西武(★4対8☆)ソフトバンク =リーグ戦22回戦(2023.09.12)・ベルーナドーム=
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ソフトバンク
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西武
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勝利投手:津森 宥紀(4勝4敗0S)
敗戦投手:公文 克彦(1勝1敗0S)
  DAZN
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◆ソフトバンクが4時間49分の熱戦を制した。ソフトバンクは初回、今宮、柳町、井上の3者連続適時打で4点を先制する。その後同点とされるも、延長11回表に1死一二塁から近藤が適時二塁打を放ち、勝ち越しに成功した。投げては、8番手・津森が今季4勝目。敗れた西武は、打線が5回以降3安打と振るわなかった。

◆ソフトバンク打線が初回から打者一巡の猛攻を見せた。先頭から1番周東、2番三森の俊足コンビが安打で出塁。2死から中村晃が四球を選び、満塁で今宮が先制の中前2点適時打を放った。「絶対に先制点をと集中しました。チャンスを生かすことができて良かったです」。さらに柳町が左前適時打、20歳の井上にもプロ初タイムリーが生まれた。1回から5安打4得点を集め、5連勝中の西武から先手を取った。先制打を放った今宮はこれで5試合連続安打。8月は月間打率3割1分、9月も3割3厘と夏場以降は絶好調だ。さらに満塁では9打席で打率5割7分1厘、10打点の「満塁男」。直近では9日楽天戦でも7回無死満塁で田中将から左中間に同点打を放っている。選手会長のバットがなんとも頼もしい。

◆ソフトバンク高卒3年目の井上朋也内野手がプロ初タイムリーをマークした。3点リードの1回2死一、二塁。2ストライクからの3球目、西武松本が投じた内角低めフォークを捉え、三塁強襲の適時打を放った。「簡単に追い込まれてしまいましたが、ここから何とか対応しようと必死に食らいついていきました。初のタイムリーヒットなのでうれしいです」と振り返った。

◆ソフトバンクが今季最長4時間49分の激闘を制し、4カードぶりに初戦白星を挙げた。4-4の延長11回に近藤健介外野手(30)が決勝打。1死一、二塁の好機で西武公文から左中間への2点適時二塁打を放った。4点リードを追いつかれ、今季14度目の延長戦に入ったが4番が大仕事。2位ロッテとの1・5ゲーム差は変わらないが、4位楽天には2・5ゲーム差と広げた。今季は残り19試合。CS出場、2位浮上へソフトバンクが意地を見せた。ホークスファンの歓声に乗り、近藤の打球は左中間フェンスに直撃した。「いい感じで捉えられたので越えてくれと思いました」。二走の周東が悠々とホームイン。一走の柳田も巨体を揺らして激走した。4-4の延長11回1死一、二塁。公文の5球目、144キロ直球を仕留めた。待望の勝ち越し打。4番近藤で4カードぶりに初戦を取った。この試合は天国も地獄も味わった。初回に打者一巡の猛攻で5安打4得点。今宮、柳町、高卒3年目20歳の井上に適時打が出た。5連勝中の西武に痛烈な先制パンチ。このまま先行逃げ切りといきたかったが、先発スチュワートが3回2/3を7安打4失点でKO。今季14度目の延長戦に持ち込んだが、初回の猛攻で逃げ切りたかったのが本音だろう。藤本監督はナインの奮闘をたたえた上で「中押しがあればもっと楽な展開になったと思うけど、まあそこら辺はね、いつも言うように相手がいることなのでね」と冷静に話した。とはいえ今季は残り19試合。1試合の勝敗が順位を大きく左右するだけに、勝ち、負け、引き分けでは大きく違う。4カードぶりの初戦白星も待望だろう。CS出場はもちろん、2位浮上も視野。勝利した2位ロッテには1・5ゲーム差と離されず、敗れた4位楽天は2・5差と突き放した。近藤自身は1回に1死一、二塁の好機で凡退。延長の劇的打はリベンジの意味合いもあった。「1打席目のチャンスでみんなにカバーしてもらっていたので。なかなか追加点が取れない厳しい試合でしたけど、最後に出て良かった」。今季最長4時間49分の激闘。ソフトバンクは何より欲しかった勝利を手にした。【只松憲】

◆ソフトバンク今宮健太内野手(32)のバットが先制&ダメ押しの計4打点をたたき出した。初回2死満塁から松本の初球のカットボールを中前に運ぶ先制の2点適時打。「絶対に先制点を、と集中した。チャンスを生かすことができてよかったです」。2回以降は0行進が続いたが、延長11回に近藤の2点二塁打で勝ち越すと、さらに1死一、二塁から右翼線へ2点適時打。今季3度目の猛打賞も記録し、選手会長が打線をけん引した。

◆ソフトバンク中村晃外野手(33)が12日、西武22回戦(ベルーナドーム)で6回の守備から途中交代した。「5番一塁」でスタメン出場。4回の守備で西川の右前打に飛びついた際に、腰骨から右脇腹付近にかけて負傷した模様で、藤本博史監督(59)は「ひねって打ったから打撲でしょう。(今後の起用については)様子を見て」と説明した。中村晃は今季ここまで123試合に出場。打率2割8分2厘、4本塁打、34打点をマークしていた。

◆今季125試合目にして西武の優勝の可能性が消滅した。この日のソフトバンク戦の6回裏が終了したとほぼ同じタイミングで、首位オリックスが日本ハムに勝利。その時点で、この日を含めた残り19試合に全勝してもオリックスに勝率で追いつけなくなっていた。その約2時間後、延長11回の末に西武は敗れた。松井稼頭央監督(47)は就任1年目の今季、「走魂」をチームスローガンに掲げ、投手力や機動力を中心としたスピーディーな野球を目指した。実際、先発投手陣が達成したQS(クオリティースタート、6投球回以上で自責点3以内)数はリーグ1位、12球団2位の75試合とディフェンス面では成果を出した。一方、得点力不足が通年の課題になった。先発がQSを達成できない試合は、10勝40敗1分けと大きく負け越す。10勝のうち5勝は、先発投手が試合中盤に代打を出されやすい交流戦でのもの。序盤に失点し、最後まで追いつけない-。この日は初回の4失点を打線が中盤までに追いついたが、最後はソフトバンクに再びリードを取られた。特に野手の戦力が整わなかった。不動の遊撃手でもあるキャプテン源田が、3月のWBCで負傷し、開幕後は球団方針でリハビリ最優先に。1軍合流が5月下旬になった。主砲の山川は自身の不祥事もあって、17試合で0本塁打5打点というシーズンに。外崎も含めた確固たるレギュラーのうち2人を欠く期間が長く、それ以外にも特例2023や故障の影響で、一定期間戦列を離れる主力選手も目立った。年間を通して、戦力に苦しんだ1年だった。特に6月中旬の7連敗、同下旬からの8連敗は大きく響き、借金は最大18にまで膨れあがった。10日までに5連勝し、再び借金を圧縮している。他球団の星取にもよるものの、CS出場の可能性はまだ残される。仮に勝率5割で143試合をフィニッシュするためには、残り18試合を15勝3敗で乗り切る必要がある。難しいミッションにはなるが、松井監督は「もちろん試合もまだあるし、CSもあるわけですから、最後の最後までやりたいと思います」と闘志を燃やす。昨秋の監督就任時に複数年契約がベースになっており、来季続投は決定的。「もちろんそこ(優勝)を目指してやってきました」という今季の悔しさを晴らすべく、残り18試合でさらにチームの力をつける。【金子真仁】

◆西武・西川愛也外野手(24)が3点を追う四回2死満塁から右前2点打を放った。スチュワート・ジュニアの初球の真っすぐを捉えて右前に強烈な打球を運び「初球からガンガンいこうと思って打席に入りました。いいところで打てて良かったです」とうなずいた。今季は4月30日に1軍初昇格し、この日まで26試合で打率・230、1本塁打、2打点、2盗塁。打線はなおも2死一、二塁から源田が右前に運び、4-4の同点に追いついた。

◆ソフトバンクが競り勝った。4―4の延長十一回に近藤の2点二塁打で勝ち越し、今宮の二塁打でさらに2点を加えた。四回途中から継投して救援陣が無失点でつなぎ、8番手の津森が4勝目を挙げた。西武は連勝が5で止まった。

◆西武は18試合を残して優勝の可能性が消滅した。先発の松本が一回から4点を失い、5連勝中の勢いが消沈。四回に西川、源田の適時打で一度は追い付いたが、救援陣の勝負となった展開で延長十一回に7番手の公文が四球から崩れた。松井監督は「試合はまだある。クライマックス(シリーズ)もあるわけだから」。山川ら主力を欠く中、就任1年目は若手を積極的に起用してきたが「(評価は)終わってからになる。最後まで戦う姿勢を見せていく」と話した。

DAZN

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ORIX
74454 0.622
(↑0.003)
M9
(↑1)
20440
(+8)
355
(+1)
95
(+1)
40
(+1)
0.249
(↑0.001)
2.650
(↑0.01)
2
(-)
ロッテ
61565 0.521
(↑0.004)
12
(-)
21433
(+5)
443
(+3)
88
(+1)
62
(-)
0.240
(-)
3.370
(↑0.01)
3
(-)
ソフトバンク
62602 0.508
(↑0.004)
13.5
(-)
19469
(+8)
447
(+4)
92
(-)
58
(-)
0.249
(-)
3.300
(-)
4
(-)
楽天
59621 0.488
(↓0.004)
16
(↓1)
21435
(+3)
483
(+5)
96
(-)
88
(+1)
0.244
(↓0.001)
3.580
(↑0.01)
5
(-)
西武
56681 0.452
(↓0.003)
20.5
(↓1)
18377
(+4)
410
(+8)
80
(-)
70
(-)
0.236
(-)
2.930
(↓0.04)
6
(-)
日本ハム
53721 0.424
(↓0.003)
24
(↓1)
17411
(+1)
442
(+8)
88
(-)
65
(-)
0.233
(↓0.001)
3.090
(↓0.04)