1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | 安 | 失 | 本 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
広島 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 4 | 3 | 1 |
阪神 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 4 | X | 5 | 5 | 0 | 0 |
勝利投手:伊藤 将司(10勝5敗0S) 敗戦投手:九里 亜蓮(7勝7敗0S) 本塁打 |
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◆阪神は1点ビハインドで迎えた6回裏、森下の適時打で同点とする。そのまま迎えた8回には、代打・糸原と木浪の適時打で一挙4点を奪い、勝ち越しに成功した。投げては、先発・伊藤将が8回1失点の快投で今季10勝目。敗れた広島は、打線が4安打1得点と振るわなかった。
◆今後マジックは、1日2つまでしか減りません-。阪神は前日9日に、異例の「優勝マジック一気に3減」で、M10から7へと減らした。残念ながら、これはこの日に限った出来事だ。<1>10日からの残り試合で、仮に阪神が7勝(12敗)で広島15勝0敗とする。このとき両軍は、最終成績83勝56敗4分けの勝率5割9分7厘で並ぶ。<2>対戦成績も12勝12敗1分けの全く五分となる。<3>このときセ・リーグの規定では「交流戦を除いたセ球団同士でのリーグ戦の成績上位」を優勝とする。 <1>の条件を現在のセ球団間リーグ戦の成績に反映させると、阪神の最終成績は76勝46敗3分けの勝率6割2分3厘、広島は74勝47敗4分けで6割1分2厘。こうして阪神が上位となることが確定するため。10日に阪神が広島に勝てば、今季のカード勝ち越しが決定。このため阪神が残り試合に「5勝」13敗、広島が14勝0敗なら、82勝57敗4分けの5割9分で並ぶ。直接対決で勝ち越しているため、阪神の優勝が決まる。だが、阪神が「4勝」に終わると、広島が全勝した場合に最終成績で下回る。このため、優勝マジックは「5」となり、「4」にはならないのである。9日の試合後に「3っていうのはオレも分からんけど。何あれ?」と不思議がっていた岡田監督や選手、そしてファンの皆さま。今後マジックは、1日に多くて2つずつしか減りませんのであしからず。
◆「東京リベンジャーズDAY」として、声優の林勇(40)と新祐樹(29)がファーストピッチセレモニーに登場した。新は本作の主人公である花垣武道役として出演。林はマイキーこと佐野万次郎役を務めている。2人は各キャラクターの誕生日を刻んだ3桁の背番号で登場。投球は横にそれたが、初めての甲子園での投球を無事に終えた。祖父が阪神ファンだという新は「空気にのまれました。とても広かった。めっちゃ緊張しました」と苦笑い。林は「8連勝をかけた戦いということで、ファンの熱量も伝わりました。僕もその勢いでストライクをとりたかったけれど、とれなかったのでそこが反省です。投げる前に『絶対ストライクとるぞ!』って言ったのに、今日はやけ酒をしたい気分ですね」と笑った。
◆広島のベンチ入りメンバーから西川龍馬外野手(28)が外れた。西川は右脇腹に張りを抱えていたが、優勝争いに向けた事実上の最終決戦の阪神3連戦に備えて8日の初戦から戦列復帰していた。ただ西川は10日の試合前は打撃練習も取りやめた。新井貴浩監督(46)は「(西川は)状態がよくないというか。こちら側から、ちょっと、やめとこうかと。そういう感じ。昨日のプレーを見て、ちょっと今日はやめておきなさい、と」と説明した。また、先発を外れた秋山翔吾外野手(35)についても「2試合連続スタメンで、体も絶対に張りがある」とし、「出て、いきなりドーッと連戦でずっとスタメンというのは考えていなかったので。どこかで休憩を与えながら」と明かした。状況については「(故障箇所が)ふくらはぎなんで。無意識のうちにかばって、ほかのところに来たりするから。だからもともとこれは予定通り。休ませながら、休みを与えながら、という感じ」と言い、故障の再発という最悪の事態を避けるためと説明した。
◆阪神大山悠輔内野手(28)が死球を受けた。4回1死、広島九里の抜け球が背中に直撃。甲子園は大きくざわついた。大山は問題なく一塁まで歩き、九里が帽子を取って謝罪するシーンも見られた。チームは梅野が死球により左尺骨を骨折し離脱中。近本も死球で右肋骨(ろっこつ)骨折、さらに打撲で戦線離脱していた経緯もあり、虎党は死球に敏感に反応した。
◆阪神伊藤将司投手(27)が、満塁機で併殺打に倒れた。1-1で同点の7回1死満塁。広島九里に三ゴロに仕留められ、これがダブルプレーとなった。直前の1死二、三塁で次打者席には伊藤将に代わり糸原が代打待機していたが、8番木浪が申告敬遠で出塁すると、急いで準備し打席に入った。この時、大きな歓声が甲子園に響いた。今季10勝目がかかった左腕を岡田監督は打席に送りこんだが、得点には結びつかなかった。
◆力投実った! 阪神伊藤将司投手(27)が、2年ぶりに2桁勝利を挙げた。2位広島を8回3安打1失点に封じる好投で10勝目。111球の熱投が報われた。同点の7回1死二、三塁。次打者席には伊藤将に代わって糸原が代打待機していたが、8番木浪が申告敬遠で出塁すると、急いで準備して打席に入った。この時、大きな歓声が甲子園に響いた。結果は三ゴロ併殺打。それでも、8回のマウンドに送り出してくれた岡田監督の期待に応え、8回を3者凡退で仕留めた。打線は直後の8回2死満塁で代打糸原が値千金の勝ち越しの中前2点適時打。左腕を強烈に援護し、勝ち投手の権利をもらった。チームの優勝マジックを5に減らす会心のピッチングを披露。笑顔でベンチでナインとハイタッチした。
◆阪神が2位広島を下し、今季3度目の8連勝で優勝マジックを「5」に減らした。この2日間で優勝マジックを「10」から一気に半減させた。最短14日のリーグVへ、また前進した。同一カード3連戦3連勝は今季10度目。貯金は今季最多を更新する33で、前回リーグ制覇を達成した05年に記録した岡田監督の自己最多貯金に並んだ。今季の広島戦の勝ち越しも決定。9月無敗で、いよいよ12日からは「アレウイーク」に突入する。試合は5回に先発伊藤将司投手(27)がマクブルームに先制ソロを浴びたが、安定した投球で試合をつくった。打線は広島九里に5回まで無安打に封じられていたが、6回に森下翔太外野手(23)の6試合連続安打となる中前適時打で反撃。同点のまま試合は終盤へ突入した。8回に勝負が決まった。糸原健斗内野手(30)が2死満塁、島田に代わって代打で登場。九里から中前へ2点適時打を決め、甲子園はお祭り騒ぎとなった。先発伊藤将の好投に報いる一打で、一塁ベース上で激しくガッツポーズ。仕事人が値千金の一打を決めた。さらに木浪聖也内野手(29)も2点打で続き、突き放した。伊藤将は2年ぶりの2桁10勝目。村上頌樹投手(24)、大竹耕太郎投手(28)に続き、3日連続で10勝を達成するレア現象となった。
◆/大歓声がこだまする\代打できっちり仕事糸原健斗が勝ち越しタイムリー?プロ野球(2023/9/10)??阪神×広島??Live on DAZN#DAZNプロ野球#hanshin pic.twitter.com/Z0cV00yLDX
◆阪神糸原健斗内野手(30)が、値千金の勝ち越し打を放った。同点の8回2死満塁、島田に代わって代打で登場。広島九里から中前へ2点適時打を決め、甲子園はお祭り騒ぎとなった。先発伊藤将の好投に報いる一打で、一塁ベース上で激しくガッツポーズを繰り出した。
◆阪神伊藤将司投手(28)が、志願の続投で10勝目をつかんだ。7回の攻撃前、ベンチ裏で岡田監督に「まだ投げたいです」と直訴した。左腕によれば、この時、指揮官は「笑ってました」という。同点の7回1死満塁の場面で、代打を送られず、そのまま打席へ。併殺打に倒れたが8回をゼロに抑え、その裏の勝ち越し劇につなげた。8回1失点。「同点だったら自分で責任を負った方がいいと思っていたので、自分も投げたかったので。その結果、糸さん(糸原)が打ってくれたのでよかったと思います」。主戦としての責任感あふれる投球だった。
◆阪神岡田彰布監督(65)が、伊藤将司投手(28)の背中を押した。7回の攻撃前、ベンチ裏で「まだ投げたいです」と直訴された。岡田監督は「ほんなら、お前もう勝負つけろ言うて。自分で決めてこい言うた、おーん」と直接気合を注入した。同点の7回1死満塁の場面で、代打を送らず、そのまま打席へ。併殺打に倒れたが8回をゼロに抑え、その裏の勝ち越し劇につなげた。村上、大竹に続き、3日連続で10勝を達成。指揮官は「伊藤が『一番、プレッシャーかかってました』って言っとったわ、終わってから。そらそうやろうな、若い2人が勝ってなあ。まあ、大竹は若ないのか。ねえ。2人が初めて10勝したからな。伊藤は経験あると思うけど。まあ、先に2人がね、前で10勝挙げたら、そらプレッシャーはかかると思うけどね」と振り返った。
◆阪神伊藤将司投手(27)が、岡田監督に歩み寄った。7回表が終わった直後の一塁側ベンチ裏。「まだ投げたいです。最後までいかせてください」と直訴した。同点の7回裏1死満塁で、そのまま打席へ。三ゴロ併殺打に倒れたが8回表を3人で片付け、糸原の決勝打につなげた。8回3安打1失点で2年ぶりの2桁10勝に到達。責任感にあふれていた。「同点だったら自分で責任を負った方がいいと思っていた。その結果、糸さんが打ってくれたのでよかったと思います」続投を志願され、岡田監督は「ほんなら、お前もう勝負つけろ言うて。自分で決めてこい言うた」と笑った。覚悟を感じ取り「同点でも9回も投げさす」と展開によっては完投プランも用意していた。コーチを介して選手に指示を送ることが多い指揮官と直接対話し、背中を押された。村上、大竹に続き、10勝投手が3日連続で誕生した異例のケース。そのトリを務め「刺激になった」と波に乗った。10勝トリオは3試合で無四死球。「やっぱりコントロールいうことやな」と指揮官を感服させた。「当てたらしゃあないな、ぐらいの気持ちじゃないと一生投げられないし、勝負にならないっすよ」これが生命線でもある内角への制球の極意だ。リリースから捕手のミットまでのラインをイメージし、死球を恐れず腕を振る。この日も9奪三振のうち5つが内角球で仕留めたもの。ソロを浴びていたマクブルームには8回、144キロ直球で懐を突き見逃し三振に仕留めた。「あそこでインサイドを投げられたのは誠志郎さん(坂本)の配球のおかげ」と感謝を忘れない。目標の規定投球回到達までは、あと2回2/3。左肩の違和感で約1カ月出遅れたプロ3年目だが、ここまできた。「達成できるように頑張りたいですね」。また1つ大きくなった左腕が前を向いた。【中野椋】阪神伊藤将が8日村上、9日大竹に続いて10勝に到達。チーム3試合連続で10勝投手が誕生したケースは80年広島の7月26日福士、27日北別府、31日山根があったが、「3日連続」はプロ野球史上初めてだ。阪神で3投手が2桁勝利は21年の青柳(13勝)、秋山(10勝)、伊藤将(10勝)以来2年ぶり。また左腕投手2人が2桁勝利は、08年の下柳(11勝)、岩田(10勝)以来15年ぶり。
◆阪神伊藤将司投手(27)が、2年ぶりに2桁勝利を挙げた。2位広島を8回3安打1失点に封じる好投で10勝目。111球の熱投が報われた。阪神伊藤将が8日村上、9日大竹に続いて10勝に到達。チーム3試合連続で10勝投手が誕生したケースは80年広島の7月26日福士、27日北別府、31日山根があったが、「3日連続」はプロ野球史上初めてだ。阪神で3投手が2桁勝利は21年の青柳(13勝)、秋山(10勝)、伊藤将(10勝)以来2年ぶり。また左腕投手2人が2桁勝利は、08年の下柳(11勝)、岩田(10勝)以来15年ぶり。
◆広島は逆転優勝に向けて3連勝を狙った阪神3連戦で3連敗し、ゲーム差は11に開いた。打線が3連戦全て1得点と投手陣を援護できなかった。新井貴浩監督(46)は「自分も悔しいし、選手も悔しいと思うし、またここで、野球ができるように頑張ります」と語り、クライマックスシリーズでの再戦、下克上日本一を目指していく。先発の九里亜蓮投手(32)は、気迫の力投を見せた。5回までは3四死球の走者を出しただけ。だが1点リードの6回1死から中野拓夢内野手(27)に初安打を許し、味方の失策も絡んで二塁に進まれ、続く森下翔太外野手(23)に同点打を浴びた。7回は1死から2失策と申告敬遠で満塁。絶体絶命のピンチで伊藤将司投手(27)を三ゴロ併殺に仕留めて切り抜け、ガッツポーズで雄たけびを挙げた。だが続投した8回、先頭の近本光司外野手(28)へ与えた四球から勝ち越され、7回2/3を127球、3安打5失点(自責4)で降板した。「悔しいです。それしかないです。(8回は)『次の回も行くよ』と言ってももらえたのでしっかりと抑えようと思ったんですけど、回の先頭バッターにフォアボールを出してしまったのでそういうところは本当に反省しないといけない」。九里は先頭の出塁を許した自分を責めた。右脇腹に張りを抱えた西川龍馬外野手(28)がベンチを外れ、右ふくらはぎ痛から8日に復帰した秋山翔吾外野手(35)も先発から外れて出番なし。2人の主力を欠いた打線は1点どまりで、九里の投球に報いることはできなかった。甲子園では7連敗で今季を終えることに。新井監督は「ちょっとの差だと思うし。でもそこのちょっとが大きいと思うし。自分たちは戦いながら強くなっていかないといけないし。タイガースは成熟されているなと思うし。自分たちはまだまだ試合を重ねていって、戦っていく中で、どんどんうまくなる、強くなる、これからのチームだと思っているんで」と語り、首位阪神との差を埋めていく。【堀まどか】
◆阪神トドメの一打は、木浪聖也内野手のバットから生まれた。代打糸原のタイムリーで2点を勝ち越し。球場の盛り上がりに、スイッチが入った。「糸原さんが打ってくれたんで、自分もつないでいこうかな、そういう気持ちになった」。坂本が四球を選び、2死満塁。木浪がコンパクトに振り抜き、鋭く中前にはじき返した。「狙い球を絞るとかじゃない。行くと決めて、しっかり打ちに行けた」。2点適時打でリードを4点に広げた。今季、満塁では16打数8安打の打率5割。「恐怖の8番打者」の本領発揮だった。この日が114試合目の出場。「キナチカ」で旋風を起こした19年のプロ1年目を超えた。初めて経験する「アレ」が間近に迫る。マジック5にも「(意識は)しないですね。そこは最後になってから感じることだと思うので、あまり考えないでやっていきたい」。歓喜の瞬間まで、無心でバットを振る。
◆阪神森下翔太外野手(23)が6回に同点打を放ち、重苦しいムードを吹き飛ばした。1点を先制され、打線は広島九里に6回1死まで無安打に抑え込まれていた。2番中野が二塁内野安打でチーム初安打を記録し、相手の悪送球で1死二塁。この試合で初めてチャンスをつくると、続く森下が2球目の外角スライダーをコンパクトに中前にはじき返した。「難しい球だったが、うまくセンター返しを意識して打つことができた」。一瞬での同点劇に甲子園のムードが一気に高まった。読みもさえた。「甘いところには来ないと思っていたので、ある程度は外のスライダーか、内のスライダーを待っていました」。今季、九里との対戦成績は5打数3安打の打率6割、3打点。「(2打席目までも)いい形で振れていたので、気持ちとしてはすごく余裕があった」。自信を持って6回の打席に入っていた。9月は打率3割5分7厘、4本塁打、6打点で8連勝に大貢献している。同点の8回1死二塁ではプロ307打席目で初めて申告敬遠も経験。「自分が申告敬遠とか警戒されることで、大山さんや輝さんにチャンスでつなげる。これからも勝負しづらいバッターになりたい」と胸を張った。曇り空のデーゲームだったこの日は、シールタイプのアイブラックを貼ってプレーした。チャンスに強い3番森下のバットが、アレをどんどん近づけている。【石橋隆雄】
◆阪神岩貞祐太投手が3試合ぶりの無失点投球でゲームを締めた。4点リードの9回に2番手で登板。野間に安打を浴びるも無失点で終えた。2試合連続で失点していたが、中7日で仕事を果たし「間隔は空いたんですけど、ある程度調整もうまくいったのかな」と納得顔。オフに自主トレをともにした後輩伊藤将の10勝目に興奮が収まらず「本当にうれしい。僕はもうどうでもいいですよ」と祝福した。
◆阪神原口文仁内野手が、糸原に負けじと代打安打を決めた。4点を挙げ勝ち越した8回2死一、二塁で代打登場し、大道から中前打。二塁走者坂本は本塁タッチアウトとなったが、8月18日DeNA戦以来の安打で存在感を示した。「糸原が突破口を開いてくれたので、引き締まる集中力の中で入り込めて良かったなと思います」と振り返った。
◆阪神伊藤将司投手(27)が、2年ぶりに2桁勝利を挙げた。2位広島を8回3安打1失点に封じる好投で10勝目。111球の熱投が報われた。伊藤将は、実は中学時代から"プロ注目"の選手だった。千葉・横芝中では軟式野球部でプレー。身長170センチ前後で決して大きくなかった。それでも、横浜のスカウト部長、オリックスのスカウトを経て当時、千葉黎明の監督を務めていた荒井信久氏(69=現同校野球部総監督)は「この子がいれば甲子園に行ける」と確信したという。中学のグラウンドに視察に行った時だった。「センターでノックを受けていてね、返球のスピンがきれいなんです。軟らかいフォームでね」。千葉選抜に選ばれた際には、県内の猛者が高めの速球にことごとく空振りした。ボールに高密度の回転を生み出せる指先の感覚は天性のものだった。地元の千葉で野球を-。そんな思いで何度も勧誘したが、横浜へ進学。ただ、プロの世界で何人ものドラフト指名にかかわってきた荒井氏の目が間違っていなかったことは、大人になった伊藤将が証明している。【阪神担当 中野椋】
◆阪神が2位広島に3連勝し、今季3度目の8連勝で優勝マジックを「5」に減らした。同点の8回、2死満塁で代打糸原健斗内野手(30)が広島九里から中前へ決勝の勝ち越し2点適時打。投げては先発伊藤将司投手(27)が8回1失点で2年ぶりの10勝。村上頌樹投手(24)、大竹耕太郎投手(28)に続き、3日連続で10勝を達成した。岡田彰布監督(65)の試合後の一問一答は以下の通り。(テレビインタビュー)-追いかけてくる2位広島相手に甲子園で3連勝「ああ、そうみたいですね、何か(笑い)」-3連戦は阪神の力を出せた「今日はね、なかなか点をとれなかったんですけど。ヒットもね、出ないような状況やったんですけど。まあ、今日は、伊藤(将)も10勝かかってるんで。同点でも9回も投げさす、『いかしてくれ』言うたんでね。だから、もう(7回も)代打もいかんかった」-みててドキッとした「普通だったら、代打だけど、(伊藤将が)『最後までいかしてください』言うから、『もう、お前で決めて来い』言うたんやね」-伊藤将の気持ちを優先して「そうそうそう」-広島先発九里に苦しめられていたが6回、相手失策をきっかけに森下が同点適時打「そうですね。森下はどっちかというと、タイミングが合ってる方だったですけどね。まあほんと、追いついたことでね。また伊藤も、スイッチ入ったと思うし。伊藤ね、昨日(大竹)、一昨日(村上)と2人に勝ち星ついてるんで。野手も何とか、伊藤に勝ち星ゆうのを、そういうのはね、あったですね。やっぱりね」-7回1死満塁で伊藤将を打席に送って、結果的に併殺だったが、チームとしてはこたえなかった「全然。まあ、1人アウトぐらいでよかったんですけどね。(2死)満塁で近本でよかったんだけど、ダブルプレーのあれはちょっとなかったけど」-8回は1死二塁で森下の申告敬遠のあとに、4、5番で代打糸原「いやいや、あの回(7回)はカムフラージュで(伊藤将のところで)出したんだけど、(ベンチに)残ってたんでね。(8回は佐藤輝が)ノースリーか。3ボールになったときに糸原でいくって言ってましたけど」-糸原は見事な打撃「そうですね、本当にあまり出る機会が少ないですけど、やっぱり、いい時には打ちますね」-木浪の2点適時打で4点差になってのリリーフ選択になった「(点差が)2点だったら岩崎をいってましたけどね。4点になったからね、岩貞も(登板間隔が)空いていたし。最後(9回2死)にヒットが出て、すぐに岩崎も準備しましたよ。もう1人出たらね(前日と同じようにセーブが付く状況になるから)」-これでセリーグ全球団に勝ち越しが決まった。「まあ、いいことですね。いいことというか」-マジック5に「おーん、片手なったですね(笑い)まあね、次また(12日から)甲子園で、相手も巨人だし、楽しみにね、ファンの皆さんも応援してもらいたいですね」(テレビが終わり、ペン囲みに移る時に)「暑いな...みんなの熱気が...」
◆阪神が2位広島に3連勝し、今季3度目の8連勝で優勝マジックを「5」に減らした。同点の8回に2死満塁で代打糸原健斗内野手(30)が広島九里から中前へ決勝の勝ち越し2点適時打。投げては先発伊藤将司投手(27)が8回1失点で2年ぶりの10勝。村上頌樹投手(24)、大竹耕太郎投手(28)に続き、3日連続で10勝を達成した。岡田彰布監督(65)の試合後の一問一答は以下の通り。(囲み)-伊藤将が最後までいかせてほしいというのは「いやいや『あと1回で代わろうか』言うとったんやけどな。『最後までいかせてください』言うからな。ほんなら『お前もう勝負つけろ』言うて(笑い)。たまたま満塁なったけど、まあね、あそこで代打いって、得点挙げてたら伊藤が勝ち投手だけど、それは分からないから、自分で決めてこい言うた、おーん」-コーチを通じて「いや、伊藤に直接言うた」-結果、併殺だったが「いやいや、次(8回は)1番からやったからな。だから向こうもね、打順的に下位だったんでね、8回抑えれば。(広島の)ピッチャー代わると思ってたからね。(先発の)九里もそのままきて、もうだいぶへばってたみたいやから」-3連戦で3人が2桁勝利を達成「伊藤が『一番、プレッシャーかかってました』って言っとったわ。(試合)終わってから。そらそうやろうな、若い2人が勝ってなあ。まあ、大竹は若ないのか。ねえ。まあ2人が初めて10勝したからな。伊藤は経験あると思うけど。まあ、先に2人がね、前で10勝挙げたら、そらプレッシャーはかかると思うけどね」-3人とも3連戦無四球「よかったよな。ほんと。そうやなあ。先発ゼロやもんなあ。たいしたもんやなあ。やっぱりコントロールいうことやな。3-2なっても、まあ、全然ね(四球)出す気配がないもんね」-8回の攻撃は四球をうまく絡めた「まあ、何となく点が入りそうなイニング、打順ていうかな。おーん。で、九里も続投やったしな。ほんと代えてくると思ったよ。キャッチボールもしてなかったからな、8回な」-糸原は出番少ないが、ここぞで頼りになる「右の時にはな、まあ糸原で、左の時は原口ってな、そら1番手やからなあ」-この3人だけでなく投手陣全体が四球少ない。いつも四球で点を取ることは言われるが「それが、そういうのを見てるから、やっぱりな、1つのフォアボールが命取りっていうか、ヒットと一緒っていうな、そういう感覚はピッチャー陣が持ってるんじゃない」-改めて、この時期の2位との直接対決で3連勝「うん。3連勝するとは全然、思ってなかったよ。本当は1つ勝てばと思ってたからね、3連敗だけせんと。まあ、そんな(スペース)ないやろ。明日、新聞休み(休刊日)やろうから」
◆あかん、もうドキドキしてきた!阪神が2位広島を相手に今季10度目の同一カード3連戦3連勝を飾り、9月無敗の8連勝で優勝マジックを「5」に減らした。1-1で迎えた8回裏2死満塁、代打の糸原健斗内野手(30)が中前に決勝2点打を運んだ。この2日間で優勝マジックを「10」から一気に半減させ、貯金は05年以来で岡田政権最多タイの33。今季の広島戦勝ち越し、セ・リーグ全球団勝ち越しも決めた。18年ぶりVの最短日は14日巨人戦。さあ、いよいよ「アレ」ウイークや!歓喜の結末を予感していたのか、甲子園のボルテージはすでに最高潮に達していた。1-1で迎えた8回裏2死満塁。それでも代打糸原には目の前の1球に集中できるだけの冷静さがあった。「もう、無心でした」。2ボール1ストライク。広島九里の126キロチェンジアップを振り抜き、ライナーで中前に運んだ。値千金の決勝2点打。大歓声を浴びながら、一塁上で力強くハイタッチを決めた。「(伊藤)マサシが頑張っていたので、この回で決めるという思いで打ちました。こういう日のために、毎日ずっと準備している。今日は本当、最高です」7回1死満塁でも直前まで代打の準備をしていた。伊藤将の続投が決まり、一度はベンチに下がっていた。"2度目の出番"にも集中力を切らさず、今季3度目となるV打を記録。岡田監督は頼れる30歳の勝負眼を「本当にあまり出る機会が少ないですけど、やっぱりいいときには打つ」と褒めちぎった。仲間思いの男だ。7月28日のウエスタン・リーグ広島戦(倉敷)でミエセスが走塁中に左足を負傷して交代。1軍ではアップ中から常に隣にいるドミニカンのアクシデントに、相棒は表情を曇らせていた。「映像で見て、心配すぎて試合どころじゃなかった。1軍にいないのは寂しい...」。幸いにも軽傷で、助っ人は8月上旬に1軍再昇格。久しぶりの再会はハグで分かち合った。この日も勝ち越し打の直後、ベンチでミエセスらから手荒い祝福を受けた。ムードメーカーの快音で優勝マジックを5に減らせば、チームの盛り上がりはもう最高潮だ。チームは9月無敗で今季3度目の8連勝。同一カード3連戦3連勝は今季10度目で、貯金は05年以来で岡田政権最多タイの33まで膨らんだ。この2日間で優勝マジックを「10」から一気に半減させ、岡田監督も余裕の笑顔だ。「片手になったな(笑い)。次甲子園で、相手も巨人だし、楽しみにね。ファンの皆さんに応援してもらいたい。暑いな...みんなの熱気が」悲願の18年ぶりVは最短で14日巨人戦にも決まる。ワンチームで最後まで駆け抜ける。【三宅ひとみ】阪神が今季3度目の8連勝。8連勝以上をシーズン3度以上記録したのは19年広島以来で、阪神では11連勝と8連勝2度の47年以来2度目になる。
◆広島・西川龍馬外野手(28)がベンチ入りメンバーから外れて欠場となった。新井貴浩監督(46)は「またプチっとなったわけではない。きのう(9日)のプレーを見て、こちら側から『ちょっとやめておこうか』と。先に(12~14日のヤクルト3連戦=神宮に備えて)移動しているでしょう」と出場選手登録抹消せず1軍に帯同すると明かした。西川は7月に右脇腹を痛め8月に復帰したが9月2日の中日戦で再発。4試合の休養を経て、8日の阪神戦からスタメンで復帰したが2試合とも4打数無安打に終わった。
◆阪神は0―1の六回、森下翔太外野手(23)の適時打で同点に追いついた。1死から中野が二塁へボテボテの当たりを放ち、全力疾走。二塁手の悪送球を誘い、内野安打と失策で二塁に進み、先発・九里からこの日初めてHランプをともした。続く森下がスライダーを中前に運び、中野は二塁から一気に生還。五回まで無安打と苦しめられていた九里から1点をもぎ取った。続く大山は遊ゴロ併殺に倒れ、一気に勝ち越しとはならなかった。
◆阪神・糸原健斗内野手(30)が1―1の八回、2死満塁で代打出場し、中前へ勝ち越しの2点打を放った。小雨が降る甲子園がこの日一番の盛り上がりに達した。糸原は中前に弾んだる打球を見届け、一塁ベース上でガッツポーズ。この日六回に同点の適時打を放った森下が申告敬遠で勝負を避けられる中、つないで作った満塁のチャンスを一振りでものにした。なお2死満塁のチャンスを作り、木浪聖也内野手(29)が中前へ2点適時打。リードを4点に広げた。
◆阪神・伊藤将司投手(27)が先発し、8回3安打1失点と好投した。序盤から伸びのある真っすぐと多彩な変化球を操り、三回までは5三振を奪うなどしてパーフェクト投球。先頭の堂林に初安打となる左前打を許した四回も野間を空振り三振、小園を併殺崩れの遊ゴロに打ち取り、デビッドソンの打席では女房役の坂本が小園の二盗を阻止し、ここまで二塁踏ませない投球を披露した。五回2死走者なしではマクブルームに高く浮いた直球を左翼席へ運ばれて先制点を刻まれたが、打線が六回に1点を奪って同点。直後の七回は安打と犠打で1死二塁を招いたものの、デビッドソンをチェンジアップで空振り三振、末包は145キロ直球で一ゴロに仕留め、無失点と粘った。球数が100球を超えた八回も三者凡退と安定感たっぷりの投球だった。八回には打線が4点を勝ち越し。この回に打順が巡ってきたところで代打が送られたが、勝ち投手の権利を手にしての交代となった。
◆阪神が逆転勝ちで9月8戦8勝とし、優勝へのマジックナンバーを「5」とした。五回まで無安打に抑えられていた先発・九里を攻略した。0―1の六回、1死二塁で森下翔太外野手(23)が中前適時打を放って同点とすると、1―1の八回には2死満塁で糸原健斗内野手(30)が中前へ2点打を放って勝ち越しに成功。この回4得点で勝負を決めた。先発の伊藤将司投手(27)は五回にソロ本塁打を被弾して先制を許したが、以降も危なげない投球を披露。8回111球で1失点と好投し、2年ぶりとなる2桁勝利に到達した。
◆現役時代は阪神、南海で活躍し、引退後は阪神で投手コーチやフロントでも尽力したサンケイスポーツ専属評論家の上田二朗氏(75)は同点の七回1死満塁で伊藤将司投手(28)に代打を送らなかった岡田彰布監督(65)の采配を絶賛した。七回1死満塁、阪神ベンチは伊藤将に代打を送らなかった。岡田監督が「目先の1勝」より「温情」を優先にした。優勝は間違いない。無理に勝ちに行かなくても、向こうから転がり込んでくる。ならば伊藤将の10勝目、個人成績に重きを置いたのだろう。余裕のなせるワザだ。投手にとって2桁勝利は非常に大きなステータス。村上、大竹が到達している。チームの勝利と同じように、個人記録にも常に気を配り、チャンスがあるなら達成、獲得させてあげようとする、温情たっぷりの岡田監督らしい采配だ。順位が拮抗したシーズン中盤なら、こんな采配はあり得ない。常識的に考えれば代打だし、続投させても「三振して来い。次の近本で勝負!」と指示していたに違いない。結果的に三ゴロ併殺で得点できなかったが、八回に勝ち越し点を奪って伊藤将は10勝目。これでますますモチベーションが上がって、残り試合に登板できる。岡田監督の親心も報われた。貴重な勝ち越しタイムリーの糸原ら、ヒーローは何人もいたが、相手がミスで転んでくれている状況を忘れてはいけない。「無理しなくても」と思っていても勝ってしまう。阪神の強さを感じた試合だった。
◆広島は阪神との直接対決で3連戦3連敗に終わった。打線は4試合連続で1得点。先発投手も踏ん張りきれずに力負け。新井監督は「悔しい。少ない点数を守って逃げ切るゲームプランにどうしたら持ち込めるか、考えていかないといけない」と話した。九里は六回1死まで無安打に抑えていたが、中野の二塁内野安打に悪送球が重なってピンチを負い、森下に中前適時打を浴びた。同点の八回は先頭の近本らに与えた3四球で2死満塁を負い、代打糸原に2点打とされた。7敗目を喫した。「バットに当たって前に飛べば何かが起こるけど、四球は何もなく塁に出る。しっかり反省したい」と唇をかんだ。
◆広島は終盤の逆転負けで同一カード3連敗を喫した。首位阪神とのゲーム差は今季最大の11に拡大。試合後の新井貴浩監督(46)の一問一答は次の通り。──九里が7回2/33安打5失点(自責4)で7敗目(7勝)。粘りの投球だった「本当にナイスピッチングだったと思います。味方のエラーがある中で、それをカバーする素晴らしいピッチングだったと思います」──100球を超えても八回を託した「球数もちょっと多くなっていたけど、味方を助けて、頑張って投げてくれていたんで、点を取られるまでは亜蓮でいくと決めていた」──打線はマクブルームの6号ソロのみ「まだ対戦が続く。また考えていきたいと思います」──今カード3試合で3得点のみ。打ち崩せなかった「やっぱりいい投手には連打、連打で点が取れない。そこはなかなか難しいと思う。うちだけじゃなく、他のチームもなかなか点が取れていないわけだから。そのあたりも,じゃあどうしていくのか。理想的には少ない点数を守って逃げ切る。そういうゲームプランに持ち込めるには,どうしたらいいかを私が考えないといけない」──今回の3連戦で先発した村上、大竹、伊藤将はクライマックスシリーズで対戦する可能性がある「自分も悔しいし、選手も悔しいと思う。またここで、野球ができるように頑張ります」──阪神戦は今季残り4試合で13勝7敗1分けとなり3年ぶりのシーズン負け越し。差は「ちょっとの差だと思う。でもそこのちょっとが大きいと思う。自分たちはいつも言っているように、戦いながら強くなっていかないといけない。タイガースは成熟されているなと思う。自分たちはまだまだ試合を重ね、戦っていく中で、どんどんうまくなる、強くなる。これからのチームだと思っている」
◆阪神・中野拓夢内野手(27)のチーム初安打を号砲に打線が目を覚ました。九里に無安打に封じられたまま迎えた六回1死で二塁内野安打。小園の悪送球も絡んで二進すると、続く森下の適時打で同点の生還だ。「リズムを崩すというか、そういうことをしたいなと思っていた」。八回無死一塁では一前犠打でこの回の4得点をお膳立て。自己最多となる21犠打目を決めて「ああいう仕事をするのが自分の役目」と胸を張った。
◆阪神・岩貞祐太投手(32)が2失点した2日のヤクルト戦(神宮)以来の登板で4点リードの九回を締めた。「間隔が空いたが、調整もうまくいった」とホッと息をついた。2死から野間に中前打を許したが、最後は小園を左飛に打ち取った。ともに自主トレを行う後輩・伊藤将をアシストし「(伊藤)将司が10勝して本当にうれしいです」と師弟リレーの成功を喜んだ。
◆阪神・原口文仁内野手(31)は5-1の八回2死一、二塁から代打で中前打を放った。二走の坂本が本塁上でタッチアウトとなり、8月16日の広島戦(マツダ)以来となる打点は挙げられなかったが「糸原が突破口を開いてくれた。勢いに乗って、いい集中力の中で一本出てよかった」とうなずいた。代打で決勝打を放った糸原について、同じ代打陣の立場から「やはりレギュラーを張っていた選手。この日のためにしっかり準備をしている」とたたえた。
◆阪神・木浪聖也内野手が貴重な2点打。「糸原さんがああやって代打で打ってくれたので、自分もつないでいこうと思いました」。八回に代打の切り札の一打で2点を勝ち越し、なおも2死満塁。内角カットボールに反応し、白球を中前へと運んだ。三走・佐藤輝に続き、二走・小野寺は頭からすべり込んでホームイン。4点差に広げる、4試合連続の快音だった。試合前に大雨が降った今カードの初戦。守備に就く際に、甲子園のグラウンドにそっと右手で触れる木浪の姿があった。「久しぶりというのもあって感覚を確かめた」。遠征から戻り、9日ぶりの本拠地だった。バウンドの変化につながる黒土の水分量なども、その肌で状態確認した。勝利のため、細かな確認も怠ることはない。「まだ試合があるので、気を引き締めてやっていきたい」。視線の先には、歓喜の瞬間が待っている。(須藤佳裕)
◆阪神が8連勝で優勝マジックを「5」とした。八回、2四球1申告敬遠で迎えた2死満塁から代打・糸原健斗内野手(30)、木浪聖也内野手(29)の連続適時打で4点を挙げて、逃げ切った。村上頌樹(25)、大竹耕太郎(28)の両投手に続いて、8回1失点の伊藤将司投手(28)が2年ぶりの2桁勝利(5敗)。糸原と伊藤将のヒーローインタビューは以下の通り。★伊藤将ーー広島との大一番を3連勝で締めた「最高です!」ーー3戦目を任され、どんな気持ちで?「(村上)頌樹だったり、大竹さん、2人連続で10勝していたので、負けられないと思って投げました」ーー10勝は意識していたか「そうですね、ちょっと意識していました」ーー投球を振り返って「(坂本)誠志郎さんのリードのおかげで、1点だけで済みました」ーーよかったところは「ストレートがよかったです」ーー3連戦で2桁勝利トリオ誕生。どんな投手陣か「最高です!」ーー糸原の一打はどう見ていたか「さすがやなと思いました」ーーファンへメッセージを「まだ試合があるので熱いご声援よろしくお願いします!」★糸原ーー今の気持ちは「最高です!」ーー同点の満塁で代打。どんな狙いで打席に入ったか「まず延長が嫌だと思って、あと雨が降っていたので、濡れたくないと思って打ちました」ーー感触や、スタンドの歓声は「すごい歓声と、やっぱり、(伊藤)将司が頑張っていたので、この回で決めるという気持ちで打ちました」ーー代打として1打席で結果を出さないといけない日々、普段の準備、意気込みは「こういう日のために毎日、出番があるかないか分からないですけど、ずっと準備してきているので、今日は本当に最高です」ーー9月は負けなし8連勝、勢いはどこから来ているか「出ている選手も出ていない選手も、すごくチームが一つになっているので、この勢いのまま一戦一戦、戦っていきたいなと思います」ーー優勝マジック5「一つずつ目の前の試合を頑張るだけだと思うので、チーム一丸となってやっていければいいかなと思います」ーー雨の中で応援してくれたファンに向けて「最高です!」
◆アレウイーク突入! 阪神は広島に5-1で完勝し、8連勝で優勝マジックを「5」とした。先発した伊藤将司投手(27)は岡田彰布監督(65)へ続投志願を行うなど、8回1失点で自身2年ぶりの2桁勝利を達成。村上頌樹(25)、大竹耕太郎(28)の両投手に続き「10勝トリオ」を完成させた。優勝した1962年以来、61年ぶり2度目のセ・リーグ全球団勝ち越しも決定。最短で14日にも岡田監督が宙を舞う-。信じてくれた将のためにも、刺激をくれる仲間たちに続くためにも、必ずつかむと決めていた10勝目だった。虎を8連勝と61年ぶりのセ・リーグ全球団勝ち越し決定へ導いたのは、伊藤将の左腕だ。村上、大竹との「10勝トリオ」を同一カード3連戦で一気に完成させた。2位広島をたたきのめし、優勝マジックはついに「5」だ。「(村上)頌樹だったり、大竹さん、2人連続で10勝していたので。負けられないと思って投げました」8日に村上が、9日に大竹がいずれも自身初の2桁勝利を飾った。新人だった21年に10勝、昨季も9勝を挙げてきた伊藤将も静かに燃えていた。0-0の五回2死から、マクブルームに左越えの先制ソロを許したが、勝利への熱い思いが〝言葉〟であふれたのは1-1の七回だった。1死満塁の好機で向かう打席の前に、指揮官に八回以降の続投を志願していた。「いきたかったので。『まだ投げたいです』と言いました。(ベンチ)裏で話して『全部行きます』みたいなことを。(岡田監督は)笑っていました。同点だったら自分で責任を負った方がいいかなと思っていた」岡田監督も真っすぐに受け止めた。「ほんならお前、もう勝負つけろ言うて(笑)。たまたま満塁になったけど、あそこで代打いって、得点挙げてたら伊藤が勝ち投手だけど。それは分からないから、自分で決めてこい言うた、おーん」。勝負に〝私情〟は挟まない歴戦の智将だが、ここばかりは折れた。七回の勝ち越し機は伊藤将の三ゴロ併殺で逃す形となった。だが、八回の代打・糸原の決勝打で、しっかりと白星が手に入った。
◆ベンチを出て、阪神・糸原が〝2度目〟のネクストバッターズサークルに向かう。思い描いていたここ一番がやってきた。ひと振りで決めた〝仕事人〟は、熱気渦巻く甲子園でグッと拳を握りしめた。「もう無心で。最高の結果になった。(伊藤)将司に勝ちがついてよかったです」1-1で迎えた八回2死満塁の絶好機。代打・糸原のコールにスタンドが沸く。疲れが見える九里の投じた127球目。チェンジアップを捉えた。中前に運んだ決勝の2点打。祝福の雨を浴びながら向かったお立ち台で「まず延長が嫌だと思って、あと雨が降っていたので、ぬれたくないと思って打ちました」と笑った。七回1死満塁でもネクストバッターズサークルへ向かったが、「あの回(七回)はカムフラージュで出したんだけど」という岡田監督の〝策〟だった。指揮官が就任と同時に打ち出した「中野、二塁コンバート」によって、昨季までとは大きく立場が変わった。それでも、ベンチでは誰より声を出し「年も結構上の方なので、しっかりそういう人たちが引っ張らないといけない」と、姿勢は何も変わらなかった。カムフラージュだってなんだってやり遂げる。糸原は「また、いい場面で(出番は)来る」と集中力を切らさず、最高の結果につなげてみせた。
◆阪神・森下がひと振りで突破口を開いた。打球は九里が立ちはだかるマウンドを通って二遊間を貫く。同点の適時打で、背番号1への警戒度はマックス。プロ初の申告敬遠まで経験した。「1打席目はフォアボール選べましたし、2打席目も最終的にはアウトでしたけど、いい形で振れてはいたので。気持ちとしてはすごく余裕がある感じでした」0―1で迎えた六回1死二塁の第3打席。絞っていた狙い球の一つ、外角のスライダーに手を伸ばした。五回まで無安打と苦しめられた九里の顔をゆがませ、試合を振り出しに戻した。続く八回1死二塁では申告敬遠され、ゆっくりと一塁へ。4番・大山の前でプロ入り後初めて勝負を避けられ、黄金ルーキーの打席を期待したスタンドは、大きな不満の声で埋め尽くされた。「自分が警戒されることで、大山さんや(佐藤)輝さんにチャンスでつなげるので。これからも勝負しづらいバッターになりたいですね」糸原の勝ち越し打でホームへ滑り込み、強打者の〝勲章〟ともいえる経験に胸を張った。「なんとか出塁すれば、(後ろに)長打を打てるバッターがいる。心のゆとりになっている」とドラ1クリーンアップを形成する大山、佐藤輝の存在は精神安定剤だ。3番に入ってからも「つなぎ」の意識を余裕に変え、9月の8連勝中は全試合出塁。月間打率・357、4本塁打、6打点の成績にとどまらない活躍で、勝利に貢献している。「まずは振れることが自分の中で一番いいと思っているので、そこは崩さずに。あとはピッチャーによってのボールの見極めが大切になる。しっかりやっていきたい」さらに強くなる警戒の網を突き破る一打で、アレへのカウントも一気に進めていく。(邨田直人)
◆12→10→7→5。バナナのたたき売りもビックリの猛スピードで、マジックナンバーが減っていった3連戦。阪神が強いのか? 広島が弱いのか? 甲子園の記者席からグラウンドを眺めながら、頭の思考が現実についていかない。何をやっても岡田監督の采配が的中してしまう(こっちのほうがマジック?)。世の中の阪神ファンや、会社の中の阪神ファンが狂喜乱舞しているのは、すぐにわかるのだが、世の中で何が起きているかも知りたい。当番デスク・長友孝輔に電話をしてみた。「早朝のサッカーは、日本代表があのドイツに圧勝していました」ウン。午前3時に起きて見た。おかげで超寝不足だ。でも、超早起きのかいはあった。日本がドイツをサッカー完膚なきまでに粉砕する日が来るとは...。長友デスクの報告が続く。「夜にはいよいよラグビーW杯の日本代表の初戦です」ウンウン。ずっとこの日を待っていたが、チリに42-12で快勝発進したではないか。やはりラグビーは面白い。寝不足の日が当分、続くことは必至だ。4年前。東京ドームでの取材を終えて外に出たら、パブリックビューイングのすさまじい大歓声が飛び込んできた。「巨人阪神戦よりすごい音響かも...」ラグビー人気を実感した夜だった。長友デスクのダメ押し報告が...。「藤浪がまた勝っていましたよ」157キロ剛速球を投げ込み、完ぺきな救援で7勝目。ネットで調べてみたら、自身の一塁ベースカバーがうまくいったことを自画自賛して「足が長くて良かった」と英語で振り返っているらしい。監督も「フジ(藤浪)がMVP」と絶賛しているとか。
◆10勝(点)! 10勝(点)! 10勝(点)! 村上、大竹、伊藤将と3日連続で10勝投手がでまっか!? かつてのお正月の人気番組「新春かくし芸大会」なら、マチャアキ(堺正章さん)の伝説のテーブルクロス引き級の偉業やー!!8回3安打1失点と、本日も芸術的なマウンドを見せてくれた伊藤将には毎回うっとりでーす。九里も七回まで野球ファンがしびれる投手戦をアリガトウ!!そして、手に汗握る試合を代打の一振りで決めた『必殺仕事人』糸原。控えに回っても決して腐らないど根性に、大きな声援を虎党は送らせていただきます!!に、しても...。わが阪神9月に入って負けなしの8連勝。マジックが消える、消えるの『5』って強過ぎ!! とにかく、岡田采配が次から次へと大当たりするのには口があんぐり...。あ! もしかして岡田監督はMVP狙ってまへん? 一応言っとくけど、MVPは選手からでっせェー!!
<セ・リーグ順位表推移>
順位 | チーム名 | 勝数 | 負数 | 引分 | 勝率 | 首位差 | 残試合 | 得点 | 失点 | 本塁打 | 盗塁 | 打率 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 (-) |
阪神 |
77 | 44 | 4 | 0.636 (↑0.003) | M5 (↑2) |
18 | 495 (+5) | 371 (+1) | 69 (-) | 66 (-) |
0.248 (-) | 2.650 (↑0.02) |
2 (-) |
広島 |
68 | 57 | 4 | 0.544 (↓0.004) | 11 (↓1) |
14 | 447 (+1) | 454 (+5) | 87 (+1) | 71 (-) |
0.246 (↓0.001) | 3.150 (↓0.01) |
3 (-) |
DeNA |
64 | 59 | 3 | 0.520 (↑0.004) | 14 (-) |
17 | 476 (+6) | 451 (+4) | 95 (-) | 27 (-) |
0.249 (-) | 3.290 (↓0.01) |
4 (-) |
巨人 |
63 | 61 | 2 | 0.508 (↑0.004) | 15.5 (-) |
17 | 483 (+2) | 473 (+1) | 150 (+1) | 44 (+2) |
0.256 (↓0.001) | 3.580 (↑0.03) |
5 (-) |
ヤクルト |
50 | 74 | 3 | 0.403 (↓0.004) | 28.5 (↓1) |
16 | 472 (+4) | 508 (+6) | 105 (+1) | 58 (-) |
0.240 (-) | 3.700 (↓0.02) |
6 (-) |
中日 |
46 | 75 | 4 | 0.380 (↓0.003) | 31 (↓1) |
18 | 339 (+1) | 440 (+2) | 57 (-) | 32 (-) |
0.239 (-) | 3.140 (↑0.01) |
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