍の2ランで先制に成功する。そのまま迎えた6回には、マキノンの2ランが飛び出し、リードを広げた。投げては、先発・渡邉が5回無失点の好投。その後は4投手の継投でリードを守り、渡邉は今季初勝利を挙げた。敗れた日本ハムは、打線が振るわなかった。

◆今季限りで現役引退を表明している日本ハム木村文紀外野手(35)が古巣西武の本拠地、ベルーナドームで有終の美を飾った。新庄監督の粋な計らいで「4番右翼」でスタメン出場。1回の第1打席ではビジターでは流れない登場曲が鳴り響いた。西武時代から使用する登場曲、BREATHEの「Share Happiness」。結果は右飛も古巣の異例の対応に場内も大きく沸いた。3回表終了時には右翼から左翼へ守備変更。左翼へ向かうと左翼席や三塁側スタンドには06年高校生ドラフト1巡目で投手として入団し、野手転向後も熱い声援を送ってくれた多くの西武ファンがいた。打球こそ飛んでこなかったが、最高の声援を背に守り、4回は現役最後の打席へ。今度の登場曲はTUBEの「ひまわり」だ。一塁側ベンチも三塁側ベンチも総立ち。初球を振り抜き、左翼線への二塁打となった。木村 プロ野球人生、最後の打席で打つことができて良かったです。登場曲にウルウルしちゃいました。みなさん本当にありがとうございました。その裏、左翼まで走って守備位置に就いたところで新庄監督が交代を告げた。西武中村や松井監督ら全員と握手し、新庄監督とはハグ。涙は止まらなかった。

◆今季1軍初登板初先発だった西武渡辺勇太朗投手(22)が、5回2安打無失点で昨年7月22日楽天戦以来となる白星を挙げた。3四球を出したものの、得点圏に走者を背負ったのは4回のみ。2死一、三塁で日本ハム松本剛と直球中心の力勝負の末、8球目の低めで二ゴロに打ち取った。「もう1度、真っすぐの出力を上げられるように。春先に球速出ていなかったので」と、2軍では直球の力強さと安定をテーマに取り組んできた。4、5月は140キロ台中盤だった球速が、この日は最速152キロ。打者に向かっていく攻めの姿勢を見せた。21日は23歳の誕生日で、前祝いとも言える勝利。「松本(航)さんに『誕生日、何がほしい?』って聞かれたんで、堂々と言えます」と、プレゼントのおねだりもはかどる。また浦和学院時代の同級生、ドラフト1位ルーキー蛭間との同時出場も達成し、実りある時間となった。ただ、満足はしていない。5回に94球を要し、最低限のイニングでの交代となった。「6回もいきたかった。そこを任せてもらえるようにならないといけない。制球よく投げることができれば球数も抑えられたと思う。その点は反省点です」と話し、次なる課題を持ち帰った。

◆惜別のアーチを、敵地に描いた。日本ハム加藤豪が7月27日楽天戦(楽天モバイルパーク)以来の1発を放った。8回1死から代打で登場。西武平井の144キロを最後は片手1本で払い、右翼ポール直撃の6号ソロで一矢報いた。8月15日を最後に安打が止まっていたが、打席に入る前、今季限りで現役を退く木村に「残っているパワーを全部ください」と言って抱きついた。打撃で試行錯誤を続ける中「スイングを変えて初打席で、あんなホームランを打てたのは、まさにキムさんパワー」と感謝だ。米国から日本球界入りして1年目。故障や再調整で千葉・鎌ケ谷の2軍へ行くたびに、世話になった。「2軍で(良い)雰囲気をつくってくれていたのがキムさんだった。キムさんから日本の野球を学んだ。すごく影響を受けました」と、振り返った。

◆今季限りで現役引退を表明している日本ハム木村文紀外野手(35)が、ベルーナドームで有終の美を飾った。新庄剛志監督(51)の粋な計らいで「4番右翼」でスタメン出場。古巣の西武側もビジター選手には異例の登場曲を流すなど粋な演出もあり、4回に訪れた現役最後の打席で左翼線へ二塁打を放った。思い出深い西武の本拠地で試合後には両軍選手らによって5度胴上げされ、17年間の現役生活にピリオドを打った。慣れ親しんだベルーナドームで木村が宙を舞った。試合後に両軍選手、首脳陣らがマウンドに集合。その中心に誘われ、5度の胴上げ。最後は西武ファンによる西武時代の応援歌も浴びて、笑顔でプロ野球選手として区切りを付けた。木村 スッキリしました。ヒットが出て、いい終わり方ができたと思います。愛あふれる現役最後の試合中は涙があふれていた。新庄監督の粋な計らいで「4番右翼」でスタメン出場。1回の第1打席ではビジターでは流れない登場曲も鳴り響いた。西武側による粋な演出に「ウルウルしちゃいました」と感動した。3回の守備からは再び新庄監督が木村の涙腺を刺激した。右翼から左翼へ守備位置を変更。左翼へ向かうと06年高校生ドラフト1巡目で投手として入団し、野手転向後も熱い声援を送ってくれた多くの西武ファンがいた。最高の声援を背に守り、4回は現役最後の打席へ。一塁側ベンチも三塁側ベンチも総立ちの中で初球を振り抜き、左翼線への二塁打となった。その裏、左翼まで走って守備位置に就いたところで新庄監督が交代を告げた。西武中村や松井監督ら全員と握手し、新庄監督とはハグすると涙が止まらなかった。「僕のことを最後、4番で使ってくれてすごい感動しましたし、あとファイターズで全然活躍できなかったなぁってダブルの涙が出てきたっす」と照れながら振り返った。激動の17年間を振り返って「たくさん教えてもらったことは自分の財産にもなっている。絶対に、この後の人生に生きてくると思うので、生かしていきたい」。第2の人生へ、スタートを切った。【木下大輔】★日本ハム木村一問一答-思い出が詰まった球場で現役最後の試合木村 西武球団の方にも感謝したいです。もちろんファイターズにも、すごく感謝しています。あらためてファンの方の声援は、すごいなと感じました。それで最後もヒットが打てたと思っています。-試合中の気持ちは?木村 (森本)稀哲さんが「キムのために逆転するぞ」と言ってくれていた。普段はベンチで声を出すけど、過去のことを振り返っていたら、あっという間に終盤になっていた。いつの間にか、ゲームが終わってました。-西武、日本ハムで思い出深かったことは?木村 西武では投手から野手に転向して、いろいろな監督やコーチに支えられました。たくさん練習して1軍で使ってもらって、感謝の気持ちがたくさんあります。ファイターズでは、なかなか1軍で活躍する機会がなかったけど、今年1年間は若い子たちと一緒に野球をやって、自分自身も1軍に上がりたい気持ちでやってきた。いろいろ若い子たちに聞かれることもあって教えたりもした。17年目にして1日1日、新鮮な気持ちでやっていました。日本ハム新庄監督 木村君17年間、オレも17年間と一緒の期間、プロ野球生活を送って...なんかプレー1つにしても野球選手としてのオーラがある選手だった。彼なら次のステージで、また大きなことをしてくれると思う。ひとまずは、膝と腰と脇腹とか体がちょっとボロボロだったから、ゆっくり休んでもらってね。家族と旅行も行けてなかっただろうし、ゆっくり休んでもらって、また次どこかで会いたい。西武松井監督 僕も一緒にやらせてもらいましたし、プロ野球生活17年、まずは「本当にお疲れさまです」と本人にも伝えました。長打も打てる、肩もある。ライオンズにとっては大きな選手でしたし、こうして最後、このようなセレモニーをして、ライオンズファンのみなさんにも愛されているなと感じましたね。西武佐藤龍 僕もキムさん(木村)もライオンズが大好きだったので、(21年8月にはトレードで)2人とも寂しい気持ちでファイターズに行って...。腐りそうになったこともあったが、キムさんが時に優しく時に厳しく接してくれたおかげで今の自分がある。(2回に三塁ベース上で)頑張れよと言ってもらえて、僕は涙をこらえるのに必死でした。西武渡辺 試合前に「普通に勝負しよう」と木村さんから言っていただいたので、本当に2打席目、普通に抑えにいったんですけど、普通に打たれた。やっぱり甘い球をしっかり1球で仕留める木村さん、本当さすがだなと思いました。

◆西武・今井達也投手(25)が試合前、今月1日に発売された「チームロンゲ」Tシャツ2枚(1枚3500円)を長髪がトレードマークの日本ハム・ポンセにプレゼントした。「(チームロンゲ部長の)高橋光成さんが『渡しといて』って。パシらされました」そう苦笑した今井だが、グッズ発売時には「副部長として部を盛り上げるために、髪も勝利数も伸ばしていきます!」と決意表明。その中、12日に今季は野武士風の長髪がトレードマークとなっているソフトバンク・柳田が自身のインスタグラムのストーリーズで「チームロンゲ」Tシャツを5枚〝大人買い〟したことを報告。球界全体に広がる〝部員〟の輪に、「ファンの方だけじゃなく、他球団の選手も買ってくださるのは、販売してよかったと思います」と話していた。本業ではプロ7年目で初の2桁勝利となる10勝目を懸けて、21日の楽天戦(楽天モバイルパーク)に先発する。「力勝負の部分もあると思うので、そこで負けないようにしていきたい」と力を込めた。

◆今季限りでの引退を表明している日本ハムの木村が古巣西武との試合に「4番・右翼」で先発出場した。四回の第2打席では左翼へ鋭いライナー性の打球を放ち、野手転向のきっかけにもなった俊足を飛ばして二塁打。「最後の最後まで全力で」との言葉通りはつらつとしたプレーを見せた。敵地ながら打席に入る際には登場曲が流れる計らいも。三回の守りからは西武の応援団が陣取る方の左翼へ移り、何度も客席へ頭を下げた。四回の裏、いったん守備位置に就いたところで交代。三塁ベンチ前に並んだ先輩の栗山ら西武ナインと握手し、新庄監督と抱擁を交わすと、引退会見では見せなかった涙がこぼれた。

◆待ち焦がれたマウンドだった。2019年ドラフト2位右腕の西武・渡辺勇太朗投手(22)が今季初登板で先発した。「やっと(1軍に)呼んでもらえた。楽しみな気持ちが強い」3年目の21年に4勝、昨季は1勝。今季は先発ローテーション入りが期待されていた中、開幕前に右肩を痛めた。「春先は球速が出なくて、145、6キロだった」と振り返るが、ここに来て最速153キロを計測。直球の平均球速も150キロ前後まで戻った。さらに体重は夏場にかかわらず3キロ増の99キロとなり、シーズン中としては自己最重量。鎧(よろい)の体を手に入れた。今月12日の2軍戦で7回2失点で勝利投手となり、1軍切符を手にした。そして、渡辺の昇格を誰より喜んだのが、「7番・右翼」で先発出場しドラフト1位ルーキー・蛭間(早大)だ。埼玉・浦和学院高の同級生で、2018年夏の甲子園では投打の要として8強進出。1軍のロッカールームも隣同士となり、「奇跡ですね。こうしてプロでまた(渡辺)勇太朗のバックで守れるのはうれしい。2人でお立ち台に上がることが夢」と力を込めた。同級生の思いに応えるように、渡辺は5回を2安打無失点の好投。2―0のリードで勝利投手の権利を得て降板した。

◆古巣西武の本拠地・ベルーナドームで17年間のプロ野球人生に終止符を打った。今季限りでの現役引退を表明した日本ハム・木村文紀外野手(35)が「4番・右翼」で〝ラストゲーム〟に出場。四回の第2打席、通算326安打目となる二塁打を放った。引退会見で「17年間もプロ野球生活を送られるとは想像もできていなかった。野手、投手と経験できたのは自分の自慢。満足できた野球人生だった」と柔和な表情を浮かべた木村。ビジター選手では異例の登場曲が流れる中、右打席に立った。初球、147キロの直球をライナーで左翼線へ。引退選手とは思えない鋭い打球音を現役最終打席で響かせた。投手として2007年に高校生ドラフト1位で西武に入団。12年途中に野手へ転向し、日本ハムには21年8月にトレードで移籍した。同じ年、他球団から日本ハムに移籍した28歳の池田が「『ちゃんと投げていたら絶対(1軍に)定着するから』と励ましてくれて自信になった」と語るように、良き兄貴分として後輩からも慕われた。新庄監督の粋な計らいで三回からは間近に西武ファンが陣取る左翼へ守備位置を変更。四回、一度左翼に就いたが交代を告げられ、深々と頭を下げた。両軍ナインとベンチ前で握手。新庄監督に抱き寄せられると、それまで我慢していた涙が?を伝った。戦い抜いた17年間。努力の男が静かにバットを置いた。(加藤次郎)

◆西武は四回に佐藤龍の2ランで先制し、六回はマキノンの2ランで加点した。渡辺が5回2安打無失点で今季初白星を挙げた。田村が2年ぶりのセーブ。日本ハムの反撃は八回の代打加藤豪のソロのみで、3連敗となった。

◆2019年ドラフト2位右腕の西武・渡辺勇太朗投手(22)が今季初登板初先発で5回を2安打無失点。2018年夏の甲子園でベスト8となった埼玉・浦和学院時代の恩師・森士氏(59)が観戦に訪れた中で、1年ぶりの白星を手にした。「今日はとにかくゼロを並べて帰ってくることと、全力で腕を振って打者と対戦することを意識してマウンドに上がりました。結果的にゼロで終えることができましたが、内容には全く満足していません。気持ちが高ぶった状態でコントロールよく投げることができれば、球数も抑えることができたと思うので、その点は反省点。悔しい気持ちが強いです。六回もいきたかったのですが、やはりそこを任せてもらえるようにならなければいけないですし、そうなりたいと思いました」ボール先行で94球を要したことを猛省した。それでも「1年ぶりの登板で最初は緊張しましたが、今日の試合で雰囲気をつかむことができたので、次回落ち着いて投げることができれば、内容ももっと良くなると思います」と自信も得た。21日に23歳の誕生日を迎える渡辺。自ら前祝いをした形となり、「(松本)航さんに『何が欲しい』と言われていたので、これで堂々と言えます」と最後は茶目っ気たっぷりに笑った。

◆日本ハムのドラフト3位・加藤豪将内野手(28)=メッツ3A=が0ー4の八回に代打で途中出場し反撃の6号ソロ。今季限りで現役を引退する木村文紀外野手(35)へ恩返し弾を放った。「打席に行く前にきむさんに『残っているパワー全部ください』って言ってハグしてもらった。そのパワーで打てたのできむさんに感謝です」カウント2ー2から西武の4番手右腕、平井の144キロの直球を振り抜いた。飛球は右翼ポールに直撃。7月27日の楽天戦(楽天モバイルパーク)以来、自身17試合ぶりにアーチを描き「スイングを変えて初打席であんなホームランが打てた」とうなずいた。この日はチーム最年長野手、木村の〝ラストゲーム〟。逆輸入ルーキーは「(自分が)抹消されて2軍の雰囲気を作ってくれていたのがきむさん。腹斜筋のリハビリをしていたときもお世話になった。日本の野球を学んだのはきむさんの存在でもあったので17年間やって、僕は試合数で言うと10試合も一緒にやっていないと思うんですけど、本当にすごくいろいろお世話になった」と最敬礼した。(加藤次郎)

◆四回に決勝弾となる2号2ランを放った西武・佐藤龍世内野手(26)は「すごくお世話になった人の特別な試合で結果を出せて、〝恩返し〟ではないけど、〝もっともっと頑張るぞ〟というところは少しは見せられたかな」とはにかんだ。引退試合に臨んだ日本ハム・木村文紀とは西武時代の2021年8月に平沼翔太内野手、公文克彦投手との2対2のトレードで一緒に日本ハムに移籍。「僕もキムさんもライオンズが大好きだったので、二人とも最初は寂しい気持ちでファイターズに行って...。腐りそうになったこともあったけど、時に優しく時に厳しく接してくれたキムさんのおかげで今がある」と話した。四回には二塁打と左翼手の失策で三進した木村からベース上で「これからも頑張れよ」と声を掛けられ、佐藤龍は「涙をこらえるのに必死でした」と振り返っていた。

DAZN

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ORIX
79474 0.627
(↑0.003)
優勝
(-)
13466
(+6)
374
(+2)
99
(-)
42
(-)
0.249
(-)
2.630
(↑0.01)
2
(-)
ロッテ
63605 0.512
(↓0.004)
14.5
(↓1)
15449
(+2)
462
(+6)
91
(-)
65
(-)
0.239
(↑0.001)
3.350
(↓0.02)
3
(-)
ソフトバンク
64652 0.496
(↓0.004)
16.5
(↓1)
12488
(+1)
473
(+6)
95
(-)
63
(+1)
0.247
(-)
3.310
(↓0.02)
4
(-)
楽天
63651 0.492
(↑0.004)
17
(-)
14459
(+6)
504
(+1)
98
(-)
95
(+3)
0.244
(-)
3.530
(↑0.02)
5
(-)
西武
60711 0.458
(↑0.004)
21.5
(-)
11400
(+4)
435
(+1)
84
(+2)
71
(+1)
0.235
(-)
2.940
(↑0.01)
6
(-)
日本ハム
56751 0.427
(↓0.004)
25.5
(↓1)
11431
(+1)
460
(+4)
93
(+1)
68
(-)
0.233
(↓0.001)
3.080
(↓0.01)