中日(★0対3☆)広島 =リーグ戦22回戦(2023.09.17)・バンテリンドーム=
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広島
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中日
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勝利投手:九里 亜蓮(8勝7敗0S)
(セーブ:栗林 良吏(3勝7敗16S))
敗戦投手:柳 裕也(4勝11敗0S)
  DAZN
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◆広島は0-0で迎えた6回表、羽月と小園の連続適時打が飛び出し、2点を先制する。そのまま迎えた9回には、代打・末包が適時打を放ち、貴重な追加点を挙げた。投げては、先発・九里が7回4安打無失点の好投で今季8勝目。敗れた中日は、5安打無得点と打線が沈黙した。

◆広島野間峻祥外野手(30)が左太もも裏の張りのため、出場選手登録を抹消された。15日の本拠地阪神戦で痛めて途中交代。前日16日の同戦で代打出場して状態を確認した上で、抹消を決断した。新井貴浩監督(46)は「悪化したわけじゃないけど、本人が思っているより時間が必要なのかなと感じたから、しっかり治るまで治療して、と。先もあるんだから」と説明した。今季は108試合出場で打率2割8分6厘と好調だったが、CSも見すえて大事を取った形。この日から3軍でリハビリを開始した。代わって中村貴浩外野手(23)が出場選手登録された。

◆中日は6月12日に肺炎のため97歳で亡くなったOB杉下茂さんの「追悼試合」を開催した。試合前には立浪監督、コーチ、選手らが球場デッキに設置された遥拝所で黙とう。長男茂治氏が背番号「20」の現役時代のユニホームを着用して始球式を行った。9月17日は故人の生誕日だった。杉下さんは明大を経て49年に投手として中日入団。「フォークボールの神様」と称された魔球も武器にエースとして活躍。54年には32勝をマークし、球団初のリーグ優勝、日本一に導いた。61年、大毎に移籍して通算215勝123敗の成績を残し現役引退。中日で監督を2度務めるなど指導者としても多くの功績を残し、85年に野球殿堂入りした。

◆広島末包昇大外野手(27)が2ボール2ストライクからの緊急代打で適時打を放った。2点リードの9回1死一、三塁、売り出し中の6番田村俊介外野手(20)が2ボール1ストライクから中日左腕斎藤の投球を左手に受けて途中交代。この1球がスイングと判定された後、末包が代打で登場した。2ボール2ストライクからファウル1球を挟み、三遊間を抜く左前適時打。貴重な追加点をたたき出し、一塁ベース上で右手を突き上げた。

◆広島が全員野球で完封勝ちを飾り、2位での本拠地CS開催に前進した。先発の九里亜蓮投手(32)が7回無失点で今季8勝目(7敗)。打線は6回に2番羽月隆太郎内野手(23)の右翼線適時二塁打などで2点を先制すると、9回には末包昇大外野手(27)が緊急代打登場で左前適時打を放った。新井貴浩監督(46)の一問一答は以下の通り。-中日柳から羽月、小園の適時打で2得点新井監督 若い同級生コンビがね、粘り強くナイスバッティングだったと思います。-九里の投球は新井監督 いや、もう何も言うことないでしょ。ナイスピッチングでした。アツ(会沢)のナイスリードですね。亜蓮の時もそうだし、ブルペン陣の時も、アツが引っ張ってくれた。-末包は2ボール2ストライクからの代打でよく打った新井監督 なあ。これも自信にしてほしい。2ストライクと追い込まれて状況でね。いつも2ストライクから出した方がいいのかな?(笑い)。本当にスエもよく打ちましたよね、あの状況で。ナイスバッティングでした。-先発投手に白星がつくのは9月2度目新井監督 でもその前まではちゃんと先発投手が試合を作ってくれて、ブルペンにつないでと、先発投手も頑張ってくれていた。シーズンは長いし、残り試合少なくなる中で波はあるからね、絶対。そういう中で九里がしっかり試合を作ってくれた。ナイスピッチングだった。アツも含めてね。-九里は7回まで新井監督 球数的にもちょうどいいかなというのもあったし、残り試合少ない中でタイトル的なモノを狙える位置にいる選手もいるので。島内のホールドとか。そういうのもいろいろ頭に入れながら。-島内は球団最多ホールドに並んだ新井監督 まだ終わっていないけど、彼にとっては本当に飛躍のシーズンになっていると思う。もともと彼の持っているモノを考えれば、これぐらいできるポテンシャルがあった。これからも自信にしてもらいたい。-投球を左手に受けた田村は新井監督 ちょっと心配ですね。

◆中日柳裕也投手が8回4安打2失点の力投も打線の援護なく11敗目を喫した。8月13日に9回無安打無得点投球も0-0で延長に突入、記録と勝利投手を逃して以来の本拠地広島戦で6回に先制を許した。球団OBで明大の先輩でもある「杉下茂氏追悼試合」だっただけに「よい投球を見せたかったです。また頑張ります」。打線は5安打4併殺で今季23度目の完封負け。後半登板9試合で援護点4と我慢の日々は続く。▽中日立浪監督(杉下茂氏追悼試合で今季23度目の完封負け)「みっともない試合をしてしまった。後半戦(柳の登板試合は)はずっとそう。打てないなら意識を変えないといけない。課題がたくさん出た」

◆広島島内颯太郎投手がが37ホールドで球団最多記録に並んだ。2点リードの8回に登板し、1イニングを1安打無失点。16年ジャクソンの記録に追いついた。本人は「球団記録に並べたのはすごくうれしい。光栄なことだなと思います」と充実感たっぷり。新井監督は「もともとこれぐらいできるポテンシャルはあった。自信にしてもらいたい」とさらなる飛躍を期待した。

◆広島・島内颯太郎投手(26)が今季37ホールドを挙げ、2016年にジェイ・ジャクソンが記録した球団最多に並んだ。2─0の八回に登板し、1死から四球と単打で一、二塁のピンチを招いたが、大島を一直に仕留め、飛び出した二走が戻り切れず無失点に切り抜けた。リーグトップの39ホールドポイントとし、自身初タイトルとなる最優秀中継ぎ投手へ前進した。

◆広島は六回、羽月と小園の連続適時打で2点を先行し、九回に代打・末包の適時打で3点目を追加した。九里が7回を無失点で8勝目。島内を挟み、九回は栗林が締めた。中日は拙攻が続き、8回を2失点の柳を援護できなかった。

◆広島は九里が7回無失点、島内、栗林がともに1回を零封リレーでつなぎ、最下位中日に完勝した。殊勲を挙げたのは六回に先制の二塁打を放った羽月隆太郎内野手(23)。試合後のヒーローインタビューは次の通り。ーー0─0の六回2死一塁で柳から右翼線二塁打を放った。振り返って「亜蓮(九里)さんが踏ん張ってくれていた。後ろにつなぐつもりで打席に入りました」ーー六回の攻撃では死球や送りバント失敗などがあり重圧のかかる場面だった「(次打者の)小園が当たっているんで、なんとか小園につないでいこうと思いました」ーー強い打球が右翼方向へ飛んだ「詰まっていたんですけど(右翼手の)ポジションが(中堅に)寄っていた。抜けろと思って走りました」ーー16日の阪神戦(マツダ)から2試合連続で打点「一生懸命やるだけ。勝てばなんでもいいと思っています」ーー6月11日のロッテ戦以来のタイムリー。シーズン終盤に良い仕事「あんまりスタートで出ていないんで、出るときはなんとかチームに貢献できるようにと思って頑張っています」ーー18日はバンテリンドームでは最後の中日戦になる。ファンへ「本当に毎日応援ありがとうございます。(このまま2位に入り)広島でクライマックス(・シリーズのファーストステージ)を迎えて、日本一を取りたい。これからも応援よろしくお願いします」

◆中日は4度の併殺などで好機をつぶし、今季23度目の零敗を喫した。八回1死一、二塁の場面で、大島の鋭い当たりは一直に。ここで二塁走者のブライトがすぐに戻れずダブルプレー。走塁ミスに、立浪監督は「一番やってはいけないこと。課題がたくさん出た試合」と頭を抱えた。今季だけで九里に4勝を献上し、チームの借金は再び29に。78敗目となり、残り12試合で5敗すると球団ワースト記録の83敗に並ぶ。深刻な貧打に、監督は「打てないなら打てないなりに意識を(変えてほしい)」と反省を促した。(バンテリンドーム)

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
阪神
81464 0.638
(↓0.005)
優勝
(-)
12518
(-)
384
(+1)
73
(-)
69
(-)
0.248
(↓0.001)
2.620
(↑0.01)
2
(-)
広島
71604 0.542
(↑0.004)
12
(↑1)
8467
(+3)
480
(-)
90
(-)
74
(+2)
0.247
(-)
3.210
(↑0.03)
3
(-)
DeNA
67623 0.519
(↑0.003)
15
(↑1)
11493
(+1)
466
(-)
103
(+1)
28
(+1)
0.248
(-)
3.250
(↑0.03)
4
(-)
巨人
65652 0.500
(↑0.004)
17.5
(↑1)
11496
(+3)
485
(+2)
158
(+2)
46
(+1)
0.254
(↓0.001)
3.520
(↑0.01)
5
(-)
ヤクルト
53773 0.408
(↓0.003)
29.5
(-)
10493
(+2)
525
(+3)
115
(+1)
60
(+1)
0.239
(↓0.001)
3.660
(↑0.01)
6
(-)
中日
49784 0.386
(↓0.003)
32
(-)
12348
(-)
460
(+3)
63
(-)
32
(-)
0.236
(↓0.001)
3.150
(-)