ソフトバンク(☆7対2★)楽天 =リーグ戦19回戦(2023.09.09)・福岡PayPayドーム=
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楽天
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ソフトバンク
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勝利投手:甲斐野 央(2勝1敗2S)
敗戦投手:田中 将大(7勝9敗0S)
  DAZN
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◆ソフトバンクは2点を追う7回裏、今宮の適時二塁打で同点とする。さらに柳町と三森の適時打が飛び出すなど、この回一挙5点を奪い、試合をひっくり返した。投げては、3番手・甲斐野が今季2勝目。敗れた楽天は、先発・田中将が中盤まで好投を見せるも、7回に突如崩れた。

◆ソフトバンク井上朋也内野手(20)が、プロ初打点をマークした。1-3で迎えた4回1死二、三塁。カウント1-1。楽天岸の142キロ直球にバットを当て、遊ゴロの間に三塁走者の中村晃がホームへ生還し、1点差に迫った。井上は6日ロッテ戦(ペイペイドーム)でプロ初の1軍で「8番一塁」で先発出場。5回無死の第2打席で中前へプロ初安打を放ち、6回の第3打席でも中前打で2安打の堂々デビューを飾った。試合後はお立ち台にも上がり、「やっとスタートを切ることができた。いろんな人に知ってもらえるように頑張ります」と話していた。この日で3試合連続スタメン出場となり、アピールし続けている。

◆ソフトバンク石川柊太投手(31)が5回途中4失点でKOされた。これでノーヒットノーランを達成した8月18日の西武戦以降、3試合で白星がない。1-0の2回2死から連打と四球で2死満塁とされた。暴投で1点を返されると、小深田に遊撃への適時内野安打で逆転を許した。4回にも1点を失った。4回終了時点で球数は96球だったが、5回も続投。先頭浅村は空振り三振も、続く岡島に中前打を許した。ここで継投策に入り、2番手は田浦をマウンドに送ったが四球を挟んで4連打を浴びた。結局5回は4失点とビックイニングを献上した。2・5ゲーム差で追われる4位楽天との本拠地3連戦の初戦。負ければ1・5差に詰められるが、厳しい戦いを強いられている。

◆ソフトバンク武田翔太投手(30)が、史上366人目の通算1000投球回を達成した。3番手でマウンドに上がり、6回1死で辰己を中飛に打ち取って到達した。宮崎日大から11年ドラフト1位で入団。プロ1年目から12年連続登板で節目のイニングにたどりついた。通算1000投球回=武田(ソフトバンク) 8日の楽天18回戦(ペイペイドーム)の6回、辰己を中飛に仕留めて達成。プロ野球366人目。初投球回は12年7月7日の日本ハム11回戦(札幌ドーム)。

◆ソフトバンク周東佑京内野手(27)がプロ初の満塁本塁打を放った。2-7の6回2死満塁。カウント1-1からの3球目だった。楽天岸孝之が投じた内角高め直球を捉え、打球は右翼席に飛び込んだ。2号満塁弾で一気に1点差にまで迫った。「ビハインドの場面でしたが、とにかく1点ずつ返すことだけを考えて打席に入りました。インコースの真っすぐを狙い通りにスイングすることができ、完璧に捉えることができました。チャンスを生かすことができて良かったです」と振り返った。1試合4打点は自身3度目となり、自己最多タイに並んだ。

◆フレッシュになった楽天打線が得点を重ね、3連勝を決めた。初回に先制を許したが、2回2死満塁で小深田が打席に入ると、カウント1-2から石川の暴投で同点。直後の投球で遊撃への適時内野安打を放って、勝ち越し。4回1死一、二塁では、炭谷が左前適時打で追加点を挙げた。5回は打者10人で5安打4得点。一時5点差までリードを広げた。その後1点差へと詰め寄られたが、9回2死二塁で、小深田が右越えの適時三塁打。終盤に突き放した。"水入り"をプラスに捉えた。降雨のため、5、6日の日本ハム戦2試合が中止。3日ロッテ戦以来、5日ぶりの試合となった。石井監督は「ネガティブな出来事もポジティブに捉えることはすごく大事なところ。みんな前のめりにいろんな状況を捉えてくれると思います」。シーズン最終盤は過密日程とはなるが、休養十分で臨むことができた。この日3安打で自己最多の4打点の小深田も「だいぶ(リフレッシュ)できた」と手応えをつかんでいた。3位ソフトバンクとの3連戦初戦を飾り、1・5差へと縮めた。逆転CS進出へ、幸先のいいスタートとなった。石井監督は「1戦、1戦なんですけど、まず最初の大事なところで力を発揮したというのは、いい1勝だったんじゃないかなと思います」と選手たちをたたえた。

◆CSもピンチだ。3位ソフトバンクは投手陣が粘れず、連勝は「2」で止まった。Aクラス入りを争う4位楽天を本拠地福岡に迎えての3連戦だったが黒星スタート。1・5ゲーム差に迫られ、尻に火がついた。先発石川柊太が5回途中4失点でKOされた。毎回走者を背負う苦しい投球。制球も定まらずに5四球と自滅した。4回6失点だった1日の西武戦に続いて5回持たず。カード初戦で2試合連続の背信投球に「前回よりも調子は良かった。ただ、追い込んでからの決め球が良くなかった」と肩を落とした。藤本監督は「ボールとストライクがはっきりしていたかなと。5回途中で100球を投げたら、球も浮いていた」と、厳しい表情だった。1-3の4回、高卒3年目の井上がプロ初打点を挙げて1点差に迫った。流れを引き戻しかけたが、直後に4失点。石川の後を受けた2番手の田浦が四球を挟んで4連打を献上し、1死も奪えずにマウンドを降りた。藤本監督は「使っているのは僕ですから」と責めなかったが、一挙4失点のビックイニングは痛恨だった。6回に周東の満塁本塁打が飛び出して再び1点差としただけに、5回の"投壊"が悔やまれる。これで3カード連続の初戦黒星。直近2カードは2、3戦目に連勝して勝ち越しているが、やはりカード頭を落とすのは痛い。同一カード3連敗ならBクラスに転落する。今はAクラス死守に全力を注ぎたい。【只松憲】

◆楽天田中将大はソフトバンク柳田悠岐が苦手。両者の通算対戦成績は40打数15安打、被打率3割7分5厘。田中将がメジャー移籍する13年まで19打数5安打の被打率2割6分3厘だったが、国内復帰した21年以降は21打数10安打の被打率4割7分6厘と対戦成績が悪化。柳田を無安打に抑えたのは今年8月10日(ペイペイドーム)の1試合しかない。

◆ソフトバンク和田毅投手(42)がNPB通算1866個目の三振を奪い、堀内恒夫(巨人)の1865個を抜いて歴代31位に浮上した。30位は秋山登(大洋)の1896奪三振。1回に先頭小深田から見逃し三振を奪って堀内に並び、2回にもフランコを空振り三振に仕留めて順位を1つ上げた。今季の和田は球団最年長勝利や、球団左腕では初となるNPB通算2000投球回を達成。8月10日の楽天戦ではパ・リーグ初の42歳以上でのシーズン6勝を挙げるなど、数々の記録を残している。

◆楽天・石井一久監督がこの日の誕生日で50歳を迎えた。試合前に、報道陣からプレゼントされたオリジナルの記念Tシャツを着用し、「寝間着にします」とジョークを飛ばして取材に応じた。節目を迎え「人生はあと何年か分からないけど、もう4分の3は生きているかもしれない。何とか70、85歳まで生きたいです」。50代の豊富について「本当は引退していろいろやりたいことはあった。僕は二つのことを一緒にやることが好きではない。任されたこの職を一生懸命しっかりとやっていきたい」と明かした。3位・ソフトバンクを1・5ゲーム差で追走。〝3位攻防戦〟の先発は田中将。「彼の培ったキャリア、今まで歩んできた道は他の人よりも相当、優れた道とボコボコの道も歩いていると思う。彼を信頼して、しっかりゲームを進めていければ」と試合に臨んだ。

◆ソフトバンクが逆転勝ち。0―2の七回に今宮の2点二塁打で追い付き、柳町の適時打で勝ち越し。さらに2点を加え、一挙5得点した。3番手甲斐野が2勝目。楽天は田中将が終盤につかまり9敗目で、チームの連勝も3で止まった。

◆楽天の田中将は完封ペースで中盤まで進めたが、2―0の七回に暗転した。柳田、近藤の連続二塁打と四球で無死満塁を招き、今宮に2点二塁打と柳町の適時打で逆転を許して降板。残した走者も救援がかえして5失点となり「全てを台無しにしてしまった。きょうはそれ以上ないです」と落胆の様子で話した。「この3連戦はシーズンの結果を左右する」と位置づけた中で、大黒柱としての意地を見せられず、3位ソフトバンクとのゲーム差は再び2・5に広がった。自身も日米通算200勝まであと3勝で足踏み。残りの先発機会は4回程度と今季の達成は苦しい状況となった。

DAZN

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ORIX
72454 0.615
(↑0.003)
M12
(↑2)
22430
(+4)
354
(-)
94
(+1)
39
(-)
0.249
(-)
2.680
(↑0.03)
2
(-)
ロッテ
60555 0.522
(↓0.004)
11
(↓1)
23428
(-)
438
(+4)
87
(-)
62
(-)
0.241
(↓0.001)
3.390
(-)
3
(-)
ソフトバンク
61592 0.508
(↑0.004)
12.5
(-)
21457
(+7)
437
(+2)
91
(-)
58
(-)
0.248
(↑0.001
3.310
(↑0.01)
4
(-)
楽天
58611 0.487
(↓0.005)
15
(↓1)
23426
(+2)
474
(+7)
96
(-)
86
(-)
0.244
(-)
3.590
(↓0.01)
5
(-)
西武
55671 0.451
(↑0.005)
19.5
(-)
20363
(+7)
402
(+2)
80
(+2)
69
(-)
0.233
(-)
2.920
(-)
6
(-)
日本ハム
53701 0.431
(↓0.003)
22
(↓1)
19410
(+2)
424
(+7)
88
(-)
65
(-)
0.235
(-)
3.020
(↓0.03)